JP4638082B2 - 助手席用エアバッグ装置取付構造及び助手席用エアバッグ装置取付方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、エアバッグ収納体とリッド部とを有する助手席用エアバッグ装置の車両への取付構造及び取付方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、この種の助手席用エアバッグ装置取付構造として、例えば、特開平11−321501号公報に記載されたものが知られている。この助手席用エアバッグ装置取付構造では、助手席用エアバッグ装置は、折り畳まれたエアバッグが収納されるエアバッグ収納体と、前記エアバッグの展開時に前記エアバッグにより押し開けられ前記エアバッグ収納体に係脱自在に設けられるリッド部とを有し、エアバッグ収納体はステアリングビームに固定され、リッド部はインストルメントパネルの開口部を覆うように、それぞれ車両に取り付けられている。
【0003】
この助手席用エアバッグ装置取付構造においては、インストルメントパネルは上パネルと下パネルとに分割自在に構成されている。そして、工場等の組み立てラインにおいて、上パネルにリッド部及びエアバッグ収納体を固定した状態で、上パネルと下パネルとを係合し、その後、ステアリングサポートビームにエアバッグ収納体を固定している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前記助手席用エアバッグ装置取付構造では、上パネルにリッド部及びエアバッグ収納体を固定した状態で上パネルを下パネルに係合させるので、各パネルの係合時における上パネル側の重量及び体積が嵩み、上パネルと下パネルの係合作業における作業性が悪いという問題点があった。また、工場等の組み立てラインでエアバッグ収納体をステアリングサポートビームに固定する作業を行わなければならず、ライン工数が増大して車両の製造コストが嵩むという問題点もある。
【0005】
本発明は、前記事情に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、エアバッグ装置を車両に取り付ける際の作業性が向上するとともに、ライン工数の低減を図って車両の製造コストを低減することのできる助手席用エアバッグ装置取付構造及び取付方法を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するため、請求項1記載の発明では、折り畳まれたエアバッグが収納されるエアバッグ収納体と、前記エアバッグの展開時に前記エアバッグにより押し開けられ前記エアバッグ収納体に係脱自在に設けられるリッド部と、を有する助手席用エアバッグ装置の、前記エアバッグ収納体がステアリングサポートビームに固定され、前記リッド部がインストルメントパネルの開口部を覆うよう車両に取り付けられる助手席用エアバッグ装置取付構造において、前記インストルメントパネルを上パネルと下パネルとに分割自在に構成するとともに、前記上パネルに前記開口部を形成し、前記下パネルにグローブボックス用の孔が穿設され、前記エアバッグ収納体の上部前側において前記エアバッグ収納体と前記リッド部とを係合する係合手段(例えば、係合部及び係合孔等)と、前記エアバッグ収納体の上部後側において前記エアバッグ収納体と前記リッド部とを締結固定する締結手段(例えば、ビス止め孔及びビス等)とを備え、前記締結手段を前記下パネルの前記孔に臨むよう配したことを特徴とする。
【0007】
請求項1記載の発明によれば、助手席用エアバッグ装置の車両への取付に際し、作業者等は、ステアリングサポートビームにエアバッグ収納体を固定するとともに、上パネルにリッド部を固定する。そして、リッド部とエアバッグ収納体とを係合手段を用いて係合させつつ、上パネルと下パネルを係合させる。この後、リッド部とエアバッグ収納体とを締結手段を用いて締結固定する。
【0008】
従って、工場等における車両の組み立てラインにおいて、予めエアバッグ収納体をステアリングサポートビームに固定しておくとともに、予めリッド部を上パネルに固定した状態で、上パネルと下パネルとを係合することができる。即ち、助手席用エアバッグ装置をステアリングサポートビーム及びインストルメントパネルへ固定する作業が組み立てラインにおいて発生することはなく、ライン工数の低減を図って車両の製造コストを低減することができる。
さらに、上パネルにリッド部及びエアバッグ収納体を固定した状態で上パネルと下パネルとを係合し、その後にエアバッグ収納体をステアリングサポートビームに締結固定する従来のものと比べ、上パネルを下パネルに係合する際における上パネル側の軽量化及び小型化を図ることができる。即ち、上パネルを下パネルに係合する際に作業者等に多大な負担を強いることはなく、各パネルの係合時における作業性を向上することができる。また、リッド部のみが固定された上パネルは、前述のように軽量・小型であるので、運搬等に際しても有利である。
さらには、エアバッグ収納体とリッド部とが締結されるので、助手席用エアバッグ装置を車両に搭載した状態で、車両に大きな振動等が加わっても、エアバッグ収納体とリッド部との間でズレ等を生じることはなく、助手席エアバッグ装置の信頼性が飛躍的に向上する。また、エアバッグ収納体とリッド部とが締結されることにより、助手席用エアバッグ装置自体の剛性が向上し、これに伴ってインストルメントパネルの剛性が向上するので、実用に際して極めて有利である。
【0010】
また請求項1記載の発明によれば、上記の作用に加え、上パネルを下パネルに係合した後に、作業者等はグローブボックス用の孔を通じて、締結手段を用いてエアバッグ収納体とリッド部を締結固定する。
【0011】
従って、エアバッグ収納体とリッド部とを締結固定する際の作業性がよく、作業者等の負担を軽減することができ、実用に際して極めて有利である。
【0012】
請求項2記載の発明では、折り畳まれたエアバッグが収納されるエアバッグ収納体と、前記エアバッグの展開時に前記エアバッグにより押し開けられ前記エアバッグ収納体と係脱自在なリッド部とを有する助手席用エアバッグ装置を、ステアリングサポートビームと、上パネル及び下パネルに分割されたインストルメントパネルとを有する車両に取り付ける助手席用エアバッグ装置取付方法であって、前記エアバッグ収納体を前記ステアリングサポートビームに固定する収納体固定工程と、前記リッド部を前記上パネルに固定するリッド部固定工程と、前記リッド部固定工程にて前記上パネルに固定された前記リッド部を、前記収納体固定工程にて前記ステアリングサポートに固定された前記エアバッグ収納体に係合しつつ、前記上パネルを前記下パネルに係合するインストルメントパネル係合工程とを有することを特徴とする。
【0013】
請求項2記載の発明によれば、作業者等は、収納体固定工程にてステアリングサポートビームにエアバッグ収納体を固定し、リッド部固定工程にて上パネルにリッド部を固定する。そして、インストルメントパネル係合工程にて、リッド部とエアバッグ収納体とを係合手段を用いて係合させつつ、上パネルと下パネルを係合させる。
【0014】
従って、工場等における車両の組み立てラインにおいて、予めエアバッグ収納体をステアリングサポートビームに固定しておくとともに、予めリッド部を上パネルに固定された状態で、上パネルと下パネルとを係合することができる。即ち、助手席用エアバッグ装置をステアリングサポートビーム及びインストルメントパネルへ固定する作業が組み立てラインにおいて発生することはなく、ライン工数の低減を図って車両の製造コストを低減することができる。
さらに、上パネルにリッド部及びエアバッグ収納体を固定した状態で上パネルと下パネルとを係合し、その後にエアバッグ収納体をステアリングサポートビームに締結固定する従来のものと比べ、上パネルを下パネルに係合する際における上パネル側の軽量化及び小型化を図ることができる。即ち、上パネルを下パネルに係合する際に作業者等に多大な負担を強いることはなく、各パネルの係合時における作業性を向上することができる。また、リッド部のみが固定された上パネルは、前述のように軽量・小型であるので、運搬等に際しても有利である。
【0015】
請求項3記載の発明では、請求項2記載の助手席用エアバッグ装置取付方法において、前記エアバッグ装置はワイヤーハーネスが接続されるものであって、前記インストルメントパネル係合工程にて、前記ワイヤーハーネスが前記エアバッグ収納体に接続された状態で、前記上パネルを前記下パネルに係合することを特徴とする。
【0016】
請求項3記載の発明によれば、請求項2の作用に加え、ワイヤーハーネスがエアバッグ収納体に接続された状態で、リッド部とエアバッグ収納体の係合及び上パネルと下パネルの係合が行われる。
【0017】
従って、予めワイヤーハーネスを助手席用エアバッグ装置に接続した状態で、上パネルと下パネルとを係合することができる。即ち、工場等の組み立てラインでワイヤーハーネスを助手席用エアバッグ装置に接続する作業が発生することはなく、さらにライン工数の低減を図って車両の製造コストを低減することができる。
【0018】
請求項4記載の発明では、請求項2または3記載の助手席用エアバッグ装置取付方法において、前記助手席用エアバッグ装置は、前記エアバッグ収納体と前記リッド部とを係合する係合手段(例えば、係合部及び係合孔等)と、前記エアバッグ収納体と前記リッド部とを締結固定する締結手段(例えば、ビス止め孔及びビス等)とを有するものであって、前記インストルメントパネル係合工程にて、前記係合手段を用いて前記エアバッグ収納体と前記リッド部とを係合し、前記インストルメントパネル係合工程の後に、前記締結手段により前記エアバッグ収納体と前記リッド部とを締結固定することを特徴とする。
【0019】
請求項4記載の発明によれば、請求項2または3の作用に加え、インストルメントパネル係合工程の後に、エアバッグ収納体とリッド部とが締結手段により確実に固定される。
【0020】
従って、助手席用エアバッグ装置を車両に搭載した状態で、車両に大きな振動等が加わっても、エアバッグ収納体とリッド部との間でズレ等を生じることはなく、助手席エアバッグ装置の信頼性が飛躍的に向上する。また、エアバッグ収納体とリッド部とが締結されることにより、助手席用エアバッグ装置自体の剛性が向上し、これに伴ってインストルメントパネルの剛性が向上するので、実用に際して極めて有利である。
【0021】
【発明の実施の形態】
図1乃至図4は本発明の一実施形態を示すもので、図1は車両の概略側面断面図である。
【0022】
図1に示すように、この助手席用エアバッグ装置1は、折り畳まれたエアバッグ(図示せず)が収納されるエアバッグ収納体2と、エアバッグの展開時にエアバッグにより押し開けられエアバッグ収納体2に係脱自在に設けられるリッド部3とを有している。
【0023】
エアバッグ収納体2は被保持部材4を有し、この被保持部材4は、ステアリングサポートビーム5に設置された保持部材6とボルト7により締結されている。本実施形態においては、被保持部材4、保持部材6及びボルト7はそれぞれ2つずつ設けられている。図1に示すように、一方の被保持部材4及び保持部材6はステアリングサポートビーム5の略前側から前下がりに延びる面をそれぞれ有し、これらの面を互いに当接させた状態で締結されている。また、他方の被保持部材4及び保持部材6はステアリングサポートビーム5の略上側から後上がりに延びる面をそれぞれ有し、これらの面を互いに当接させた状態で締結されている。
【0024】
また、エアバッグ収納体2の上部前側には、前下がりに延び下端側が前方へ屈曲した係合部8が形成され、係合部8の下端側は後述するリッド部3の係合穴20と係合するようになっている。さらに、エアバッグ収納体2の上部後側には前下がりに延びるビス止め部9が形成され、ビス止め部9に形成されたビス止め孔10に後述するビス22が螺入するようになっている。
【0025】
また、エアバッグ収納体2には、エアバッグ制御装置(図示せず)からの信号を、エアバッグ収納体2の内部に設けられたインフレータ(図示せず)へ送信するための、ワイヤハーネス11が接続されている。即ち、エアバッグ制御装置からの信号により、インフレータからガスが発生するとエアバッグが展開するようになっている。
【0026】
リッド部3は、インストルメントパネル12の開口部13を覆うように設置されている。インストルメントパネル12は、上パネル12aと下パネル12bとに分割自在に構成されており、開口部13は上パネル12aに形成されている。ここで、リッド部3は開口部13よりもやや大きい略四辺形状に形成されている。このリッド部3下面の外縁側には、開口部13の内縁と係合する複数の爪が設けられており、リッド部3は各爪によりインストルメントパネル12に係合されている。
【0027】
また、図2に示すように、下パネル12bにはグローブボックス14用の孔15が穿設され、グローブボックス14は、前方に凸となるよう形成されたボックス部14aと、このボックス部14aの開口を閉塞するリッド部14bとを有している。図1に示すように、リッド部14bはその下端側を中心に回動自在に設けられ、リッド部14bを後方へ回動することにより、ボックス部14aの開口が開放されるようになっている。
【0028】
また、図3に示すように、リッド部3の下面には、結合部材16が略前下がりに突出形成されている。結合部材16は、前側板17及び後側板18と、左右側板19の各側辺を互いに接続してなり、下端が開口された中空の略直方体形状に形成されている。ここで、結合部材16は、エアバッグ収納体2の上部を外側より覆うように配置されている。前側板17には係合孔20が形成され、この係合孔20にエアバッグ収納体2の係合部8が係合するようになっている。即ち、本実施形態においては、係合部8と係合孔20とで係合手段をなしている。また、後側板18の下端側にはビス止め孔21が形成され、ビス22をこのビス止め孔21とエアバッグ収納体2のビス止め孔10とに螺入することにより、エアバッグ収納体2とリッド部3とが締結固定されるようになっている。即ち、本実施形態においては、各ビス止め孔10,21とビス22とで締結手段をなしている。ここで、各ビス止め孔10,21は、下パネル12bの孔15に臨むよう配されている。
【0029】
以上のように構成された助手席用エアバッグ装置の取付構造における、助手席用エアバッグ装置を車両へ取り付ける取付方法について説明する。この取付方法は、収納体固定工程と、リッド部固定工程と、インストルメントパネル係合工程とを有している。
【0030】
まず、図2に示すように、エアバッグ収納体2を各ボルト7によりステアリングサポートビーム5側に締結して固定する(収納体固定工程)。本実施形態においては、下パネル12bとステアリングサポートビーム5が一体に形成されており、エアバッグ収納体2が予めステアリングサポートビーム5に固定された状態で、ステアリングサポートビーム5及び下パネル12bが工場等における組み立てラインへと搬送される。ここで、エアバッグ収納体2にはワイヤーハーネス11が接続された状態となっている。また、このとき、下パネル12bにはグローブボックス14は組み込まれておらず、孔15は開放された状態となっている。
【0031】
また、図3に示すように、リッド部3を各爪により上パネル12aに係合して固定する(リッド部固定工程)。そして、リッド部3が予め上パネル12aに固定された状態で、上パネル12aが工場等における組み立てラインへと搬送される。
【0032】
そして、工場等における組み立てラインにて、作業者等は、収納体固定工程においてエアバッグ収納体2が固定されたステアリングサポートビーム5及び下パネル12bを車両に組み込んだ後、図4に示すように、リッド部固定工程においてリッド部3が固定された上パネル12aを下パネル12bに係合する(インストルメントパネル係合工程)。このとき、エアバッグ収納体2の係合孔20とリッド部3の係合部8とを用いて、エアバッグ収納体2及びリッド部3とを係合させつつ、上パネル12aと下パネル12bとを係合させる。ここで、前述のようにエアバッグ収納体2にはワイヤーハーネス11が既に接続されており、エアバッグ収納体2にワイヤーハーネス11を接続した状態で、各パネル12a,12bの係合が行われる。
【0033】
この後、作業者等は、下パネル12bにおけるグローブボックス14用の孔15を通じて、ビス22を各ビス止め孔10,21に螺入し、エアバッグ収納体2及びリッド部3を締結して固定する。
【0034】
このように、本実施形態の助手席用エアバッグ装置1の取付構造及び取付方法によれば、予めエアバッグ収納体2をステアリングサポートビーム5に固定しておくとともに、予めリッド部3を上パネル12aに固定された状態で、上パネル12aと下パネル12bとを係合することができる。即ち、助手席用エアバッグ装置1をステアリングサポートビーム5及びインストルメントパネル12へ固定する作業が組み立てラインにおいて発生することはなく、ライン工数の低減を図って車両の製造コストを低減することができる。
【0035】
また、本実施形態の助手席用エアバッグ装置1の取付構造及び取付方法によれば、上パネルにリッド部及びエアバッグ収納体を固定した状態で上パネルと下パネルとを係合し、その後にエアバッグ収納体をステアリングサポートビームに締結固定する従来のものと比べ、上パネル12aを下パネル12bに係合する際における上パネル側の軽量化及び小型化を図ることができる。即ち、上パネル12aを下パネル12bに係合する際に作業者等に多大な負担を強いることはなく、各パネル12a,12bの係合時における作業性を向上することができる。また、リッド部3のみが固定された上パネル12aは、前述のように軽量・小型であるので、運搬等に際しても有利である。
【0036】
また、本実施形態に助手席用エアバッグ装置1の取付構造及び取付方法によれば、予めワイヤーハーネス11を助手席用エアバッグ装置1に接続した状態で、上パネル12aと下パネル12bとを係合することができる。即ち、工場等の組み立てラインでワイヤーハーネス11を助手席用エアバッグ装置1に接続する作業が発生することはなく、これによっても、ライン工数の低減を図って車両の製造コストを低減することができる。
【0037】
また、本実施形態の助手席用エアバッグ装置1の取付構造及び取付方法によれば、エアバッグ収納体2とリッド部3とがビス22により締結されるので、助手席用エアバッグ装置1を車両に搭載した状態で、車両に大きな振動等が加わっても、エアバッグ収納体2とリッド部3との間でズレ等を生じることはなく、助手席エアバッグ装置1の信頼性が飛躍的に向上する。また、エアバッグ収納体2とリッド部3とが締結されることにより、助手席用エアバッグ装置1自体の剛性が向上し、これに伴ってインストルメントパネル12の剛性が向上するので、実用に際して極めて有利である。
【0038】
また、本実施形態の助手席用エアバッグ装置1の取付構造及び取付方法によれば、各ビス止め孔10,21を下パネル12bの孔15に臨むよう配し、作業者等が孔15を通じてビス22を各ビス止め孔10,21に螺入するようにしたので、エアバッグ収納体2とリッド部3とを締結固定する際の作業性がよく、作業者等の負担を軽減することができる。
【0039】
尚、前記実施形態においては、ステアリングサポートビーム5と下パネル12bとが一体に形成されたものを示したが、これらが別個に形成されたものであっても、前記実施形態と同様の作用効果を得ることができる。
【0040】
また、前記実施形態においては、上パネル12aとリッド部3とが別体の例を示したが、リッド部3が上パネル12aに取り付けられた状態で全ての作業が可能であることから、リッド部3は上パネル12aと必ずしも別体である必要はなく、例えば、リッド部がインパネと一体成形されたシームレスエアバッグリッドでも、前記実施形態と同様の作用効果を得ることができる。
【0041】
また、前記実施形態においては、エアバッグ収納体2とリッド部3を、ビス22を各ビス止め孔10,21に螺入して締結するものを示したが、例えば、ボルト及びナットを用いて締結するようにしてもよい。また、エアバッグ収納体2とリッド部3とを係合する構成等も任意であり、その他、具体的な細部構造等についても適宜に変更可能であることは勿論である。
【0042】
【発明の効果】
以上詳述したように、本発明によれば、エアバッグ装置を車両に取り付ける際の作業性が向上するとともに、ライン工数の低減を図って車両の製造コストを低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態を示す車両の概略側面断面図である。
【図2】ステアリングサポートビームに助手席用エアバッグ装置のエアバッグ収納体を固定した状態を示す、ステアリングサポートビーム及び下パネルの概略側面断面図である。
【図3】インストルメントパネルの上パネルに助手席用エアバッグ装置のリッド部を固定した状態を示す下パネルの概略側面断面図である。
【図4】リッド部をステアリングサポートビームに固定されたエアバッグ収納体に係合しつつ、インストルメントパネルの上パネルを下パネルに係合する状態を示す作用説明図である。
【符号の説明】
1 助手席用エアバッグ装置
2 エアバッグ収納体
3 リッド部
5 ステアリングサポートビーム
8 係合部
10 ビス止め孔
11 ワイヤーハーネス
12 インストルメントパネル
12a 上パネル
12b 下パネル
13 開口部
14 グローブボックス
15 孔
20 係合孔
21 ビス止め孔
22 ビス
Claims (4)
- 折り畳まれたエアバッグが収納されるエアバッグ収納体と、前記エアバッグの展開時に前記エアバッグにより押し開けられ前記エアバッグ収納体に係脱自在に設けられるリッド部と、を有する助手席用エアバッグ装置の、前記エアバッグ収納体がステアリングサポートビームに固定され、前記リッド部がインストルメントパネルの開口部を覆うよう車両に取り付けられる助手席用エアバッグ装置取付構造において、
前記インストルメントパネルを上パネルと下パネルとに分割自在に構成するとともに、前記上パネルに前記開口部を形成し、
前記下パネルにグローブボックス用の孔が穿設され、
前記エアバッグ収納体の上部前側において前記エアバッグ収納体と前記リッド部とを係合する係合手段と、
前記エアバッグ収納体の上部後側において前記エアバッグ収納体と前記リッド部とを締結固定する締結手段とを備え、
前記締結手段を前記下パネルの前記孔に臨むよう配したことを特徴とする助手席用エアバッグ装置取付構造。 - 折り畳まれたエアバッグが収納されるエアバッグ収納体と、前記エアバッグの展開時に前記エアバッグにより押し開けられ前記エアバッグ収納体と係脱自在なリッド部とを有する助手席用エアバッグ装置を、ステアリングサポートビームと、上パネルと下パネルとに分割自在なインストルメントパネルとを有する車両に取り付ける助手席用エアバッグ装置取付方法であって、
前記エアバッグ収納体を前記ステアリングサポートビームに固定する収納体固定工程と、
前記リッド部を前記上パネルに固定するリッド部固定工程と、
前記リッド部固定工程にて前記上パネルに固定された前記リッド部を、前記収納体固定工程にて前記ステアリングサポートに固定された前記エアバッグ収納体に係合しつつ、前記上パネルを前記下パネルに係合するインストルメントパネル係合工程とを有することを特徴とする助手席用エアバッグ装置取付方法。 - 前記エアバッグ装置はワイヤーハーネスが接続されるものであって、
前記インストルメントパネル係合工程にて、前記ワイヤーハーネスが前記エアバッグ収納体に接続された状態で、前記上パネルを前記下パネルに係合することを特徴とする請求項2記載の助手席用エアバッグ装置取付方法。 - 前記助手席用エアバッグ装置は、前記エアバッグ収納体と前記リッド部とを係合する係合手段と、前記エアバッグ収納体と前記リッド部とを締結固定する締結手段とを有するものであって、
前記インストルメントパネル係合工程にて、前記係合手段を用いて前記エアバッグ収納体と前記リッド部とを係合し、
前記インストルメントパネル係合工程の後に、前記締結手段を用いて前記エアバッグ収納体と前記リッド部とを締結固定することを特徴とする請求項2または3記載の助手席用エアバッグ装置取付方法。
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