JP4647227B2 - ガスの貯蔵及び輸送方法 - Google Patents

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本発明は、ガスの貯蔵方法及び輸送方法に関し、より具体的には天然ガス等のガスをハイドレートの形で安全且つ安価に貯蔵し、また運搬する方法に関する。
従来、多量の天然ガスの貯蔵、輸送は天然ガスをLNGすなわち液化天然ガスの状態にして行われている。しかし、この方法で天然ガスを貯蔵するには、天然ガスを−162℃に冷却してその温度に保つ必要がある。このため、その製造設備や高価なタンク等の保存設備に費用がかかり、またこの方法で、LNGを輸送するためには高価なタンク等の保存設備をもつ船舶や車両などが必要である。
一方、多量の天然ガスの貯蔵、輸送法として、天然ガスをハイドレートの形として行うことが研究、検討されている。天然ガスの主成分であるメタンのハイドレートの安定条件は、大気圧下の場合、−85℃への冷却が必要であるが、−30℃付近でもその分解が抑制され、ガスの貯蔵、輸送が可能であるとの報告もある。他方、天然ガスなどのガスから工業的にハイドレートを製造する場合、その設備の構成材料として、−30℃以下になれば一般的な鋼材が使えなくなり、また冷凍機の冷媒が特殊なものになることから、設備費、運転費の両面から経済的に不利になる。このことから、現在、ガスハイドレートを利用したガス貯蔵、輸送方法の実現を目指して、大気圧下、−30℃以上で長時間、天然ガスを貯蔵し、また輸送するための研究、検討がなされている。
そのように、−30℃の温度でメタンハイドレートの分解が遅くなるのは、ガスの分解によってハイドレートの表面に氷の皮膜ができる現象、つまり自己保存性によるといわれている。この観点から、特開2002−220353号公報では、ハイドレートの保存方法として、合成した粉末ハイドレートの表面に水を吹きかけて、−5℃〜−20℃の過冷却化により薄い氷の皮膜を形成した後、ペレット化することにより、ガスハイドレートの強度を上げると同時に、自己保存性を向上させる方法が提案されている。
特開2002−220353号公報
しかし、上記保存方法によると、粉末状すなわち比表面積の大きい粉末状のメタンハイドレートに水を直接吹き付けて接触させるため、水の潜熱によりハイドレートの分解が生じてしまい、ハイドレート内部とこれに含有されていたメタンがハイドレート外に放出されるため、単位体積あたりのガス量が低下してしまう。加えて、その放出によりガスハイドレート製造設備内のガス圧が上昇してしまう恐れがあり、さらには、ハイドレートに吹き付けた水の一部がその製造設備内で凍結し、これによるトラブルの原因になる可能性が高い。
ところで、ハイドレートとして貯蔵された天然ガスは、ハイドレートの分解により利用されることから、その分解操作が容易である必要がある。上記保存方法のように、比表面積の大きい粉体状のガスハイドレートに氷の皮膜を形成した上、それを成型した場合、そのガスの解放には、その成型状態を解くのに加え、粉体状個々の氷皮膜を解かしてハイドレート内部のガスを取り出す必要がある。しかしその取り出しは、粉体状ハイドレートの個々に氷の皮膜が形成されていることから、なかなか困難である。例えば、その放出を加熱で行う場合、その成型体の成型の程度や安定性の程度に応じた加熱量が必要となる。
本発明は、ガスをハイドレートとして貯蔵または運搬するに際して生じる以上のような諸問題点に鑑みてなされたものであり、ガスをハイドレートとして貯蔵し、また輸送するに際して、その貯蔵、輸送を容易且つ安全に行えるのに加え、そのガスハイドレートの分解操作も容易に行えるようにしてなるガスの貯蔵方法及び輸送方法を提供することを目的とする。
本発明は、(1)ガスハイドレートの粉末を氷の成型体に収容することにより貯蔵することを特徴とするガスの貯蔵方法を提供し、また、本発明は、ガスハイドレートを成型した後、該成型体を氷の皮膜で直接覆うことを特徴とするガスの貯蔵方法を提供する。
本発明は、(2)ガスハイドレートの粉末を氷の成型体に収容した状態で輸送することによりガスの輸送方法を提供し、また、本発明は、ガスハイドレートを成型した後、該成型体を氷の皮膜で直接覆った状態で輸送することを特徴とするガスの輸送方法を提供する。
本発明は、(3)ガスハイドレートの粉末を球形の氷の成型体に収容することによりガスを貯蔵する方法であって、ハイドレートの半径をRとし、氷皮膜の厚さをSとしたとき、RとS/R比の関係と透過速度比を図13中“Y”として示す領域の範囲とすることを特徴とするガスの貯蔵方法を提供し、また、本発明は、ガスハイドレートを球形に成型した後、該成型体を氷の皮膜で直接覆うことによりガスを貯蔵する方法であって、そのRとS/R比の関係と透過速度比を図13中“Y”として示す領域の範囲とすることを特徴とするガスの貯蔵方法を提供する。
本発明は、(4)ガスハイドレートの粉末を球形の氷の成型体に収容した状態でガスを輸送する方法であって、ハイドレートの半径をRとし、氷皮膜の厚さをSとしたとき、RとS/R比の関係と透過速度比を図13中“Y”として示す領域の範囲とすることを特徴とするガスの輸送方法を提供し、また、本発明は、ガスハイドレートを球形に成型した後、該成型体を氷の皮膜で直接覆った状態でガスを輸送する方法であって、そのRとS/R比の関係と透過速度比を図13中“Y”として示す領域の範囲とすることを特徴とするガスの輸送方法を提供する。
本発明によれば、メタンハイドレートその他の各種ハイドレート類の分解を有効に防止又は抑制し、しかも安全に保存し、また運搬することができる。また、それらハイドレートを加熱するだけで、ガスを急激に放出して取り出すことができることから、ガス自体としての用途に容易に供することができる。
本発明において貯蔵するガス、輸送するガスは、炭化水素ガスあるいは2種以上の炭化水素ガスの混合ガスである。炭化水素ガスの例としてはメタン、エタン、エチレン、プロパン、プロピレン、ブタン等の炭化水素ガスが挙げられる。また、本発明は、炭酸ガス、硫化水素、塩素等のハロゲン、アルゴン等の希ガス、水素などの貯蔵、輸送にも同様に適用される。
《本発明(1)〜(2)の態様》
本発明のガスの貯蔵方法は、ガスのハイドレート(本明細書中適宜「ガスハイドレート」とも言う)の粉末を氷の成型体に収容するか、またはガスハイドレートを成型した後、該成型体を氷の皮膜で直接覆って貯蔵することを特徴とする。また、本発明のガスの輸送方法は、ガスハイドレートの粉末を氷の成型体に収容した状態で輸送するか、または、ガスのハイドレートを成型した後、該成型体を氷の皮膜で直接覆った状態で輸送することを特徴とする。
本発明によれば、ガスハイドレートが例えばメタンハイドレートである場合、その粉末を氷の成型体に収容するか、またはメタンハイドレートを成型した後、その成型体を氷の皮膜で直接覆うことにより、メタンを高い含有量で且つ大気圧下で貯蔵し、また輸送することができる。特に、ガスが天然ガスの場合には、高い含有量で且つ大気圧下、−30℃〜0℃の温度で貯蔵し、また輸送することができる。
天然ガスはメタンを主成分とするが、エタン、プロパン、n−ブタン、イソブタンも含むので、天然ガスハイドレートは、メタンハイドレートよりも安定な構造(II型)になる。このため、メタンハイドレートよりも分解し難いことから、氷が溶解する0℃まで貯蔵が可能である。他方、天然ガスなどのガスから工業的にハイドレートを製造する場合、その設備の構成材料として、−30℃以下になれば一般的な鋼材が使えなくなり、冷凍機の冷媒が特殊なものになることから、設備費、運転費の両面から経済的に不利になる。
ガスハイドレート自体は、天然のメタンハイドレートなど既にその状態のものでもよく、別途合成したハイドレートでもよい。以下、天然ガスの主成分であるメタンを例に説明するが、他のガスについても同様である。
前記のように、ハイドレートの保存方法として、ハイドレートの粉末の各表面に氷皮膜を形成し、それをさらに成型して、ガスハイドレートの強度を上げると同時に、自己保存性を向上させる方法があるが、この方法によると、比表面積の大きい粉体状のハイドレートに水を直接接触させるため、その潜熱によりハイドレートの分解が生じてしまい、その分ハイドレートとして貯蔵できるガス量が低下してしまうとともに、吹き付けた水が製造設備内で凍結しこれによるトラブルの原因になる可能性が高い。
加えて、ガスハイドレートとして貯蔵されたガスは、ガスハイドレートから解放して利用されることから、解放操作が容易である必要があるが、そのように、ハイドレートの粉末表面に氷皮膜を形成した上に、成型体とした場合、その解放には、その成型状態を解いた上に、ハイドレート粉末個々の氷皮膜を溶解する等により破り、さらにガスハイドレートを分解してガスを解放する必要がある。しかし、これはなかなか困難であり、その解放を例えば加熱で行う場合、その成型の程度や氷皮膜の厚さや安定性の程度に応じた加熱量が必要となる。
これに対して、本発明においては、ガスハイドレートの粉末を氷の成型体に収容するか、またはガスハイドレートを成型し、該成型体の表面を氷の皮膜で直接覆うので、その解放には実質上成型体表面の氷皮膜だけを解けばよく、その取り出しが格段に容易となる。また、貯蔵あるいは輸送中に、ハイドレートがガス化しても氷の皮膜で直接覆っているので、氷の皮膜内に封じ込められ、氷皮膜すなわち氷のシェルの外部に放出することがない。ガスハイドレート成型体の形状としては球形、立方体形等適宜の形状に構成できる。
本発明において、それら成型体を形成する手法としては、ガスハイドレートをそれら形状に成型できる手法であればよいが、例えば、図1〜2のとおり、(1)ガスハイドレートを下部半円成型器に投入した後、(2)ハンドルで上部半円成型器を下げる。これにより、(3)上部半円成型器が下部半円成型器に接触し、さらにハンドルを回すことで、成型器全体がスプリングで圧縮され、ガスハイドレートを球形ペレット状に成型することができる。
本発明において、ガスハイドレートの粉末を氷の成型体に収容するか、またはガスハイドレートの成型体の表面を氷の皮膜で直接覆う手法としては、例えば、氷のシェル中にガスハイドレートの粉末、またはガスハイドレートの成型体を収容することにより行うことができる。このうち、ガスハイドレートの成型体を収容する場合、氷のシェルの形状は、ガスハイドレートの成型体の形状に対応した形状であればよい。
例えば、図3のとおり、凹部を有する成型器と該凹部に対応した凸部を有する中子の間隙に水を満たし、冷凍庫等に収容してその間隙に対応した氷の成型体を複数個作製する。そして、氷の成型体の凹部にガスハイドレートの成型体を配置し、他の氷の成型体を該ガスハイドレートの成型体を覆うように配置して埋め込む。次いで、上下両氷の成型体間の隙間に前もって作製した氷粉を埋め込んだ後、該氷粉に対して水を噴霧する。この際、その噴霧は、0℃以下の寒冷雰囲気で行う。ガスハイドレートの粉末を氷の成型体に収容する場合についても同様にして行うことができる。
本発明の貯蔵方法においては、ガスハイドレートの粉末または成型体を氷の皮膜で直接覆ってなる成型体を容器に収容して貯蔵される。また、本発明の輸送方法においては、ガスハイドレートの粉末または成型体を氷の皮膜で直接覆ってなる成型体を収容した容器を自動車、鉄道、船舶等の輸送手段で運搬することにより輸送することができる。
《本発明(3)〜(4)の態様》
本発明(3)においては、ガスハイドレートの粉末を球形の氷の成型体に収容することによりガスを貯蔵し、また輸送するに際して、ハイドレートの半径をRとし、氷皮膜の厚さをSとしたとき、RとS/R比の関係と透過速度比を図13中“Y”として示す領域のの範囲とすることを特徴する。また、本発明(4)においては、ガスハイドレートを球形に成型した後、該成型体を氷の皮膜で直接覆うことによりガスを貯蔵し、また輸送するに際して、ハイドレートの半径をRとし、氷皮膜の厚さをSとしたとき、そのRとS/R比の関係と透過速度比を図13中“Y”として示す領域の範囲とすることを特徴する。
これにより、ガスハイドレートからのガスの拡散抑制効果(氷皮膜からのガスの透過を抑制する効果)を達成し、高いガス含有量を保ち、且つハイドレートの保存条件を緩和することができる。例えば、密着させてガスハイドレートを覆った状態にすることにより、従来より長期間の安定貯蔵、輸送ができる。
以下、ガスハイドレートについて観察された諸特性に基づき、そのような効果を達成する本発明(3)〜(4)の特徴点について説明する。ここでは氷シェルハイドレートが球形で、ガスがメタンガスである場合を例に説明するが、氷シェルハイドレートが他の形状で、他のガスの場合についても同様である。
まず、半径R、氷皮膜の厚さSの球状氷シェルハイドレートでは図4のようになっている。Rは球状氷シェル内の半径である。半径Rの内部はハイドレートが充填されているが、その一部には隙間(空間)が存在し、メタンガスが含まれている。
〈ハイドレート比率〉
まず、氷シェルハイドレートの体積に対するハイドレート部分の体積比をハイドレート比率とする。
〈透過速度比〉
また、内部のハイドレート中に含まれているガス量Aに対して、一定時間に氷皮膜を経て外部に外部に透過するガス量Bとし、B/Aを透過速度Xとする。ここで、R=1mm、S=0.01mmでの透過速度X0を基準として、R、Sが異なる条件での透過速度比、すなわちX/X0を透過速度比とする。
〈耐圧強度〉
氷皮膜ハイドレートにおいて、外部が大気圧雰囲気下、氷皮膜が破壊に至る内部圧力を耐圧強度とする。
〈氷皮膜ハイドレート中のハイドレート比率〉
氷シェルハイドレートでは、氷皮膜の厚さにより、全体の容積に対するハイドレートの容積が変化する。つまり、氷皮膜が厚ければ厚いほど、ハイドレートの割合が下がってしまう。
ところで、(a)氷皮膜ハイドレートの体積は4π/3・(R+S)3、(b)ハイドレートの体積は4π/3・(R)3と示すことができる。そして、ハイドレート比率は(b)/(a)で示すことができるため、ハイドレート比率は下記式(1)で示すことができる。
Figure 0004647227
ここで、S/Rに対してハイドレート比率についてみると図5のとおりとなる。図5のとおり、ハイドレート比率はRに関わらずS/Rで決まる。ハイドレート比率は高い方が多量のガスを運べるので、図5のS/R比≒0.2を目安にすると、図6に示すとおり、ハイドレート比率が0.6以上となるS/R<0.2が望ましい範囲と言える。
〈氷皮膜による長期保存性〉
氷シェルハイドレートでは、氷皮膜により、メタンガスの透過が抑制されるため、ガスの放出を抑えることができることから長期間の保存が可能となる。また、メタンガスの透過が抑制されるのは、氷中のメタンガスの拡散係数が非常に小さいためである。ここで、球の半径を1mmとし、氷皮膜の厚さを0.01mmとした時のメタンガスの透過速度を基準として、氷皮膜厚さを変えた際の透過速度比を図7に示している。図7中●印は、その基準を示したものである。図7のとおり、氷皮膜が厚いほど透過速度比が小さくなり、長期間の保存が可能となる。
次に、球の半径を10mm(R=10)とし、氷皮膜の厚さを変えた際の透過速度比を図8に示している。図8には比較として球の半径を1mm(R=1)とした場合を併記している。図8のとおり、氷皮膜厚さが厚いほど透過速度が小さくなるのに加えて、球の半径が1mm(R=1)の場合と比較して同じ氷皮膜厚さでも球の半径が大きい方が透過速度比が小さくなる。
すなわち、半径Rが大きいほど、また、氷皮膜厚さSが厚いほど、透過速度比が小さくなり、長期間の保存が可能となる。このように透過速度比は、半径Rと氷皮膜厚さSに依存することから、横軸にR、縦軸にS/Rをとり、透過速度比が同一となるRとS/Rの組み合わせを図9に示している。図9中右上の領域ほど透過速度が小さく、好ましいが、透過速度比<1.0〔R=1mm、S=0.01mmでの透過速度(X0)を基準とした速度比〕を満足する領域であるのが望ましい。この領域を図10に示している。
以上の事実、過程から、氷皮膜の長期保存性からみた好ましい領域は以下のようになる。ハイドレートによるガスの安定貯蔵のためには、ガスが多量に含まれていること、すなわちハイドレート比率が高いことと、透過速度が遅いこと、すなわちガス透過がゆっくりなることとが望まれる。従って、前記図6と図10を重ね合わせた領域、すなわち図13中“Y”領域として示す領域が妥当である。
このように、半径RとS/R比の関係として、図13中“Y”領域として示す領域の範囲が、ガスが多量に含まれていること、すなわちハイドレート比率が高いこと及び透過速度が遅いこと、すなわちガス透過がゆっくりなることの要件を満たす領域となる。本発明(3)〜(4)においては、これにより、ガスハイドレートからのガスの拡散を抑制し、高いガス含有量を保持し、且つ、ハイドレートの保存条件を緩和するものである。例えば、氷皮膜にガスハイドレートを密着させて覆った状態にすることにより、従来より長期間の安定貯蔵、輸送ができる。
なお、氷シェルハイドレートの安全貯蔵のためには、さらに氷シェルハイドレートの内部の圧力上昇に対する氷皮膜の耐圧強度も必要となる。まず、氷皮膜の耐圧強度は、半径(R)と被膜厚さ(S)の比S/Rと氷の破壊強度から得られる。ここで、氷の破壊強度を例えば100kNm-3/2とした際のS/Rと耐圧強度との相関を図11に示す。図11のとおり、氷被膜の厚さが厚くなるほど、すなわちS/Rが大きくなるほど、耐圧強度が高くなることが分かる。
次に、氷皮膜内部の圧力を実測した。本測定は、後述実施例において〈メタンハイドレートの合成〉から〈氷皮膜の作製〉までの工程と同じ工程で作製した直径φ=30mmのメタンハイドレート成型体を厚さ5mmの氷の皮膜で覆ったサンプルを複数個作製し、これら各サンプルに対して実施した。各サンプルを−28℃〜−5℃の間の各温度に制御した冷蔵庫に収容し、各サンプルの内部に圧力測定用細管の先端を突っ込み、該細管を冷蔵庫外に延ばして、その内圧の経時的変化を直接測定したものである。
その結果、各サンプル内部の圧力は0MPaから漸次上昇し、約0.11MPaで一定となり、メタンハイドレートの平衡圧力(−30℃で1MPa)より大幅に低い圧力にしかならないことが分かった。そのうちの一例として、図12に−20℃の温度に制御したサンプルについての測定結果を示している。これらの事実から、氷シェルハイドレートの内部の圧力上昇に対する氷皮膜の耐圧強度は約0.11MPa以上であればよく、S/R比でS/R>0.01となればよいと言える。図13中“Y”領域として示す領域に上記事実を考慮した領域を図14中“Z”領域として示している。
以下、実施例に基づき本発明をさらに詳しく説明するが、本発明が実施例に限定されないことは勿論である。本実施例ではメタンハイドレートの例を示しているが、他のハイドレート類の場合についても同様である。
〈メタンハイドレートの合成〉
撹拌器付きオートクレーブ中に蒸留水を収容し、撹拌しながらメタンを導入してメタンハイドレートを合成した。合成したメタンハイドレートはオートクレーブから取り出す前に−20℃に冷却した。その後、大気圧まで減圧し、合成容器内から予め液体窒素で冷却したプラスチック容器にすばやく入れて蓋をした状態で、液体窒素保存容器内にて保管した。
〈メタンハイドレート成型体の作製〉
前述図1の球形ペレット製造装置を用い、図2のとおりの過程でメタンハイドレート成型体を作製した。前記液体窒素保存容器内にて保存していた合成メタンハイドレートをすばやく取り出し、これを用いて上記球形ペレット製造装置にて、直径φ=30mmの成型体を複数個作製した。作製した各成型体は、小型の容器に移し替えた後に、液体窒素貯蔵容器内で保管した。
〈氷皮膜の作製〉
前述図3の作製過程で、前記〈メタンハイドレート成型体の作製〉で作製した直径φ=30mmの成型体を用いて、厚さ5mmの氷の皮膜で覆ったサンプルを複数個作製した。図3のとおり、成型器と凹部に対応した凸部を有する中子を用い、該凹部の内面と凸部の下面間に間隔を置いてセットした。その間隙に水を満たし、冷凍庫等に収容してその間隙に対応した氷の成型体を複数個作製した。そして、氷の成型体の凹部にガスハイドレートの成型体を配置し、他の氷の成型体を該ガスハイドレートの成型体を覆うように配置して埋め込んだ。
次いで、上下両氷の成型体間の隙間に前もって作製した氷粉を埋め込んだ後、該氷粉に対して噴霧器等により水を噴霧した。この噴霧作業は、−50℃以下の寒冷雰囲気で行った。図15にこうして得られた各サンプルの観察結果を図示している。得られた各サンプルは液体窒素貯蔵容器に保管した。
〈氷皮膜の影響評価試験1〉
図16に示す分解試験装置を用いてサンプルについて分解速度試験を行った。分解用セルの温度が−20℃になったことを確認した後、液体窒素貯蔵容器に保管していた氷で覆った成型体を分解用セル内にすばやくセットした。その後、分解用セルと図16中ガスメータとして示す流量計との間のバルブを開けて、湿式流量計により、分解ガス量の測定を2日間余(約50時間)行った。測定の最後に、メタンハイドレート中に含まれるメタンガスの全量を測定するために、圧力容器を室温にさらし、半日かけてメタンハイドレートを完全に分解させた。分解率は、分解ガス量/分解ガス総量×100(%)で算出した。表1に試験条件を示している。
Figure 0004647227
〈氷皮膜の影響評価試験1の結果〉
図17は本氷皮膜の影響評価試験の結果を示す図である。図17中、横軸は時間(分)、縦軸は分解率(%)を示している。図17のとおり、氷シェル(氷皮膜)−メタンハイドレート成型体は、4200分後でも、6%程度の分解しか観察されなかった。これはすなわち、氷皮膜が長期間、メタンハイドレートの保存に有用であることを示している。
〈氷皮膜の影響評価試験2〉
図16に示す分解試験装置を用いて、サンプルについて、長期間の分解速度試験を行った。液体窒素貯蔵容器に保管していたサンプルをすばやく恒温槽中の分解用セルに入れ、冷凍状態(−20℃)で所定期間保持し、その間経時的に放出ガス量を計測した後、恒温槽の電源をオフとして冷凍状態を解いた。図18はその結果を示す図である。
図18のとおり、試験開始時から20時間経過時まではガスの放出は殆どない。当該20時間経過時にサンプル中のハイドレートの分解に起因する4%程度のガス放出があるが、以降殆どそのままの状態、すなわち4%程度のガス量のまま経過している。これはすなわち、氷皮膜が長時間安定してメタンハイドレートの保存、貯蔵に有用であることを示している。500時間経過時に、恒温槽の電源をオフとして冷凍状態を解き、温度を上昇させた。その結果を図19に示している。図19のとおり、−5℃付近ではかなり分解が抑制されているが、それ以降ガス量が急激に増加し、恒温槽内の温度が約2℃になった時点で分解率100%となった。このことは、氷皮膜の効果は氷が存在する限り有効であり、サンプルの氷皮膜が解けるとともに、僅かの時間でメタンハイドレートがすべて分解し、メタンガスとして放出されたことを示している。
本発明における球形成型体製造装置の概要を示す図 図1の装置を用いた成型体の作製過程を示す図 本発明におけるガスハイドレート成型体の表面を氷の皮膜で直接覆う態様例を説明する図 球状氷シェルハイドレートの半径Rと氷皮膜の厚さSを示す図 S/Rに対するハイドレート比率を示す図 多量のガスを運ぶ上での望ましいハイドレート比率の範囲を示す図 球の半径を1mmとし、氷皮膜の厚さを0.01mmとした時のメタンガスの透過速度を基準として、氷皮膜厚さを変えた際の透過速度比を示す図 球の半径を10mm(R=10)とし、氷皮膜の厚さを変えた際の透過速度比を示す図 透過速度比が同一となるRとS/Rの組み合わせを示す図 透過速度比<1.0〔R=1mm、S=0.01mmでの透過速度(X0)を基準とした速度比〕を満足する領域を示す図 氷の破壊強度を100kNm-3/2とした際のS/Rの耐圧強度との相関を示す図 メタンハイドレート成型体を氷の皮膜で覆ったサンプルについての内部圧力(−20℃)の測定結果を示す図 図6と図10を重ね合わせた図 図13中Y領域として示す領域に氷シェルハイドレート内部の圧力上昇に対する氷皮膜の耐圧強度を考慮した領域を示す図 ガスハイドレート成型体の表面を氷の皮膜で直接覆った状態を示す図 氷皮膜の影響評価試験1〜2で用いた試験装置を示す図 氷皮膜の影響評価試験1の結果を示す図 氷皮膜の影響評価試験2の結果を示す図 氷皮膜の影響評価試験2の結果を示す図

Claims (10)

  1. ガスをハイドレートとして貯蔵する方法であって、ガスハイドレートの粉末を氷の成型体に収容することにより貯蔵することを特徴とするガスの貯蔵方法。
  2. 請求項1に記載のガスの貯蔵方法において、前記ガスが炭化水素ガスまたは2種以上の炭化水素ガスの混合ガスであることを特徴とするガスの貯蔵方法。
  3. 請求項1に記載のガスの貯蔵方法において、前記ガスが炭酸ガス、硫化水素、ハロゲン、希ガスまたは水素であることを特徴とするガスの貯蔵方法。
  4. 請求項1に記載のガスの貯蔵方法において、前記ガスが天然ガスであり、高い含有量で且つ大気圧下、−30℃〜0℃の温度で貯蔵することを特徴とするガスの貯蔵方法。
  5. ガスをハイドレートとして輸送する方法であって、ガスハイドレートの粉末を氷の成型体に収容した状態で輸送することを特徴とするガスの輸送方法。
  6. 請求項5に記載のガスの輸送方法において、前記ガスが炭化水素ガスまたは2種以上の炭化水素ガスであることを特徴とするガスの輸送方法。
  7. 請求項記載のガスの輸送方法において、前記ガスが炭酸ガス、硫化水素、ハロゲン、希ガスまたは水素であることを特徴とするガスの輸送方法。
  8. 請求項5に記載のガスの輸送方法において、前記ガスが天然ガスであり、高い含有量で且つ大気圧下、−30℃〜0℃の温度で輸送することを特徴とするガスの輸送方法。
  9. ガスハイドレートの粉末を球形の氷の成型体に収容することによりガスを貯蔵する方法であって、ハイドレートの半径をRとし、氷皮膜の厚さをSとしたとき、RとS/R比の関係と透過速度比を図13中“Y”として示す領域の範囲とすることを特徴とするガスの貯蔵方法。
  10. ガスハイドレートの粉末を球形の氷の成型体に収容した状態でガスを輸送する方法であって、ハイドレートの半径をRとし、氷皮膜の厚さをSとしたとき、RとS/R比の関係と透過速度比を図13中“Y”として示す領域の範囲とすることを特徴とするガスの輸送方法。
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