JP4648115B2 - 繊維強化ポリアミド用塗工材 - Google Patents

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Description

本発明は、水酸基および/又はカルボキシル基を含有するアクリル系樹脂からなる繊維強化ポリアミド用塗工材に関する。さらに詳しくは、繊維強化ポリアミドに高い密着性を発現する繊維強化ポリアミド用塗工材に関するものである。
従来、ポリアミドとしてナイロン6、ナイロン66など広く知られており、その優れた特性から、自動車部品、電気・電子部品、機械部品など広く用いられている。さらに、ガラス繊維を始めとする無機充填剤による補強効果に優れるため前記分野で広く用いられている。また、電子機器のダウンサイジング化、高性能化、ポータブル化が急速に進んでおり、種々のポリアミドが使用されてきている。しかしながら、これらに十分な密着力を発現するものがなく、塗料との付着性を向上させるために火炎処理、オゾン処理、プラズマ処理などにより表面を処理する方法等が行われてきた。また、基材にプライマーを塗工することで塗料との密着性を向上させる方法(特許文献1)や、基材に密着付与剤の添加する方法(特許文献2)等の提案もされているが、十分な密着を発現するものではない。
さらに近年では、ガラス等の繊維で強化されたポリアミドが使用されようとしているが、前記同様、基材に十分な密着を発現するものがない。
特開2000−210946号公報 特開2002−179909号公報
本発明の課題は、繊維で強化されたポリアミドに優れた密着性を発現する繊維強化ポリアミド用塗工材を提供することである。
本発明者らは、前記課題を達成する塗工材の開発に鋭意研究及び検討を重ねてきた結果、水酸基および/又はカルボキシル基を含有し、SP値が10.2〜12.5、かつ重量平均分子量(Mw)が2000〜50万からなるアクリル系樹脂を用いる事が、前記課題を達成する上で極めて有用なものとなることを見出し、本発明を完成するに至った。
即ち、本発明は、水酸基を含有するアクリル系樹脂(A)であって、水酸基価がソリッドで80〜350mgKOH/g、SP値が10.2〜12.5、かつ重量平均分子量(Mw)が2000〜50万である繊維強化ポリアミド用塗工材である。ここで、ソリッドとは樹脂分100%を意味する
らに、水酸基とカルボキシル基の両方を含有するアクリル系樹脂(C)であって、水酸基価がソリッドで80〜350mgKOH/g、酸価がソリッドで15〜400mgKOH/g、SP値が10.2〜12.5、かつ重量平均分子量(Mw)が2000〜50万である繊維強化ポリアミド用塗工材である。
また、アクリル樹脂(A)、(B)、(C)100重量部に対し、重量平均分子量(Mw)が1000〜2万のポリエステル(F)を100重量部以下含有してなる繊維強化ポリアミド用塗工材である。また、前記に記載した塗工材を含む主剤と、活性水素および/または水酸基と反応可能な硬化剤とを含有する繊維強化ポリアミド用塗工材である。
さらに、記載の繊維がガラス繊維である繊維強化ポリアミドであり、この塗工材からなる
塗料・プライマーである。また、この塗工材を塗工して得られる成型体である。
本発明により、繊維強化ポリアミドに優れた密着性を発現する繊維強化ポリアミド用塗工材を提供することが可能となった。
以下に、本発明の詳細を説明する。
本発明に用いられるアクリル系樹脂(A)、(B)、(C)は、有機溶媒(D)中、α,β−モノエチレン性不飽和基を有する単量体及びその他共重合可能な単量体からなる共重合性モノマー(E)を重合して得ることができる。
<有機溶媒(D)>
本発明に用いる有機溶媒(A)としては、特に限定されるものではなく、塗料等で一般的に使用されているものを用いることができる。例えば、キシレン、トルエン、エチルベンゼン等の芳香族炭化水素、酢酸エチル、n−酢酸ブチル、セロソルブアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート、3メトキシブチルアセテート等のエステル系、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン等のケトン系溶媒、イソプロピルアルコール、n−ブチルアルコール、イソブチルアルコール等のアルコール類、メチルセロソルブ、セロソルブ(エチルセロソルブ)、ブチルセロソルブ、メチルカルビトール、エチルカルビトール、ブチルカルビトール等のエーテル系等の有機溶剤を用いることができ、またこれらの2種以上からなる混合物であっても構わない。有機溶媒の量は、アクリル樹脂に対し、不揮発分で10〜80重量%となる範囲で用いることが好ましい。
<共重合性モノマー(E)>
本発明に用いられる、α,β−モノエチレン性不飽和基を有する単量体及びその他共重合可能な単量体からなる共重合性モノマー(E)を以下に挙げる。
α,β−モノエチレン性不飽和基を有する単量体として、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、i−ブチル(メタ)アクリレート、tert−ブチル(メタ)アクリレート、n−アミル(メタ)アクリレート、イソアミル(メタ)アクリレート、n−ヘキシル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、オクチル(メタ)アクリレート、デシル(メタ)アクリレート、ドデシル(メタ)アクリレート、オクタデシル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、トリデシル(メタ)アクリレート、ラウロイル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、フェニル(メタ)アクリレート、イソボロニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンタニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニル(メタ)アクリレート、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート等の(メタ)アクリル酸エステル類、ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチルアクリレート、ラクトン変性ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピルアクリレート等の水酸基含有ビニル類、アクリル酸、メタアクリル酸、マレイン酸、イタコン酸、フマル酸、ω−カルボキシ−ポリカプロラクトンモノアクリレート、フタル酸モノヒドロキシエチルアクリレート等のカルボキシル基含有ビニル類及びこれらのモノエステル化物、グリシジル(メタ)アクリレート、メチルグリシジル(メタ)アクリレート等のエポキシ基含有ビニル類、ビニルイソシアナート、イソプロペニルイソシアナート等のイソシアナート基含有ビニル類、スチレン、α−メチルスチレン、ビニルトルエン、t−ブチルスチレン等の芳香族ビニル類、アクリルアミド、メタクリルアミド、N−メチロールメタクリルアミド、N−メチロールアクリルアミド、ジアセトンアクリルアミド、マレイン酸アミド等のアミド類、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル等のビニルエステル類、N、N−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、N、N−ジエチルアミノエチル(メタアクリレート、N,N−ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリレート、N、N−ジプロピルアミノエチル(メタ)アクリレート、N、N−ジブチルアミノエチル(メタ)アクリレート、N、N−ジヒドロキシエチルアミノエチル(メタ)アクリレート等のアミノアルキル(メタ)アクリレート類、スチレンスルホン酸、スチレンスルホン酸ソーダ、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸等の不飽和スルホン酸類、モノ(2−メタクリロイロキシエチル)アシッドホスフェート、モノ(2−アクリロイロキシエチル)アシッドホスフェート等の不飽和リン酸類、その他アクリロニトリル、メタクリルニトリル、2−メトキシエチルアクリレート、2−エトキシエチルアクリレート、エチレン、プロピレン、C〜C20のα−オレフィン、1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル(メタ)アクリレート、2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル(メタ)アクリレート、2−(2’−ヒドロキシ−5’−メタクリロイルオキシエチルフェニル)−2H−ベンゾトリアゾール等が挙げられる。
また、前記単量体、或いはその共重合体をセグメントに有し、末端にビニル基を有するマクロモノマー類等も使用できる。また、本発明に用いられるその他共重合可能な単量体からなる共重合性モノマーとしては、無水マレイン酸、無水シトラコン酸等の無水カルボン酸類等が挙げられる。また、ここに記載されたメチル(メタ)アクリレートのような記載は、メチルアクリレート及びメチルメタアクリレートを示す。
<水酸基を含有するアクリル系樹脂(A)>
上記のアクリル樹脂で、水酸基を含有するものは、基材である繊維強化ポリアミドへの密着性の観点から、水酸基価がソリッドで80〜350mgKOH/g、SP値が10.2〜12.5、重量平均分子量(Mw)が2000〜50万である。好ましくは、水酸基価がソリッドで100〜300mgKOH/g、SP値は10.3〜12.3、重量平均分子量(Mw)は3000〜30万である。
<カルボキシル基を含有するアクリル系樹脂(B)>
上記のアクリル樹脂で、カルボキシル基を含有するものは、基材である繊維強化ポリアミドへの密着性の観点から、酸価がソリッドで20〜400mgKOH/g、SP値が10.2〜12.5、重量平均分子量(Mw)が2000〜50万である。好ましくは、酸価がソリッドで30〜350mgKOH/g、SP値は10.3〜12.3、重量平均分子量(Mw)は3000〜30万である。
<水酸基とカルボキシル基の両方を含有するアクリル系樹脂(C)>
上記のアクリル樹脂で、水酸基とカルボキシル基の両方を含有するものは、基材である繊維強化ポリアミドへの密着性の観点から、水酸基価がソリッドで80〜350mgKOH/g、酸価がソリッドで15〜400mgKOH/g、かつSP値が10.2〜12.5、かつ重量平均分子量(Mw)が2000〜50万である。好ましくは、水酸基価がソリッドで80〜300mgKOH/g、酸価がソリッドで20〜350mgKOH/g、SP値は10.3〜12.3、重量平均分子量(Mw)は3000〜30万である。
なお、ここでSP値とは、「設計溶解性パラメーター(SP)」であり、その計算方法は、Fedorsの方法により決定され、「Polymer Engineering and Science,14巻,2月号,147〜154ページ,1974年」に記載されている。また、水酸基価および酸価は計算により求めたものであり、重量平均分子量(Mw)はGPCにより測定されたものである。
本発明で用いる重合開始剤としては、ジ−tert−ブチルパーオキサイド、tert−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート、ベンゾイルパーオキサイド、ジクミルパーオキサイド、ラウロイルパーオキサイド、tert−ブチルパーオキシベンゾエイト、クメンハイドロパーオキサイド等の有機過酸化物、アゾビスイソブチロニトリル、4,4’−アゾビス(4−シアノペンタ酸)、2,2’−アゾビス(2−メチル−N−(2−ヒドロキシエチル)プロピオアミド)等のアゾ化合物が挙げられる。これらは、単独或いは2種以上併用して用いることができる。
前記のようなアクリル系樹脂の合成方法としては、実質的に所望の特性を有するものが得られる限り特に限定されず、例えば、乳化重合法、懸濁重合法、溶液重合法が用いられ、とりわけ溶液重合法が好適に用いられる。例えば、前記のようなアクリル系樹脂を合成するには、酢酸ブチル等の上記有機溶媒(D)存在下、窒素をパージしながら、上記共重合性モノマー(E)と、t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエートなどの重合開始剤を、例えば、70〜200℃程度の温度で、1〜10時間程度反応させればよい。
<ポリエステル(F)>
また、本発明ではエステルを混合して用いることができる。ポリエステルは、カルボン酸成分とアルコール成分を縮重合したものであり、カルボン酸成分として例えば、テレフタル酸、イソフタル酸、無水フタル酸、ナフタレンジカルボン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、アゼライン酸、1,10−デカンジカルボン酸、シクロヘキサンジカルボン酸、トリメリット酸、マレイン酸、フマル酸等の多価カルボン酸およびその低級アルコールエステル、パラオキシ安息香酸等のヒドロキシカルボン酸、および安息香酸等の1価カルボン酸等を用いる事ができ、また2種類以上併用する事も可能である。
また、アルコール成分として例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、1,3−プロパンジオール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,10−デカンジオール、3−メチル−ペンタンジオール、2,2’−ジエチル−1,3−プロパンジオール、2−エチル−1,3−ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコール、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、グリセリン、ペンタエリスリトール、ビスフェノールAのエチレンオキサイド付加物、ビスフェノールAのプロピレンオキサイド付加物、水添ビスフェノールAのエチレンオキサイド付加物、水添ビスフェノールAのプロピレンオキサイド付加物等を用いることができ、また2種類以上併用する事も可能である。
上記のポリエステルは、重量平均分子量(Mw)で1000〜2万である。さらには、基材である繊維強化ポリアミドへの密着性の観点から、水酸基価がソリッドで80〜450mgKOH/g、酸価がソリッドで5mgKOH/g未満が好ましい。ポリエステルの含有量は、上記アクリル樹脂(A)、(B)、(C)100重量部に対して、100重量部以下である。
本発明の塗工材のうちで、構成単位としてヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート等の水酸基含有ビニル類、アクリル酸、メタアクリル酸等のカルボキシル基含有ビニル類を含む、活性水素及び/又は水酸基を持つ主剤は、活性水素及び/又は水酸基と反応可能な硬化剤を用いることができる。例えば、活性水素及び/又は水酸基と反応可能な硬化剤の一つである分子内にイソシアナート基を有する硬化剤と混合することで、ウレタン結合を有する塗工材として用いることができる。
活性水素及び/又は水酸基と反応可能な分子内にイソシアナート基を有する硬化剤としては、フェニレンジイソシアナート、トリレンジイソシアナート、キシリレンジイソシアナート、ジフェニルメタンジイソシアナート等の芳香族ジイソシアナート類、ヘキサメチレンジイソシアナート、トリメチルヘキサメチレンジイソシアナート、リジンジイソシアナート等の脂肪族ジイソシアナート類、イソホロンジイソシアナート、ジシクロヘキシルメタンジイソシアナート等の脂環族ジイソシアナート類、その他イソシアナート化合物の一種又は二種以上と、エチレングリコール、プロピレングリコール、キシリレングリコール、ブチレングリコール等の2価アルコール、グリセリン、トリメチロールプロパン、トリメチロールエタン等の3価アルコール等の多価アルコールを付加物、イソシアナート基と反応可能な官能基を有する低分子量ポリエステル樹脂または水等の付加物、またはビュレット体、ジイソシアナート同士の重合体、さらに低級1価アルコール、メチルエチルケトオキシム等公知のブロック剤でイソシアナート基をブロックしたもの等が使用できる。イソシアナートプレポリマーを使用する場合についても、例えば、ジブチルチンジラウレート、トリエチルアミン等の外部触媒を添加することができる。
また、メラミン、尿素、ベンゾグアナミン、グリコールウリル等の少なくとも1種とホルムアルデヒドから合成される樹脂であって、例えばメタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、ブタノール、イソブタノール等の低級アルコールによってメチロール基の1部または全部をアルキルエーテル化したようなアミノ樹脂も硬化剤として使用することができる。
本発明の塗工材を含む主剤と、活性水素及び/又は水酸基と反応可能な硬化剤は任意の割合で使用する事ができる。活性水素及び/又は水酸基と反応可能な硬化剤がイソシアナート基を有する硬化剤である場合の配合割合は、活性水素とイソシアナート基の当量比で0.5:1.0〜1.0:0.5の範囲が好ましく、0.8:1.0〜1.0:0.8の範囲が更に好ましい。また、活性水素及び/又は水酸基と反応可能な硬化剤がアミノ樹脂である場合は、本発明の樹脂溶液/アミノ樹脂のソリッドの重量比で95/5〜20/80の範囲で用いるのが好ましく、90/10〜60/40の範囲が更に好ましい。
上記に記載の硬化剤を混合したものは、そのままでも塗工し硬化させることもできるが、必要に応じて反応性触媒を併用することもできる。
本発明の繊維強化ポリアミド用塗工材は、必要に応じて、アゾ顔料、フタロシアニンブルー等の有機顔料、アゾ染料、アントラキノン系染料等の染料、酸化チタン、モリブデン、カーボンブラック等の無機顔料等の着色剤、重合禁止剤、光安定剤、酸化防止剤、黄変防止剤、耐候安定剤、耐熱防止剤等の各種安定剤、消泡剤、増粘剤、沈降防止剤、帯電防止剤、防曇剤、分散剤、湿潤剤、界面活性剤、防カビ剤、抗菌剤、防腐剤、触媒、充填剤、ワックス、ブロッキング防止剤、だれ防止剤、カップリング剤、可塑剤、レベリング剤、ハジキ防止剤、スリップ剤等の成分を含有させることができる。
本発明の繊維強化ポリアミド用塗工材を繊維強化ポリアミドの成型体に塗布する方法に限定はなく、スプレーコート、ロールコート、スピンコーター、ハケ塗り、ディップコートなどの常法によって行われ、例えば、スプレーガンで被塗装表面に吹きつけ塗工を行ったり、凸版、平版、グラビア、スクリーン印刷機で塗工を行ったり、スピンコーターで塗工を行ったり、ハケでの塗工を行ったり、樹脂液に浸漬させて塗工を行なうことができる。塗布は通常、常温にて容易に行なうことができ、また塗工後の乾燥方法についても特に限定はなく、自然乾燥や加熱強制乾燥等、適宜の方法で乾燥することができる。硬化剤を導入したものについては、塗膜の硬化性の観点から、加熱強制乾燥を行なうことが好ましい。
そして、本発明の繊維強化ポリアミド用塗工材は、その特徴から繊維強化ポリアミドからなるシート、あるいは成型物等の塗料、プライマーとして好適に用いる事ができる。また、上塗りには、ウレタン塗料、ポリエステル塗料、メラミン塗料、エポキシ塗料を主成分とする塗料を用いる事ができ、各種被塗物表面への付着性を改善するとともに、より鮮映性等に優れる塗膜を形成させる為に使用することもできる。また、本発明のガラス繊維強化ポリアミド用塗工材は、その特徴から上記以外にも、溶剤型熱可塑性アクリル樹脂塗料、溶剤型熱硬化性アクリル樹脂塗料、アクリル変性アルキド樹脂塗料、エポキシ樹脂塗料、ポリウレタン樹脂塗料、及びメラミン樹脂塗料等に添加して使用することができる。
本発明の被塗物として用いられる繊維強化ポリアミドは、ポリアミドに繊維等を導入することで得られる。被塗物に用いられるポリアミドとしては、特に限定はされないが、例えば、ナイロン6、ナイロン6,6、ナイロン6,10、ナイロン6T、ナイロン11、ナイロン12、芳香族骨格含有ポリアミド等からなるアミド結合を有するもので、これらの2種以上からなる混合物であっても構わない。
ポリアミドに導入する繊維材料としては、例えば、ガラス繊維、チタン酸カリウム繊維、金属硬化物繊維、アスベスト繊維およびホウ素繊維等の無機繊維や、アラミド繊維、炭素繊維等の有機繊維等が挙げられる。これらの中でも、引張強度、曲げ強度等の機械的特性および耐熱特性向上の面から、ガラス繊維が好ましい。ガラス繊維としては、通常、平均長さが0.01〜20mm、アスペクト比が5〜2000のものを使用することが好ましい。また、繊維材料にシランカップリング剤、チタンカップリング剤等で処理、および/または集束剤を塗布することができ、これらにより、外観、強度特性が向上する。
繊維強化ポリアミドは、上記のポリアミドと繊維材料を溶融混練して使用できるが、ポリアミド成分/繊維の割合は、重量比で90/10〜40/60の範囲でが好ましい。溶融混練は、特に限定されるものではなく、一軸押出機、多軸押出機、ニーダー、バンバリーミキサー等を用いることができ、混練後に造粒、粉砕する方法がある。これらで得られたペレット、粉末を、圧縮成形法、射出成形法、押出し成形法等で各種成形品にすることができる。本発明の繊維強化ポリアミド用塗工材は、上記のようにして得られた成型品に対して優れた密着性を発現するため、自動車部品、パソコン、携帯電話、電化製品、玩具、化粧品容器、カバン、建築材料などの用途で好適に使用できるものである。
以下、本発明の樹脂分散体の製法および各種試験例を挙げ、更に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
[実施例1]
攪拌機、温度計、還流冷却装置、及び窒素導入管を備えた4つ口フラスコに、有機溶剤として酢酸ブチルを900部仕込み、窒素置換しながら98℃に加熱昇温した。次いでこの中に、重合可能な単量体としてメチルメタクリレート220部、n−ブチルメタクリレート310部、ラウリルメタクリレート100部、ヒドロキシエチルメタクリレート320部、ヒドロキシエチルアクリレート50部と重合開始剤としてアゾビスイソブチロニトリル(以下、AIBNと略記する)10部の混合液を5時間かけてフィードした。フィード終了より1時間後と2時間後にAIBNをそれぞれ2部添加した。最後のAIBNの添加後より2時間放置して反応させ、希釈溶剤として酢酸ブチルを100部添加し、Mw2.2万、SP値10.7、水酸基価160mgKOH/gの樹脂溶液を得た。
[実施例2]
重合可能な単量体を、メチルメタクリレート130部、n−ブチルメタクリレート150部、ラウリルメタクリレート100部、ヒドロキシエチルメタクリレート320部、ヒドロキシエチルアクリレート300部に変更した以外は実施例1と同様の方法で樹脂溶液を合成し、Mw2万、SP値11.4、水酸基価280mgKOH/gの樹脂溶液を得た。
[参考例3]
重合可能な単量体を、メチルメタクリレート550部、エチルアクリレート100部、ラウリルメタクリレート150部、メタクリル酸200部に変更した以外は実施例1と同様の方法で樹脂溶液を合成し、Mw2.4万、SP値11.0、酸価130mgKOH/gの樹脂溶液を得た。
[参考例4]
攪拌機、温度計、還流冷却装置、及び窒素導入管を備えた4つ口フラスコに、有機溶剤としてイソプレングリコール500部、メチルエチルケトン250部、エタノール250部を仕込み、窒素置換しながら98℃に加熱昇温した。次いでこの中に、重合可能な単量体としてメチルメタクリレート500部、メタクリル酸500部と重合開始剤としてAIBNを5部の混合液を5時間かけてフィードした。フィード終了より1時間後と2時間後にAIBNをそれぞれ1部添加した。最後のAIBNの添加後より2時間放置して反応させ、Mw7万、SP値11.8、酸価330mgKOH/gの樹脂溶液を得た。
[実施例5]
重合可能な単量体を、メチルメタクリレート180部、n−ブチルメタクリレート300部、ラウリルメタクリレート100部、ヒドロキシエチルメタクリレート320部、ヒドロキシエチルアクリレート50部、メタクリル酸50部に変更した以外は実施例1と同様の方法で樹脂溶液を合成し、Mw2.1万、SP値10.8、水酸基価160mgKOH/g、酸価30mgKOH/gの樹脂溶液を得た。
[実施例6]
重合可能な単量体を、メチルメタクリレート250部、n−ブチルメタクリレート350部、ラウリルメタクリレート100部、ヒドロキシエチルメタクリレート220部、ヒドロキシエチルアクリレート50部、メタクリル酸30部に変更した以外は実施例1と同様の方法で樹脂溶液を合成し、Mw2.2万、SP値10.8、水酸基価120mgKOH/g、酸価20mgKOH/gの樹脂溶液を得た。
[実施例7]
攪拌機、温度計、還流冷却装置、及び窒素導入管を備えた4つ口フラスコに、有機溶剤として酢酸ブチル500部を仕込み、窒素置換しながら98℃に加熱昇温した。次いでこの中に、重合可能な単量体としてメチルメタクリレート220部、n−ブチルメタクリレート310部、ラウリルメタクリレート100部、ヒドロキシエチルメタクリレート320部、ヒドロキシエチルアクリレート50部と重合開始剤としてAIBNを5部の混合液を5時間かけてフィードした。フィード終了より1時間後と2時間後にAIBNをそれぞれ1部添加した。最後のAIBNの添加後より2時間放置して反応させ、Mw10万、SP値10.7、水酸基価160mgKOH/gの樹脂溶液を得た。
[実施例8]
攪拌機、温度計、還流冷却装置、及び窒素導入管を備えた4つ口フラスコに、有機溶剤として酢酸ブチル450部、トルエン450部を仕込み、窒素置換しながら98℃に加熱昇温した。次いでこの中に、重合可能な単量体としてメチルメタクリレート220部、n−ブチルメタクリレート310部、ラウリルメタクリレート100部、ヒドロキシエチルメタクリレート320部、ヒドロキシエチルアクリレート50部と重合開始剤としてAIBNを30部の混合液を5時間かけてフィードした。フィード終了より1時間後と2時間後にAIBNをそれぞれ1部添加した。最後のAIBNの添加後より2時間放置して反応させ、Mw1万、SP値10.7、水酸基価160mgKOH/gの樹脂溶液を得た。
[実施例9]
攪拌機、温度計、還流冷却装置、及び窒素導入管を備えた4つ口フラスコに、1,3−ブタンジオール113.7部、1,4−ブタンジオール68.4部、トリメチロールプロパン338.4部、アジピン酸437.5部を仕込み、窒素置換しながら、無水マレイン酸17.7部、フタル酸24.3部を仕込み200℃に加熱昇温した。酸価が2mgKOH/g以下となるまで反応を行い、Mw0.3万、水酸基価277mgKOH/gの樹脂を得た。この樹脂80部をトルエン80部に溶解させ、実施例1の樹脂溶液240部と混合し、水酸基価210mgKOH/gの樹脂溶液を得た。
[実施例10及び11、参考例12、実施例13〜17]
実施例1及び2、参考例3及び4、並びに実施例5〜9(参考例4を除く)で得られた樹脂溶液に硬化剤としてタケネートD−160N(三井武田ケミカル(株)製)をそれぞれNCO/OH=1となるように混合して樹脂溶液を得た。
[実施例18]
実施例1で得られた樹脂溶液100部に、硬化剤としてユーバン20SE−60(三井化学(株)製)を25部混合して樹脂溶液を得た。
[実施例19]
実施例1で得られた樹脂溶液100部に、酸化チタン顔料(Tipeqe−CR93:石原産業(株)製)を15部、キシレン/トルエン/メチルイソブチルケトン=1/1/1の混合有機溶剤を40部添加し分散して、樹脂溶液を得た。
[実施例20]
実施例1で得られた樹脂溶液100部に、アルミペースト(アルペースト7640NS:東洋アルミニウム(株)製)を5部、トルエンを10部添加し分散して、樹脂溶液を得た。
[実施例21]
実施例19で得られた樹脂溶液に硬化剤としてタケネートD−160NをNCO/OH=1となるように混合して樹脂溶液を得た。
[実施例22]
実施例20で得られた樹脂溶液に硬化剤としてタケネートD−160NをNCO/OH=1となるように混合して樹脂溶液を得た。
[比較例1]
攪拌機、温度計、還流冷却装置、及び窒素導入管を備えた4つ口フラスコに、有機溶剤として酢酸ブチルを900部仕込み、窒素置換しながら98℃に加熱昇温した。次いでこの中に、重合可能な単量体としてメチルメタクリレート550部、エチルアクリレート300部、ヒドロキシエチルメタクリレート150部と重合開始剤としてAIBNを10部の混合液を5時間かけてフィードした。フィード終了より1時間後と2時間後にAIBNをそれぞれ2部添加した。最後のAIBNの添加後より2時間放置して反応させ、希釈溶剤として酢酸ブチルを100部添加し、Mw2.2万、SP値11.4、水酸基価65mgKOH/gの樹脂溶液を得た。
[比較例2]
重合可能な単量体を、メチルメタクリレート580部、エチルアクリレート400部、メタクリル酸20部に変更した以外は比較例1と同様の方法で樹脂溶液を合成し、Mw2.1万、SP値11.2、酸価13mgKOH/gの樹脂溶液を得た。
[比較例3]
重合可能な単量体を、メチルメタクリレート590部、エチルアクリレート300部、ヒドロキシエチルメタクリレート100部、メタクリル酸10部に変更した以外は比較例1と同様の方法で樹脂溶液を合成し、Mw2万、SP値11.3、水酸基価43mgKOH/g、酸価7mgKOH/gの樹脂溶液を得た。
[比較例4]
重合可能な単量体を、メチルメタクリレート200部、エチルアクリレート50部、ヒドロキシエチルアクリレート750部に変更した以外は比較例1と同様の方法で合成を試みたが、ゲル化を起こした。尚、樹脂の組成は、SP値12.6、水酸基価360mgKOH/gである。
[比較例5]
重合可能な単量体を、メチルメタクリレート200部、エチルアクリレート150部、メタクリル酸650部に変更した以外は比較例1と同様の方法で合成を試みたが、凝集物が多量に発生した。尚、樹脂の組成は、SP値12.2、酸価425mgKOH/gである。
[比較例6]
重合可能な単量体を、スチレン200部、i−ブチルメタクリレート200部、エチルヘキシルアクリレート35部、ヒドロキシエチルメタクリレート200部、ヒドロキシエチルアクリレート50部に変更した以外は比較例1と同様の方法で樹脂溶液を合成し、Mw2万、SP値9.9、水酸基価110mgKOH/gの樹脂溶液を得た。
[比較例7]
重合可能な単量体を、メチルメタクリレート220部、n−ブチルメタクリレート310部、ラウリルメタクリレート100部、ヒドロキシエチルメタクリレート320部、ヒドロキシエチルアクリレート50部に、重合開始剤のAIBNを300部に変更した以外は比較例1と同様の方法で樹脂溶液を合成し、Mw0.1万、SP値10.7、水酸基価160mgKOH/gの樹脂溶液を得た。
[比較例8]
攪拌機、温度計、還流冷却装置、及び窒素導入管を備えた4つ口フラスコに、有機溶剤として酢酸ブチルを400部、重合可能な単量体としてメチルメタクリレート220部、n−ブチルメタクリレート310部、ラウリルメタクリレート100部、ヒドロキシエチルメタクリレート320部、ヒドロキシエチルアクリレート50部を仕込み、窒素置換しながら98℃に加熱昇温した。次いでこの中に、トルエン500部に重合開始剤であるAIBNを1部溶解した液を5時間かけてフィードした。フィード終了より1時間後と2時間後にAIBNをそれぞれ2部添加した。最後のAIBNの添加後より2時間放置して反応させ、希釈溶剤として酢酸ブチルを100部添加し、Mw62万、SP値10.7、水酸基価160mgKOH/gの樹脂溶液を得た。
[基材−製造例1]
ポリアミドとして、1,6−ジアミノヘキサン50モル%、アジピン酸50モル%からなるポリアミド(以下、ナイロン6,6と略記する。極限粘度[η]=1.2dl/g、融点(DSC法)Tm=260℃)100部に、ガラス繊維(日本電気硝子(株)製:ESC03−615)100部を、二軸押出機で溶融混練してペレタイズし、射出成形により基材Aを得た。
[基材−製造例2]
ポリアミドを、BASF社製のウルトラゾーンE101に変更した以外は、基材−製造例1と同様にして基材Bを得た。
<評価>
1.樹脂液の安定性
<樹脂溶液の貯蔵安定性>
得られた繊維強化ポリアミド用塗工材を、40℃の条件で暗室で1週間静置し、溶液の状態を評価した。1週間の経過後、この樹脂溶液につき分離および沈殿がともに確認されなかったものを○、分離および/または沈殿の観察されたもので攪拌にて容易に分散できるものを△、分離および/または沈殿の観察された攪拌にて容易に分散できないものを×とし、その結果を表−2に示した。尚、硬化剤を混合したものでは評価を行わなかった。
<樹脂溶液のスプレー適性>
塗装ガンを使用し、塗装ブース内の温度30℃にて、実施例1及び2、参考例3及び4、実施例5〜11、参考例12、実施例13〜22、並びに比較例1〜8で得られた樹脂分散体をスプレーし、糸曳きが発生するか否かを観察し、発生しなかったものを○、1本でも発生したものを×とし、結果を表−2に記載した。
2.繊維強化ポリアミドでの接着評価
≪試験1≫
前記で得られた2種の基材に、実施例1及び2、参考例3及び4、実施例5〜11、参考例12、実施例13〜22、並びに比較例1〜8で得られた樹脂溶液を乾燥後の膜厚が5μmとなるように塗工し、80℃、30分乾燥させた。これを室温にて1日放置したものについて、碁盤目剥離試験を行い、評価結果を表−2に記載した。
≪試験2≫
前記で得られた各種基材に、実施例10及び11、参考例12、並びに実施例13〜18で得られた樹脂溶液を乾燥後の膜厚が5μmとなるように塗工し、80℃、30分乾燥させた。これを室温にて1日放置したものについて、60℃の温水に48時間浸漬し、浸漬後の塗膜の変化を目視で評価し、変化のあるものには×、変化のないものには○を表−2に記載した。また、変化のないものについては、前記の碁盤目剥離試験を行い、評価結果を表−2に記載した。尚、比較例は基材に密着しないため、評価を行わなかった。
≪試験3≫
前記で得られた各種基材に、実施例1及び2、参考例3及び4、実施例5〜11、参考例12、並びに実施例13〜19で得られた樹脂溶液を乾燥後の膜厚が5μmとなるように塗工した後、下記の塗料Aを乾燥後の膜厚が10μmとなるように塗工し、80℃、30分乾燥させた。これを室温にて1日放置したものについて、碁盤目剥離試験を行い、評価結果を表−2に記載した。尚、比較例は基材に密着しないため、評価を行わなかった。
≪試験4≫
前記で得られた各種基材に、実施例19〜22で得られた樹脂溶液を乾燥後の膜厚が5μmとなるように塗工した後、下記の塗料Bを乾燥後の膜厚が10μmとなるように塗工し、80℃、30分乾燥させた。これを室温にて1日放置したものについて、碁盤目剥離試験を行い、評価結果を表−2に記載した。尚、比較例は基材に密着しないため、評価を行わなかった。
≪試験5≫
前記で得られた各種基材に、実施例19〜22で得られた樹脂溶液を乾燥後の膜厚が5μmとなるように塗工した後、下記の塗料Cを乾燥後の膜厚が5μmとなるように塗工し、室温にて乾燥させた。これを、80W/cmの高圧水銀灯1灯を通過方向に垂直に設置した紫外線照射装置(日本電池(株)製、EPSH−600−3S型)を用い、光源下15cmの位置に置いてコンベアスピードを10m/分の速度で移動させ紫外線を照射し、塗膜を得た。照射後1日放置したものについて、碁盤目剥離試験を行い、評価結果を表−2に記載した。尚、比較例は基材に密着しないため、評価を行わなかった。
碁盤目剥離試験
JIS−K−5400に記載されている碁盤目剥離試験の方法に準じ、碁盤目を付けた試験片を作成し、粘着テープ(ニチバン(株)品)を碁盤目上に貼り付けた後、速やかに90°方向に引っ張って剥離させ、碁盤目100個の中、剥離されなかった碁盤目数にて評価した。表−3には、剥離が全くなかったものを○、一部(30%未満)剥離したものを△、一部(30%以上)剥離したものを△×、全面剥離したものを×として評価結果を記載した。
塗料A:オレスターQ186(三井化学(株)製、商品名、不揮発分50%、水酸基価(ソリッド)60mgKOH/g)に紫外線吸収剤(TINUVIN327)を樹脂分に対して0.2%、酸化防止剤(IRGANOX1330)を樹脂分に対して0.2%、酸化チタン顔料(Tipeqe−CR93(石原産業(株)製商品名))を樹脂分に対して30%となる様に分散させた主剤と、NCOを含有する硬化剤であるタケネートD−160NをOH/NCO=0.95となる様に混合したものを用いた。
塗料B:オレスターQ186(三井化学(株)製、商品名、不揮発分50%、水酸基価(ソリッド)60mgKOH/g)に紫外線吸収剤(TINUVIN327)を樹脂分に対して0.2%、酸化防止剤(IRGANOX1330)を樹脂分に対して0.2%添加した主剤と、NCOを含有する硬化剤であるタケネートD−160NをOH/NCO=0.95となる様に混合したものを用いた。
塗料C:オレスターRA1573(三井化学(株)製、商品名、不揮発分100%)に光重合開始剤(チバスペシャリティケミカル(株)製、商品名、イルガキュア184)を樹脂分に対して3%添加したのち、酢酸エチルで樹脂分が80%となるよう希釈したものを用いた。

Claims (8)

  1. 水酸基を含有するアクリル系樹脂(A)であって、水酸基価がソリッドで80〜350mgKOH/g、SP値が10.2〜12.5、かつ重量平均分子量(Mw)が2000〜50万である繊維強化ポリアミド用塗工材。
  2. 水酸基とカルボキシル基の両方を含有するアクリル系樹脂(C)であって、水酸基価がソリッドで80〜350mgKOH/g、酸価がソリッドで15〜400mgKOH/g、SP値が10.2〜12.5、かつ重量平均分子量(Mw)が2000〜50万である繊維強化ポリアミド用塗工材。
  3. 請求項1または2に記載のアクリル樹脂100重量部に対し、重量平均分子量(Mw)が1000〜2万のポリエステル(F)を100重量部以下含有してなる繊維強化ポリアミド用塗工材。
  4. 請求項1〜のいずれかに記載した塗工材を含む主剤と、活性水素および/または水酸基と反応可能な硬化剤とを含有する繊維強化ポリアミド用塗工材。
  5. 請求項1〜のいずれかに記載の繊維がガラス繊維である繊維強化ポリアミド用塗工材。
  6. 請求項1〜のいずれかに記載の塗工材からなる繊維強化ポリアミド用塗料。
  7. 請求項1〜のいずれかに記載の塗工材からなる繊維強化ポリアミド用プライマー。
  8. 繊維強化ポリアミドに、請求項1〜のいずれかに記載の塗工材を塗工して得られる成型体。
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