JP4632397B2 - 汚水の処理方法およびその装置 - Google Patents

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本発明は、嫌気性処理された汚水を固液分離してからリン酸化合物塩を生成させる汚水の処理方法およびその装置に関する。
リン酸は富栄養化の原因物質の一つであり、汚水中から除去することが求められている。一般に、細胞中のリンの含有量は乾燥菌体重量の1%程度であるが、ある特定の条件においては活性汚泥微生物の細胞中にポリリン酸のような形態にてリンが蓄積される過剰摂取現象が知られている。
そして、嫌気性処理された嫌気状態においては細胞中のポリリン酸は加水分解されてリン酸として混合液中に放出され、この混合液中の有機物は細胞内に摂取される。一方、好気状態においては細胞内に摂取された有機物は酸化され、このエネルギを利用してリン酸をポリリン酸として細胞内に蓄積する。
すなわち、このように嫌気状態に続けて好気状態を経て汚水を処理する場合には、菌体の構成や代謝に必要な量以上にリンが薗体に取り込まれる。そして、この性質を利用して、汚水中のリン酸を除去する方法としては、嫌気反応槽および好気反応槽から構成される嫌気好気活性汚泥法や嫌気無酸素好気法、一つの反応槽において嫌気工程と好気工程を繰り返す回分式活性汚泥法などが知られている。
また、この種の汚水中のリン酸を除去する方法としては、無終端水路に好気性の部分と嫌気性の部分からなるオキシデーションディッチ槽(OD槽)の前段に嫌気反応槽を設けた汚水の生物学的処理方法も知られている(例えば、特許文献1参照。)。
一方、リンは近い将来枯渇が懸念されるため、資源として回収できる方法が求められている。リンを資源として回収する方法としては、カルシウムイオンを用いる方法(例えば、特許文献2および3参照。)や、アンモニアおよびマグネシウムイオンを用いる方法(例えば、特許文献4および5参照。)などのように、リン酸イオン沈殿生成反応を起こす金属イオンを添加してリン酸化合物塩を生成させ、リン回収を行う方法が知られている。
なお、オゾンあるいは過酸化水素の添加、ホモジナイザなどの装置によるキャビテーション、およびアルカリ剤あるいは次亜塩素酸などの添加によって微生物を殺菌できることも知られている(例えば、特許文献6および7参照。)。
特開2002−186989号公報(第3−5頁、図1) 特開2000−317492号公報(第3−4頁、図1) 特開2000−301166号公報(第2−3頁、図1) 特開平11−10194号公報(第3−4頁、図1−4) 特開平7−284762号公報(第2−3頁、図1) 特公昭57−19719号公報(第2−3頁、第1図−第5図) 特公昭49−11813号公報(第1−2頁)
しかしながら、上記汚水中のリンを回収する場合には、この汚水から回収されるリンの含有率を高めるために、この汚水中に汚泥などの浮遊物質(Suspended Solid:SS)が存在しない方が好ましく、この浮遊物質を固液分離する手段としては膜分離などを用いた膜分離装置が望ましい。
そして、この膜分離装置としては、汚水中に浸漬させた浸漬膜などが用いられる。この浸漬膜は、膜面の閉塞を防止するために膜分離装置の下部から気体が供給されている。ところが、この気体として空気を用いた場合には、空気中に存在する酸素が汚水中に溶解してしまう。このため、この汚水による好気状態での微生物のリン取り込み反応が起きるから、この汚水中のリン酸イオン濃度が低下してしまい、リン回収の効率が低下してしまうという問題を有している。
本発明は、このような点に鑑みなされたもので、リン回収効率を向上できる汚水の処理方法およびその装置を提供することを目的とする。
請求項1記載の汚水の処理方法は、無酸素槽を用いた嫌気無酸素好気法またはオキシデーションディッチ槽による処理の前に嫌気反応槽にて生物学的に嫌気性処理する汚水の処理方法であって、嫌気性処理された汚水の一部を、過酸化水素および次亜塩素酸の少なくともいずれか添加にて殺菌してから、オゾンを含有する気体にて殺菌しつつ曝気し、この汚水に浸漬された浸漬膜による膜分離にて膜分離水と膜分離汚泥とに固液分離し、膜分離水に、リン酸イオン沈殿生成反応を引き起こすカルシウムイオンまたはマグネシウムイオンを添加して、リン酸化合物塩を生成させ、固液分離された膜分離汚泥を無酸素槽またはオキシデーションディッチ槽に供給して前記嫌気性処理された汚水のうちの残りの一部を処理するものである。
そして、嫌気性処理された汚水の一部に過酸化水素および次亜塩素酸の少なくともいずれかを添加して殺菌してから、オゾンを含有する気体にて殺菌しつつ曝気して、この汚水に浸漬された浸漬膜による膜分離にて膜分離水と膜分離汚泥とに固液分離する。この後、この固液分離された汚水に、リン酸イオン沈殿生成反応を引き起こすカルシウムイオンまたはマグネシウムイオンを添加して、リン酸化合物塩を生成させる。よって、嫌気性処理された汚水を殺菌および曝気しつつ固液分離できる。このため、気体中のオゾンと、このオゾンとは殺菌機構が異なる過酸化水素および次亜塩素酸の少なくともいずれかとで汚水を殺菌することにより、汚水を効果的に殺菌でき、この汚水を好気性の状態にした際におけるリン酸の微生物への取り込みを防止できる。よって、この汚水のリン酸イオン濃度を高く保つことができるから、この汚水からのリン回収効率をより向上できる。また、嫌気性処理された汚水中の加水分解性のリンもオゾンの酸化力にてリン酸態に酸化される。このため、汚水のリン酸イオン濃度が高くなり、この汚水からのリン回収効率が向上する。特に、過酸化水素とオゾンとを組み合わせた場合には、オゾンより酸化力の強いOHラジカルが発生するため、汚水の殺菌効率をより向上できる。さらに、殺菌後に固液分離した膜分離汚泥を利用して汚水を脱窒できるため、汚水の窒素除去率が向上する。
請求項2に記載の汚水の処理装置は、汚水を嫌気性処理する反応槽と、この反応槽にて嫌気性処理された汚水の一部に過酸化水素および次亜塩素酸の少なくともいずれか添加にて殺菌する殺菌手段と、過酸化水素および次亜塩素酸の少なくともいずれかが添加され殺菌された汚水をオゾンを含有する気体にて殺菌しつつ曝気する曝気手段と、過酸化水素および次亜塩素酸の少なくともいずれかが添加されかつ曝気手段にて殺菌されつつ曝気された汚水を膜分離にて膜分離水と膜分離汚泥とに固液分離する膜分離手段と、この膜分離手段にて固液分離された膜分離水に、リン酸イオン沈殿生成反応を引き起こすカルシウムイオンまたはマグネシウムイオンを添加してリン酸化合物塩を生成させるリン回収手段と、固液分離された膜分離汚泥が供給され嫌気性処理した汚水のうちの残りの一部を処理する無酸素槽またはオキシデーションディッチ槽とを具備したものである。
そして、反応槽にて嫌気性処理された汚水の一部に過酸化水素および次亜塩素酸の少なくともいずれかを添加して殺菌してから、曝気手段にて殺菌しつつ曝気して、膜分離手段による膜分離にて膜分離水と膜分離汚泥とに固液分離する。次いで、この膜分離手段にて固液分離された汚水に、リン回収手段にてリン酸イオン沈殿生成反応を引き起こすカルシウムイオンまたはマグネシウムイオンを添加して、リン酸化合物塩を生成させる。よって、膜分離手段にて固液分離される前に汚水中の汚泥が過酸化水素および次亜塩素酸の少なくともいずれかと曝気手段とで殺菌されるので、効果的に殺菌できる。このため、この汚水を好気性の状態にしても、この汚水中のリンが微生物に取り込まれない。したがって、この汚水のリン酸のイオン濃度を高く保つことができるから、この汚水からのリン回収効率が向上する。また、嫌気性処理された汚水中の加水分解性のリンもオゾンの酸化力にてリン酸態に酸化される。このため、汚水のリン酸イオン濃度が高くなり、この汚水からのリン回収効率が向上する。特に、過酸化水素とオゾンとを組み合わせた場合には、オゾンより酸化力の強いOHラジカルが発生するため、汚水の殺菌効率がより向上する。さらに殺菌後に固液分離した膜分離汚泥を利用して汚水を脱窒できるため、汚水の窒素除去率が向上する。
求項記載の汚水の処理方法によれば、嫌気性処理された汚水を殺菌しつつ固液分離でき、気体中のオゾンと、このオゾンと殺菌機構が異なる過酸化水素および次亜塩素酸の少なくともいずれかとで汚水を殺菌することにより、汚を効果的に殺菌できるため、この汚水を好気性の状態にした際におけるリン酸の微生物への取り込みを防止できる。また、嫌気性処理された汚水中の加水分解性のリンをオゾンの酸化力にてリン酸態に酸化できるから、この汚水のリン酸イオン濃度を高く保つことができ、この汚水からのリン回収効率を向上できる。さらに、殺菌後に固液分離した膜分離汚泥を利用して汚水を脱窒できるため、汚水の窒素除去率を向上でき、汚水を効果的に処理できる。
請求項2記載の汚水の処理装置によれば、膜分離手段にて固液分離される前に汚水中の汚泥が過酸化水素および次亜塩素酸の少なくともいずれかと曝気手段とで殺菌されることにより、汚水を効果的に殺菌できるため、この汚水を好気性の状態にしても、この汚水を好気性の状態にした際におけるリン酸の微生物への取り込みを防止できる。また、嫌気性処理された汚水中の加水分解性のリンを曝気手段によるオゾンの酸化力にてリン酸態に酸化できるから、この汚水のリン酸イオン濃度を高くでき、この汚水からのリン回収効率を向上できる。さらに、殺菌後に固液分離した膜分離汚泥を利用して汚水を脱窒できるため、汚水の窒素除去率を向上でき、汚水を効果的に処理できる。
以下、本発明の汚水の処理装置の第1の前提技術の構成を図1を参照して説明する。
図1において、1は汚水の処理装置としての汚水処理装置で、この汚水処理装置1は、生物処理工程において嫌気無酸素好気法を使用しており、少なくともリン酸イオンを含有した被リン回収液としての汚水Wからリンを回収する。そして、この汚水処理装置1は、汚水Wが流入される嫌気反応槽である反応槽としての嫌気槽2を備えている。この嫌気槽2には、汚水Wが供給されて、所定量の汚水Wが貯留される。すなわち、この嫌気槽2は、この嫌気槽2内に貯留された汚水Wを生物学的に嫌気性処理する。
そして、この嫌気槽2には、この嫌気槽2内の汚水Wを攪拌させる攪拌手段としての攪拌装置3が取り付けられている。この攪拌装置3は、嫌気槽2内の汚水Wに浸漬された攪拌翼としてのプロペラ4を備えている。すなわち、この攪拌装置3は、嫌気槽2上に設置された駆動手段としてのモータ5にてシャフト6を介してプロペラ4を汚水W内で回転駆動することにより、嫌気槽2内の汚水Wを攪拌させる。
さらに、この嫌気槽2にて嫌気性処理された汚水Wの少なくとも一部は、この嫌気槽2の下流側に設置された処理槽である殺菌槽11へと取り出されて流入される。この殺菌槽11は、この殺菌槽11内へと供給されて貯留された嫌気状態にある汚水Wに、次亜塩素酸である次亜塩素酸ナトリウム(NaOCl)溶液を添加して、この殺菌槽11内の汚水W中の汚泥を殺菌処理する。
また、この殺菌槽11内には、この殺菌槽11内にて殺菌した汚水Wを膜分離にて固液分離する固液分離手段としての膜分離手段である膜分離装置12が取り付けられている。この膜分離装置12は、殺菌槽11に貯留された汚水W中に浸漬されている。また、この膜分離装置12は、殺菌槽11内の汚水W中に浸漬された図示しない浸漬膜を有している。
さらに、この殺菌槽11には、膜分離装置12の底部13の下方に、気体としての空気を供給して、この殺菌槽11内の汚水Wを曝気させる曝気手段としての曝気装置14が取り付けられている。すなわち、この曝気装置14は、この曝気装置14による殺菌槽11内の汚水Wの曝気によって、この汚水Wを好気状態にする。また、この曝気装置14は、膜分離装置12の下部で空気により殺菌槽11内の汚水Wを曝気しつつ、膜分離装置12の浸漬膜の目詰りを防止する。すなわち、この曝気装置14は、浸漬膜の膜面の閉塞を防止するために必要とされる曝気量が浸漬膜の枚数や設置方法などによるため、使用される膜分離装置12に見合った能力を有する圧送手段としてのブロワ15を備えている。
また、膜分離装置12による汚水Wの膜分離によって生成された汚水である膜分離水としての被リン回収処理水Fは、殺菌槽11の下流側に設置されたリン回収手段としてのリン回収装置21の貯留槽である回収槽22へと流入されて導入される。このリン回収装置21では、回収槽22内に貯留された膜透過水である被リン回収処理水Fに、リン酸イオン沈殿生成反応を引き起こすマグネシウムあるいはカルシウムの金属イオンを添加して、この被リン回収処理水F中にリン酸化合物塩を生成させる。
ここで、金属イオンとしてマグネシウムイオンを用いた場合には、MAP(リン酸マグネシウムアンモニウム)を主成分としたリン酸塩化合物が得られる。また、この金属イオンとしてカルシウムイオンを用いた場合には、HAP(ヒドロシキアパタイト)を主成分としたリン酸化合物が得られる。これらMAPあるいはHAPを主成分とした回収リンとしてのリン酸塩化合物は、肥料などの資源として有効利用できる。
特に、リン酸イオン沈殿反応を引き起こさせる金属イオンとしてカルシウムを使用した場合に、膜分離装置12による汚水Wの膜分離によって生成された汚水である膜分離水としての被リン回収処理水Fは、殺菌槽11の下流側に設置されたリン回収手段としてのリン回収装置12の貯留槽である回収槽22において晶析反応させる。この晶析反応は、膜透過水である被リン回収処理水Fに、カルシウムイオンを添加し、さらに水酸化ナトリウムなどのアルカリ剤にてpHを調整することにより、被リン回収処理水F中にリン酸化合物塩を生成させる。
そして、この回収槽22の内部には、上下方向に軸方向を有し下端部が径方向に向けてテーパ状に拡径した筒状体23が設置されている。この筒状体23の内側には、回収槽22内に貯留された被リン回収処理水Fを攪拌させる攪拌手段としての攪拌装置24が取り付けられている。この攪拌装置24は、筒状体23内における下端側に設置された攪拌翼としてのプロペラ25を備えている。すなわち、この攪拌装置24は、回収槽22上に設置された駆動手段としてのモータ26にて、筒状体23内に挿通されたシャフト27を介してプロペラ25を被リン回収処理水F内で回転駆動させることにより、回収槽22内の被リン回収処理水Fおよびリン酸化合物塩を攪拌させる。
そして、このリン回収装置21にて回収槽22の底部28からリンが回収された後のリン回収処理水Fは、このリン回収装置21の回収槽22の下流側に設置された好気反応槽31へと流入されて貯留される。この好気反応槽31には、この好気反応槽31内に流入した汚水Wおよびリン回収処理水Fに空気を供給する空気供給装置32が取り付けられている。この空気供給装置32は、好気反応槽31内に流入した汚水Wおよびリン回収処理水Fを曝気しつつ、この汚水Wおよびリン回収処理水Fを攪拌させる攪拌曝気装置である。
ここで、この好気反応槽31の上流側には、嫌気反応槽としての無酸素槽41が設置されている。この無酸素槽41には、嫌気槽2にて嫌気性処理されて殺菌槽11へと取り出されて流入された汚水Wの一部以外の残りの汚水Wが流入されて貯留される。
また、この無酸素槽41には、殺菌槽11内の膜分離装置12にて膜分離された後の膜分離汚泥Mが供給されて流入する。BODが残存した状態で溶存酸素が無くなると、微生物が硝酸イオンなどの結合酸素を利用して呼吸する。したがって、この性質を利用して汚水W中の窒素を除去する処理方法が嫌気無酸素好気法であるが、この汚水W中のBODが低い場合には十分に脱窒できないが、BODが残存した膜分離汚泥Mを無酸素槽41へと返送することにより窒素除去率を向上させる。
さらに、この無酸素槽41には、好気反応槽31においてアンモニア性窒素が酸化されて生成された硝酸性または亜硝酸性窒素を含む汚水Wが好気反応槽31から循環されて供給される。この汚水Wに含まれる硝酸性または亜硝酸性窒素の結合酸素を利用して微生物が呼吸する。
そして、この無酸素槽41には、この無酸素槽41内の汚水Wを攪拌させる攪拌手段としての攪拌装置42が取り付けられている。この攪拌装置42は、無酸素槽41内の汚水Wに浸漬された攪拌翼としてのプロペラ43を備えている。すなわち、この攪拌装置42は、無酸素槽41上に設置された駆動手段としてのモータ44にてシャフト45を介してプロペラ43を汚水W内で回転駆動させることにより、無酸素槽11内の汚水Wを攪拌させる。
さらに、無酸素槽41にて処理された汚水Wは、この無酸素槽41の下流側に設置された好気反応槽31へと流入されて貯留される。そして、この好気反応槽31に貯留された汚水Wは、リン回収装置21から排出されて供給されたリン回収処理水Fとともに生物学的に好気性処理される。さらに、この好気反応槽31にて汚水Wとともに好気性処理されたリン回収処理水Fは、この好気反応槽31の下流側に設置された固液分離手段としての沈殿池51へと流入されて貯留される。
この沈殿池51は、この沈殿池51へと流入された好気反応槽31流出水中の汚泥Mを内部に沈殿させる。また、この沈殿池51の底部52には、この沈殿池51内に沈殿した汚泥Mを引き抜くための汚泥引抜口53が開口されている。そして、この汚泥引抜口53には、この汚泥引抜口53から引き抜いた沈殿池51内に沈殿した汚泥Mの少なくとも一部を嫌気槽2へと返送させる返送手段としての汚泥返送装置61の汚泥返送管62の上流端が連通接続されている。さらに、この汚泥返送管62の下流端は、嫌気槽2の上流側に接続されており、沈殿池51の汚泥引抜口53から引き抜いた汚泥Mの少なくとも一部を嫌気槽2内の汚水W中に返送させる。
また、この汚泥返送管62の途中には、この汚泥返送管62を介して沈殿池51の汚泥引抜口53から引き抜いた汚泥Mのうち、嫌気槽2へと返送する汚泥M以外の残りの汚泥Mを排出させる汚泥排出管63の上流端が連通接続されている。ここで、汚泥排出管63の上流端は、沈殿池51の底部52に直接接続させてもよい。さらに、沈殿池51にて汚泥Mが沈殿し、この汚泥Mが固液分離された後の汚水が処理水となる。そして、この処理水は、沈殿池51から流出して系外へと排出されて、図示しない河川などへと放流される。
次に、上記第1の前提技術の汚水処理装置による汚水の処理方法について説明する。
まず、所定量の汚水Wを嫌気槽2へと流入させて貯留させる。この状態で、生物処理工程である第1の嫌気性工程として、嫌気槽2内の汚水Wを攪拌装置3にて攪拌させつつ、この汚水Wを生物学的に嫌気性処理する。
次いで、この嫌気槽2にて嫌気性処理された汚水Wの少なくとも一部を取り出して、殺菌槽11へと流入させて貯留させる。この状態で、この殺菌槽11内の汚水Wを曝気装置14にて曝気させつつ攪拌させる。
同時に、殺菌工程として、この殺菌槽11内の汚水Wに所定量の次亜塩素酸ナトリウム溶液を添加して、この汚水W中の汚泥Mを殺菌処理する。
この後、膜分離工程として、殺菌槽11内で殺菌処理された汚水Wを、この殺菌槽11内の膜分離装置12にて膜分離させて、膜分離汚泥Mと被リン回収処理水Fとに固液分離させる。
そして、この膜分離装置12にて膜分離汚泥Mが膜分離された後の被リン回収処理水Fをリン回収装置21の回収槽22へと流入させて貯留させる。この状態で、この回収槽22内の被リン回収処理水Fと、この被リン回収処理水F中に生成されたリン酸化合物塩とを攪拌装置24にて攪拌させる。
同時に、リン回収工程として、この回収槽22内の被リン回収処理水Fに、リン酸イオン沈殿生成反応を引き起こす金属イオンを添加して、この被リン回収処理水F中にリン酸化合物塩を生成させる。
この後、この被リン回収処理水F中に生成されたリン酸化合物塩を回収槽22の底部28から引き抜いて、この回収槽22内の被リン回収処理水Fからリン酸化合物塩が分離されてリンが回収される。なお、この回収したリンとしてのリン酸塩化合物は、肥料などの資料として有効利用される。
さらに、この回収槽22内でリン酸化合物塩が分離された被リン回収処理水Fがリン回収処理水Fとなる。そして、このリン回収処理水Fを好気反応槽31へと流入させて貯留させる。
このとき、生物処理工程である好気性工程として、この好気反応槽31内に汚水Wとともに流入したリン回収処理水Fを空気供給装置32にて曝気させつつ攪拌させて、生物学的に好気性処理する。
一方、嫌気槽2にて嫌気性処理されて殺菌槽11へと取り出されて流入された少なくとも一部の汚水W以外の残りの汚水Wは、無酸素槽41へと流入されて貯留される。
また、この無酸素槽41には、殺菌槽11内の膜分離装置12にて汚水Wから膜分離された後の膜分離汚泥Mが流入されて貯留されるとともに、好気反応槽31にて汚水Wとともに好気性処理されたリン回収処理水Fの少なくとも一部が返送される。
このとき、生物処理工程である第2の嫌気性工程として、この無酸素槽41内に貯留された汚水Wを、膜分離汚泥Mおよびリン回収処理水Fとともに攪拌装置42にて攪拌させつつ生物学的に嫌気性処理する。
さらに、この無酸素槽41にて嫌気性処理された汚水Wを好気反応槽31へと流入させて貯留させる。このとき、好気性工程として、この好気反応槽31内の汚水Wをリン回収装置21から供給されたリン回収処理水Fとともに、空気供給装置32にて曝気させつつ攪拌させて、生物学的に好気性処理する。
そして、この好気反応槽31にて汚水Wとともに好気性処理されたリン回収処理水Fを沈殿池51へと流入させて貯留させる。このとき、この沈殿池51に貯留された好気処理槽31流出水中の汚泥Mが、この沈殿池51内に沈殿する。
さらに、この沈殿池51内に沈殿した汚泥Mは、この沈殿池51の汚泥引抜口53を介して汚泥返送装置61の汚泥返送管62にて沈殿池51内から引き抜かれる。
このとき、この沈殿池51から引き抜いた汚泥Mの少なくとも一部を、汚泥返送管62を介して嫌気槽2へと返送させる。また、嫌気槽2へと返送された汚泥M以外の残りの汚泥Mを、汚泥排出管63を介して系外へと排出させる。
一方、沈殿池51に沈殿した汚泥Mが除去された処理水が処理水となる。そして、この処理水を沈殿池51から流出させて系外へと排出させ、図示しない河川などへと放流させる。
上述したように、上記第1の前提技術によれば、殺菌槽11内の汚水Wを膜分離装置12にて膜分離する前に、この殺菌槽11内の汚水Wに次亜塩素酸ナトリウム溶液を添加して、この汚水Wの汚泥Mを殺菌処理した。このため、この汚水Wが殺菌槽11内での曝気装置14による曝気にて好気性の状態となった場合であっても、この殺菌槽11内の微生物によるリン取り込み反応が起きず、この汚水W中のリンが微生物に取り込まれなくなる。したがって、この汚水Wが好気状態となっても、この汚水Wのリン酸のイオン濃度を高く保つことができる。
すなわち、この汚水Wを膜分離装置12にて膜分離して被リン回収処理水Fとする際における、リンの取り込み反応を防止できる。このため、膜分離装置12にて膜分離された後の被リン回収処理水Fのリン酸イオン濃度を高く保つことができる。よって、この被リン回収処理水Fをリン回収装置21の回収槽22に流入させて、この回収槽22内の被リン回収処理水Fに、リン酸イオン沈殿生成反応を引き起こす金属イオンを添加し、この被リン回収処理水F中にリン酸化合物塩を生成させて、このリン酸化合物塩を回収槽22内の被リン回収処理水Fから分離する際における、この被リン回収処理水Fからのリン回収効率を向上できるから、効率良くリンを回収できる。
また、汚水Wを嫌気槽2にて嫌気性処理した後に無酸素槽41で嫌気性処理する嫌気無酸素好気法を使用しているため、リン酸イオン濃度が最も高い嫌気槽2内の汚水Wの少なくとも一部を取り出して殺菌槽11へ流入させて殺菌してから膜分離装置12にて固液分離した。この結果、リン酸イオン濃度の最も高い汚水Wからリンを回収でき、リン酸イオンを高濃度で含む膜分離水である被リン回収処理水Fを得ることができる。したがって、汚水Wからのリン回収効率をより向上でき、より効率良くリンを資源として回収できる。
さらに、リン回収装置21によるリンの回収によって減少する生物学的酸素要求量(Biochemical Oxygen Demand:BOD)がわずかである。このため、このリン回収装置21にてリンが回収された後のリン回収処理水Fを好気反応槽31にて好気性処理してから、無酸素槽41へと返送して嫌気性処理した。この結果、このリン回収処理水Fを沈殿池51へと流入させて、この沈殿池51にて汚泥Mを沈殿させ、この汚泥Mを除去した後の処理水のBODをより確実に減少できる。
すなわち、物理化学的な手法によってリンが回収されているため、汚水を生物学的に処理する際におけるリンの負荷を低減できるから、良好な水質の処理水を得ることができる。
次に、本発明の第2の前提技術を図2を参照して説明する。
この図2に示す汚水処理装置1は、基本的には第1の前提技術である図1に示す汚水処理装置1と同様であるが、殺菌槽11内の曝気装置14にオゾンを含有する気体、例えばオゾン含有気体を供給して、この曝気装置14にて殺菌槽11内の嫌気状態にある汚水Wをオゾン含有気体にて曝気しつつ攪拌して殺菌するものである。すなわち、このオゾン含有気体中のオゾンは気体であって強い酸化力を有するため、この曝気装置14は、この曝気装置14によるオゾン含有気体での殺菌槽11内の汚水Wの曝気によって、この汚水W中の汚泥Mを殺菌する殺菌手段として機能する。
したがって、膜分離装置12の浸漬膜の膜面の目詰りを防止する曝気装置14にオゾン含有気体を用い、この曝気装置14にて殺菌槽11内の汚水Wをオゾン含有気体にて曝気して攪拌させた。この結果、この殺菌槽11内の汚水W中の汚泥Mをオゾンにて殺菌できるから、上記第1の前提技術の汚水処理装置1と同様の作用効果を奏することができる。
また、曝気装置14にて汚水Wを曝気するオゾン含有気体中のオゾンの酸化力によって、殺菌槽11中の加水分解性のリンをリン酸態に酸化できる。このため、この殺菌槽11内の膜分離装置12にて膜分離汚泥Mが固液分離された後の被リン回収処理水Fのリン酸イオン濃度をより高くできるので、より効率良く汚水Wからリンを回収できる。
さらに、殺菌槽11内の膜分離装置12にて汚水Wから固液分離した膜分離汚泥Mは、殺菌槽11内でのオゾンによる酸化によって、この膜分離汚泥Mの一部が可溶化されて、この膜分離汚泥MのBODが増加している。このため、この膜分離汚泥Mを無酸素槽41へと流入させて嫌気性処理してから、好気反応槽31へと流入させて好気性処理する。この結果、この膜分離汚泥MのBODを低減させてから、この膜分離汚泥Mを沈殿池51内に沈殿させて汚泥Mとして分離できる。
次に、本発明の第3の前提技術を図3を参照して説明する。
この図3に示す汚水処理装置1は、基本的には第2の前提技術である図2に示す汚水処理装置1と同様であるが、好気反応槽31と無酸素槽41とを一つのオキシデーションディッチ(Oxidation Ditch:OD)槽71としたものである。すなわち、この汚水処理装置1は、オキシデーションディッチ槽71の前段に嫌気槽2を設けた汚水の生物学的処理方法を用いている。そして、このオキシデーションディッチ槽71は、無終端水路72を有している。この無終端水路72内には、好気性の部分である好気性領域73と嫌気性の部分である嫌気性領域74とが連続して設けられている。
ここで、この好気性領域73は、オキシデーションディッチ槽71の無終端水路72内へと流入された汚水Wを、膜分離汚泥Mおよびリン回収処理水Fとともに生物学的に好気性処理する領域であり好気反応槽31と同様の機能を有する。そして、この好気性領域73には、リン回収装置21にてリンが回収された後のリン回収処理水Fが流入される。
また、嫌気性領域74は、オキシデーションディッチ槽71の無終端水路72内へと流入された汚水Wを、膜分離汚泥Mおよびリン回収処理水Fとともに生物学的に嫌気性処理する領域であり無酸素槽41と同様の機能を有する。そして、この嫌気性領域74には、殺菌槽11内の膜分離装置12により汚水Wから膜分離された膜分離汚泥Mと、嫌気槽2にて嫌気性処理された後の汚水Wとのそれぞれが流入される。
さらに、オキシデーションディッチ槽71は、嫌気槽2の下流側であり、沈殿池51の上流側である位置に設置されている。そして、この沈殿池51には、オキシデーションディッチ槽71にて好気性処理および嫌気性処理された後の汚水であるリン回収処理水Fが流入されて貯留される。
したがって、嫌気槽2にて嫌気性処理された汚水Wを、膜分離装置12にて汚水Wから固液分離された膜分離汚泥M、およびリン回収装置21にてリンが回収されたリン回収処理水Fとともに、オキシデーションディッチ槽71にて好気性処理および嫌気性処理をしてから沈殿池51へと流入させることにより、上記第2の前提技術の汚水処理装置1と同様の作用効果を奏することができる。また、好気反応槽31と無酸素槽41とを一つの反応槽であるオキシデーションディッチ槽71としたことにより、汚水処理装置1の構成を簡略にできる。
次に、本発明の実施の形態を図4を参照して説明する。
この図4に示す汚水処理装置1は、基本的には第3の前提技術である図3に示す汚水処理装置1と同様であるが、殺菌槽11内の嫌気状態にある汚水W中に、過酸化水素(H)水を添加して、この殺菌槽11内の汚水W中の汚泥Mをオゾンとは異なる方法、すなわち殺菌機構で殺菌したものである。言い換えると、この汚水処理装置1は、曝気装置14にて殺菌槽11内の汚水Wをオゾン含有気体で曝気する前に、この汚水Wに過酸化水素水を添加して殺菌する。
したがって、オゾンと、このオゾンとは殺菌機構が異なる手段である過酸化水素水とを組み合わせて殺菌槽11内の汚水Wを殺菌したことによって、上記各前提技術より殺菌槽11内の汚水Wを効果的に殺菌でき、この殺菌槽11内での好気状態におけるリン酸の微生物への取り込みを防止できる。このため、上記各前提技術の汚水処理装置1と同様の作用効果を奏することができるとともに、膜分離装置12にて膜分離された後の被リン回収処理水Fのリン酸イオン濃度を高く保つことができるから、汚水Wからのリンの回収をより効率良くできる。
特に、オゾンによる殺菌と過酸化水素による殺菌とを組み合わせたため、この過酸化水素の汚水Wへの添加によって、この汚水W中にオゾンより酸化力の強いOHラジカルが発生する。このため、殺菌槽11内の汚水Wへの過酸化水素の添加によって、この汚水Wの殺菌効率をより向上できる。
次に、本発明の関連技術を図5を参照して説明する。
この図5に示す殺菌槽11および膜分離装置12は、基本的には前提技術である図2に示す汚水処理装置1の殺菌槽11および膜分離装置12と同様であるが、この殺菌槽11内の嫌気状態にある汚水W中へのオゾン含有気体の添加量が調整できるものである。そして、膜分離装置12による膜分離に使用する浸漬膜としては、セラミック製の無機膜や、ポリフッ化ビニリデン、ポリ4フッ化エチレン、ポリフルオロアクリレートなどのオゾン耐性を有するものを使用することが望ましい。
また、殺菌槽11内の曝気装置14のブロワ15としては、膜分離装置12に使用される浸漬膜の枚数や、この膜分離装置12の設置方法などによって変化するため、この膜分離装置12の浸漬膜の膜面の閉塞を防止するために必要とされる曝気量を有する必要がある。
一方、この殺菌槽11へと流入させた汚水Wの浮遊物質の濃度や、この汚水Wのオゾンを消費する物質の濃度によって膜分離装置12内の溶存オゾン濃度が変化する。このため、この殺菌槽11は、曝気装置14にて膜分離装置12へと供給するオゾン含有気体のオゾン濃度を変更できる構造とされている。
すなわち、この殺菌槽11には、この殺菌槽11内の膜分離装置12から排出される気体のオゾンガスの濃度を計測するオゾン濃度測定手段としてのオゾンモニタ81が取り付けられている。このオゾンモニタ81は、制御手段としてのオゾン濃度調整手段であるコントローラ82に接続されている。このコントローラ82は、曝気装置14にて殺菌槽11内の汚水Wへと供給するオゾン含有気体中のオゾンを発生するオゾン発生装置83に接続されている。
このオゾン発生装置83は、オゾンモニタ81にて計測されたオゾンガスの濃度に基づくコントローラ82によるフイードバック制御により、このオゾン発生装置83からのオゾンガスの発生量またはオゾン濃度が制御される。すなわち、このオゾン発生装置83は、オゾンモニタ81にて測定したオゾン濃度に応じたコントローラ82による制御により、殺菌槽11内の嫌気状態にある汚水Wを曝気装置14にて曝気するオゾン含有気体のオゾン濃度が調整される。
さらに、オゾンモニタ81には、このオゾンモニタ81にてオゾン濃度を計測した後のオゾンガスである排オゾンガスを処理する排オゾン処理装置84が取り付けられている。すなわち、この排オゾン処理装置84は、殺菌槽11内の膜分離装置12から排出されるオゾンガスである排オゾンガスを処理する。
したがって、膜分離装置12から排出される気体のオゾン濃度をオゾンモニタ81にて測定し、このオゾンモニタ81にて測定したオゾン濃度に応じたコントローラ82によるオゾン発生装置83の制御により、曝気装置14から膜分離装置12へと供給するオゾン含有気体のオゾン濃度を調整できる。このため、殺菌槽11内の汚水Wの殺菌に必要な量のオゾンを無駄なく効率良く供給できる。
さらに、殺菌槽11内の汚水Wに添加して、リン酸イオン沈殿生成反応を起させる金属イオンとしては、リンを資源として再利用する観点から、マグネシウムもしくはカルシウムを用いることが望ましい。
すなわち、この金属イオンとしてマグネシウムイオンを用いた場合には、MAP(リン酸マグネシウムアンモニウム)を主成分としたリン酸塩化合物が得られる。また、この金属イオンとしてカルシウムイオンを用いた場合には、HAP(ヒドロキシアパタイト)を主成分としたリン酸塩化合物が得られる。そして、これらMAPあるいはHAPを主成分としたリン酸塩化合物は、肥料などの資源として有効利用できる。
さらに、嫌気槽2へと流入される汚水Wの窒素含有量によっては、この嫌気槽2内の汚水Wのアンモニア濃度が高くなる場合もある。このとき、殺菌槽11内にマグネシウムイオンを添加するMAP法を用いた場合には、上述のように得られるリン酸塩化合物にアンモニアが回収される。したがって、無酸素槽41および好気反応槽31での生物処理における窒素除去の負荷を軽減するためには、殺菌槽11内の汚水Wにマグネシウムイオンを添加して殺菌してから汚水W中のリンをリン回収装置21にて回収することが好ましい。
ところが、この殺菌槽11内の汚水Wにマグネシウムイオンを添加する際に用いるマグネシウム塩は、カルシウム塩に比べ高価である。また、このマグネシウム塩にて汚水Wを殺菌する場合には、この汚水Wを殺菌する手段によって、この汚水W中のアンモニアの一部が酸化されてしまうとともに、この汚水W中の窒素含有量によって、この汚水W中のリンを回収するために必要なアンモニア濃度が得られない場合がある。したがって、殺菌槽11内の汚水Wには、カルシウム塩を添加して、カルシウムイオンを用いて汚水Wを殺菌してから、この汚水W中のリンをリン回収装置21にて回収することが好ましい。
さらに、膜分離装置12による汚水Wの膜分離により発生した膜分離汚泥Mには、酸素が溶け込んで好気状態となる。このため、この膜分離汚泥Mは、殺菌槽11へと汚水を取り出して供給させた嫌気槽2とは別の反応槽、すなわち無酸素槽41に返送することが望ましい。また、この膜分離汚泥Mの溶存酸素濃度およびBODは、対象とする汚水Wの性状や、この汚水Wを殺菌する手段などによって異なる。
このため、この膜分離汚泥MのBODが低く、溶存酸素濃度が高い場合には、この膜分離汚泥Mを好気反応槽31へと返送するのが好ましい。これに対し、この膜分離汚泥MのBODが高く、溶存酸素濃度が低い場合には、この膜分離汚泥M中の溶存酸素が反応槽である無酸素槽41中の微生物によって速やかに消費される。したがって、この膜分離汚泥Mを嫌気槽2に返送することが好ましい場合もある。
すなわち、この膜分離汚泥MにBODが残存した状態で溶存酸素が無くなると、微生物が硝酸イオンなどの結含酸素を利用して呼吸する。したがって、この性質を利用して汚水W中の窒素を除去する処理方法が嫌気無酸素好気法であるが、この汚水WのBODが低い場合には十分に脱窒できないが、膜分離汚泥Mを無酸素槽41へと返送することにより、膜分離汚泥MのBODを利用して脱窒できるため、汚水Wの窒素除去率を向上できる。
なお、上記第1の前提技術では、殺菌槽11内の汚水Wに次亜塩素酸ナトリウム溶液を添加し、本発明の一実施の形態では、殺菌槽11内の汚水Wに過酸化水素水を添加して、この殺菌槽11内の汚水Wの汚泥Mを殺菌させたが、本発明では、過酸化水素および次亜塩素酸の少なくともいずれを添加すればよい。
また、嫌気槽2にて嫌気性処理した後の汚水Wの少なくとも一部のみを取り出して殺菌槽11へと流入させて貯留させたが、本発明では、嫌気槽2にて嫌気性処理した後の汚水Wの全部を殺菌槽11へと流入させてもよい。
さらに、上記第1の前提技術、第2の前提技術および関連技術では、嫌気無酸素好気法の前に嫌気槽2を設けた汚水の生物学的処理の方法について説明し、上記第3の前提技術および本発明の一実施の形態では、オキシデーションディッチ槽71の前に嫌気槽2を設けた汚水の生物学的処理方法について説明したが、本発明では、嫌気無酸素好気法およびオキシデーションディッチ槽71による処理のいずれの方法であっても適応できる。
次に、上記第2の前提技術の汚水処理装置の実施例について説明する。
まず、嫌気槽2内の嫌気状態にある汚水Wである反応液の一部を取り出して殺菌槽11へと流入させて貯留させてから、この反応液を、浸漬膜を用いて固液分離した。
このとき、反応液中の汚泥Mの濃度は約4000mg/Lであり、内容量が10Lの殺菌槽11を用いて回分実験した。
そして、この殺菌槽11内の反応液を、空気、あるいはオゾンを混合した気体より曝気した場合における被リン回収処理水Fである膜透過水のリン酸イオン濃度を測定した。
この結果、図6に示すように、従来技術である空気にて殺菌槽11内の反応液を曝気した場合では、膜透過水のリン酸イオン濃度が嫌気槽2内よりも減少していた。
一方、オゾンを混合した気体にて殺菌槽11内の反応液を曝気した場合では、膜透過水のリン酸イオン濃度の減少を確認できず、むしろ膜透過水のリン酸イオン濃度が増加する傾向を確認できた。
本発明の第1の前提技術の汚水処理装置を示す説明図である。 本発明の第2の前提技術の汚水処理装置を示す説明図である。 本発明の第3の前提技術の汚水処理装置を示す説明図である。 本発明の汚水処理装置の実施の形態を示す説明図である。 本発明の汚水処理装置の関連技術を示す説明図である。 本発明の前提技術において殺菌手段にて殺菌してから膜分離手段にて固液分離した汚水のリン酸イオン濃度を示すグラフである。
1 汚水の処理装置としての汚水処理装置
2 反応槽としての嫌気
12 膜分離手段としての膜分離装置
14 曝気手段としての曝気装置
21 リン回収手段としてのリン回収装置
71 オキシデーションディッチ槽
W 汚水
汚水である膜分離水としての被リン回収処理水
膜分離汚泥

Claims (2)

  1. 無酸素槽を用いた嫌気無酸素好気法またはオキシデーションディッチ槽による処理の前に嫌気反応槽にて生物学的に嫌気性処理する汚水の処理方法であって、
    嫌気性処理された汚水の一部を、過酸化水素および次亜塩素酸の少なくともいずれか添加にて殺菌してから、オゾンを含有する気体にて殺菌しつつ曝気して、この汚水に浸漬された浸漬膜による膜分離にて膜分離水と膜分離汚泥とに固液分離し、
    膜分離水に、リン酸イオン沈殿生成反応を引き起こすカルシウムイオンまたはマグネシウムイオンを添加して、リン酸化合物塩を生成させ、
    固液分離された膜分離汚泥を無酸素槽またはオキシデーションディッチ槽に供給して前記嫌気性処理された汚水のうちの残りの一部を処理する
    ことを特徴とする汚水の処理方法。
  2. 汚水を嫌気性処理する反応槽と、
    この反応槽にて嫌気性処理された汚水の一部に過酸化水素および次亜塩素酸の少なくともいずれか添加にて殺菌する殺菌手段と、
    過酸化水素および次亜塩素酸の少なくともいずれかが添加され殺菌された汚水をオゾンを含有する気体にて殺菌しつつ曝気する曝気手段と、
    過酸化水素および次亜塩素酸の少なくともいずれかが添加されかつ曝気手段にて殺菌されつつ曝気された汚水を膜分離にて膜分離水と膜分離汚泥とに固液分離する膜分離手段と、
    この膜分離手段にて固液分離された膜分離水に、リン酸イオン沈殿生成反応を引き起こすカルシウムイオンまたはマグネシウムイオンを添加してリン酸化合物塩を生成させるリン回収手段と、
    固液分離された膜分離汚泥が供給され嫌気性処理した汚水のうちの残りの一部を処理する無酸素槽またはオキシデーションディッチ槽と
    を具備したことを特徴とした汚水の処理装置。
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