JP4634198B2 - 入退室管理システムおよび入退室管理方法 - Google Patents

入退室管理システムおよび入退室管理方法 Download PDF

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Description

この発明は、管理エリア内の室内区画への不正な入退室操作をパスバック違反として検出し、予め定められた運用方式に従って室内区画への入退室を制限する入退室管理システムおよび入退室管理方法に関するものである。
図21に従来の入退室管理システムの要部を示す。同図において、1−1〜1−4は室内への出入り口に配置されたリーダ、2は中央の監視室に設けられた管理装置、3はリーダ1−1〜1−4と管理装置2とを接続する通信ラインである。
この例において、リーダ1−1は室内区画(1)から室内区画(2)への入口に設けられており、リーダ1−2は室内区画(2)から室内区画(1)への出口に設けられている。リーダ1−3は室内区画(3)から室内区画(4)への入口に設けられており、リーダ1−4は室内区画(4)から室内区画(3)への出口に設けられている。
この入退室管理システムにおいて、室内区画(1)から室内区画(2)へ入室したい場合、入室者は識別情報(例えば、カード番号)が書き込まれているICカード4をリーダ1−1にセットする。リーダ1−1は、セットされたICカード4に書き込まれている識別情報を読み取り、この識別情報とリーダ1−1の固有情報(例えば、管理コード番号)を通信ライン3を介して管理装置2へ送る。
〔通常の入退室制御〕
管理装置2は、リーダ1−1からの識別情報と固有情報とに基づき、ICカード4を保有する入室者が室内区画(2)への入室が許可されている者か否かを判定し、入室が許可されている者であればリーダ1−1へその旨を知らせ、入室の許可表示を行うとともに、電気錠(図示せず)を解錠し、室内区画(1)から室内区画(2)への扉を開く。
退室時も同様であり、管理装置2は、リーダ1−2からの識別情報と固有情報とに基づき、ICカード4を保有する入室者が室内区画(1)への退室が許可されている者か否かを判定し、退室が許可されている者であればリーダ1−2へその旨を知らせ、退室の許可表示を行うとともに、電気錠(図示せず)を解錠し、室内区画(2)から室内区画(1)への扉を開く。
〔アンチパスバック制御〕
上述した通常の入退室制御では、室内区画(1)から室内区画(2)へ入室した後に、何らかの方法で室内区画(2)の外にいる第三者にICカード4を渡せば、同一のICカード4を使い回して、すなわち連続入室操作を行って、第三者を室内区画(1)から室内区画(2)へ不正に入室させることが可能である。また、室内区画(2)から室内区画(1)への退室操作を行わずに、室内区画(3)から室内区画(4)へ入室することも可能である。そこで、従来の入退室管理システムでは、アンチパスバック制御を行っている。
アンチパスバック制御では、管理装置2において、ICカード4を使用しての室内区画(1)から室内区画(2)への入室操作を記憶しておき、例えば、室内区画(2)から室内区画(1)へのICカード4を使用しての退室操作が行われていないにも拘わらず、再び同一のICカード4を使用して室内区画(1)から室内区画(2)への入室操作が行われた場合、不正な入室操作とみなして、室内区画(1)から室内区画(2)への入室を不許可とする。また、室内区画(1)から室内区画(2)へのICカード4を使用しての入室操作が行われていないにも拘わらず、ICカード4を使用して室内区画(2)から室内区画(1)への退室操作が行われた場合、不正な退室操作とみなして、室内区画(2)から室内区画(1)への退室を不許可とする。また、室内区画(2)から室内区画(1)へのICカード4を使用しての退室操作が行われていないにも拘わらず、ICカード4を使用して室内区画(3)から室内区画(4)への入室操作が行われた場合、不正な入室操作とみなして、室内区画(3)から室内区画(4)への入室を不許可とする。
このように、管理装置2は、アンチパスバック制御により、管理エリア100内の室内区画への不正な入退室操作をパスバック違反として検出し、室内区画への入退室の制限を行う。なお、このようなアンチパスバック制御を採用した入退室制御システムの例として、特許文献1に開示された「入退室管理方法および入退室管理システム」がある。また、入退室管理の制御方式は異なるものの、同様のアンチパスバック制御を採用した入退室管理システムが特許文献2や3にも記載されている。特許文献1に示された制御方式はセンタ一括方式と呼ばれ、特許文献2に示された制御方式はコントローラ制御方式と呼ばれ、特許文献3に示された制御方式は分散制御型アンチパスバック方式と呼ばれている。
特開2000−259968号公報 特開2000−276622号公報 特開2008−84278号公報
アンチパスバック制御の導入初期やテナントが入れ替わったような場合、ユーザが慣れていないせいもあり、パスバック違反が多発する。例えば、照合OKで扉が開いても、ユーザが不慣れなために入室に手間取り、そのまま一時的にに許可された解錠時間(一時解錠時間)が経過して施錠されてしまったり、退室操作を行わずに、開いている扉から退室してしまい、次の入室操作でパスバック違反となったりする。
このようなパスバック違反が生じると、通行が禁止されるので、パスパック違反者を正規のルートに戻したり、管理装置からリセット操作を行い、扉を開けたりするなどして対処しなければならず、通行の利便性が損なわれるばかりでなく、管理者にも大きな負担がかかる。また、操作ミスにより、退室時にパスパック違反となり、部屋に閉じ込められて外に出られないというようなことも発生する虞れがある。
なお、パスバック違反時の入退室の制限方式の1つとして、パスバック違反の発生時には入退室をともに不許可とするのではなく、入退室をともに許可し警報(威嚇)のみとする運用方式とすることも考えられる。しかし、このような運用方式とすると、パスバック違反が多発する過渡期の利便性はよくなるが、パスバック違反が少なくなる安定期ではセキュリティ性が低下してしまう。
本発明は、このような課題を解決するためになされたもので、その目的とするところは、パスバック違反が多発する過渡期の利便性と、パスバック違反が少なくなる安定期のセキュリティ性の向上とを両立させることが可能な入退室管理システムおよび入退室管理方法を提供することにある。
第1〜第6発明
このような目的を達成するために、第1発明(請求項1に係る発明)は、管理エリア内の室内区画への不正な入退室操作をパスバック違反として検出し、予め定められた運用方式に従って室内区画への入退室を制限する入退室管理システムにおいて、管理エリア内で発生するパスバック違反の回数を所定の単位期間毎に集計する手段と、集計された所定の単位期間毎のパスバック違反の回数をパスバック違反のトレンドとして表示する手段と、所定の単位期間当たりのパスバック違反の回数の増加方向への閾値として設定された上限閾値ラインおよび減少方向への閾値として設定された下限閾値ラインをパスバック違反のトレンドに対して表示する手段とを備え、第2の運用方式は第1の運用方式よりも入退室の制限が緩やかな運用方式として定められていることを特徴とするものである。
また、第4発明(請求項4に係る発明)は、メモリに格納されているプログラムに従うコンピュータの処理動作によって、管理エリア内の室内区画への不正な入退室操作をパスバック違反として検出し、予め定められた運用方式に従って室内区画への入退室を制限する入退室管理方法において、コンピュータは、管理エリア内で発生するパスバック違反の回数を所定の単位期間毎に集計するステップと、集計された所定の単位期間毎のパスバック違反の回数をパスバック違反のトレンドとして表示するステップと、所定の単位期間当たりのパスバック違反の回数の増加方向への閾値として設定された上限閾値ラインおよび減少方向への閾値として設定された下限閾値ラインをパスバック違反のトレンドに対して表示するステップと、パスバック違反のトレンドが上限閾値ラインと下限閾値ラインとの間を通過し、下限閾値ラインを下回った場合、パスバック違反検出時の運用方式として第1の運用方式への切り替えを推奨するステップと、パスバック違反のトレンドが下限閾値ラインと上限閾値ラインとの間を通過し、上限閾値ラインを上回った場合、パスバック違反検出時の運用方式として第2の運用方式への切り替えを推奨するステップとを実行し、第2の運用方式は第1の運用方式よりも入退室の制限が緩やかな運用方式として定められることを特徴とするものである。
この発明によれば、所定の単位期間を例えば1日とすると、管理エリア内で発生するパスバック違反の回数が1日毎に集計され、この1日毎のパスバック違反の回数がパスバック違反のトレンドとして表示される。また、このパスバック違反のトレンドに対して、1日当たりのパスバック違反の回数の増加方向への閾値として設定された上限閾値ラインおよび減少方向への閾値として設定された下限閾値ラインが表示される。ここで、パスバック違反は、アンチパスバック制御の導入初期は多発し、時間の経過に伴って徐々に少なくなるものと考えられる。本発明では、パスバック違反のトレンドとこのトレンドに対して表示される上限閾値ラインおよび下限閾値ラインとに基づいて、パスバック違反検出時の運用方式の切り替えを管理者に判断させる。
例えば、アンチバスパック制御の導入初期は、入退室をともに許可し警報のみとする運用方式A(入退室の制限が緩やかな運用方式(第2の運用方式))を採用する。時間の経過に伴って徐々にパスバック違反の回数が少なくなり、パスバック違反のトレンドが下限閾値ラインを下回った場合、入退室をともに不許可とする運用方式B(入退室の制限が厳しい運用方式(第1の運用方式))へ切り替えるか否かを管理者に判断させる。この管理者の判断により、運用方式Bへ切り替えるように指示を出せば、パスバック違反が多発する過渡期には緩やかな運用方式Aによってパスバック違反時の入退室が制限され、パスバック違反が少なくなる安定期には厳しい運用方式Bによってパスバック違反時の入退室が制限されるものとなる。また、テナントが入れ替わるなどして、パスバック違反のトレンドが上限閾値ラインを上回った場合、運用方式Aへ切り替えるか否かを管理者に判断させる。この管理者の判断により、運用方式Aへ切り替えるように指示を出せば、それまでの厳しい運用方式Bから緩やかな運用方式Aに戻される。
なお、第1発明や第4発明では、閾値ラインを上限閾値ラインと下限閾値ラインとの2つとし、パスバック違反のトレンドが上限閾値ラインと下限閾値ラインとの間を通過し、下限閾値ラインを下回った場合、運用方式Bへの切り替えを推奨するようにし、パスバック違反のトレンドが下限閾値ラインと上限閾値ラインとの間を通過し、上限閾値ラインを上回った場合、運用方式Aへの切り替えを推奨するようにするが、例えば、室内区画への入室は禁止し、退室は許可し警報のみとする運用方式C(第3の運用方式)を定め、パスバック違反のトレンドが下限閾値ラインを下回った場合、運用方式Bへの切り替えを推奨するようにし、パスバック違反のトレンドが上限閾値ラインを上回った場合、運用方式Aへの切り替えを推奨するようにし、パスバック違反のトレンドが上限閾値ラインと下限閾値ラインとの間に入った場合、運用方式Cへの切り替えを推奨するようにするようにしてもよい(第2発明(請求項2に係る発明)、第5発明(請求項5に係る発明))
また、本発明において、閾値ラインは、管理エリアに出入りする人の数や管理エリア内の扉の数に応じて変更するようにしてもよい(第3発明(請求項3に係る発明)、第6発明(請求項6に係る発明))。例えば、管理エリアに出入りする人の数をカウントし、人の出入り数が多くなれば、パスバック違反の発生回数も多くなると考えられるので、閾値ラインの位置を高くする。同様に、レイアウトの変更などにより、管理エリア内の扉の数が多くなれば、パスバック違反の発生回数も多くなると考えられるので、閾値ラインの位置を高くする。本発明において、閾値ラインは、上限閾値ラインと下限閾値ラインの2つあり、上限閾値ラインと下限閾値ラインの2つをともに変更したり、何れか一方を変更したりする。この場合、上限閾値ラインと下限閾値ラインとの幅を変更対象としてもよいことは言うまでもない。
第7〜第13発明
また、上述した目的を達成するために、第7発明(請求項7に係る発明)は、管理エリア内の室内区画への不正な入退室操作をパスバック違反として検出し、予め定められた運用方式に従って室内区画への入退室を制限する入退室管理システムにおいて、管理エリア内で発生するパスバック違反の回数を所定の単位期間毎に集計する手段と、所定の単位期間当たりのパスバック違反の回数の増加方向への閾値として設定された上限閾値および減少方向への閾値として設定された下限閾値を記憶する手段と、集計された所定の単位期間毎のパスバック違反の回数と記憶されている上限閾値および下限閾値とに基づいてパスバック違反検出時の運用方式を自動的に切り替える運用方式自動切替手段とを備え、運用方式自動切替手段は、集計された所定の単位期間毎のパスバック違反の回数を監視し、パスバック違反の回数が上限閾値と下限閾値との間を通過し、下限閾値を下回った場合、パスバック違反検出時の運用方式を第1の運用方式に切り替える手段と、集計された所定の単位期間毎のパスバック違反の回数を監視し、パスバック違反の回数が下限閾値と上限閾値との間を通過し、上限閾値を上回った場合、パスバック違反検出時の運用方式を第2の運用方式に切り替える手段とを備え、第2の運用方式は第1の運用方式よりも入退室の制限が緩やかな運用方式として定められていることを特徴とする。
また、第11発明(請求項11に係る発明)は、メモリに格納されているプログラムに従うコンピュータの処理動作によって、管理エリア内の室内区画への不正な入退室操作をパスバック違反として検出し、予め定められた運用方式に従って室内区画への入退室を制限する入退室管理方法において、コンピュータは、管理エリア内で発生するパスバック違反の回数を所定の単位期間毎に集計するステップと、所定の単位期間当たりのパスバック違反の回数の増加方向への閾値として設定された上限閾値および減少方向への閾値として設定された下限閾値を記憶するステップと、集計された所定の単位期間毎のパスバック違反の回数と記憶されている上限閾値および下限閾値とに基づいてパスバック違反検出時の運用方式を自動的に切り替える運用方式自動切替ステップとを実行し、運用方式自動切替ステップでは、集計された所定の単位期間毎のパスバック違反の回数を監視し、パスバック違反の回数が上限閾値と下限閾値との間を通過し、下限閾値を下回った場合、パスバック違反検出時の運用方式を第1の運用方式に切り替えるステップと、集計された所定の単位期間毎のパスバック違反の回数を監視し、パスバック違反の回数が下限閾値と上限閾値との間を通過し、上限閾値を上回った場合、パスバック違反検出時の運用方式を第2の運用方式に切り替えるステップとを実行し、第2の運用方式は第1の運用方式よりも入退室の制限が緩やかな運用方式として定められることを特徴とする。
この発明によれば、所定の単位期間を例えば1日とすると、管理エリア内で発生するパスバック違反の回数が1日毎に集計され、この集計された1日毎のパスバック違反の回数と1日当たりのパスバック違反の回数の増加方向への閾値および減少方向への閾値として記憶されている上限閾値および下限閾値とに基づいてパスバック違反検出時の運用方式が自動的に切り替えられる。例えば、アンチバスパック制御の導入初期は、入退室をともに許可し警報のみとする運用方式A(入退室の制限が緩やかな運用方式(第2の運用方式))としておく。そして、時間の経過に伴って徐々にパスバック違反の回数が少なくなり、パスバック違反の回数が閾値を下回れば、入退室をともに不許可とする運用方式B(入退室の制限が厳しい運用方式(第1の運用方式))へ自動的に切り替わるようにする。その後、テナントが入れ替わるなどして、パスバック違反の回数が閾値を上回れば、運用方式Aに自動的に切り替わるようにする。
なお、第7発明や第11発明では、閾値を上限閾値と下限閾値との2つとし、パスバック違反の回数が上限閾値と下限閾値との間を通過し、下限閾値を下回った場合、運用方式Bへ自動的に切り替えるようにし、パスバック違反の回数が下限閾値と上限閾値の間を通過し、上限閾値を上回った場合、運用方式Aに自動的に切り替えるようにするが、例えば、室内区画への入室は禁止し、退室は許可し警報のみとする運用方式C(第3の運用方式)を定め、パスバック違反の回数が下限閾値を下回った場合、運用方式Bへ自動的に切り替えるようにし、パスバック違反の回数が上限閾値を上回った場合、運用方式Aへ自動的に切り替えるようにし、パスバック違反の回数が上限閾値と下限閾値との間に入った場合、運用方式Cへ自動的に切り替えるようにしてもよい(第8発明(請求項8に係る発明)、第12発明(請求項12に係る発明))
また、本発明において、閾値は、管理エリアに出入りする人の数や管理エリア内の扉の数に応じて変更するようにしてもよい(第10発明(請求項10に係る発明)、第13発明(請求項13に係る発明))。例えば、管理エリアに出入りする人の数をカウントし、人の出入り数が多くなれば、パスバック違反の発生回数も多くなると考えられるので、閾値の位置を高くする。同様に、レイアウトの変更などにより、管理エリア内の扉の数が多くなれば、パスバック違反の発生回数も多くなると考えられるので、閾値の位置を高くする。本発明において、閾値は、上限閾値と下限閾値の2つとするが、上限閾値と下限閾値の2つをともに変更したり、何れか一方を変更したりする。この場合、上限閾値と下限閾値の幅を変更対象としてもよいことは言うまでもない。
本発明によれば、管理エリア内で発生するパスバック違反の回数を所定の単位期間毎に集計し、この集計した所定の単位期間毎のパスバック違反の回数をパスバック違反のトレンドとして表示し、所定の単位期間当たりのパスバック違反の回数の増加方向への閾値および減少方向への閾値として設定されている上限閾値ラインおよび下限閾値ラインをパスバック違反のトレンドに対して表示するようにし、パスバック違反のトレンドが上限閾値ラインと下限閾値ラインとの間を通過し、下限閾値ラインを下回った場合、パスバック違反検出時の運用方式として第1の運用方式への切り替えを推奨し、パスバック違反のトレンドが下限閾値ラインと上限閾値ラインとの間を通過し、上限閾値ラインを上回った場合、パスバック違反検出時の運用方式として第2の運用方式(第1の運用方式よりも入退室の制限が緩やかな運用方式)への切り替えを推奨するようにしたので、また、パスバック違反のトレンドが下限閾値ラインを下回った場合、パスバック違反検出時の運用方式として第1の運用方式への切り替えを推奨し、パスバック違反のトレンドが上限閾値ラインを上回った場合、パスバック違反検出時の運用方式として第2の運用方式(第1の運用方式よりも入退室の制限が緩やかな運用方式)への切り替えを推奨し、パスバック違反のトレンドが上限閾値ラインと下限閾値ラインとの間に入った場合、パスバック違反検出時の運用方式として第3の運用方式(第2の運用方式よりも入退室の制限が厳しく第1の運用方式よりも入退室の制限が緩やかな運用方式)への切り替えを推奨するようにしたので、管理者による適切なタイミングでのパスバック違反検出時の運用方式の切り替えを支援し、パスバック違反が多発する過渡期には入退室の制限が緩やかな運用方式とするようにして、パスバック違反が少なくなる安定期には入退室の制限が厳しい運用方式とするようにして、パスバック違反が多発する過渡期の利便性と、パスバック違反が少なくなる安定期のセキュリティ性の向上とを両立させることが可能となる。
また、本発明によれば、管理エリア内で発生するパスバック違反の回数を所定の単位期間毎に集計し、この集計した所定の単位期間毎のパスバック違反の回数と所定の単位期間当たりのパスバック違反の回数の増加方向への閾値および減少方向への閾値として設定され記憶されている上限閾値および下限閾値とに基づいてパスバック違反検出時の運用方式を自動的に切り替えるようにしたので、パスバック違反の回数が上限閾値と下限閾値との間を通過し、下限閾値を下回った場合、パスバック違反検出時の運用方式を第1の運用方式に切り替え、パスバック違反の回数が下限閾値と上限閾値との間を通過し、上限閾値を上回った場合、パスバック違反検出時の運用方式を第2の運用方式(第1の運用方式よりも入退室の制限が緩やかな運用方式)に切り替えるるようにしたり、パスバック違反の回数が下限閾値を下回った場合、パスバック違反検出時の運用方式を第1の運用方式へ切り替え、パスバック違反の回数が上限閾値を上回った場合、パスバック違反検出時の運用方式を第2の運用方式(第1の運用方式よりも入退室の制限が緩やかな運用方式)へ切り替え、パスバック違反の回数が上限閾値と下限閾値との間に入った場合、パスバック違反検出時の運用方式を第3の運用方式(第2の運用方式よりも入退室の制限が厳しく第1の運用方式よりも入退室の制限が緩やかな運用方式)へ切り替えるようにして、適切なタイミングでパスバック違反検出時の運用方式の自動切替が行われるようにし、パスバック違反が多発する過渡期には入退室の制限が緩やかな運用方式となるようにして、パスバック違反が少なくなる安定期には入退室の制限が厳しい運用方式となるようにして、パスバック違反が多発する過渡期の利便性と、パスバック違反が少なくなる安定期のセキュリティ性の向上とを両立させることが可能となる。
以下、本発明を図面に基づいて詳細に説明する。
〔実施の形態1:センタ一括方式〕
図1は本発明に係る入退室管理システムの一実施の形態の要部を示す図である。同図において、図21と同一符号は図21を参照して説明した構成要素と同一或いは同等構成要素を示し、その説明は省略する。
この入退室管理システムにおいて、管理装置5は、図21に示した入退室管理システムの管理装置2と同様、アンチパスバック制御により、管理エリア100内の室内区画への不正な入退室操作をパスバック違反として検出し、室内区画への入退室の制限を行う。
図2に管理装置5のハード構成の概略を示す。同図において、5−1はCPU、5−2はRAM、5−3はROM、5−4はハードディスクなどの記憶装置、5−5〜5−7はインターフェイス、5−8はディスプレイ、5−9はキーボード、5−10はマウスである。CPU5−1は、インターフェイス5−5〜5−7を介して与えられる各種入力情報を得て、RAM5−2にアクセスしながら、ROM5−3や記憶装置5−4に格納されたプログラムに従って動作する。
記憶装置5−4には、本実施の形態特有のプログラムとして、アンチパスバック制御プログラムと運用方式設定変更支援プログラムが格納されている。このアンチパスバック制御プログラムと運用方式設定変更支援プログラムは、例えばCD−ROMなどの記録媒体に記録された状態で提供され、この記録媒体から読み出されて記憶装置5−4にインストールされている。
また、記憶装置5−4はメモリM1,M2,M3を有し、メモリM1には現在のパスバック違反検出時の運用方式が設定される。本実施の形態において、パスバック違反検出時の運用方式は、室内区画への入退室をともに許可し警報のみとする運用方式A(入退室の制限が緩やかな運用方式)と、室内区画への入退室をともに不許可とし警報を発する運用方式B(入退室の制限が厳しい運用方式)とがある。アンチパスバック制御の導入初期は、パスバック違反検出時の現在の運用方式として、運用方式AがメモリM1に設定されている。
また、本実施の形態では、運用方式の切り替えを支援するための閾値として上限閾値Th1と下限閾値Th2とが定められ、上限閾値Th1がメモリM2に、下限閾値Th2がメモリM3に設定される。この上限閾値Th1と下限閾値Th2を使用しての運用方式の切り替えの支援については後述する。
図3にCPU5−1が実行するアンチパスバック制御プログラムに従う処理動作の概略を示す。図4にCPU5−1が実行する運用方式設定変更支援プログラムに従う処理動作の概略を示す。以下、このフローチャートを参照しながら、管理装置5が有する本実施の形態特有の機能について説明する。なお、図3に示した処理動作は、管理エリア100内においてパスバック違反が検出される毎に実行される。また、図4に示した処理動作は、毎日定時刻に実行される。
〔アンチパスバック制御の導入初期:過渡期〕
CPU5−1は、管理エリア100内の室内区画への不正な入退室操作をパスバック違反として検出すると(ステップ301のYES)、当日のパスバック回数に1を加算する(ステップ302)。そして、記憶装置5−4にアクセスし、メモリM1に設定されている現在の運用方式をチェックする(ステップ303)。
アンチパスバック制御の導入初期は入退室の制限が緩やかな運用方式AがメモリM1に設定されている。このため、CPU5−1は、運用方式Aに従って、室内区画への入退室の制限を行う(ステップ304)。すなわち、運用方式Aに従って、室内区画への入退室を許可し、警報のみとする。この場合、ユーザは、警報で威嚇を受けるが、通行を阻害されることはない。アンチパスバック制御の導入初期は、ユーザの不慣れによって管理エリア100内においてパスバック違反が多発すると考えられ、入退室の制限が緩やかな運用方式Aを採用することにより、多発するパスバック違反に対して一々通行が阻害されることがなくなり、利便性が向上する。
一方、CPU5−1は、毎日定時刻になると、記憶装置5−4にアクセスし、メモリM1に設定されている現在の運用方式をチェックする(ステップ401)。アンチパスバック制御の導入初期は運用方式AがメモリM1に設定されている。このため、CPU5−1は、ステップ402へ進み、メモリM3に設定されている下限閾値Th2を読み出す。そして、この下限閾値Th2と前日のパスバック違反の回数(前日の管理エリア100内で発生したパスバック違反の集計値)とを比較する(ステップ403)。CPU5−1は、前日のパスバック違反の回数が下限閾値Th2を下回るまで、毎日、ステップ401,402,403の処理を繰り返す。
〔アンチパスバック制御の安定期〕
ユーザがアンチパスバック制御に慣れてくるとパスバック違反の回数が次第に少なくなる。CPU5−1は、毎日、ステップ401,402,403の処理を繰り返し、前日のパスバック違反の回数が下限閾値Th2を下回ると(ステップ403のYES)、ディスプレイ5−8に運用方式設定変更支援画面を表示する(ステップ404)。図5にこの時に表示される運用方式設定変更支援画面を例示する。
この運用方式設定変更支援画面G1には、1日当たりのパスバック違反の回数を縦軸をとし、時間を横軸として、1日毎の集計されたパスバック違反の回数がパスバック違反のトレンドTRとして表示される。また、パスバック違反のトレンドTRに対して、上限閾値Th1(1日当たりのパスバック違反の回数の増加方向への閾値)のライン(上限閾値ライン)L1と下限閾値Th2(1日当たりのパスバック違反の回数の減少方向への閾値)のライン(下限閾値ライン)L2が表示される。また、パスバック違反のトレンドTRと下限閾値ラインL2との交点P1に対し、運用方式Aから運用方式Bへの切り替えを推奨するポップアップウィンドウW1が表示される。
管理者は、この運用方式設定変更支援画面G1に表示されるポップアップウィンドウW1中の推奨に従い、パスバック違反検出時の運用方式として運用方式Aから運用方式Bへの切り替えに同意すれば、その旨の指示をCPU5−1へ与える。CPU5−1は、この管理者からの指示を受けて(ステップ405のYES)、パスバック違反検出時の運用方式を運用方式Aから運用方式Bへ切り替える(ステップ406)。すなわち、メモリM1に設定されている運用方式をAからBに書き替え、パスバック違反検出時の運用方式を運用方式Bとする。
したがって、以降、管理エリア100内でパスバック違反が生じた場合、CPU5−1は、アンチパスバック制御プログラムに従うフローチャート(図3)において、ステップ301,302,303を経てステップ305へ進み、入退室の制限が厳しい運用方式Bに従って入退室の制限を行う。すなわち、それまでは室内区画への入退室を許可し警報のみとしていたが、運用方式を厳しくし、入退室を不許可とする。アンチパスバック制御の安定期は、ユーザの不慣れによって発生する管理エリア100内におけるパスバック違反は少なくなるものと考えられ、入退室の制限が厳しい運用方式Bを採用することにより、不正通行を確実に阻止するようにして、セキュリティ性を向上させることができる。
CPU5−1は、運用方式がAからBへ切り替えられると、運用方式設定変更支援プログラムに従うフローチャート(図4)において、ステップ401からステップ407への処理へと進む。すなわち、メモリM2に設定されている上限閾値Th1を読み出し(ステップ407)、この上限閾値Th1と前日のパスバック違反の回数(前日の管理エリア100内で発生したパスバック違反の集計値)とを比較する(ステップ408)。CPU5−1は、前日のパスバック違反の回数が上限閾値Th1を上回るまで、毎日、ステップ401,407,408の処理を繰り返す。
〔テナントの入れ替わり:過渡期〕
テナントが入れ替わると、新しいユーザが増えるので、管理エリア100内でのパスバック違反の回数が多くなる。CPU5−1は、毎日、ステップ401,407,408の処理を繰り返し、前日のパスバック違反の回数が上限閾値Th1を上回ると(ステップ408のYES)、ディスプレイ5−8に運用方式設定変更支援画面を表示する(ステップ409)。図6にこの時に表示される運用方式設定変更支援画面を例示する。
この運用方式設定変更支援画面G2には、図5に示した運用方式設定変更支援画面G1と同様に、1日当たりのパスバック違反の回数を縦軸とし、時間を横軸として、1日毎の集計されたパスバック違反の回数がパスバック違反のトレンドTRとして表示される。また、パスバック違反のトレンドTRに対して、上限閾値ラインL1と下限閾値ラインL2が表示される。また、パスバック違反のトレンドTRと上限閾値ラインL1との交点P2に対し、運用方式Bから運用方式Aへの切り替えを推奨するポップアップウィンドウW2が表示される。
管理者は、この運用方式設定変更支援画面G2に表示されるポップアップウィンドウW2中の推奨に従い、パスバック違反時の運用方式として運用方式Bから運用方式Aへの切り替えに同意すれば、その旨の指示をCPU5−1へ与える。CPU5−1は、この管理者からの指示を受けて(ステップ405のYES)、パスバック違反検出時の運用方式を運用方式Bから運用方式Aへ切り替える(ステップ406)。すなわち、メモリM1に設定されている運用方式をBからAに書き替え、パスバック違反検出時の運用方式を運用方式Aとする。
したがって、以降、管理エリア100内でパスバック違反が生じた場合、CPU5−1は、アンチパスバック制御プログラムに従うフローチャート(図3)において、ステップ301,302,303を経てステップ304へ進み、入退室の制限が緩やかな運用方式に従って入退室の制限を行う。すなわち、それまでは操作された室内区画への入退室を不許可としていたが、運用方式を緩やかとし、入退室を許可し警報のみとする。
上述した実施の形態では、パスバック違反のトレンドTRが上限閾値ラインL1と下限閾値ラインL2との間を通過し、下限閾値ラインL2を下回った場合に運用方式Aから運用方式Bへの切り替えが推奨され、パスバック違反のトレンドTRが下限閾値ラインL2と上限閾値ラインL1との間を通過し、上限閾値ラインL1を上回った場合に運用方式Bから運用方式Aへの切り替えが推奨される。すなわち、上限閾値ラインL1と下限閾値ラインL2との間が不感帯とされ、パスバック違反のトレンドTRが下限閾値ラインL2を下回って運用方式Bに切り替えられた場合、パスバック違反のトレンドTRが下限閾値ラインL2を上回っても運用方式Aへの切り替えは行われず、パスバック違反のトレンドTRが上限閾値ラインL1を上回って運用方式Aに切り替えられた場合、パスバック違反のトレンドTRが上限閾値ラインL1を下回っても運用方式Bへの切り替えは行われない。
本発明において、上限閾値ラインL1と下限閾値ラインL2との間は必ずしも不感帯としなくてもよく、例えば図7に示すように、パスバック違反のトレンドTRが下降あるいは上昇して上限閾値ラインL1と下限閾値ラインL2との間に入った場合、「室内区画への入室は不許可とし、退室は許可し警報のみ」とする運用方式Cへの切り替えを推奨するようにしてもよい。
また、上述した実施の形態では、閾値を上限閾値Th1と下限閾値Th2の2つとしたが、例えば、参考例として図8に示すように、閾値を1つとし、パスバック違反のトレンドTRが閾値Thを下回った場合に運用方式Aから運用方式Bへの切り替えを推奨するようにし、パスバック違反のトレンドTRが閾値Thを上回った場合に運用方式Bから運用方式Aへの切り替えを推奨するようにしてもよい。
また、必ずしもポップアップウィンドウW(W1,W2)を表示しなくてもよく、上限閾値ラインL1や下限閾値ラインL2とパスバック違反のトレンドTRとの関係から、管理者に運用方式の切り替えを行うか否かを判断させるようにしてもよい。
また、上述した実施の形態では、管理者に運用方式の切り替えを行うか否かを判断させるようにしたが、自動的に運用方式の切り替えを行うようにしてもよい。
図9に自動的に運用方式の切り替えを行う場合のフローチャートを示す。この場合、CPU5−1は、毎日定時刻に、現在の運用方式をチェックする(ステップ501)。現在の運用方式がAであれば、下限閾値Th2を読み出し(ステップ502)、前日のパスバック違反の回数が下限閾値Th2を下回った時点で(ステップ503のYES)、運用方式をAからBへ自動的に切り替える(ステップ504)。現在の運用方式がBであれば、上限閾値Th1を読み出し(ステップ505)、前日のパスバック違反の回数が上限閾値Th1を上回った時点で(ステップ506のYES)、運用方式をBからAへ自動的に切り替える(ステップ507)。
なお、運用方式の自動切替を行う場合、運用方式設定変更支援画面Gの表示は不要であるが、パスバック違反のトレンドTRを表示したり、パスバック違反のトレンドTRに対して運用方式の自動切替を行った時点を表示するなどして、自動切替を行ったことを管理者に知らせるようにしてもよい。
また、上述した実施の形態では、上限閾値Th1や下限閾値Th2については予め定められているものとしたが、この上限閾値Th1や下限閾値Th2は管理者がパスバック違反のトレンドTRを見ながら画面上で手動で調整できるようにしてもよい。
また、管理エリア100に出入りする人の数をカウンタでカウントし、このカウント値に基づいて上限閾値Th1や下限閾値Th2を自動的に変更するようにしてもよい。
また、管理エリア100内の扉の数を計数するセンサを設け、レイアウト変更などによって管理エリア100内の扉の数が変わった場合、その扉の数に応じて上限閾値Th1や下限閾値Th2を自動的に変更するようにしてもよい。
また、上述した実施の形態では、管理エリア100内で生じるパスバック違反の回数を1日毎に集計するようにしたが、1週間単位で集計したり、月単位で集計したりしてもよい。また、運用方式を緩やかな運用方式Aとする場合、扉を解錠する時間(一時解錠時間)を延長するなどしてもよい。
〔実施の形態2:コントローラ制御方式〕
実施の形態1は、センタ一括方式への適用例として説明したが、コントローラ制御方式へも同様にして適用することが可能である。
図10にコントローラ制御方式を採用した入退室管理システムの要部を示す。同図において、1−1〜1−8は室内への出入り口に配置されたリーダ、6−1,6−2は施設内に分散して設けられた制御装置(コントローラ)であり、制御装置6−1,6−2は通信ライン3を介して管理装置5に接続されている。
この例において、リーダ1−1は室内区画(1)から室内区画(2)への入口に設けられており、リーダ1−2は室内区画(2)から室内区画(1)への出口に設けられている。リーダ1−3は室内区画(3)から室内区画(4)への入口に設けられており、リーダ1−4は室内区画(4)から室内区画(3)への出口に設けられている。
また、リーダ1−5は室内区画(5)から室内区画(6)への入口に設けられており、リーダ1−6は室内区画(6)から室内区画(5)への出口に設けられている。リーダ1−7は室内区画(7)から室内区画(8)への入口に設けられており、リーダ1−8は室内区画(8)から室内区画(7)への出口に設けられている。
リーダ1−1〜1−4は第1のリーダ群1Aとして制御装置6−1に接続されている。リーダ1−5〜1−8は第2のリーダ群1Bとして制御装置6−2に接続されている。制御装置6−1は、リーダ群1Aが設置されている領域を管理区画S1とし、この管理区画S1内の入退室の管理を行う。制御装置6−2は、リーダ1Bが設置されている領域を管理区画S2とし、この管理区画S2内の入退室の管理を行う。
この入退室管理システムにおいて、室内区画(1)から室内区画(2)へ入室したい場合、入室者はICカード4をリーダ1−1にセットする。リーダ1−1は、セットされたICカード4に書き込まれている識別情報を読み取り、この識別情報とリーダ1−1の固有情報を制御装置6−1へ送る。
制御装置6−1は、リーダ1−1からの識別情報と固有情報とに基づき、ICカード4を保有する入室者が室内区画(2)への入室が許可されている者か否かを判定し、入室が許可されている者であれば、リーダ1−1へその旨を知らせ、入室の許可表示を行うとともに、電気錠(図示せず)を解錠し、室内区画(1)から室内区画(2)へのドアを開く。
この際、制御装置6−1は、ICカード4を使用しての室内区画(1)から室内区画(2)への入室操作を記憶しておく。そして、アンチパスバック制御により、例えば、室内区画(2)から室内区画(1)へのICカード4を使用しての退室操作が行われていないにも拘わらず、再び同一のICカード4を使用して室内区画(1)から室内区画(2)への入室操作が行われた場合、管理区画S1内でのパスバック違反として検出する。制御装置6−2も制御装置6−1と同様に、アンチパスバック制御により、管理区画S2内の種々の不正な入退室操作をパスバック違反として検出する。
制御装置6−1や6−2で検出された管理エリア100内でのパスバック違反は通信ライン3を介して管理装置5に送られる。管理装置5は、この制御装置6−1や6−2から送られてくる管理エリア100内でのパスバック違反を1日毎に集計し、実施の形態1で説明したと同様にして、パスバック違反時の運用方式の設定変更を支援する。
センタ一括制御方式を採用した入退室管理システム(図1)では、管理装置5に負荷が集中し、管理装置5がダウンしてしまう虞れがある。管理装置5がダウンしてしまうと、施設内の全てにおいてアンチパスバック制御が行えなくなってしまう。また、管理装置5と施設内のリーダ1とが距離的にかなり離れており、リーダ1からの識別情報や固有情報が管理装置5へ伝達されるまでの時間的遅延が生じるため、リーダ1と管理装置5との間の通信時間を含めた照合に要する時間が長くなる。
これに対して、コントローラ制御方式を採用した入退室管理システム(図10)では、複数の制御装置6に負荷が分散される。また、1つの制御装置6がダウンしても、他の制御装置6が管理する管理区画Sでは、アンチパスバック制御が継続して行われる。また、制御装置6とその制御装置6の管理区画S内のリーダ1との距離が短いので、リーダ1からの識別情報や固有情報が制御装置6へ伝達されるまでの時間的遅延が少なく、リーダ1と制御装置6との間の通信時間を含めた照合に要する時間が短くなる。
このように、コントローラ制御方式を採用した入退室管理システムはセンタ一括制御方式を採用した入退室管理システムと比べ、優れた利点(高速照合、負荷分散など)を有している。しかしながら、制御装置6がそれぞれ独立して管理区画S内の入退室を管理しているため、すなわち制御装置6間の横のつながりがないため、制御装置6の管理区画SをまたがったICカード4の使用に対応することができない。例えば、管理区画S1で使用されたICカード4が管理区画S2のリーダ1−5にセットされた場合、制御装置6−2ではそのICカード4が管理区画S1において不正に入退室操作をされたものであるのか否かについて知ることができず、不正通行であるか否かを判定することができない。
また、制御装置6において、例えばメンテナンスなどの際に、入退室操作に関する情報が消失した場合、アンチパスバック制御が行えなくなるという問題もある。例えば、管理区画S1において、ICカード4をカードリーダ1−1にセットして室内区画(1)から室内区画(2)へ入室した場合、制御装置6−1ではICカード4を使用しての室内区画(1)から室内区画(2)への入室操作を記憶する。この入室操作の記憶がメンテナンスなどの際に消失してしまうと、同一のICカード4を使用して室内区画(1)から室内区画(2)への入室操作が再び行われてもこれを検出することができず、アンチパスバック制御が行われない。
〔実施の形態3:分散制御型アンチパスバック方式〕
図11に分散制御型アンチパスバック方式を採用した入退室管理システムの要部を示す。このシステムでは、コントローラ制御方式を基本とし、制御装置間の横のつながりを持たせ、さらに管理装置を用いて補償を行うようにしている。これにより、以下に説明するように、コントローラ制御方式を採用した入退室管理システムの高速照合や負荷分散などの利点を継承しつつ、管理区画をまたがったICカードの使用に対してもアンチパスバック制御を行うことが可能となる。また、入退室操作に関する情報が消失しても、継続してアンチパスバック制御を行わせることが可能となる。
図11において、1−1〜1−18は室内への出入り口に配置されたリーダ、5は中央の監視室に設けられた管理装置、7−1〜7−3は施設内に分散して設けられた制御装置であり、管理装置5と制御装置7−1〜7−3とは通信ライン3を介して接続されている。図12に施設内におけるリーダ1−1〜1−18の配置を示す。この例において、リーダ1−1〜1−3は、室内区画(1)から室内区画(2)への入口に設けられている。リーダ1−4〜1−6は室内区画(2)から室内区画(1)への出口に設けられている。リーダ1−7および1−8は室内区画(2)から室内区画(3)への入口に、リーダ1−9および1−10は室内区画(2)から室内区画(4)への入口に、リーダ1−11および1−12は室内区画(3)から室内区画(2)への出口に、リーダ1−13および1−14は室内区画(4)から室内区画(2)への出口に、リーダ1−15は室内区画(3)から(4)への入口に、リーダ1−16は室内区画(4)から(5)への入口に、リーダ1−17は室内区画(4)から室内区画(3)への出口に、リーダ1−18は室内区画(5)から室内区画(4)への出口に設けられている。
また、リーダ1−1〜1−6は第1のリーダ群1Aとして制御装置7−1に接続されており、リーダ1−7〜1−14は第2のリーダ群1Bとして制御装置7−2に接続されており、リーダ1−15〜1−18は第3のリーダ群1Cとして制御装置7−3に接続されている。制御装置7−1は、リーダ群1Aが設置されている領域を管理区画S1とし、この管理区画S1内の室内区画(1)から室内区画(2)への入退室の管理を行う。制御装置7−2は、リーダ群1Bが設置されている領域を管理区画S2とし、この管理区画S2内の室内区画(2)から室内区画(3)および(4)への入退室の管理を行う。制御装置7−3は、リーダ群1Cが設置されている領域を管理区画S3とし、この管理区画S3内の室内区画(3)から(4)および(4)から(5)への入退室の管理を行う。ここで、管理区画とは、制御装置とその制御装置に接続されたリーダ群とによって入退室を管理する区画として定義される。
管理装置5は、制御装置7−1,7−2,7−3の管理区画S1,S2,S3を合わせた区画を管理エリア100とし、図13に示されるように、管理エリア100に設置されているリーダ群1A,1B,1Cの各リーダの管理コード番号(固有情報)に対応してそのリーダの設置位置によって定まる入室元および入室先の室内区画を記録した設置位置管理情報MB1と、管理エリア100で使用することの可能なICカード4に書き込まれているカード番号(識別情報)に対応してそのICカード4の現在位置している室内区画がカレント区画として記録される現在位置管理情報MB2と、後述するリセット操作時に使用される許可区画をカード番号に対応して記録した許可区画情報MB3とを保有している。
なお、管理装置5が保有する現在位置管理情報MB2には、カード番号に対応するカレント区画の初期値として、そのカード番号が書き込まれたICカード4の現在位置が未確定であることを示す「−」が記録されている。運用を開始する前の初期状態では、現在位置管理情報MB2におけるカレント区画は全て「−」とされている。
制御装置7−1は、図14に示されるように、管理区画S1に設置されているリーダ群1Aの各リーダの管理コード番号に対応してそのリーダの設置位置によって定まる入室元および入室先の室内区画を記録した設置位置情報DB11 と、管理区画S1で使用することの可能なICカード4に書き込まれているカード番号に対応してそのICカード4の現在位置している室内区画がカレント区画として記録される現在位置情報DB21 とを保有している。
制御装置7−2は、図15に示されるように、管理区画S2に設置されているリーダ群1Bの各リーダの管理コード番号に対応してそのリーダの設置位置によって定まる入室元および入室先の室内区画を記録した設置位置情報DB12 と、管理区画S2で使用することの可能なICカード4に書き込まれているカード番号に対応してそのICカード4の現在位置している室内区画がカレント区画として記録される現在位置情報DB22 とを保有している。
制御装置7−3は、図16に示されるように、管理区画S3に設置されているリーダ群1Cの各リーダの管理コード番号に対応してそのリーダの設置位置によって定まる入室元および入室先の室内区画を記録した設置位置情報DB13 と、管理区画S3で使用することの可能なICカード4に書き込まれているカード番号に対応してそのICカード4の現在位置している室内区画がカレント区画として記録される現在位置情報DB23 とを保有している。
なお、制御装置7−1における設置位置情報DB11 および現在位置情報DB21 、制御装置7−2における設置位置情報DB12 および現在位置情報DB22 、制御装置7−3における設置位置情報DB13 および現在位置情報DB23 は、運用を開始する前に管理装置5から分配してダウンロードされたものであり、現在位置情報DB21 ,DB22 ,DB23 におけるカレント区画は運用を開始する前の初期状態では全て「−」とされている。
以下、ICカード4を持つMさんが図12に示す実線で示した経路(導線)で入室した場合を例にとり、このシステムにおける特徴的な処理動作について説明する。なお、Mさんの持つICカード4には、「カード番号003」が書き込まれているものとする。
〔室内区画(1)から室内区画(2)への入室〕
室内区画(1)において、Mさんがリーダ1−2にICカード4をセットすると、リーダ1−2はICカード4に書き込まれているカード番号「003」を読み取り、このカード番号「003」とリーダ1−2の管理コード番号「READ0002」とを制御装置7−1へ送る。
制御装置7−1は、このリーダ1−2からのカード番号「003」と管理コード番号「READ0002」を受け取り(図17に示すステップ701,702)、現在位置情報DB21 におけるカード番号「003」に対応するカレント区画「−」を読み取る(ステップ703)。また、設置位置情報DB11 における管理コード番号「READ0002」に対応する入室元の室内区画(1)を読み取る(ステップ704)。
そして、ステップ703で読み取ったカレント区画「−」とステップ704で読み取った入室元の室内区画(1)とを照合(1次照合)する(ステップ705)。この場合、カレント区画は初期値を示す「−」であり、入室元の室内区画(1)とは一致していないが、制御装置7−1は、カレント区画が初期値を示す「−」であった場合には入室元の室内区画に拘わらず、カレント区画と入室元の室内区画とが一致していると判定する。
したがって、この場合、制御装置7−1は、カレント区画「−」と入室元の室内区画( 1) とが一致しているものと判定し、1次照合の結果をOKとする。1次照合の結果がOKとされると(ステップ706のYES)、制御装置7−1は、現在位置情報DB21 におけるカード番号「003」に対応するカレント区画を「−」から設置位置情報DB11 に記録されている入室先の室内区画(2)に書き替える(ステップ707)。
また、制御装置7−1は、ICカード4から読み取ったカード番号「003」とリーダ1−2の管理コード番号「READ0002」と入室先の室内区画(2)とを含む入室メッセージを他の制御装置7−2,7−3および管理装置5へグローバル送信する(ステップ708)。また、電気錠(図示せず)を解錠し(ステップ709)、リーダ1−2が設置されている出入り口のドアを開く。これにより、リーダ1−2にICカード4をセットしたMさんは、室内区画(1)から室内区画(2)へ入ることができる。
制御装置7−1からの入室メッセージを受信した制御装置7−2は、この入室メッセージよりカード番号「003」と管理コード番号「READ0002」と入室先の室内区画(2)とを抽出し、現在位置情報DB22 におけるカード番号「003」に対応するカレント区画を「−」から入室先の室内区画(2)へ書き替える。同様にして、管理装置5も、制御装置7−1からの入室メッセージよりカード番号「003」と管理コード番号「READ0002」と入室先の室内画(2)とを抽出し、現在位置管理情報MB2におけるカード番号「003」に対応するカレント区画を「−」から入室先の室内区画(2)へ書き替える。制御装置7−3も、制御装置7−1からの入室メッセージよりカード番号「003」と管理コード番号「READ0002」と入室先の室内区画(2)とを抽出するが、現在位置情報DB23 にはカード番号「003」が登録されていないので、カレント区画の書き替えは行わない。
〔室内区画(2)から室内区画(3)への入室〕
室内区画(2)において、Mさんがリーダ1−7にICカード4をセットすると、リーダ1−7はICカード4に書き込まれているカード番号「003」を読み取り、このカード番号「003」とリーダ1−7の管理コード番号「READ0004」とを制御装置7−2へ送る。
制御装置7−2は、このリーダ1−7からのカード番号「003」と管理コード番号「READ0004」を受け取り(ステップ701,702)、現在位置情報DB22 におけるカード番号「003」に対応するカレント区画を読み取る(ステップ703)。この場合、制御装置7−2における現在位置情報DB22 におけるカード番号「003」に対応するカレント区画は、先の制御装置7−1からの入室メッセージによって室内区画(2)に書き替えられている。
そして、制御装置7−2は、設置位置情報DB12 における管理コード番号「READ0004」に対応する入室元の室内区画(2)を読み取り(ステップ704)、ステップ703で読み取ったカレント区画とステップ704で読み取った入室元の室内区画とを照合(1次照合)する(ステップ705)。この場合、ステップ703で読み取ったカレント区画は(2)であり、ステップ704で読み取った入室元の室内区画も(2)であり、両者は一致している。
したがって、この場合、制御装置7−2は、ICカード4のカレント区画と入室元の室内区画とが一致しているものと判定し、1次照合の結果をOKとする。1次照合の結果がOKとされると(ステップ706のYES)、制御装置7−2は、現在位置情報DB22 におけるカード番号「003」に対応するカレント区画を(2)から設置位置情報DB12 に記憶されている入室先の室内区画(3)に書き替える(ステップ707)。
また、制御装置7−2は、ICカード4から読み取ったカード番号「003」とリーダ1−7の管理コード番号「READ0004」と入室先の室内区画(3)とを含む入室メッセージを他の制御装置7−1,7−3および管理装置5へグローバル送信する(ステップ708)。また、電気錠(図示せず)を解錠し(ステップ709)、リーダ1−7が設置されている出入り口のドアを開く。これにより、リーダ1−7にICカード4をセットしたMさんは、室内区画(2)から室内区画(3)へ入ることができる。
制御装置7−2からの入室メッセージを受信した制御装置7−1は、この入室メッセージよりカード番号「003」と管理コード番号「READ0004」と入室先の室内区画(3)とを抽出し、現在位置情報DB21 におけるカード番号「003」に対応するカレント区画を(2)から入室先の室内区画(3)へ書き替える。同様にして、管理装置も、制御装置7−2からの入室メッセージよりカード番号「003」と管理コード番号「READ0004」と入室先の室内(3)とを抽出し、現在位置管理情報MB2におけるカード番号「003」に対応するカレント区画を(2)から入室先の室内区画(3)へ書き替える。制御装置7−3も、制御装置7−1からの入室メッセージよりカード番号「003」と管理コード番号「READ0002」と入室先の室内区画(3)とを抽出するが、現在位置情報DB23 にはカード番号「003」が登録されていないので、カレント区画の書き替えは行わない。
〔室内区画(3)からの退出操作を伴わない室内区画(2)を経ての室内区画(4)への入室〕
図12の例において、Mさんは、室内区画(3)からリーダのないドアを開けて一旦室内区画(2)へ出て、リーダ1−9にICカード4をセットしている。この場合、リーダ1−9はICカード4に書き込まれているカード番号「003」を読み取り、このカード番号「003」とリーダ1−9の管理コード番号「READ0008」とを制御装置7−2へ送る。
制御装置7−2は、このリーダ1−9からのカード番号「003」と管理コード番号「READ0008」を受信し(ステップ701,702)、現在位置情報DB22 におけるカード番号「003」に対応するカレント区画を読み取る(ステップ703)。この場合、制御装置7−2における現在位置情報DB22 におけるカード番号「003」に対応するカレント区画は、先のリーダ1−7でのカード操作によって室内区画(3)に書き替えられている。
そして、制御装置7−2は、設置位置情報DB12 における管理コード番号「READ0008」に対応する入室元の室内区画(2)を読み取り(ステップ704)、ステップ703で読み取ったカレント区画とステップ704で読み取った入室元の室内区画とを照合(1次照合)する(ステップ705)。この場合、ステップ703で読み取ったカレント区画は(3)であり、ステップ704で読み取った入室元の室内区画は(2)であり、両者は一致していない。
したがって、この場合、制御装置7−2は、ICカード4のカレント区画と入室元の室内区画とが一致していないと判定し、ステップ705での1次照合の結果をNGとする。1次照合の結果がNGとされると(ステップ706のNO)、制御装置7−2は、管理装置5に再確認依頼を送り(ステップ710)、管理装置5が保有している現在位置管理情報MB2におけるカード番号「003」に対応して記録されているカレント区画の返送を依頼する。
管理装置5は、制御装置7−2からの再確認依頼を受信すると、カード番号「003」に対応して現在位置管理情報MB2に記録されているカレント区画(3)を読み取り、制御装置7−2へ返送する。
制御装置7−2は、管理装置5から返送されてくるカレント区画を受信し(ステップ711)、この管理装置5から返送されてきたカレント区画とステップ704で読み取った入室元の室内区画とを再照合(2次照合)する(ステップ712)。この場合、管理装置5から返送されてきたカレント区画は(3)であり、ステップ704で読み取った入室元の室内区画は(2)であり、両者は一致していない。
したがって、この場合、制御装置7−2は、管理装置5から返送されてきたカレント区画と入室元の室内区画とが一致していないと判定し、ステップ712での2次照合の結果をNGとする。2次照合の結果がNGとされると(ステップ713のNO)、制御装置7−2は、不正通行であると判断し、パスバック違反の発生を管理装置5へ知らせる(ステップ714)。
管理装置5は、制御装置7−2からのパスバック違反を受信すると(図18:ステップ801のYES)、当日のパスバック回数に1を加算したうえ(ステップ802)、設定されているパスバック違反検出時の現在の運用方式をチェックする(ステップ803)。ここで、現在の運用方式として運用方式Aが設定されていれば運用方式Aを、現在の運用方式として運用方式Bが設定されていれば運用方式Bを制御装置7−2へ送る(ステップ804、805)。
制御装置7−2は、管理装置5から現在の運用方式として運用方式Aを受信すると、リーダ1−9へ警告メッセージを送り、入室は許可するが不正操作である旨を知らせる警告メッセージをリーダ1−9の画面上に表示する(ステップ715、716、717)。そして、ICカード4から読み取ったカード番号「003」とリーダ1−9の管理コード番号「READ0009」と入室先の室内区画(4)とを含む入室メッセージを他の制御装置7−1,7−3および管理装置5へグローバル送信する(ステップ708)。また、電気錠(図示せず)を解錠し(ステップ709)、リーダ1−9が設置されている出入り口のドアを開く。これにより、リーダ1−9にICカード4をセットしたMさんは、警報による威嚇を受けるが、室内区画(2)から室内区画(4)へ入ることができる。
これに対し、制御装置7−2は、管理装置5から現在の運用方式として運用方式Bを受信すると、リーダ1−9へ警告メッセージを送り、不正操作であり入室を許可しない旨を知らせる警告メッセージをリーダ1−9の画面上に表示する(ステップ718)。このため、リーダ1−9にICカード4をセットしたMさんは、室内区画(2)から室内区画(4)へ入ることはできない。また、警報による威嚇を受ける。
一方、管理装置5は、毎日定時刻になると、パスバック違反検出時の現在の運用方式をチェックする(図19:ステップ901)。アンチパスバック制御の導入初期は現在の運用方式として運用方式Aが設定されている。このため、管理装置5は、ステップ902へ進み、下限閾値Th2を読み出す。そして、この下限閾値Th2と前日のパスバック違反の回数(前日の管理エリア100内で発生したパスバック違反の集計値)とを比較する(ステップ903)。管理装置5は、前日のパスバック違反の回数が下限閾値Th2を下回るまで、毎日、ステップ901,902,903の処理を繰り返す。
ユーザがアンチパスバック制御に慣れてくるとパスバック違反の回数が次第に少なくなる。管理装置5は、毎日、ステップ901,902,903の処理を繰り返し、前日のパスバック違反の回数が下限閾値Th2を下回ると(ステップ903のYES)、運用方式設定変更支援画面G1(図5)を表示し(ステップ904)、パスバック違反検出時の運用方式のAからBへの切り替えを推奨する。
テナントが入れ替わると、新しいユーザが増えるので、管理エリア100内でのパスバック違反の回数が多くなる。管理装置は、毎日、ステップ901,907,908の処理を繰り返し、前日のパスバック違反の回数が上限閾値Th1を上回ると(ステップ908のYES)、運用方式設定変更支援画面G2(図6)を表示し(ステップ909)、パスバック違反検出時の運用方式のBからAへの切り替えを推奨する。
なお、制御装置7−2からのパスバック違反を受信し、制御装置7−2へ運用方式Bを送信した管理装置5の画面上には、例えば図20(a)に示すように、制御装置7−2からのパスバック違反の詳細が表示される。なお、この表示中、「ステータス」にアンチパスバック制御が実行されたことが示される。また、「本来区画」に、現在位置管理情報MB2に記録されているそのカードのカレント区画が表示される。この例では、カード番号「003」のカレント区画は(3)であるので、室内区画(3)に対応する「1F共用部」が表示される。
〔パスバック違反とされた場合のカード毎のリセット方法〕
パスバック違反とされた場合のカード毎のリセット方法としては、運用でリセットする場合と、管理装置5の機能によってリセットする場合の2通りがある。
(1)運用でリセットする場合
運用でリセットする場合には、管理装置5からの電気錠解錠操作や警備担当者のマスタカードにより、パスバック違反となった人(ICカード)を「本来区画」へ移動させ、そこから再照合操作をしてもらう。
(2)管理装置の機能によってリセットする場合
図20(a)に示した表示において、カード番号を指定して、アンチパスバックリセット操作を行う。すると、管理装置5の画面には、図20(b)に示されるようなアンチパスバックリセット操作用のウィンドウW3が表示される。
このウィンドウW3の「本来区画」には、そのカード番号と対応して許可区画情報MB3に記録されている許可区画が表示される。この例では、カード番号「003」の許可区画として、室内区画(2),(3),(4)が表示される。この許可区画は、ウィンドウW3において、管理者が追加したり削除したりすることが可能である。
ウィンドウW3において、「本来区画」に表示される許可区画を確定し、実行ボタンBT1を押すと、このウィンドウW3に記載されている情報を含むリセットメッセージが制御装置7−2へ送信される。
制御装置7−2は、管理装置5からのリセットメッセージを受信し、このリセットメッセージからカード番号「003」の許可区画が室内区画(2),(3),(4)であることを読み取り、この室内区画(2),(3),(4)をカード番号「003」に対応するカレント区画であるとみなして、再度照合を行う。この場合、リーダ1−9の入室元の室内区画は(2)であり、リーダ1−9にセットされたICカード4のカレント区画、すなわちカード番号「003」の許可区画は(2),(3),(4)であるので、入室元の室内区画とカード番号「003」のカレント区画とが一致する。
これにより、それまでの制御装置7−2におけるパスバック違反がパスバックOKとなって、電気錠(図示せず)が解錠され、リーダ1−9が設置されている出入り口のドアが開かれる。これにより、室内区画(3)で退室操作を行わなかったMさんは、室内区画(2)から室内区画(4)へ入ることができるようになる。
なお、この場合、制御装置7−2は、現在位置情報DB22 におけるカード番号「003」に対応するカレント区画を(3)から入室先の室内区画(4)に書き替える。また、制御装置7−2は、ICカード4から読み取ったカード番号「003」とリーダ1−9の管理コード番号「READ0008」と入室先の室内区画(4)とを含む入室メッセージを他の制御装置7−1,7−3および管理装置5へグローバル送信し、制御装置7−1の現在位置情報DB21 および管理装置5における現在位置管理情報MB2におけるカード番号「003」に対応するカレント区画を(3)から(4)に書き替える。これにより、管理区画 (2) から管理区画(4)へ正当に入室した場合と同様にして、継続してアンチバック制御が行われる。
なお、上述においては、パスバック違反とされた場合のカード毎のリセット方法について説明したが、カードを指定して初期値「−」を入力することにより、アンチパスバック制御が行われないようにすることも可能である。実際はこのような初期値「−」を入力するシステムとしている。また、全てのカードについて、アンチパスバック制御を停止させることも可能である。
例えば、カード番号「003」について、制御装置7−1における現在位置情報DB21 、制御装置7−2における現在位置情報DB22 、管理装置5における現在位置管理情報MB2における対応するカレント区画を初期値「−」にロックするようにすれば、カード番号「003」のICカード4について管理エリア100においてアンチパスバック制御が行われないようにすることができる。
同様に、全てのカード番号について、そのカード番号に対応するカレント区画を初期値「−」にロックすれば、全てのICカード4について管理エリア100においてアンチパスバック制御を停止させることができる。また、カレント区画に許可区画を設定し、ロックすることにより、管理区画毎にアンチパスバック制御を停止させたり、リーダ毎にアンチパスバック制御を停止させたりすることも可能となる。
〔制御装置において現在位置情報のカレント区画が消失していた場合〕
制御装置7−2において、例えばメンテナンスなどの際に、現在位置情報DB22 におけるカレント区画の一部(カード番号「003」を含む)あるいは全てが消失したとする。
この場合、図12において、Mさんがリーダ1−7にICカード4をセットすると、リーダ1−7はICカード4に書き込まれているカード番号「003」を読み取り、このカード番号「003」とリーダ1−7の管理コード番号「READ0004」とを制御装置7−2へ送る。
制御装置7−2は、このリーダ1−7からのカード番号「003」と管理コード番号「READ0004」を受信し(ステップ701,702)、現在位置情報DB22 におけるカード番号「003」に対応するカレント区画を読み取ろうとする(ステップ703)。しかし、カード番号「003」に対応するカレント区画は消失しているため、読み取ることができない。このため、ステップ705での1次照合では、不一致と判定される。
1次照合の結果がNGとされると(ステップ706のNO)、制御装置7−2は、管理装置5に再確認依頼を送り(ステップ710)、管理装置5が保有している現在位置管理情報MB2におけるカード番号「003」に対応して記録されているカレント区画の返送を依頼する。
管理装置5は、制御装置7−2からの再確認依頼を受信すると、カード番号「003」に対応して現在位置管理情報MB2に記録されているカレント区画(2)を読み取り、制御装置7−2へ返送する。
制御装置7−2は、管理装置5から返送されてくるカレント区画を受信し(ステップ711)、この管理装置5から返送されてきたカレント区画とステップ704で読み取った入室元の室内区画とを再照合(2次照合)する(ステップ712)。この場合、管理装置5から返送されてきたカレント区画は(2)であり、ステップ704で読み取った入室元の室内区画は(2)であり、両者は一致する。
したがって、この場合、制御装置7−2は、ICカード4のカレント区画と入室元の室内区画とが一致しているものと判定し、ステップ712での2次照合の結果をOKとする。2次照合の結果がOKとされると(ステップ713のYES)、制御装置7−2は、現在位置情報DB22 におけるカード番号「003」に対応するカレント区画を(2)から入室先の室内区画(3)に書き替える(ステップ707)。
また、制御装置7−2は、ICカード4から読み取ったカード番号「003」とリーダ1−7の管理コード番号「READ0004」と入室先の室内区画(3)とを含む入室メッセージを他の制御装置7−1,7−3および管理装置5へグローバル送信する(ステップ708)。また、電気錠(図示せず)を解錠し(ステップ709)、リーダ1−7が設置されている出入り口のドアを開く。これにより、リーダ1−7にICカードをセットしたMさんは、室内区画(2)から室内区画(3)へ入ることができる。
このようにして、制御装置7−2の現在位置情報DB22 におけるカレント区画の一部あるいは全てが消失していても、管理装置5から返送されてくるカレント区画によってその消失が自動的に補われ、継続してアンチパスバック制御が行われるようになる。他の制御装置7−1,7−3においても同様にして、制御装置7−1,7−2の現在位置情報DB21 ,DBA23 におけるカレント区画の一部あるいは全てが消失していても、管理装置5から返送されてくるカレント区画によってその消失が自動的に補われ、継続してアンチパスバック制御が行われる。
〔管理装置5から応答がない場合〕
例えば、制御装置7−2から管理装置5へ再確認依頼を送っても、管理装置5がダウンしていて、管理装置5からカレント区画が返送されてこない場合がある。このような場合には、2次照合結果を全てOKとする、2次照合結果を全てNGとする、重要度の高い人のみ2次照合結果をOKとするなど、種々の方式で対応することが可能である。どの方式とするかは、システムの運用に応じて決定する。
このようにして、実施の形態3のシステムでは、ICカード4のカレント区画がそのICカード4を使用することの可能な全ての制御装置7や管理装置5において共有されるものとなり、制御装置7の管理区画SをまたがったICカード4の使用に対してもアンチパスバック制御を行うことができるようになる。
また、実施の形態3のシステムにおいて、制御装置7は、通常は管理装置5に問い合わせることなく照合(1次照合)を行う。したがって、その通信時間を含めた照合に要する時間は短く、高速に照合が行われるものとなる。
また、実施の形態3のシステムでは、1次照合によりパスバック違反と判定した場合にのみ、管理装置5へ問い合わせて2次照合を行うので、無用な警報の発生が排除され、信頼性が向上する。また、異常時のみ管理装置5へ問い合わせるので、管理装置5に負荷が集中することもない。
また、実施の形態3のシステムでは、メンテナンスなどの際に制御装置7の現在位置情報DB2におけるカレント区画が消失したとしても、2次照合に際して管理装置5から返送されてくるカレント区画によってその消失が自動的に補われるので、継続してアンチパスバック制御が行われるようになる。
なお、実施の形態3のシステムにおいて、制御装置7における現在位置情報DB2におけるカレント区画が消失した場合、管理装置5から現在位置管理情報MB2に記録されているカレント区画を制御装置7へ送り、制御装置7における現在位置情報DB2を復旧させるようにしてもよい。
また、実施の形態3のシステムでは、ステップ704での1次照合により不一致(パスバック違反)と判定した場合、現在位置管理情報MB2に記録されているカレント区画の返送を制御装置7から管理装置5に依頼し、管理装置5から返送されてきたカレント区画を使用して制御装置7で2次照合を行うようにしたが、管理装置5で2次照合を行うようにし、その2次照合結果を制御装置7へ返送するようにしてもよい。
この場合、ステップ705での1次照合により不一致(パスバック違反)と判定した場合、制御装置7から管理装置5にカード番号および管理コード番号を送り、再照合を依頼する。制御装置7から再照合の依頼を受けた場合、管理装置5では、依頼元の制御装置7から送られてきたカード番号に対応して現在位置管理情報MB2に記録されているカレント区画を読み取り、また依頼元の制御装置7から送られてきた管理コード番号に対応して設置位置管理情報MB1に記録されている入室元の室内区画を読み取り、この読み取ったカレント区画と室内区画とを照合し、その照合結果を依頼元の制御装置7へ返送する。
本発明に係る入退室管理システムの一実施の形態(実施の形態1)の要部を示す図である。 この入退室管理システムにおける管理装置のハード構成の概略を示す図である。 この管理装置のCPUが実行するアンチパスバック制御プログラムに従う処理動作の概略を示すフローチャートである。 この管理装置のCPUが実行する運用方式設定変更支援プログラムに従う処理動作の概略を示すフローチャートである。 前日のパスバック違反の回数が下限閾値を下回った場合に表示される運用方式設定変更支援画面を例示する図である。 前日のパスバック違反の回数が上限閾値を上回った場合に表示される運用方式設定変更支援画面を例示する図である。 上限閾値ラインと下限閾値ラインとの間に入った場合に運用方式Cへの切り替えを推奨する例を説明する図である。 閾値を1つとした場合の例(参考例)を説明する図である。 自動的に運用方式の切り替えを行うようにした場合のフローチャートである。 コントローラ制御方式を採用した入退室管理システムの要部(実施の形態2)を示す図である。 分散制御型アンチパスバック方式を採用した入退室管理システムの要部(実施の形態3)を示す図である。 この入退室管理システムの施設内におけるリーダの配置状態を示す図である。 この入退室管理システムにおいて管理装置が保有する設置位置管理情報、現在位置管理情報および許可区画情報を例示する図である。 この入退室管理システムにおいて制御装置7−1が保有する設置位置情報および現在位置情報を例示する図である。 この入退室管理システムにおいて制御装置7−2が保有する設置位置情報および現在位置情報を例示する図である。 この入退室管理システムにおいて制御装置7−3が保有する設置位置情報および現在位置情報を例示する図である。 この入退室管理システムにおいて制御装置7(7−1,7−2,7−3)が実行する特有の処理動作を説明するためのフローチャートである。 この入退室管理システムにおいて管理装置が実行するアンチパスバック制御プログラムに従う処理動作の概略を示すフローチャートである。 この入退室管理システムにおいて管理装置が実行する運用方式設定変更支援プログラムに従う処理動作の概略を示すフローチャートである。 パスバック違反とされた場合のカード毎のリセット方法を説明する図である。 従来のセンタ一括制御方式を採用した入退室管理システムの要部を示す図である。
符号の説明
1…(1−1〜1−18)…リーダ、3…通信ライン、4…ICカード、5…管理装置、6(6−1,6−2)…制御装置、7(7−1,7−2,7−3)…制御装置、S(S1,S2,S3)…管理区画、(1)〜(5)…室内区画、MB1…設置位置管理情報、MB2…現在位置管理情報、MB3…許可区画情報、DB1(DB11 ,DB12 ,DB13 )…設置位置情報、DB2(DB21 ,DB22 ,DB23 )…現在位置情報、100管理エリア、G(G1,G2)…運用方式設定変更支援画面、Th1…上限閾値、Th2…下限閾値、L1…上限閾値ライン、L2…下限閾値ライン、TR…パスバック違反のトレンド。

Claims (13)

  1. 管理エリア内の室内区画への不正な入退室操作をパスバック違反として検出し、予め定められた運用方式に従って前記室内区画への入退室を制限する入退室管理システムにおいて、
    前記管理エリア内で発生する前記パスバック違反の回数を所定の単位期間毎に集計する手段と、
    前記集計された所定の単位期間毎のパスバック違反の回数をパスバック違反のトレンドとして表示する手段と、
    前記所定の単位期間当たりの前記パスバック違反の回数の増加方向への閾値として設定された上限閾値ラインおよび減少方向への閾値として設定された下限閾値ラインを前記パスバック違反のトレンドに対して表示する手段と、
    前記パスバック違反のトレンドが前記上限閾値ラインと前記下限閾値ラインとの間を通過し、前記下限閾値ラインを下回った場合、前記パスバック違反検出時の運用方式として第1の運用方式への切り替えを推奨する手段と、
    前記パスバック違反のトレンドが前記下限閾値ラインと前記上限閾値ラインとの間を通過し、前記上限閾値ラインを上回った場合、前記パスバック違反検出時の運用方式として第2の運用方式への切り替えを推奨する手段とを備え、
    前記第2の運用方式は前記第1の運用方式よりも入退室の制限が緩やかな運用方式として定められている
    ことを特徴とする入退室管理システム。
  2. 管理エリア内の室内区画への不正な入退室操作をパスバック違反として検出し、予め定められた運用方式に従って前記室内区画への入退室を制限する入退室管理システムにおいて、
    前記管理エリア内で発生する前記パスバック違反の回数を所定の単位期間毎に集計する手段と、
    前記集計された所定の単位期間毎のパスバック違反の回数をパスバック違反のトレンドとして表示する手段と、
    前記所定の単位期間当たりの前記パスバック違反の回数の増加方向への閾値として設定された上限閾値ラインおよび減少方向への閾値として設定された下限閾値ラインを前記パスバック違反のトレンドに対して表示する手段と、
    前記パスバック違反のトレンドが前記下限閾値ラインを下回った場合、前記パスバック違反検出時の運用方式として第1の運用方式への切り替えを推奨する手段と、
    前記パスバック違反のトレンドが前記上限閾値ラインを上回った場合、前記パスバック違反検出時の運用方式として第2の運用方式への切り替えを推奨する手段と、
    前記パスバック違反のトレンドが前記上限閾値ラインと前記下限閾値ラインとの間に入った場合、前記パスバック違反検出時の運用方式として第3の運用方式への切り替えを推奨する手段とを備え、
    前記第2の運用方式は前記第1の運用方式よりも入退室の制限が緩やかな運用方式として定められ、前記第3の運用方式は前記第2の運用方式よりも入退室の制限が厳しく前記第1の運用方式よりも入退室の制限が緩やかな運用方式として定められている
    ことを特徴とする入退室管理システム。
  3. 請求項1又は2に記載された入退室管理システムにおいて、
    前記管理エリアに出入りする人の数および前記管理エリア内の扉の数の少なくとも一方に応じて前記上限閾値ラインおよび前記下限閾値ラインの少なくとも一方を変更する手段
    を備えることを特徴とする入退室管理システム。
  4. メモリに格納されているプログラムに従うコンピュータの処理動作によって、管理エリア内の室内区画への不正な入退室操作をパスバック違反として検出し、予め定められた運用方式に従って前記室内区画への入退室を制限する入退室管理方法において、
    前記コンピュータは、
    前記管理エリア内で発生する前記パスバック違反の回数を所定の単位期間毎に集計するステップと、
    前記集計された所定の単位期間毎のパスバック違反の回数をパスパック違反のトレンドとして表示するステップと、
    前記所定の単位期間当たりの前記パスバック違反の回数の増加方向への閾値として設定された上限閾値ラインおよび減少方向への閾値として設定された下限閾値ラインを前記パスバック違反のトレンドに対して表示するステップと、
    前記パスバック違反のトレンドが前記上限閾値ラインと前記下限閾値ラインとの間を通過し、前記下限閾値ラインを下回った場合、前記パスバック違反検出時の運用方式として第1の運用方式への切り替えを推奨するステップと、
    前記パスバック違反のトレンドが前記下限閾値ラインと前記上限閾値ラインとの間を通過し、前記上限閾値ラインを上回った場合、前記パスバック違反検出時の運用方式として第2の運用方式への切り替えを推奨するステップとを実行し、
    前記第2の運用方式は前記第1の運用方式よりも入退室の制限が緩やかな運用方式として定められる
    ことを特徴とする入退室管理方法。
  5. メモリに格納されているプログラムに従うコンピュータの処理動作によって、管理エリア内の室内区画への不正な入退室操作をパスバック違反として検出し、予め定められた運用方式に従って前記室内区画への入退室を制限する入退室管理方法において、
    前記コンピュータは、
    前記管理エリア内で発生する前記パスバック違反の回数を所定の単位期間毎に集計するステップと、
    前記集計された所定の単位期間毎のパスバック違反の回数をパスパック違反のトレンドとして表示するステップと、
    前記所定の単位期間当たりの前記パスバック違反の回数の増加方向への閾値として設定された上限閾値ラインおよび減少方向への閾値として設定された下限閾値ラインを前記パスバック違反のトレンドに対して表示するステップと、
    前記パスバック違反のトレンドが前記下限閾値ラインを下回った場合、前記パスバック違反検出時の運用方式として第1の運用方式への切り替えを推奨するステップと、
    前記パスバック違反のトレンドが前記上限閾値ラインを上回った場合、前記パスバック違反検出時の運用方式として第2の運用方式への切り替えを推奨するステップと、
    前記パスバック違反のトレンドが前記上限閾値ラインと前記下限閾値ラインとの間に入った場合、前記パスバック違反検出時の運用方式として第3の運用方式への切り替えを推奨するステップとを実行し、
    前記第2の運用方式は前記第1の運用方式よりも入退室の制限が緩やかな運用方式として定められ、前記第3の運用方式を前記第2の運用方式よりも入退室の制限が厳しく前記第1の運用方式よりも入退室の制限が緩やかな運用方式として定められる
    ことを特徴とする入退室管理方法。
  6. 請求項4又は5に記載された入退室管理方法において、
    前記コンピュータは、
    前記管理エリアに出入りする人の数および前記管理エリア内の扉の数の少なくとも一方に応じて前記上限閾値ラインおよび前記下限閾値ラインの少なくとも一方を変更するステップ
    を実行することを特徴とする入退室管理方法。
  7. 管理エリア内の室内区画への不正な入退室操作をパスバック違反として検出し、予め定められた運用方式に従って前記室内区画への入退室を制限する入退室管理システムにおいて、
    前記管理エリア内で発生する前記パスバック違反の回数を所定の単位期間毎に集計する手段と、
    前記所定の単位期間当たりの前記パスバック違反の回数の増加方向への閾値として設定された上限閾値および減少方向への閾値として設定された下限閾値を記憶する手段と、
    前記集計された所定の単位期間毎のパスバック違反の回数と前記記憶されている上限閾値および下限閾値とに基づいて前記パスバック違反検出時の運用方式を自動的に切り替える運用方式自動切替手段とを備え、
    前記運用方式自動切替手段は、
    前記集計された所定の単位期間毎のパスバック違反の回数を監視し、前記パスバック違反の回数が前記上限閾値と前記下限閾値との間を通過し、前記下限閾値を下回った場合、前記パスバック違反検出時の運用方式を第1の運用方式に切り替える手段と、
    前記集計された所定の単位期間毎のパスバック違反の回数を監視し、前記パスバック違反の回数が前記下限閾値と前記上限閾値との間を通過し、前記上限閾値を上回った場合、前記パスバック違反検出時の運用方式を第2の運用方式に切り替える手段とを備え、
    前記第2の運用方式は前記第1の運用方式よりも入退室の制限が緩やかな運用方式として定められている
    ことを特徴とする入退室管理システム。
  8. 管理エリア内の室内区画への不正な入退室操作をパスバック違反として検出し、予め定められた運用方式に従って前記室内区画への入退室を制限する入退室管理システムにおいて、
    前記管理エリア内で発生する前記パスバック違反の回数を所定の単位期間毎に集計する手段と、
    前記所定の単位期間当たりの前記パスバック違反の回数の増加方向への閾値として設定された上限閾値および減少方向への閾値として設定された下限閾値を記憶する手段と、
    前記集計された所定の単位期間毎のパスバック違反の回数と前記記憶されている上限閾値および下限閾値とに基づいて前記パスバック違反検出時の運用方式を自動的に切り替える運用方式自動切替手段とを備え
    前記運用方式自動切替手段は、
    前記集計された所定の単位期間毎のパスバック違反の回数を監視し、前記パスバック違反の回数が前記下限閾値を下回った場合、前記パスバック違反検出時の運用方式を第1の運用方式へ切り替える手段と、
    前記集計された所定の単位期間毎のパスバック違反の回数を監視し、前記パスバック違反の回数が前記上限閾値を上回った場合、前記パスバック違反検出時の運用方式を第2の運用方式へ切り替える手段と、
    前記集計された所定の単位期間毎のパスバック違反の回数を監視し、前記パスバック違反の回数が前記上限閾値と前記下限閾値との間に入った場合、前記パスバック違反検出時の運用方式を第3の運用方式へ切り替える手段とを備え、
    前記第2の運用方式は前記第1の運用方式よりも入退室の制限が緩やかな運用方式として、前記第3の運用方式は前記第2の運用方式よりも入退室の制限が厳しく前記第1の運用方式よりも入退室の制限が緩やかな運用方式として定められている
    ことを特徴とする入退室管理システム。
  9. 請求項7又は8に記載された入退室管理システムにおいて、
    前記上限閾値および前記下限閾値を設定する手段を有する
    ことを特徴とする入退室管理システム。
  10. 請求項7〜9の何れか1項に記載された入退室管理システムにおいて、
    前記管理エリアに出入りする人の数および前記管理エリア内の扉の数の少なくとも一方に応じて前記上限閾値および前記下限閾値の少なくとも一方を変更する手段
    を備えることを特徴とする入退室管理システム。
  11. メモリに格納されているプログラムに従うコンピュータの処理動作によって、管理エリア内の室内区画への不正な入退室操作をパスバック違反として検出し、予め定められた運用方式に従って前記室内区画への入退室を制限する入退室管理方法において、
    前記コンピュータは、
    前記管理エリア内で発生する前記パスバック違反の回数を所定の単位期間毎に集計するステップと、
    前記所定の単位期間当たりの前記パスバック違反の回数の増加方向への閾値として設定された上限閾値および減少方向への閾値として設定された下限閾値を記憶するステップと、
    前記集計された所定の単位期間毎のパスバック違反の回数と前記記憶されている上限閾値および下限閾値とに基づいて前記パスバック違反検出時の運用方式を自動的に切り替える運用方式自動切替ステップとを実行し、
    前記運用方式自動切替ステップでは、
    前記集計された所定の単位期間毎のパスバック違反の回数を監視し、前記パスバック違反の回数が前記上限閾値と前記下限閾値との間を通過し、前記下限閾値を下回った場合、前記パスバック違反検出時の運用方式を第1の運用方式に切り替えるステップと、
    前記集計された所定の単位期間毎のパスバック違反の回数を監視し、前記パスバック違反の回数が前記下限閾値と前記上限閾値との間を通過し、前記上限閾値を上回った場合、前記パスバック違反検出時の運用方式を第2の運用方式に切り替えるステップとを実行し、
    前記第2の運用方式は前記第1の運用方式よりも入退室の制限が緩やかな運用方式として定められる
    ことを特徴とする入退室管理方法。
  12. メモリに格納されているプログラムに従うコンピュータの処理動作によって、管理エリア内の室内区画への不正な入退室操作をパスバック違反として検出し、予め定められた運用方式に従って前記室内区画への入退室を制限する入退室管理方法において、
    前記コンピュータは、
    前記管理エリア内で発生する前記パスバック違反の回数を所定の単位期間毎に集計するステップと、
    前記所定の単位期間当たりの前記パスバック違反の回数の増加方向への閾値として設定された上限閾値および減少方向への閾値として設定された下限閾値を記憶するステップと、
    前記集計された所定の単位期間毎のパスバック違反の回数と前記記憶されている上限閾値および下限閾値とに基づいて前記パスバック違反検出時の運用方式を自動的に切り替える運用方式自動切替ステップとを実行し、
    前記運用方式自動切替ステップでは、
    前記集計された所定の単位期間毎のパスバック違反の回数を監視し、前記パスバック違反の回数が前記下限閾値を下回った場合、前記パスバック違反検出時の運用方式を第1の運用方式へ切り替えるステップと、
    前記集計された所定の単位期間毎のパスバック違反の回数を監視し、前記パスバック違反の回数が前記上限閾値を上回った場合、前記パスバック違反検出時の運用方式を第2の運用方式へ切り替えるステップと、
    前記集計された所定の単位期間毎のパスバック違反の回数を監視し、前記パスバック違反の回数が前記上限閾値と前記下限閾値との間に入った場合、前記パスバック違反検出時の運用方式を第3の運用方式へ切り替えるステップとを実行し、
    前記第2の運用方式は前記第1の運用方式よりも入退室の制限が緩やかな運用方式として定められ、前記第3の運用方式は前記第2の運用方式よりも入退室の制限が厳しく前記第1の運用方式よりも入退室の制限が緩やかな運用方式として定められる
    ことを特徴とする入退室管理方法。
  13. 請求項11又は12に記載された入退室管理方法において、
    前記コンピュータは、
    前記管理エリアに出入りする人の数および前記管理エリア内の扉の数の少なくとも一方に応じて前記上限閾値および前記下限閾値の少なくとも一方を変更するステップ
    を実行することを特徴とする入退室管理方法。
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