JP4522716B2 - 出入管理装置 - Google Patents
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Description
一般的に個人識別コントローラ3はマイコンをベースにしたコントローラで実現され、センタ装置4はパソコンやワークステーションで実現される。個人識別コントローラ3は扉の数や運用形態により1台から複数台接続される。
個人識別コントローラ3は読取装置1が操作される、例えば、カードが読み込まれたり、指紋が読込まれることにより、記憶されている個人情報を照会し、扉を通行する権限が設定されていれば電気錠2を制御し通行を可能としている。このとき、照会して得られた個人情報は通行履歴として蓄え、必要に応じてセンタ装置4に通知する。
センタ装置4は、扉の利用者に対して、個人情報を登録し、扉に設置された読取装置1で読取可能な情報、例えば、カードの情報や、指紋情報をセンタ装置4に接続された読取装置や、手入力によって個人情報に割り当てる。さらに、各扉に対して通行する権限を設定し個人識別コントローラ3に登録する。センタ装置4はこれらの操作のための画面を備えており、センタ装置4の操作者は初期登録や、人事異動などで個人を登録したり、通行権限を変更することができる。
個人識別コントローラ3は登録されている個人情報に基づいて読取装置1の操作によって個人情報を照会し通行権限によって扉を制御することができる。
しかし、扉の利用者がカードを忘れたり、カード自体の故障などにより正規の者であるにもかかわらず扉を通行することができない場合や、緊急、臨時に通行しなければならない場合には、センタ装置4の操作者に電話などで連絡しセンタ装置4からの遠隔制御画面によって扉を一時的に解錠してもらい通行できる機能を有している。このために、センタ装置4には、遠隔で扉を一時解錠する画面が設けられている。また、個人識別コントローラ3は、センタ装置4からの一時解錠指令を受信する手段と、受信した指令に基づき電気錠2を一時的に解錠する手段が設けられている。
正規の者であっても、図2の矢印21に示すように入り通行するためには、先ず、部屋Aに設けられた第1の扉23を通行していないと、部屋Bに設けられた第2の扉24は通行できない。また、図2の矢印22に示すように出通行するためには、部屋Bの第2の扉24を通行しなければ、部屋Aの第1の扉23を通行できないようにすることがある。各扉23、24には部屋A、Bに入るときに操作する入り操作用読取装置25、26と、部屋A、Bから出るときに操作する出操作用読取装置27、28を備えることで、操作した個人が現在いる場所が管理できる。
図11は、図2の場合に特化した個人識別コントローラ3の処理の一例を示すものであり、個人番号ごとに現在位置を管理することで新たな扉の操作を許可する条件に現在場所を加えている。図2の部屋Aに入るために、第1の扉23の入り操作25が可能となるためには、この者は屋外に居なければならず、図11(a)に示すように、第1の扉23でカード操作(入り)が手順通りに実施される。この結果この者は部屋Aに居ることになる。図2の部屋Bに入るために、第2の扉24の入り操作26が可能となるためには、この者は部屋Aに居なければならず、図11(b)に示すように、第2の扉24でカード操作(入り)が手順通りに実施される。この結果この者は部屋Bに居ることになる。図2の部屋Bから出るために、第2の扉24の出操作28が可能となるためには、この者は部屋Bに居なければならず、図11(c)に示すように、第2の扉24でカード操作(出)が手順通りに実施される。この結果この者は部屋Aに居ることになる。図2の部屋Aから出るために、第1の扉23の出操作27が可能となるためには、この者は部屋Aに居なければならず、図11(d)に示すように、第1の扉23でカード操作(出)が手順通りに実施される。この結果この者は屋外に居ることになる。
そして、上述のような経路によらない読取装置の操作は不正であると見なし警報を発する。
また、特許文献1記載のものは、閉鎖空間内への出入口の通行を許可する人を所定のセキュリティレベルで判別する第1の個人判別手段と、通行を許可された人に対して第1の個人判別手段よりも低いセキュリティレベルで閉鎖空間内の所定場所の通行を許可する第2の個人判別手段とを備えたものであるが、実際の通行が行われなかった場合であっても、データの整合性を保つために、仮想的な通行を発生させるようにしたものではない。
また、厳密に出入管理する場合に、利用者の事情による例外的な運用のために、実際には照合動作が行われなかった場合でも、データ上の整合性を保つことができるので、不要な警報にわずらわされることなく、以降の照合は厳密に実施される。また、予め設定された日時で行う仮想的な操作では実際に扉が解錠されることはないので、これらの機能によって実際の人の移動が可能になることはない。
図1は一般的な出入管理装置を示すシステム構成図、図2は厳密な出入管理を行う場合の説明に用いる概念説明図、図3はこの発明の実施の形態1における出入管理装置の個人番号を指定できる遠隔一時解錠のためのセンタ装置の画面例を示す図、図4は通行履歴として記録する情報の一例を表示した表示例、図5はセンタ装置の画面による解錠の処理手順を示すフローチャート、図6は個人識別コントローラでの処理手順を示すフローチャートである。
図3はこの発明の実施の形態1におけるセンタ装置の画面例である。操作者は、扉の一覧や、図形表示による敷地の平面図などから特定の扉を選択して、「遠隔一時解錠」機能を実行することでこの画面を表示させることができる。
選択された一時解錠対象となる扉に関する情報が操作者で確認できるように表示される領域31と、仮想的に操作したことにする個人を特定するための個人番号を入力する領域32と、操作したことにする入り/出操作を選択できる操作チェック33を有している。入り/出操作の操作チェック33は、入り/出のいずれか一方のみ指定することができる。
図4は通行履歴として記録する情報の一部を示す。実際のカード操作によるものと、センタ装置4からの遠隔によるものを区別するための区分情報41を有している。
図5はセンタ装置4での図4の画面による解錠の処理手順を示す。ステップS1の「実行」待ち状態で実行されると、ステップS2で入力された個人番号が存在すれば、ステップS3で一時解錠(個人番号付き)し、ステップS4で応答するが、ステップS2で入力された個人番号が存在しない場合はエラー表示される(ステップS5)。
図6は個人識別コントローラ3での解錠の処理手順を示す。ステップS11によって実際のカード操作であれば、読込んだカードの情報に該当する個人を抽出し(ステップS12)、ステップS13によりこの個人に通行権限が設定されている場合に一時解錠し(ステップS14)、通行履歴として図4の区分41に実操作であることを記録する(ステップS15)。一方、センタ装置4からの個人番号が指定された遠隔一時解錠をステップS16によって検出したら、ステップS17により該当する個人に通行権限が設定されている場合に一時解錠し(ステップS18)、通行履歴として図4の区分41に仮想操作であることを記録し(ステップS19)、正常応答を返す(S191)。なお、該当する個人情報又は通行権限設定が無い場合は、エラー表示し(ステップS171)、エラー応答を返す(ステップS172)。また、ステップS12、S13で該当する個人情報又は通行権限設定が無い場合は、エラー表示となる(ステップS20)。
なお、記録された通行履歴は適宜センタ装置4に通知されたり、センタ装置4が履歴収集することでセンタ装置4上に蓄えられる。
あまり出入管理を厳しくしない場合には、カメラなどによる別の手段で本人確認できれば、登録されていない者であっても、センタ装置4から遠隔による一時解錠を可能にすることもできる。
この場合には、図3における画面例で領域32に個人番号が入力されていない場合には、個人番号付きの一時解錠を実行せず、従来の遠隔一時解錠処理が実施されることになる。
図7はこの発明の実施の形態3における出入管理装置の個人番号を指定できる遠隔一時解錠のためのセンタ装置の画面例を示す図、図8はセンタ装置の画面による新規追加の処理手順を示すフローチャート、図9は個人識別コントローラの予定情報編集の処理手順を示すフローチャート、図10は個人識別コントローラでの予め設定された日時に仮想的に個人が操作したことにする処理手順を示すフローチャートである。
予定情報を区別するために新規追加時にシステムが採番する識別番号が表示される領域
71と、通行したことにする日時を入力するための領域72と、通行したことにする扉を識別するための扉コードを入力するための領域73と、通行したことにする者の個人番号を入力するための領域74と、操作したことにする入り/出操作を選択できる操作チェック75を有している。入り/出操作の操作チェック75は、入り/出のいずれか一方のみ指定することができる。
図8はセンタ装置4での図7の画面による新規追加の処理手順を示す。ステップS21の「登録」待ち状態で、登録された情報をステップS22で日時の正誤、ステップS23で扉コードの存在、ステップS24で個人番号の存在をそれぞれチェックし、全てがOKであれば、ステップS25で予定情報を追加し、ステップS26にて応答する。なお、日時が誤り、扉コードと個人番号が無い、応答がエラーの場合は、エラー表示となる(ステップS27)。
図9は個人識別コントローラの予定情報編集の手順を示す。ステップS31の予定情報編集待ちの状態で、ステップS32で追加情報があれば、ステップS33で識別子を採番し、ステップS34で予定情報を記憶し、ステップS35で応答する。ステップS32で予定情報の変更があれば、ステップS36に進み、ステップS37で識別子の存在をチェックし、ステップS38で該当識別子の予定情報を編集し、ステップS35にて応答する。ステップS36で予定情報の削除があれば、ステップS39に進み、ステップS40で識別子の存在をチェックし、ステップS41で該当識別子の予定情報を削除し、ステップS35にて応答する。なお、追加、変更、削除のいずれもない場合、又は識別子が存在しない場合は、応答エラーとなる(ステップS42)。
図10は個人識別コントローラでの予め設定された日時に仮想的に個人が操作したことにする手順を示す。ステップS51で時刻の「分」が変化したことによって登録されている予定情報の日時が一致するものについて、通行履歴として図4の区分41に仮想的な通行であることを記録する。すなわち、ステップS51で時刻の「分」が変化すると、ステップS52で最初の識別子の予定情報を対象とし、ステップS53で対象予定情報が存在するか確認する。対象予定情報が存在すれば、ステップS54で現在日時と対象予定情報の日時と比較し、ステップS55で対象予定情報の個人の存在、ステップS56で該当個人の通行権限設定をチェックし、全てがOKであれば、ステップS57で通行履歴として図4の区分41に仮想的な通行であることを記録する。なお、ステップS58では次の識別子の予定情報を対象とする。
実施の形態3では、図9の登録時に個人情報についてはチェックせず、図10の予定情報の実行時に個人情報が存在するか、通行権限は設定されているかを判定しているが、この実施の形態4においては、図9の登録時点で個人情報をチェックすることにより、予め不正な個人が登録できないようにしてもよいことは勿論である。
実施の形態3では、図10の予定情報の実行時に個人情報が存在するか、通行権限は設定されているかを判定し、存在しなければ何もしないことにしているが、この実施の形態5においては、読取操作同様、不正操作として通行履歴に記録してもよいことは勿論である。これは、予定情報登録後、個人が削除されたり、通行権限が解除された場合に有効である。
実施の形態1では個人番号付きの遠隔一時解錠は実際に扉を制御するようにしているが、実施の形態3〜5に示した仮想的に通行を予定情報で発生させる形態と組み合わせる場合には、実施の形態1を実際に扉を制御しないことを選択できるようにすることができる。この結果、予定情報によって仮想的に操作された個人の操作を打ち消すことも可能となる。例えば、予定情報によって仮想的に部屋Aに入ったことになっているのに、実際には予定が取り消されていたことがわかった場合に、実施の形態1を実際に扉を制御しないことを選択できるようにしたことによって、出入管理データ上だけで整合性を保つことが可能になる。
2 電気錠
3 個人識別コントローラ
4 センタ装置
5 ネットワーク
23 第1の扉
24 第2の扉
25、26 入り操作用読取装置
27、28 出操作用読取装置
Claims (2)
- 個人を特定するための読取装置及び電気錠と、前記読取装置が読み取ったデータにより個人の通行権限を照合し、その結果により前記電気錠を制御して通行を管理する個人識別コントローラと、通行可能な個人の情報の設定画面及び遠隔で前記電気錠を制御できる制御用画面を有するセンタ装置とから構成される出入管理装置において、
前記センタ装置は、遠隔一時解錠機能を備え、遠隔での電気錠制御用画面で個人を特定する情報を入力し、前記センタ装置からの個人を特定する情報が指定された遠隔一時解錠を検出したら、実際にその個人が前記読取装置による照合を行っていなくても、照合許可されたものとして前記センタ装置の通行履歴に仮想操作であることを記録するようにしたことを特徴とする出入管理装置。 - センタ装置は、予め指定された日時と、指定された個人を特定する情報を設定できる設定画面を持ち、指定日時になったときに、実際にその個人が読取装置による照合を行っていなくても、指定された個人が照合許可されたものとして正規な読取装置による照合検出と同様に当該個人の在室状態を更新すると同時に、前記センタ装置の通行履歴に仮想的な通行であることを記録することを特徴とする請求項1記載の出入管理装置。
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