JP2006248839A - 耐硫酸性水硬塗材 - Google Patents

耐硫酸性水硬塗材 Download PDF

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Abstract


【課題】 塗り抵抗が小さく、良好な鏝切れ性があって、施工後の塗材の垂れも起らないと云った優れた塗布施工性を示し、硬化後は強力な硫酸侵食抵抗性を示し、ひび割れや強度低下も生じることもない水硬塗材を提供する。
【解決手段】 BET比表面積0.75〜3.3m2/gのスラグ及び/又はBET比表面積1.5〜3.3m2/gのフライアッシュ、骨材、セメント及び減水剤を含有してなる耐硫酸性水硬塗材。更に、水溶性セルロース類や嵩比重0.10〜0.4の鉱物質微粉の何れか又は両方を含有してなる耐硫酸性水硬塗材。
【選択図】 なし

Description

本発明は、塗布施工に適した高い耐硫酸性を有する水硬性の塗材に関する。
シリカフュームなどのポゾラン物質やスラグ微粉末などの潜在水硬性物質を配合したモルタルやコンクリートなどの水硬性材料は、水和後の硬化組織が緻密になるため、水密性が高く、硬化体内部への化学的侵食が起り難い。また、セメントの水和反応で生成する水酸化カルシウムがポゾラン物質や潜在水硬性物質との反応に供与されるため、硬化後は硫酸に対して不活性となり、硫酸侵食侵食抵抗の強い硬化物が得られる。(例えば、特許文献1参照。)一方で、ポゾラン物質や潜在水硬性物質の配合量を増すと、乾燥収縮も大きくなり、このような水硬性材料を塗材として用いると、硬化後にひび割れや基材からの剥離を生じることがある。収縮低減剤の混和や材料中のセメント含有割合を低減すれば、乾燥収縮を抑制できるが、前者は高価な混和剤を使用することに加え、水密性の向上が図り難くなる。後者では、硬化体の中性化が進み易くなり、表層部を中心に強度低下を起こす。また、骨材に水の存在下でセメントと反応するスラグ骨材を用いれば、耐硫酸性の向上も図れることが知られている。(例えば、特許文献2、特許文献3参照。)しかるに、これらの水硬性耐食材は何れも耐酸性や強度、乾燥収縮といった硬化後の化学的・物理的性状に着目して開発されてきたため、特に塗布施工用の塗材として使用した場合、塗り抵抗が大きく、鏝切れが不良になったり鏝伸びが極めて悪いなど施工作業性が不十分なものであった。分散剤を大量に加えたり、配合水量を増すと塗り抵抗は低減するが、施工後に塗材が垂れたり、水密性や強度発現性も低下する等の問題が生じる。
特開2000−128618号公報 特開2004−059396号公報 特開2003−137086号公報
本発明は、塗布施工に使用した場合でも、塗り抵抗が小さく、良好な鏝切れ性があって、鏝伸びも良く、施工後の塗材の垂れも起らないと云った優れた施工性を示し、硬化後は高い硫酸侵食抵抗性を有し、ひび割れ発生や強度低下も生じることがない水硬塗材の提供を課題とする。
本発明者らは、前記課題解決のための検討を重ねた結果、セメント−骨材配合物に特定のBET比表面積のスラグ及び/又はフライアッシュ等を配合使用することで、高い耐硫酸性を確保できると共に、塗材としての優れた施工性状を得ることができたことから本発明を完成させた。
即ち、本発明は、次の(1)〜(5)の耐硫酸性水硬塗材である。(1)BET比表面積0.75〜3.3m2/gのスラグ及び/又はBET比表面積1.5〜3.3m2/gのフライアッシュ、骨材、セメント及び減水剤を含有してなる耐硫酸性水硬塗材。(2)骨材がスラグからなる骨材及び/又はカルシウムアルミネートを有効成分とする骨材である前記(1)の耐硫酸性水硬塗材。(3)更に水溶性セルロース類を含有してなる前記(1)又は(2)の耐硫酸性水硬塗材。(4)更に嵩比重0.10〜0.4の鉱物質微粉を含有してなる前記(1)〜(3)何れかの耐硫酸性水硬塗材。(5)鉱物質微粉がSiO2含有量30質量%以上の鉱物質微粉である前記(4)の耐硫酸性水硬塗材。
本発明の耐硫酸性水硬塗材は、強力な硫酸抵抗性を有すると共に、これまでにない優れた塗布施工性を備えたものである。しかも、中性化も適度に抑制されているため強度発現性も高く、また高緻密な硬化塗物が得られるため、単に耐硫酸用途に留まらずその他の酸侵食に対しても耐性が見られる他、例えば止水や漏水防止機能が併せて必要な場合などにも適する。
本発明の耐硫酸性水硬塗材に用いるセメントは限定されず、例えば、普通ポルトランドセメント、早強ポルトランドセメント、中庸熱ポルトランドセメント、耐硫酸塩ポルトランドセメント等の各種ポルトランドセメント、高炉セメント、フライアッシュセメント、シリカセメント等の各種混合セメント、アルミナセメント、白色セメント、エコセメント等の特殊セメントを挙げることができる。
また、本発明の耐硫酸性水硬塗材には、BET比表面積が0.75〜3.3m2/g、好ましくはBET比表面積が1.5〜3.3m2/gのスラグ又はBET比表面積が1.5〜3.3m2/gのフライアッシュが用いられる。また、両者を共に使用しても良い。このうち、スラグについては何れのスラグでも良く、例えば、高炉スラグや転炉スラグを始めとする各種金属精錬工程で発生するスラグ、下水汚泥溶融スラグ、都市ゴミ溶融スラグ等が使用できる。BET比表面積が0.75m2/g未満のスラグではセメントとの反応性が低く、高い水密性が得られ難くなり、酸侵食を受け易くなるので好ましくない。またBET比表面積が3.3m2/gを超えるスラグでは塗布施工に適した施工性を確保するには単位水量を上げねばならず、その結果強度発現性が低下することに加え、水密性も向上し難くなり、好ましくない。又、フライアッシュについては何れの種類のものでも使用できるが、汎用的で、施工性や硬化性状にも優れることからJIS A 6201で規定されたフライアッシュII種を用いるのが良い。BET比表面積が1.5m2/g未満のフライアッシュでは高い水密性が得られ難くなり好ましくなく、3.3m2/gを超えるスラグでは、強度発現性や水密性を低下させずに良好な塗布施工性を確保するのが困難であるので好ましくない。BET比表面積が0.75〜3.3m2/gのスラグとBET比表面積が1.5〜3.3m2/gのフライアッシュの配合量は、何れか一方だけを用いる場合は用いる方の量で、又両方を併用する場合はその合計量で、セメント100重量部に対し、1〜50重量部とする。1重量部未満では水密性が低く、50重量部を超えるとひび割れ発生や中性化の進行を促進することがあるので適当ではない。尚、前記スラグとフライアッシュを併用配合する場合の両者間の割合は限定されない。
本発明の耐硫酸性水硬塗材に用いる骨材は、性状的には硫酸に対して中和作用を呈する骨材が望ましい。更に水の存在下でセメントと主に表層部が反応できる骨材がより好ましい。このような骨材を用いると硫酸抵抗性が一層向上する。その好適なものとして、スラグからなる骨材やカルシウムアルミネートを有効成分とする骨材を挙げることができる。このうちスラグからなる骨材は何れの種類のスラグでも良く、例えば高炉スラグ、転炉スラグ、脱リンスラグ、脱珪スラグ、脱硫スラグ等であっては実使用上充分な骨材強度が確保できることからガラス化率10%以下のものが好ましい。また、一般にカルシウム含有量が高炉スラグよりも低く、硫酸環境下でも硫酸カルシウム形成による膨張亀裂が生じ難くなることから、下水汚泥溶融スラグや都市ゴミ溶融スラグがより好ましく、カルシウム含有量が酸化物(CaO)換算で15〜35%且つアルカリ金属及び鉄属金属の合計含有量が酸化物換算で5質量%以上の下水汚泥溶融スラグや都市ゴミ溶融スラグからなる骨材が最も好ましい。カルシウムアルミネートを有効成分とする骨材は、例えばアルミナセメントクリンカー、普通ポルトランドセメントクリンカー、早強ポルトランドセメントクリンカー、超早強ポルトランドセメントクリンカー等を粉砕したものが比較的入手が容易で、コストも安価であり、耐硫酸性能も向上し易い。特にアルミナセメントクリンカーからなる骨材は強力な硫酸抵抗性を有するため好ましい。本発明の耐硫酸性水硬塗材では複数の種類の骨材を使用することは制限されない。また、塗材全体としての耐硫酸性が実用上確保されるなら、骨材の一部に例えば天然砂や人工骨材などの汎用されている骨材を使用しても良い。本発明の耐硫酸性水硬塗材に用いる骨材の粒径は、0.15〜5mmが適当であり、0.15〜2.5mmがより適する。骨材の配合量はセメント100重量部に対し、好ましくは100〜300重量部、より好ましくは100〜200重量部が良い、100重量部未満ではひび割れ発生の虞があり、300重量部を超えると強度発現性が低迷する。
本発明の耐硫酸性水硬塗材に用いる減水剤は、モルタル・コンクリートに使用できるものであれば何れのものでも良く、高性能減水剤や高性能AE減水剤でも良い。また、液体でも可溶性粉体の何れでも良い。具体例として、ナフタレンスルフォン酸系、ポリカルボン酸系、メラミン酸系、リグニンスルフォン酸系の減水剤類を挙げることができる。減水剤の配合量はセメント100重量部に対し、0.3〜1.0重量部が好ましい。0.3重量部未満では強度低下を起こすほどの混練水量にしない限り塗材としての施工性、特に鏝作業性に支障をきたすことがあり、1.0重量部を超えると硬化遅延を起し易く、早期の強度発現性が低くなることがある。
また、本発明の耐硫酸性水硬塗材は、水溶性セルロース類を含有するのが好ましい。水溶性セルロース類の使用で間隙が密封された塗物が得られて耐食性が強化されることに加え、粘性が適度に上昇して塗着性の良い、塗装後に垂れが起り難い塗材を得ることができる。水溶性セルロース類としては、例えばメチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシエチルメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、セルロース硫酸エステル等のセルロース誘導体を挙げることができる。水溶性セルロース類の配合量はセメント100重量部に対し、0.15〜0.5重量部が適当である。0.15重量部未満では配合効果が殆ど得られず、また0.5重量部を超えると粘性が過度に上昇し、施工性が低下することがある。
また、本発明の耐硫酸性水硬塗材は、更に嵩比重0.10〜0.4の鉱物質微粉を含有するのが望ましい。該鉱物質微粉はSiO2含有量30質量%以上のものが好ましく、これ以外の化学成分は特に限定されず、また天然又は合成されたものの何れでも良い。本発明で使用できる鉱物質微粉の好適な具体例を示すと、珪酸塩鉱物やフライアッシュを微粉砕し、これを加熱発泡処理することで嵩比重を小さくした微粉末を挙げることができる。嵩比重が0.10未満の鉱物質微粉では、他の配合材料との比重差が拡大し過ぎて、水を加えた際に均一混練物が得難くなるので好ましくなく、嵩比重が0.4を超えるものでは反応活性が弱く、組織の緻密化への寄与が低くなるので好ましくない。また、SiO2含有量が30質量%未満の鉱物質微粉では酸などの侵食抵抗が向上し難くなることがある。使用する微粉の粒度は小さいほど反応活性が高まり水密性が高まるが、製造コストや扱い易さを考慮すると5〜150μmが推奨される。このような鉱物質微粉を使用することで、顕著な収縮を伴わずに組織の高緻密化が進み易く、耐硫酸性能の更なる向上を図ることができる。該鉱物質微粉の配合量は、セメント100重量部に対し、1〜30重量部が適当である。1重量部未満では配合効果が殆ど得られず、また30重量部を超えると強度が低下する虞がある。
また、本発明の耐硫酸性水硬塗材は、前記以外の成分も本発明の効果を喪失させない範囲で含有することができる。このような成分の一例を示すと、何れもモルタルやコンクリートに使用可能な、高分子繊維や炭素繊維、水溶性粉末樹脂、ポリマーディスパージョン、保水剤、消泡剤、顔料等を挙げることができる。
本発明の耐硫酸性水硬塗材の配合水量は、所望の施工性状と強度を得る上で、セメント、BET比表面積が0.75〜3.3m2/gのスラグおよびBET比表面積が1.5〜3.3m2/gのフライアッシュの合計含有量100重量部(該スラグか該フライアッシュの何れか一方の使用では、使用する方とセメントの合計含有量100重量部)に対して20〜70重量部が適当である。配合水量が20重量部未満では施工抵抗が大きくなり、鏝作業性が低下し、また70重量部を超えると強度低下や塗装した塗材が垂れ易くなるので不適当である。
本発明の耐硫酸性水硬塗材は、塗布施工であれば何れの手法でも使用することができ、例えば本材を直接鏝や刷毛で塗装対象となる躯体へ塗りつけるような施工手法に用いることは勿論、例えば噴霧装置で躯体へ本材を吹付けた後、吹付物を鏝等で塗装するような手法にも用いることができる。また、本材は塗布施工に特に適したものであるが、これ以外の施工方法に使用することを制限されるものではない。
次に示すA1〜Jから選定される材料を、表1に表す配合となるようホバートミキサに一括投入し、表1に表す量の水を加え、20℃の環境下で約3分間混練した。尚、各材料の主要化学成分の含有量は、酸化物換算での含有量として質量%で記す。
A1;普通ポルトランドセメント(市販品)
A2;アルミナセメント(市販品)
B1;高炉スラグ微粉末I(BET比表面積0.5m2/g、主要化学成分含有量・・・CaO:45.4%、MgO:5.2%、SiO2:29.4%、Al23:14.1%、Fe23:0.8%、アルカリ金属酸化物:0.6%)
B2;高炉スラグ微粉末II(BET比表面積3.0m2/g、化学成分はB1と同じ)
B3;高炉スラグ微粉末III(BET比表面積3.5m2/g、化学成分はB1と同じ)
B4;高炉スラグ微粉末IV(BET比表面積0.8m2/g、化学成分はB1と同じ)
B5;高炉スラグ微粉末V(BET比表面積3.2m2/g、化学成分はB1と同じ)
C;下水汚泥溶融スラグI(BET比表面積2.5m2/g、主要化学成分含有量・・・CaO:35.0%、MgO:3.1%、SiO2:28.2%、Al23:14.0%、Fe23:7.3%、アルカリ金属酸化物:0.5%)
D;都市ゴミ溶融スラグI(BET比表面積2.5m2/g、主要成分含有量・・・CaO:26.2%、MgO:3.4%、SiO2:41.8%、Al23:16.2%、Fe23:4.0%、アルカリ金属酸化物:4.6%)
E1;フライアッシュI(BET比表面積1.0m2/g、主要成分含有量・・・CaO:3.8%、MgO:1.1%、SiO2:59.0%、Al23:27.1%、Fe23:3.5%、アルカリ金属酸化物:2.3%)
E2;フライアッシュII(BET比表面積3.0m2/g、化学成分はE1と同じ)
E3;フライアッシュIII(BET比表面積3.5m2/g、化学成分はE1と同じ)
E4;フライアッシュIV(BET比表面積1.7m2/g、化学成分はE1と同じ)
F1;下水汚泥溶融スラグ骨材(最小粒径0.15mm、最大粒径2.5mm、化学成分はC1と同じ)
F2;徐冷高炉スラグ骨材(最小粒径0.15mm、最大粒径2.5mm、主要成分含有量・・・CaO:44.7%、MgO:6.0%、SiO2:29.5%、Al23:14.5%、Fe23:0.3%、アルカリ金属酸化物:0.8%)
F3;電気炉酸化水冷スラグ骨材(最小粒径0.15mm、最大粒径2.5mm、商品名「エコスター」、株式会社星野産商製)
F4;アルミナセメントクリンカーの粉砕物からなる骨材(最小粒径0.15mm、最大粒径2.5mm)
F5;珪石質天然骨材(最小粒径0.15mm、最大粒径2.5mm)
G;ナフタレンスルフォン酸系高性能減水剤(商品名「マイティ100」、花王株式会社製)
H;ヒドロキシプロピルメチルセルロース(商品名「90SH−4000」、信越化学工業株式会社製)
I;エチレン酢酸ビニル系再乳化粉末樹脂(商品名「ビナパスRE524Z」、旭化成ケミカルズ株式会社製)
J;嵩比重0.20の鉱物質微粉(99.0質量%以上の粒子が粒径10〜100μmの範囲に入る。主要成分含有量・・・CaO:0.9%、MgO:0.1%、SiO2:72.9%、Al23:16.0%、Fe23:1.0%、、アルカリ金属酸化物:8.5%)
Figure 2006248839
作製した混練物を用い、以下の評価試験を行った。各試験結果は纏めて表2に表す。
1.圧縮強度に関する評価試験
前記混練物を成形型枠に流し込み、20℃80%RHの恒温恒湿槽で24時間養生した後脱型し、4×4×16cmの供試体を作製した。供試体は脱型直後から所定材齢まで20℃の水中で養生を続行し、材齢3日と28日の供試体の圧縮強度をJIS R 5201の方法に従って測定した。
2.耐硫酸性に関する評価試験
前記混練物を成形型枠に流し込み、20℃80%RHの恒温恒湿槽で24時間養生した後脱型し、直径40mmで高さ160mmの円柱状の硬化体を作製した。該硬化体を5%硫酸溶液に28日間浸漬した。硬化体を硫酸溶液から取出した後、硬化体の端面から8cmの位置で両端面と平行となるよう切断し、切断面に1%フェノールフタレイン溶液を添加した。切断面の赤色に呈色した領域の長さを、切断面外周から面中心に向かっての長さとしてノギスで測定し、この最大長さを硫酸の浸透深さとして耐硫酸性を評価した。浸透深さが3mm未満を耐硫酸性有り(表2には○で記す。)、硫酸浸透深さが3mm以上のもの又は侵食による組織の崩壊が目視確認できたものを耐硫酸性無し(表2には×で記す。)と評価した。
3.塗材としての施工性に関する評価試験
前記混練物を市販の左官用金鏝を用い、常温環境下で100×100×15cmのコンクリート板に2cm厚さで人力で塗付けた際の塗布施工性を、次に記す鏝切れ、鏝伸び及び塗布後の塗材垂れの状況から調べた。これら3点の状況が全て「良好」と判断されたものについて、施工性に優れる(表2には○で記す。)と評価し、それ以外であったものを施工性に劣る(表2には×で記す。)と評価した。
鏝切れ;前記コンクリート板を何れか一方の100×15cmの面を底面として垂直に設置し、金鏝で何れか一方の垂直面(100×100cmの面)に混練物を塗付けた際に、金鏝に混練物が実質付着残存しなかった場合を鏝切れ良好とし、付着残存した場合を鏝切れ不良と判断した。
鏝伸び;前記同様に垂直設置したコンクリート板に、金鏝で何れか一方の垂直面に混練物を塗付け、更に塗付けた混練物を金型で押し広げ、該垂直面全体を2cm厚さにするために抵抗が余り無く5分以内で押し広げられた場合を鏝伸び良好とし、抵抗が大きく5分以上要した場合や押し広げることができなかったものを鏝伸び不良と判断した。
塗材の垂れ;前記同様に垂直設置したコンクリート板に、金鏝で何れか一方の垂直面に混練物を塗付け、そのまま24時間20℃の環境下で放置した。放置時間経過後、塗付けた塗材が垂れたり剥落していないことを目視で明確に確認できた場合を良好とし、これ以外の状況であった場合を全て不良と判断した。
Figure 2006248839
表2の結果から、本発明品は何れも強力な硫酸抵抗性を示すと共に塗布施工の際の施工性が優れていることがわかる。また、本発明品は強度発現性も高いことから、中性化の進行性も高くないものであることがわかる。一方、BET比表面積が本発明で規定する範囲から外れたスラグ粉末やフライアッシュ粉末を使用した参考品は、硫酸抵抗性は概して高かったものの、施工性は本発明品よりも低く、塗材として必要な作業性を満たすには至らなかった。

Claims (5)

  1. BET比表面積0.75〜3.3m2/gのスラグ及び/又はBET比表面積1.5〜3.3m2/gのフライアッシュ、骨材、セメント及び減水剤を含有してなる耐硫酸性水硬塗材。
  2. 骨材がスラグからなる骨材及び/又はカルシウムアルミネートを有効成分とする骨材である請求項1記載の耐硫酸性水硬塗材。
  3. 更に水溶性セルロース類を含有してなる請求項1又は2記載の耐硫酸性水硬塗材。
  4. 更に嵩比重0.10〜0.4の鉱物質微粉を含有してなる請求項1〜3何れか記載の耐硫酸性水硬塗材。
  5. 鉱物質微粉がSiO2含有量30質量%以上の鉱物質微粉である請求項4記載の耐硫酸性水硬塗材。
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