JP4646224B2 - 手摺り及び手摺りの組付け方法 - Google Patents

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Description

本発明は、手摺り及び手摺りの組付け方法に関するものである。
手摺り構造には、特許文献1に示すように、壁面に壁面ガードレールの基板を所定間隔毎に取付け、その各所定間隔に、手摺りを取付けるための手摺りブラケットを配置したものがある。このものにおいては、壁面ガードレールの上壁の一部を手摺りブラケットが担って連続性が確保されるものの、その手摺りブラケットの材質が各壁面ガードレールの材質と異なることから、違和感を生じる。
このため、壁面ガードレールの上壁が同一材料で連続するようにすべく、特許文献2に示すように、壁面ガードレールを、壁面に取付けるための長尺な基板と、その基板に係止させてその基板を覆うカバー部材とで構成したものにおいて、基板に上壁部と共にその上壁部の先端から下側に垂れる前垂部を形成し、その前垂部の先端部にカバー部材を係止するための係止部を形成すると共に、その前垂部に先端から内方に向けて切り欠きを形成したものがある。このものにおいては、手摺りブラケットを基板に固定しても、その手摺りブラケット(先端側)が前記切り欠きを介して外方に伸ばすことができることになり、壁面ガードレールの上壁を同一材料で連続するようにしつつ、カバー部材(の一端部)を、手摺りブラケットと干渉することなく、前垂部に係止できることになる。
特開2003−307006号公報 特開2004−339739号公報
しかし、上記手摺り構造においては、壁面ガードレールの前垂部を切り欠いて切り欠きを形成しなければならず、このような切り欠き作業は、施工現場において、作業者がカッター等の切断手段を用いて行わなければならない。このため、作業者に負担を強いるだけでなく、仕上げの出来映えが作業者の熟練度に依存されることになる。
本発明は以上のような事情を勘案してなされたもので、その第1の技術的課題は、手摺りブラケットを挿通させるための切り欠きを形成しなくても、上壁を同一材料を用いて連続させることができる手摺りを提供することにある。
第2の技術的課題は、上記手摺りを施工するための手摺りの組付け方法を提供することにある。
前記第1の技術的課題を達成するために本発明(請求項1に係る発明)にあっては、
壁面に所定間隔毎に直列的に取付ける長尺な複数の基板と、壁面に前記所定間隔内において取付ける手摺りブラケットと、前記複数の基板に保持され該複数の基板の配列方向に伸びて該複数の基板を覆うカバー部材と、を備える手摺りにおいて、
前記カバー部材が、第1カバー部材と第2カバー部材とを備え、
前記第1カバー部材が、前記手摺りブラケットよりも前記基板の幅方向一方側において、隣り合う基板間をも跨ぐようにしつつ前記複数の基板の表面を覆うように設定され、
前記第2カバー部材が、前記手摺りブラケットよりも前記基板の幅方向他方側において、
隣り合う基板間をも跨ぐようにしつつ前記複数の基板の表面を覆うように設定され、
前記第1カバー部材と前記第2カバー部材との間に、該第1カバー部材と該第2カバー部材との間の目地を被覆する目地被覆部材が嵌め込まれている構成としてある。この請求項1の好ましい態様としては請求項2、3の記載の通りとなる。
前記第2の技術的課題を達成するために本発明(請求項4に係る発明)にあっては、
壁面に、長尺な複数の基板を所定間隔毎に直列的に取付けると共に、前記所定間隔内において手摺りブラケットの取付けフランジ部を取付け、前記複数の基板にカバー部材を、該複数の基板の表面を覆うようにして保持する手摺りの組付け方法において、
前記カバー部材として、第1,第2カバー部材を用意し、
前記各基板として、該基板表面の幅方向一方側において、前記第1カバー部材を保持するべく該基板の伸び方向に伸びる第1保持手段と、該基板表面の幅方向他方側において前記第2カバー部材を保持するべく該基板の伸び方向に伸びる第2保持手段と、該基板表面の少なくとも端部において形成される嵌合溝と、を有するものを用意し、
前記壁面に前記複数の基板と前記取付けフランジ部とを取付けるに先立ち、組付け治具を用いて、隣り合う基板同士を、該隣り合う基板の第1保持手段同士、及び該隣り合う基板の第2保持手段同士が直列的にそれぞれ並ぶように位置決めると共に、該隣り合う基板に対して前記取付けフランジ部を、該取付けフランジ部が該隣り合う基板の幅領域内に収まるように位置決め、
この後、前記壁面に前記複数の基板と前記取付けフランジ部とを取付けることを経て、前記第1カバー部材を、前記手摺りブラケットよりも前記基板の幅方向一方側において、隣り合う基板間を跨いで前記複数の基板の表面を覆うようにしつつ、該各基板の第1保持手段に保持すると共に、前記第2カバー部材を、前記手摺りブラケットよりも前記基板の幅方向他方側において、隣り合う基板間を跨いで前記複数の基板の表面を覆うようにしつつ、該各基板の第2保持手段に保持することとし、
前記隣り合う基板同士を位置決めるに際しては、前記組付け治具として、貫通状態とされ前記取付けフランジ部を着脱可能に嵌合できる枠体部と、該枠体部の両側から外方に伸びて前記基板の嵌合溝に着脱可能に嵌合できる一対の腕部とを備えるものを用意して、該組付け治具の一対の腕部を前記隣り合う基板の嵌合溝に嵌合し、
前記隣り合う基板に対して前記取付けフランジ部を位置決めるに際しては、前記組付け治具の枠体部内に該取付けフランジ部を嵌合する構成としてある。この請求項4の好ましい態様としては請求項5の記載の通りとなる。
請求項1に係る発明によれば、カバー部材として、基板の幅方向一方側に配設される第1カバー部材と、基板の幅方向他方側に配設される第2カバー部材とが用いられることから、複数の基板の幅方向一方側を下側に向けつつ当該手摺りを壁面に取付ければ、複数の基板の手摺りブラケットよりも上側領域を、その複数の基板の配列方向全長に亘って第2カバー部材により完全に覆うことができると共に、複数の基板の手摺りブラケットよりも下側領域を、その複数の基板の配列方向全長に亘って第1カバー部材により完全に覆うことができることになり、当該手摺りの上壁の途中に手摺りブラケットを介在させたり、手摺りブラケットのために特別に切り欠きを形成する必要がなくなる。このため、手摺りブラケットを挿通させるための切り欠きを基板に形成しなくても、上壁を同一材料を用いて連続させることができる手摺りを提供できることになる。
また、手摺りブラケットを、隣り合う基板間に配置して基板上に配置しないこととし、基板上で手摺りブラケットの位置決めをしないこととしていることから、基板上において手摺りブラケットを位置決めするための構成を不要とすることができ、基板上にカバー部材を保持するための構成だけを一体的に設けておくことができることになる。このため、基板上で手摺りブラケットの位置決めを行う場合のように、手摺りブラケットの位置決めが決まって初めて、カバー部材を保持する部材(カバー受け構造)を別途、基板上に組み付け、その後、その構成を利用してカバー部材を保持する必要性はなくなり、部品点数を少なくすることができることになる。
勿論この場合、目地被覆部材が第1カバー部材と第2カバー部材との間に嵌め込めれていることから、第1カバー部材と第2カバー部材とを連続的につなげてすっきり感を出すことができることになる。
請求項2に係る発明によれば、各基板の表面に、手摺りブラケットよりも該基板の幅方向一方側において、第1カバー部材を保持するための第1保持手段が、該基板の伸び方向に伸びるようにしてそれぞれ設けられ、各基板の表面に、手摺りブラケットよりも該基板の幅方向他方側において、第2カバー部材を保持するための第2保持手段が、該基板の伸び方向に伸びるようにしてそれぞれ設けられ、各基板の表面側両端部に、第1,第2保持手段の間において嵌合溝が形成され、複数の基板のうちの隣り合う基板間に、枠体部と該枠体部の両側から外方に伸びる一対の腕部とを備える組付け用治具が介在され、組付け治具の枠体部内に手摺りブラケットの取付けフランジ部が嵌合されていると共に、各腕部が隣り合う基板の嵌合溝に嵌合されていることから、基板として複数の基板を用いて、第1,第2カバー部材が、その複数の基板の配列方向全長に亘って覆う場合であっても、組付け時において、組付け治具を用いた位置決めに基づき、1枚の基板の場合と同様、各基板の第1保持手段を直列的に配列させて、第1カバー部材を各基板に的確に保持できると共に、各基板の第2保持手段を直列的に配列させて、第2カバー部材を各基板に的確に保持でき、さらには、手摺りブラケットを所望の位置に位置決めして、第1,第2カバー部材を適正な状態で各基板に取付けることができることになる。
しかも、当該手摺りの組付け後においては、その組付け治具がそのまま残ることから、上記状態を強固に保持できることになる。
請求項3に係る発明によれば、各基板の表面に、手摺りブラケットよりも該基板の幅方向一方側において、第1カバー部材を保持するための第1保持手段が、該基板の伸び方向に伸びるようにしてそれぞれ設けられ、各基板の表面に、手摺りブラケットよりも該基板の幅方向他方側において、第2カバー部材を保持するための第2保持手段が、該基板の伸び方向に伸びるようにしてそれぞれ設けられ、各基板の表面側両端部に、第1,第2保持手段の間において嵌合溝が形成され、手摺りブラケットとして、壁面に取付けるための取付けフランジ部と該取付けフランジ部の両側から外方に伸びる一対の腕部とを備えるものが用いられ、取付けフランジ部が、壁面に所定間隔内において取付けられていると共に、一対の腕部が、該所定間隔を区画する隣り合う基板の嵌合溝に嵌合されていることから、基板として複数の基板を用いて、第1,第2カバー部材が、その複数の基板の配列方向全長に亘って覆う場合であっても、組付け時において、手摺りブラケット(取付けフランジ部、一対の腕部)自体を組付け治具として用いて、1枚の基板の場合と同様、各基板の第1保持手段を直列的に配列させて、第1カバー部材を各基板に的確に保持できると共に、各基板の第2保持手段を直列的に配列させて、第2カバー部材を各基板に的確に保持でき、さらには、手摺りブラケット自体も基板に対して位置決めることができる。このため、この場合においても、第1,第2カバー部材を適正な状態で各基板に取付けることができることになる。
しかもこの場合、手摺りブラケットが組付け治具を兼ねることから、別途、組付け治具を用意しなくてもすむことになる。
請求項4に係る発明によれば、壁面に複数の基板と取付けフランジ部とを取付けるに先立ち、組付け治具を用いて、隣り合う基板を、該隣り合う基板の第1保持手段同士、及び該隣り合う基板の第2保持手段同士が直列的にそれぞれ並ぶように位置決めることから、基板として複数の基板が用いられて、第1,第2カバー部材が、その複数の基板の配列方向全長に亘って覆う場合であっても、組付け治具を用いた位置決めに基づき、各基板の第1保持手段を直列的に配列させて、第1カバー部材を各基板に的確に保持できると共に、各基板の第2保持手段を直列的に配列させて、第2カバー部材を各基板に的確に保持できることになる。しかも、隣り合う基板に対して手摺りブラケットの取付けフランジ部を、該取付けフランジ部が該隣り合う基板の幅領域内に収まるように位置決めることから、手摺りブラケットを所望の位置に位置決めして、第1,第2カバー部材を適正な状態で各基板に取付けることができることになる。そしてこの後、壁面に複数の基板と取付けフランジ部とを取付けることを経て、第1カバー部材を、前記手摺りブラケットよりも前記基板の幅方向一方側において、隣り合う基板間を跨いで複数の基板の表面を覆うようにしつつ、各基板の第1保持手段に保持すると共に、第2カバー部材を、手摺りブラケットよりも基板の幅方向他方側において、隣り合う基板間を跨いで複数の基板の表面を覆うようにしつつ、各基板の第2保持手段に保持することから、複数の基板の手摺りブラケットよりも上側領域が、その複数の基板の配列方向全長に亘って第2カバー部材により完全に覆われることになると共に、複数の基板の手摺りブラケットよりも下側領域が、その複数の基板の配列方向全長に亘って第1カバー部材により完全に覆われることになり、前記請求項1に係る手摺りを得ることができることになる。
また、当該方法を用いれば、手摺りブラケットを、隣り合う基板間に配置して基板上に配置しないこととし、基板上で手摺りブラケットの位置決め(基板の伸び方向或いは幅方向の位置決め)をしないこととしていることから、基板上において手摺りブラケットを位置決めするための構成を不要とすることができ、基板上にカバー部材を保持するための構成だけを一体的に設けることができることになる。このため、基板上で手摺りブラケットの位置決めを行う場合のように、手摺りブラケットの位置決めが決まって初めて、カバー部材を保持する部材(カバー受け構造)を別途、基板上に組み付け、その後、その構成を利用してカバー部材を保持する必要性はなくなり、部品点数を少なくすることができることになる。
さらに、各基板として、表面に、少なくとも端部において嵌合溝を有するものが用いられ、組付け治具として、手摺りブラケットの取付けフランジ部を着脱可能に嵌合できる枠体部と、該枠体部の両側から外方に伸びて基板の嵌合溝に着脱可能に嵌合できる一対の腕部とを備えるものが用いられ、隣り合う基板同士を位置決めるに際し、組付け治具の一対の腕部を隣り合う基板の嵌合溝に嵌合し、隣り合う基板に対して手摺りブラケットを位置決めるに際して、組付け治具の枠体部内に該手摺りブラケットの取付けフランジ部を嵌合することから、枠体部と一対の腕部とを備える組付け治具を用いることにより、的確に前記請求項1に係る手摺りを得ることができることになる。
請求項5に係る発明によれば、隣り合う基板同士の位置決め及び隣り合う基板に対する取付けフランジ部の位置決めを経て、壁面に各基板と取付けフランジ部とを固定した後であって、第1,第2カバー部材を複数の基板に保持する前において、組付け治具を取り外すことから、取付けフランジ部、嵌合溝に対する着脱可能な嵌合関係を利用して、第1,第2カバー部材に干渉させることなく、組付け治具を容易に取り外すことができることになり、当該組付け治具を1つ用意するだけで、他の個所の位置決めにも使い廻すことができることになる。
図1において、符号1Aは、建築物、例えば病院や介護施設の廊下の壁体1の壁面である。この壁面1Aには、床面から一定高さをもって腰壁2が設けられていると共に、その腰壁2の上側において、手摺り3が略水平方向に伸びるようにして取付けられている。
前記手摺り3は、見切り材4と手摺りユニット5とを備えている。見切り材4の高さ位置は、図示を略すストレッチャーが当接されることの多い高さ位置に設定され、手摺りユニット5の高さ位置は、起立歩行者が横に手を伸ばした高さ位置となるように設定されている。
前記見切り材4は、図1〜図4に示すように、複数の基板6と、カバー部材8と、目地被覆部材9とを有する。
前記各基板6は、図2〜図5に示すように、一定幅を維持しつつ一方向に伸びる長尺な板状体として形成されている。この各基板6は、その背面が壁面1Aに沿わせるべく平坦面に形成されている一方、その各基板6の表面側には、その基板6の伸び方向全長に亘って、カバー受け構造7が一体的に形成されている。各基板6は、その幅方向一方側を下側に向けつつ、腰壁2の上方側において、その基板6の背面が壁面1A(2枚のボード)に当接されており、その状態は、基板6の幅方向略中央部分を壁体1及びその裏面側に配置される補強板10に留めねじ20によって固定することにより、保持されている。この各基板6は、基板6の配置だけを示す図5からも明らかなように、略水平方向に直列的に配置されており、その隣り合う基板6間には、後述の取付けブラケットが収納できる程度の所定間隔Lがあけられている。
前記カバー受け構造7は、図2〜図5に示すように、被係止部(第1保持手段の一つ)12と、被係止部(第2保持手段の一つ)13と、一対の起立部18a,18bと、一対の湾曲部19a,19bと、一対の突条30とを有している。
被係止部12は、基板6の表面側の下部(幅方向一方側端部)において一体的に設けられ、被係止部13は、基板6の上部(幅方向他方側端部)において一体的に設けられている。この両被係止部12,13は共通の構成とされており、その各被係止部12(13)は、前方つまり壁面1Aから離れる方向に突出する垂直片部としての第1部分12a(13a)と、その第1部分12a(13a)の先端部から基板6の幅方向外方側に折曲される第2部分12b(13b)とを有している。この各被係止部12(13)の第1,第2部分12a、12b(13a、13b)は、平行状態を維持しつつ基板6の伸び方向全長に亘って形成されており、基板6の下部(幅方向一方側)には、その基板6と被係止部12の第1,第2部分12a、12bとによって、下方側に開口する下側係合溝14が形成され、基板6の上部(幅方向他方側)には、その基板6と被係止部13の第1,第2部分13a、13bとによって、上方側に開口する上側係合溝15が形成されている。
一対の起立部18a,18bは、基板6の幅方向内方側において、前記留めねじ20を間に入れて一定間隔をあけつつ、該基板6から起立されており、その一対の起立部18a,18bは、基板6の伸び方向全長に亘って、平行状態を保ちつつ伸びている。
一対の湾曲部19a,19bは、前記各起立部18a,18bの起立端部から、滑らかな曲面を保ちつつ、基板6の幅方向外方側に向うに従って該起立部18a(18b)の起立方向とは反対側(基板6側)に向うよう伸びており、一対の湾曲部19a,19bの先端部は、前記両被係止部12,13の第1部分12a、13aに一体的に連なっている。このカバー受け構造7は、基板6の幅方向一方側(下側)に配置される湾曲部19aと起立部18aとの交差部の形状を利用して、被係止部(第1保持手段)21を形成しており、本実施形態においては、湾曲部19aと起立部18aとの交差部分を一対の起立部18a,18b間に若干、突出させて、係合突部22aが形成されている。同様に、基板6の幅方向他方側(上側)に配置される湾曲部19bと起立部18bとは、その交差部の形状を利用して、被係止部(第2保持手段)23を形成しており、その湾曲部19bと起立部18bとの交差部分においても、一対の起立部18a,18b間に若干、突出する係合突部22bが形成されている。この場合、基板6表面からの被係止部21(23)の突出寸法は、基板6表面からの前記被係止部12(13)の突出寸法よりも大きくされている。
一対の突条30は、前記一対の起立部18a,18b間において、基板6表面から起立されており、それらは、基板6の伸び方向全長に亘って伸びている。この一対の突条30は、リブとしての機能の他に、後述の目地被覆部材9の高さ調整、さらには、後述の組付け治具51の嵌合溝としても機能することになっている。
前記カバー部材8は、図1〜図4に示すように、下側カバー部材(第1カバー部材)24と、上側カバー部材(第2カバー部材)25とを有している。
下側カバー部材24は、複数の基板6の幅方向一方側(下側)に配置されて、隣り合う基板6間を含めその複数の基板6(カバー受け構造7)の伸び方向全体を覆っている。上側カバー部材25は、複数の基板6の幅方向他方側(上側)に配置されて、隣り合う基板6間を含めその複数の基板6(カバー受け構造7)の伸び方向全体を覆っている。各カバー部材24(25)は、ある程度の可撓性を有する板状体として形成されており、その各カバー部材24(25)は、一定幅を維持しつつ複数の基板6の配列方向長さと同じ長さだけ伸び、その各一定幅は、前記被係止部12(13)と前記被係止部21(23)との間の距離もよりも十分に長い長さに設定されている。この下側カバー部材24の裏面には、各基板6の被係止部21に係止される第1係止部26と、各基板6の被係止部12に係止される第2係止部27とが設けられ、上側カバー部材25の裏面には、各基板6の被係止部23に係止される第3係止部28と、各基板6の被係止部13に係止される第4係止部29とが設けられている。この第1係止部26と第3係止部28とは同じ構成とされ、第2係止部27と第4係止部29とは同じ構成とされている。第1係止部26及び第3係止部28は、各カバー部材24(25)の幅方向一端においてその伸び方向全長に亘って突設されており、それらは、被係止部21(23)に係止できるようにすべく、爪部を有する形状とされている。第2係止部27及び第4係止部29は、各カバー部材24(25)の幅方向中央部よりもやや幅方向外方側において位置されており、それらは、各カバー部材24(25)の伸び方向全長に亘って、各カバー部材24(25)の裏面から離れる方向に突出する第1部分27a(29a)と、その第1部分27a(29a)の先端部から第1係止部26(第3係止部28)側に向けて折曲される第2部分27b(29b)とを有する構成とされている。
このような各基板6の被係止部12に下側カバー部材24の第2係止部27が係止されていると共に、各基板6の被係止部21に第1係止部26が係止されている。これにより、下側カバー部材24は、各基板6に保持され、その下側カバー部材24は、各基板6(各カバー受け構造7)を下側において複数の基板6の伸び方向全体に亘って完全に覆うだけでなく、それらを超えて下方向に伸びることになっている。この下側カバー部材24の基板6を超える下側部分24aは、腰壁2の上部を覆い隠すことになっており、これに基づき、下側カバー部材24(見切り材4)と腰壁2との見切り線をきちんとできると共に腰壁2の木口処理を不要とできることになっている。
しかもこの場合、下側カバー部材24がある程度の可撓性を有すると共に、各基板6の被係止部12の突出寸法が各基板6の被係止部21の突出寸法よりも短くされて、下側カバー部材24が腰壁2側に倒れるように傾斜されていることから、下側カバー部材24は、腰壁2表面に当接して、その様々な板厚に従って撓み、様々な板厚の腰壁2に対して的確に対応できることになっている。
同様に、各基板6の被係止部13に上側カバー部材25の第4係止部29が係止されていると共に、各基板6の被係止部23に第3係止部28が係止されて、上側カバー部材25は、各基板6に保持されることになっており、その上側カバー部材25は、各基板6(各カバー受け構造7)を上側において基板6の伸び方向全体に亘って完全に覆うと共に、それらを超えて上方向に伸びることになっている。
前記目地被覆部材9は、図1,図2,図10に示すように、後述の手摺りユニット5(取付けブラケット31)の両側に隣り合うようにしつつ、前記下側カバー部材24と前記上側カバー部材25との間に嵌め込まれている。この目地被覆部材9は、断面コ字状態で伸びる形状とされており、その目地被覆部材9は、その開口側が基板6側に向けて嵌め込まれて、見切り材4の表面を略滑らかな連続面に形成すると共に、抜け出ないようにすべく、第1,第3係止部26,28を各基板6の被係止部21,23に押し付ける機能を果たすことになっている。この場合、目地被覆部材9の開口端がカバー受け構造7の一対の突条30に当接して、見切り材4の表面を連続面とするために高さ調整がなされることになる。
前記手摺りユニット5は、図1〜図3に示すように、複数の取付けブラケット31(手摺りブラケット)と手摺り本体32とを有しており、手摺り本体32が複数の取付けブラケット31を介して壁体1に取付けられることになっている。
前記各取付けブラケット31は、本実施形態においては、下側カバー部材24と上側カバー部材25とを取り除いた状態を示す図8からも明らかなように、取付けフランジ部33と、その取付けフランジ部33に一体的に設けられる支持片部34とを有している。取付けフランジ部33は、略正方形の板状に形成されており、その高さは、前記上下の被係止部(第2,第4被係止部)12,13間の長さ程度に設定され、その幅は隣り合う基板6間の所定間隔よりも小さめに設定され、その厚みはカバー受け構造7(湾曲部19a,19b)の厚みよりも薄く設定されている。この取付けフランジ部33は、各隣り合う基板6間に配置されることになっており、そこにおいて、留めねじ35を用いることにより壁体1、補強板10又は下地部材に固定されることになっている。
前記支持片部34は、前記取付けフランジ部33表面の略中央部から前方へ略水平に伸びる突出部37とその突出部37に連続する起立部38とを有している。突出部37は、前記下側カバー部材24と前記上側カバー部材25との間の空間を貫通して前方へ伸びており、この構成に基づき、前記上側カバー部材25は、突出部37に干渉することなく、各基板6(各カバー受け構造7)の上側部分を完全に覆うことになっている。この突出部37は、基板6の表面に近づくに従って該基板6の伸び方向に拡がることになっており、その突出部37には、基板6の伸び方向両側において、切り欠き39が形成されている。この両切り欠き39には、前記目地被覆部材9の端部が嵌め込まれており、この切り欠き39に基づき、目地被覆部材9の切断誤差をその突出部37の切り欠き段部40により隠すことができると共に、熱膨張に基づく目地被覆部材9の変位を吸収でき、さらには、その切り欠き段部40に基づき目地被覆部材9が見切り材4の表面側に抜け出ることを規制できることになっている。
前記起立部38は、突出部37の先端部から上方へ向けて伸びている。その起立部38の起立端部には手摺り本体32が取付けられている。
前記手摺り本体32は、外観上、歩行者が握ることができる程度の径の棒部材として形成されており、その手摺り本体32は、心材部41と、心材部41の全周囲を囲む被覆部42とにより構成されている。心材部41は、例えばアルミニウム合金等の金属材を押し出し成形することによって形成されて、留めねじ43によって支持片部34に固定されており、被覆部42は、例えば軟質合成樹脂を押し出し成形することにより形成されている。
次に、壁面1Aに対する上記手摺り3の取付けについて説明する。
先ず、図5に示すように、腰壁2上方の壁面1Aに、複数の基板6を、所定間隔L毎に留めねじ20を用いて固定し、複数の基板6が所定間隔L毎に直列に連なるように配置する。
この複数の基板6の取付けにおいては、図6〜図8に示すように、組付け治具51が用いられる。この組付け治具51は、枠体部52と、その枠体部52の両側から外方へ一定幅を維持しつつ伸びる一対の腕部53とを有している。枠体部52は、その周囲だけが区画されて貫通状態とされ、その大きさ及び形状は、その内部に前記取付けブラケット31の取付けフランジ部33を嵌合できるもの(本実施形態においては、取付けフランジ部33の略正方形に対応した大きさ)とされている。各腕部53は、その軸心方向を一致させた状態で互いに真っ直ぐに伸びており、その各腕部53の幅は、前記一対の突条30間(嵌合溝)に嵌め込むことができる長さとされている。
このような組付け治具51は、2つの基板6を壁体1に取付けるに際しては、図6に示すように、その各腕部53を各基板6の一対の突条30間に、その両基板6の端面が枠体部52の側面に当接するようにしつつ嵌め込み、2つの基板6を組付け治具51を介して一体化する。組付け治具51により、隣り合う基板6間において、被係止部21(第1保持手段)同士、被係止部12(第1保持手段)同士、被係止部23(第2保持手段)同士、被係止部13(第2保持手段)同士をそれぞれ直列に配置して、下側カバー部材24(第1,第2係止部26,27)、上側カバー部材(第3,第4係止部28,29)が的確に係止できるようにするためである。そしてこの後、この一体化物を、例えば、腰壁2上方の壁面1Aに略水平状態となるように当接させ、その状態を維持すべく、各基板6を壁体1に留めねじ20により固定する。これにより、2つの基板6が所定間隔Lを開けて直列に並ぶと共に、両基板6において、上縁部同士の高さ位置、下縁部同士の高さ位置が、それぞれ等しくなる。
勿論この場合、別の取付け方法として、一方の基板6を、略水平になるようにした状態で、先に壁体1に取付けておき、その後、その一方の基板6における一対の突条30間と、取付けるべき他方の基板6における一対の突条30間とに組付け治具51の腕部53をそれぞれ嵌め込み、一方の基板6に対して、組付け治具51を介して他方の基板6の位置合わせを行ってもよい。この方法は、基板6を順次、追加して取付ける場合に有効な方法である。
次に、図7に示すように、手摺り本体32を取付けるための取付けブラケット31の取付けフランジ部33を組付け治具51における枠体部52内に嵌め込む。隣り合う基板6に対して取付けブラケット31を位置決めるためである。このとき、取付けフランジ部33は、取付けブラケット31の起立部38に上方に向けて起立させた姿勢を採らせつつ枠体部52内に嵌め込まれるが、取付けフランジ部33は、組付け治具51(枠体部52)により、両基板6の幅領域の所定の位置に位置決められて、下側、上側カバー部材24,25が各基板6に取付けられるとき、それらに突出部37等が干渉しないことになる。この状態は、留めねじ35を用いて取付けフランジ部33を壁体1に固定することにより、維持され、同様の作業は、他の隣り合う基板6間においても行われる。
次に、図8に示すように、組付け治具51が両基板6から外される。これにより、基板、取付けブラケット31が、所定の位置関係をもって壁体1に取付けられたことになる。
次に、図8,図9に示すように、各基板6に対して、下側カバー部材24及び上側カバー部材25を係止する。この場合、各基板6に対して下側カバー部材24を取付けるに際して、基板6の被係止部12に下側カバー部材24の第2係止部27を係止すると共に基板6の被係止部21に下側カバー部材24の第1係止部26を係止することになるが、このとき、各基板6における被係止部12(21)が、間欠的であるものの、直線的に並ぶことになっており、これにより、下側カバー部材24において直線的に伸びる係止部27(26)を各基板6の被係止部12(21)に的確に係止させることができることになる。
これに伴い、下側カバー部材24の下側カバー部分24aが腰壁2の上部を飲み込んだ状態で当接し、腰壁2と見切り材4との見切り線をきちんとすると共に、腰壁2の木口処理を不要とすることになる。しかもこの場合、各基板6からの被係止部12の突出寸法が被係止部21の突出寸法よりも少ないことに基づき、下側カバー部材24が腰壁2側に倒れるように傾斜していて、その傾斜姿勢が、その下側カバー部材24の可撓性と相まって、その下側カバー部材の下側カバー部分24aを腰壁2の板厚に応じて撓ませることになり、様々な板厚の腰壁2に対応できることになる。
一方、基板6に対して上側カバー部材25を取付けるに際しては、基板6の被係止部13に上側カバー部材25の第4係止部29を係止すると共に基板6の被係止部23に上側カバー部材25の第3係止部28を係止する。この場合も、前記下側カバー部材24の場合同様、各基板6の被係止部13(23)が、間欠的であるものの直線的に並ぶことになり、それらに対して上側カバー部材25の係止部29(28)を的確に係止させることができることになる。これにより、上側カバー部材25が、取付けブラケット31(突出部37)よりも上側において、各基板6(各カバー受け構造7)を該各基板6の伸び方向全体に亘って覆うことになる。このとき、上側カバー部材25も可撓性部材とされ、その上側カバー部材25の上端側(幅方向他方側)が壁面1A側に当接するように傾斜していることから、壁体1に貼られるクロス等の様々な厚みに対して的確に対応できることになる。
次に、図10に示すように、前記下側カバー部材24と上側カバー部材25との間に、取付けブラケット31(突出部37)を挟むようにしつつ、目地被覆部材9を嵌め込む。見切り材4の表面を連続面とすると共に、第1,第3係止部26,28を被係止部21,23に押し付けて、各カバー部材24(25)が外れることをより確実に防止するためである。この場合、両目地被覆部材9の端部は、取付けブラケット31における突出部37の切り欠き39内に入れ込まれ、外見上、目地被覆部材9の表面から突出部37が植立されているようにされる。これにより、見栄えを向上させることができるだけでなく、目地被覆部材9の切断作業で、短い方向において寸法誤差が生じても、突出部37の切り欠き39に基づく切り欠き段部40により隠すことができると共に、熱膨張に基づく目地被覆部材9の変位を切り欠き39が形成する空間により吸収できることになる。しかも、目地被覆部材9が切り欠き39内に入り込んで、その切り欠き段部40の後方側に位置することから、目地被覆部材9が前方に移動することがその切り欠き段部により規制されることになり、目地被覆部材9が前方側に抜け出ることを防止できることになる。
次に、上記のようにして取付けた複数の取付けブラケット31に手摺り本体32を取付け、取付け作業を終える(図1〜図3参照)。
したがって、このような手摺り3を壁面1Aに取付けた場合には、基板6の取付けブラケット31(突出部37)よりも上側領域が、その基板6の伸び方向全長に亘って上側カバー部材25により覆われ、基板6の取付けブラケット31(突出部37)よりも下側領域が、その基板6の伸び方向全長に亘って下側カバー部材24により覆われることから、見切り材4の上壁の途中に取付けブラケット31(突出部37)が介在されたり、取付けブラケット31のために特別に切り欠きを形成する必要がなくなる。
また、可撓性を有する下側カバー部材24の下側部分24aが、腰壁2の表面に的確に当接してその上部を覆い隠すことになり、様々な板厚の腰壁2において、下側カバー部材24(見切り材4)と腰壁2との見切り線をきちんとできると共に腰壁2の木口処理を不要にできることになる。
さらに、手摺り3の組付けに際しては、各基板6に位置決め手段を設けなくても、組付け治具51を用いることにより、隣り合う基板6同士の位置決め、両基板6に対する取付けフランジ部33の位置決めを行うことができ、これにより、各基板6を、保持手段として被係止部12(21,13,23)を有するだけの構成のものとし、位置決め手段を省くことができることになり、部品点数を減らすことができることになる。
すなわち、基板6上で取付けフランジ部33の位置決めを行う場合(複数の基板ではなく1枚の基板で構成される場合)には、取付けフランジ部33の位置決め位置が決まるまで、干渉を回避すべく、カバー部材を保持する部材(カバー受け構造)を設けることができず、取付けフランジ部33を位置決めて基板6に取付けた後、カバー部材を保持する部材を、別途、基板上に組み付け、その構成を利用してカバー部材を保持することになるが、本実施形態においては、取付けフランジ部33を、隣り合う基板6間に配置して基板6上に配置しないこととし、基板6上で取付けフランジ部33の位置決めをしないこととしていることから、基板6上において取付けブラケット31を位置決めするための構成を不要とすることができ、基板6上にカバー部材を保持するための構成だけを一体的に設けておくことができることになる。このため、部品点数(取付けフランジ部33の位置決め手段に関して)を少なくできることになる。
尚、この第1実施形態においては、組付け治具51における枠体部52の両側面に各基板6の端面を当てて、横方向の位置決めをもしているが、この部分については、下側、上側カバー部材24,25により覆われることから、位置決めせずに多少、離間させておいても問題はない。
また、この第1実施形態においては、取付けブラケット31を壁体1に取付けた後、組付け治具51を取り外すこととしているが、組付け治具51を、そのままにした状態で、下側カバー部材24、上側カバー部材25及び目地被覆部材9を取付けるようにしてもよい。これにより、上記位置決め状態を維持しつつ、強度を高めることができることになる。
図11〜図13は第2実施形態、図14は第3実施形態を示すものである。各実施形態において、前記実施形態と同一構成要素については同一符号を付してその説明を省略する。
第2実施形態においては、図11〜図13に示すように、組付け治具51として、第1ガイド部材54と、第2ガイド部材55とからなるものが用いられている。第1ガイド部材54は、真っ直ぐに伸びる部材とされており、少なくとも上部又は下部には、案内面が確保されている。第2ガイド部材55は、本実施形態においては、上縁部56と一対の側縁部57とにより、一定厚みのコ字形状を形成しており、その第2ガイド部材55内は、前記取付けフランジ部33が嵌合できる大きさに設定されている。
このような組付け治具51を用いて手摺りを組付けるに際しては、先ず、第1ガイド部材54を用いる。この第1ガイド部材54は、例えば、図11に示すように、腰壁2の上方側の壁面1Aに略水平状態に保持され、その第1ガイド部材54に各基板6の幅方向一方側縁が当接される。そして、その状態は、その基板6を留めねじ20によって壁面1Aに固定することにより、維持される。他の基板6についても、同様の作業が行われ、このとき、先に取付けられている基板6に対して所定間隔Lがあけられる。これにより、複数の基板6が所定間隔L毎に直列に壁面1Aに取付けられたことになり、隣り合う基板6同士の位置決め(上下方向の位置決め)が行われたことになる。この場合、所定間隔Lは、前述した如く、下側、上側カバー部材24,25により覆われることから、厳密に所定間隔Lを決める必要はない。
次に、第2ガイド部材55の上縁部56を、図11に示すように、隣り合う基板6間において、開口側を下方に向けつつ、第1ガイド部材54に当接させる。その上で、図12に示すように、その第2ガイド部材55内に取付けブラケット31の取付けフランジ部33を入れ、その取付けフランジ部33を第2ガイド部材55(上縁部56)を介して第1ガイド部材54に当接させる。これにより、取付けフランジ部33は、第2ガイド部材55の上縁部56の肉厚に基づき、第1ガイド部材54から一定間隔Mだけ離間されて、隣り合う基板6間において、その隣り合う基板6の幅領域内で所定位置に位置されることになる。
本実施形態においては、第2ガイド部材55としてコ字形状のものが使用されているが、これは、手での把持し易さ等の作業性を考慮したためである。この場合、第2ガイド部材55の側縁部57により、隣り合う基板6の横方向の位置決めをも行う場合には、第1ガイド部材54により基板6を位置決めする前に、取付けフランジ部33の取付け位置を決めてその位置において第2ガイド部材55を第1ガイド部材54に取付け(図11の状態)、その後、基板6に対して、上下方向における位置決めを第1ガイド部材54により行いつつ、第2ガイド部材55の側縁部57に基板6端面を当ててその横方向の位置決めを行うことになる。
勿論、第2ガイド部材55が、隣り合う基板6に対する取付けフランジ部33の位置決めを行うことから、基本的には、第1ガイド部材54から一定間隔Mだけ離間する機能を発揮すればよく、この観点から、第2ガイド部材55として、一定厚の帯材のような簡素なものを用いてもよい。
次に、図12,図13に示すように、上記状態を手で維持しつつ、取付けフランジ部33を留めねじ35により壁面1Aに固定し、その後、組付け治具51(第1,第2ガイド部材54,55)を取り外す。この後、前記第1実施形態同様、下側、上側カバー部材24,25を各基板6に対して取付ける。
したがって、この第2実施形態においても、第1,第2ガイド部材54,55を用いることにより、前記第1実施形態と同様の作用効果を得ることができることになる。
図14に示す第3実施形態は、取付けブラケット31に前記第1実施形態に係る組付け治具としての機能をも持たせた内容を示している。
すなわち、取付けブラケット31における取付けフランジ部33の横方向(図14中、左右方向)両側には、前記第1実施形態に係る組付け治具51の一対の腕部53に相当する一対の腕部60が設けられている。
これにより、2つの基板6を壁体1に取付けるに際しては、図14に示すように、その各腕部60を各基板6の一対の突条30間に、その両基板6の端面が取付けフランジ部33の側面に当接するようにしつつ嵌め込み、2つの基板6を取付けフランジ部33及び一対の腕部60を介して一体化すれば、隣り合う基板6間において、被係止部21(第1保持手段)同士、被係止部12(第1保持手段)同士、被係止部23(第2保持手段)同士、被係止部13(第2保持手段)同士がそれぞれ直列に配置されることになり、その一体化物を、例えば、腰壁2上方の壁面1Aに略水平状態となるように当接させた状態で、各基板6及び取付けフランジ部33を壁体1に固定すれば、2つの基板6が、取付けフランジ部33を間に挟んで直列に並ぶと共に、両基板6において、上縁部同士の高さ位置、下縁部同士の高さ位置が、それぞれ等しくなり、下側カバー部材24(第1,第2係止部26,27)、上側カバー部材(第3,第4係止部28,29)は、各基板6に的確に係止される。
勿論この場合も、別の取付け方法として、一方の基板6を、略水平になるようにした状態で、先に壁体1に取付けておき、その後、その一方の基板6における一対の突条30間と、取付けるべき他方の基板6における一対の突条30間とに取付けブラケット31の腕部60をそれぞれ嵌め込み、一方の基板6に対して、取付けブラケット31を介して他方の基板6の位置合わせを行ってもよい。
したがって、この第3実施形態においては、取付けブラケット31が組付け治具をも兼ねていることから、特別に組付け治具を用意しなくても、前記第1実施形態同様の作用効果を得ることができる。
以上各実施形態について説明したが、見切り材4の構成要素としての材質としては合成樹脂、取付けブラケット31の材質としては金属が好ましいが、これらに限らず、種々のものを適宜用いることができる。
尚、本発明の目的は、明記されたものに限らず、実質的に好ましい或いは利点として記載されたものに対応したものを提供することをも含むものである。
第1実施形態に係る手摺りが壁面に取付けられた状態を示す部分正面図。 第1実施形態に係る手摺りが壁面に取付けられた状態を示す斜視図。 図1の3X−3X線拡大断面図。 図1の4X−4X線拡大断面図。 第1実施形態において、他の構成要素を省き基板だけが壁面に取付けられた状態を示す斜視図。 第1実施形態に係る手摺りの施工方法(手摺りの組付け方法)を説明する説明図。 図6の続きを示す動作状態図。 図7の続きを示す動作状態図。 第1実施形態において、基板、取付けブラケット、カバー受け部材及び上下のカバー部材が壁面に取付けられている状態を示す斜視図(図8の続きを示す動作状態図)。 第1実施形態において、見切り材(基板、取付けブラケット、カバー受け構造、上下のカバー部材、目地被覆部材)が壁面に取付けられている状態を示す斜視図(図9の続きを示す動作状態図)。 第2実施形態に係る手摺りの施工方法(手摺りの組付け方法)を説明する説明図。 図11の続きを示す動作状態図。 図12の続きを示す動作状態図。 第3実施形態に係る手摺りの構造を説明する説明図。
符号の説明
1A:壁面
3:手摺り
5:手摺りユニット
6:基板
7:カバー受け構造
8:カバー部材
9:目地被覆部材
12:被係止部(第1保持手段)
13:被係止部(第2保持手段)
21:被係止部(第1保持手段)
23:被係止部(第2保持手段)
24:下側カバー部材(第1カバー部材)
24a:下側カバー部材(第1カバー部材)の下側部分
25:上側カバー部材(第2カバー部材)
26:第1係止部
27:第2係止部
28:第3係止部
29:第4係止部
30:一対の突条(嵌合溝)
31:取付けブラケット(手摺りブラケット)
33:取付けフランジ部
51:組付け治具
52:枠体部
53:腕部
54:第1ガイド部材
55:第2ガイド部
60:腕部
L:所定間隔
M:一定間隔


Claims (5)

  1. 壁面に所定間隔毎に直列的に取付ける長尺な複数の基板と、壁面に前記所定間隔内において取付ける手摺りブラケットと、前記複数の基板に保持され該複数の基板の配列方向に伸びて該複数の基板を覆うカバー部材と、を備える手摺りにおいて、
    前記カバー部材が、第1カバー部材と第2カバー部材とを備え、
    前記第1カバー部材が、前記手摺りブラケットよりも前記基板の幅方向一方側において、隣り合う基板間をも跨ぐようにしつつ前記複数の基板の表面を覆うように設定され、
    前記第2カバー部材が、前記手摺りブラケットよりも前記基板の幅方向他方側において、隣り合う基板間をも跨ぐようにしつつ前記複数の基板の表面を覆うように設定され、
    前記第1カバー部材と前記第2カバー部材との間に、該第1カバー部材と該第2カバー部材との間の目地を被覆する目地被覆部材が嵌め込まれている、
    ことを特徴とする手摺り。
  2. 請求項1において、
    前記各基板の表面に、前記手摺りブラケットよりも該基板の幅方向一方側において、前記第1カバー部材を保持するための第1保持手段が、該基板の伸び方向に伸びるようにしてそれぞれ設けられ、
    前記各基板の表面に、前記手摺りブラケットよりも該基板の幅方向他方側において、前記第2カバー部材を保持するための第2保持手段が、該基板の伸び方向に伸びるようにしてそれぞれ設けられ、
    前記各基板の表面側両端部に、前記第1,第2保持手段の間において嵌合溝が形成され、
    前記複数の基板における隣り合う基板間に、貫通状態の枠体部と該枠体部の両側から外方に伸びる一対の腕部とを備える組付け用治具が介在され、
    前記組付け治具の枠体部内に前記手摺りブラケットの取付けフランジ部が嵌合されていると共に、前記各腕部が前記隣り合う基板の嵌合溝に嵌合されている、
    ことを特徴とする手摺り。
  3. 請求項1において、
    前記各基板の表面に、前記手摺りブラケットよりも該基板の幅方向一方側において、前記第1カバー部材を保持するための第1保持手段が、該基板の伸び方向に伸びるようにしてそれぞれ設けられ、
    前記各基板の表面に、前記手摺りブラケットよりも該基板の幅方向他方側において、前記第2カバー部材を保持するための第2保持手段が、該基板の伸び方向に伸びるようにしてそれぞれ設けられ、
    前記各基板の表面側両端部に、前記第1,第2保持手段の間において嵌合溝が形成され、
    前記手摺りブラケットとして、壁面に取付けるための取付けフランジ部と該取付けフランジ部の両側から外方に伸びる一対の腕部とを備えるものが用いられ、
    前記取付けフランジ部が、壁面に前記所定間隔内において取付けられていると共に、前記一対の腕部が、該所定間隔を区画する隣り合う基板の前記嵌合溝に嵌合されている、
    ことを特徴とする手摺り。
  4. 壁面に、長尺な複数の基板を所定間隔毎に直列的に取付けると共に、前記所定間隔内において手摺りブラケットの取付けフランジ部を取付け、前記複数の基板にカバー部材を、該複数の基板の表面を覆うようにして保持する手摺りの組付け方法において、
    前記カバー部材として、第1,第2カバー部材を用意し、
    前記各基板として、該基板表面の幅方向一方側において、前記第1カバー部材を保持するべく該基板の伸び方向に伸びる第1保持手段と、該基板表面の幅方向他方側において前記第2カバー部材を保持するべく該基板の伸び方向に伸びる第2保持手段と、該基板表面の少なくとも端部において形成される嵌合溝と、を有するものを用意し、
    前記壁面に前記複数の基板と前記取付けフランジ部とを取付けるに先立ち、組付け治具を用いて、隣り合う基板同士を、該隣り合う基板の第1保持手段同士、及び該隣り合う基板の第2保持手段同士が直列的にそれぞれ並ぶように位置決めると共に、該隣り合う基板に対して前記取付けフランジ部を、該取付けフランジ部が該隣り合う基板の幅領域内に収まるように位置決め、
    この後、前記壁面に前記複数の基板と前記取付けフランジ部とを取付けることを経て、前記第1カバー部材を、前記手摺りブラケットよりも前記基板の幅方向一方側において、隣り合う基板間を跨いで前記複数の基板の表面を覆うようにしつつ、該各基板の第1保持手段に保持すると共に、前記第2カバー部材を、前記手摺りブラケットよりも前記基板の幅方向他方側において、隣り合う基板間を跨いで前記複数の基板の表面を覆うようにしつつ、該各基板の第2保持手段に保持することとし、
    前記隣り合う基板同士を位置決めるに際しては、前記組付け治具として、貫通状態とされ前記取付けフランジ部を着脱可能に嵌合できる枠体部と、該枠体部の両側から外方に伸びて前記基板の嵌合溝に着脱可能に嵌合できる一対の腕部とを備えるものを用意して、該組付け治具の一対の腕部を前記隣り合う基板の嵌合溝に嵌合し、
    前記隣り合う基板に対して前記取付けフランジ部を位置決めるに際しては、前記組付け治具の枠体部内に該取付けフランジ部を嵌合する、
    ことを特徴とする手摺りの組付け方法。
  5. 請求項4において、
    前記隣り合う基板同士の位置決め及び前記隣り合う基板に対する取付けフランジ部の位置決めを経て、前記壁面に前記各基板と前記取付けフランジ部とを固定した後であって、前記第1,第2カバー部材を前記複数の基板に保持する前において、前記組付け治具を取り外す、
    ことを特徴とする手摺りの組付け方法。

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