JP4629453B2 - ロール状物支持部材 - Google Patents
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Description
このため製造工場からロール状物を出荷したり、倉庫等に保管する場合、段ボール箱等の包装容器内に収容して、ロール状物が破損したり汚損されないように保護するが、包装容器内でロール状物が移動するのを防止し、もしくは包装容器を荷役する際、ロール状物1の端部が損傷されないように、ロール状物の両端部を支持部材により支持することが一般に行われている(例えば特許文献1)。
またロール状物の両端部を保護するため、通函本体の両側壁と支持部材基板の間に、発泡ポリエチレンからなる緩衝部材本体を緩衝部材基板に固着した緩衝部材を介在させている。
また軸心支持部材の支持部材基板は、それ自体弾力性に乏しいことから、ロール状物の両端を保護するのに、発泡ポリエチレンを緩衝材に使用した緩衝部材本体を併用しているが、発泡ポリエチレンも焼却処理すると、有害ガスが発生して環境汚染の原因となる問題がある。
特にこの種のロール状物支持部材は、使用済後多量に廃棄されることから、合成樹脂を支持軸や緩衝材に使用した場合、廃棄処理に多くの費用がかかる上、軸心支持部材と緩衝部材を別部材とした前記特許文献1に記載のものでは、部品点数も多くなるため製品コストも上がる等の問題もある。
また支持部材本体の支持板がロール状物の中空軸両端を支持するため、包装容器内でロール状物が移動したり、ガタつくことがない上、偏平な箱状の支持箱が緩衝体となって、外部からの衝撃力を吸収緩和するため、輸送時や保管時の荷役中に包装箱に衝撃が加わっても、衝撃力によりロール状物が損傷されるのを未然に防止することができると共に、発泡ポリエチレン等からなる緩衝材を別に設ける必要がないため、部品点数の削減と、これに伴うコストの削減が図れるようになる。
図1は包装容器及びロール状物支持部材の斜視図、図2は包装容器内にロール状物1を収容した状態の断面図、図3は一対のロール状物支持部材の展開図、図4は1個のロール状物支持部材の展開図、図5ないし図10は、ロール状物支持部材の組み立て過程を示す説明図である。
包装容器2は上面が開口していて、この開口部2aよりロール状物1が収容できるようになっていて、開口部2aは、長辺部と短辺部の上縁に連設された4枚の蓋体2bにより閉鎖できるようになっており、梱包容器2全体は、段ボールや厚紙により形成されている。
包装容器2内にロール状物1を収容する際、ロール状物1の両端を支持するロール状物支持部材の本体(以下支持部材本体という)3は、図1及び図2に示すように、包装容器2の両端側内面に沿って収容可能な一対の支持箱4と、これら支持箱4の対向面に突設された十字状の支持板5とからなり、全体が1枚の段ボールを裁断することにより形成されている。
なお左右一対の支持部材本体3は、同一形状なので、以下一方の支持部材本体3についてその形状を説明する。
一方の支持部材本体3は、偏平な正方形の支持箱4と、支持箱4の中心部に突設された支持板5とからなり、十字状の支持板5がロール状物1の中空軸1aを両端側から支持し、支持箱4は、ロール状物1の荷重の支持と、ロール状物1の両端部を保護する緩衝材として機能する。
支持箱4は、ロール状物1の端面が当接するほぼ正方形の前面板4aを有しており、前面板4aの中心部に、支持板5が突出する十字孔4jが形成されている。
前面板4aの周辺には、山折り線4bを介して側板4cが連設され、各側板4cには山折り線4bを介して後面板4eが連設されている。
後面板4eは、前面板4aを2分割した大きさとなっていて、左右方向に位置する後面板4eの端部中央には、ほぼ凸形の切り欠き4fが形成されており、切り欠き4fを挟んで対向する位置に、山折り線4gを介して長方形状の舌片4hが連設されている。
前面板4aの上下方向に位置する後面板4eの端部には、支持板5の一部を形成する横板5aの一端が山折り線4iを介して連設されている。
支持板5の縦板5eは、図4に示すように谷折り線5jを挟んで対称形状の2部材からなり、支持板5に連設された横板5aとほぼ同一形状となっていて、中央部に幅狭な間隔で一対の山折り線5fが横方向に形成されており、これら山折り線5fを直交するよう縦長な長孔5gが形成されている。
山折り線5fの両端側はくびれていると共に、各縦板5eの一端側両側部には、支持箱4の上下後面板4eに形成された切り欠き5dに嵌合する突片5hが突設されている。
左右一対の支持部材本体3は、図3に示すように1枚の段ボールを裁断することにより製作され、2点鎖線Aより分断することにより左右支持部材本体3に分割し、さらに2点鎖線Bより分断することにより、支持箱4と支持板5の一部を分断し、図4に示す状態にする。
次に支持箱4を形成する前面板4aの左右に連設された後面板4eを山折り線4b、4dから山折りし、同時に山折り線4gから舌片4hを山折りして、前面板4aの後面側に後面板4eを折り畳んで、図5に示す状態にする。
次に前面板4aの上下に位置する後面板4eに連設された支持板5の横板5aを山折り線5bから山折りして、図6に示すように横板5aを重ねたら、前面板4aの上下に位置する後面板4eを、山折り線4b、4dから山折りし、さらに横板5aを後面板4eの切り欠き4fに挿入して図7に示す状態にする。
図8は図7の状態に組み立てた支持箱4を前面板4a側から見た状態を示すもので、前面板4aと側板4c及び後面板4eにより偏平な箱形に支持箱4が組み立てられ、前面板4aに形成された十字孔4jの横孔から支持板5の横板5aが突出された状態となる。
ロール状物1の両端を支持部材本体1により支持したら、包装容器2の開口部2aよりロール状物1ごと支持部材本体1を収容する。
図2はロール状物1を包装容器2内に収容した状態を示すもので、支持部材本体1の支持板5がロール状物1の中空軸1a両端を支持するため、包装容器2内でロール状物1が移動したり、ガタつくことがないと共に、偏平な箱状の支持箱4が緩衝体となって、外部からの衝撃力を吸収緩和するため、輸送時や保管時の荷役中に包装箱2に衝撃が加わっても、衝撃力によりロール状物1が損傷されるのを未然に防止することができる。
2 包装容器
3 支持部材本体
4 支持箱
4a 前面板
4b 山折り線
4c 側板
4d 山折り線
4e 後面板
4i 山折り線
4j 十字孔
5 支持板
5a 横板
5e 縦板
C 段目
Claims (3)
- ロール状物を包装容器内に収容する際、前記ロール状物の両端部を支持するロール状物支持部材であって、4辺が前記ロール状物の外径より大きい扁平な中空の箱形に形成された一対の支持箱と、前記支持箱の互いに対向する前面板の中央部に突設され、かつ前記ロール状物の中心部に設けられた中空軸の両端部に嵌合自在なほぼ十字形の支持板とからなり、前記支持箱及び前記支持板を段ボールにより形成したことを特徴とするロール状物支持部材。
- 前記支持箱を、ほぼ正方形の前面板と、前記前面板の4辺に山折り線を介して連設された側板と、前記側板に山折り線を介して連設され、かつ前記前面板のほぼ半分の大きさの後面板とから形成すると共に、前記支持板を、前記前面板の上下方向に位置する後面板に山折り線を介して連設され、かつ前記前面板の中央に形成された十字孔より突出させることにより、前記支持板の一部を形成する横板と、前記横板とほぼ同形状に形成され、かつ前記十字孔より突出させることにより、前記支持板の一部を形成する縦板とから形成してなる請求項1に記載のロール状物支持部材。
- 前記支持箱を形成する段ボールの段目方向が、前記前面板の上下方向となるよう前記段ボールを裁断してなる請求項1または2に記載のロール状物支持部材。
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