JP4548186B2 - エアバッグモジュールの取付構造 - Google Patents

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Description

本発明は、衝突時にエアバッグを膨出させて乗員を保護するためのエアバッグモジュールの取付構造に関する。
下記特許文献1には、運転席用のエアバッグ装置が開示されている。簡単に説明すると、エアバッグ装置は、中央部に円形の貫通孔が形成された矩形平板状のリテーナを備えており、このリテーナの乗員側の面にエアバッグ固定用の取付リングのボルトが挿通されている。ボルトの貫通端部には、折り畳み状態のエアバッグを覆う保形用の形状保持部材が備える脚部がリテーナの裏面側から挿通されている。この状態で、リテーナの裏面側からインフレータの上部が貫通孔内へ挿入され、前記ボルトの貫通端部に共締めされている。さらに、形状保持部材を覆うモジュールカバーは、乗員側から形状保持部材へ被嵌されて、その脚部がリテーナの側部にリベットで固定されている。
すなわち、上記先行技術では、リテーナを基準としてエアバッグ及びインフレータとモジュールカバーとを組付けるようになっている。
特開2004−314934号公報 特開2003−48502号公報
しかしながら、上記先行技術に開示された構成による場合、リテーナにエアバッグ及びインフレータとモジュールカバーとを別異の所で別個独立に取り付ける構成であるため、エアバッグ装置全体の組付作業性が低下するという問題がある。
本発明は上記事実を考慮し、エアバッグモジュールの組付作業性を向上させることができるエアバッグモジュールの取付構造を得ることが目的である。
請求項1記載の本発明に係るエアバッグモジュールの取付構造は、車両側の強度部材に支持されると共にエアバッグ膨出用の開口部を備えたモジュールケースと、このモジュールケース内に収容されると共に衝突時にガスを噴出するインフレータと、モジュールケース内に折り畳み状態で格納され、インフレータから噴出されたガスによって膨張するエアバッグと、モジュールケースの開口部を閉塞すると共に、エアバッグの膨張圧が所定値以上になると破断して展開するエアバッグドアと、を含んで構成されたエアバッグ装置に適用されるエアバッグモジュールの取付構造であって、インフレータにおけるエアバッグ膨出方向と反対側の部位に設けられ、モジュールケースの底部を貫通する取付ボルトとして構成されたインフレータ側取付部と、前記モジュールケースとは別体で構成された前記エアバッグドアにおける矩形枠状の側壁部の下端部からヒンジ部を介してインフレータ側へ折り曲げられると共に互いに対向する一組又は複数組の対として設けられ、前記モジュールケースの裏面側へ延出されて前記取付ボルトに挿通された状態で共締めされる複数の取付片として構成されたエアバッグドア側取付部と、を有し、前記エアバッグドア側取付部と前記インフレータ側取付部とを同一の取付位置にて一緒に前記強度部材に固定した、ことを特徴としている。
請求項2記載の本発明に係るエアバッグモジュールの取付構造は、請求項1記載の発明において、弾性変形可能な爪状の係合部と当該係合部が弾性的に係合される被係合部とによって構成され、一方の取付片を取付ボルトに挿通させた状態で他方の取付片を取付ボルトに挿通させて双方の取付片を重ね合わせた際に、前記係合部が前記被係合部に弾性的に係合されるにより双方の取付片が取付ボルトから外れるのを阻止する仮固定部を備えている、ことを特徴としている。
請求項1記載の本発明によれば、通常時においては、エアバッグは折り畳み状態でモジュールケース内に格納されている。この状態から衝突時になると、インフレータからガスが噴出され、エアバッグ内に流入される。このため、エアバッグが膨張し、モジュールケースの開口部を閉塞しているエアバッグドアを内側から押圧する。このエアバッグの膨張圧が所定値以上になると、エアバッグドアが破断して展開し、エアバッグが乗員側へ向けて膨出される。その結果、乗員は保護される。
ここで、本発明では、インフレータにおけるエアバッグ膨出方向と反対側の部位に設けられ、モジュールケースの底部を貫通する取付ボルトとして構成されたインフレータ側取付部と、モジュールケースとは別体で構成されたエアバッグドアにおける矩形枠状の側壁部の下端部からヒンジ部を介してインフレータ側へ折り曲げられると共に互いに対向する一組又は複数組の対として設けられ、モジュールケースの裏面側へ延出されて取付ボルトに挿通された状態で共締めされる複数の取付片として構成されたエアバッグドア側取付部と、を有し、エアバッグドア側取付部とインフレータ側取付部とを同一の取付位置にて一緒に強度部材に固定したので、両者を別個独立に別異の所で固定する構造に比し、エアバッグドア単独のモジュールケースへの取付作業が不要になると共に、同一の取付位置にて双方の取付部を一緒に固定するため取付作業も容易になる。
また、本発明では、インフレータの強度部材への固定を利用してエアバッグドアの取付片を共締めする構成としたので、エアバッグドアの取付強度は充分に確保される。このため、エアバッグの膨張圧がエアバッグドアに作用しても、エアバッグドアが組付位置からずれるのを防止することができ、或いは最小限に抑えることができる。
さらに、本発明によれば、モジュールケースとは別体で構成されたエアバッグドアにおける矩形枠状の側壁部の下端部からヒンジ部を介してインフレータ側へ折り曲げられた取付片を備えているので、エアバッグドアの取付片をインフレータの取付ボルトに挿通させるべく、モジュールケースの裏面側へ折り曲げる際に、かかるヒンジ部が回転中心となって取付片が円滑に折り曲げられる。従って、取付片の取付ボルトへの取付作業を容易かつ迅速に行うことができる。
請求項2記載の本発明によれば、弾性変形可能な爪状の係合部と当該係合部が弾性的に係合される被係合部とによって構成された仮固定部を備えている。一方の取付片を取付ボルトに挿通させた状態で他方の取付片を取付ボルトに挿通させて双方の取付片を重ね合わせた際に、係合部が被係合部に弾性的に係合されるにより、双方の取付片が仮固定される。これにより、取付片を取付ボルトに挿通させたにも拘わらず、最終的な組付が完了する前に、取付片が取付ボルトから外れるのを防止することができる。
以上説明したように、請求項1記載の本発明に係るエアバッグモジュールの取付構造は、エアバッグドア側取付部とインフレータ側取付部とを同一の取付位置にて一緒に強度部材に固定したので、両者を別個独立に別異の所で固定する構造に比し、エアバッグドア単独のモジュールケースへの取付作業が不要になると共に双方の取付部の取付作業も容易になり、その結果、エアバッグモジュールの組付作業性を大幅に向上させることができるという優れた効果を有する。
また、インフレータにおけるエアバッグ膨出方向と反対側の部位に設けられてモジュールケースの底部を貫通する取付ボルトをインフレータ側取付部にすると共に、エアバッグドアにおける矩形枠状の側壁部の下端部からヒンジ部を介してインフレータ側へ折り曲げられると共に互いに対向する一組又は複数組の対として設けられ、モジュールケースの裏面側へ延出されて取付ボルトに挿通された状態で共締めされる複数の取付片をエアバッグドア側取付部としたので、エアバッグの膨張圧がエアバッグドアに作用しても、エアバッグドアが組付位置からずれるのを防止又は抑制することができ、その結果、エアバッグドアを狙った位置で確実かつ迅速に破断させ展開させることができるという優れた効果を有する。
さらに、取付片はエアバッグドアにおける矩形枠状の側壁部の下端部からヒンジ部を介してインフレータ側へ折り曲げられたものとして構成されるので、エアバッグドアの取付片の取付ボルトへの挿通作業を容易かつ迅速に行うことができ、その結果、エアバッグモジュールの組付作業性を更に向上させることができるという優れた効果を有する。
請求項2記載の本発明に係るエアバッグモジュールの取付構造は、請求項1記載の発明において、取付片は互いに対向する一組又は複数組の対として設けられており、一方の取付片を取付ボルトに挿通させた状態で他方の取付片を取付ボルトに挿通させて双方の取付片を重ね合わせた際に双方の取付片が取付ボルトから外れるのを阻止する仮固定部を設けたので、取付片を取付ボルトに挿通させたにも拘わらず、最終的な組付が完了する前に取付片が取付ボルトから外れるのを防止することができ、その結果、エアバッグモジュールの組付作業性をより一層向上させることができるという優れた効果を有する。
以下、図1〜図4を用いて、本発明に係るエアバッグモジュールの取付構造の一実施形態について説明する。なお、これらの図において適宜示される矢印FRは車両前方側を示しており、矢印UPは車両上方側を示しており、矢印INは車両幅方向内側を示している。
図1には、本実施形態に係る助手席用エアバッグ装置10の組付状態の縦断面図が示されている。また、図2には、当該助手席用エアバッグ装置10の分解斜視図が示されている。
これらの図に示されるように、この助手席用エアバッグ装置10は、インストルメントパネル12の助手席側の頂部に配設されている。インストルメントパネル12は、車室内側に配置されて意匠面を構成する表皮14と、この表皮14から所定距離だけ離間して配置された硬質樹脂製の基材16と、表皮14と基材16との間に充填された発泡層18との三層構造によって構成されている。なお、図1では、表皮14については太線で描いている。基材16には平面視で矩形状の開口部20が形成されており、当該開口部20の周縁部には所定の段部22が形成されている。
助手席用エアバッグ装置10は、上面側が開放された略箱体形状のモジュールケース24と、このモジュールケース24の底部24Aに配置されて衝突時(前面衝突時)にガスを噴出する略円筒形状のインフレータ26と、通常はモジュールケース24内に折り畳み状態で格納されると共に衝突時にインフレータ26から噴出されたガスによって膨張するエアバッグ28と、モジュールケース24の開口部20を閉塞すると共に、エアバッグ28の膨張圧が所定値以上になると破断して展開するエアバッグドア30と、を主要部として構成されている。以下、この順に説明する。
なお、上記構成要素の内、モジュールケース24、インフレータ26、エアバッグ28の三者が、本発明における「エアバッグモジュール」に相当する。
モジュールケース24は、有底の箱体形状に形成されており、底部24Aの前後方向中間部には略車両下方側へ向けて突出する帯状の凹部32(図1参照)が一体に形成されている。凹部32の底部には、左右一対のボルト挿通孔(符号省略)が形成されている。
インフレータ26は略円筒形状に形成されており、モジュールケース24の凹部32に収容された状態で配置されている。インフレータ26の内部には、一例として、図示しない点火装置(電気着火式の場合)、着火剤、伝火剤、クーラント、フィルタ等が収容されている。また、インフレータ26の周壁部には、図示しないガス噴出孔が複数個形成されている。さらに、上記構成のインフレータ26の外周部には、助手席用エアバッグ装置10の組付状態において略車両下方側へ突出されるインフレータ側取付部としての左右一対の取付ボルト34が溶接等により立設されている。
エアバッグ28は折り畳み状態とされて、モジュールケース24内に格納されている。なお、インフレータ26はエアバッグ28に形成された図示しない開口部から内部へ挿入されて、取付ボルト34の端部がエアバッグ28の外部へ突出されるようになっている。また、エアバッグ28の折り畳み方は、蛇腹折りでもロール折りでもよく、或いは両者の組み合わせでも差し支えない。
エアバッグドア30は、インストルメントパネル12の基材16の段部22に係止される略矩形平板状のドア部30Aと、このドア部30Aの周縁部近傍から垂下された矩形枠状の側壁部30Bと、この側壁部30Bの下端部から延出され、各々インフレータ26側へ折り曲げられた前後一対の取付片30C、30Dと、を含んで構成されている。
ドア部30Aはインストルメントパネル12と同様に三層構造によって構成されており、表皮36、基材38、発砲層40によって構成されている。換言すれば、ドア部30Aの内の表皮36はインストルメントパネル12の表皮14と同じものであり、又発泡層40はインストルメントパネル12の発泡層18と同じものであるが、便宜上符号を分けているに過ぎない。基材38はインストルメントパネル12の基材16と同様であるが、基材16とは別部品化されて開口部20に係止されるようになっている。
また、ドア部30Aを構成する上記基材38の裏面側には、ノッチ等による薄肉部として構成されたティアライン42が形成されている。ティアライン42は平面視でコ字状に形成されており、バッグ膨張圧が所定の破断荷重に達すると破断して、図示しないウインドシールドガラス側へ片開きするようになっている。なお、本実施形態では、平面視でコ字状のティアライン42を設定したが、これに限らず、平面視でH状等のティアラインを設定して両開きさせる構成を採ってもよい。
上記エアバッグドア30の側壁部30B内には、折り畳み状態のエアバッグ28、インフレータ26がモジュールケース24に収められた状態で、三部材一緒に下方側から挿入されて装着されている。
また、エアバッグドア30における前後一対の取付片30C、30Dの基端部(側壁部30Bとの接続部分)には、ヒンジ部としてのインテグラルヒンジ44が形成されている。従って、前後一対の取付片30C、30Dは、互いに接近する方向へ折り曲げ(回転)可能とされている。また、各取付片30C、30Dの先端部側には、左右一対のボルト挿通孔46がそれぞれ形成されている。これらのボルト挿通孔46は助手席用エアバッグ装置10の組付状態において前後に長い長孔として構成されており、前後一対の取付片30C、30Dを折り曲げて重ねた際に、双方のボルト挿通孔46が相互に重なり合うように取付片30C、30Dの延出長さ、ボルト挿通孔46の形成位置、形成長さが決められている。
また、図3に示されるように、後側の取付片30Dには、仮固定部としての弾性変形可能な爪状の係合部48が一体に形成されている。なお、係合部48の形成位置は、図2においてボルト挿通孔46の近くに設定されている。これに対応して、前側の取付片30Aには、係合部48が係合可能な仮固定部としての段付き穴形状の被係合部50が形成されている。係合部48が被係合部50に弾性的に係合されることにより、前後一対の取付片30C、30Dが仮固定状態となる構成である。
図1に示されるように、上述した助手席用エアバッグ装置10が組付けられた状態では、インフレータ26に設けられた取付ボルト34がエアバッグ28、モジュールケース24を貫通し、更にその貫通端部にエアバッグドア30の一対の取付片30C、30Dが前後から重合されている。そして、この状態で前後一対の取付片30C、30Dに形成されたボルト挿通孔46内をそれぞれ挿通された取付ボルト34の貫通端部が、強度部材としてのインパネリインフォースメント52に固着された左右一対のブラケット54のボルト挿通孔56にそれぞれ挿通されて車両下方側からナット58で締め付けられることにより、車体側に組付けられている。
すなわち、本実施形態では、エアバッグドア30とインフレータ26とが同一の取付位置にて一緒にインパネリインフォースメント52と一体を成すブラケット54に固定されている。
次に、本実施形態の作用並びに効果を説明する。
最初に、図4を用いて、本実施形態に係るエアバッグモジュールの取付方法について説明する。
まず、図4(A)に示されるように、左右一対の取付ボルト34を備えたインフレータ26を、折り畳み状態のエアバッグ28内へ取付ボルト34の端部がエアバッグ28の外部へ突出されるように収容させる。次いで、これらのエアバッグ28及びインフレータ26を取付ボルト34の端部がモジュールケース24の底部24Aからモジュールケース24の外部へ突出するようにモジュールケース24内に収容させる。これにより、助手席用エアバッグ装置10のエアバッグモジュールが構成される。
次に、エアバッグドア30の側壁部30Bから一体に形成された前後一対の取付片30C、30Dをインテグラルヒンジ44回りに互いに離間する方向へ回転させて開いた状態とし、この状態でエアバッグドア30の側壁部30Bの内側へ(矢印A方向へ)モジュールケース24(エアバッグモジュール)を挿入し収納させる。補足すると、この時点では、エアバッグドア30はインストルメントパネル12に既に一体化された状態にある。
次に、図4(B)に示されるように、前後一対の取付片30C、30Dにそれぞれ設けられたボルト挿通孔46を取付ボルト34の貫通端部に順次挿通させて、矢印B、矢印Cの順で前側の取付片30Cに後側の取付片30Dを重ね合わせる。このとき、前側の取付片30Cの被係合部50に後側の取付片30Dの係合部48を弾性的に係合させておく。すなわち、重合された取付片30C、30D同士を仮固定して外れないようにしておく。
最後に、図4(C)に示されるように、仮固定状態を維持した状態で、インフレータ26の取付ボルト34が、インパネリインフォースメント52に固着された左右一対のブラケット54のボルト挿通孔56に挿通されて、その貫通端部にブラケット54の裏面側からナット58が締め込まれる。
上記の如くして組付けられた助手席用エアバッグ装置10では、通常時においては、エアバッグ28は折り畳み状態でモジュールケース24内に格納されている。この状態から前面衝突時になると、インフレータ26からガスが噴出され、当該ガスはエアバッグ28内に流入される。このため、エアバッグ28が膨張し、モジュールケース24の開口部20を閉塞しているエアバッグドア30のドア部30Aを内側から押圧する。エアバッグドア30のドア部30Aに作用するエアバッグ28の膨張圧が所定値以上になると、エアバッグドア30のドア部30Aはティアライン42に沿って破断してウインドシールドガラス側へ展開する。エアバッグドア30の展開と同時に、エアバッグ28が助手席に着座している乗員側へ向けて膨出され、その結果、乗員は保護される。
このように本実施形態に係るエアバッグモジュールの取付構造では、エアバッグドア30にモジュールケース24の裏面側へ廻り込む前後一対の取付片30C、30Dを形成すると共に予め各々の取付片30C、30Dに長孔状のボルト挿通孔46を形成しておき、インフレータ26におけるエアバッグ膨出方向と反対側の端部から突出された取付ボルト34に取付片30C、30Dを順次重ね合わせていき、インフレータ26と前後一対の取付片30C、30Dとを同一の取付位置にて一緒にインパネリインフォースメント52から突出されたブラケット54に固定(直付け)する取付構造としたので、両者を別個独立に別異の所で固定する構造に比し、エアバッグドア単独のモジュールケースへの取付作業が不要になると共に、同一の取付位置にて二枚の取付片30C、30Dを一緒に固定するため取付作業も容易になる。その結果、本実施形態によれば、エアバッグモジュールの組付作業性を大幅に向上させることができる。
付言すると、このような視点からインフレータ26から立設された取付ボルト34を考察すると、取付ボルト34は、インフレータ26の取付け及びエアバッグドア30の取付という二つの機能を兼ね備えた要素として位置付けられる。
また、本実施形態に係るエアバッグモジュールの取付構造では、インフレータ26のインパネリインフォースメント52のブラケット54への固定を利用してエアバッグドア30の前後一対の取付片30C、30Dを共締めする構成としたので、必要充分な締付トルクを確保することにより、エアバッグドア30の取付強度は充分に確保される。このため、エアバッグ28の膨張圧がエアバッグドア30のドア部30Aの裏面に作用しても、エアバッグドア30が組付位置から膨張圧の作用方向へずれるのを防止することができ、或いは最小限に抑えることができる。その結果、本実施形態によれば、エアバッグドア30のドア部30Aを狙った位置で(即ち、ティアライン42に沿って)確実かつ迅速に破断させ展開させることができる。従って、前面衝突時における乗員の拘束性能を向上させることができる。
更に言及すると、エアバッグドア30のティアライン42を安定してかつ早い時期に切断させることができることから、エアバッグドア30の設計及び評価工数を大幅に削減することができる。
また、インフレータ26から予め取付ボルト34を突出させておき、ナット締めにより強固に固定することにより、助手席用エアバッグ装置10に取付用のブラケットを設定する必要がなくなり、部品点数を削減することができる。その結果、大幅なコストダウンを図ることができる。また、取付用のブラケットの廃止により、組付工数を削減することができるというメリットもある。
さらに、本実施形態に係るエアバッグモジュールの取付構造では、エアバッグドア30の取付片30C、30Dの折り曲げ位置にインテグラルヒンジ44を設定したので、エアバッグドア30の取付片30C、30Dをインフレータ26の取付ボルト34に挿通させるべく、モジュールケース24の裏面側へ折り曲げる際に、当該インテグラルヒンジ44を回転中心として取付片30C、30Dを円滑に折り曲げることができる。従って、取付片30C、30Dの取付ボルト34への取付作業を容易かつ迅速に行うことができる。その結果、本実施形態によれば、エアバッグモジュールの組付作業性を更に向上させることができる。
付言すると、ヒンジ部としてインテグラルヒンジ44を使用することにより、エアバッグドア30の成形と同時にヒンジ部を作ることができるので、ヒンジ部を別個独立に設定する場合に比し、コストダウンを図ることができる。
また、本実施形態に係るエアバッグモジュールの取付構造では、取付片30C、30Dに係合部48、被係合部50から成る仮固定部を設定したので、取付片30C、30Dのボルト挿通孔46内にインフレータ26の取付ボルト34を挿通させた後に取付片30C、30Dが不用意に取付ボルト34から外れるのを防止することができる。別の言い方をすれば、作業者が取付片30C、30Dが取付ボルト34から外れないように気をつける必要がなくなる。その結果、本実施形態によれば、エアバッグモジュールの組付作業性をより一層向上させることができる。
特に、本実施形態では、取付ボルト34に対する取付片30C、30Dの取付位置が製造誤差等により若干ずれたとしても組付けが可能となるように(即ち、組付誤差等を吸収できるように)ボルト挿通孔46を長孔にしているので、その分、取付ボルト34から取付片30C、30Dが外れ易くなることから、かかる前提に立てば、仮固定部を取付片30C、30Dに設けた技術的意義は充分に高いと言える。
また、上記効果はエアバッグモジュールの取付方法という観点から観ても得られ、所定の組付手順に従ってエアバッグモジュールを組付けることにより、エアバッグドア単独のモジュールケースへの取付作業を廃止(組付工数を削減)できると共に、本固定前に前後一対のエアバッグドア30の取付片30C、30D同士を仮固定でき(組付作業の容易化)。その結果、本実施形態に係るエアバッグモジュールの取付構造によれば、エアバッグモジュールの組付作業性を大幅に向上させることができる。
〔本実施形態の補足説明〕
なお、上述した本実施形態では、三層構造のインストルメントパネル12に助手席用エアバッグ装置10を配設する構成を採ったが、これに限らず、表皮と基材の二層構造や基材だけの一層構造のインストルメントパネルに対して本発明を適用してもよい。
また、上述した本実施形態では、インストルメントパネル12の頂部に設置される所謂トップダッシュタイプの助手席用エアバッグ装置10に対して本発明を適用したが、本発明の適用対象はこれに限らず、例えば3列シート車においてセカンドシートに着座する乗員を保護する目的で助手席のシートバックの背面にエアバッグドアに相当する部分を設定したエアバッグ装置に対して本発明を適用してもよいし、センタクラスタパネルやドアトリム、コンソールボックス等に配設されたエアバッグ装置に対して本発明を適用してもよい。なお、これらのインストルメントパネル12、センタクラスタパネル、ドアトリム、コンソールボックス等は、概念的には「車両用内装材」として把握される要素である。また、シートバックも含める場合には、「エアバッグ装置設置対象物」として把握される。
さらに、上述した本実施形態では、エアバッグドア30に前後一対の取付片30C、30Dを設定したが、これに限らず、エアバッグドアに左右一対の取付片を設定する構成を採ってもよいし、前後左右に二組の取付片を設定する構成を採ってもよい。
また、上述した本実施形態では、強度部材としてインパネリインフォースメント52を選択しかかるインパネリインフォースメント52に設けられた高強度のブラケット54にエアバッグモジュールを取り付ける構成を採ったが、エアバッグ装置設置対象物によって使用する強度部材も当然に異なってくる。例えば、シートバックにエアバッグ装置を配設する場合には、シートバックフレームが強度部材として用いられる。
さらに、上述した本実施形態では、仮固定部として樹脂製の係合部48と被係合部50の組み合わせを用いたが、これに限らず、種々の構成を仮固定部として適用することが可能である。
本実施形態に係る助手席用エアバッグ装置の組付状態の縦断面図(図2の1‐1線断面図)である。 図1に示される助手席用エアバッグ装置の分解斜視図である。 エアバッグドアの仮固定構造を示す要部拡大断面図である。 本実施形態に係る助手席用エアバッグ装置の車両への組付手順を示す工程図である。
符号の説明
10 助手席用エアバッグ装置
20 開口部
24 モジュールケース(エアバッグモジュール)
24A 底部(取付壁)
26 インフレータ(エアバッグモジュール)
28 エアバッグ(エアバッグモジュール)
30 エアバッグドア
30C 取付片(エアバッグドア側取付部)
30D 取付片(エアバッグドア側取付部)
34 取付ボルト(インフレータ側取付部)
42 ティアライン
44 インテグラルヒンジ(ヒンジ部)
48 係合部(仮固定部)
50 被係合部(仮固定部)
52 インパネリインフォースメント(強度部材)
54 ブラケット(強度部材)
58 ナット

Claims (2)

  1. 車両側の強度部材に支持されると共にエアバッグ膨出用の開口部を備えたモジュールケースと、
    このモジュールケース内に収容されると共に衝突時にガスを噴出するインフレータと、
    モジュールケース内に折り畳み状態で格納され、インフレータから噴出されたガスによって膨張するエアバッグと、
    モジュールケースの開口部を閉塞すると共に、エアバッグの膨張圧が所定値以上になると破断して展開するエアバッグドアと、
    を含んで構成されたエアバッグ装置に適用されるエアバッグモジュールの取付構造であって、
    インフレータにおけるエアバッグ膨出方向と反対側の部位に設けられ、モジュールケースの底部を貫通する取付ボルトとして構成されたインフレータ側取付部と、
    前記モジュールケースとは別体で構成された前記エアバッグドアにおける矩形枠状の側壁部の下端部からヒンジ部を介してインフレータ側へ折り曲げられると共に互いに対向する一組又は複数組の対として設けられ、前記モジュールケースの裏面側へ延出されて前記取付ボルトに挿通された状態で共締めされる複数の取付片として構成されたエアバッグドア側取付部と、
    を有し、
    前記エアバッグドア側取付部と前記インフレータ側取付部とを同一の取付位置にて一緒に前記強度部材に固定した、
    ことを特徴とするエアバッグモジュールの取付構造。
  2. 弾性変形可能な爪状の係合部と当該係合部が弾性的に係合される被係合部とによって構成され、
    一方の取付片を取付ボルトに挿通させた状態で他方の取付片を取付ボルトに挿通させて双方の取付片を重ね合わせた際に、前記係合部が前記被係合部に弾性的に係合されるにより双方の取付片が取付ボルトから外れるのを阻止する仮固定部を備えている、
    ことを特徴とする請求項1のエアバッグモジュールの取付構造。
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