JP4647767B2 - 水硬性組成物及びそのペースト、モルタル、コンクリート - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、耐酸性、施工性、強度発現性に優れた水硬性組成物、ペースト、モルタル及びコンクリートに関する。
【0002】
【従来の技術】
一般にモルタル、コンクリートに耐薬品性、耐硫酸塩性、耐海水性を付与させる場合は高炉セメント、高炉スラグを使用することが多い。すなわち、高炉スラグの潜在水硬性を利用して硬化体の水密性を向上させることにより、塩素イオン、硫酸イオンの浸透を低減させるのである。また、高炉スラグ中のアルミニウム化合物が、浸透してくる塩素イオン、硫酸イオンと反応し、エトリンガイト、フリーデル氏塩の形で固定し、それ以上の浸透を防止することは従来より知られている。また、フライアッシュ、シリカフューム等のポゾラン反応物質を混和することにより水酸化カルシウム量を低減させ、硫酸イオン存在下での劣化を防ぐ方策も一般的に知られている。
【0003】
しかし、下水処理施設のように常時pH1〜3程度の硫酸雰囲気にさらされている環境ではこれらの方策では不十分である。下水処理施設、化成品工場等では酸により劣化したコンクリートを補修した際の防食塗装は、エポキシ樹脂、ポリエステル樹脂、ビニルエステル樹脂等で行っている。
【0004】
防食塗料を施工する場合、塗装面は適当な乾燥状態であることが必要である。
そのため、施工期間中降雨があると施工はできなくなる。また、塗装面にピンホール、巣穴等があると防食塗装は非常に時間のかかる煩雑な作業となる。現在、下水処理施設のコンクリート構造物の補修工事ではこのような防食塗装が標準仕様になっている。
【0005】
下水処理施設のようにpH1〜3程度の硫酸雰囲気に常時さらされるような環境では、コンクリート、モルタルは表層部の水酸化カルシウムが硫酸イオンと反応し2水石膏を生成、更に場合によりアルミン酸三カルシウムと反応してエトリンガイトを生成し膨張破壊を起こす。そのため、耐硫酸塩性、耐海水性等を付与させる混和材料として一般に広く利用されている高炉スラグをポルトランドセメントに混和したモルタルが補修材料として考案されているが完全なものとは言えない。
【0006】
また、水ガラス、珪酸塩化合物を利用したモルタルが以前から耐酸モルタルとして多数考案されているが、硬化体はシリカゲルを生成するため耐酸性に優れる反面、脱水縮合を起こし収縮が大きく耐水性にも問題がある。また、水ガラスを使用するため粘性が通常のモルタルよりも高く施工性に問題がある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の課題は、耐酸性、施工性、強度発現性に優れた水硬性組成物、ペースト、モルタル及びコンクリートを得ることである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
そこで本発明者は、アルミナセメント及びスラグ微粉末に加えて特定粒径のフライアッシュを特定量配合すれば、塩酸や硫酸など酸に対する耐酸性、コテ作業性や吹付け作業性などの施工性、強度発現性に優れた水硬性組成物、ペースト、モルタル及びコンクリートを得ることができること、更にこれにアルカリ金属塩を配合すれば初期強度が向上することを見出し、本発明を完成した。
【0009】
すなわち、本発明は、(A)アルミナセメント40〜90重量部、(B)スラグ微粉末1〜40重量部及び(C)最大粒径70μm以下のフライアッシュ1〜30重量部を含有する水硬性組成物;並びにこれを用いたペースト、モルタル又はコンクリートを提供するものである。
また、本発明は、(A)アルミナセメント40〜90重量部、(B)スラグ微粉末1〜40重量部、(C)最大粒径70μm以下のフライアッシュ1〜30重量部及び(D)アルカリ金属塩0.1〜6重量部を含有する水硬性組成物;並びにこれを用いたペースト、モルタル又はコンクリートを提供するものである。
【0010】
【発明の実施の形態】
本発明に用いられるアルミナセメント(A)としては、特に限定するものではなく市販のもの、例えば、ラファージュ社製「セカール51BTF」、「セカール71」、「セカール80」、「シマンフォンデュ」、「カルコートRG」;太平洋セメント社製「アサノアルミナセメント1号」、「アサノアルミナセメント2号」;電気化学工業社製「アルミナセメント1号」、「アルミナセメント2号」、「ハイアルミナセメント」等が挙げられる。(A)成分の含有量は40〜90重量部である。40重量部未満では早期の強度発現性と耐酸性が失われる。90重量部を超えると施工性(コテ作業性及びポンプ圧送性)が悪化する。
【0011】
スラグ微粉末(B)としては、下水汚泥、都市ゴミ等の廃棄物の焼却物に必要により粘土、石灰等の1種又は2種以上を配合したものを高温で溶融し急冷して得られたスラグ(下水汚泥溶融スラグ、都市ゴミ焼却灰溶融スラグ等)、高炉スラグ、転炉スラグ、脱リンスラグ等のスラグ微粉末を1種又は2種以上配合したものを用いることができる。(B)成分のCaO/SiO2のモル比は、施工性及び耐酸性の点で0.20以上が好ましく、更に好ましくは0.30以上であり、特に好ましくは0.50以上である。(B)成分の粉末度は、施工性及び耐酸性の点で比表面積で好ましくは2000〜12000cm2/g、より好ましくは3000〜10000cm2/g、特に好ましくは4000〜10000cm2/gである。
【0012】
(B)成分の含有量は、1〜40重量部であり、好ましくは10〜30重量部である。1重量部未満では施工性と耐酸性が悪化し、40重量部を超えると強度発現性が十分でなくなり、耐酸性が悪化する。
【0013】
フライアッシュ(C)としては火力発電所などで発生するフライアッシュを用いることができる。(C)成分の粒度は、最大粒径70μm以下であり、好ましくは20μm残留率が10重量%以下であり、更に好ましくは、20μm残留率が5重量%以下である。最大粒径70μmを超えたフライアッシュを用いると同程度の軟度にするための水量が多くなり、強度及び耐酸性が悪化する。
【0014】
(C)成分の含有量は、1〜30重量部であり、好ましくは4〜20重量部である。30重量部を超えると強度発現性と耐酸性は悪化し、1重量部未満では施工性、特にコテ作業性が悪化する。
【0015】
また、本発明水硬性組成物は、上記(A)〜(C)成分に加えて、アルカリ金属塩(D)を配合することにより、初期強度が向上する。当該アルカリ金属塩(D)としては、アルカリ金属炭酸塩、アルカリ金属炭酸水素塩、アルカリ金属水酸化物等が挙げられる。アルカリ金属炭酸塩としてはLi2CO3、K2CO3、Na2CO3等が挙げられ、アルカリ金属炭酸水素塩としてはLiHCO3、KHCO3、NaHCO3等が挙げられ、アルカリ金属水酸化物としてはLiOH、KOH、NaOH等が挙げられる。
【0016】
(D)成分の含有量は初期強度の発現性と施工性のバランスの点から0.1〜6重量部が好ましく、より好ましくは0.1〜2重量部である。
【0017】
本発明の水硬性組成物には、上記(A)〜(D)成分に加えて、本発明の効果を損ねない範囲で、石膏、シリカヒューム、減水剤等の分散剤、保水剤、セメント用ポリマー、増粘剤、防錆剤、有機繊維、収縮低減剤、発泡剤、消泡剤、防水剤、凝結調整剤、膨張材、フィラー等の各種混和材(剤)の1種又は2種以上を配合してもよい。
【0018】
本発明の水硬性組成物を用いれば、耐酸性、施工性及び強度発現性に優れたペースト、モルタル及びコンクリートを得ることができる。かかるペースト、モルタル、コンクリートの調製にあたっては、骨材、水、種々の混和材(剤)を配合することができる。ここで、骨材としては、用途に応じて細骨材及び粗骨材を用いることができる。細骨材の含有量は特に限定されるものではないが、(A)〜(D)成分100重量部に対して60〜400重量部の範囲で適宜決定すれば良い。含有量が60重量部未満では、乾燥収縮によるひび割れが発生する恐れがある。400重量部を超えると施工性、強度発現性が悪化し耐酸性も悪くなる。また、骨材の最大粒径と粒度は用途に合わせて決定すれば良い。モルタルの場合、1回の施工厚さが15〜30mmであれば、最大粒径は2.5〜3.0mmが好ましく、1回の施工厚さが5〜15mmであれば、0.6mm程度で良い。1回の施工厚さが5mm未満の場合は、最大粒径は0.15〜0.3mmが好ましく施工厚さに合わせて決定すれば良い。
【0019】
本発明のモルタル等に、水道水、海水、地下水、河川等の水を用いることができるが、アルミナセメント等の硬化に悪影響を及ぼす成分を含んでいないものが好ましく、「JIS A 5308 付属書9 レディーミクストコンクリートの練混ぜに用いる水」に適合する水を用いるのが好ましいが、混和材(剤)に含まれる水を用いることも可能である。水量は、特に限定するものではなく用途に合った範囲で決定すれば良いが、モルタル等に含まれる(A)〜(D)成分100重量部に対し25〜50重量部が耐酸性及び施工性の点で好ましい。25重量部未満では練混ぜが困難であり施工性が悪化する。50重量部を超えると耐酸性が悪化し、材料分離や乾燥収縮によるひび割れも発生し易くなる。
【0020】
本発明の耐酸性モルタル等には、モルタルやコンクリート等で一般に用いられる、減水剤等の分散剤、保水剤、セメント用ポリマー、増粘剤、防錆剤、有機繊維、収縮低減剤、発泡剤、消泡剤、防水剤、凝結調整剤、膨張材、フィラー等の各種混和材(剤)を1種又は2種以上用いることもできる。
【0021】
本発明水硬性組成物における耐酸性は、以下の機序により発現すると考えられる。すなわち、アルミナセメントの水和により生成された水酸化アルミニウムが硬化体表層部で硫酸イオンあるいは塩素イオン等と反応し、硫酸アルミニウム、塩化アルミニウム等となって固定され、それ以上の浸透を防止する。また、アルミナセメントにより強度発現性に優れ早期に密実な硬化体を形成するとともにスラグ微粉末の水和反応により生成されるC−S−Hゲルにより水密性は更に向上する。その結果、硫酸イオン、塩素イオン等は浸透が困難になると考えられる。本発明においては、これに特定粒径のフライアッシュが配合されたことにより、コテ作業性や吹付け作業性などの施工性が向上するとともに耐酸性と強度発現性が更に向上すると考えられる。
【0022】
本発明のペースト、モルタル及びコンクリートは優れた耐酸性を有するため、耐酸性付与が必要な物の製造、特に建造物の施工に有用であり、目的とする建造物等の製造物のコンクリートやモルタル部の全体を本発明のコンクリートやモルタルで製造(施工)してもよいが、その一部、特に表面に必要な厚さの本発明のペースト、モルタル又はコンクリートからなる層を設ければその建造物等の製造物に充分な耐酸性を付与することができる。
また、既存のペースト製、モルタル製又はコンクリート製製造物(建造物、コンクリート二次製品等)の一部、特にその表面に本発明のペースト、モルタル又はコンクリートからなる層を設ければその製造物(建造物)に充分な耐酸性を付与することができる。また、酸で侵食されたペースト製、モルタル製又はコンクリート製製造物(建造物等)の侵食された部分を除去し、その部分に本発明のペースト、モルタル又はコンクリートからなる層を設けて、耐酸性を増すように補修することも可能である。
硬化した通常のペースト、モルタル又はコンクリートの表面に本発明のペースト、モルタル又はコンクリートからなる層を設ける前に、接着性向上やドライアウト防止等の目的で、その表面に天然ゴム、スチレン・ブタジエン共重合体、アクリロニトリル・ブタジエン共重合体、メチルメタクリレート・ブタジエン共重合体、ポリプロピレン、ポリクロロプレン、オールアクリル共重合体、スチレン・アクリル共重合体、酢酸ビニル・アクリル共重合体、エチレン・酢酸ビニル共重合体、エチレン・酢酸ビニル・塩化ビニル共重合体、酢酸ビニルビニルバーサテート共重合体、アスファルト、ゴムアスファルト、パラフィン、不飽和ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂等の有機高分子材料、珪酸塩、シリコーン、アルコキシシラン及びシラン等のエマルションもしくは溶液を塗布又は散布等して含浸させた方が良い。
【0023】
【実施例】
次に実施例を挙げて本発明を更に詳細に説明するが、本発明は何らこれに限定されるものではない。
【0024】
実施例
表1記載の水硬性組成物に水、細骨材及び減水剤を用いてペースト及びモルタルを製造し、それらの特性を評価した。得られた結果を表2〜表4に示す。
【0025】
(1)フレッシュ性状の確認
JISR5201により20℃の恒温室で練上がり直後のフロー値を測定した。そして30分間隔でフロー値を測定し、初期値−20mm以上を保持した時間を可使時間とした。
【0026】
(2)強度試験
JISR5201により20℃の恒温室で4×4×16cmの供試体を作製し、材齢1、28日で圧縮強度を測定した。供試体の養生条件は24時間湿空養生(20℃,90%RH以上)を行った後所定材齢まで20℃の水中で養生を行った。
【0027】
(3)耐酸性試験
φ7.5×15cmの供試体を用い、20℃の5wt%塩酸溶液又は5wt%硫酸溶液にそれぞれ30日間浸漬し、酸の浸透深さと重量変化を測定した。なお、試験液は7日毎に全量交換した。
<試験体の作製>
φ7.5×15cmの型枠を用い20℃の恒温室で成形した。供試体は24時間湿空養生(20℃,90%RH以上)を行った後、20℃の水中で27日間養生し試験に用いた。試験体は各溶液について3本作製した。
<初期値の測定>
28日間試験前の養生を行った後、試験体の重量を測定し、試験体高さ方向の中央を含みその上下1.5cm間隔で直径5箇所ノギスで測定しその平均値を試験体直径の初期値とした。
<酸の浸透深さの測定>
20℃の5wt%塩酸溶液又は5wt%硫酸溶液にそれぞれ30日間浸漬し、酸の浸透深さを測定した。浸透深さの測定は試験終了後の供試体を切断し、フェノールフタレインの非呈色域を浸透深さとした。すなわち、酸の浸透深さは次式により求めた。
【0028】
【数1】
【0029】
酸の浸透深さはフェノールフタレインの呈色域を試験体高さ方向の中央を含みその上下1.5cm間隔で5箇所測定し、(a)式により求められた数値の平均値とした。
<重量変化率>
20℃の5wt%塩酸溶液又は5wt%硫酸溶液にそれぞれ30日間浸漬し、水道水で1分間試験体全面を洗浄した後、重量を測定した。重量変化率は次式により求めた。
【0030】
【数2】
【0031】
(4)コテ作業性の確認
コンクリート擁壁の垂直面へ左官ゴテで塗り付け、コテ作業性とひび割れ発生の有無を確認した。評価方法は次のようにした。
<コテ作業性の評価方法>
◎:コテへの付着が少なく、コテ伸びも良い。
○:コテへの付着が認められるが、塗り付けは可能。
×:コテへの強い付着によりコンクリート面への塗り付けが困難。
<厚付性の評価方法>
◎:塗布厚さ2cmに塗り付けてもダレない。
○:塗布厚さ1cmに塗り付けてもダレないが、塗布厚さ2cmに塗り付けるとダレが生じる。
×:塗布厚さ1cmに塗り付けてもダレが生じる。
【0032】
(5)吹付け性状の確認
コンクリート擁壁の垂直部に本発明のモルタルを5分間連続して吹付け、吹付け性状、ポンプ圧送性等の確認を行った。試験に使用した施工装置及び吹付け性状の評価は次の通りである。
<施工装置>
(1)モルタルポンプ: スクイズ式 200V 3相 3.7kw
(2)エアーコンプレッサー:200V 3相 0.75kw
(3)圧送ホース: 内径40mm ホース長20m
(4)スプレーガン: ノズル口径18mm
<ポンプ圧送性の確認>
◎:ホース内圧の極度な上昇無く、順調に吹付けができた。
○:ホース内圧の極度な上昇有るが、順調に吹付けができた。
×:ホース内圧が上昇し、ホースにモルタルが詰まってしまった。
<付着性の確認>
◎:吹付け厚さ2cmに吹付けてもダレない。
○:吹付け厚さ1cmに吹付けてもダレないが、吹付け厚さ2cmに吹付けるとダレが生じる。
×:吹付け厚さ1cmに吹付けてもダレが生じる。又は吹付けが行えない。
【0033】
【表1】
【0034】
<表1中の使用材料>
(1)アルミナセメント セカール51BTF(ラファージュ社)
(2)スラグ微粉末
1)スラグ微粉末1 混合スラグ:CaO/SiO2モル比0.80 比表面積6000cm2/g
下水溶融スラグ(CaO/SiO2モル比0.54)と高炉スラグ(CaO/SiO2モル比1.36)をCaO/SiO2モル比0.80 比表面積6000cm2/gになるようにボールミルで混合粉砕した。
2)スラグ微粉末2 高炉スラグ:CaO/SiO2モル比1.34 比表面積15000cm2/g
3)スラグ微粉末3 高炉スラグ:CaO/SiO2モル比1.36 比表面積8000cm2/g
4)スラグ微粉末4 下水溶融スラグ:CaO/SiO2モル比0.21 比表面積4500cm2/g
5)スラグ微粉末5 下水溶融スラグ:CaO/SiO2モル比0.51 比表面積2500cm2/g
(3)フライアッシュ1 最大粒径36μm 平均粒径6.4μm 20μm残留率4.4%
(4)フライアッシュ2 最大粒径147μm 平均粒径19.3μm 20μm残留率50.5%
(6)水ガラス1号 58珪酸ソーダ1号(日本化学工業(株))
(7)細骨材 混合珪砂 粗粒率2.59
(8)減水剤 ナフタレン系減水剤:マイティ100(花王(株))
【0035】
【表2】
【0036】
【表3】
【0037】
【表4】
【0038】
表1〜表4から明らかなように、本発明の水硬性組成物を用いたペースト、モルタル及びコンクリートは、優れた耐酸性、強度を有するだけでなくコテ作業性、吹付け作業性などの施工性においても極めて良好である。
【0039】
【発明の効果】
本発明の耐酸性モルタル等は、施工性、耐酸性、耐久性、強度発現性に優れる。従って、本発明の耐酸性モルタル等を下水処理施設、化成品工場の排水ピット等の耐酸性、耐久性が要求される場所へ施工することにより通常必要とされる防食塗装を省略することができる。また、下水汚泥溶融スラグ、都市ゴミスラグ等の廃棄物溶融スラグを使用することも可能であるので、産業廃棄物のリサイクルにも役立つ。
Claims (5)
- (A)アルミナセメント:40〜90重量部、
(B)スラグ微粉末:1〜40重量部、及び
(C)最大粒径70μm以下のフライアッシュ:1〜30重量部
を含有する、コテ作業又は吹付け作業用水硬性組成物。 - (A)アルミナセメント:40〜90重量部、
(B)スラグ微粉末:1〜40重量部、
(C)最大粒径70μm以下のフライアッシュ:1〜30重量部、及び
(D)アルカリ金属塩:0.1〜6重量部
を含有する、コテ作業又は吹付け作業用水硬性組成物。 - 成分(B)が、比表面積3000〜8000cm2/gのスラグ微粉末である請求項1又は2記載のコテ作業又は吹付け作業用水硬性組成物。
- 請求項1〜3のいずれか1項記載のコテ作業又は吹付け作業用水硬性組成物を用いて得られたペースト、モルタル又はコンクリート。
- 表面に請求項4記載のペースト、モルタル又はコンクリートからなる層を有するペースト、モルタル又はコンクリート。
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