JP4647984B2 - 核磁気共鳴プローブコイル - Google Patents

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Description

本発明は、試料に静磁場を加える手段である超電導磁石と先端にプローブコイルを備えたプローブとから少なくとも構成される核磁気共鳴装置(NMR:Nuclear Magnetic Resonance)において、プローブコイルの構成要素である出力信号を検出する手段が超電導薄膜からなる核磁気共鳴プローブコイルの構成に関する。
従来、超電導薄膜からなる核磁気共鳴プローブコイルの構成については、特許文献1(特開平11−133127号公報)において論じられている。この従来例は、いわゆる鳥かご型プローブコイルに関するものであり、また、静磁場の方向と試料の挿入、引出方向は平行の関係にある。
特開平11−133127号公報
高分解能、高感度の核磁気共鳴装置を実現するためには、試料に大きな静磁場を印加すること、または高感度のプローブコイルを作製することが有効である。均一な強磁場を発生するためには、磁場を発生する線材のコイル径を小さくすることが望ましく、コイルの中に配置するプローブコイルは占有空間を小さくする必要がある。プローブコイルは共振回路を形成するが、高感度のプローブコイルを作製するためには、プローブコイルのQ値(Quality factor)を高めることが有効であり、高いQ値を実現するためには共振回路を形成するプローブコイル内に含まれる抵抗を低減することが必要である。
従来、超電導薄膜を用いてプローブコイルを作製する試みは、上記従来例の特開平11−133127号公報において論じられている。超電導体は直流抵抗が零であると共に、高周波抵抗も小さく、プローブコイルの構成要素として有用である。実際、この場合、共振回路内に含まれる抵抗は、構成要素の抵抗と構成要素の接続部の接触抵抗の和として表され、超電導薄膜からなる構成要素の寄与は無視できる。従って、共振回路内に含まれる抵抗は、超電導薄膜を含まない場合よりも低減されることになる。
しかしながら、上記従来例は、超電導薄膜からなるプローブコイルに関するものではあるが、いわゆる鳥かご型プローブコイルの構成について論じたものである。高感度のプローブコイルを作製するためには、高いQ値を実現する、磁場均一性を高める、プローブコイルの占有空間を小さくする、ことのほかにソレノイド型プローブコイルを用いることが有効であるが、上記従来例は、ソレノイド型プローブコイルの構造については論じていない。
これは、鳥かご型プローブコイルが、主に、静磁場の方向と試料の挿入、引出方向が平行の関係にある核磁気共鳴装置に用いられるのに対し、ソレノイド型プローブコイルは、主に、静磁場の方向と試料の挿入、引出方向が直交する関係にある核磁気共鳴装置に用いられることに起因する。すなわち、これまで、前者の静磁場の方向と試料の挿入、引出方向が平行の関係にある核磁気共鳴装置は盛んに検討されてきたが、後者の静磁場の方向と試料の挿入、引出方向が直交する関係にある核磁気共鳴装置は十分検討されてこなかったためであり、その結果、ソレノイド型プローブコイルもこれまで十分に検討されてこなかった。
本発明の目的は、超電導薄膜を用いたソレノイド型プローブコイルに好適な構成を提供することであり、特に、Q値が高く、磁場均一性が良く、占有空間の小さい、超電導薄膜を用いたソレノイド型プローブコイルの構成を提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明の核磁気共鳴プローブコイルは、試料の出力信号を受信する手段が、超電導薄膜が形成されかつ概ね平行に配置された2枚以上の基板と、基板間の接続配線とから少なくとも構成されるソレノイドコイルであることを特徴とするものである。
本発明の核磁気共鳴プローブコイルは、超電導薄膜を形成した基板を2枚以上、概ね平行に積み重ねると共に、キャパシタまたは低接触抵抗の抵抗を介して超電導体と常伝導金属を接続することにより、低い抵抗値のソレノイドコイルを構成した。容量接続は、基板の一方の面に超電導薄膜を他方の面に常伝導金属膜を形成することにより構成し、低接触抵抗の接続は、超電導薄膜と常伝導金属を大気にさらすことなく連続して成膜することにより作製した。さらに、ソレノイドの軸を静磁場の方向と直交するように配置することにより、磁力線と鎖交する超電導体は超電導薄膜の厚さの小さな部分のみとした。
本発明によれば、狭い空間の中で、高いQ値を有すると共に、磁場均一度を確保した、超電導薄膜からなるソレノイド型の核磁気共鳴プローブコイルが実現できる。
核磁気共鳴装置は、被測定試料に静磁場を加える手段とプローブとから構成される。プローブは先端にプローブコイルを備えている。プローブコイルは試料に高周波数の信号を入力する送信用プローブコイルと、試料から出力した信号を受信する受信用プローブコイルとからなる。受信用プローブコイルは試料から出力した磁気モーメントのうち、静磁場と直交する成分を検出する。受信用プローブコイルは送信用プローブコイルの機能を兼ねることができる。すなわち、プローブコイルから試料に高周波数の信号を送信すると共に、一定の時間の後に試料の出力信号を受信することにより、1つのプローブコイルで送信と受信の機能を兼用することができる。本発明は、主に受信用プローブコイルの構成について論じたものであるが、送受信一体型のプローブコイルにも適用可能である。
従来、高感度の核磁気共鳴装置は、静磁場を加える手段として超電導磁石を用い、鉛直方向に静磁場を印加し、鉛直方向に試料を挿入、引出した。受信用プローブコイルは静磁場と直交する成分の磁気モーメントを検出する必要があるので、この時、受信用プローブコイルは、水平方向の磁気モーメントを検出できるように鞍型または、上記従来例のように鳥かご型が用いられてきた。
以下、本発明の実施例を図を参照して説明する。
(実施例1)
一般に、プローブコイルには鳥かご型、鞍型とソレノイド型があるが、ソレノイド型の方が鞍型や鳥かご型よりも感度が高い。実施例1は高感度の核磁気共鳴装置を実現するため、ソレノイド型の受信用プローブコイルの構成を提案するものである。
図1は実施例1のプローブコイルを実装した核磁気共鳴装置の全体構成を断面図の形で示す図である。4および4は静磁場を加えるための2分割されたソレノイドコイルであり、横方向に置かれたものである。5および5は、ソレノイドコイル4および4の外周に設けられた2分割されたソレノイドコイルであり、磁場の補正のために設けられる。これらのコイルは、2重化されたタンク6,7の中に実装される。内側のタンク6には、液体ヘリュームが充填され、外側のタンク7には液体窒素が充填される。ソレノイドコイル4および4のボアー部は空間とされ、この空間を利用してプローブ1が実装される。プローブ1の先端部−被測定試料に静磁場を加える位置−には、プローブコイル2が設けられる。実施例1のプローブコイルはソレノイド型である。プローブ1の先端部のプローブコイル2は軸方向が試料の移動方向と同じ方向になるように配置され、計測試料を入れる試料管3が挿入可能である。試料管3は2分割されたソレノイドコイル4および4の分割位置を利用して鉛直方向に挿入、引出する。従って、プローブコイル2は試料から出力された磁気モーメントのうち鉛直方向の成分を検出することになる。なお、図1の下段に示したX,YおよびZ軸の方向は、以下の図面においても、同じ基準で示される。
実施例1では感度を高めるために受信用プローブコイルは鳥かご型や鞍型ではなくソレノイドコイルを用いたが、そのために超電導磁石を2つに分割して配置する必要が生じた。高感度のプローブコイルを実現するためには、上記、ソレノイド型を用いることのほかに、磁場均一性を確保する、プローブコイルの占有空間を小さくする、高いQ値(Quality factor)を実現することが必要である。
均一な強磁場を発生するためには、磁場を生成するソレノイドコイル4および4のコイル径を小さくすることが望ましく、コイルの中に配置するプローブコイル2の占有空間も小さくする必要がある。実施例1では2つに分割した超電導磁石を用いているため、分割していない超電導磁石を用いる従来例に比べて、均一な磁場空間を生成するため、試料空間を小さくする必要がある。また、高いQ値を実現するためには、ソレノイドコイル2を低抵抗の材料から形成すること、あるいは超電導体から構成することが有効である。
図2は、実施例1のプローブコイル2の構成を模式的に示す斜視図である。試料に高周波数の信号を送信する送信用プローブコイルと、試料の出力信号を検出する受信用プローブコイルとからなる。受信用プローブコイルの方が送信用プローブコイルよりも高い感度を必要とするため、受信用プローブコイルは高感度を実現できる酸化物超電導薄膜で形成したソレノイドコイルとした。これに対して、送信用プローブコイルは常伝導金属で、受信用プローブコイルを外側から取り囲む鞍型コイルとした。静磁場は水平方向に印加し、ソレノイドコイルは試料から出力した磁気モーメントのうち鉛直方向の成分を検出する。
11〜11は、酸化物超電導薄膜で形成され、それぞれ、一部が開放された1ターンの受信用コイルである。実施例1では、1ターンの受信用コイルが平行して4個設けられる。13は常伝導金属膜であり、酸化物超電導薄膜11の両端部で、酸化物超電導薄膜11との間に絶縁体を挿入してキャパシタを形成するように設けられる。15は常伝導金属接続配線であり、常伝導金属膜13と抵抗接続される。これにより、常伝導金属接続配線15と酸化物超電導薄膜11がキャパシタを介して接続されることとなり、必要な回路が形成できる。コイル11およびコイル11が、コイル11およびコイル11が、それぞれ、直列に接続され、これらが、並列に接続された2ターン、2パラレルの回路を形成した受信用プローブコイルとなっている。図の例では、受信用プローブコイルには、常伝導金属引き出し配線17を介して検出回路10が接続される4個の平行した受信用コイル11の空間部に試料管3が挿入される。
18〜1810は送信用プローブコイルのコイル片であり、鞍型コイルを形成するように組み立てられている。送信用プローブコイルは、実質的に、コイル片18、18、18および18が構成する1ターンのコイルと、コイル片18、18、18および18が構成する1ターンのコイルとで受信用プローブコイルを取り囲む1ターンのコイルの2個並列接続とされている。送信用プローブコイル18には、それぞれの1ターンのコイルを接続するコイル片18および1810から常伝導金属引き出し配線17’を介して送信回路20から大きなパルス電流を印加し、受信用プローブコイルの形成する空間部に挿入されている試料に静磁場と直交する成分の磁気モーメントを生じさせる。この静磁場と直交する成分の磁気モーメントは次第に緩和するが、その時、試料から出力される信号を受信用プローブコイルにより受信する。
受信用プローブコイルは、プローブ1の中に置かれたトリマコンデンサ(図示しない)とコイル11のインダクタ(L)−常伝導金属接続配線15と酸化物超電導薄膜11との間のキャパシタ(C)共振回路を構成するが、検出感度を高めるためには、そのLC共振回路のQ値を高める必要がある。Q値を高めるためにはLC共振回路に含まれる寄生抵抗を低減する必要があり、本発明ではソレノイドコイルを超電導体で構成した。
高い感度を実現するためには、磁場の均一度を高める必要があるが、超電導体は完全反磁性という性質を有し、−1/4πという大きな磁化率を有する。そこで、実施例1では、磁場分布を乱さないように、超電導体はできるだけ磁力線と鎖交しないように配置した。すなわち、基板上に超電導薄膜11からなる1ターンコイルを形成し、これらの基板を積層し、ソレノイド型プローブコイルを構成したが、このとき基板の法線が静磁場の方向と直交するように配置して、磁力線と鎖交する超電導体は超電導薄膜の厚さの小さな部分のみとした。
複数ターンのソレノイドコイルによる受信用プローブコイルを作製するためには、さらに、それぞれの基板上に形成した1ターンコイルを配線で接続する必要がある。実施例1では超電導薄膜として酸化物超電導体YBaCuの薄膜を用いたが、基板上に形成した超電導薄膜間を配線接続する際に問題となるのは、通常の作製プロセスを用いて常伝導金属/酸化物超電導体接合を形成しただけでは接触抵抗が高いということである。すなわち、酸化物超電導薄膜を基板上に成膜し、リソグラフィにより円状に加工して1ターンコイルを作製した後、通常の作製プロセスを用いてAu等の常伝導金属を酸化物超電導薄膜に接続すると、Auと酸化物超電導薄膜の接触抵抗は高くなり、LC共振回路に含まれる寄生抵抗は増大し、Q値は低減してしまう。この問題に対処するために、実施例1では、酸化物超電導薄膜11と常伝導金属膜13の間に絶縁体を挿入してキャパシタを形成し、常伝導金属膜13と常伝導金属接続配線15を抵抗接続した。すなわち、常伝導金属接続配線15と酸化物超電導薄膜11間は容量を介して接続することとしたので、接触抵抗が高い、と言う問題は回避できる。常伝導金属接続配線15は、常伝導金属引き出し配線17を介して、検出回路10に接続される。
従来、超電導薄膜を用いたプローブコイルの例としては、上記特開平11−133127号公報における鳥かご型プローブコイルがある。この例も接続配線と酸化物超電導薄膜を容量を介して接続している。しかし、この従来例では、基板の片面のみに超電導薄膜を形成し、この基板をプレス装置で接続リングに押し付けて固定している。従って、押し付ける力によりキャパシタを構成する金属間距離は変化し、容量はばらついてしまうので、再現性良く特性値を得ることが難しいという問題がある。さらにまた、この従来例は鳥かご型にのみ適用できる配線接続方法であり、ソレノイド型プローブコイルを構成できる配線接続方法については論じられていない。
実施例1は、静磁場を水平方向に印加した時の、Q値が高く、磁場均一性が良く、占有空間の小さい、超電導体からなるソレノイドコイルを実現したものである。
実施例1では、超電導体として酸化物超電導薄膜YBaCuを用いたが、超電導薄膜を形成する基板は、磁場均一性を確保するために非磁性材料を用いる必要がある。さらに、超電導薄膜の冷却を確保するために熱伝導率の高い材料を用いる必要がある。実施例1では両者の条件を満足する基板としてサファイア基板を用いた。
図3(a)−(c)は、実施例1の基板12上に超電導薄膜11からなる1ターンコイルを形成した例を説明する図である。図3(a)は基板の一面から見た平面図である。12はサファイア(Al)基板であり、その一方の面に酸化物超電導体YBaCuからなる超電導薄膜11が成膜されて円形コイルを形成している。超電導薄膜11の端部は、開放されていて、外側方向に延伸されている。101は開口であり、試料管3が挿入される部分である。102は開口であり、基板12の4隅に設けられ、1ターンコイルを積層してプローブコイルを形成した後、構造的に連結するネジ止め用の穴となる。104〜107は開口であり、それぞれ、送信コイル18のコイル辺18から18を通すために設けられる。図3(b)は、基板12の他面から見た平面図である。13はAuからなる常伝導金属膜であり、図3(a)で説明した超電導薄膜11の開放されている端部と、ここから外側方向に延伸されている部分に対応する位置に形成されている。図3(c)は、図3(a)のA−A位置で矢印方向に見た断面図である。超電導薄膜11の開放されている端部と、ここから外側方向に延伸されている部分に対応する位置に常伝導金属膜13とが基板12を挟んで対向して形成されていることが分かる。
図3(a)−(c)を参照して説明した超電導薄膜11からなる1ターンコイルの形成方法の概要を説明すると以下のようである。
まず、サファイア(Al)基板12の一方の面にバッファ層として膜厚100nmのCeOを成膜した後、連続して酸化物超電導体YBaCuからなる超電導薄膜11を成膜した。YBaCu薄膜の膜厚は、磁場侵入長の100nmより大きい値とした。但し、膜厚が1μm以上に厚くなるとYBaCu薄膜の表面の凹凸が大きくなるので、YBaCu薄膜の膜厚は、100nm以上1μm以下が適当であり、実施例1では150nmとした。次に、レジスト塗布、ホトリソグラフィ、Arエッチングの通常の作製プロセスにより、YBaCu薄膜を加工し、円状のパターンを形成した。
次に、サファイア基板の他方の面に、下地膜としてNbを形成した後、Auからなる常伝導金属膜13を成膜した。Auの膜厚は表皮深さより厚いことが必要であり、実施例1ではAuの膜厚は10μmとした。Auは直接、サファイア基板上に成膜すると剥離しやすいため、下地膜としてNbを用いた。本実施例ではNbを用いたが、下地膜としてTiまたはPt/Tiの2層膜を用いても良い。次に、レジスト塗布、ホトリソグラフィ、Arエッチングの通常の作製プロセスにより、Au膜を加工し、所望のパターンを形成した。
これにより、2つの金属AuとYBaCuの間に、絶縁体であるサファイア基板を挿入した、Au/Al/YBaCu構造のキャパシタを形成した。基板の両面に薄膜を成膜することによりキャパシタを形成したが、基板に成膜した薄膜は基板に十分密着しているので、キャパシタを構成する金属間距離は変化せず、従って、再現性良く容量値を実現することができる。
次に、サファイア基板12に穴あけ加工を行い、試料管用の穴101、固定ネジ用の穴102および送信コイル用の穴104〜107を開けた。
次に、超電導薄膜11からなる1ターンコイルを積層し、必要な配線を施してプローブコイルを形成した状態を図4A−図4Cを参照して説明する。
図4Aは、実施例1のプローブコイルを上面から見た形で模式的に示す図である。最上面に窒化アルミからなる上面保護板14が見える。窒化アルミは熱伝導度は大きいが、電気的には絶縁物である。したがって、電気的には絶縁をしながら、効率よく超電導薄膜を冷却することができる。上面保護板14は図に示すように、送受信コイルの部分の常伝導金属接続配線15および常伝導金属引き出し配線17,17’のために使用されるスペース部分21のみが切り欠きとされている。したがって、最上面のサファイア基板12および送受信コイルの部分は見えないが、上面保護板14で隠されている部分も説明のために見えるように示した。受信コイル11はサファイア基板12の裏面に形成されているので、破線で示した。受信コイル11の開放されて外側方向に延伸されている端部に対応するAuパターンからなる常伝導金属膜13がある。この上に常伝導金属接続配線15が接続され、これに接続される常伝導金属引き出し配線17,17’がスペース部分21に見える。さらに、送信コイル辺18および18と、送信コイル辺18、18、18および18がそれぞれに対応する開口を通して下面に下がっていることが分かる。また、19は送受信コイル18,11を積層した後に、締め付けるための窒化アルミ止めネジである。
図4Bは、実施例1のプローブコイルを図4AのB−B位置で矢印方向に見た形で模式的に示す図である。上面保護板14の下側に、送信コイル辺18および18を上に出して、窒化アルミからなるスペーサ14を設ける。スペーサ14は、上面保護板14とほぼ同じ形に作られるが、常伝導金属接続配線15が接続される部分では、スペース部分21を広く取るように構成されるとともに、サファイア基板12に開けた開口101と開口104〜107を開ける。これは、スペーサ14〜14でも同様である。次に、下面側に受信コイル11を、上面側に常伝導金属膜13を形成したサファイア基板12を配置する。以下、スペーサ14、サファイア基板12、スペーサ14、サファイア基板12、スペーサ14、サファイア基板12、スペーサ14の順に配置する。この段階で送信コイル辺18、18、18および18をスペーサ14、サファイア基板12のそれぞれに対応する開口を通してスペーサ14の下面にまで出し、送信コイル辺18,18を接続する送信コイル辺18,18および送信コイル辺18を配置する。また、送信コイル辺18,18を接続する送信コイル辺1810を配置する。最後に、下面保護板14をスペーサ14の下面に配置する。このようにして、サファイア基板12とスペーサ14との交互の積層が完了すると、窒化アルミ止めネジ19で固定する。
図4(c)は、サファイア基板12の常伝導金属膜13に常伝導金属接続配線15を超音波ボンディングで接続して、常伝導金属接続配線15で基板間のコイルをキャパシタ接続した状態を断面図で表示したものである。常伝導金属膜13と常伝導金属膜13とは常伝導金属接続配線15で接続される。ここでは、先にも述べたように、スペーサ14は常伝導金属膜13の部分を避けたものとされている。図2で説明したように、基板間の配線のうち、受信用コイル11,11の接続配線15と受信用コイル11,11の接続配線15には、Cuからなる常伝導金属引き出し配線17が超音波ボンディングで接続され、信号をプローブコイルの外部に取り出すために使用される。送信用コイル18のコイル辺18,18には、Cuからなる常伝導金属引き出し配線17’が超音波ボンディングで接続され、送信信号を送信用コイル18に送り込むために使用される。
実施例1では、図2で説明したように、プローブコイルは2ターン、2パラレルのコイルとされ、各コイル11はサファイア基板12の一面に超伝導材料により形成されている。他面には、サファイア基板12のコイル11から基板外部に信号を取り出すために、サファイア基板12の超電導薄膜のコイル11の開放されている端部と、ここから外側方向に延伸されている部分に対応する位置にAuパターンからなる常伝導金属膜13が基板12を挟んで対向して形成されている。Auリボン線の厚さは、高周波抵抗を低減するために実施例1では50マイクロメータとしたが、より厚い値でもよい。
このように、実施例1では、サファイア基板上の一方の面に酸化物超電導薄膜を形成し、他方の面に常伝導金属膜を形成して、サファイア基板自体を金属間の絶縁体として用いたキャパシタを形成したので、容量値の再現性の良い容量を介した金属/超電導体接続が実現でき、また、ソレノイドの軸は、静磁場の方向である水平方向と直交すると共に、磁力線と鎖交する超電導体は超電導薄膜の厚さの小さな部分のみとなり、超電導体はできるだけ磁力線と鎖交しないように配置されるので、磁場均一度を確保したプローブコイルを実現することができる。
(実施例2)
次に、図5を用いて本発明の実施例2を説明する。プローブコイルのQ値を高めるためには、LC共振回路に含まれる抵抗をできるだけ小さくする必要があるが、発明が解決しようとする課題の項で述べたように、通常の作製プロセスを用いると、常伝導金属/酸化物超電導体接合の接触抵抗は高くなってしまう。そこで、実施例1では、酸化物超電導薄膜と常伝導金属の配線をキャパシタを介して接続した。実施例2は、作製プロセスを改良し、接触抵抗の低い常伝導金属/酸化物超電導体接合を実現し、これを用いて、酸化物超電導薄膜と常伝導金属の配線を接続して、Q値の高い、超電導薄膜からなるソレノイドコイルを実現したものである。
実施例2も、超電導薄膜による受信コイル、鞍型の送信コイルによるプローブコイルと言う点では、図2に示した実施例1と同じ構成である。実施例2は、受信コイルの超電導薄膜と信号を導出するための常伝導金属膜が抵抗接続している点において実施例1と異なる。以下、実施例2を示す図5において、実施例1の構成要素と同じもの、あるいは、同じ機能を果たすものに対しては、同じ参照符号を付した。
図5(a)は、実施例2の基板12上に超電導薄膜11からなる1ターンコイルとAuからなる常伝導金属膜13を形成した例を説明する図である。図5(b)は、図5(a)のD−D位置で矢印方向に見た断面図である。超電導薄膜11の開放されている端部と、Auからなる常伝導金属膜13とが接続されていることが分かる。図5(c)は、コイル間の接続を実施例1の図4(c)に対応して表示した断面図である。
図5(a)に示すように、まず、サファイア基板12上にバッファ層として膜厚100nmのCeOを成膜した後、連続して膜厚150nmの酸化物超電導体YBaCuからなる超電導薄膜21を成膜した。次に、試料を大気にさらすことなく、真空装置内の別のチャンバに搬送し、常伝導金属/酸化物超電導体接合を形成する所望の領域にAuを成膜するように試料をメタルマスクを備えた基板ホルダへ移し、膜厚1マイクロメータのAuからなる常伝導金属膜13を成膜した。次に、レジスト塗布、ホトリソグラフィ、Arエッチングにより、まず、YBaCu薄膜を円状のパターンを形成した後、再度、レジスト塗布、ホトリソグラフィ、Arエッチングを行うことによりAu膜を加工し、YBaCu薄膜、Au膜を所望の形状に加工した。次にYBaCu薄膜中の酸素量を増大して超電導特性を改善するために、また、Au/YBaCu接触抵抗を低減するために、酸素雰囲気中において500度Cでアニールした。これより、基板上に超電導薄膜からなり、超電導薄膜YBaCuによるコイル11と常伝導金属Auの配線13が抵抗を介して接続した1ターンコイルを形成した。
YBaCu薄膜は、ホトリソグラフィなどの通常の作製プロセスで水に接触したり、あるいは大気にさらされると劣化し、表面に高抵抗層が形成される。従って、ホトリソグラフィなどの通常の作製プロセスの後に、Au膜を形成すると、常伝導金属/酸化物超電導体接合の接触抵抗は高くなってしまう。本実施例では、YBaCu薄膜を成膜後、大気にさらすことなく連続してAuを成膜したので、Auと接触するYBaCu薄膜の表面は劣化することがなく、これにより低い接触抵抗の常伝導金属/酸化物超電導体接合を形成することができる。
図5(b)を図3(c)に示す実施例1の断面図と比較して明らかなように、超電導薄膜YBaCuによるコイル11と常伝導金属Auの配線13が基板12の同じ面に作成され、かつ、直接接続されている点において異なる。
図5(c)に示すように、実施例2では、コイル11と常伝導金属Auの配線13が基板12の同じ面に作成されているので、図4(c)と比較すると、基板12の表裏が逆になっている点が実施例1とは異なる。常伝導金属Auの配線13間が常伝導金属接続配線15で接続される点では、実施例1と同じである。
以下、サファイア基板12に穴あけ加工を施し、積層し、送信コイル18を組み込み、サファイア基板上のAuパターンからなる常伝導金属膜13とAuリボン線からなる常伝導金属接続配線15を超音波ボンディングにより接続してプローブを完成することについては、実施例1と同じであるので、説明を省略する。
このように、実施例2では、作製プロセスを改良して、酸化物超電導体によるコイルの形成と常伝導金属の接続を大気にさらすことなく示現することができるものとしたので、接触抵抗の低い常伝導金属/酸化物超電導体接合を実現し、また、実施例1と同様、ソレノイドの軸は、静磁場の方向である水平方向と直交すると共に、磁力線と鎖交する超電導体は超電導薄膜の厚さの小さな部分のみとなり、超電導体はできるだけ磁力線と鎖交しないように配置したので、磁場均一度を確保したプローブコイルを実現することができた。
(実施例3)
次に、図6を用いて本発明の実施例3を説明する。プローブコイルのQ値を高めるためには、実施例1と同様に酸化物超電導薄膜と常伝導金属の配線をキャパシタを介して接続して、Q値の高い、超電導薄膜からなるソレノイドコイルを作製したものである。ただし、実施例3では、キャパシタを酸化物超電導薄膜(コイル11)を形成する面に形成する点において実施例1と異なる。実施例3も、超電導薄膜による受信コイル、鞍型の送信コイルによるプローブコイルと言う点では、図2に示した実施例1と同じ構成である。以下、実施例3を示す図6において、実施例1,2の構成要素と同じもの、あるいは、同じ機能を果たすものに対しては、同じ参照符号を付した。
図6(a)は、実施例3の基板12上に超電導薄膜11からなる1ターンコイルと絶縁層311を挟んで、Auからなる常伝導金属膜13を形成した例を説明する図である。図6(b)は、図6(a)のE−E位置で矢印方向に見た断面図である。超電導薄膜11の開放されて基板の外側方向に延伸されている端部と、絶縁層311を挟んで、Auからなる常伝導金属膜13とが形成されていることが分かる。図6(c)は、コイル間の接続を実施例1の図4(c)に対応して表示した断面図である。
図6(a)に示すように、実施例3では、まず、サファイア基板12上にバッファ層として膜厚100nmのCeOを成膜した後、連続して膜厚150nmの酸化物超電導体YBaCuからなる超電導薄膜11を成膜した。次に、レジスト塗布、ホトリソグラフィ、Arエッチングにより、YBaCu薄膜を加工し、円状のパターンを形成した。さらにYBaCu薄膜中の酸素量を増大して超電導特性を改善するために、酸素雰囲気中において500度Cでアニールした。次に、厚さ20ミクロンの感光性ポリイミドを基板全面に塗布した後、リソグラフィを用いて、基板上に所望のパターンを形成し、キャパシタの構成要素である絶縁膜311を形成した。次に、絶縁膜311の上に膜厚1マイクロメータのAuからなる常伝導金属膜13を形成した。
図6(b)を図5(b)に示す実施例2の断面図と比較して明らかなように、超電導薄膜YBaCuによるコイル11と常伝導金属Auの配線13が基板12の同じ面に作成される点では同じであるが、コイル11の開放された端部が基板12の外側方向に延伸されていることと、この端部とAuからなる常伝導金属膜13とが、絶縁層311を挟んで、対峙する形で形成されている点において異なる。
図6(c)に示すように、実施例3では、コイル11と常伝導金属Auの配線13が実施例2と同様に基板12の同じ面に作成されているので、図5(c)に示す実施例2と比較すると、常伝導金属Auの配線13間が常伝導金属接続配線15で接続される構成は、実施例2と同じである。
以下、サファイア基板12に穴あけ加工を施し、積層し、送信コイル18を組み込み、サファイア基板上のAuパターンからなる常伝導金属膜13とAuリボン線からなる常伝導金属接続配線15を超音波ボンディングにより接続してプローブを完成することについては、実施例1,2と同じであるので、説明を省略する。
このように、実施例3では、接続配線と酸化物超電導薄膜がCu/ポリイミド/YBaCu構成のキャパシタを介して接続したソレノイドコイルを作製した。容量値の再現性の良いCu/ポリイミド/YBaCuキャパシタを介した金属/超電導体接続が実現でき、また、ソレノイドの軸は、静磁場の方向である水平方向と直交すると共に、磁力線と鎖交する超電導体は超電導薄膜の厚さの小さな部分のみとなり、超電導体はできるだけ磁力線と鎖交しないように配置されるので、磁場均一度を確保したプローブコイルを実現することができた。
(その他)
実施例1−3では、いずれも、2ターン、2パラレルの回路を形成した受信用プローブコイルとしたが、例えば、4ターン、1パラレルの回路を形成した受信用プローブコイルとすることもできる。図7は、図4Bで説明した実施例1の構成を4ターン、1パラレルの回路を形成した受信用プローブコイルとした例について、図4Bに対応させて表示した図である。同じものには同じ参照符号を付した。4ターン、1パラレルの回路にする場合、各コイルの巻き初めと巻き終わりとを順次接続することになるから、常伝導金属接続配線15は、各基板のコイルを順次接続することになる。コイル11の巻き初めとなる端部に対応する常伝導金属13’に常伝導金属引き出し配線17の一つを接続し、コイル11の巻き終わりとなる端部に対応する常伝導金属13とコイル11の巻き初めとなる端部に対応する常伝導金属13’とを常伝導金属接続配線15を接続する。同様に巻き終わりと巻き初めとを順次接続して、最後のコイル11の巻きおわりとなる端部に対応する常伝導金属13に常伝導金属引き出し配線17の他の一つを接続する。送信コイル18は図4Bで説明した実施例1と同じで良い。
また、実施例3では、キャパシタを構成する絶縁体として感光性ポリイミドを用いたが、感光性ポリイミドの代わりにフッ素樹脂フィルムを用いても、あるいは、薄膜作製プロセスを用いて形成したCeOやY等の絶縁膜を用いても同様の効果が得られることになる。
また、いずれの実施例においても、常伝導金属がAuまたはCuまたはAgまたはAlであってよい。
なお、具体的には、説明しなかったが、プローブコイル1は冷却源に連なるリードに接続されて冷却されるものであることは言うまでもない。
本発明により、抵抗値の低いソレノイドコイルが実現できると共に、磁力線と鎖交する超電導体は超電導薄膜の厚さの小さな部分のみとなり、狭い空間の中で、高いQ値を有すると共に、磁場均一度を確保した、超電導薄膜からなるソレノイド型の核磁気共鳴プローブコイルを実現できる。
実施例1のプローブコイルを実装した核磁気共鳴装置の全体構成を断面図の形で示す図である。 実施例1のプローブコイル2の構成を模式的に示す斜視図である。 (a)−(c)は、実施例1の基板12上に超電導薄膜11からなる1ターンコイルを形成した例を説明する図である。 実施例1のプローブコイルを上面から見た形で模式的に示す図である。 実施例1のプローブコイルを図4AのB−B位置で矢印方向に見た形で模式的に示す図である。 サファイア基板12の常伝導金属膜13に常伝導金属接続配線15を超音波ボンディングで接続して、常伝導金属接続配線15で基板間のコイルをキャパシタ接続した状態を断面図で表示したものである。 (a)は、実施例2の基板12上に超電導薄膜11からなる1ターンコイルとAuからなる常伝導金属膜13を形成した例を説明する図、(b)は、図5(a)のD−D位置で矢印方向に見た断面図、(c)は、コイル間の接続を実施例1の図4(c)に対応して表示した断面図である。 (a)は、実施例3の基板12上に超電導薄膜11からなる1ターンコイルと絶縁層311を挟んで、Auからなる常伝導金属膜13を形成した例を説明する図、(b)は、図6(a)のE−E位置で矢印方向に見た断面図、(c)は、コイル間の接続を実施例1の図4(c)に対応して表示した断面図である。 図4Bで説明した実施例1の構成を4ターン、1パラレルの回路を形成した受信用プローブコイルとした例について、図4Bに対応させて表示した図である。
符号の説明
1…プローブ、2…ソレノイドコイル、3…試料管、4…超電導磁石、11…超電導薄膜(コイル)、12…サファイア基板、13…常伝導金属膜、14…窒化アルミスペーサ、15…常伝導金属接続配線、17…常伝導金属引き出し配線、18…鞍型コイル(送信コイル)、19…窒化アルミネジ、101,102,104−107…開口、311…絶縁膜

Claims (6)

  1. 静磁場を発生する磁石と、該静磁場の中に試料を搬送する手段と、該試料に入力信号を送信すると共に該試料から生じた出力信号を受信するプローブと、から少なくとも構成される核磁気共鳴装置の構成要素であり
    上記出力信号を受信する手段が、一枚の基板の一方の面に超電導薄膜が形成され、他方の面に常伝導金属膜が形成され、かつ概ね平行に配置された2枚以上の基板と、上記常伝導金属膜と抵抗接続した常伝導金属の接続配線と、から少なくとも構成されるソレノイドコイルであることを特徴とする核磁気共鳴プローブコイル。
  2. 静磁場を発生する磁石と、該静磁場の中に試料を搬送する手段と、該試料に入力信号を送信すると共に該試料から生じた出力信号を受信するプローブと、から少なくとも構成される核磁気共鳴装置の構成要素であり
    上記出力信号を受信する手段が、超電導薄膜が形成されかつ概ね平行に配置された2枚以上の基板と、上記超電導薄膜の一部の上に接して形成された常伝導金属膜と、上記常伝導金属膜と抵抗接続した常伝導金属の接続配線と、から少なくとも構成されるソレノイドコイルであることを特徴とする核磁気共鳴プローブコイル。
  3. 静磁場を発生する磁石と、該静磁場の中に試料を搬送する手段と、該試料に入力信号を送信すると共に該試料から生じた出力信号を受信するプローブと、から少なくとも構成される核磁気共鳴装置の構成要素であり
    上記出力信号を受信する手段が、超電導薄膜が形成されかつ概ね平行に配置された2枚以上の基板と、上記超電導薄膜の一部の上に接して置かれた絶縁体と、上記絶縁体に接して置かれた常伝導金属の接続配線と、から少なくとも構成されるソレノイドコイルであることを特徴とする核磁気共鳴プローブコイル。
  4. 請求項3の核磁気共鳴プローブコイルにおいて、
    上記絶縁体がフッ素樹脂またはポリイミド樹脂からなることを特徴とする核磁気共鳴プローブコイル。
  5. 請求項1の核磁気共鳴プローブコイルにおいて、
    常伝導金属がAuまたはCuまたはAgまたはAlからなることを特徴とする核磁気共鳴プローブコイル。
  6. 請求項1の核磁気共鳴プローブコイルにおいて、
    前記基板間に窒化アルミのスペーサが挿入されて基板が積層されていることを特徴とする核磁気共鳴プローブコイル。
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