JP4631408B2 - 検査用光源装置 - Google Patents
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Description
図6は、従来のハロゲンランプを用いた検査用光源装置の一例を示す構成図である。
図6において、ハロゲンランプ31は、電流が一定になるように制御され所定量の発散光を出射する。レンズA32は、ハロゲンランプ31から出射された光束をほぼ平行光にし、絞り33はレンズA32の光束を制限して光量の調整を行う。照度均一化素子42は、絞り33を通過して入射した光の照度分布を均一にして出射し、レンズB40は、照度均一化素子42の出射光を所定の照射面積になるように集光して被検査撮像素子41に照射する。
図7において、LEDランプR43、LEDランプG44、LEDランプB45は、ほぼ光量が等しいものが、それぞれ同一個数、平面上に対称に配置される。透過拡散板46は、擦りガラスまたは乳白色のアクリルなどからできていて、LEDランプの光軸上に配置される。各LEDランプの光束は、この透過拡散板46に入射し、被検査撮像素子41に照射される。これにより、被検査撮像素子41対して、透過拡散板46が拡散光源に相当することとなる。
ハロゲンランプは駆動電流を変化させると光束と同時に色温度が変化する。したがって光量だけの変更にはフィルタを使わなければならない。図6の検査用光源装置では、NDフィルタA35とNDフィルタB39をそれぞれモータA34とモータC38を用いて回転させて光量を変化させるが、機械的な動作のため切替時間は、100msec程度が限界である。色温度の切替の場合も同じような時間が必要である。検査の高速化が要求される用途ではこの切替時間は許容されない時間である。
R(赤),G(緑),B(青)3色のLEDからの光束を透過拡散板を用いて空間的に合成し擬似白色光にした簡易的な光源である。したがって分光分布は図8に示すようにそれぞれ局所的(R,G,Bの波長域)にしか存在しないことになる。このため分光分布が抜けている波長部分で起きる被検査撮像素子の不具合を検出できない。
図8において、横軸は波長、縦軸は相対分光放射輝度を示している。分光分布のピークが波長420nm付近にあるLEDランプB、波長540nm付近にあるLEDランプG、波長650nm付近にあるLEDランプRが局所的に存在している様子を示したものである。
発光部からの出射光を同一照度分布とすると共に対象とする照射範囲を分割して照射し、横一列に並んで照射エリアを形成する複数の光学系を有し、
前記発光部は、発光の分光分布が異なる複数の発光素子から構成され、
前記発光素子は、分光輝度分布が重なり合って可視光の全波長範囲で連続した光を発生する発光ダイオードであり、
前記光学系は、ガラス四角柱または内面に全反射を持つミラーを組み合わせた空洞の四角柱であって、この一方の底面に前記発光部の光束が入射するように構成されるとともに、前記四角柱の高さが、前記四角柱の底面の長方形の辺の長さ及び前記発光素子から放射される光が前記光学系の内部に入って広がる発散角により決定され、
前記複数の光学系を固定する固定手段と、
前記複数の光学系の間および前記複数の光学系と前記固定手段の間に、空間を生成する空間生成手段を備え、
前記複数の光学系は、出射端で前記空間が無くなるように固定されることを特徴とする検査用光源装置。
(2)被検査受光素子に所定の光を照射する検査用光源装置において、
発光部からの出射光を同一照度分布とすると共に対象とする照射範囲を分割して照射し、横一列に並んで照射エリアを形成する複数の光学系を有し、
前記発光部は、発光の分光分布が異なる複数の発光素子から構成され、
前記発光素子は、分光輝度分布が重なり合って可視光の全波長範囲で連続した光を発生する発光ダイオードであり、
前記光学系は、ガラス四角柱または内面に全反射を持つミラーを組み合わせた空洞の四角柱であって、この一方の底面に前記発光部の光束が入射するように構成されるとともに、前記四角柱の高さが、前記四角柱の底面の長方形の辺の長さ及び前記発光素子から放射される光が前記光学系の内部に入って広がる発散角により決定され、
前記複数の光学系を固定する固定手段と、
前記複数の光学系の間および前記複数の光学系と前記固定手段の間に、空間を生成する空間生成手段を備え、
前記空間生成手段は、ワイヤであることを特徴とする検査用光源装置。
従って、一度に検査できる被検査受光素子の数を増やすために、照射面積を大きくしたとしても、照度均一化素子の全長を短く抑えることができるため、照度均一化素子の価格を安くし、検査用光源装置全体の大きさや重さを低下させることが可能となる。
また、請求項1に記載の発明によれば、発光素部が発光の分光分布が異なる複数の発光素子から構成されることにより、分光分布に抜けがなく、均一な照度分分布を有し、高速に光量や色の切替が可能となる。
さらに、請求項1に記載の発明によれば、発光素子としてLEDランプを用いることにより、メンテナンスの不要な長寿命を実現することができる。
また、請求項1に記載の発明によれば、ガラス柱などの照度均一化素子のそれぞれの間および照度均一化素子と固定部材の間には接触面積を最小限にして空間が作られ、照度均一化素子と空気との境界での全反射(反射率100%)を利用することができる。
請求項1に記載の発明によれば、各照度均一化素子間および照度均一化素子と固定部材の間には接触面積を最小限にして空間が作られ、照度均一化素子と空気との境界での全反射(反射率100%)を利用することができる。また、照度均一化素子の先端を密着させることにより、一つに集合した均一な照度の光を出射することができる。
請求項2に記載の発明によれば、各照度均一化素子間および照度均一化素子と固定部材の間にワイヤを挟むことにより、接触面積を最小限にして容易に空間が作られる。
請求項3に記載の発明によれば、5mm角の横一列に並んだ8個の受光素子を一度に検査する前述の例の場合、断面が正方形のガラス柱を5本並べて照射エリアを形成すると仮定すると正方形の底面の一辺はc=d=8mmであり、ロッド(角柱)の長さL≧(8×1.414/tan(20)×3)=93.24mmとなる。すなわち、単一のガラス角柱からなる照度均一化素子で実現する場合はロッドの長さLは466mmであったから、1/5で済むことになり、これにより、照度均一化素子の価格を安くし、検査用光源装置全体の大きさや重さを低下させることが可能となる。
また、このように照射面積を拡大させたい場合でも照度均一化素子の全長を伸ばさずに実現できる。
図1において、LEDランプ群1は、異なる発光分光分布を持つ異なった種類のLEDランプを同一平面上に複数配置したものである。LEDランプは、図2に示すように、分光分布の組み合わせにより可視光の波長範囲を隙間無く埋めるような発光波長のものが選択される。
図2において、横軸は波長、縦軸は相対分光放射輝度を示している。図2では本発明において使用されるLEDランプの組み合わせの一例として、分光放射輝度のピーク波長が約40nm置きになるような9種類のLEDランプの発光分光分布を示している。これらのLEDランプの分光輝度分布が重なり合って可視光の全波長範囲で連続した光を発生することになる。
照度均一化素子3は、例えば全面を研磨したガラスの円柱や角柱のようないわゆるライトパイプなどである。照度均一化素子3に入った光束は、柱の側面で反射を繰り返し、出射面では光束の分布が空間的に均一になる。
レンズB4は、照度均一化素子3から出射された光束を、必要とする広がり角を持つ光束にして、被検査撮像素子9に照射する。被検査撮像素子9は例えばCCD(電化結合素子)などの固体撮像素子である。これにより被検査撮像素子に所定の光量や相関色温度などの光信号が照射されることになる。
調節手段8は、光量検出素子7の出力信号が入力されると共に、LEDランプ群1の各LEDランプを発光させるため、LEDランプの種類に対応したチャネル数の駆動電流を出力する。以上のビームスプリッタ5、レンズC6、光量検出素子7、調節手段8が制御手段に相当する。
さらに、被検査撮像素子が1個について説明しているが、検査時間を短縮するために、照射エリアを広げて、複数個の撮像素子を一度に検査することも可能である。
また、撮像素子の検査用光源装置という例を示したが、光量や色温度を自由に変更できる特性を生かして、一般的な画像処理用の光源に適用することもできる。
以下に記載の発明は、このような問題を解決するものであって、照度均一化素子を大型化することなく、照射範囲を拡大できる光源装置を実現する。
これにより、照度均一化素子の価格を安くし、検査用光源装置全体の大きさや重さを低下させることが可能である。なお、ガラスの体積比は8×8×93.24×5/40×40×466=1/25である。
このため、ガラス柱間を分離する為にガラス柱の周囲に金属薄膜を蒸着したロッドを用いた。
このような問題を解決するための構成として、以下にガラスロッド間に空間を保持しながら照度分布も均一に保つ構造について説明する。
図5には、照度均一化素子の構成について図示し、LEDおよびLEDの光量の制御に係る構成要素などのその他の構成要素は前出の実施例と同様であるのでここでは図示しない。
照度均一化素子の一例である硝材でできた四角柱のガラスロッド3fから3kは、固定部材52で固定される。固定部材52は、例えば、4枚のアルミなどの金属板から成り、これらの金属板をネジ止めすることにより四角形の中空部材を形成する。この中空部にガラスロッド3fから3kが2行3列に配列される。
なお、各金属板には、ワイヤ用の貫通穴が設けられていて、各ワイヤを対応する位置の貫通穴に通して、ワイヤの位置決めを行う。ここで、固定部材が固定手段、ワイヤが空間生成手段に相当する。
ガラスロッド3f,3g,3hのそれぞれの間にワイヤ51b,51c,51j,51kを挟み込む。ワイヤ51b,51cは、例えば0.数mm程度の径であって光の入射端側で挟まれる。これにより、ガラスロッド3f,3g,3h間に空気の層が作られる。なお、光の入射効率を考慮して、ガラスロッド3f,3g,3hの広がりをできるだけ狭くするため、ワイヤの径はガラスロッド3f,3g,3h間の空間を保ちつつできるだけ小さくする。
ガラスロッド3j,3gの間にワイヤ51f,51hを挟み込む。ワイヤ51fは、光の入射端側で挟まれ、例えば0.数mm程度の径である。このワイヤ51fをガラスロッド間に挟むことにより、ガラスロッド間に空気の層を作る。なお、光の入射効率を考慮して、ガラスロッドの広がりをできるだけ狭くする。
なお、ワイヤ51hは、ガラスロッドの隙間を出射端に向かって狭くするためのものであるため、ガラスロッドの出射端がそれぞれ密着する構成であれば必ずしも必要ではない。
これにより位置決め精度が向上すると共に強固な固定が実現できる。
また、各ガラスロッドの間やガラスロッドと固定部材の間に挟む部材としてワイヤを用いたが安定した形状であればワイヤに限るものではない。使用するワイヤの数も本実施例に限定するものではなく、1本でも2本以上であってもよい。
さらに、ガラスロッドと固定部材の間に空間を生成するワイヤの代わりに、固定部材に突起部を設け、この突起部によりガラスロッドに加重をかけて固定するようにしてもよい。
1a〜1e 発光素子群
2 レンズA
3 照度均一化素子
3a〜3e 照度均一化素子
3f〜3k ガラスロッド
4 レンズB
5 ビームスプリッタ
6 レンズC
7 光量検出素子
8 調節手段
9 被検査撮像素子
51a〜51p ワイヤ
52 固定部材
53b、53e、53d、53e、53f 支持部
54a、54b 押さえ板
Claims (10)
- 被検査受光素子に所定の光を照射する検査用光源装置において、
発光部からの出射光を同一照度分布とすると共に対象とする照射範囲を分割して照射し、横一列に並んで照射エリアを形成する複数の光学系を有し、
前記発光部は、発光の分光分布が異なる複数の発光素子から構成され、
前記発光素子は、分光輝度分布が重なり合って可視光の全波長範囲で連続した光を発生する発光ダイオードであり、
前記光学系は、ガラス四角柱または内面に全反射を持つミラーを組み合わせた空洞の四角柱であって、この一方の底面に前記発光部の光束が入射するように構成されるとともに、前記四角柱の高さが、前記四角柱の底面の長方形の辺の長さ及び前記発光素子から放射される光が前記光学系の内部に入って広がる発散角により決定され、
前記複数の光学系を固定する固定手段と、
前記複数の光学系の間および前記複数の光学系と前記固定手段の間に、空間を生成する空間生成手段を備え、
前記複数の光学系は、出射端で前記空間が無くなるように固定されることを特徴とする検査用光源装置。 - 被検査受光素子に所定の光を照射する検査用光源装置において、
発光部からの出射光を同一照度分布とすると共に対象とする照射範囲を分割して照射し、横一列に並んで照射エリアを形成する複数の光学系を有し、
前記発光部は、発光の分光分布が異なる複数の発光素子から構成され、
前記発光素子は、分光輝度分布が重なり合って可視光の全波長範囲で連続した光を発生する発光ダイオードであり、
前記光学系は、ガラス四角柱または内面に全反射を持つミラーを組み合わせた空洞の四角柱であって、この一方の底面に前記発光部の光束が入射するように構成されるとともに、前記四角柱の高さが、前記四角柱の底面の長方形の辺の長さ及び前記発光素子から放射される光が前記光学系の内部に入って広がる発散角により決定され、
前記複数の光学系を固定する固定手段と、
前記複数の光学系の間および前記複数の光学系と前記固定手段の間に、空間を生成する空間生成手段を備え、
前記空間生成手段は、ワイヤであることを特徴とする検査用光源装置。 - 前記ガラス柱の側面に金属を付着したことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の検査用光源装置。
- 複数の前記ガラス柱を互いに側面で接着させたことを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の検査用光源装置。
- 複数の前記空洞の柱を互いに側面で接着させたことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の検査用光源装置。
- 前記ガラス柱は前記一方の底面に前記発光部を具備することを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の検査用光源装置。
- 前記空洞の柱は前記一方の底面に前記発光部を具備することを特徴とする請求項1、2または6のいずれかに記載の検査用光源装置。
- 前記光学系に支持部を設け、この支持部を前記固定手段と嵌合させて固定することを特徴とする請求項1〜8のいずれかに記載の検査用光源装置。
- 前記複数の光学系と前記固定手段の間に空間を生成する空間生成手段は、前記固定手段に設けられた突起部であって、この突起部により前記光学系に加重をかけて前記複数の光学系を固定することを特徴とする請求項1〜9のいずれかに記載の検査用光源装置。
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