JP4647877B2 - 粘着シートおよびそれを用いた積層体 - Google Patents

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、粘着剤層を用いて被着体と積層する際に、外部から付与されるエネルギーにより接着力が低下する性質を有するプライマー層を介して積層することが可能な粘着シート、および、そのようなプライマー層を利用して粘着シートを被着体に貼った積層体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
粘着シートは、シート状物に予め粘着剤が適用されたものであるので、シート状物を被着体に貼り付ける際に、その都度、接着剤を適用する手間から解放される利点があり、様々な用途に使用されている。
【0003】
粘着シートは、被着体と積層した積層体の状態では、人が触れたり、あるいは不用意な外力が加わることにより、容易には剥離しない程度の接着力を有していることが望まれ、かなり強い接着力を有していることが多い。しかしながら、粘着シートと被着体との積層体における接着力が強いことは、積層体として使用している間は望ましいことであるが、使用が終わって廃棄する際には、被着体と粘着シートを剥離するし、いわゆる分別回収することを困難にする短所となる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
従って、本発明においては、被着体と積層した状態では通常の接着力を発揮することができ、使用が終わって廃棄する際には、被着体からの剥離が容易で分別回収が可能な粘着シートを提供することを課題とするものである。
【0005】
【課題を解決する手段】
発明者は、粘着シートを被着体に積層する方式を種々検討した結果、紫外線等により接着力が低下する性質を有するプライマー層を積層構造中に介在させることにより、通常の状態では強い接着力を有しながら、外部からの紫外線等のエネルギーを付与すると、プライマー層の接着力を低下させることができ、従って、粘着シートと被着体との剥離を容易にすることが可能になることが判明し、本発明に到達することができた。
【0006】
第1の発明は、シート状基材の表面に、外部から付与されるエネルギーにより接着力が低下する性質を有するプライマー層、および外部から付与されるエネルギーにより接着力が実質上変化しない粘着剤層が順に積層されている粘着シートであって、前記プライマー層が電離放射線硬化性接着剤(ただし、熱膨張性微小球を含有するものを除く)であることを特徴とする粘着シートに関するものである。第2の発明は、被着体上に、第1の発明の粘着シートが前記粘着剤層が被着体側を向いて積層されていることを特徴とする積層体に関するものである。第3の発明は、被着体上に、外部から付与されるエネルギーにより接着力が実質上変化しない粘着剤層もしくは接着剤層、外部から付与されるエネルギーにより接着力が低下する性質を有するプライマー層、およびシート状基材が順に積層されている積層体であって、前記プライマー層が電離放射線硬化性接着剤(ただし、熱膨張性微小球を含有するものを除く)であることを特徴とする積層体に関するものである。第4の発明は、被着体上に、外部から付与されるエネルギーにより接着力が低下する性質を有するプライマー層、および外部から付与されるエネルギーにより接着力が実質上変化しない粘着剤層もしくは接着剤層、およびシート状基材とが順に積層されている積層体であって、前記プライマー層が電離放射線硬化性接着剤(ただし、熱膨張性微小球を含有するものを除く)であることを特徴とする積層体に関するものである。
【0007】
【発明の実施の形態】
図1(a)に示すように、本発明の粘着シート1は、シート状基材2上にプライマー層3および粘着剤層4が順に積層された積層構造を有するものである。ここで、プライマー層3は、後に述べるように、外部から付与されるエネルギーにより接着力が低下する性質を有するものであり、粘着剤層4は、外部から付与されるエネルギーにより接着力が実質的に低下しない通常の粘着剤層である。
【0008】
上記の粘着シート1を、被着体5上に粘着剤層4が接するように、即ち、図1(a)を引用して説明した上記の粘着シート1の上下を逆にして重ね、圧着して積層したものが、本発明の積層体6である。積層体6は、図1(b)に示すように、下側から、被着体5、粘着剤層4、プライマー層3、およびシート状基材2からなる積層構造を有するものである。
【0009】
上記におけるシート状基材2は、被着体とは別個に準備されるものであって、接着剤や粘着剤を適用して被着体上に貼り付ける必要のあるシート状のものであれば、どのようなものでも用いることができる。シート状基材2は、工業的には、ロールの形状で供給でき、取り扱えるものであることが好ましく、一般的なものであれば、紙、プラスチックシート、もしくは金属箔等のシートである。この他にも、不織布、布、その他の繊維質シート、もしくは木材を薄くスライスした単板等のシートを使用することができる。上記のうちプラスチックシートは、無色透明、有色透明、もしくは不透明のいずれでもあり得る。これら各種のシートは、単独で用いても、または、任意に組み合わせて互いに貼り合せた複合シートとして用いてもよく、一部または全部が塗装や樹脂含浸等による強化を施されたものであってもよい。シート状基材2の厚みは、素材や用途によっても異なるが、5μm〜500μm程度であり、より好ましくは、20〜300μm程度である。また、フレキシブルさが要求されない場合、上限はさらに厚くすることができ、数mm、例えば、5mm程度以下である。
【0010】
粘着シート1は、被着体の表面を被覆するために使用され、被着体の外観を決めるものであるので、被着体の用途によっては、美観を求められることもある。このような場合には、シート状基材2としては、必要に応じ、色彩、模様、もしくは凹凸等を施したものを使用することが好ましい。
【0011】
同様に、粘着シート1は、被着体の表面の物理的もしくは化学的等の性質を決定し得るものであるので、被着体の用途に合わせた、必要な性質を備えたものであることが好ましい場合がある。そのような性質としては、身近なところでは、耐擦傷性、汚染防止性、防曇性、断熱性、反射防止性、帯電防止性、もしくは電磁波遮蔽性等の諸性質、また、磁性、蛍光発光性、吸放湿性、赤外線もしくは紫外線の反射性もしくは吸収性、抗菌性、もしくは防黴性等の諸性質であってもよい。これらの性質を付与するには、シート状基材2として、それらの性質を備える素材を選定するか、それらの性質を有する物質を練り込んだ樹脂層をコーティング等により積層する等の方法によって行なえばよい。
【0012】
プライマー層3は、本発明においては、通常のプライマー層3の使用目的、即ち、プライマー層をはさむ両側の層の接着力の向上して維持することに加え、外部から付与されるエネルギーにより接着力が低下して、分別時に粘着シート1と被着体5とを剥離する際の剥離部分となることを目的としている。
【0013】
プライマー層3は、大別して、(1)発泡剤を含有するもの、もしくは(2)電離放射線硬化性接着剤からなるものであり、前者はさらに、(1a)熱分解型発泡剤を含有するもの、もしくは(1b)電離放射線分解型発泡剤を含有するものに分けることができる。
【0014】
熱分解型発泡剤としては、無機発泡剤、例えば、炭酸水素ナトリウム、炭酸アンモニウム、ナトリウムホウ素水素化物、もしくは水酸化ケイ素等等を使用することができる。また、有機発泡剤としては、アゾジカルボンアミド、アゾビスイソブチルニトリル、もしくはジアゾベンゼン等のアゾ化合物、パラトルエンスルホニルヒドラジド、もしくは4,4−オキシビスベンゼンスルホニルヒドラジド等のアジド化合物、または、ニトロソペンタメチレンテトラミン、もしくはN,N−ジニトロソテレフタルアミド等のニトロソ化合物等をあげることができる。
【0015】
電離放射線分解型発泡剤としては、上記の熱分解型発泡剤に、必要に応じて、紫外線吸収剤を配合したものを用いることができる。
【0016】
上記の熱分解型発泡剤、もしくは電離放射線分解型発泡剤は、通常のプライマー層を形成する樹脂中に溶解もしくは分散して、プライマー層3を構成する。プライマー層を形成するための樹脂としては、ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂、アクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂、塩化ビニル/酢酸ビニル共重合樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、もしくはニトロセルロース樹脂等が使用できるほか、アルキルチタネート系もしくはエチレンイミン系の化合物も使用できる。これらのプライマー層形成用樹脂100に対し、熱分解型発泡剤、もしくは電離放射線分解型発泡剤を1〜10の割合(質量基準)で配合し、溶剤もしくは希釈剤で溶解もしくは分散させてプライマー層形成用組成物とし、上記のシート状基材2上に、公知のコーティング方法によりコーティングし、乾燥させて、プライマー層3を形成する。プライマー層3の厚みとしては、1μm〜10μmとすることが好ましい。
【0017】
プライマー層3を電離放射線硬化性粘着剤で構成する場合の電離放射線硬化性粘着剤としては、スチレン、メチルスチレン、(メタ)アクリル酸、またはそのアルキルエステルもしくはアリールエステル等の単官能モノマー、エチレングリコール、グリセリン、ペンタエリスリトール、エポキシ樹脂等の2官能以上の化合物に(メタ)アクリル酸もしくはその誘導体を反応させて得られる2官能以上の(メタ)アクリロイルモノマー、分子内中に(メタ)アクリロイル基等のラジカル重合性二重結合を有するポリウレタン系、ポリエステル系、ポリエーテル系、ポリカーボネート系、もしくはポリ(メタ)アクリル酸エステル系等のオリゴマーまたはプレポリマー等の電離放射線硬化性化合物を含有するものを使用することができ、例えば、通常の粘着剤と混合して用いる。これらの電離放射線硬化性化合物は、電離放射線硬化性粘着剤全体に対し10〜90%含有するものであることが好ましく、より好ましくは、20〜60%である。必要に応じ、光重合開始剤等の添加剤を配合して使用することができる。電離放射線源としては、公知の紫外線照射装置もしくは電子線照射装置を用いればよい。電離放射線硬化性粘着剤を用いる場合にも、プライマー層3の厚みとしては、1μm〜10μmとすることが好ましい。
【0018】
なお、この電離放射線硬化性粘着剤をシート状基材2に直接塗布して、電離放射線硬化性粘着剤層を形成しても、電離放射線の照射により接着力が低下することが期待できるが、粘着剤層内に重合もしくは架橋を起こし得る成分を未反応のまま残すので、このような粘着シートを被着体に貼ると、経時的に反応が進んで粘着剤層の凝集力が減少する恐れがあり、また、粘着剤層は比較的、厚く形成するので、未反応成分が臭気の原因ともなり得るので、好ましくない。同様な傾向は、電離放射線硬化性粘着剤で構成したプライマー層においても考えられるものの、プライマー層は粘着剤層に比べれば薄く形成することが可能であるため、問題が少ない。
【0019】
外部から付与されるエネルギーにより接着力が事実上変化しない粘着剤層4を構成するための粘着剤としては、ゴム系、またはアクリル酸もしくはアクリル酸エステルを出発原料とするアクリル系、またはシリコーン樹脂系のもの等の公知の粘着剤を用いることができる。粘着剤組成物の塗布を行なうには、公知の塗布方法である、ロールコーティング、もしくはナイフコーティング等を利用する。粘着剤層4の厚みは塗布後、乾燥を経た段階で、10μm〜100μmであることが好ましく、10μm未満では、粘着シート1を被着体に貼ったときの接着力が不十分であり、100μmを超えると、接着力の向上が見られない。
【0020】
粘着シート1は、シート状基材2の粘着剤層4を積層してある側とは反対側を剥離性として、粘着シート1自身をロール状に巻き上げることもできるが、適当なサイズで断裁して使用したり、分離した粘着シート1を一枚ずつ保管する場合には、粘着剤層4上に剥離性シートを積層しておくことが好ましく、積層により、粘着剤層4の劣化が防止され、また、粘着剤層4が不用意に他の物に触れて接着することを防止する保護効果が生じる。剥離性面に凹凸を形成したセパ紙(=剥離性シート)を用いる場合には、粘着シート1を製造した時点で、剥離性シートが積層されている。いずれにせよ、剥離性シートとしては、例えば、プラスチックフィルムもしくは紙等の適宜な基材の表面にシリコーン樹脂等を主体とする剥離性層を積層したもの、もしくはポリエチレンフィルム等のポリオレフィン樹脂フィルムやポリエチレンテレフタレート樹脂フィルム等のフィルムを用いることができる。
【0021】
積層体6を構成するための被着体5としては、種々のものを使用することができる。例えば、被着体5は各種の板状体であり得る。板の素材としては、アルミニウム、もしくは鉄等の金属系、木材、合板、もしくは中密度繊維板等の木質系、石膏ボード、珪カル板、ガラスもしくはタイル等の窯業系のものが例示すことができる。このほか、シート状基材2の素材として挙げたものも、被着体6の素材であり得る。建築物を対象とする場合、被着体5は、コンクリート躯体、石膏ボード、もしくはラス下地等であり得る。なお、被着体5は、以上に例示したような板状体以外に、同様な素材のシートもしくはフィルムであってもよい。また、被着体5は、以上に挙げたような素材のものを任意に組み合わせて積層した積層体であってもよい。
【0022】
粘着シート1の被着体5への積層は、粘着シート1がロール状で供給でき、被着体5がコンベア搬送し得る板状のものであれば、被着体5を搬送する途中で、粘着シート1を繰り出して、被着体5上に重ね、対向するローラ間を通過させることにより、加圧して両者を圧着することにより行なう。粘着シート1および被着体5が、いずれも裁断されたものであるときは、平板状のプレスを用いて圧着し、積層してもよい。被着体5が建築物の場合には、所定の寸法に裁断した粘着シート1を被着体5の表面に重ねて、ハンドローラ等により圧着すればよい。いずれの圧着の方式も加熱を伴なってもよいが、プライマー層3の接着力を損なわない範囲で加熱することが好ましい。
【0023】
このようにして得られた、被着体5、粘着剤層4、プライマー層3、およびシート状基材2がこの順に積層された積層体6を分別するには、プライマー層3を構成する素材に応じたエネルギーを外部から付与して、プライマー層3の接着力を低下させ、粘着シート1と被着体5とを剥離する。
【0024】
プライマー層3が、熱分解型発泡剤を含有するものである場合には、積層体6を加熱して、プライマー層3中の熱分解型発泡剤を分解させて、プライマー層3を発泡させることにより、プライマー層3が膨張して、その凝集力が低下する。また、プライマー層3が、電離放射線分解型発泡剤を含有するものである場合には、積層体6に電離放射線を照射して、プライマー層3中の電離放射線分解型発泡剤を分解させて、プライマー層3を発泡させることにより、プライマー層3が膨張して、その凝集力が低下する。プライマー層3が電離放射線硬化性接着剤からなるものである場合には、積層体6のプライマー層3に電離放射線を照射することにより、電離放射線硬化性接着剤が架橋し、凝集力が低下する。いずれにおいても、プライマー層3の凝集力が低下するので、粘着シート2と被着体5とをプライマー層3の層間で剥離することができ、粘着シート2と被着体5とを分別することができる。
【0025】
粘着シート1と、被着体5とを積層して、本発明の積層体6とするやり方は、積層の都度、接着剤を適用する必要が無く、また、粘着シートの製造、特に、プライマー層および粘着剤層の形成を専用の装置で行なうのに適しているが、シート状基材2にプライマー層3のみ形成しておき、被着体5上に粘着剤層4もしくは接着剤層を形成した上に積層して積層体としても、やはり、剥離を容易にすることができる。
【0026】
外部からのエネルギーの付与により、プライマー層の接着力を低下させて、粘着シートと被着体との剥離を容易にすることは、既に述べた積層体6における、プライマー層3と粘着剤層4の順序を入れ替えた、積層体6’、即ち、被着体5上に、プライマー層3、粘着剤層4(もしくは接着剤層)、およびシート状基材2からなる積層構造を有するものであっても実現可能である。
【0027】
この場合、シート状基材2に粘着剤層4を積層した、いわば、普通の粘着シートと被着体5とを準備し、被着体5上にプライマー層4を形成してから、粘着シートを貼るか、プライマー層4が溶剤の適用、もしくは加熱等により、再活性化可能であれば、シート状基材2、粘着剤層4、およびプライマー層3を順に積層した粘着シートを準備しておき、プライマー層3の再活性化を行なって、直ちに被着体に圧着することによっても積層体を製造することができる。
【0028】
外部から付与されるエネルギーにより接着力が事実上変化しない接着剤層を被着体上に形成するための接着剤としては、ポリ酢酸ビニル樹脂、エチレン−酢酸ビニル共重合樹脂、ポリアミド樹脂、もしくはアクリル樹脂等の熱可塑性樹脂のもの、メラミン樹脂、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、もしくはポリウレタン樹脂等の熱硬化性樹脂のもの、または、エチレンプロピレンゴムスチレン−ブタジエンゴム、アクリロニトリル−ブタジエンゴム、クロロプレンゴム、もしくはシリコーンゴム等のゴム系のもの等から、被着体5やプライマー層4の素材に併せて選択したものを使用することができる。
【0029】
【実施例】
(実施例1)
ポリプロピレン系樹脂からなる厚みが100μmの化粧シートの裏面に、ポリウレタン樹脂系プライマー塗料中に、アゾジカルボンアミドをプライマー塗料の樹脂分に対し、5%(質量基準)配合し、混合したものを、乾燥時の塗布量が10g/m2になるよう塗布してプライマー層を形成した後、粘着剤として、アクリル系粘着剤(綜研化学(株)製、商品名;「SKダイン1309」(主剤))と硬化剤(同社製、商品名;「E−AX」)とを主剤/硬化剤=100/3(質量基準)で配合したものを、塗布量が100g/m2になるよう塗布して、化粧粘着シートを得た。得られた粘着シートを厚み12mmの中質繊維板の表面に圧着して積層し、積層後、1週間養生した。この状態の積層体から化粧粘着シートを剥離することはできなかったが、化粧粘着シート側から温度が105℃の熱板を加圧接触させ、直ちに剥離を行なうと、プライマー層の層間から化粧粘着シートを容易に剥離することができた。
【0030】
(実施例2)
実施例1における、化粧シートの裏面にプライマー層を形成したシートを、粘着剤を塗布せずに使用し、実施例1におけるのと同様な厚み12mmの中質繊維板の表面に、二液硬化型ポリウレタン樹脂系接着剤を、樹脂分が30g/m2になるよう塗布し、一旦、乾燥させた後、接着剤層上に、上記のシートのプライマー層側が接するようにして重ね、加熱ローラで圧着して積層し、積層後、1週間養生したところ、実施例1と同様な結果を得た。
【0031】
【発明の効果】
請求項1の発明によれば、シート状基材にプライマー層、粘着剤層を順に積層した構造とすることにより、被着体と貼った状態では十分な接着力を有し、剥離の際には、プライマー層にエネルギーを付与して、その接着力を低下させることにより、分別を容易に行なうことが可能な粘着シートを提供することができる。
請求項2の発明によれば、請求項1の発明の効果に加え、プライマー層を熱分解型発泡剤、もしくは電離放射線分解型発泡剤を含有するものとしたので、前者の場合には、加熱することにより、後者の場合には、電離放射線を照射することにより、プライマー層の接着力を低下させることができる粘着シートを提供することができる。
請求項3の発明によれば、請求項1の発明の効果に加え、プライマー層を電離放射線硬化性接着剤で構成したので、電離放射線を照射することにより、プライマー層の接着力を低下させることができる粘着シートを提供することができる。
請求項4の発明によれば、請求項1〜請求項3いずれかの発明の粘着シートと被着体とを積層したので、接着力を十分有しながらも、分別が容易な積層体を提供することができる。
請求項5の発明によれば、例えば、被着体とプライマー層を伴なったシート状基材とが粘着剤層もしくは接着剤層を介して積層され、接着力を十分有しながらも、分別が容易な積層体を提供することができる。
請求項6の発明によれば、プライマー層が被着体側になる積層構造を有し、積層状態では十分な接着力を有しながらも、分別が容易な積層体を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】粘着シートおよび積層体の積層構造を示す図である。
【図2】他の積層体の積層構造を示す図である。
【符号の説明】
1 粘着シート
2 シート状基材
3 プライマー層
4 粘着剤層

Claims (4)

  1. シート状基材の表面に、外部から付与されるエネルギーにより接着力が低下する性質を有するプライマー層、および外部から付与されるエネルギーにより接着力が実質上変化しない粘着剤層が順に積層されている粘着シートであって、前記プライマー層が電離放射線硬化性接着剤(ただし、熱膨張性微小球を含有するものを除く)であることを特徴とする粘着シート。
  2. 被着体上に、請求項1記載の粘着シートが前記粘着剤層が被着体側を向いて積層されていることを特徴とする積層体。
  3. 被着体上に、外部から付与されるエネルギーにより接着力が実質上変化しない粘着剤層もしくは接着剤層、外部から付与されるエネルギーにより接着力が低下する性質を有するプライマー層、およびシート状基材が順に積層されている積層体であって、前記プライマー層が電離放射線硬化性接着剤(ただし、熱膨張性微小球を含有するものを除く)であることを特徴とする積層体。
  4. 被着体上に、外部から付与されるエネルギーにより接着力が低下する性質を有するプライマー層、および外部から付与されるエネルギーにより接着力が実質上変化しない粘着剤層もしくは接着剤層、およびシート状基材とが順に積層されている積層体であって、前記プライマー層が電離放射線硬化性接着剤(ただし、熱膨張性微小球を含有するものを除く)であることを特徴とする積層体。
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