JP4636452B2 - パンチ金型 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はパンチ金型、特に刃先のハイト調整の場合に、パンチガイドをリテーナカラーから抜くときに該パンチガイドが刃先と接触せず、パンチガイド回転時の位置決めピンと係合穴との位置合わせを容易に行うようにしたパンチ金型に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来のパンチプレス、例えばタレットパンチプレスは図10に示す構成を有し、パンチ金型Pが上部タレット60に、ダイ金型Dが下部タレット70にそれぞれ取り付けられ、その上方には、ラム65が設置されている。
【0003】
上部タレット60には、リフトスプリング62を介してパンチガイド61が装着され、該パンチガイド61には、弾性体69と溝73、及び位置決めピン71と係合穴72を介してリテーナカラー68が取り付けられている。
【0004】
また、上記リテーナカラー68には、ストリッパスプリング63を介してパンチヘッド67が支持され、該パンチヘッド67には、パンチドライバ76が一体的に設けられている。
【0005】
上記パンチドライバ76は、リテーナカラー68側のキー75を通して該リテーナカラー68を貫通し、該パンチドライバ76の下端には、パンチボディ64が上下動自在に螺合し、該パンチボディ64は、そのキー74を介して前記パンチガイド61内を案内されている。
【0006】
この構成により、ラム65を作動してパンチヘッド67を打圧すると、先ず、リフトスプリング62が撓んで、パンチガイド61先端のストリッパプレート66が、ダイ金型D上のワークWに当接する。
【0007】
次に、パンチガイド61はそのままでストリッパスプリング63が撓み、パンチボディ64先端の刃先64Aにより、例えばワークWに打ち抜き加工が施される。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
ところが、パンチ金型Pは長時間使用していると、その刃先64Aが減って来るので、研磨する必要があり、研磨後は、その研磨分だけ刃先64Aをハイト調整をしなければならない。
【0010】
即ち、図10において、刃先64Aを研磨後は、その高さを変更することによりハイト調整しなければ、ストリッパプレート66で押さえたダイ金型D上のワークWに対して所定の打ち抜き加工ができない。
【0011】
そこで、図11に示すように、前記タレットパンチプレスから(図10)パンチ金型Pのみを取り出し、パンチガイド61側の溝73と係合穴72をリテーナカラー68側の弾性体69と位置決めピン71から外すことにより、該パンチガイド61をリテーナカラー68から抜く。
【0012】
その後、パンチガイド61を回転させれば、該パンチガイド61にキー74を介して案内されたパンチボディ64をパンチドライバ76に対して回転させることができ、それにより、刃先64Aのハイト調整が可能となる。
【0013】
しかし、従来のパンチ金型Pにおいては、図示するように、パンチガイド61側には、溝73が一段しか設けられていない。
【0014】
そのため、パンチガイド61側の溝73をリテーナカラー68側の弾性体69から外したときに、その外したときの勢いを止めることができなくなり、パンチガイド61の開口部77が刃先64Aに接触することがある。
【0015】
その結果、そのパンチ金型Pは、パンチボディ64を修正しなければ、再使用できないなど種々の弊害がある。
【0016】
更に、パンチガイド61の溝73を(図11)リテーナカラー68の弾性体69から外した場合の垂直方向の位置が定まらず、そのため位置決めピン71と係合穴72が干渉したり、反対に離れ過ぎることがある。
【0017】
そのため、パンチガイド61の回転時において、上記位置決めピン71と係合穴72の位置合わせが困難となる。
【0018】
本発明の目的は、刃先のハイト調整の場合に、パンチガイドをリテーナカラーから抜くときに該パンチガイドが刃先と接触せず、パンチガイド回転時の位置決めピンと係合穴との位置合わせを容易に行うようにしたパンチ金型を提供する。
【0019】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、本発明は、図1に示すように、
(A)パンチボディ31の刃先31Aのハイト調整をリテーナカラー35とパンチガイド30に設けられた位置決めピン39と複数個の係合穴38の組み合わせにより行うパンチ金型Pにおいて、
(B)上記リテーナカラー35又はパンチガイド30に弾性体36を設け、パンチガイド30又はリテーナカラー35に該弾性体36と係合する溝40、41を垂直方向に複数段形成したことを特徴とするパンチ金型Pという技術的手段を講じている。
【0020】
従って、本発明のパンチ金型Pによれば(図1)、例えば上記複数段の溝40、41を、上溝40と上溝40から成る2段の溝により構成し、リテーナカラー35側に弾性体36を設け、パンチガイド30側に上溝40と下溝41を形成し、且つ上記上溝40と下溝41の(図3)最奥部40A−2、41A−2の水平方向の位置X0 を共通の基準位置X0 とし、各溝40、41が、該基準位置X0 との差dが小さい小差部41Aaと、該基準位置X0 との差Dが大きい大差部40Aaを有し、上溝40と下溝41間の平坦部42に関し、各溝40、41の小差部40Aa、41Aaは互いに接近して配置され、大差部40Ab、41Abは互いに離反して配置され、更に上記上溝40と下溝41間の垂直方向の距離Gは(図4)、位置決めピン39の係合穴38への進入深さgよりも大きいように構成する。
【0021】
この構成により、当初は(図5(A))、上記弾性体36をパンチガイド30側の下溝41に係合させておけば、該パンチガイド30を極めて弱い力でリテーナカラー35から抜くだけで(図5(B))弾性体36が(図3)下溝41の小差部41Aaから簡単に外れて平坦部42を通過し上溝40の小差部40Aaへ移動し該上溝40と係合するので(矢印▲1▼)、該弾性体36は、上溝40の大差部40Abに阻まれてそれ以上移動できず通常の力では容易には外れないようになり、そのとき位置決めピン39は(図5(B))、当初の係合穴38−aから外れている。
【0022】
従って、パンチガイド30は(図5(B))、その上溝40が弾性体36に係合した状態で停止し、勢い余ってパンチガイド30の開口部を刃先31Aに接触させることが無くなる。
【0023】
また、これにより、パンチガイド30のリテーナカラー35に対する垂直方向の位置が定まるので(図5(B))、そのままパンチガイド30を回転させれば(図5(C))、パンチガイド30回転時における位置決めピン39と次の係合穴38−bの位置合わせが容易となる(図5(D))。
【0024】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を、実施の形態により添付図面を参照して、説明する。
図1は、本発明によるパンチ金型Pの斜視図である。
【0025】
このパンチ金型Pは、よく知られているように、ダイ金型D(図9)と協働してワークWにパンチ加工を施す金型である。
【0026】
図1のパンチ金型Pは、パンチヘッド32を有し、該パンチヘッド32は、後述するラム2が(図9)打圧する部分であって、リテーナカラー35(図1)を貫通しその下部32Bには、パンチボディ31が螺合している。
【0027】
パンチボディ31は(図1)、そのキー42とパンチガイド30側のキー溝43を介して該パンチガイド30に案内され、その刃先31Aがハイト調整されるようになっている。
【0028】
一方、上記パンチヘッド32には(図8)、前記リテーナカラー35がそのキー45を介して案内されている。
【0029】
このリテーナカラー35の(図1)フランジ35Aの上面と、パンチヘッド32のフランジ32Aの下面間には、ストリッパスプリング33が嵌挿されている。
【0030】
この構成により、上記ストリッパスプリング33の復元力によりパンチヘッド32は上方に押圧され、該パンチヘッド32は(図8)、そのOリング3によりリテーナカラー35に係止している。
【0031】
上記リテーナカラー35の(図1、図8))フランジ35Aには、位置決めピン39が設けられ、該位置決めピン39は、パンチガイド30のフランジ30Aに形成された複数個の係合穴38に対応している。
【0032】
この場合、上記複数個の係合穴38のピッチ間隔pは(図1)、パンチボディ31の刃先31Aのハイト調整量Hに対応させてある。
【0033】
この構成により、リテーナカラー35に設けられた後述する弾性体36から(図5(B))パンチガイド30の例えば下溝41を外して上溝40を該弾性体36に係合させ、この状態でパンチガイド30を回転させた後(図5(C))、位置決めピン39を所定の係合穴38−bに差し込めば(図5(D))、パンチボディ31の刃先31Aのハイト調整を行うことができる。
【0034】
このリテーナカラー35の下部35Bには、弾性体36が設けられ、該弾性体36は、例えばOリングで構成され、後述するパンチガイド30の溝40、41と係合するようになっている。
【0035】
上記パンチガイド30には、前記したように、弾性体36と係合する溝40、41が垂直方向に複数段形成され、図示する例では(図2)、複数段の溝40、41は、上溝40と上溝40から成る2段の溝により構成されている。
【0036】
この上溝40と下溝41は、パンチガイド30のフランジ30Aの内側に形成され、各溝40、41は、図3に示すように、小差部40Aa、41Aaと、大差部40Ab、41Abを有する。
【0037】
即ち、上記各溝40、41は、弾性体36と係合したときにそれを収納する収納部40A、41Aを有し、その最奥部40A−2、41A−2は、図示するように、いずれも水平方向(X軸方向)の位置X0 が同じである。
【0038】
また、この最奥部40A−2、41A−2の位置X0 を共通の基準位置X0 として、上溝40の下端部40A−3の位置と、下溝41の上端部41A−1の位置は、同じ位置X1 にあり、上溝40の上端部40A−1の位置と、下溝41の下端部41A−3の位置も、同じ位置X2 にある。
【0039】
これにより、上記最奥部40A−2、41A−2の位置X0 を基準位置X0 として、各溝40、41は、基準位置X0 との差=X0 −X1 =dが小さい小差部40Aa、41Aaと、基準位置X0 との差=X0 −X2 =Dが大きい大差部40Ab、41Abをそれぞれ有する。
【0040】
そして、上溝40と下溝41は、平坦部42を介して隔てられ、この平坦部42に関して、上記小差部40Aa、41Aaは、互いに接近して配置され、大差部40Ab、41Abは、互いに離反して配置されている。
【0041】
この構成により、例えば当初は(図5(A))、上記弾性体36をパンチガイド30側の下溝41に係合させておき、該パンチガイド30を極めて弱い力でリテーナカラー35から抜くと(図5(B))、弾性体36は、図3に示すように、先ず、下溝41の小差部41Aaの小さい幅dだけ圧縮されて該下溝41から簡単に外れる(矢印▲1▼)。
【0042】
次に、上記下溝41から簡単に外れた弾性体36は、そのままの圧縮された状態で平坦部42を通過して、上溝40の小差部40Aaの同様に小さい幅dだけ今度は拡張されて該上溝40と係合する(矢印▲1▼)。
【0043】
そして、パンチガイド30を更にリテーナカラー35から抜こうとしても、リテーナカラー35側の弾性体36は、上溝40の幅Dが大きい大差部40Abに当接するのでそれに邪魔され、該上溝40からは容易には外れない。
【0044】
この場合、弾性体36が上溝40から外れるためには、図示するように、大差部40Abの大きい幅Dだけ圧縮されなければならず、通常の力ではパンチガイド30をリテーナカラー35から抜くことはできない。
【0045】
このように、パンチガイド30は、通常の力ではリテーナカラー35から抜けず、本発明によれば、該パンチガイド30がパンチボディ31の刃先31Aと接触しないようになり、また、これにより、パンチガイド30のリテーナカラー35に対する垂直方向の位置が定まるので、パンチガイド30回転時における位置決めピン39と係合穴38の位置合わせが容易となる(図5(C)〜図5(D))。
【0046】
また、上記各溝40、41の小差部40Aa、41Aaの機能は、パンチガイド30を回転し刃先31Aのハイト調整を行ってから(図5(C))元に戻すために極めて弱い力で差し込む場合も(図5(D))同様であり、上溝40に係合していた弾性体36は、該上溝40の小差部40Aaの小さい幅dだけ圧縮されて簡単に外れ(矢印▲2▼)、そのままの圧縮された状態で平坦部42を通過して、下溝41の小差部41Aaの同様に小さい幅dだけ今度は拡張されて該下溝41と係合する。
【0047】
更に、図4に示すように、上記上溝40と下溝41間の垂直方向の距離Gは、位置決めピン39の係合穴38への進入深さgよりも大きい。
【0048】
即ち、当初は(図4(A))、パンチガイド30の下溝41をリテーナカラー35の弾性体3と係合させ、その場合の位置決めピン39が係合穴38に進入した深さgに対して、上溝40と下溝41間の垂直方向の距離Gを大きく形成しておく。
【0049】
この構成により、パンチガイド30をリテーナカラー35から抜くときに(図4(B))、該パンチガイド30の下溝41を弾性体36から外して、上溝40を弾性体36に係合させれば、同時に位置決めピン39は係合穴38から外れる。
【0050】
従って、後述するように、パンチガイド30を回転することにより(図5(C))、刃先31Aのハイト調整ができる(図5(D))。
【0051】
図6は、弾性体36をパンチガイド30側に設け、複数段の溝40、41、例えば、上溝40と上溝40から成る2段の溝をリテーナカラー35側に形成した場合を示している。
【0052】
図1〜図5と図6(図7)とでは、弾性体36と溝40、41とが係合する側(外側又は内側)が相違し、また、パンチガイド30をリテーナカラー35から抜くときの弾性体36の移動の仕方(下溝41から上溝40へ又は上溝40から下溝41へ)が相違する。
【0053】
即ち、図1〜図5は、溝40、41が(例えば図3)、外側に窪んでおり、これに対応して弾性体36もその外側が溝40、41と係合するようになっている。
【0054】
これに対して、図6(図7)は、図示するように、溝40、41が内側に窪んでおり、これに対応して弾性体36もその内側が溝40、41と係合するようになっている。
【0055】
また、図1〜図5は、既述したように、パンチガイド30は、当初は(例えば図3)、その下溝41がリテーナカラー35側の弾性体36と係合しており、該パンチガイド30をリテーナカラー35から外すときには、弾性体36がこの下溝41から平坦部42を通過して上溝40へ移動する(矢印▲1▼)。
【0056】
これに対して、図6(図7)は、パンチガイド30は、当初は(例えば図7)、その弾性体36がリテーナカラー35側の上溝40と係合しており、該パンチガイド30をリテーナカラー35から外すときには、弾性体36がこの上溝40から平坦部42を通過して下溝41へ移動する(矢印▲3▼)。
【0057】
また、この弾性体36の移動の仕方の相違は、パンチガイド30を元に戻すために差し込む場合も同様である。
【0058】
即ち、図1〜図5は、既述したように、パンチガイド30を回転後は(図5(C))、その上溝40にリテーナカラー35側の弾性体36が係合しており、該パンチガイド30をリテーナカラー35に差し込む場合には(図5(D))、弾性体36が上溝40から平坦部42を通過して下溝41へ移動する(矢印▲2▼)。
【0059】
これに対して、図6(図7)は、同様にパンチガイド30を回転後は、その下溝41に(図7)リテーナカラー35側の弾性体36が係合しており、該パンチガイド30をリテーナカラー35に差し込む場合には、弾性体36が下溝41から平坦部42を通過して上溝40へ移動する(矢印▲4▼)。
【0060】
しかし、図6(図7)の場合も、パンチガイド30が通常の力ではリテーナカラー35から抜けないことは図1〜図5と全く同じである。
【0061】
即ち、図7に示すように、当初は、パンチガイド30側の弾性体36をリテーナカラー35側の上溝40に係合させておき、該パンチガイド30をリテーナカラー35から外すと、弾性体36は、先ず、上溝40の小差部40Aaの小さい幅dだけ圧縮されて該上溝40から簡単に外れる(矢印▲3▼)。
【0062】
次に、上記上溝40から簡単に外れた弾性体36は、そのままの圧縮された状態で平坦部42を通過して、下溝41の小差部41Aaの同様に小さい幅dだけ今度は拡張されて該下溝41と係合する(矢印▲3▼)。
【0063】
そして、その後は、パンチガイド30をリテーナカラー35から抜こうとしても、パンチガイド30側の弾性体36は、下溝41の幅Dが大きい大差部41Abに当接するのでそれに邪魔され、該下溝41からは容易には外れない。
【0064】
この場合、弾性体36が下溝41から外れるためには、図示するように、大差部41Abの大きい幅Dだけ圧縮されなければならず、通常の力ではパンチガイド30をリテーナカラー35から抜くことはできない。
【0065】
このように、パンチガイド30は、通常の力ではリテーナカラー35から抜けず、図1〜図5と同様に、本発明によれば、該パンチガイド30がパンチボディ31の刃先31Aと接触しないようになり、また、これにより、パンチガイド30のリテーナカラー35に対する垂直方向の位置が定まるので、パンチガイド30回転時における位置決めピン39と係合穴38の位置合わせが容易となる。
【0066】
前記構成を有する例えば図1のパンチ金型Pは、例えばタレットパンチプレス(図8)に適用され、上部フレーム1にはラム2が、上部タレット6には該パンチ金型Pが、下部タレット7には該パンチ金型Pと協働するダイ金型Dがそれぞれ取り付けられている。
【0067】
上部タレット6には、リフトスプリング34を介して、既述した上溝40と下溝41から成る2段の溝が内側に形成されたパンチガイド30のフランジ30Aが支持されている。
【0068】
このパンチガイド30は、キー44を介して上部タレット6に案内自在に取り付けられ、該パンチガイド30の下端には、ワークWを押さえるストリッパプレート37が取り付けられている。
【0069】
上記パンチガイド30内には、キー42を介してパンチボディ31が案内され該パンチボディ31は、パンチヘッド32の下部32Bに螺合し、該パンチヘッド32は、既述したように、リテーナカラー35を貫通し、ストリッパスプリング33を介して該リテーナカラー35に支持されている。
【0070】
そして、図8に示す状態では、ストリッパスプリング33の復元力により、パンチヘッド32は、そのOリング3を介してリテーナカラー35に係止している。
【0071】
しかし、加工時にラム2を作動すると(図9)、該ラム2がパンチヘッド32を打圧するので、先ず、リフトスプリング34が撓んで、パンチガイド30先端のストリッパプレート37が、ダイ金型D上のワークWに当接する。
【0072】
次に、パンチガイド30はそのままでストリッパスプリング33が撓み、パンチヘッド32が下降してそのOリング3がリテーナカラー35から離れ、該パンチヘッド32に螺合しているパンチボディ31先端の刃先31Aにより、例えばワークWに打ち抜き加工が施される。
【0073】
図1は、このような作用を有するパンチ金型Pを上部タレット6から取り外した状態を示し、この図1の状態で刃先31Aのハイト調整を行う。
【0074】
以下、前記構成を有する本発明の動作を図5に基づいて詳述する。
【0075】
(A)当初の位置。
例えば図5(A)に示すように、パンチボディ31の刃先31Aは、図示する位置にあり、また、リテーナカラー35側の弾性体36をパンチガイド30側の下溝41に係合させておき、更に、位置決めピン39は係合穴38−aに挿入されているものとする。
【0076】
(B)パンチガイド30をリテーナカラー35から抜く場合の動作。
【0077】
次に、図5(A)の状態から、上記パンチガイド30を極めて弱い力でリテーナカラー35から抜く(図5(B))。
【0078】
これにより、リテーナカラー35側の弾性体36は、図3に示すように(矢印▲1▼)、下溝41の小差部41Aaの小さい幅dだけ圧縮されて該下溝41から簡単に外れてから、そのままの圧縮された状態で平坦部42を通過し、今度は、上溝40の小差部40Aaの小さい幅dだけ拡張されて該上溝40と係合する。
【0079】
従って、パンチガイド30は、その上溝40が弾性体36と係合した図5(B)に示す位置で停止し、通常の力では該パンチガイド30をリテーナカラー35から抜くことはできない。
【0080】
また、このとき、リテーナカラー35側の位置決めピン39は、パンチガイド30側の当初の係合穴38−aから外れており、該パンチガイド30は回転可能となっている。
【0081】
(C)パンチガイド30の回転動作。
【0082】
上記図5(B)の状態から、パンチガイド30を回転させると、それにキー42を介して案内されたパンチボディ31は下降し、刃先31Aは図5(B)に比べてHだけ下がっている。
【0083】
そして、このとき、リテーナカラー35側の位置決めピン39は、パンチガイド30側の次の係合穴38−bの直上方に位置している。
【0084】
(D)位置決めピン39と係合穴38の位置合わせ。
【0085】
上記図5(C)の状態から、上記パンチガイド30を極めて弱い力でリテーナカラー35側へ差し込む(図5(D))。
【0086】
これにより、リテーナカラー35側の弾性体36は、図3に示すように(矢印▲2▼)、上溝40の小差部40Aaの小さい幅dだけ圧縮されて該上溝40から簡単に外れてから、そのままの圧縮された状態で平坦部42を通過し、今度は、下溝41の小差部41Aaの小さい幅dだけ拡張されて該下溝41と係合する。
【0087】
そして、このとき、位置決めピン39が次の係合穴38−bに挿入され、両者の位置合わせは完了し、刃先31Aのハイト調整も同時に完了する。
【0088】
尚、上記動作説明においては、弾性体36がリテーナカラー35側に設けられ、複数段の溝40、41がパンチガイド30側に形成された場合について詳述したが(図1〜図6)、本発明はこれに限定されず、逆の場合(図6(図7))も同様の作用・効果を奏する。
【0089】
更に、上記動作説明においては、パンチガイド30を反時計方向に回転させた場合について(図5)詳述したが、本発明ではそれに限定されず、該パンチガイド30を時計方向に回転させた場合でも、また、パンチガイド30を停止させたままでパンチヘッド32を回転させた場合でも、同様の作用・効果を奏する。
【0090】
【発明の効果】
上記のとおり、本発明の構成によれば、刃先のハイト調整の場合に、パンチガイドをリテーナカラーから抜くときに該パンチガイドが刃先と接触せず、パンチガイド回転時の位置決めピンと係合穴との位置合わせを容易に行うようにしたパンチ金型を提供するという技術的効果を奏することとなった。
【0091】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるパンチ金型Pを示す斜視図である。
【図2】本発明を構成する弾性体36と溝40、41との関係を示す図である。
【図3】本発明を構成する溝40、41の詳細図である。
【図4】本発明を構成する溝40、41と位置決めピン39との関係を示す図である。
【図5】本発明による動作説明図である。
【図6】本発明の他の実施形態を示す図である。
【図7】図6の溝40、41の詳細図である。
【図8】本発明によるパンチ金型Pの適用例を示す図である。
【図9】図5の加工状態を示す図である。
【図10】従来技術の構成説明図である。
【図11】従来技術の課題説明図である。
【符号の説明】
1 上部フレーム
2 ラム
3 Oリング
6 上部タレット
7 下部タレット
30 パンチガイド
31 パンチボディ
32 パンチヘッド
33 ストリッパスプリング
34 リフトスプリング
35 リテーナカラー
36 弾性体
37 ストリッパプレート
38 係合穴
39 位置決めピン
40、41 溝
40A、41A 収納部
40A−1、41A−1 上端部
40A−3、41A−3 下端部
40A−2、41A−2 最奥部
40Aa、41Aa 小差部
40Ab、41Ab 大差部
42、44、45 キー
43 キー溝
D ダイ金型
P パンチ金型
W ワーク

Claims (7)

  1. パンチボディの刃先のハイト調整をリテーナカラーとパンチガイドに設けられた位置決めピンと複数個の係合穴の組み合わせにより行うパンチ金型において、
    上記リテーナカラー又はパンチガイドに弾性体を設け、パンチガイド又はリテーナカラーに該弾性体と係合する溝を垂直方向に複数段形成したことを特徴とするパンチ金型。
  2. 上記複数段の溝は、上溝と下溝から成る2段の溝により構成されている請求項1記載のパンチ金型。
  3. 上記上溝と下溝の最奥部の水平方向の位置を共通の基準位置とし、各溝は、該基準位置との差が小さい小差部と、該基準位置との差が大きい大差部を有する請求項2記載のパンチ金型。
  4. 上記上溝と下溝間の平坦部に関し、各溝の小差部は互いに接近して配置され、大差部は互いに離反して配置されている請求項2、又は3記載のパンチ金型。
  5. 上記上溝と下溝間の垂直方向の距離は、位置決めピンの係合穴への進入深さよりも大きい請求項2記載のパンチ金型。
  6. 上記複数個の係合穴のピッチ間隔を、パンチボディの刃先のハイト調整量に対応させた請求項1記載のパンチ金型。
  7. 上記弾性体がOリングにより構成されている請求項1記載のパンチ金型。
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