JP5764224B2 - 水処理方法、および、水処理装置 - Google Patents

水処理方法、および、水処理装置 Download PDF

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Description

本発明は、有機物を含有する被処理水を嫌気処理する水処理方法および水処理装置に関する。
下水、河川水又は海水等の有機物を含有する被処理水を処理する水処理方法として、種々の方法が提案されている。例えば、好気的な活性汚泥法では、被処理水が活性汚泥と混合されることで、活性汚泥中の好気性微生物の作用によって、被処理水中の有機物は、好気的に分解され、主に二酸化炭素等として除去される。このため、斯かる活性汚泥法では、活性汚泥中の微生物の活性を維持するために、被処理水と活性汚泥とが混合された混合水の曝気が行われている。
このような好気的な活性汚泥法では、曝気を行う際にブロア等の設備が必要となるため、それを稼動させるための動力が必要となり、エネルギーの消費が比較的大きい。このため、エネルギーの消費を抑える等の観点から、有機物を分解する際の曝気を必要としない嫌気的な活性汚泥法が用いられる。斯かる方法としては、嫌気的な活性汚泥法と膜分離法とを組み合わせた嫌気性膜分離活性汚泥法(以下、嫌気性MBR法とも記す)が知られている。斯かる嫌気性MBR法では、嫌気性微生物を含有する汚泥と被処理水とが混合されて嫌気的な環境下に配置されることで、斯かる汚泥中の嫌気性細菌の作用によって、被処理水中の有機物が嫌気的に分解されるように構成されている(浄化工程)。そして、浄化工程後の混合水が分離膜(精密濾過膜(MF膜)や限外濾過膜(UF膜)等)で濾過されることで(膜分離工程)、活性汚泥が分離されてなる処理水が得られる。一方、分離された活性汚泥は、浄化工程へ返送されて再利用されることで、活性汚泥の流出が防止される(特許文献1参照)。
特開2010−17614号公報
ところで、上記のように、嫌気性MBR法で処理された被処理水(以下、嫌気処理水とも記す)は、通常、環境中(河川や海域等)に放流されることになるが、斯かる嫌気処理水には、窒素成分やリン成分等が含有されている。これらの成分は、植物の肥料や活性汚泥の栄養成分等として利用可能な塩類であるため、斯かる塩類を回収することが望まれている。
そこで、本発明は、嫌気性MBR法によって処理された被処理水から塩類を効率的に回収することができ、斯かる塩類を有効に使用することを可能にする水処理方法および水処理装置を提供することを課題とする。
本発明に係る水処理方法は、有機物を含有する被処理水の嫌気処理と該嫌気処理後の被処理水の膜分離とを行う膜分離活性汚泥法を用いた嫌気処理工程を備える水処理方法であって、前記嫌気処理工程で処理された被処理水から構成される嫌気処理水と該嫌気処理水から半透膜を介して水分の浸透を受けて浸透圧が生じるように構成されたドロー液とを半透膜を介して接触させることで嫌気処理水を濃縮する濃縮工程と、該濃縮工程で濃縮された嫌気処理水から構成される濃縮水から窒素成分又はリン成分の少なくとも一方の塩類を回収すると共に塩類を回収した後の濃縮水を濃縮工程へ返送する塩類回収工程とを備え、該塩類回収工程では、アンモニアストリッピング法によって窒素成分を回収し、アルミニウム塩の添加による凝集沈殿法又はMAP法の少なくとも一方によってリン成分を回収することを特徴とする。
斯かる構成によれば、濃縮工程では、浸透圧によって嫌気処理水からドロー液側へ半透膜を介して水分が浸透することになる(正浸透)。これにより、濃縮工程では、逆浸透のように圧力を掛けたり、減圧したりする動力を用いることなく、嫌気処理水の水分量が減少し、嫌気処理水が濃縮されることになる。そして、濃縮された嫌気処理水(以下、濃縮水とも記す)には、塩類が濃縮前よりも高濃度で含有されるため、塩類回収工程において濃縮水から塩類を効率的に回収することができる。
前記ドロー液は、海水、又は、磁性体微粒子を含有する液体から構成されることが好ましい。
斯かる構成によれば、ドロー液が海水、又は、磁性体微粒子を含有する液体から構成されることで、ドロー液の環境中への放出を容易に行うことができる。具体的には、ドロー液が海水である場合には、嫌気処理水からドロー液側へは水分のみが移動し、他の溶質は半透膜によりドロー液側への移動が阻止され濃縮側(即ち、嫌気処理水側)に残存する。このため、嫌気処理水から水分の浸透を受けたドロー液は、海水が希釈されたものとなる。このため、濃縮工程後のドロー液に対して、環境中へ排水するための処理(例えば、pH調整や不要な成分の除去等)を行う必要が無く、濃縮工程後のドロー液を直接海洋へ放流することが可能となる。一方、ドロー液が磁性体微粒子を含有する液体から構成される場合には、ドロー液から磁力により磁性体微粒子を分離することができる。このため、濃縮工程後のドロー液に対して、磁性体微粒子を除去する工程を行うことで、環境中への放流を容易に行うことができる。
本発明に係る水処理装置は、有機物を含有する被処理水の嫌気処理と該嫌気処理後の被処理水の膜分離とを行う膜分離活性汚泥法を用いた嫌気処理部を備える水処理装置であって、前記嫌気処理部で処理された被処理水で構成される嫌気処理水を濃縮する濃縮装置と、該濃縮装置で濃縮された嫌気処理水から構成される濃縮水から窒素成分又はリン成分の少なくとも一方の塩類を回収すると共に塩類を回収した後の濃縮水を濃縮装置へ返送可能に構成された塩類回収部とを更に備え、前記濃縮装置は、半透膜を介して嫌気処理水から水分の浸透を受けて浸透圧が生じるように構成されたドロー液が供給されるドロー液供給部と、嫌気処理水が供給される嫌気処理水供給部とを備えると共に半透膜を介して嫌気処理水とドロー液とが接触するように構成されており、前記塩類回収部では、アンモニアストリッピング法によって窒素成分が回収され、アルミニウム塩の添加による凝集沈殿法又はMAP法の少なくとも一方によってリン成分が回収されるように構成されることを特徴とする。
斯かる構成によれば、濃縮装置では、浸透圧によって嫌気処理水からドロー液側へ半透膜を介して水分が浸透することになる(正浸透)。これにより、濃縮装置では、逆浸透のように圧力を掛けたり、減圧したりする動力を用いることなく、嫌気処理水の水分量が減少し、嫌気処理水が濃縮されることになる。そして、濃縮された嫌気処理水(以下、濃縮水とも記す)には、塩類が濃縮前よりも高濃度で含有されるため、塩類回収部において濃縮水から塩類を効率的に回収することができる。
前記ドロー液は、海水、又は、磁性体微粒子を含有する液体から構成されることが好ましい。
斯かる構成によれば、ドロー液が海水、又は、磁性体微粒子を含有する液体から構成されることで、ドロー液の環境中への放出を容易に行うことができる。具体的には、ドロー液が海水である場合には、嫌気処理水からドロー液側へは水分のみが移動し、他の溶質は半透膜によりドロー液側への移動が阻止され濃縮側(即ち、嫌気処理水側)に残存する。このため、嫌気処理水から水分が浸透したドロー液は、海水が希釈されたものとなる。このため、濃縮装置から放出されるドロー液に対して、環境中へ排水するための処理(例えば、pH調整や不要な成分の除去等)を行う必要が無く、濃縮装置から放出されるドロー液を直接海洋へ放流することが可能となる。一方、ドロー液が磁性体微粒子を含有する液体から構成される場合には、ドロー液から磁力により磁性体微粒子を分離することができる。このため、濃縮装置から放出されるドロー液に対して、磁性体微粒子を除去する工程を行うことで、環境中への放流を容易に行うことができる。
以上のように、本発明によれば、嫌気性MBR法によって処理された被処理水から塩類を効率的に回収し、斯かる塩類を有効に使用することができる。
本実施形態に係る水処理装置を示した概略図。 同本実施形態に係る水処理装置の濃縮装置を示した模式図。 他の実施形態に係る水処理装置の濃縮装置を示した模式図。 更に他の実施形態に係る水処理装置の濃縮装置を示した模式図。
<第一実施形態>
以下、本発明の第一実施形態について図1および2を参照しながら説明する。なお、以下の図面において同一又は相当する部分には同一の参照符号を付しその説明は繰り返さない。
本実施形態に係る水処理装置1は、有機物を含有する被処理水が嫌気処理されるように構成される。具体的には、水処理装置1は、被処理水が供給されて嫌気処理される嫌気処理部2と、嫌気処理部2で処理された被処理水(以下、嫌気処理水とも記す)を濃縮する濃縮装置3と、濃縮された嫌気処理水から塩類を回収する塩類回収部4とを備える。被処理水としては、特に限定されるものではないが、下水や食品工場等からの排水等が挙げられる。
嫌気処理部2は、被処理水の嫌気処理を行う嫌気処理槽2aと、嫌気処理後の被処理水を膜分離する膜分離装置2bとを備える。嫌気処理槽2aは、例えば、メタン発酵法によって被処理水中の有機物を分解可能に構成される。具体的には、嫌気処理槽2aは、有機物を嫌気的に分解する嫌気性細菌を含有する汚泥(以下、嫌気性汚泥とも記す)が内部に供給されており、被処理水と嫌気性汚泥とが混合されて混合液が形成されるように構成される。そして、斯かる混合水が嫌気処理槽2a内の嫌気的な環境下に配置されることで、嫌気性汚泥によって有機物が分解されるように構成される。嫌気処理槽2aに供給される被処理水のBODとしては、特に限定されるものではなく、1000mg/L以上2000mg/L未満であってもよく、2000mg/L以上であってもよい。
膜分離装置2bでは、嫌気処理槽2aで処理された被処理水(具体的には、嫌気処理槽2aから排出される混合水)から嫌気性汚泥が分離される。具体的には、膜分離装置2bは、混合水が供給される内部空間と、該内部空間に配置された分離膜(精密濾過膜(MF膜)や限外濾過膜(UF膜)等)とを備える。そして、混合水が分離膜によって濾過されることで、被処理水(即ち、嫌気処理水)と嫌気性汚泥とが分離される。分離された嫌気性汚泥は、嫌気処理槽2aへ返送されるように構成される。なお、濃縮装置3に供給される前の嫌気処理水に対して、温度やpHや流量等の調節が行われてもよい。これによりファウリングを抑制することができる。
濃縮装置3は、図2に示すように、半透膜3aで仕切られた内部空間を備える。これにより、濃縮装置3は、嫌気処理水が供給される内部空間を有する嫌気処理水供給部3bと、半透膜3aを介して被処理水から水分の浸透を受けて浸透圧を生じるように構成されたドロー液が供給される内部空間を有するドロー液供給部3cとを備える。そして、濃縮装置3は、供給される被処理水とドロー液とが半透膜3aを介して接触するように構成される。つまり、本実施形態の濃縮装置3は、嫌気処理水供給部3bの内部空間とドロー液供給部3c内の内部空間とが半透膜3aを介して併設されるように構成される(槽外型)。半透膜3aとしては、特に限定されるものではなく、一般的な正浸透膜や逆浸透膜を用いることができる。
嫌気処理水供給部3bは、嫌気処理部2と流体的に連結される。具体的には、嫌気処理水供給部3bは、膜分離装置2bと流体的に連結されて嫌気処理水供給部3b内へ嫌気処理水を導入する嫌気処理水導入部31bと、塩類回収部4に流体的に連結されて嫌気処理水供給部3b内から被処理水を排出する嫌気処理水排出部32bとを備える。
ドロー液供給部3cは、ドロー液の供給源と流体的に連結されてドロー液供給部3c内へドロー液を導入するドロー液導入部31cと、ドロー液の排出先に流体的に連結されてドロー液供給部3c内からドロー液を排出するドロー液排出部32cとを備える。
ドロー液としては、特に限定されるものではなく、本実施形態では、海水が用いられる。つまり、本実施形態では、ドロー液の供給源および排出先としては、海洋Sを使用することができる。
塩類回収部4は、濃縮装置3に流体的に連結されて濃縮された嫌気処理水が供給されるように構成される。斯かる嫌気処理水には、塩類(具体的には、窒素成分やリン成分等の栄養塩類)が含有されているため、塩類回収部4では、濃縮された嫌気処理水から塩類(具体的には、栄養塩類)が回収されるように構成される。
次に、上記のように構成される水処理装置1を用いて被処理水を処理する方法について説明する。
被処理水(原水)は、嫌気処理部2に供給される。具体的には、被処理水は、嫌気処理槽2aに供給される。嫌気処理槽2aでは、被処理水と嫌気性汚泥とが混合されて混合水が形成される。そして、該混合水が嫌気処理(メタン発酵)に適した条件(具体的には、pHや温度等)で維持される。これにより、被処理水中の有機物が嫌気処理されて分解され、メタンガスが生成される(嫌気処理工程)。生成したメタンガスは、嫌気処理槽2aから排出されて回収され、燃料や原料として使用することができる。一方、嫌気処理槽2a内の混合水は、嫌気処理槽2aから排出されて、膜分離装置2bへ供給される。
膜分離装置2bでは、混合水が分離膜によって濾過されることで、有機物が分解された被処理水(即ち、嫌気処理水)と嫌気性汚泥とが分離される。分離された嫌気性汚泥は、少なくとも一部が嫌気処理槽2aへ返送される。嫌気処理水は、嫌気処理部2(具体的には、膜分離装置2b)から排出されて濃縮装置3(具体的には、嫌気処理水供給部3b)へ供給される。これに伴い、濃縮装置3(具体的には、ドロー液供給部3c)には、ドロー液として海水が供給される。
このように、嫌気処理水供給部3bに嫌気処理水が供給され、ドロー液供給部3cにドロー液として海水が供給されることで、濃縮装置3内で被処理水と海水とが半透膜3aを介して接触した状態になると共に、浸透圧によって嫌気処理水の水分が半透膜3aを透過して海水側に浸透(正浸透)する。これにより、嫌気処理水供給部3b内で、嫌気処理水が濃縮されて塩類(具体的には、栄養塩類)の濃度が上昇する(濃縮工程)。一方、ドロー液供給部3c内では、嫌気処理水からの水分の浸透を受けて海水が希釈される。
本実施形態では、嫌気処理水排出部32bおよびドロー液排出部32cが半透膜3aの近傍に設けられ、被処理水とドロー液とが濃縮装置3へ適度な流量で供給されることで、半透膜3aの近傍の嫌気処理水(即ち、濃縮された嫌気処理水)および海水(即ち、希釈された海水)が迅速に濃縮装置3の外側に排出される。これにより、嫌気処理水および海水が半透膜3aの近傍で滞留し、浸透効率が低下するのが防止される。そして、濃縮された嫌気処理水は、塩類回収部4へ供給される。一方、希釈された海水は、河川や海洋S等の環境中に放出可能な水質であれば、更に水処理されることなく環境中に放出することができるが、更に所望の水質となるように水処理された後、環境中へ放出されてもよい。
塩類回収部4では、濃縮された嫌気処理水から塩類が回収される。塩類を回収する方法としては、特に限定されるものではないが、例えば、栄養塩類である窒素成分を回収する方法としては、濃縮された嫌気処理水に空気やスチームを吹き込むことで、嫌気処理水中のアンモニア性窒素をアンモニアガスとして回収するアンモニアストリッピング法等を採用することができる。また、栄養塩類であるリン成分を回収する方法としては、濃縮された嫌気処理水に対し、アルミニウム塩(硫酸バンドやPAC等)を添加してリン成分を凝集沈殿させることで回収する方法等を採用することができる。又は、濃縮された嫌気処理水中のリン成分をリン酸マグネシウムアンモニウム(MAP)として造粒して回収する方法等を採用することができる。回収された栄養塩類は、系外へ排出され、栄養塩類以外の水分は膜分離装置2b後の被処理水ラインに返送される。また、図示していないが嫌気処理部2(具体的には、嫌気処理槽2a)へ供給される被処理水ラインへ返送することも可能である。
以上のように、本発明に係る水処理方法および水処理装置によれば、嫌気性MBR法によって処理された被処理水から塩類を効率的に回収し、斯かる塩類を有効に使用することができる。
即ち、上記水処理装置1は、濃縮装置3では、浸透圧によって嫌気処理水からドロー液側へ半透膜3aを介して水分が浸透することになる(正浸透)。これにより、濃縮装置3では、逆浸透のように圧力を掛けたり、減圧したりする動力を用いることなく、嫌気処理水の水分量が減少し、嫌気処理水が濃縮されることになる。そして、濃縮された嫌気処理水(以下、濃縮水とも記す)には、塩類が濃縮前よりも高濃度で含有されるため、塩類回収部4において濃縮水から塩類を効率的に回収することができる。回収された塩類が窒素成分やリン成分等の栄養塩類である場合には、植物等の肥料として利用することにより、嫌気処理水に含有される栄養塩類の有効利用を図ることができる。
また、ドロー液が海水である場合には、嫌気処理水から水分の浸透を受けたドロー液は、海水が希釈されたものとなる。このため、濃縮装置から放出されるドロー液に対して、環境中へ排水するための処理(例えば、pH調整や不要な成分の除去等)を行う必要が無く、濃縮装置から放出されるドロー液を直接海洋へ放流することが可能となる。
<第二実施形態>
次に、本発明の第二実施形態について、図3を用いて説明する。第二実施形態に係る水処理方法および水処理装置は、第一実施形態に係る水処理方法および水処理装置1と比較すると、主に濃縮装置300の構成が異なるものである。具体的には、濃縮装置300は、第一実施形態に係る濃縮装置3と比較すると、主に嫌気処理水供給部300bとドロー液供給部300cの構成が異なる。従って、以下では、第一実施形態と異なる点を中心に説明し、同一の構成に対しては同一の符号を付すこととして説明を省略する。
濃縮装置300は、ドロー液供給部300cにおけるドロー液を供給する内部空間に、嫌気処理水供給部300bが配置されて構成される。該嫌気処理水供給部300bは、嫌気処理水を供給する内部空間を備え、該内部空間が半透膜3aによってドロー液供給部300cの内部空間から仕切られている。つまり、嫌気処理水供給部300bは、少なくとも一部が半透膜3aから構成され、少なくとも半透膜3aで構成された部分が嫌気処理水供給部300bの内部空間に位置する。なお、ドロー液供給部300cは、槽外型のようにドロー液排出部32cを備えていない。
斯かる構成の濃縮装置300では、ドロー液供給部300cに(具体的には、ドロー液を供給する設備Xから)ドロー液が供給されることで、嫌気処理水供給部300b(具体的には、半透膜3aで構成された部分)がドロー液に浸漬された状態となる(浸漬型)。そして、嫌気処理水供給部300bに嫌気処理水が供給されることで、半透膜3aを介して嫌気処理水とドロー液とが接触した状態となり、嫌気処理水からドロー液への水分の浸透が生じる。斯かる構成によれば、嫌気処理水供給部300bがドロー液内に浸漬された状態となるため、ドロー液側へ浸透した水分がドロー液供給部300c内に拡散され易い。このため、半透膜3aの近傍において嫌気処理水側の濃度とドロー液側の濃度との差が少なくなって浸透圧が生じ難くなるのが防止される。これにより、被処理水からドロー液への水分の浸透が効率的に行われるため、嫌気処理水の濃縮を効率的に行うことができる。なお、ドロー液供給部300c内のドロー液は、オーバーフローすることで、ドロー液供給部300c内から排出される。また、ドロー液と嫌気処理水との半透膜3aを介した接触(言い換えれば、半透膜3aとの接触)を効率的に行うべく、攪拌装置等(図示せず)を用いてドロー液供給部300c内を攪拌して流量(ドロー液供給部300cからのドロー液の排出量)を調節してもよい。
なお、本発明に係る水処理方法および水処理装置は、上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。また、上記した複数の実施形態の構成や方法等を任意に採用して組み合わせてもよく(1つの実施形態に係る構成や方法等を他の実施形態に係る構成や方法等に適用してもよく)、さらに、下記する各種の変更例に係る構成や方法等を任意に選択して、上記した実施形態に係る構成や方法等に採用してもよいことは勿論である。
例えば、第一実施形態の濃縮装置3では、嫌気処理水とドロー液との流れる方向が並流となるように構成されているが、これに限定されるものではなく、例えば、逆流となるように構成されてもよい。具体的には、嫌気処理水が嫌気処理水導入部31b(又は嫌気処理水排出部32b)から嫌気処理水供給部3bに導入されて嫌気処理水排出部32b(又は嫌気処理水導入部31b)から排出されると共に、ドロー液がドロー液排出部32c(又はドロー液導入部31c)からドロー液供給部3cに導入されてドロー液導入部31c(又はドロー液排出部32c)から排出されることで、逆流となるように構成しても良い。
また、第二実施形態では、ドロー液がオーバーフローすることでドロー液供給部300cから排出されるように構成されているが、これに限定されるものではなく、ドロー液供給部300cにおいてドロー液排出部32cを備え、該ドロー液排出部32cからドロー液を排出するように構成されてもよい。
また、上記実施形態の濃縮装置3,300に代えて、図4に示す構成の濃縮装置301を採用してもよい。濃縮装置301は、上記実施形態に係る濃縮装置3,300と比較すると、主に嫌気処理水供給部301bとドロー液供給部301cの構成が異なる。従って、以下では、上記実施形態と異なる点を中心に説明し、同一の構成に対しては同一の符号を付すこととして説明を省略する。
図4に示すように、濃縮装置301は、複数のドロー液供給部301cが嫌気処理水供給部301bを貫通するように配置されて構成される。ドロー液供給部301cは、一方向に伸びる管状の形状を有する。そして、ドロー液供給部301cは、嫌気処理水供給部301bの内部空間に位置する領域が半透膜3aを用いて形成され、内部空間の外側の領域によってドロー液導入部31cおよびドロー液排出部32cが形成される。
斯かる構成の濃縮装置301では、ドロー液供給部301cの内部空間がドロー液によって満たされると共に、ドロー液供給部301cにおける半透膜3aで形成された領域全体が嫌気処理水に浸漬されるように嫌気処理水供給部301bに嫌気処理水が供給される。これにより、嫌気処理水とドロー液とが半透膜3aを介して接触した状態となる。
また、上記実施形態では、ドロー液として、海水を用いているが、被処理水からの水分の浸透によって浸透圧が生じるように構成されたものであれば、特に限定されるものではない。例えば、ドロー液としては、溶質として、無機塩、糖、水可溶低沸点気体、磁性体微粒子、有機溶媒等の何れかを含有するものを用いることができる。更に、ドロー液として、例えば、海水と磁性体微粒子のように、海水と他の溶質を組合せてもよい。これらのドロー液を用いる場合、海水のように使用後に直接環境中へ放出することができないため、使用後のドロー液から溶質を除去することが必要となる。このため、ドロー液の溶質としては、容易に水分から分離可能なものを選択することが好ましい。斯かる場合、ドロー液から分離された溶質は、回収されて再度ドロー液の成分として使用することができる。
また、上記実施形態では、濃縮装置3で濃縮された嫌気処理水は、塩類回収部4へ供給されているが、これに限定されるものではなく、斯かる嫌気処理水の一部又は全部が、再度、濃縮装置3へ供給されるようにしてもよい。又は、濃縮装置3を複数使用したり、濃縮装置3とは異なる濃縮装置を濃縮装置3の前後の少なくとも一方に使用したりすることで、段階的に嫌気処理水を濃縮してもよい。
1…水処理装置、2…嫌気処理部、2a…嫌気処理槽、2b…膜分離装置、3,300,301…濃縮装置、3a…半透膜、3b,300b,301b…嫌気処理水供給部、3c,300c,301c…ドロー液供給部、4…塩類回収部、31b…嫌気処理水導入部、31c…ドロー液導入部、32b…嫌気処理水排出部、32c…ドロー液排出部、S…海洋

Claims (4)

  1. 有機物を含有する被処理水の嫌気処理と該嫌気処理後の被処理水の膜分離とを行う膜分離活性汚泥法を用いた嫌気処理工程を備える水処理方法であって、
    前記嫌気処理工程で処理された被処理水から構成される嫌気処理水と該嫌気処理水から半透膜を介して水分の浸透を受けて浸透圧が生じるように構成されたドロー液とを半透膜を介して接触させることで嫌気処理水を濃縮する濃縮工程と、該濃縮工程で濃縮された嫌気処理水から構成される濃縮水から窒素成分又はリン成分の少なくとも一方の塩類を回収すると共に塩類を回収した後の濃縮水を濃縮工程へ返送する塩類回収工程とを備え、該塩類回収工程では、アンモニアストリッピング法によって窒素成分を回収し、アルミニウム塩の添加による凝集沈殿法又はMAP法の少なくとも一方によってリン成分を回収することを特徴とする水処理方法。
  2. 前記ドロー液は、海水、又は、磁性体微粒子を含有する液体から構成されることを特徴とする請求項1に記載の水処理方法。
  3. 有機物を含有する被処理水の嫌気処理と該嫌気処理後の被処理水の膜分離とを行う膜分離活性汚泥法を用いた嫌気処理部を備える水処理装置であって、
    前記嫌気処理部で処理された被処理水で構成される嫌気処理水を濃縮する濃縮装置と、該濃縮装置で濃縮された嫌気処理水から構成される濃縮水から窒素成分又はリン成分の少なくとも一方の塩類を回収すると共に塩類を回収した後の濃縮水を濃縮装置へ返送可能に構成された塩類回収部とを更に備え、前記濃縮装置は、半透膜を介して嫌気処理水から水分の浸透を受けて浸透圧が生じるように構成されたドロー液が供給されるドロー液供給部と、嫌気処理水が供給される嫌気処理水供給部とを備えると共に半透膜を介して嫌気処理水とドロー液とが接触するように構成されており、前記塩類回収部では、アンモニアストリッピング法によって窒素成分が回収され、アルミニウム塩の添加による凝集沈殿法又はMAP法の少なくとも一方によってリン成分が回収されるように構成されることを特徴とする水処理装置。
  4. 前記ドロー液は、海水、又は、磁性体微粒子を含有する液体から構成されることを特徴とする請求項3に記載の水処理装置。
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