JP2009133639A - 放射線遮蔽壁の構築方法 - Google Patents

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晃三 山本
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庸 門脇
Minoru Kawabata
稔 川端
Masayasu Tsutsui
將泰 筒井
Yoshihiko Masui
嘉彦 舛井
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【課題】放射線源を収納した放射線施設の放射線遮蔽壁に予め設けた開口の開閉頻度が極めて低い場合に、可動式の遮蔽体で開口を密閉して放射線ストリーミングを防止し、機器交換等の必要が生じた場合には、遮蔽体を移動させる方法で開口を容易、確実に再現できる放射線遮蔽壁の構築方法を提供する。
【解決手段】放射線遮蔽壁1に設けられた開口2の床面10aから放射線源を納めた室より外側の床面10b上に、前記開口2へ至るレール金物7a、7bを直交方向に敷設し、前記レール金物7bの上で滑り部材4を底部とした遮蔽体用型枠を組み立て、前記型枠内へコンクリートを打設し、前記コンクリートが強度を発現した後に底部4を残して型枠を解体し、製作した遮蔽体3を前記レール金物7上を移動させて前記開口2へ嵌め込み、遮蔽体3と開口2の隙間を埋めて放射線ストリーミングを防止する。
【選択図】図5

Description

この発明は、放射線源を収納した放射線施設の放射線遮蔽壁に予め設けた開口の開閉頻度が極めて低い場合に、可動式の遮蔽体で開口を密閉して放射線ストリーミングを防止し、機器交換等の必要が生じた場合には、遮蔽体を移動させる方法で開口を容易、確実に再現できる放射線遮蔽壁の構築方法の技術分野に属する。
一般に、原子力発電所や使用済燃料再処理施設等の放射線施設の高放射線領域には、放射線ストリーミングを防止するため、鉄筋コンクリート製の厚い放射線遮蔽壁が設けられている。この放射線遮蔽壁の一部には、機器交換等の必要性を考慮して予め開口が設けられている。従来、前記開口を遮蔽、密閉して放射線ストリーミングを防止する手段として、開口の開閉頻度が高い場合は遮蔽扉を設置し、逆に開口の開閉頻度が極めて低い場合には遮蔽ブロックで密閉して放射線ストリーミングを防止している。
前記開口の開閉頻度が高い場合の遮蔽扉による放射線遮蔽壁の構築方法として、例えば下記特許文献1には、車輪を取付けた遮蔽扉を床上を移動させて、放射線遮蔽壁の開口へ嵌め込むことにより放射線ストリーミングを防止し、機器交換等の必要が生じた場合には前記遮蔽扉を移動させて同開口を再現する、所謂ステップバック式の遮蔽扉を採用した放射線遮蔽壁の構築方法が開示されている。しかし、特許文献1には、遮蔽扉の製作方法について何ら詳細な説明はない。既往の実施例としては、予め工場で製作した遮蔽扉の鋼製函体を放射線施設内へ搬送した後に、同鋼製函体内へコンクリートを打設して遮蔽扉を製作することが一般的に行われている。
下記特許文献2にもステップバック式の遮蔽扉を採用した放射線遮蔽壁の構築方法が開示されている。特許文献2に記載された遮蔽扉も、予め工場で製作した遮蔽扉の鋼製函体を放射線施設内へ搬送した後に、同鋼製函体内へコンクリートを打設して製作する。また、開口に至る床面に浅いピットを形成し、同ピット内に高荷重レール金物を敷設すると共に遮蔽体を移動させる走行駆動系を設置し、前記遮蔽扉をレール金物上を移動させて開口へ嵌め込むことにより放射線ストリーミングを防止する。
特開2002−214387号公報 特開2006−38563号公報
上記特許文献1及び2に開示された放射線遮蔽壁の構築方法は、放射線遮蔽壁の開口を遮蔽扉で完全に遮蔽、密閉して放射線ストリーミングを防止する必要のため、同遮蔽扉の精度管理を厳しくする必要がある。更に、遮蔽扉の全体を覆う構成の鋼製函体は、コンクリートの打設圧に耐えて変形しないように強度及び剛性の高い鋼材を大量に使用して製作するので、大型・大重量品となる。そして、工場で高精度に製作した鋼製函体を現場に搬入し、現地でコンクリートを打設する手順を余儀なくされるので、遮蔽扉の製作に多大な手間と高額なコストが掛かる問題がある。
また、特許文献2に開示された構築方法のように、遮蔽扉を移動させるレール金物等を常設しておく場合には、その維持管理に手間とコストが掛かる。そのため、機器交換等の必要が少なく開口の開閉頻度が極めて低い放射線遮蔽壁を構築する場合には、コストメリットがほとんどなく採用されるに至ってない。
一方、開口の開閉頻度が極めて低い場合の遮蔽ブロックによる放射線遮蔽壁の構築方法は、開口に複数の遮蔽ブロックを積み重ねて同開口を完全に遮蔽、密閉する構成である。しかし、通例の遮蔽壁ブロックは1個あたりの重量が標準タイプで約30kgにもなり、この遮蔽壁ブロックを人手で積み重ねるとなると、非常に施工性が悪くなり、構築するために長い作業期間を要する問題がある。また、機器交換等の必要の際には、前記のように積み重ねた遮蔽壁ブロックを解体するので、多大な手間がかかる上に、大量のコンクリート解体ガラが発生し、放射線管理区域内で発生した廃棄物の処分に多額の費用が必要となる。更に、機器交換後に遮蔽ブロックを積み重ねて再度開口を遮蔽、密閉する復旧工事は、放射線管理区域内の作業となるため、作業期間が長い遮蔽壁ブロック工事では労力と工数が膨大となり、工事費も高額となる。
本発明の目的は、開口の開閉頻度が極めて低い場合の放射線遮蔽壁の構築方法であって、遮蔽体の製作に必要な鋼材を大幅に削減でき、開口へ嵌め込んだ遮蔽体と同開口との隙間を埋めて完全に遮蔽、密閉することにより、遮蔽体の精度を低く設定しても放射線ストリーミングを確実に防止でき、機器交換等の必要が生じた場合には遮蔽体を移動させて開口を容易、確実に再現できる放射線遮蔽壁の構築方法を提供することである。
上記の課題を解決するための手段として、請求項1に記載した発明に係る放射線遮蔽壁の構築方法は、
放射線源を収納した放射線施設の放射線遮蔽壁1の一部に開口2を設け、該開口2を可動式の遮蔽体3で密閉し、機器交換等の必要が生じた場合に前記遮蔽体3を移動させて開口2を再現できる放射線遮蔽壁1の構築方法であって、
前記放射線遮蔽壁1に設けられた開口2の床面10aから放射線源を納めた室より外側の床面10b上に、前記開口2へ至るレール金物7a、7bを直交方向に敷設し、前記レール金物7bの上で滑り部材4を底部とした遮蔽体用型枠を組み立て、前記型枠内へコンクリートを打設し、前記コンクリートが強度を発現した後に底部4を残して型枠を解体し、製作した遮蔽体3を前記レール金物7上を移動させて前記開口2へ嵌め込み、遮蔽体3と開口2の隙間を埋めて放射線ストリーミングを防止することを特徴とする。
請求項2に記載した発明は、請求項1に記載した放射線遮蔽壁の構築方法において、
遮蔽体用型枠の各辺の角部に欠け防止用の補強鋼材6を仮止めしておいて、同型枠内へコンクリートを打設することにより遮蔽体3の各辺の角部に補強鋼材6を打ち込んだ遮蔽体3を製作することを特徴とする。
請求項3に記載した発明は、請求項1に記載した放射線遮蔽壁の構築方法において、
放射線遮蔽壁1の開口2に嵌め込んだ遮蔽体3と前記開口2との隙間は、モルタルを充填し、又は鉛毛を詰め込んで埋めることにより放射線ストリーミングを防止することを特徴とする。
請求項4に記載した発明は、請求項1に記載した放射線遮蔽壁の構築方法において、
放射線遮蔽壁1における開口2の上辺部近傍に遮蔽体3の倒れ防止用ガイド11を設置し、床面10b上に固定した反力台12の前部にジャッキ13を設置し、同ジャッキ13と前記遮蔽体3との間に軸力材14を介在させて前記ジャッキ13によりレール金物7上の遮蔽体3を移動させて前記開口2へ嵌め込むことを特徴とする。
請求項5に記載した発明は、請求項1又は4に記載した放射線遮蔽壁の構築方法において、
床面10b上に設置したレール金物7のうち、放射線源を納めた室より外側の用済みとなった部分7bは、遮蔽体3を放射線遮蔽壁1の開口2へ嵌め込んだ後には一旦撤去することを特徴とする。
請求項6に記載した発明は、請求項5に記載した放射線遮蔽壁の構築方法において、
放射線遮蔽壁1の開口2を再現するには、放射線源を納めた室より外側の床面10b上に遮蔽体3に至るレール金物7b、7cを直交方向に敷設し、前記放射線遮蔽壁1の開口2の上辺部近傍に遮蔽体3の倒れ防止用ガイド11を設置し、前記遮蔽体3に倒れ防止用のアウトリガー16を設置し、床面10b上に反力台18を固定し、該反力台18に反力をとったウインチ17のワイヤー19を遮蔽体3と連結し、充填物を解体した後に同ウインチ17を駆動して遮蔽体3をレール金物7上を移動させて開口2から引き出して放射線遮蔽壁1の開口2を再現することを特徴とする。
本発明に係る放射線遮蔽壁の構築方法は、開口2に近いレール金物7b上で遮蔽体用型枠を組み立て、遮蔽体用型枠の各辺の角部に欠け防止用の補強鋼材6を仮止めしておいて、同型枠内へコンクリートを打設し、コンクリートが強度を発現した後に型枠を解体して遮蔽体3を製作するので、遮蔽体3を構成する鋼材は欠け防止用の補強鋼材6だけであり、遮蔽体3の製作に必要な鋼材を大幅に削減することができる。更に、放射線遮蔽壁1の開口2と同開口2に嵌め込んだ遮蔽体3との隙間にはモルタル又は鉛毛等の充填物で埋めて開口2を完全に遮蔽、密閉するので、遮蔽体3の精度を低く設定しても、放射線ストリーミングを確実に防止することができ、遮蔽体3の製作に要する手間とコストを削減できる。
床面10b上に設置したレール金物7のうち放射線源を納めた室より外側の用済みとなった部分7bは、遮蔽体3を放射線遮蔽壁1の開口2へ嵌め込んだ後には一旦撤去し、開口2を再現するときに再び設置するので、レール金物7を常設しておく必要がなく、維持管理の手間が省け、コストを削減できる。
放射線遮蔽壁1の開口2を再現する必要が生じた場合には、放射線源を納めた室より外側の床面10b上に遮蔽体3に至るレール金物7b、7cを直交方向に敷設し、床面10b上に固定した反力台18に反力をとったウインチ17を設置し、充填物を解体した後に同ウインチ17を駆動して遮蔽体3をレール金物7上を移動させて開口2から引き出すので、放射線遮蔽壁1の開口2を容易、確実に再現することができる。勿論、用済み後には再度、遮蔽体3をそのまま開口2へ嵌め込めて塞ぐことができ、至便である。
放射線遮蔽壁1に設けられた開口2の床面10aから放射線源を納めた室より外側の床面10b上に、前記開口2へ至るレール金物7a、7bを直交方向に敷設し、前記レール金物7bの上で滑り部材4を底部とした遮蔽体用型枠を組み立て、前記型枠内へコンクリートを打設し、前記コンクリートが強度を発現した後に底部4を残して型枠を解体し、製作した遮蔽体3を前記レール金物7上を移動させて前記開口2へ嵌め込み、遮蔽体3と開口2の隙間を埋めて放射線ストリーミングを防止する。
放射線遮蔽壁1の開口2を再現するには、放射線源を納めた室より外側の床面10b上に遮蔽体3に至るレール金物7b、7cを直交方向に敷設し、前記放射線遮蔽壁1の開口2の上辺部近傍に遮蔽体3の倒れ防止用ガイド11を設置し、前記遮蔽体3に倒れ防止用のアウトリガー16を設置し、床面10b上に反力台18を固定し、該反力台18に反力をとったウインチ17のワイヤー19を遮蔽体3と連結し、充填物を解体した後に同ウインチ17を駆動して遮蔽体3をレール金物7上を移動させて開口2から引き出して放射線遮蔽壁1の開口2を再現する。
以下に、本発明に係る放射線遮蔽壁の構築方法の実施例を、図1〜図9に基づいて説明する。
図1及び図2は、放射線源を収納した放射線施設の放射線遮蔽壁1の開口近傍位置で現場製作した遮蔽体3を、開口2へ嵌め込む直前の作業段階を示している。
本発明の構築方法としては、先ず、放射線遮蔽壁1に予め設けられた開口2の床面10aから放射線源を納めた室より外側の床面10b上に、前記開口2へ至るレール金物7aと7bを図示例の場合は2列、開口面と直交方向に敷設することから始める。前記レール金物7aと7bは、図3に構造詳細を示すように、床面10a、10bに予めアンカー8aを埋め込んで固定した取付けプレート8を図1のような配列で複数用意しておき、その上にレール金物7a、7bを敷いて点付け溶接で固定する。
次に、前記レール金物7bの上に型枠の底面を形成する滑り部材4を設置して、その上に遮蔽体用型枠を組み立てる。遮蔽体用型枠は、当然のことながら、放射線遮蔽壁1の開口2(一例として横幅が約4.4m、高さが約5.5m)と同形・同大に構成される。この遮蔽体用型枠を組み立てる位置は、開口2に近い程好ましいが、作業スペースを確保するため、開口2から約60cm程度離れた位置とする。前記滑り部材4は、図3に示すように、レール金物7bにおいて軌道を形成する凸部70の両側を挟むように設置した2枚の鋼板4b、4bと、前記レール金物7の凸部70の上を跨いで前記両側の鋼板4b、4b上に架け渡し繋いだ鋼板4aとで構成する。この遮蔽体用型枠を組み立てる際には、図4に示すように、遮蔽体3の各辺の角部の位置にコンクリートの欠け防止用の補強鋼材としてアングル材6をアンカー6aと共に仮止めしておく。なお、前記滑り部材4の上面には、コンクリートの一体化を図る補強鋼材としてアングル材5を設置することが好適である。
上記のように組み立てた遮蔽体用型枠は、図2に示すように、必要箇所をサポート材9a、9bでしっかりと支持させておいて、同型枠内へコンクリートを打設する。前記コンクリートが強度を発現した後に、底面の滑り部材4を残して他の型枠を解体することで、遮蔽体3の各辺の角部にアングル材6を打ち込んだ遮蔽体3を完成する。
なお、上記開口2の上辺及び左右の両辺には予め段差部2aを形成しておいて、同開口2へ嵌め込む遮蔽体3は、前記の段差部2aと合致させることで嵌め込み位置を確定し、且つ密閉度が高まる構成とする。遮蔽体3の開口2への嵌め込み作業の確実性と放射線ストリーミングの高度な防止を高めるための構成である。
図5は、遮蔽体3を放射線遮蔽壁1の開口2へ嵌め込む作業段階を示している。
放射線遮蔽壁1における開口2の上辺部近傍に、図5中の右方向へは進むが、左方向へは移動できない一方向ラチェット機構11aを備えた遮蔽体3の倒れ防止用ガイド11を設置する。床面10b上には、例えば上記した取付けプレート8と同様なアンカー台21を用意して、その上に反力台12を固定し、該反力台12の前部にジャッキ13を設置し、同ジャッキ13と前記遮蔽体3との間に軸力材14を一直線状に繋いで介在させる。そして、遮蔽体3の上部を前記ラチェット機構11aで支持させつつ、前記ジャッキ13で遮蔽体3を図5の右方向へ押し動かす。同遮蔽体3は底面の滑り部材4がレール金物7上を比較的小さい摩擦力で動く。こうして、同遮蔽体3の下部が開口2の段部2bに突き当たるまで移動させてそのまま前記開口2へ嵌め込む。前記遮蔽体3と開口2との隙間は、モルタルを充填し、又は鉛毛を詰め込んで埋めることにより放射線ストリーミングを防止する。
なお、レール金物7の表面に、滑り性の良いテフロン(登録商標)シートを貼り付け、又はテフロン(登録商標)スプレーをかけて或いはグリース等の油滑材を塗布して摩擦係数が小さくなるように処理すると、同遮蔽体3の開口2への嵌め込み作業を容易に且つ迅速に行え、作業性を高めることができる。
上記のように放射線遮蔽壁1の開口2へ嵌め込んだ遮蔽体3は、図6及び図7に示すように、放射線遮蔽壁1と遮蔽体3との共通位置に予め埋め込んでおいた取付部材15aを利用して、止め金具15を、図示例では遮蔽体3の縦辺に沿って4箇所取り付けて、前記放射線遮蔽壁1に強固に固定する。
上記のようにして遮蔽体3の嵌め込み作業が終了した後に、床面10b上のレール金物7のうち放射線源を納めた室より外側の用済みとなった部分7b、及び倒れ防止ガイド11、反力台12、ジャッキ13、軸力材14は、一旦は撤去して片付ける。その後、機器交換等の必要が生じて開口2を再現した後、遮蔽体3を開口2へ嵌め込むときに再び設置する。
次に、図8及び図9は、機器交換等の必要のため前記放射線遮蔽壁1の開口2を再現する作業段階をそれぞれ示している。
放射線遮蔽壁1の開口2を再現するには、その準備として、先ず、放射線源を納めた室より外側の床面10b上に遮蔽体3に至るレール金物7bと7cを開口面と直交方向に再び敷設する(例えば図1を参照)。前記放射線遮蔽壁1の開口2の上辺部近傍には、図8中の左方向へは進むが、右方向へは移動できない一方向ラチェット機構11aを備えた遮蔽体3の倒れ防止用ガイド11を設置する。遮蔽体3の室外側の壁面には、同遮蔽体3を製作する際に埋め込んだアウトリガー取付け金具16a(図6を参照)に倒れ防止用のアウトリガー16を取り付ける。床面10b上のアンカー台21の上に反力台18を固定し、該反力台18に反力をとったウインチ17のワイヤー19を、遮蔽体3のアイボルト20と連結する。このアイボルト20は、遮蔽体3を製作する際に同遮蔽体3の下部に予め埋め込んでおくのが好ましい。そして、遮蔽体3の止め金具15を取り外し、隙間に埋めたモルタル又は鉛毛を解体した後に、図9に示すように前記ウインチ17を駆動させて遮蔽体3を開口2から引っ張り出す。遮蔽体3は、上部をラチェット機構11aで支持されつつ、レール金物7上をゆっくり移動させて開口2から引き出され、その跡に放射線遮蔽壁1の開口2が再現される。前記開口2から引き出した遮蔽体3は、機器交換等の作業が邪魔にならない位置まで引き出し、室内側の壁面にも遮蔽体3の転倒防止用のアウトリガー22を設置する。
機器交換等が終了した後は、図5に基づいて説明した手順に従い、再び遮蔽体3をそのまま開口2へ嵌め込めて塞ぎ放射線ストリーミングを防止する。
以上に本発明を図示した実施例に基づいて説明したが、もとより、本発明は、上記実施例の構成に限定されるものではない。発明の目的と要旨を逸脱しない範囲で、いわゆる当業者が必要に応じて行う設計変更や変形、応用の類として、更に多様な実施例を展開できることを念のため申し添える。
現場製作した遮蔽体を開口へ嵌め込む直前の作業段階を示す平面図である。 図1の側面図である。 図2のA部分を正面方向から見た拡大図である。 図1のB部分を示す拡大断面図である。 遮蔽体を開口へ嵌め込む作業段階を示す側面図である。 遮蔽体を開口へ嵌め込んだ状態を示す正面図である。 図6の平面図である。 遮蔽体を引き出して開口を再現する作業段階を示す側面図である。 遮蔽体を引き出して開口を再現する作業段階を示す側面図である。
符号の説明
1 放射線遮蔽壁
2 開口
3 遮蔽体
4 滑り部材
6 アングル材(補強鋼材)
7 レール金物
10a 床面
10b 床面
11 倒れ防止用ガイド
12、18 反力台
13 ジャッキ
14 軸力材
16、22 アウトリガー
17 ウインチ
19 ワイヤー

Claims (6)

  1. 放射線源を収納した放射線施設の放射線遮蔽壁の一部に開口を設け、該開口を可動式の遮蔽体で密閉し、機器交換等の必要が生じた場合に前記遮蔽体を移動させて開口を再現できる放射線遮蔽壁の構築方法であって、
    前記放射線遮蔽壁に設けられた開口の床面から放射線源を納めた室より外側の床面上に、前記開口へ至るレール金物を直交方向に敷設し、前記レール金物の上で滑り部材を底部とした遮蔽体用型枠を組み立て、前記型枠内へコンクリートを打設し、前記コンクリートが強度を発現した後に底部を残して型枠を解体し、製作した遮蔽体を前記レール金物上を移動させて前記開口へ嵌め込み、遮蔽体と開口の隙間を埋めて放射線ストリーミングを防止することを特徴とする、放射線遮蔽壁の構築方法。
  2. 遮蔽体用型枠の各辺の角部に欠け防止用の補強鋼材を仮止めしておいて、同型枠内へコンクリートを打設することにより遮蔽体の各辺の角部に補強鋼材を打ち込んだ遮蔽体を製作することを特徴とする、請求項1に記載した放射線遮蔽壁の構築方法。
  3. 放射線遮蔽壁の開口に嵌め込んだ遮蔽体と前記開口との隙間は、モルタルを充填し、又は鉛毛を詰め込んで埋めることにより放射線ストリーミングを防止することを特徴とする、請求項1に記載した放射線遮蔽壁の構築方法。
  4. 放射線遮蔽壁における開口の上辺部近傍に遮蔽体の倒れ防止用ガイドを設置し、床面上に固定した反力台の前部にジャッキを設置し、同ジャッキと前記遮蔽体との間に軸力材を介在させて前記ジャッキによりレール金物上の遮蔽体を移動させて前記開口へ嵌め込むことを特徴とする、請求項1に記載した放射線遮蔽壁の構築方法。
  5. 床面上に設置したレール金物のうち、放射線源を納めた室より外側の用済みとなった部分は、遮蔽体を放射線遮蔽壁の開口へ嵌め込んだ後には一旦撤去することを特徴とする、請求項1又は4に記載した放射線遮蔽壁の構築方法。
  6. 放射線遮蔽壁の開口を再現するには、放射線源を納めた室より外側の床面上に遮蔽体に至るレール金物を直交方向に敷設し、前記放射線遮蔽壁の開口の上辺部近傍に遮蔽体の倒れ防止用ガイドを設置し、前記遮蔽体に倒れ防止用のアウトリガーを設置し、床面上に反力台を固定し、該反力台に反力をとったウインチのワイヤーを遮蔽体と連結し、充填物を解体した後に同ウインチを駆動して遮蔽体をレール金物上を移動させて開口から引き出して放射線遮蔽壁の開口を再現することを特徴とする、請求項5に記載した放射線遮蔽壁の構築方法。
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