JP4647428B2 - 空気調和機の室外ユニット - Google Patents

Description

この発明は、空気調和機の室外ユニットに係り、特に、熱交換機器の保護のための外郭構成に関するものである。

従来の空気調和機室外ユニットの外郭構成において、Ｌ字形状のフロントパネルで正面部分と左側面部分の一部のみを覆う形状にして、左側熱交換器部分を覆わずに、フロントパネル材料の小型化をしているものがある（例えば、特許文献１参照）。

特開平９−３０３８２５号公報（段落００１３〜００１４、図１〜３）

従来の空気調和機室外ユニット外郭構成において、Ｌ字形状のフロントパネルで正面部分と左側面部分の一部のみを覆う形状にして、左側熱交換器の部分を覆わずに、フロントパネル材料の小型化をしているが、左側面の熱交換器が剥き出し状態で、運搬時に熱交換器のフィンをキズつけてしまうことや、据付け後に人がフィンに触れて、手のケガをする危険性があるという課題があった。また、側面部の意匠性が悪いという課題があった。

この発明は、上記のような課題を解決するためになされたもので、第１の目的は運搬時に熱交換器のフィンをキズつけてしまうことや、据付け後に人がフィンに触れるのを防ぐことができる室外ユニットを得ることである。

また、第２の目的は、熱交換器の通風を確保しつつ意匠性の高い室外ユニットを得ることである。

本発明に係る空気調和機の室外ユニットは、室外ユニット本体と、この室外ユニット本体の背面外郭を構成する背面部、側面外郭を構成する側面部及び曲面コーナー部を有するＬ字形状の熱交換器と、室外ユニット本体の前面外郭を構成する前面部及びＬ字形状の熱交換器の側面部を覆い通風窓を有する側面部を有するＬ字形状のフロントパネルと、Ｌ字形状の熱交換器の曲面コーナー部外側に、Ｌ字形状のフロントパネルの側面部の端部から連続して設けられ、この曲面コーナー部に沿って曲面コーナー部を覆うとともに通風部を有する保護手段と、を備え、保護手段を黒色とし、Ｌ字形状のフロントパネルの側面部を白色としたものである。

本発明に係る空気調和機の室外ユニットによれば、室外ユニット本体と、この室外ユニット本体の背面外郭を構成する背面部、側面外郭を構成する側面部及び曲面コーナー部を有するＬ字形状の熱交換器と、室外ユニット本体の前面外郭を構成する前面部及びＬ字形状の熱交換器の側面部を覆い通風窓を有する側面部を有するＬ字形状のフロントパネルと、Ｌ字形状の熱交換器の曲面コーナー部外側に、Ｌ字形状のフロントパネルの側面部の端部から連続して設けられ、この曲面コーナー部に沿って曲面コーナー部を覆うとともに通風部を有する保護手段と、を備え、保護手段を黒色とし、Ｌ字形状のフロントパネルの側面部を白色としたので、熱交換器の通風を確保しながら運搬時に熱交換器のフィンをキズつけてしまうことや、据付け後に人がフィンに触れるのを防ぐことができ、また、意匠性を向上させることができる。

図１はこの発明の実施形態１を示す空気調和機の室外ユニットを左前から見た組立斜視図、図２は実施形態１を示す空気調和機の室外ユニットを左後から見た組立斜視図、図３は図２の分解斜視図、図４は図１の横断面図、図５は実施形態１を示す組み立てを説明する部分断面図である。

図１〜４において、空気調和機の室外ユニットの室外ユニット本体１は、ベース２、天面パネル４、室外ユニット本体１の背面外郭を構成する背面部５ｃ、側面外郭を構成する側面部５ａ及び曲面コーナー部であるＲ部５ｂを有するＬ字形状の熱交換器５と、室外ユニット本体１の前面外郭を構成する前面部３ａ及びＬ字形状の熱交換器５の側面部５ａを覆い通風窓３ｃを有する側面部３ｂを有するＬ字形状のフロントパネル３と、熱交換器５の側面部５ａに対向した側面を構成する側面パネル１１とから構成される。

また、Ｌ字形状の熱交換器５の曲面コーナー部であるＲ部５ｂの外側に、フロントパネル３の側面部３ｂの端部から連続して設けられ、Ｒ部５ｂの外形に沿って覆い通風部である通風窓６ａを有する保護手段であるネット６が設けられている。この通風窓６ａの高さは、フロントパネル３の側面部３ｂの通風窓３ｃの高さと同じにしている。
また、フロントパネル３の前面部３ａには、ベルマウス３ｅと、ベルマウス３ｅを覆うファンガード７が設けられ、側面部３ｂには継手部３ｄが設けられている。
また、天面パネル４には、把手部４ａが設けられている。

また、空気調和機の室外ユニットは、セパレート型空気調和機の室外ユニットであり、図４に示すように、室外ユニット本体１の内部には、Ｌ字形状の熱交換器５の他にプロペラファン８が左側に、圧縮機９を含む電気部品などが仕切板１０で隔てられた右側に載置されている。また、Ｌ字形状のフロントパネル３の側面部３ｂで前面から熱交換器５のＲ部５ｂまでの側面をすべてを覆うのではなく、熱交換器５の直間部である側面部５ａのみを覆っている
また、ネット６はプラスチックの成形品であり、Ｌ字形状の熱交換器５のＲ部５ｂの曲げ形状に応じた曲面を有する。

また、図３に示すようにネット６の上部と下部に係止片６ｄが設けられており、ベース２には、下部の係止片６ｄが係止される溝（図示せず）が設けられている。また、ネット６には、フロントパネル３の側面部３ｂ側に屈折部６ｂ、熱交換器５の背面部５ｃ側に縦枠６ｃが設けられている。
また、図５に示すように、フロントパネル３の側面部３ｂの継手部３ｄは、側面部３ｂの端部外側に断面凹形状に成形されており、ネット６の屈折部６ｂはフロントパネル３の側面部３ｂの継手部３ｄに嵌合されるように、内側に屈折して成形されている。
また、ネット６の色を黒などの暗色系の色、前面パネル３の側面部の色を白などの明色系の色としている。

次に、本実施の形態の空気調和機の室外ユニットの組立について図１〜５により説明する。
まず、ベース２の背面側に熱交換器５の背面部５ｃ、左側面側に熱交換器５の側面部５ａとなるように熱交換器５を配置する。次に、熱交換器５の側面部５ａに対向する側面側に側面パネル１１を配置し、熱交換器５の背面部５ｃの端部を側面側に側面パネル１１の継手部（図示せず）に嵌合させる。次に、ベース２の左側にプロペラファン８を配置し、右側に圧縮機９を含む電気部品などを仕切板１０で仕切って配置する。

その後、Ｌ字形状のフロントパネル３を、側面部３ｂが熱交換器５の側面部５ａを覆うようにして取り付ける。次に、熱交換器５の曲面コーナー部５ｂにネット６を取り付ける。このとき、ネット６の屈折部６ｂをフロントパネル３の側面部３ｂの継手部３ｄに嵌合させ、ネット６下部の係止部６ｄをベース２の溝に差し込み、ネット６上部の係止部６ｄを熱交換器のＲ部の上部に載せる。
次に、ファンガード７をフロントパネル３に取り付ける。最後に、蓋をかぶせるように天面パネル４をネジで取り付ける。

このように組み立てられた空気調和機の室外ユニットは、熱交換器５の前面に設けられたプロペラファン８の駆動により、外気がネット６の通風窓６ａ、フロントパネル３の左側の側面部３ｂの通風窓３ｃを介して、熱交換器５の側面部５ａとＲ部５ｂに外気が送風されて熱交換されとともに、熱交換器５の背面部５ｃでは外気が直接送風されて熱交換される。

以上のように、室外ユニット本体１の背面外郭を構成する背面部５ｃ、側面外郭を構成する側面部５ａ及びＲ部５ｂを有するＬ字形状の熱交換器５と、室外ユニット本体１の前面外郭を構成する前面部３ａ及びＬ字形状の熱交換器５の側面部５ａを覆い通風窓３ｃを有する側面部３ｂ部を有するＬ字形状のフロントパネル３と、Ｌ字形状の熱交換器５のＲ部５ｂ外側に、フロントパネル３の側面部３ｂの端部から連続して設けられ、このＲ部５ｂに沿って覆う通風窓６ａを有するネット６と、を備えたので、熱交換器の通風を確保しながら運搬時に熱交換器のフィンをキズつけてしまうことや、据付け後に人がフィンに触れるのを防ぐことができる。

また、熱交換器５が側面部５ａとＲ部５ｂの側面がフロントパネル３の側面部３ｂとネット６でそれぞれ覆われているので、フィンなどが見えず、意匠性を向上させることができる。
さらに、フロントパネル３の側面部３ｂは熱交換器５の側面部５ａとＲ部５ｂの全体を覆う平面パネル形状では、フロントパネルも大きくなり、角張っており意匠性もよくないが、フロントパネル３の側面部３ｂは熱交換器５の側面部５ａとＲ部５ｂに沿った形状で全体を覆う形状とした場合は、意匠性がよいが工作性が悪くなる。しかし、本実施の形態は、側面部３ｂは熱交換器５の側面部５ａのみを覆い、Ｒ部５ｂはネット６でＲ部の曲面に沿って覆う曲面形状としたので、工作性もよく、フロントパネル３も小型にでき、意匠性もよくすることができる。
また、ネット６の通風窓６ａの高さを、フロントパネル３の側面部３ｂの高さと同じにしたので、意匠性を向上させることができる。

また、フロントパネル３の側面部３ｂの端部に成形された継手部３ｄと、ネット６のフロントパネル３の側面部３ｂ側に設けられフロントパネル３の側面部３ｂの継手部３ｄに嵌合される屈折部６ｂと、を備えたので、ネット６とフロントパネル３の側面部３ｂの端部に隙間がなく連続させることができ、ネット６をフロントパネル３の側面部３ｂの間から物や指が入って熱交換器５のフィンに触れるのを防ぐことができる。
また、フロントパネル３の側面部３ｂは、通風窓３ｃにより強度が弱くなりやすいが、フロントパネル３の側面部３ｂの継手部３ｄと、ネット６の屈折部６ｂは、天面パネル４とネット６の強度をそれぞれ増加させ、さらに、天面パネル４がフロントパネル３などにネジ止めされることにより強度がさらに増加する。
従って、天面パネル４の把手部４ａで持つときに、天面パネル４が変形するのを防ぐことができる。

また、ネット６が曲面形状であり、ネット６を暗色系の色、前面パネル３の側面部３ｂを明色系の色としたので、斜め横側から見たときに、前面パネル３の側面部３ｂが目立ち、側面部３ｂの厚さに見える錯視効果により、室外ユニットが薄い小型なものとして感じることができる。

なお、本実施の形態では、フロントパネル３をＬ字形状とし、強度を有するようにしたが、側面部３ｂのない前面部３ａのみのものとし、ネット６を熱交換器５の側面部５ａも覆うものとしてもよい。ただし、プラスチックでは強度が不十分なので、金属などで構成する必要がある。

また、ネット６を通風窓３ｃを有するプラスチックの成形品で構成し、工作性を向上させたが、ワイヤーなどを格子状にしたものでもよい。

この発明の実施の形態を示す空気調和機の室外ユニットの前面側の斜視図である。 この発明の実施の形態を示す空気調和機の室外ユニットの背面側の斜視図である。 図２の分解斜視図である。 図１の横断面図である。 この発明の実施の形態を示す空気調和機の室外ユニットの組み立てを説明する部分断面図である。

符号の説明

１ 室外ユニット本体、３ フロントパネル、３ａ 前面部、 ３ｂ 側面部、３ｃ 通風窓、３ｄ 継手部、５ 熱交換器、５ａ 側面部、５ｂ Ｒ部、５ｃ 背面部、６ ネット、６ａ 通風窓、６ｂ 屈折部。

Claims (5)

1. 室外ユニット本体と、
   この室外ユニット本体の背面外郭を構成する背面部、側面外郭を構成する側面部及び曲面コーナー部を有するＬ字形状の熱交換器と、
   前記室外ユニット本体の前面外郭を構成する前面部及び前記Ｌ字形状の熱交換器の前記側面部を覆い通風窓を有する側面部を有するＬ字形状のフロントパネルと、
   前記Ｌ字形状の熱交換器の前記曲面コーナー部外側に、前記Ｌ字形状のフロントパネルの前記側面部の端部から連続して設けられ、この曲面コーナー部に沿って前記曲面コーナー部を覆うとともに通風部を有する保護手段と、を備え、
   前記保護手段を黒色とし、前記Ｌ字形状のフロントパネルの側面部を白色とした
   ことを特徴とする空気調和機の室外ユニット。
2. 前記保護手段の通風部の高さを前記Ｌ字形状のフロントパネルの側面部の通風窓と同じとした
   ことを特徴とする請求項１記載の空気調和機の室外ユニット。
3. 前記Ｌ字形状のフロントパネルの前記側面部の端部に成形された継手部と、
   前記保護手段の前記Ｌ字形状のフロントパネルの前記側面部側に設けられ前記Ｌ字形状のフロントパネルの前記側面部の前記継手部に嵌合される屈折部と、を備えた
   ことを特徴とする請求項１または請求項２記載の空気調和機の室外ユニット。
4. 室外ユニット本体と、
   この室外ユニット本体の背面外郭を構成する背面部、側面外郭を構成する側面部及び曲面コーナー部を有するＬ字形状の熱交換器と、
   前記室外ユニット本体の前面外郭を構成する前面部及び前記Ｌ字形状の熱交換器の前記側面部を覆い、通風窓を有するとともに、一方の側端部に継手部が形成された側面部を有するＬ字形状のフロントパネルと、
   前記Ｌ字形状の熱交換器の前記曲面コーナー部外側に、前記Ｌ字形状のフロントパネルの前記側面部の端部から連続して設けられ、この曲面コーナー部に沿って前記曲面コーナー部を覆うとともに前記Ｌ字形状のフロントパネルの側面部の通風窓と同じ高さに形成され、正面視した形状が略四角形の通風部を有する保護手段と、
   前記室外ユニット本体の底面を構成し、前記保護手段の下部を係止するための溝が形成されたベースと、を備え、
   前記保護手段は、
   当該保護手段の前記Ｌ字形状のフロントパネルの前記側面部側に設けられた屈折部と、
   当該保護手段の上部及び下部にそれぞれ設けられた係止部と、が形成され、
   前記屈折部が、前記Ｌ字形状のフロントパネルの前記側面部の端部の前記継手部に勘合され、
   前記保護手段の上部に設けられた係止部が、前記Ｌ字形状の熱交換器の曲面コーナー部の上部に係止され、
   前記保護手段の下部に設けられた係止部が、前記ベースに形成された溝に係止された
   ことを特徴とする空気調和機の室外ユニット。
5. 前記保護手段を暗色系の色、前記Ｌ字形状のフロントパネルの側面部を明色系の色とした
   ことを特徴とする請求項４に記載の空気調和機の室外ユニット。

Images