JP2003020260A - 超速硬性耐酸性セメント材料 - Google Patents

超速硬性耐酸性セメント材料

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JP2003020260A
JP2003020260A JP2001201867A JP2001201867A JP2003020260A JP 2003020260 A JP2003020260 A JP 2003020260A JP 2001201867 A JP2001201867 A JP 2001201867A JP 2001201867 A JP2001201867 A JP 2001201867A JP 2003020260 A JP2003020260 A JP 2003020260A
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acid
alumina
resistant
hardening
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Kiyohiko Uchida
清彦 内田
Yukio Fukubayashi
幸雄 福林
Soukai Miyaji
創介 宮地
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Sumitomo Osaka Cement Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 耐酸性に優れるとともに透水性を小さく
し、セメントモルタルと同等の施工性状を有し、湿潤面
でもコンクリートとの接着性に優れたセメント質材料で
あり、防食材または修復材として使用でき、従来のセメ
ント質材料に代わる構造材としても使用され得る材料で
あり、下水処理施設、工場廃液処理施設、産廃処理施
設、あるいは排液管や排液溝等の酸類と接触する部位に
用いられるセメント質材料の防食被覆または欠損部修復
ならびにそれらの施設や土木・建築部材の製造等に使用
される新規な超速硬性耐酸性セメント材料を提供する。 【解決手段】 超速硬セメントと水硬性アルミナとを
含有するように構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、コンクリートやモ
ルタルに代表されるセメント質材料の防食材や修復材と
して、また耐酸性を要求される施設や土木・建築部材用
の構造材等として、あるいは下水道、酸性土壌、酸性温
泉、酸性雨等の酸性物質に耐久性のある部材やライニン
グ材に使用される水硬性材料あるいは耐酸性材料として
の超速硬性耐酸性セメント材料に関する。
【0002】
【従来の技術】ポルトランドセメントは酸に弱い。ポル
トランドセメントは水和により水酸化カルシウムを多量
に生成するため、無機酸、有機酸等に容易に侵食され
る。すなわち、下記の反応式(1)および(2)で示さ
れるセメントの水和反応で生成した水酸化カルシウム
が、例えば硫酸存在下では式(3)のように反応して石
膏を生成、強度低下を起こすとともに、生成した石膏と
セメント中に含まれるアルミン酸三石灰とが式(4)の
ように反応してエトリンガイトを生成する。このエトリ
ンガイトの生成時に膨張が起こり組織が崩壊するものと
理解される。
【0003】 2(3CaO・SiO2)+6H2O → 3CaO・2SiO2・3H2O+3Ca(OH)2 (1) 2(2CaO・SiO2)+4H2O → 3CaO・2SiO2・3H2O+Ca(OH)2 (2) Ca(OH)2+H2SO4 → CaSO4・2H2O (3) 3(CaSO4・2H2O)+3CaO・Al2O3+26H2O → 3CaO・Al2O3・3CaSO4・32H2O (4)
【0004】したがって耐酸性が要求されるコンクリー
トやモルタルは、表面にエポキシ、ビニルエステル、不
飽和ポリエステル等の樹脂による被覆を行う。この際、
新設の場合は、コンクリート表面が平滑であるために、
これらの樹脂による耐酸被覆が可能であるが、改修工事
の場合はコンクリート劣化部を取り除いた後、この部分
を埋め戻し、平滑にしてから防食被覆材の施工を行うこ
とになる。この埋め戻し材料にセメントモルタルが使用
されるが、耐酸性がないために、コンクリート中に残存
する酸や、ピンホールや剥離等、防食被覆材の不備に酸
を含む汚水が浸入してセメントモルタルが侵食される。
【0005】また、ヒューム管やU字溝等のコンクリー
ト二次製品も酸を含む家庭排水、産業排水及び酸性雨等
により侵食されるため、その内表面に耐酸材料を吹き付
け等で被覆することがある。これらの埋め戻し材料や被
覆材にポリマーセメントが使用されることもあるが、ポ
ルトランドセメントを使う限り、充分な耐酸性は得られ
ていない。
【0006】さらに、エポキシ樹脂、ビニルエステル樹
脂、不飽和ポリエステル樹脂等、代表的な防食被覆材は
全て有機質材料であり、無機質のコンクリートを被覆し
た場合には様々な問題点がある。その代表的な例は剥離
および膨れであり、原因は無機質であるコンクリートと
有機質の被覆材との熱膨張・収縮特性の差、あるいはコ
ンクリート細孔内に残存する水や溶剤の蒸気圧によるも
のと言われている。
【0007】また、コンクリートが湿潤状態にあると、
有機質防食被覆材の接着力が著しく低下することも指摘
されている。施工面においては、有機質防食被覆材は厚
塗りができない欠点がある。日本下水道事業団編著「コ
ンクリート防食指針」の設計標準仕様によると、0.3
5〜2.0mmの被覆層を得るのに4〜5回塗り重ねる
ようになっている。このように手間がかかる。
【0008】また、超速硬セメントをポゾランと併用し
て使用すると耐酸性は得られるが、酸の浸透を防ぐには
十分でない。すなわち、超速硬セメントの水和反応が早
く硬化体形成に働くが、十分に緻密な構造とはいえな
い。このため、このままでは酸に接触する防食被覆材、
欠損部修復材あるいは構造材としては使用できない。つ
まり透水率が高いと、酸を含む廃液や雨水などが被覆層
(ライニング層)や修復部を通過し、コンクリート面に
到達してコンクリートを侵食するため、被覆層や修復部
自体に耐酸性があるだけでは意味がなく、また、耐酸性
グラウトとして使う場合には接着性はあまり問題ない
が、吹付け材料あるいは左官材料として使う場合にはコ
ンクリートとの接着性が弱いと使用中の剥離が生じる虞
がある。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、従来の技術
における前記問題点に鑑みてなされたものであり、これ
を解決するため具体的に設定した技術的な課題は、水和
してアルミナゲルを生成するとともに酸に弱い水酸化カ
ルシウムの生成を極少にして、耐酸性に優れるとともに
透水性を小さくし、セメントモルタルと同等の施工性状
を有し、湿潤面でもコンクリートとの接着性に優れ、防
食材または修復材として使用でき、さらに従来のセメン
ト質材料に代わる構造材としても使用され得る材料であ
り、下水処理施設、工場廃液処理施設、産廃処理施設、
あるいは排液管や排液溝等の酸類と接触する部位に用い
られるセメント質材料の防食被覆または欠損部修復なら
びにそれらの施設や土木・建築部材の製造等に使用され
る新規な超速硬性耐酸性セメント材料を提供することに
ある。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、ポルトラ
ンドセメント等の水和して水酸化カルシウムを生成する
セメントを用いず、水酸化カルシウム生成量が少ない超
速硬セメントと、水和してアルミナゲルを生成する水硬
性アルミナの特性に着目して研究を重ねた結果、前記目
的を達成したものである。すなわち、
【0011】請求項1に係る超速硬性耐酸性セメント材
料は、超速硬セメントと水硬性アルミナとを含有してな
ることを特徴とするものである。これにより、水酸化カ
ルシウム生成量が極めて少ない緻密な硬化体が形成さ
れ、酸の浸入が防止できて、強酸に対しても侵食されるこ
とが少なくなり、早期に充分な強度を保持できる超速硬
性で耐酸性の高いセメント材料が得られる。
【0012】請求項2に係る超速硬性耐酸性セメント材
料は、耐酸性乳化型ポリマー及び/又はポゾランを添加
してなることを特徴とする。これにより、耐酸性を高め
るとともに非透水性及び接着性を向上させる。請求項3
に係る超速硬性耐酸性セメント材料は、前記水硬性アル
ミナが水酸化アルミニウムを生成するような遷移アルミ
ナであり、結晶形はカイアルミナ(χ−Al2O3)及びロ
ーアルミナ(ρ−Al2O3)を主成分とするものであるこ
とを特徴とする。これにより、セメント水和物の中では
最も酸に弱い水酸化カルシウムの生成量が普通セメント
に比べてはもちろんのこと、ジェットセメントに比べて
も少なくなり、耐酸性を向上させる。
【0013】請求項4に係る超速硬性耐酸性セメント材
料は、前記超速硬セメントがジェットセメント、アルミ
ナセメント、アーウィン系セメントのいずれかであるこ
とを特徴とする。これにより、きわめて迅速に硬化して
硬化体形成時間を短縮することができ、工期の短縮を可
能にする。請求項5に係る超速硬性耐酸性セメント材料
は、前記ポゾランが高炉スラグ微粉末、シリカフュー
ム、フライアッシュ又は下水汚泥焼却灰溶融スラグ粉末
であることを特徴とする。これにより、耐酸性を高める
とともに緻密な硬化体を生成し、酸を含む廃液や雨水な
どの通過を阻止して防食性を向上させる。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を具体
的に説明する。ただし、この実施の形態は、発明の趣旨
をより良く理解させるため具体的に説明するものであ
り、特に指定のない限り、発明内容を限定するものでは
ない。
【0015】この実施の形態における超速硬性耐酸性セ
メント材料は、アルミネート系セメントである超速硬セ
メントを用いるとともに、水和してアルミナゲルを生成
するとともに酸に弱い水酸化カルシウムの生成を極少に
するものとして水硬性アルミナを併用することによっ
て、水酸化カルシウムの減少による耐酸性の向上と同時
に水和により生成されるアルミナゲルが空隙部を埋めて
緻密化を向上させるとともに透水性を低下させて酸の内
部への浸入を防止することができる。
【0016】この超速硬性耐酸性セメント材料は、超速
硬セメント、水硬性アルミナならびに骨材を基本的な構
成成分とし、さらに用途に応じて、ポラゾン、耐酸性乳
化型ポリマー等を組み合わせたものを添加して混合する
ことにより、水と混練して硬化させると、水和して緻密
な硬化体を形成し、透水性が低下して酸の浸入を効果的
に防ぎ、接着性が優れ、防食材または修復材としてセメ
ント質材料の防食被覆または欠損部修復等に使用できる
ようになり、また水酸化カルシウム量が少なく、強酸に
対しても浸食されにくくなり、早期かつ十分に強度保持
できて、下水処理施設、工場廃液処理施設、産廃処理施
設、あるいは排液管や排液溝等の、酸類と接触する部
位、それらの施設や土木・建築部材の製造等に使用され
る。
【0017】用いられる超速硬セメントは、ジェットセ
メント、アルミナセメント、アーウィンセメントであ
り、主成分はそれぞれ 11 CaO・7Al2O3・CaF,CaO・
Al2O3,3 CaO・3Al2O3・CaSO4からなる。さらに、水和
反応時にCa2+イオンの少ない高炉スラグを配合した
超速硬セメントを主成分として使用しても良い。
【0018】水硬性アルミナは、少なくとも部分的に再
水和を有する遷移アルミナ粉末のことであり、具体的に
は100℃以下の温度で水との反応により再水和し、水酸
化アルミニウムを生成するような遷移アルミナである。
結晶形はカイアルミナ(χ−Al2O3)及びローアルミナ
(ρ−Al2O3)を主成分としたものである
【0019】耐酸性乳化型ポリマーは、耐酸性乳化剤と
して働くから高分子樹脂エマルジョンを用いるのが良
く、好適な高分子樹脂エマルジョンとしてはアクリル
(樹脂)エマルジョン、アクリル−スチレン(樹脂)エ
マルジョン、EVA(エチレン酢酸ビニル樹脂)エマル
ジョン、SBR(スチレン−ブタジエンゴム)ラテック
ス等が挙げられるが、これらに限定されるものではな
い。このような高分子樹脂エマルジョンを添加すること
によって耐酸性を高めるとともに非透水性や接着性を向
上させることができる。ただし、これらのエマルジョン
に使用されている乳化剤の種類によっては、超速硬性セ
メントと急激に凝集するものがあり、これらは施工性不
良や硬化不良を起こすため不適である。
【0020】ポゾランとしては、酸に対して強いシリカ
フュームの他、フライアッシュ、高炉スラグ微粉末、シ
リカ質材料(珪酸白土、溶珪白土、可溶白土等)、下水
汚泥焼却溶融スラグ粉末等が良い。このうちシリカフュ
ームは、水和して生成したCa(OH)2と反応してカルシウ
ムシリケート水和物を形成して耐酸性を高めると同時に
緻密な硬化体をつくる。同様な性質を高炉スラグも持っ
ている。さらに高炉スラグ微粉末は組成にアルミネート
のネットワークを持ちガラスに近い構造をしているので
耐酸性がある。
【0021】骨材としては、材質や粒径は特に制限しな
いが、一般に酸に対して強い骨材であるシリカ系やシリ
カ−アルミナ系が好ましく、炭酸カルシウムや炭酸マグ
ネシウム等のアルカリ土類酸化物や鉄を多く含む骨材は
酸に弱いため好ましくない。このため、通常は珪砂を用
いる。耐酸性を向上させるためにはアルミナゲルが徐々
に生成するアルミナセメントクリンカー、ジェットセメ
ントクリンカー等のアルミネート系クリンカー骨材を用
いると良い。また、粒径は用途により細かいものから粗
いものまで使用可能であり、通常のセメントモルタルや
コンクリートに用いるものと同等又は類似のものが好ま
しい。一般の構造材として用いる場合には粒径の大きな
ものが使用される。
【0022】また、セメントモルタルやコンクリートの
性状改善の目的で添加する各種の混和剤(材)を本発明
の耐酸性材料に添加しても有効である。そのような混和
剤(材)としては、たとえば、保水性を得るためのメチ
ルセルローズや着色用顔料、メラミンやナフタリン系減
水剤等が挙げられる。
【0023】このような超速硬性耐酸性セメント材料
は、上記の各成分、すなわち、超速硬セメント、水硬性
アルミナを構成成分として、これ以外にポゾラン、耐酸
性乳化型ポリマー、骨材ならびに水(その他必要に応じ
各種混和剤)を混練して、対象とするコンクリート構造
物にコテ塗りにより被覆または充填したり、あるいは構
築しようとする土木・建築用の型枠に流し込んだりして
使用される。
【0024】したがって、混練時の様態の制限は特にな
く、上記の各成分を個々に現場で配合混練しても良い
し、あるいは、超速硬セメント、水硬性アルミナ、ポゾ
ラン、および骨材ならびに必要に応じて各種混和剤が予
め混合されたものを用意し、別途それぞれ用意した水ま
たは水および高分子樹脂エマルジョンと混練しても良
く、さらにまた超速硬セメント、水硬性アルミナ、ポゾ
ラン、耐酸性乳化型ポリマーと骨材を予め混合したもの
に水を加えて混練しても良い。
【0025】この超速硬性耐酸性セメント材料において
用いられる各成分の割合(組成)は、使用目的、使用部
位、費用対効果等により変化し得るものであり、一般的
には、セメントモルタルやコンクリート中のポルトラン
ドセメントを超速硬セメントに置き換えたような組成比
で使用される。例えば、固形分換算重量比で、骨材/
(超速硬セメント+水硬性アルミナ)=1〜3、水量は
施工形態や骨材量、施工性、耐久性など考慮して使用さ
れ限定されるものではない。
【0026】以上のような超速硬性耐酸性セメント材料
は、超速硬セメント、水硬性アルミナ、ポゾラン、耐酸
型ポリマー高分子エマルジョン、骨材ならびに水を混練
して使用することにより、耐酸性のみならず、非透水
性、接着強度に優れた防食材、修復材、あるいは構造材
となる。
【0027】
【実施例】以下、実施例により超速硬性耐酸性セメント
材料を詳細に説明する。モルタルの成型はJIS R5
201によった。耐酸性の評価は、東京都下水道局基準
(日本コンクリート工学協会による「コンクリートの溶
液浸漬による耐薬品試験方法(案)」)に準拠して、モ
ルタル硬化体を5%の硫酸水溶液に浸漬し、硬化体の重
量変化と硫酸浸透深さを測定して、耐酸性を評価した。
【0028】各材料の配合条件は表1、表3、表5、表
7に示すとおりである。超速硬セメントは住友大阪セメ
ント社製ジェットセメントおよびラファージュ社製アル
ミナセメントを用いた。水硬性アルミナは住友化学社製
BKシリーズとして市販されているものを用いた。シリ
カフュームはエルケム社製ミックスタイトD、フライア
ッシュはテクノリソース社製ファイナッシュ(分級フラ
イアッシュ)、高炉スラグ微粉末は住友金属社製スミッ
トメントを用いた。耐酸性乳化型ポリマーエマルジョン
にはヘキスト合成社製モビニールLDM6880を用い
た。骨材は豊浦砂を用いた。
【0029】このモルタル(4×4×16cm)を24
時間湿空養生後脱型し、28日間20℃の水中養生した
硬化体について曲げ強さおよび圧縮強さ試験を JIS
R5201に基づいて行った。モルタルの曲げ強さおよ
び圧縮強さの試験結果も合わせて表1、表3、表5、表
7に示す。
【0030】また上記硬化体について耐酸性試験を行っ
た。耐酸性試験は28日間水中養生後の硬化体を5%の
硫酸水溶液に浸漬し、各浸漬期間における重量を測定
し、硬化体の重量減少率と、30日後の硫酸浸透深さ、
および硫酸水溶液に30日間浸漬後の曲げ強さおよび圧
縮強さを求めた。東京都の基準では重量変化が−10%
以内、硫酸浸透深さは3mm以下である。表2、表4、
表6、表8に耐酸性の試験結果を示す。
【0031】表1からは、曲げ強さおよび圧縮強さが、
ジェットセメント系はポルトランドセメントより優れて
いることが分かる。また、表2において、高炉スラグ微
粉末はジェットセメントの30重量%を置換し、シリカ
フュームはジェットセメントの10重量%および20重
量%の割合で置換した比較例3〜5では、ほとんど重量
が減少しておらず、東京都のスペックは満足している
が、硫酸浸透深さはスペックを満足しない。ジェットセ
メントに単に高炉スラグ微粉末やシリカフュームを添加
するだけでは、超速硬セメント系は優れた耐酸性を発揮
することはできないことが分かった。
【0032】表3と表4に更に詳しく、水硬性アルミナ
を加えたジェットセメント系の耐酸性を調べた結果を示
した。ジェットセメントに水硬性アルミナを加えたもの
と、更に高炉スラグ微粉末を加えたものが、東京都の規
定値である5%の硫酸水溶液に30日浸漬後の硫酸浸透
深さ3mm以下、重量変化−10%以内をいずれも満足
しており、良い結果を示している。更に耐酸性乳化型ポ
リマーとしてヘキスト合成社製モビニールLDM688
0を使用した場合は重量変化が更に小さくなり、より良
好な結果が得られた。
【0033】表5と表6はフライアッシュを加えたジェ
ットセメント系の耐酸性を調べた結果を示した。ジェッ
トセメントに分級フライアッシュを加えたものが良い結
果を示しているが、硫酸浸透深さにおいて東京都の基準
値を満たさない。用いられた分級フライアッシュはJI
S A 6201のフライアッシュの規格でI種に相当
するものである。
【0034】表7と表8はジェットセメントに代えてア
ルミナセメントを用いた材料の耐酸性を調べた結果を示
した。アルミナセメントに水硬性アルミナを加えた場合
はいずれも東京都の基準値を満たしているが、高炉スラ
グを加えた比較例11では硫酸浸透深さ試験において満
足していない。
【0035】
【表1】
【0036】
【表2】
【0037】
【表3】
【0038】
【表4】
【0039】
【表5】
【0040】
【表6】
【0041】
【表7】
【0042】
【表8】
【0043】
【発明の効果】以上のように、本発明における請求項1
に係る超速硬性耐酸性セメント材料では、超速硬セメン
トと水硬性アルミナとを含有してなるから、水和してア
ルミナゲルを生成するとともに酸に弱い水酸化カルシウ
ムの生成を極少にして、水酸化カルシウム生成量が極め
て少ない緻密な硬化体が形成され、酸の浸入が防止でき
て、強酸に対しても侵食されることが少なくなり、早期
に充分な強度を保持できる超速硬性で耐酸性の高いセメ
ント材料を得ることができる。このため、耐酸性に優れ
るとともに透水性が小さくなり、セメントモルタルと同
等の施工性状を有し、湿潤面でもコンクリートとの接着
性に優れたセメント質材料となるから、防食材または修
復材として使用でき、また従来のセメント質材料に代わ
る構造材としても使用でき、下水処理施設、工場廃液処
理施設、産廃処理施設、あるいは排液管や排液溝等の酸
類と接触する部位に用いられるセメント質材料の防食被
覆または欠損部修復ならびにそれらの施設や土木・建築
部材の製造等に使用することができる。
【0044】そして、請求項2に係る超速硬性耐酸性セ
メント材料では、耐酸性乳化型ポリマー及び/又はポゾ
ランを添加してなるから、耐酸性を高めるとともに非透
水性及び接着性を向上させることができる。そしてま
た、請求項3に係る超速硬性耐酸性セメント材料では、
前記水硬性アルミナが水酸化アルミニウムを生成するよ
うな遷移アルミナであり、結晶形はカイアルミナ(χ−
Al2O3)及びローアルミナ(ρ−Al2O3)を主成分とす
るものであるから、セメント水和物の中では最も酸に弱
い水酸化カルシウムの生成量が普通セメントに比べては
もちろんのこと、ジェットセメントに比べても少なくな
り、耐酸性を向上させることができる。
【0045】そしてまた、請求項4に係る超速硬性耐酸
性セメント材料では、前記超速硬セメントがジェットセ
メント、アルミナセメント、アーウィン系セメントのい
ずれかであることにより、きわめて迅速に硬化して硬化
体形成時間を短縮することができ、工期の短縮が可能と
なる。そしてまた、請求項5に係る超速硬性耐酸性セメ
ント材料では、ポゾランとしては、高炉スラグ微粉末、
酸に対して強いシリカフューム、及びフライアッシュ及
び下水道汚泥焼却灰溶解スラグ粉末を用いたことによっ
て、耐酸性を高めるとともに緻密な硬化体を生成し、酸
を含む廃液や雨水などの通過を阻止して防食性を向上さ
せることができる。このため酸類と接触する施設や土木
・建築部材のセメント質材料の防食被覆や欠損部の修復
に使用され、さらに、それらの施設や部材の構造材とし
ても使用され得る耐酸性材料を形成することができる。
また、強酸性の地下水環境に使用可能な耐酸性補修材と
しても利用できる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C04B 22:06 C04B 24:26 A 24:26 18:14 A 18:14 Z 18:08 Z 18:08 18:10 Z 18:10) 111:23 111:23 (72)発明者 宮地 創介 千葉県船橋市豊富町585番地 住友大阪セ メント株式会社建材事業部内 Fターム(参考) 4G012 PB03 PB04 PB28

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】超速硬セメントと水硬性アルミナとを含有
    してなることを特徴とする超速硬性耐酸性セメント材
    料。
  2. 【請求項2】耐酸性乳化型ポリマー及び/又はポゾラン
    を添加してなる請求項1記載の超速硬性耐酸性セメント
    材料。
  3. 【請求項3】前記水硬性アルミナが水酸化アルミニウム
    を生成するような遷移アルミナであり、結晶形はカイア
    ルミナ(χ−Al2O3)及びローアルミナ(ρ−Al2O3
    を主成分とするものであることを特徴とする請求項1又
    は請求項2に記載の超速硬性耐酸性セメント材料。
  4. 【請求項4】前記超速硬セメントがジェットセメント、
    アルミナセメント、アーウィン系セメントのいずれかで
    あることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか
    に記載の超速硬性耐酸性セメント材料。
  5. 【請求項5】前記ポゾランが高炉スラグ微粉末、シリカ
    フューム、フライアッシュ又は下水汚泥焼却灰溶融スラ
    グ粉末であることを特徴とする請求項2乃至請求項4の
    いずれかに記載の超速硬性耐酸性セメント材料。
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