JP5006542B2 - Nmr装置およびnmr計測用プローブ - Google Patents

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本発明は核磁気共鳴装置(以下NMR装置と表記する)に係り、均一磁場中に置かれた試料に対して所定の共鳴周波数で高周波信号を送信、および/もしくは、自由誘導減衰信号(FID信号)を受信するために用いるプローブコイルの形状および実装のための構造に特徴を有するNMR装置に関する。
核磁気共鳴(NMR)分光計測は、物質の原子レベルの情報を得ることができ、化合物の構造を知るために優れた計測手法である。計測の基本原理は、均一な静磁場中に置かれた試料に高周波磁場を照射し、励起された原子核スピンからの応答信号を受信、解析する。高分解能の計測には、均一な高磁場(B)を発生可能な超電導磁石を有するNMR装置が用いられる。現在、タンパク質の立体構造解析を主要な目的として、21.6T(920MHz)のNMR装置が作られている。
タンパク質の解析においては、試料が少量であるため、発生する自由誘導減衰信号(FID信号)強度が微弱である。そのため、FID信号を受信するためのプローブには高い感度が必要である。特許文献1(米国特許5,247,256号明細書)に示されているように、プローブの高感度化のためには、プローブを低温下で使用することにより、熱雑音を低減する方法が知られている。さらに、プローブコイルに超電導材料を適用することが高感度化のための有効な手段である。超電導材料は、銅などの常伝導材料と比較して高周波損失抵抗が2桁以上低い。そのため、超電導材料を用いることによりプローブコイルの損失抵抗が低減し、高感度の受信が可能となる。プローブコイルに超電導材料を用いた例は、特許文献2(米国特許5,585,723号明細書)に示されている。
プローブコイルに用いられる超電導体は平面基板上に形成された薄膜であり、その膜面は静磁場方向に対して平行になるよう配置される。これは、超電導体の持つ完全反磁性の性質により、静磁場の均一度が劣化するのを抑制するためである。一般的なNMR装置では静磁場は鉛直方向に発生される(鉛直型NMR装置)。試料の入ったサンプル管は鉛直方向から挿入され、サンプル管を取り囲む形で超電導薄膜基板が配置される。そのため、従来技術における超電導体を用いたプローブコイルは、平面対向(ヘルムホルツ)型、鞍(サドル)型、鳥篭(バードケージ)型の形状をとる。バードケージ型のプローブコイルの例は特許文献3(特許第3,066,359号明細書)に示されている。一方、水平方向に静磁場を発生するNMR装置(水平型NMR装置)では、ソレノイド型のプローブコイルが適用できる。また、ソレノイド型のプローブコイルは、ヘルムホルツ型、サドル型、バードケージ型と比べ充填率(filling factor)が高く、より感度を向上できる。
米国特許第5,247,256号明細書 米国特許第5,585,723号明細書 特許第3,066,359号明細書
本発明は核磁気共鳴(NMR)分光における自由誘導減衰(FID)信号を受信するプローブコイルの高感度化を実現したNMR装置および計測用プローブを提供することを目的とする。
超電導体を用いたプローブコイルに関する従来技術において、超電導体はプローブコイルを構成する導体の一部に適用され、それ以外の部分には常伝導材料が用いられていた。これは、プローブコイルに用いる超電導体が平面基板もしくは曲面基板上に形成された薄膜であり、任意のコイル形状を構成することが困難であったためである。とくに、個々の超電導薄膜同士を超電導特性を損なわずに電気的に接続することは困難である。また、プローブコイルには、共振特性の同調と整合を行うための容量値可変コンデンサ(トリマコンデンサ)が接続される。信号検出感度は、プローブコイル、トリマコンデンサ、配線で構成される共振回路のループに含まれる全ての抵抗損失に依存する。したがって、信号検出感度を飛躍的に向上させるためには、トリマコンデンサ、配線を含めた共振回路の導体をすべて超電導体で構成することが望ましい。
さらに、平面基板に形成された超電導薄膜を用いる場合、円筒型の試料管形状に沿ってプローブコイルを形成することができず、プローブコイルの充填率が低下する。より高い信号検出感度を得るためには、プローブコイルをできるだけ試料管に密着させる形状で構成することが望ましい。
また、プローブコイルを超電導材料によって形成した場合には、さらに、冷却機構が必要となる。本発明のより詳細な目的は、冷却機構、高周波磁場の印加およびFID信号の受信を含んだプローブの伝熱冷却、電気的接続、および組み立て性を考慮したプローブの構成を備えたNMR装置および計測用プローブの構成を提供することである。
本発明では高感度NMR装置を実現するために以下の構成を適用する。
まず、均一な強磁場(B)を発生させるために、2つに分割されたスプリット型超電導マグネット、もしくは円筒型超電導マグネットを用いる。分割されたスプリット型超電導マグネット間、もしくは円筒型超電導マグネット内の均一な強磁場の領域に共鳴周波数の高周波信号を印加するプローブコイル(送信プローブコイル)を設ける。さらに、印加した高周波信号に対する試料からの核磁気共鳴信号を受信するプローブコイル(受信プローブコイル)を設ける。
スプリット型超電導マグネットを採用する場合、受信プローブコイルは、可とう性の基板上にパターン加工した超電導薄膜をサファイア基板上に貼り付けて形成するソレノイド型コイルを要素コイルとする。これを複数層積層するとともに要素コイル間を電気的に接続して必要なコイルを構成する。各要素コイル間は、サファイア基板上に加工された超電導薄膜と、誘電体を介した容量性結合によって電気的に接続する。さらに、サファイア基板上に加工された超電導薄膜同士を対向配置し、その間に複数の誘電体を挿入して、同調用、整合用のトリマコンデンサを構成する。対向した超電導薄膜の間の空間における誘電体の挿入量を変化させることにより、同調用、整合用に必要な容量値をそれぞれ独立に調整する。また、これらトリマコンデンサと要素コイルとをつなぐ配線もサファイア基板上に加工された超電導薄膜で形成する。
円筒型超電導マグネットを採用する場合、受信プローブコイルにはサドル型コイルや、バードケージ型コイルを適用する。これらのコイルもソレノイド型プローブコイルと同様に、可とう性の基板上にパターン加工した超電導薄膜をサファイアの支持体に貼り付けて形成する。また、トリマコンデンサや配線についても、ソレノイド型プローブコイルと同様に形成する。
なお、送信プローブコイルと受信プローブコイル両者の機能を1つの超電導プローブコイルで実行させる場合もある。また、基板をサファイアに代えて、窒化アルミ(AlN)等の材料とすることもできる。
冷却機構は、無酸素銅もしくはサファイアを、もしくは、これらの組み合わせによる部材を、熱交換器に接続もしくは液体ヘリウムに浸漬して冷却し、前記部材にサファイアで構成するコールドヘッドを接続した構成とする。コールドヘッドに上記プローブコイルを結合させてプローブコイルの冷却を行う。
本発明により、スプリット型超電導マグネットおよび円筒型超電導マグネットに適用可能な超電導プローブコイルを有するNMR計測装置が実現できる。プローブコイルの各要素コイルは、可とう性基板上に加工された超電導薄膜をサファイアの基板もしくは支持体に貼り付けて形成するので、製作も容易である。
本発明では、プローブコイルの冷却と超電導化により、熱雑音および表面抵抗の低減が図られ、感度の向上が実現できる。また、ソレノイド型コイルの形状により充填率が上がり、結果として感度が向上する。さらに、サドル型、バードケージ型のコイルにおいても、可とう性基板の使用により試料管の形状に沿ってコイルを形成するため充填率が上がり感度が向上する。
本発明は、核磁気共鳴(NMR)装置に関わり、均一磁場中に置かれた試料に対して、所定の共鳴周波数で高周波信号を送信、および自由誘導減衰(FID)信号を受信するためのプローブコイルの形状と実装のための構造に関する。
本発明のNMR装置の代表的な構成を図1を参照して説明する。図1(A)は、本発明の対象であるNMR装置の主要構成部の概略を、プローブコイル25をスプリット型超電導マグネットのボアから挿入する方法で配置したものとした例を示す斜視図、図1(B)は、本発明の対象であるNMR装置の主要構成部の概略を、プローブコイル25を試料管30と同じ方向(静磁場と垂直方向)から挿入する方法で配置したものとした例を示す斜視図である。2つに分割された超電導マグネット10−1、10−2により、一点鎖線で示す中心線に沿って、14.1テスラ(T)の均一磁場(静磁場)を発生させる。これを矢印Bで示す。試料管30は内部に試料31を収納して、静磁場に対して垂直な方向(図中z軸方向)から挿入される。試料31からの信号を検出するソレノイド型超電導プローブコイル(アンテナコイル)25を実装した低温プローブ20は、静磁場と同じ方向(図1(A))もしくは試料管30と同じ方向(図1(B))から挿入されている。
低温プローブ20は、超電導薄膜コイル40を備えた超電導プローブコイルコイル25と、冷熱源となる冷凍機先端部の熱交換器22と、それらを接続する無酸素銅のコールドリード23により構成される。本発明では、超電導プローブコイルコイル25と、冷熱源となる冷凍機先端部の熱交換器22と、それらを接続する無酸素銅のコールドリード23を含めた部分を低温プローブ20と呼ぶことにする。
図2は、本発明に採用できるプローブコイル25の構成を模式的に示す斜視図である。試料に高周波数の信号を送信する送信用プローブコイル18と、試料の出力信号を検出する受信用プローブコイル40とからなる。受信用プローブコイル40の方が送信用プローブコイル18よりも高い感度を必要とするため、受信用プローブコイル40は高感度を実現できる超電導薄膜で形成したソレノイドコイルとした。これに対して、送信用プローブコイル18は常伝導金属で、受信用プローブコイルを外側から取り囲むサドル型コイルとした。静磁場は水平方向(x軸方向)に印加し、ソレノイドコイルは試料から出力した磁気モーメントのうち鉛直方向(z軸方向)の成分を検出する。
40−1,40−2は、超電導薄膜で形成され、それぞれ2ターンのソレノイド型受信コイルである。ここでは、2ターンの受信用コイルが平行して2個設けられる。配線45−1,45−2,45−3,45−4は超電導薄膜で形成され、2つの2ターンソレノイド型コイル40−1,40−2をキャパシタを介して並列に接続する。これにより、試料からの信号を受信する2ターン、2パラレルの共振回路を有する受信用プローブコイルが形成される。図の例では、受信用プローブコイルには、常伝導金属の引き出し配線15−1,15−2を介して検出回路12が接続される受信用コイル40の空間部に試料管30が挿入される。
18−1〜18−10は送信用プローブコイルのコイル片であり、鞍型コイルを形成するように組み立てられている。送信用プローブコイルは、実質的に、コイル片18−1,18−3,18−5および18−8が構成する1ターンのコイルと、コイル片18−2,18−4,18−6および18−7が構成する1ターンのコイルとで受信用プローブコイル40を取り囲む1ターンのコイルの2個並列接続とされている。送信用プローブコイル18には、それぞれの1ターンのコイルを接続するコイル片18−9および18−10から常伝導金属の引き出し配線17−1,17−2を介して送信回路13から大きなパルス電流を印加し、受信用プローブコイルの形成する空間部に挿入されている試料に静磁場と直交する成分の磁気モーメントを生じさせる。この静磁場と直交する成分の磁気モーメントは次第に緩和するが、その時、試料から出力される信号を受信用プローブコイル40により受信する。
受信用プローブコイル40は、同調と整合用のトリマコンデンサ(C、C)とコイル40−1,40−2のインダクタ(L)−配線45−1,45−2,45−3,45−4との間のキャパシタ(C)で共振回路を構成するが、検出感度を高めるためには、そのLC共振回路のQ値を高める必要がある。Q値を高めるためにはLC共振回路に含まれる寄生抵抗を低減する必要があり、本発明では同調と整合用のトリマコンデンサ(C、C)を含めソレノイドコイル40の全部を超電導体で構成した。
高い感度を実現するためには、磁場の均一度を高める必要があるが、超電導体は完全反磁性という性質を有し、−1/4πという大きな磁化率を有する。そこで、実施例1では、磁場分布を乱さないように、超電導体はできるだけ磁力線と鎖交しないように配置した。すなわち、平面基板上に超電導薄膜40−1,40−2を貼り付けて2ターンコイルを形成し、これらの基板を積層し、ソレノイド型プローブコイルを構成したが、このとき基板の法線が静磁場の方向と直交するように配置して、磁力線と鎖交する超電導体は超電導薄膜の厚さの小さな部分のみとした。
以下、本発明を実施例に基づいて説明する。
(実施例1)
図3は本願発明の実施例1におけるNMR計測用ソレノイド型プローブコイルの構成要素を、組み立て前の状態で示す図である。実施例1においては、説明を簡略化するために送信コイルについては省略する。図4は超電導薄膜コイル40−1を説明する図であり、図4(A),(B)は超電導薄膜コイル40−1,40−2が形成された可とう性基板90−1,90−2の上面図、図4(C)はその可とう性基板90−1を冷却基板50−1に貼り付けた状態を示す斜視図である。図5は第1キャパシタ電極板11を説明する図であり、図5(A)は、超電導薄膜41−1,41−2が形成された基板11の上面図、図5(B)は、それを裏側から見た状態を示す上面図、図5(C)は、図5(A)、(B)のC−C'位置における矢印方向から見た断面図である。図6は第2キャパシタ電極板52を説明する図であり、図6(A)は、超電導薄膜42が形成された基板14の上面図、図6(B)は、それを裏側から見た状態を示す上面図、図6(C)は、図6(A)、(B)のD−D'位置における矢印方向から見た断面図である。これらを参照しながら構成要素について説明する。
2ターンコイル40−1,40−2は2つの可とう性基板90−1,90−2の一面に形成される。それぞれのコイル40−1,40−2について具体例を図4に示す。図4(A),(B)は超電導薄膜コイル40−1,40−2が形成された可とう性基板90−1,90−2の上面図、図4(C)はその可とう性基板90−1を冷却基板50−1に貼り付けた状態を示す斜視図である。超電導薄膜コイル40−1の作製方法について説明する。まず、可とう性基板90−1上に、蒸着法によって膜厚300nmのMgB超電導薄膜を成膜する。可とう性基板の材料には、NMR計測のノイズ源となるプロトンを含まない有機材料のポリテトラフルオロチレンを使用する。次にホトリソグラフィーと電子サイクロトロン共鳴エッチングにより、図4(A),(B)に示す形状で超電導薄膜コイル40−1,40−2をパターン加工する。電導薄膜コイル40−1,40−2のパターンは二つの円形コイルと、それぞれの円形コイルの巻き始め部と巻き終わり部とを接続する接続線40−1a,40−2aとそれぞれの円形コイルの他端に接続されるキャパシタ電極部40-1b,40−1c,40−2b,40−2cからなるものとされる。最後に、可とう性基板90−1,90−2に、試料の入った試料管30を通すための開口84−1,84−2およびネジ留め用の孔82−1,82−2,82−3,82−4をあける。
以上のように作製した超電導薄膜コイル40−1,40−2を有する可とう性基板90−1,90−2を、A−A’を結ぶ一点鎖線およびB−B’を結ぶ一点鎖線の位置で折り曲げて図4(C)に示すように冷却基板50−1に貼り付ける。接着には、含まれる水素を重水素に置換した接着剤、およびインジウムを使用する。冷却基板50−1,冷却基板50−2には試料の入った試料管30を通すための開口61−1,61−2およびネジ留め用の孔66−3,66−4(図示しない)をあける。なお、超電導薄膜コイル40−1,40−2は、図4(A),(B)を対比して分かるように左右対称のパターンとする。
第1キャパシタ電極板51は、基板11の一面に所定の超電導薄膜のパターンが形成され、他面に所定の常伝導薄膜のパターンが形成される。図5(A)は、超電導薄膜41−1,41−2が形成された基板11の上面図、図5(B)は、それを裏側から見た状態を示す上面図、図5(C)は、図5(A)、(B)のC−C'位置において矢印方向に見た断面図である。なお、図5(B)においては、基板11の裏側にあり、本来は見えない超電導薄膜41−1,41−2を理解しやすいように破線で示した。
図5(A)に示すように、基板11の一面(表側)に、冷却基板50−1、冷却基板50−2に貼り付けられた2つの2ターンコイルのキャパシタ電極部40-1b,40−1c,40−2b,40−2cに対向する電極部およびトリマコンデンサC,Cの片側の電極を形成するための超電導薄膜41−1,41−2が形成される。一方、図5(B)に示すように基板11の他の一面(裏側)には超電導薄膜41−2の一部と対向する位置に常伝導薄膜の電極91が形成されている。図5(A),(B)には、2つの2ターンコイルのキャパシタ電極部40-1b,40−1c,40−2b,40−2cに対向する位置を同じ参照符号を付して一点鎖線で示す。さらに、トリマコンデンサC,Cの片側の電極となる位置を参照符号C−1,C−1を付して一点鎖線で囲って示す。図5(C)に示すように基板11の一面に超電導薄膜41−1,41−2が形成され、基板11の他面に、超電導薄膜41−2の領域のうち、2つの2ターンコイルのキャパシタ電極部40-1b,40−1c,40−2b,40−2cに対向する領域、トリマコンデンサC,Cの片側の電極となるC−1,C−1の領域を除く領域に対応する位置に常伝導薄膜の電極91が形成されていることがわかる。
図5(A),(B)と図2、図4を対比して分かるように、超電導薄膜41−1により、2ターンコイルの配線45−2,45−4およびトリマコンデンサCの片側の電極とが接続されたものとなることが分かる。また、超電導薄膜41−2により、2ターンコイルの配線45−1,45−3およびトリマコンデンサCの片側の電極が接続されたものとなることが分かる。さらに、常伝導薄膜の電極91には、図2において示した常伝導引き出し配線15−1を接続する。
超電導薄膜41−1,41−2および電極91の作製方法について説明する。まず、基板11の一面上に、蒸着法によって膜厚300nmのMgB超電導薄膜を成膜する。基板の材料はサファイアを使用する。次に、ホトリソグラフィーと電子サイクロトロン共鳴エッチングにより、図5(A)に示す形状に超電導薄膜をパターン加工する。続いて、基板11の他面にメタルマスクを用いた蒸着法により、Ti,Pt,Auを連続して成膜しAu/Pt/Tiの積層構造の電極を形成する。電極の膜厚は1〜2μmとする。
第2キャパシタ電極板52は、基板14の一面に所定の超電導薄膜のパターンが形成され、他面に所定の常伝導薄膜のパターンが形成される。図6(A)は、超電導薄膜42が形成された基板14の上面図、図6(B)は、それを裏側から見た状態を示す上面図、図6(C)は、図6(A)、(B)のD−D'位置において矢印方向に見た断面図である。なお、図6(B)においては、基板14の裏側にあり、本来は見えない超電導薄膜42を理解しやすいように破線で示した。
図6(A)に示すように、基板11の一面(表側)に形成されたトリマコンデンサC,Cの片側の電極C−1,C−1に対向するトリマコンデンサC,Cのもう一つの片側の電極C−2,C−2を形成するための超電導薄膜42が形成される。一方、図6(B)に示すように基板14の他の一面(裏側)には超電導薄膜42の一部と対向する位置に常伝導薄膜の電極92が形成されている。図6(A),(B)には、トリマコンデンサC,Cの片側の電極C−1,C−1となる位置を参照符号C−2,C−2を付して一点鎖線で囲って示す。図6(C)に示すように基板14の一面に超電導薄膜42が形成され、基板14の他面に超電導薄膜42のトリマコンデンサC,Cの片側の電極となるC−2,C−2の領域を除く領域に対応する位置に常伝導薄膜の電極92が形成されていることがわかる。この電極92には、図3において示した常伝導引き出し配線15−2を接続する。超電導薄膜42と、電極92の作製方法は、超電導薄膜41−1,41−2、および電極91と同様である。最後に、ネジ留め用の孔80−1,80−2をレーザ光照射によって加工した。
図3には、上記の他、2つの2ターンコイルのキャパシタ電極部40-1b,40−1c,40−2b,40−2cと第1キャパシタ電極板51の基板11に形成されたこれらの領域に対向する基板11の超電導薄膜41−2,41−2との間を容量結合するための誘電体53、第1キャパシタ電極板51の基板11に形成された超電導薄膜41−2のトリマコンデンサCの片側の電極となるC−1の領域と第2キャパシタ電極板52の基板14に形成された超電導薄膜42のトリマコンデンサCの片側の電極となるC−2の領域との間を容量結合するための誘電体54、第1キャパシタ電極板51の基板11に形成された超電導薄膜41−2のトリマコンデンサCの片側の電極となるC−1の領域と第2キャパシタ電極板52の基板14に形成された超電導薄膜42のトリマコンデンサCの片側の電極となるC−2の領域との間を容量結合するための誘電体55、誘電体54,55の位置を調節するためのシャフト74−1,74−2、スペーサ73−1,73−2、常伝導引き出し配線15−1,15−2を支持固定する支持体70,71、固定補助板72−1,72−2,コールドヘッド21、冷却基板50−1、冷却基板50−2、固定補助板72−1,72−2およびスペーサ73−1,73−2には試料管を挿入するための開口60,61−1,61−2,62−1,62−2,85−1,85−2が示されている。コールドヘッド21には常伝導引き出し配線15−2を通すための溝が形成されている。これらについては以下の組み立て過程の中で説明される。
次に、これらの構成要素を組み立てて形成するプローブコイルの構造について説明する。図7(A)は組み立ての第1過程を示す斜視図である。超電導薄膜コイル40−1,40−2を形成した可とう性基板90−1,90−2を貼り付けた冷却基板50−1、冷却基板50−2を支持体71を中心として積層する。スペーサ73−2をこの積層体の下側に付ける。コールドヘッド21を冷却基板50−1、冷却基板50−2の端面に密着させて、例えば、インジウムを溶着させて貼り付ける。支持体71の側面部は冷却基板50−1、冷却基板50−2、スペーサ73−2およびコールドヘッド21の外側の側面の位置決めに利用する。ここでは離れて見えるが、冷却基板50−1、冷却基板50−2の可とう性基板90−1,90−2を貼り付けた位置よりやや後退した部分とコールドヘッド21の内側の側面に、第2キャパシタ電極板52の超電導薄膜42が形成された基板14を取り付けネジ孔80−1,80−2,81−1及び81−2を使って固定する。
図7(B)は組み立ての第2過程を示す斜視図である。第2キャパシタ電極板52の基板14上の超電導薄膜42に対向して、誘電体54,55を組み立て、さらに、2つの超電導薄膜コイル40−1,40−2のキャパシタ電極部40-1b,40−1c,40−2b,40−2cに対向して誘電体53を組み付けた状態である。誘電体54,55には、その位置を調節するためのシャフト74−1,74−2が取り付けられている。
図8(A)は組み立ての第3過程を示す斜視図である。第1キャパシタ電極板51の基板11を誘電体53の外側に組み付けた状態である。基板11の超電導薄膜41−1,41−2は、基板11の誘電体53側に形成されているため本来は見えないが理解しやすいように破線で示した。電極91は基板11の外側に見えている。ここで、図5(B)を参照すれば容易に分かるように、2つの超電導薄膜コイル40−1,40−2のキャパシタ電極部40-1b,40−1c,40−2b,40−2cは誘電体53を挟んで超電導薄膜41−1,41−2と対向するから、これらが形成するキャパシタを介して参照符号C−1,C−1を付して一点鎖線で囲って示すトリマコンデンサC,Cの片側の電極と接続されることになる。同時に、図では見えないが、超電導薄膜41−1,41−2の参照符号C−1,C−1を付して一点鎖線で囲って示すトリマコンデンサC,Cの片側の電極の位置と、それに対向する第2キャパシタ電極板52の基板14の超電導薄膜42の参照符号C−2,C−2を付して一点鎖線で囲って示すトリマコンデンサC,Cの他の片側の電極の位置とが誘電体54,55を介して対向しトリマコンデンサC,Cを構成することが分かる。誘電体54,55の位置はシャフト74−1,74−2の操作によって出し入れできるから、トリマコンデンサC,Cの電極の面に対して有効な面積が変わり、キャパシタンスを変化させることができる。
図8(B)は組み立ての最終過程を示す斜視図である。図8(A)の状態に、冷却基板50−1の上側にスペーサ73−1を積層し、支持体70と、固定補助板72−1,72−2(これは見えていない)を組み立てて完成するプローブコイルの斜視図である。固定補助板72−1,72−2と、スペーサ73−1,73−2と、冷却基板50−1、冷却基板50−2と、支持体71は、ネジ留め用の孔(図に示される固定補助板72−1においては68−1,68−2,68−3)を通してz軸方向にネジ留めして固定される。さらに、それら全体を左右から支持体70,71で挟み、ネジ留めして固定する。(例えば64−1と65−1を通して支持体70と71をネジ留めする。)また、ここでは図示されていないが、支持体70には第2キャパシタ電極板52の基板14との接続面に誘電体54,55の位置を調節するためのシャフト74−1,74−2を通すための溝が形成されている。
図7(A)、図8(B)を参照して分かるように、超電導薄膜による磁場の擾乱を抑制するために、超電導薄膜コイル40−1,40−2、および第1キャパシタ電極板51の超電導薄膜41−1,41−2、第2キャパシタ電極板52の超電導薄膜42は、静磁場Bと平行に配置される。
図8(B)に示すように、支持体70,71およびコールドヘッド21の外側の端面には冷却源となる熱交換器22が接続される。超電導薄膜コイル40−1,40−2は支持体71を介した伝熱で冷却される。超電導薄膜41−1,41−2は、支持体70と第1キャパシタ電極板51の基板11を介した伝熱で冷却される。第2キャパシタ電極板52の超電導薄膜42は、コールドヘッド21と熱的に接続されている基板14によって冷却される。いずれの超電導薄膜も約5Kに冷却される。各構成要素を組み立てる際には、伝熱効率を上げるために接続部にインジウムを溶着させる。
また、試料31が収納された試料管30は、z軸方向から各構成要素に形成された開口(図8(B)には固定補助板72−1の開口62−1が示されている)を通して挿入される。
図9はプローブコイルをz軸方向から見た上面図である。理解しやすいように固定補助板72−1、スペーサ73−1、支持体70,71、誘電体54,55に接続するシャフト74−1,74−2を取り除いて示した。超電導薄膜コイル40−1のキャパシタ電極部40−1b,40−1cは、誘電体53を介して超電導薄膜41−1,41−2と対向配置される。超電導薄膜コイル40−2については図示されていない。同様に超電導薄膜42は、誘電体55を介して超電導薄膜41−1と、さらに誘電体54を介して超電導薄膜41−2と対向配置される。常伝導薄膜の電極91は、第1キャパシタ電極板51の基板11を介して超電導薄膜41−1と対向配置される。同様に、常伝導薄膜の電極92も第1キャパシタ電極板52の基板14を介して超電導薄膜42と対向配置される。基板11、14の材料は誘電体のサファイアである。以上のように、超電導薄膜同士、および超電導薄膜と常伝導薄膜の電極が誘電体を介して対抗配置されることにより、プローブコイルの共振回路を構成する導体同士が容量結合で電気的接続される。また、常伝導引き出し配線15−1,15−2を、それぞれ常伝導薄膜の電極91、92に接続し、プローブコイルと検出回路を電気的に接続する。
図10(A)は、超電導薄膜コイル40−1,40−2が超電導薄膜41−1,41−2によって接続される状態をy軸方向からみた側面図である。理解しやすいようにその他の構成要素は取り除いて示す。また、超電導薄膜コイル40−1,40−2については、超電導薄膜41−1,41−2と電気接続される部分のみを示し、ターン形状の部分は省略した。超電導薄膜コイル40−1,40−2のキャパシタ電極部40-1b,40−1c,40−2b,40−2cと容量結合により電気接続された超電導薄膜41−1,41−2は、超電導薄膜42と容量結合により電気的に接続される。
図10(B)は、組み立てたプローブコイルにおいて、超電導薄膜と常伝導薄膜の電極の配置を模式的に示した斜視図である。薄膜同士が重なる部分については、奥側の薄膜の境界を破線で示した。図からわかるように、トリマコンデンサCの電極C−1,C−2が対向し、トリマコンデンサCの電極C−1,C−2が対向し、トリマコンデンサC、トリマコンデンサCを形成する。電極C−2と電極C−2とは超電導薄膜42を共通にし、超電導薄膜42の一部と対向する位置に常伝導薄膜の電極92が形成されている。また、超電導薄膜41の一部と対向する位置に常伝導薄膜の電極91が形成されている。その結果、超電導薄膜コイル40−1,40−2と、超電導薄膜41−1,41−2と、超電導薄膜42によって、共振回路のループが形成される。この共振回路のループは常伝導薄膜の電極91,92と容量結合により電気的に接続され、常伝導引き出し配線15−1,15−2に導かれ検出回路12に接続される。
図7(B)、図8(A)、図9、図10(B)を対比して分かるように、超電導薄膜41−1と超電導薄膜42の間に挿入される誘電体54を、シャフト74−1によってx軸方向に移動させることで超電導薄膜41−1,42の間における誘電体54の挿入量が変化する。その結果、超電導薄膜41−1と、超電導薄膜42と、誘電体54からなるコンデンサの容量値が変化する。以上の構成により、超電導薄膜を用いた容量値が可変のトリマコンデンサを実現する。これは同調用のトリマコンデンサとなる。同様に、超電導薄膜41−2と、超電導薄膜42と、誘電体55とで容量値が可変のトリマコンデンサを実現する。これは整合用のトリマコンデンサとなる。誘電体54と誘電体55は独立に可動させるため、同調用と整合用のトリマコンデンサにおける必要な容量値をそれぞれ独立に調整できる。
図11は、図9、図10(A)、(B)で説明した、超電導薄膜コイル40−1,40−2と超電導薄膜41−1,41−2,42による超電導回路100と、常伝導薄膜の電極91,92と常伝導引き出し配線15−1,15−2から構成される常伝導回路200によって構成されている本願発明のプローブコイルの等価回路を示す図である。
図12は、図11までの説明で省略していた送信コイル18を組み込む例を模式的に示す斜視図である。超電導薄膜コイル40−1,40−2、冷却基板50−1、冷却基板50−2、スペーサ73−1,73−2、固定補助板72−1,72−2よりなるプローブコイルの基本構成は同じである。冷却基板50−1、冷却基板50−2と、保護基板にもなるスペーサ73−1,73−2に、送信用プローブコイルのコイル片18−3,18−4,18−5,18−6を通すための開口を設け、図2で説明したように、超電導薄膜コイルからなる受信コイル40を取り囲む形で送信用プローブコイル18を組み込むのである。なお、送信用プローブコイル18のコイル片は常伝導金属とする。
最上段のスペーサ73−1面上に、図2で説明した送信用プローブコイルのコイル片18−1,18−2を配しそれぞれのコイル片から、鞍型コイルを形成するように、コイル片18−3,18−5および18−4,18−6をスペーサ73−1,73−2、冷却基板50−1、冷却基板50−2の開口を通して立ち下げる。これらのコイル片18−3,18−5および18−4,18−6は、最下段のスペーサ73−2の開口を通して最下段のスペーサ73−2の下面に導出され、他のコイル片と組み合わされて、鞍型コイルを形成するように組み立てられる。送信用プローブコイル18は、図2を参照して説明したように、実質的に、コイル片18−1,18−3,18−5および18−8が構成する1ターンのコイルと、コイル片18−2,18−4,18−6および18−7が構成する1ターンのコイルとで受信用プローブコイルを取り囲む1ターンのコイルの2個並列接続とされている。送信用プローブコイル18には、それぞれの1ターンのコイルを接続するコイル片18−9および18−10から常伝導金属引き出し配線17−1,17−2を介して送信回路13から大きなパルス電流を印加し、受信用プローブコイル40の形成する空間部に挿入されている試料に静磁場と直交する成分の磁気モーメントを生じさせる。ここでは、常伝導金属引き出し配線17−1,17−2を送信回路13に導く具体例は説明しないが、受信コイルの常伝導引き出し配線15−1,15−2と同様に、例えば、コールドヘッド21と基板52の間に形成する溝に沿わせて導くことができる。
実施例1では、2ターン・2パラレルのソレノイド型コイルが実現される。信号検出感度は、一点鎖線で囲んだ領域100の共振ループ内の抵抗損失に依存する。実施例1では、領域100の共振ループを構成するコイル、整合用トリマコンデンサC、同調用トリマコンデンサC、配線の導体は全て超電導体である。常伝導体を使用するのは一点鎖線で示す領域200のみである。そのため、信号検出に重要な共振ループ内の抵抗損失が著しく減少し、極めて高い感度を実現することが可能となる。作製したプローブコイルを600MHzにおいて評価した結果、常伝導体である銅コイルを用いた場合の3.5倍に向上した。
実施例1では、超電導薄膜材料としてMgBを用いた。同様の構成において、超電導材料にYBCOなどの酸化物高温超電導体を用いた場合でも同様の結果が得られた。超電導薄膜材料として、Nb、Pb、NbTiおよびこれらの合金を用いた場合でも同様の結果が得られることは明らかである。
また、実施例1では、冷却基板50−1、冷却基板50−2,11,14と、スペーサ73−1,73−2と、支持体70,71と、コールドヘッド21にはサファイアを用いたが、代わりに窒化アルミ(AlN)を用いた場合でも、同様の結果が得られた。
(実施例2)
実施例2は、4ターン・1シリーズのソレノイド型プローブコイルを提案するものである。基本的構成は実施例1と同様であるが、2ターン・2パラレルのソレノイド型コイルが4ターン・1シリーズのソレノイド型プローブコイルに変更されることに伴い、2つの超電導薄膜コイルと、これを接続する第1キャパシタ電極板51の基板11の一面に形成される超電導薄膜のパターンが異なったものとなる。
図13(A),(B)は、実施例2の超電導薄膜コイル40−1,40−2のパターンを示す上面図である。図4(A),(B)に示す実施例1の超電導薄膜コイル40−1,40−2のパターンと比較して分かるように、超電導薄膜コイル40−1のパターンが左右反転したものとなっている他は同じである。図13(C)は、超電導薄膜コイル40−1の可とう性基板90−1を冷却基板50−1に貼り付けた状態を示す斜視図である。これも、図4(C)と対比して分かるように、超電導薄膜コイル40−1のパターンが左右反転したものとなっている。
図14(A)は、第1キャパシタ電極板51の基板11の一面に形成された超電導薄膜41−1,41−2、41−3が形成された基板11の上面図、図14(B)は、それを裏側から見た状態を示す上面図である。それぞれ、実施例1の図5(A)、(B)に対応する。図14(A),(B)の超電導薄膜41−1,41−2、41−3のそれぞれに、図5(A)、(B)と同様に、超電導薄膜コイル40−1,40−2のキャパシタ電極部40-1b,40−1c,40−2b,40−2cの位置を一点鎖線で記入し、トリマコンデンサC,Cの片側の電極を形成するための領域に参照符号C−1,C−1を付した一点鎖線で囲って示した。
図15は、超電導薄膜コイル40−1,40−2が超電導薄膜41−1,41−2、41−3によって接続される状態をy軸方向からみた側面図であり、実施例1の図10に対応する。実施例2では、4ターン・1シリーズのソレノイド型プローブコイルとするために、超電導薄膜コイル40−1と超電導薄膜コイル40−2は同じパターンで形成する。超電導薄膜コイル40−1のキャパシタ電極部40−1bと超電導薄膜コイル40−2のキャパシタ電極部40−2cを超電導薄膜41−3によって容量結合により電気的に接続することで、超電導薄膜コイル40−1,40−2は直列に接続される。超電導薄膜コイル40−1のキャパシタ電極部40−1cおよび超電導薄膜コイル40−2のキャパシタ電極部40−2bとトリマコンデンサC,Cの片側の電極を形成するための領域との関係は、実施例1と同じであり、説明は省略する。
図16は実施例2の構成の電気的な等価回路を示す図である。超電導薄膜コイル40−1,40−2と超電導薄膜41−1,41−2,41−3,42による超電導回路100と、常伝導薄膜の電極91,92と常伝導引き出し配線15−1,15−2による常伝導回路200によって構成される。4つの超電導薄膜コイルが直列に接続され、4ターン・1シリーズのソレノイド型コイルとなる。実施例1と同様に、破線で囲んだ領域100の共振ループを構成するコイル、整合用トリマコンデンサC、同調用トリマコンデンサC、配線の導体は全て超電導体である。常伝導体を使用するのは一点鎖線で示す領域200のみである。そのため、信号検出に重要な共振ループ内の抵抗損失が著しく減少し、極めて高い感度を実現することが可能となる。作製したプローブコイルを600MHzにおいて評価した結果、常伝導体である銅コイルを用いた場合の3.5倍に向上した。
実施例2では、超電導薄膜材料としてMgBを用いた。同様の構成において、超電導材料にYBCOなどの酸化物高温超電導体を用いた場合でも同様の結果が得られた。超電導薄膜材料として、Nb,Pb,NbTiおよびこれらの合金を用いた場合でも同様の結果が得られることは明らかである。
また、実施例2では、冷却基板50−1、冷却基板50−2,11,14と、スペーサ73−1,73−2と、支持体70,71と、コールドヘッド21にはサファイアを用いたが、代わりに窒化アルミ(AlN)を用いた場合でも、同様の結果が得られた。
(実施例3)
実施例3は、図1(B)で示したような静磁場に対して垂直方向(z軸方向)から挿入可能とした低温プローブ20の構成を提案するものである。この例では、実施例1と同様に、ソレノイド型コイルは2ターン・2パラレルとする。
図17は、実施例3におけるソレノイド型プローブコイルの超電導薄膜コイル40−1,40−2とコールドヘッド21を組み上げた状態で、構成要素を示す斜視図である。図7と対比して分かるように、超電導薄膜コイル40−1,40−2が冷却基板50−1、冷却基板50−2に貼り付けられて、支持体71を中心として積層され、これに、スペーサ73−2、コールドヘッド21が組み込まれるとともに、第2キャパシタ電極板52の基板14が組み込まれ状態で示す。各構成要素の作製方法および組み立て接続方法に関しては、実施例1と同様であり、それぞれの参照番号も同じとした。超電導薄膜コイル40−1,40−2のキャパシタ電極部と第1キャパシタ電極板51の基板11の超電導薄膜41−1,41−2とは誘電体53を挟んで取り付けられる。また、第1キャパシタ電極板51の基板11の超電導薄膜41−1,41−2と第2キャパシタ電極板52の基板14の超電導薄膜42の間に誘電体54,55がシャフト74−1,74−2により挿入される。
図18(A)は実施例3の超電導薄膜コイル40−1,40−2が第1キャパシタ電極板51の基板11に形成された超電導薄膜41−1,41−2とキャパシタ電極部40-1b,40−1c,40−2bおよび40−2cによって容量結合により電気的に接続される状態をy軸方向からみた側面図、図18(B)は、図18(A)に示す超電導薄膜の表示に加えて、超電導薄膜41−2,42と常伝導薄膜91,92の電極の配置を模式的に示した斜視図である。実施例1の図10と対比して明らかなように、実施例3でも、超電導薄膜からなる共振回路を形成した2ターン・2パラレルのソレノイド型コイルが実現されることがわかる。
作製した2ターン・2パラレルのソレノイド型コイルを600MHzで評価した結果、実施例1におけるコイルと同様、感度は常伝導コイルを用いた場合の3.5倍に向上した。実施例3では、超電導薄膜材料としてMgBを用いた。同様の構成において、超電導材料にYBCOなどの酸化物高温超電導体を用いた場合でも同様の結果が得られた。超電導薄膜材料として、Nb、Pb、NbTiおよびこれらの合金を用いた場合でも同様の結果が得られることは明らかである。
また、実施例3では、冷却基板50−1、冷却基板50−2,11,14と、スペーサ73−1,73−2と、支持体70,71と、コールドヘッド21にはサファイアを用いたが、代わりに窒化アルミ(AlN)を用いた場合でも、同様の結果が得られた。
(実施例4)
実施例4は、円筒型超電導マグネットを用いて、図1(B)に示す、垂直方向の静磁場(B)を発生させるNMR装置(垂直型NMR装置)に挿入可能とした低温プローブ20を提案するものである。図19は実施例4の垂直型NMR装置の代表的な構成を断面状態で示す概念図である。円筒型の超電導マグネット10により、一点鎖線で示した中心線に沿って、14.1テスラ(T)の均一磁場を発生させる。低温プローブ20および内部に試料31を収納した試料管30は、静磁場と同じ方向(図中z軸方向)から挿入される。
図20は、実施例4におけるNMR計測用プローブコイルの構成要素を、組み立て前の状態で示す図である。なお、説明を簡略化するために送信コイルについては省略する。実施例4におけるプローブコイル40は、垂直型NMR装置に適用可能なサドル型コイルである。基本的な構成要素は、実施例1で説明したソレノイド型コイルと同様である。可とう性基板(図示しない)上に形成された超電導薄膜コイル40と、トリマコンデンサの電極および回路の配線を構成するための超電導薄膜44が形成されたキャパシタ電極板57−1と、誘電体の基板57−2と、誘電体56−1,56−2,54,55と、支持体70,71と、コールドヘッド21でプローブコイルを構成する。コールドヘッド21には誘電体54,55のシャフト74−1,74−2を通すための溝が形成されている。実施例1と異なり、超電導薄膜コイル40を貼り付ける基板はコールドヘッド21と一体の部材の中空円柱21'となっている。以下、各構成要素について説明する。
図21(A)は、超電導薄膜コイル40が形成された可とう性基板90を展開して示す上面図、図21(B)は、その可とう性基板をコールドヘッド21の中空円柱21'に貼り付けた状態を示す斜視図である。超電導薄膜コイル40の作製方法および、組み立て方法は実施例1と同様である。コールドヘッド21の中空円柱21'に貼り付け、試料管の周囲を取り囲むように超電導体のサドル型コイルが形成できる。
図22(A)は、超電導薄膜44が形成された曲面のキャパシタ電極板57−1の上面図、図22(B)は、それを裏側から見た状態を示す上面図、図22(C)は、図22(A)、(B)のE−E'位置における矢印方向から見た断面図である。曲面のキャパシタ電極板57−1の内側に、超電導薄膜44が形成され、外側に常伝導引き出し配線を接続するための常伝導金属薄膜の電極91,92が形成される。基本的な作製方法は実施例1の場合と同様であるが、実施例4においては、超電導薄膜44をメタルマスクを用いた蒸着法によって成膜した。
図23(A)は、超電導薄膜コイル40と、誘電体の基板57−2と、誘電体56−1,56−2,54,55と、支持体71と、コールドヘッド21を組み立てた状態を示す斜視図である。コールドヘッド21の中空円柱21'に貼り付けた超電導薄膜コイル40を囲うように、誘電体56−1,56−2を配置する。続いてその外側に誘電体の基板57−2を配置する。それらを支持体71の中に組み込むと図23(A)で示した状態となる。トリマコンデンサの容量値を調節するための誘電体54,55はz軸方向に並べて配置される。コールドヘッド21には、誘電体54,55の位置を調整するためのシャフトを通す溝が形成されている。なお、理解しやすいように誘電体54,55のシャフト74−1,74−2は図示していない。図23(B)は、図23(A)の状態に、さらに、超電導薄膜44、電極91,92が形成されたキャパシタ電極板57−1を組み立てた斜視図である。なお、超電導薄膜44は、キャパシタ電極板57−1の裏側に形成されているため本来は見えないが理解しやすいように破線で示した。図23(C)は、図23(B)の状態にさらに、支持体70を組み立てて完成するプローブコイルの斜視図である。
図23(A)、(B)を参照して分かるように、超電導薄膜による磁場の擾乱を抑制するために、超電導薄膜コイル40、および超電導薄膜44は、静磁場Bと平行に配置される。
図23(C)に示すように、支持体70,71およびコールドヘッド21の端面には冷却源となる熱交換器22が接続される。超電導薄膜コイル40はコールドヘッド21の中空円柱21'を介した伝熱で冷却される。超電導薄膜44は、支持体70とキャパシタ電極板57−1を介した伝熱で冷却される。いずれの超電導薄膜も約5Kに冷却される。各構成要素を組み立てる際には、伝熱効率を上げるために接続部にインジウムを溶着させる。
図24は、実施例4におけるプローブコイルをz軸方向から見た断面図である。コールドヘッド21の中空円柱21'に貼り付けられた超電導薄膜コイル40を囲うように、誘電体56−1,56−2が配置される。超電導薄膜コイル40は、誘電体54,55(55は図示されていない)を介して、超電導薄膜44と対向配置される。また、超電導薄膜コイル40は、誘電体56−2、誘電体の基板57−1を介して常伝導金属の電極91と対向配置される。以上のように、超電導薄膜同士、および超電導薄膜と常伝導薄膜の電極が誘電体を介して対抗配置されることにより、プローブコイルの共振回路を構成する導体同士が容量結合で電気的接続される。また、図示していないが、常伝導引き出し配線15−1,15−2を、それぞれ常伝導薄膜の電極91,92に接続し、プローブコイルと検出回路を電気的に接続する。
図25は、実施例4の組み立てたプローブコイルにおいて、超電導薄膜と常伝導薄膜の電極の配置を模式的に示した斜視図である。薄膜同士が重なる部分については、奥側の薄膜の境界を破線で示した。超電導薄膜コイル40は、超電導薄膜44と容量結合により電気的に接続され、共振回路のループが形成される。この共振回路のループは常伝導薄膜の電極91,92と容量結合により電気接続され、常伝導引き出し配線15−1,15−2に導かれ検出回路に接続される。
図20、図23(A)、(B)、図24、図25を対比して分かるように、超電導薄膜コイル40と超電導薄膜44の間に挿入される誘電体54,55を、シャフト74−1,74−2によってz軸方向に移動させることで超電導薄膜に挟まれた領域の誘電体54,55の挿入量が変化する。その結果、超電導薄膜コイル40、超電導薄膜44、誘電体54からなるコンデンサ、および、超電導薄膜コイル40、超電導薄膜44、誘電体55からなるコンデンサの容量値が変化する。以上の構成により、超電導薄膜を用いた容量値が可変の、同調用、整合用のトリマコンデンサを実現する。誘電体54と誘電体55は独立に可動させるため、同調用と整合用のトリマコンデンサにおける必要な容量値をそれぞれ独立に調整できる。
図26は、図25で説明した、超電導薄膜コイル40と超電導薄膜44からなる一点鎖線で囲んだ共振ループ100と、常伝導薄膜の電極91,92と、常伝導リード15−1,15−2から構成される一点鎖線で囲んだ常伝導回路200よりなる電気的な等価回路を示す図である。実施例4では、サドル型コイルが実現される。実施例1と同様に、一点鎖線で囲んだ共振ループ100の導体を全て超電導体で構成するため、抵抗損失が著しく減少し、極めて高い感度を実現することが可能となる。作製したプローブコイルを600MHzにおいて評価した結果、常伝導体である銅コイルを用いた場合の3.5倍に向上した。
実施例4では、超電導薄膜材料としてMgBを用いた。同様の構成において、超電導材料にYBCOなどの酸化物高温超電導体を用いた場合でも同様の結果が得られた。超電導薄膜材料として、Nb、Pb、NbTiおよびこれらの合金を用いた場合でも同様の結果が得られることは明らかである。
また、実施例4では、キャパシタ電極板57−1と、誘電体の基板57−2、誘電体56−1,56−2,54,55と、支持体70,71と、コールドヘッド21にはサファイアを用いたが、代わりに窒化アルミ(AlN)を用いた場合でも、同様の結果が得られた。
(実施例5)
実施例5は、実施例4と同じく、円筒型超電導マグネットを用いて、垂直方向の静磁場(B)を発生させるNMR装置(垂直型NMR装置)に挿入可能とした低温プローブ20を提案するものである。基本的な構造は実施例4と同様であるが、実施例5では、バードケージ型のプローブコイルを提供する。
図27(A)は、超電導薄膜コイル40−1,40−2が形成された可とう性基板90を展開して示す上面図、図27(B)は、その可とう性基板をコールドヘッド21の中空円柱21'に貼り付けた状態を示す斜視図である。超電導薄膜コイル40−1,40−2の作製方法および、組み立て方法は実施例4と同様である。コールドヘッド21の中空円柱21'の部分に貼り付け、試料管の周囲を取り囲むように超電導体のバードケージ型コイルが形成できる。
図28(A)は、超電導薄膜44−1,44−2,44−3が形成された曲面のキャパシタ電極板57−1の上面図、図28(B)は、それを裏側から見た状態を示す上面図、図28(C)は、図28(A)、(B)のF−F'位置において矢印方向に見た断面図である。曲面のキャパシタ電極板57−1の内側に、超電導薄膜44−1,44−2,44−3が形成され、外側に常伝導引き出し配線を接続するための常伝導金属薄膜の電極91,92が形成される。作製方法は実施例4の場合と同様である。なお、図を用いた説明は省略するが、実施例5の場合には、実施例4の図20に示した誘電体の基板57−2にも、図28に示したキャパシタ電極板57−1の超電導薄膜44−1,44−2と同じパターンの超電導薄膜44−4,44−5が形成される。
図29(A)は、超電導薄膜コイル40−1,40−2と、誘電体の基板57−2、誘電体56−1,56−2,54,55と、支持体71と、コールドヘッド21を組み立てた状態を示す斜視図である。図29(B)は、図29(A)の状態に、さらに、超電導薄膜44−1,44−2,44−3、電極91,92が形成されたキャパシタ電極板57−1を組み立てた斜視図である。基本的な構造および組み立て方法は実施例4と同様である。なお、超電導薄膜44−1,44−2,44−3は、キャパシタ電極板57−1の裏側に形成されているため本来は見えないが理解しやすいように破線で示した。
図29(A),(B)を参照して分かるように、超電導薄膜による磁場の擾乱を抑制するために、超電導薄膜コイル40、および超電導薄膜44は、静磁場Bと平行に配置される。
図30は、組み立てたプローブコイルにおいて、超電導薄膜と常伝導薄膜の電極の配置を模式的に示した斜視図である。薄膜同士が重なる部分については、奥側の薄膜の境界を破線で示した。超電導薄膜40−1,40−2は、キャパシタ電極板57−1、誘電体の基板57−2に形成された超電導薄膜44−1,44−2,44−3,44−4,44−5と容量結合により電気的に接続され、共振回路のループが形成される。この共振回路のループは常伝導薄膜の電極91,92と容量結合により電気的に接続され、常伝導引き出し配線15−1,15−2に導かれて検出回路に接続される。
図29、図30を対比して分かるように、超電導薄膜コイル40−1,40−2と超電導薄膜44−3の間に挿入される誘電体54,55をz軸方向に移動させることで超電導薄膜に挟まれた領域の誘電体54,55の挿入量が変化する。その結果、超電導薄膜コイル40−1、超電導薄膜44−3、誘電体54からなるコンデンサ、および、超電導薄膜コイル40−2、超電導薄膜44−3、誘電体55からなるコンデンサの容量値が変化する。以上の構成により、超電導薄膜を用いた容量値が可変の、同調用、整合用のトリマコンデンサを実現する。誘電体54と誘電体55は独立に可動させるため、同調用と整合用のトリマコンデンサにおける必要な容量値をそれぞれ独立に調整できる。
図31は、図30で説明した、超電導薄膜コイル40−1,40−2と、超電導薄膜44−1,44−2,44−3,44−4,44−5からなる一点鎖線で囲んだ共振ループ100と、常伝導薄膜の電極91,92と、常伝導リード15−1,15−2から構成される一点鎖線で囲んだ常伝導回路200よりなる電気的な等価回路を示す図である。実施例5では、バードケージ型コイルが実現される。実施例1と同様に、一点鎖線で囲んだ共振ループ100の導体を全て超電導体で構成するため、抵抗損失が著しく減少し、極めて高い感度を実現することが可能となる。作製したプローブコイルを600MHzにおいて評価した結果、常伝導体である銅コイルを用いた場合の3.5倍に向上した。
実施例5では、超電導薄膜材料としてMgBを用いた。同様の構成において、超電導材料にYBCOなどの酸化物高温超電導体を用いた場合でも同様の結果が得られた。超電導薄膜材料として、Nb,Pb,NbTiおよびこれらの合金を用いた場合でも同様の結果が得られることは明らかである。
また、実施例5では、キャパシタ電極板57−1,誘電体の基板57−2と、誘電体56−1,56−2,54,55と、支持体70,71と、コールドヘッド21にはサファイアを用いたが、代わりに窒化アルミ(AlN)を用いた場合でも、同様の結果が得られた。
(A)は、本発明の対象であるNMR装置の主要構成部の概略を、プローブコイル25をスプリット型超電導マグネットのボアから挿入する方法で配置したものとした例を示す斜視図、(B)は、本発明の対象であるNMR装置の主要構成部の概略を、プローブコイル25を試料管30と同じ方向(静磁場と垂直方向)から挿入する方法で配置したものとした例を示す斜視図である。 本発明に採用できるプローブコイル25の構成を模式的に示す斜視図である。 本願発明の実施例1におけるNMR計測用ソレノイド型プローブコイルの構成要素を、組み立て前の状態で示す図である。 (A),(B)は超電導薄膜コイル40−1,40−2が形成された可とう性基板90−1,90−2の上面図、(C)はその可とう性基板90−1を冷却基板50−1に貼り付けた状態を示す斜視図である。 (A)は、超電導薄膜41−1,41−2が形成された基板11の上面図、(B)は、それを裏側から見た状態を示す上面図、(C)は、(A)、(B)のC−C'位置における矢印方向から見た断面図である。 (A)は、超電導薄膜42が形成された基板14の上面図、(B)は、それを裏側から見た状態を示す上面図、(C)は、(A)、(B)のD−D'位置における矢印方向から見た断面図である。 (A)は実施例1のプローブコイルの組み立ての第1過程を示し、超電導薄膜コイル40−1,40−2と、冷却基板50−1、冷却基板50−2と、支持体71と、スペーサ73−2と、コールドヘッド21を組み立てた状態を示す斜視図、(B)は、組み立ての第2過程を示し、さらに超電導薄膜42が形成された基板52と、誘電体53、54,55を組み立てた状態を示す斜視図である。 (A)は、組み立ての第3過程を示し、超電導薄膜41−1,41−2、電極91が形成された基板51を組み立てた状態を示す斜視図、(B)は、組み立ての最終過程を示し、スペーサ73−1と、支持体70と、固定補助板72−1,72−2を組み立てた状態を示す斜視図である。 実施例1におけるプローブコイルを、固定補助板72−1、スペーサ73−1、支持体70,71を取り除いた状態でz軸方向から見た上面図である。 (A)は、実施例1におけるプローブコイルの、超電導薄膜コイル40−1,40−2が超電導薄膜41−1,41−2によって接続される状態をy軸方向からみた側面図、(B)は、超電導薄膜と常伝導薄膜の電極の配置を模式的に示した斜視図である。 実施例1におけるソレノイド型プローブコイルの電気的等価回路を示す図である。 実施例1のプローブコイル25に、図2を参照して説明した送信コイルを組み込む例を模式的に示す斜視図である。 (A),(B)は、実施例2の超電導薄膜コイル40−1,40−2のパターンを示す上面図、(C)は、超電導薄膜コイル40−1の可とう性基板90−1を冷却基板50−1に貼り付けた状態を示す斜視図である。 (A)は、第1キャパシタ電極板51の基板11の一面に形成された超電導薄膜41−1,41−2,41−3が形成された基板11の上面図、(B)は、それを裏側から見た状態を示す上面図である。 超電導薄膜コイル40−1,40−2が超電導薄膜41−1,41−2,41−3によって接続される状態をy軸方向からみた側面図である。 実施例2におけるソレノイド型プローブコイルの電気的等価回路を示す図である。 実施例3におけるソレノイド型プローブコイルの超電導薄膜コイル40−1,40−2とコールドヘッド21を組み上げた状態で、構成要素を示す斜視図である。 (A)は実施例3の超電導薄膜コイル40−1,40−2が第1キャパシタ電極板51の基板11に形成された超電導薄膜41−1,41−2とキャパシタ電極部40-1b,40−1c,40−2bおよび40−2cによって容量結合により電気的に接続される状態をy軸方向からみた側面図、(B)は、(A)に示す超電導薄膜の表示に加えて、超電導薄膜41−2,42と常伝導薄膜91,92の電極の配置を模式的に示した斜視図である。 実施例4の垂直型NMR装置の代表的な構成を断面状態で示す概念図である。 実施例4におけるNMR計測用プローブコイルの構成要素を、組み立て前の状態で示す図である。 (A)は、超電導薄膜コイル40が形成された可とう性基板90を展開して示す上面図、図21(B)は、その可とう性基板をコールドヘッド21の中空円柱21'に貼り付けた状態を示す斜視図である。 (A)は、超電導薄膜44が形成された曲面のキャパシタ電極板57−1の上面図、(B)は、それを裏側から見た状態を示す上面図、(C)は、(A)、(B)のE−E'位置における矢印方向から見た断面図である。 (A)は実施例4のプローブコイルにおいて、超電導薄膜コイル40と、誘電体の基板57−2と、誘電体56−1,56−2,54,55と、支持体71と、コールドヘッド21を組み立てた状態を示す斜視図、(B)は、さらに、超電導薄膜44、電極91,92が形成されたキャパシタ電極板57−1を組み立てた斜視図、(C)は、さらに、支持体70を組み立てた状態を示す斜視図である。 実施例4におけるプローブコイルをz軸方向から見た断面図である。 実施例4の組み立てたプローブコイルにおいて、超電導薄膜と常伝導薄膜の電極の配置を模式的に示した斜視図である。 実施例4におけるサドル型プローブコイルの電気的等価回路を示す図である。 (A)は、実施例5のプローブコイルの超電導薄膜コイル40−1,40−2が形成された可とう性基板90を展開して示す上面図、(B)は、その可とう性基板をコールドヘッド21の中空円柱21'に貼り付けた状態を示す斜視図である。 (A)、(B)は超電導薄膜44−1,44−2,44−3が形成されたキャパシタ電極板57−1の平面図、(C)はキャパシタ電極板57−1をF−F'位置における矢印方向に見た断面図である。 (A)は、超電導薄膜コイル40−1,40−2と、誘電体の基板57−2、誘電体56−1,56−2,54,55と、支持体71と、コールドヘッド21を組み立てた状態を示す斜視図、(B)は、(A)の状態に、さらに、超電導薄膜44−1,44−2,44−3、電極91,92が形成されたキャパシタ電極板57−1を組み立てた斜視図である。 実施例5の組み立てたプローブコイルにおいて、超電導薄膜と常伝導薄膜の電極の配置を模式的に示した斜視図である。 実施例5におけるバードケージ型プローブコイルの電気的等価回路を示す図である。
符号の説明
10,10−1,10−2…超電導マグネット、11,14…基板、B…均一磁場、12…検出回路、13…送信回路、15−1,15−2…常伝導金属引き出し配線、17−1,17−2…常伝導金属引き出し配線、18−1,18−2,18−3,18−4,18−5,18−6,18−7,18−8,18−9,18−10…送信用プローブコイルのコイル片、20…低温プローブ、21…コールドヘッド、21' …コールドヘッドの中空円柱部、22…熱交換器、23…コールドリード、25…プローブコイル、30…試料管、31…試料、40,40−1,40−2,40−3…超電導薄膜コイル、41−,41−2,42,43,44,44−1,44−2,44−3,44−4,44−5…超電導薄膜、45…超電導薄膜の配線、50−1,50−2…冷却基板、51,52,57−1…キャパシタ電極板、53,54,55,56−1,56−2…誘電体、57−2…誘電体の基板、60,61−1,61−2,62−1,62−2…試料管を通すためのコイル用基板の開口、63−1,63−2,63−3,64−1,64−2,64−3,64−4,66−1,66−2,68−1,68−2,68−3…ネジ留め用の孔、70,71…支持体、72−1,72−2…固定補助板、73−1,73−2…スペーサ、74−1,74−2…シャフト、80−1,80−2,81−1,81−2…ネジ留め用の孔、84−1,84−2,85−1,85−2…試料を通すための開口、90…可とう性基板、91,92…常伝導薄膜の電極。

Claims (20)

  1. 均一磁場中に置かれた試料に、所定の共鳴周波数で高周波信号を送信、および/または試料からの自由誘導減衰(FID)信号を受信するNMR装置であって、超電導薄膜をパターン加工した超電導薄膜コイルと、前記超電導薄膜コイルの一部と対向する超電導薄膜が形成された第1のキャパシタ電極板の基板と、前記第1のキャパシタ電極板の基板に形成された超電導薄膜と対向する超電導薄膜が形成された第2のキャパシタ電極板の基板と、前記第1、第2のキャパシタ電極板の基板に形成されたそれぞれの超電導薄膜間に配置される二つの誘電体基板、および、前記各要素を結合してプローブコイルを構成する支持体を備え、前記超電導薄膜コイルと前記第1、第2のキャパシタ電極板の基板に形成されたそれぞれの超電導薄膜が誘電体を介した容量性結合によって電気的に接続されて所定の回路を構成するとともに、前記二つの誘電体基板の位置をそれぞれ独立に変化させて、共振特性の同調および整合を行う共振回路を構成するプローブコイルを有することを特徴とするNMR装置。
  2. 前記均一磁場が、2つに分割された超電導マグネットにより該超電導マグネットのボア方向に生成されるものであり、前記プローブコイルが前記超電導マグネットのボアに配置され、NMR計測されるサンプルが前記超電導薄膜コイルの中心位置の開口に、前記分割された超電導マグネット間から挿入されるものである請求項1記載のNMR装置。
  3. 前記均一磁場が、2つに分割された超電導マグネットにより該超電導マグネットのボア方向に生成されるものであり、前記プローブコイルが前記分割された超電導マグネット間に配置され、NMR計測されるサンプルが前記超電導薄膜コイルの中心位置の開口に、前記分割された超電導マグネット間から挿入されるものである請求項1記載のNMR装置。
  4. 均一磁場中に置かれた試料に、所定の共鳴周波数で高周波信号を送信、および/または試料からの自由誘導減衰(FID)信号を受信するNMR装置であって、
    前記均一磁場が、1つの円筒型超電導マグネットにより該超電導マグネットのボア方向に生成されるものであり、
    超電導薄膜をパターン加工して前記ボア内に配置された超電導薄膜コイルと、前記超電導薄膜コイルの一部と対向する超電導薄膜が形成されたキャパシタ電極板と、前記超電導マグネットのボア方向に直角な半径方向において前記キャパシタ電極板と対をなす誘電体の基板と、前記キャパシタ電極板の半径方向内側に配置されかつ前記ボア方向に可動に構成された二つの誘電体と、前記各要素を結合してプローブコイルを構成する支持体とを備え、前記超電導薄膜コイルと前記キャパシタ電極板に形成された前記超電導薄膜とが前記二つの誘電体を介した容量性結合によって電気的に接続されて所定の回路を構成するとともに、前記二つの誘電体の位置をそれぞれ独立に変化させて、共振特性の同調および整合を行う共振回路を構成するプローブコイルを構成し、
    前記プローブコイルが前記超電導マグネットの前記ボアに配置され、NMR計測されるサンプルが前記超電導薄膜コイルの中心位置の開口に、前記超電導マグネットのボアから挿入されるものであることを特徴とするNMR装置。
  5. 均一磁場中に置かれた試料に、所定の共鳴周波数で高周波信号を送信、および/または試料からの自由誘導減衰(FID)信号を受信するNMR装置に適用されるNMR計測用プローブであって、超電導薄膜をパターン加工した超電導薄膜コイルと、前記超電導薄膜コイルの一部と対向する超電導薄膜が形成された第1のキャパシタ電極板の基板と、前記第1のキャパシタ電極板の基板に形成された超電導薄膜と対向する超電導薄膜が形成された第2のキャパシタ電極板の基板と、前記第1、第2のキャパシタ電極板の基板に形成されたそれぞれの超電導薄膜間に配置される二つの誘電体基板、および、前記各要素を結合してプローブコイルを構成する支持体を備え、前記超電導薄膜コイルと前記第1、第2のキャパシタ電極板の基板に形成されたそれぞれの超電導薄膜が誘電体を介した容量性結合によって電気的に接続されて所定の回路を構成するとともに、前記二つの誘電体基板の位置をそれぞれ独立に変化させて、共振特性の同調および整合を行う共振回路を構成することを特徴とするNMR計測用プローブ。
  6. 前記超電導薄膜コイルの超電導薄膜パターンは可とう性基板の一面に折り曲げられた二つのコイルを展開した形で形成され、冷却基板を挟みつけて折り曲げて形成され、該冷却基板は超電導薄膜を冷却するための冷熱を供給するコールドヘッドと連結される請求項5に記載されたNMR計測用プローブ。
  7. 前記超電導薄膜は、前記均一磁場に対して膜面が平行方向に配置される請求項5に記載されたNMR計測用プローブ。
  8. 前記超電導薄膜コイルの超電導薄膜パターンの一部がキャパシタ電極部とされ、前記第1のキャパシタ電極板の基板に形成された超電導薄膜の一部と誘電体を介して対向配置され、前記第1のキャパシタ電極板の基板に形成された超電導薄膜の他の部分と前記第2のキャパシタ電極板の基板に形成された超電導薄膜との間に前記二つの誘電体基板が配置される請求項5に記載されたNMR計測用プローブ。
  9. 前記第1のキャパシタ電極板の基板に形成された超電導薄膜の他の部分に対向する基板の他面に常伝導薄膜の電極が形成され、前記第2のキャパシタ電極板の基板に形成された超電導薄膜に対向する基板の他面に常伝導薄膜の電極が形成され、それぞれの常伝導薄膜の電極に前記超電導薄膜コイルの検出した信号を検出するための検出回路に接続される常伝導の配線が接続される請求項8に記載されたNMR計測用プローブ。
  10. 前記超電導薄膜の材料は、金属Nb、あるいはNbTi、NbAl、などのNb化合物、もしくはPbあるいはPbInなどの鉛合金、もしくはYBCOなどの銅酸化物系超電導体、あるいは二硼化マグネシウム(MgB)のいずれかであるとともに、前記基板の材料は、サファイア(Al)、LaAlO3、LSAT、MgO、AlN、ポリイミド、ポリテトラフルオロチレンのいずれかである請求項5に記載されたNMR計測用プローブ。
  11. 前記プローブコイルがソレノイド型とされている請求項5に記載されたNMR計測用プローブ。
  12. 均一磁場中に置かれた試料に、所定の共鳴周波数で高周波信号を送信、および/または試料からの自由誘導減衰(FID)信号を受信するNMR装置に適用されるNMR計測用プローブであって、超電導薄膜をパターン加工した超電導薄膜コイルと、前記超電導薄膜コイルの一部と対向する超電導薄膜が形成されたキャパシタ電極板の基板と、前記超電導薄膜コイルと前記キャパシタ電極板の基板に形成された超電導薄膜との間に配置される二つの誘電体基板、および、前記各要素を結合してプローブコイルを構成する支持体を備え、前記超電導薄膜コイルと前記キャパシタ電極板の基板に形成された超電導薄膜が誘電体を介した容量性結合によって電気的に接続されて所定の回路を構成するとともに、前記二つの誘電体基板の位置をそれぞれ独立に変化させて、共振特性の同調および整合を行う共振回路を構成することを特徴とするNMR計測用プローブ。
  13. 前記超電導薄膜コイルの超電導薄膜パターンは可とう性基板の一面に展開した形で形成されたサドル型のパターンとされ、前記可とう性基板は前記超電導薄膜を冷却するための冷熱を供給するコールドヘッドに直結された中空円柱の外面に貼り付けられた請求項12に記載されたNMR計測用プローブ。
  14. 前記超電導薄膜は、前記均一磁場に対して膜面が平行方向に配置される請求項12に記載されたNMR計測用プローブ。
  15. 前記超電導薄膜コイルの超電導薄膜パターンの一部が三つのキャパシタ電極部とされ、これらのうちの二つと前記キャパシタ電極板の基板の一面に形成された超電導薄膜の一部とが誘電体を介して対向配置され、前記超電導薄膜コイルの超電導薄膜パターンの他の一つのキャパシタ電極部に対応する位置において前記キャパシタ電極板の基板の他面に常伝導薄膜の他の電極が形成された請求項13に記載されたNMR計測用プローブ。
  16. 前記常伝導薄膜の電極のそれぞれに前記超電導薄膜コイルの検出した信号を検出するための検出回路に接続される常伝導の配線が接続される請求項15に記載されたNMR計測用プローブ。
  17. 前記超電導薄膜の材料は、金属Nb、あるいはNbTi、NbAl、などのNb化合物、もしくはPbあるいはPbInなどの鉛合金、もしくはYBCOなどの銅酸化物系超電導体、あるいは二硼化マグネシウム(MgB)のいずれかであるとともに、前記基板の材料は、サファイア(Al)、LaAlO、LSAT、MgO、AlN、ポリイミド、ポリテトラフルオロチレンのいずれかである請求項12に記載されたNMR計測用プローブ。
  18. 前記超電導薄膜コイルの超電導薄膜パターンは可とう性基板の一面に展開した形で形成されたバードケージ型のパターンとされ、前記可とう性基板は前記超電導薄膜を冷却するための冷熱を供給するコールドヘッドに直結された中空円柱の外面に貼り付けられた請求項12に記載されたNMR計測用プローブ。
  19. 前記超電導薄膜コイルの超電導薄膜パターンの一部が六つのキャパシタ電極部とされ、これらのうちの五つの電極部と前記キャパシタ電極板の基板の一面に形成された三つの超電導薄膜とが誘電体を介して対向配置され、前記超電導薄膜コイルの超電導薄膜パターンの他の一つのキャパシタ電極部に対応する位置において前記キャパシタ電極板の基板の他面に常伝導薄膜の他の電極が形成された請求項18に記載されたNMR計測用プローブ。
  20. 前記常伝導薄膜の電極のそれぞれに前記超電導薄膜コイルの検出した信号を検出するための検出回路に接続される常伝導の配線が接続される請求項19に記載されたNMR計測用プローブ。
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