JP2006232297A - パレット滑り止め機構付き包装ケース - Google Patents
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Abstract
【課題】 滑り止め用の部材及び工程を追加することなく、段ボールケースが積載されたパレットを段積みした場合の横滑りや荷崩れを防止するパレット滑り止め機構付き包装ケースを提供する。
【解決手段】 段ボールケース1は、外梱包箱2と、外梱包箱2内に収納される上緩衝材3とから成る。上緩衝材3の上面3bの4箇所には、上面3bの切り込みを折り曲げて形成された凸部4a〜4dが突設され、上面3bの対向する2辺からは、外梱包箱2の抜き穴2a〜2dに係合する舌片5a〜5dが水平に突出している。段ボールケース1の上にパレットを積載すると、凸部4a〜4dがパレットの切り欠き穴に係合してパレットの滑りを防止する。また、底面の平らな貨物を積載すると、貨物の荷重により上緩衝材3の上面3bが撓んで凸部4a〜4dは段ボールケース1の内部に埋没する。
【選択図】 図1
【解決手段】 段ボールケース1は、外梱包箱2と、外梱包箱2内に収納される上緩衝材3とから成る。上緩衝材3の上面3bの4箇所には、上面3bの切り込みを折り曲げて形成された凸部4a〜4dが突設され、上面3bの対向する2辺からは、外梱包箱2の抜き穴2a〜2dに係合する舌片5a〜5dが水平に突出している。段ボールケース1の上にパレットを積載すると、凸部4a〜4dがパレットの切り欠き穴に係合してパレットの滑りを防止する。また、底面の平らな貨物を積載すると、貨物の荷重により上緩衝材3の上面3bが撓んで凸部4a〜4dは段ボールケース1の内部に埋没する。
【選択図】 図1
Description
本発明は、例えば電子機器等のような製品を梱包する包装ケースに関し、特に包装ケースを積載して運搬又は保管するパレットが包装ケース上に段積みされた場合の横滑りや荷崩れを防止するために用いられる滑り止め機構に関するものである。
従来、貨物を積載して運搬するパレットとしては、木製パレットや金属製パレット等が用いられていた。しかし、木製や金属製のパレットは耐久性に優れているものの、重量が重く、その廃棄処分に費用がかかるだけでなく、省資源化の観点からも問題がある。このため、近年、廃棄処分に費用がかからず、公害や環境汚染を招くことが少ない、材料として古紙を利用したリサイクル利用が可能な段ボールパレットが広く用いられ始めている。
従来の段ボールパレットの構造を図6に示す。図6(a)は段ボールパレットの斜視図、図6(b)は段ボールパレットの側面図、図6(c)は段ボールパレットの裏面図である。段ボールパレット100の天面101と底面102との間には、段ボールを折り曲げて形成した複数の柱部103が設けられており、底面102の4箇所には、ハンドパレット(パレット運搬用台車)を扱う際にハンドパレットのタイヤが突出する切り欠き穴102aが形成されている。
図7は、段ボールパレットの他の例を示す斜視図である。この例では、段ボールパレット100の天面101の4辺にフラップ104が付設されている。また、各フラップ104の中央には貫通穴105aが形成されている。このような段ボールパレット100の使用法を図8に示す。先ず、段ボールパレット100の天面101上に被梱包物(図示せず)を載置し、筒状の側面部106を被せた後、各フラップ104を起立させる。
側面部106の下方には、フラップ104を起立させたときに貫通穴105aと重なる位置に、貫通穴105bが形成されており、貫通穴105a、105bを重ねた状態で図示しない留め具を差し込むことにより、段ボールパレット100と側面部106とを一体に連結する。即ち、段ボールパレット100は、段ボールケース1の底面を兼ねることとなる。このような段ボールパレット100を用いることにより、製品を梱包後、さらに段ボールケース1を段ボールパレット100に載せる必要がないため、特に大型の製品等の梱包及び運搬が容易となる。
上記のような段ボールパレット100を用いて段ボールケースを積載、運搬する場合、スペースを有効利用して積載効率を上げるために、通常段ボールケースの上に段ボールパレットを積載し、さらにその上に段ボールケースを積載する、いわゆる段積みが行われる。しかし、段ボールパレットは、木製のパレットに比べて段ボールケースとの摩擦係数が小さく、運搬、保管中の振動や衝撃により上段に積載した製品が滑り、荷崩れを起こしやすくなる。従来は、ロープ等の緊締具を用いて段ボールケースを緊締して荷崩れを防止していたが、ロープの掛け渡し及び緊締を繰り返す必要があり、作業が煩雑となっていた。
そこで、段積みされた段ボールケースの横滑りや荷崩れを防止する方法が提案されており、例えば特許文献1には、段ボールケースの下面に貼り付けて横滑りを防止する滑り止めシート、及びそれを用いた滑り止め方法が開示されている。また、特許文献2には、段ボールケース表面に再剥離性粘着剤をスプレーすることにより荷崩れを防止する方法が開示されている。
しかしながら、特許文献1、2の方法では、別途滑り止めシートや粘着剤、及びそれらを貼付若しくはスプレーする工程も必要となるため、梱包コストが上昇してしまうという問題点があった。
特開2000−63778号公報
特開平6−270941号公報
本発明は、上記問題点に鑑み、滑り止め用の部材及び工程を追加することなく、段ボールケースが積載されたパレットを段積みした場合の横滑りや荷崩れを防止するパレット滑り止め機構付き包装ケースを提供することを目的とするものである。
上記目的を達成するために本発明は、外梱包箱と、該外梱包箱内に収納される被梱包物の上部に配置され、前記被梱包物に加わる外部衝撃を緩衝して保護する可撓性の上緩衝材とを有する包装ケースにおいて、前記上緩衝材の上面中央部にはパレット底面の切り欠き穴に係合する凸部が設けられ、前記上緩衝材の対向する側面には、前記外梱包箱に形成された抜き穴に係合して前記上緩衝材の端部の落ち込みを防止する係止部が設けられており、前記凸部が上方からの荷重に応じて前記外梱包箱の天面に形成された貫通穴から突出又は埋没することを特徴としている。
また本発明は、外梱包箱と、該外梱包箱内に収納される被梱包物の上部に配置され、前記被梱包物に加わる外部衝撃を緩衝して保護する可撓性の上緩衝材と、前記外梱包箱に内接する筒状の中枠とを有する包装ケースにおいて、前記上緩衝材の上面中央部にはパレット底面の切り欠き穴に係合する凸部が設けられ、前記上緩衝材の対向する側面には、前記中枠に形成された切り欠き部に係合して前記上緩衝材の端部の落ち込みを防止する係止部が設けられており、前記凸部が上方からの荷重に応じて前記外梱包箱の天面に形成された貫通穴から突出又は埋没することを特徴としている。
また本発明は、上記構成のパレット滑り止め機構付き包装ケースにおいて、前記上緩衝材は段ボールで形成されており、前記凸部は、前記上緩衝材の上面の切り込みを折り曲げて形成されることを特徴としている。
また本発明は、上記構成のパレット滑り止め機構付き包装ケースにおいて、前記凸部は、前記上緩衝材の上面に段ボールブロックを固定して形成されることを特徴としている。
また本発明は、上記構成のパレット滑り止め機構付き包装ケースにおいて、前記外梱包箱は、段ボールパレット上に筒状の側面部を連結させて形成されることを特徴としている。
本発明の第1の構成によれば、包装ケースの天面から突出する凸部をパレット切り欠き穴に係合させてパレットが段積みされた場合の横滑りを防止することができる。また、上緩衝材の端部は係止部及び抜き穴の係合により落ち込むおそれがないため、パレット以外の貨物が積載された場合は荷重により凸部が埋没し、さらに貨物を除去した場合は再び凸部が突出することにより貨物及びパレットの安定した積載が可能となる。
また、本発明の第2の構成によれば、外梱包箱に内接する筒状の中枠を設けることにより、包装ケースの強度をより向上させることができる。また、上緩衝材の端部は係止部及び切り欠き部の係合により落ち込むおそれがないため、パレット以外の貨物が積載された場合は凸部が埋没し、貨物を除去すると再び凸部が突出する。
また、本発明の第3の構成によれば、上記第1又は第2の構成のパレット滑り止め機構付き包装ケースにおいて、段ボールで形成された上緩衝材の上面の切り込みを折り曲げて凸部を形成することにより、滑り止めに必要な強度を有する凸部を、他の部材を用いることなく簡単な構成で形成可能となる。
また、本発明の第4の構成によれば、上記第1又は第2の構成のパレット滑り止め機構付き包装ケースにおいて、上緩衝材の上面に段ボールブロックを固定して凸部を形成することにより、凸部の強度を一層高めることができ、さらに段ボール製以外の上緩衝材にも凸部を形成することができる。
また、本発明の第5の構成によれば、上記第1乃至第4のいずれかの構成のパレット滑り止め機構付き包装ケースにおいて、段ボールパレット上に筒状の側面部を連結させて外梱包箱を形成することにより、包装ケースの底面を段ボールパレットで兼用することができ、製品を梱包した後、さらに包装ケースをパレットに載せる必要がないため、特に大型の製品等の梱包及び運搬が容易となる。
以下に本発明の実施形態を図面を参照して説明する。図1は、本発明の第1実施形態に係る段ボールケースの構成を示す斜視図である。図1に示すように、段ボールケース1は、外梱包箱2と、外梱包箱2内に収納される上緩衝材3とから成る。上緩衝材3は、被梱包物(図示せず)の上部に配置されることにより、上方からの外部衝撃を緩衝して被梱包物を保護する。上緩衝材3は、矩形の段ボールの両端部を内側に複数回折り曲げて形成された筒状の支持部3aと、支持部3aの間の上面3bとで構成されている。
また、上面3bの中央4箇所には、上面3bの切り込みを折り曲げて形成された凸部4a、4b、4c、4dが突設されており、上面3bの対向する2辺からは、舌片5a、5b、5c、5dが水平に突出している。凸部4a〜4dの大きさは、段ボールパレット100(図7参照)の切り欠き穴102aに係合するように設定されている。
外梱包箱2の上端部の4辺には蓋部6a、6b、6c、6dが設けられており、各蓋部6a〜6dを内側に折り畳むことにより、外梱包箱2の天面(後述)が形成される。また、対向する蓋部6a、6bには凸部4a〜4dが貫通する大きさの貫通穴7a、7b及び7c、7dが対称に形成されており、他の蓋部6c、6dには、貫通穴7e、7f及び7g、7hが対称に形成されている。各貫通穴7a〜7hは同じ形状及び大きさに形成されており、蓋部6a〜6dを内側に折り畳んだとき、貫通穴7aと7g、7bと7e、7cと7h、及び7dと7fが重なり合うように配置されている。また、外梱包箱2の上端4箇所には、舌片5a〜5dが係合する抜き穴2a、2b、2c、2dが形成されている。
本実施形態の段ボールケース1を用いて製品を梱包した場合のパレット滑り止め効果を図2を用いて説明する。図2(a)は、第1実施形態の段ボールケース1を用いて製品を梱包した状態を示す側面断面図、図2(b)は、段ボールケース1の上に段ボールパレット100(図6参照)を積載した状態を示す側面断面図、図2(c)は、段ボールケース1の上に底面の平らな貨物110を積載した状態を示す側面断面図である。
図2(a)に示すように、製品8の上部には上緩衝材3が配置されている。上緩衝材3に突設された凸部4aは、蓋部6aの貫通穴7a及び蓋部6dの貫通穴7gを貫通し、凸部4bは、蓋部6aの貫通穴7b及び蓋部6cの貫通穴7eを貫通して段ボールケース1の天面9より突出している。なお、図2は図1の正面から見た図であり、凸部4c及び4dは図示していないが、同様に貫通穴7c、7h及び7d、7f(図1参照)を貫通して段ボールケース1の天面9より突出している。また、舌片5a、5b(及び、図示しない舌片5c、5d)がそれぞれ抜き穴2a、2b(及び、図示しない抜き穴2c、2d)に係合している。
この段ボールケース1の上に段ボールパレット100を積載すると、図2(b)のように、凸部4a、4b(及び、図示しない凸部4c、4d)が切り欠き穴102aに係合する。これにより、段ボールケース1の上に段ボールパレット100を積載し、さらにその上に段ボールケース1を積載する段積みが行われた場合でも、段ボールパレット100が水平方向に横滑りするおそれが無くなり、荷崩れを効果的に防止することができる。
また、段ボールケース1の上に、底面の平らな貨物110を積載した場合、図2(c)のように、舌片5a〜5dと抜き穴2a〜2dとの係合により、上緩衝材3の端部は落ち込まないので、貨物110の荷重によって上面3bの中央部のみが撓んで凸部4a、4b(及び、図示しない凸部4c、4d)は段ボールケース1の天面9から内部に埋没する。これにより、段ボールケース1上に貨物110を安定に積載することができる。なお、貨物110を取り除くと、上緩衝材3の復元力により凸部4a〜4dは再び天面9から突出し、段ボールパレット100が積載された場合に滑り止めとして機能する。
次に、凸部4a〜4dの形成方法について説明する。図3は、第1実施形態に用いられる上緩衝材3に凸部4aを形成する方法を説明する図である。ここでは凸部4aについてのみ説明し、凸部4b〜4dについては全く同様であるため説明を省略する。先ず、図3(a)のように、上緩衝材3の上面3bに凸部4aを形成するための切り込み10を形成する。なお、図中の切り込み線を実線で、折り線を破線、抜き部分をハッチングでそれぞれ示している。切り込み10は、折り線12aを軸として対称に形成された第1面10aと、第2面10bとから成り、第1面10a、第2面10bの両端には係止片13が設けられている。
次いで、第1面10aを折り線12aで矢印A方向に谷折りし、第2面10bに重ね合わせる。さらに、第1面10a、第2面10bを重ねた状態で、折り線12bで矢印A方向に谷折りし、第1面10a及び第2面10bを上面3bに対し垂直に起立させる。図3(b)は、この状態を正面から見た図である。そして、最後に第1面10aを矢印A方向にずらすと、第1面10aの係止片13が、第2面10bが起立した後の端部14に係止され、凸部4aが完成する。
図3(c)は、この状態を図3(b)の右側面から見た図である。この方法によれば、他の部材を用いることなく十分な強度の凸部4a〜4dを簡易な構成で形成することができる。凸部4aの高さや幅については、切り欠き穴102aの大きさ及び底面102の厚み等、積載される段ボールパレット100の仕様に応じて適宜設定される。
なお、凸部4a〜4dを形成する手順については上記手順に限定されるものではなく、切り欠き穴102aに係合させて滑り止め効果を発揮できるものであれば、種々の切り込みを任意の方法により折り曲げて形成することができる。また、凸部4a〜4dの形状についても上述の形状に限られるものではなく、切欠き穴102aに係合するものであれば、種々の形状のものが使用できる。
また、舌片5a〜5dも凸部4a〜4dと同様に、上緩衝材3を組み立てる前に、予め上緩衝材3の側面となる部分に舌片5a〜5dの形状に切り込みを入れておき、筒状の支持部3aを形成する際に、舌片5a〜5dの部分を残して側面を折り曲げることにより簡単に形成される。なお、舌片5a〜5dの形状についても、抜き穴2a〜2dの形状に合わせて種々の形状に形成することができる。
さらに、折り曲げ以外の方法で凸部4a〜4dを形成しても良く、例えば、図4(a)のように、複数の段ボールを積層してブロック状にした段ボールブロック15を、上面3bの所定の位置に貼り付けて凸部4a〜4dとしても良い。また、上緩衝材3は段ボール製に限られず、他の材質により形成しても良い。例えば図4(b)に示すように、発泡スチロール等で支持部3a、上面3b、凸部4a〜4b、及び舌片5a〜5dを一体成形することもできる。この場合、支持部3aや凸部4a〜4d、舌片5a〜5dを形成する工程が不要となる。なお、図4(a)、(b)では凸部4a〜4dが直方体状であるため、貫通穴7a〜7h(図1参照)もそれに合わせて矩形に形成される。
図5は、本発明の第2実施形態に係る段ボールケース1の構成を示す斜視図である。第1実施形態の図1と共通する部分には同一の符号を付して説明を省略する。本実施形態においては、段ボールケース1を補強するために、外梱包箱2に内接する筒状の中枠16を備えており、中枠16の上端に切り欠き部16a〜16dを形成するとともに、上緩衝材3の舌片5a〜5dを切り欠き部16a〜16dに係合させる構成としている。
これにより、第1実施形態と同様に、底面の平らな貨物110を積載した場合でも上緩衝材3の端部は落ち込まず、貨物110を除去した後は上緩衝材3の復元力により凸部4a〜4dは再び天面9から突出するので、その後に段ボールパレット100が積載された場合にも十分な滑り止め機能を発揮する。また、外梱包箱2に抜き穴2a〜2dを形成する必要がないため、外梱包箱2の外観も向上する。
なお、製品を梱包した場合のパレット滑り止め効果については第1実施形態の図2と同様であるため、ここでは説明を省略する。また、上緩衝材3についても第1実施形態の図3と同様に凸部4a〜4dを形成することができ、さらに図4に示したような他の構成の上緩衝材3を使用することもできる。
その他、本発明は上記実施形態に限定されず、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。例えば、上記各実施形態においては、底面を有する外梱包箱2を用いているが、図7に示したようなフラップ104付きの段ボールパレット100を用い、段ボールパレット100が段ボールケース1の底面を兼ねる構成とすれば、重量の重い大型の製品を梱包、運搬する場合に好適に用いることができる。
また、ここでは上緩衝材3を製品8の上部に1個配置した場合について説明したが、上緩衝材3の復元力により凸部4a〜4dが段ボールケース1の天面9から出入り可能であれば、製品8の上部に2個以上配置するようにしても良い。また、上緩衝材3の形状についても何ら制限はなく、梱包される製品8の外型に合わせて自由に凹凸部等を設計することができる。
また、上記実施形態においては、段ボールケース1の上に段ボールパレット100が段積みされた場合の滑り止め効果について説明したが、本発明の包装ケースは、木製や金属製、或いはプラスチック製等、段ボール製以外の種々のパンドパレット用パレットについても同様の滑り止め効果を発揮する。
本発明は、外梱包箱と、該外梱包箱内に収納される被梱包物の上部に配置され、被梱包物に加わる外部衝撃を緩衝して保護する可撓性の上緩衝材とを有する包装ケースにおいて、上緩衝材の上面中央部にはパレット底面の切り欠き穴に係合する凸部が設けられ、上緩衝材の対向する側面には、外梱包箱に形成された抜き穴に係合して上緩衝材の端部の落ち込みを防止する係止部が設けられており、凸部が上方からの荷重に応じて外梱包箱の天面に形成された貫通穴から突出又は埋没することとする。
これにより、包装ケースの上にパレットが段積みされた場合には、天面から突出する凸部をパレット穴に係合させて横滑りを防止することができ、パレット以外の貨物が積載された場合には、荷重により凸部が埋没し、安定した積載が可能なパレット滑り止め機構付き包装ケースを提供できる。さらに、上緩衝材の係止部と外梱包箱の抜き穴との係合により上緩衝材の端部は落ち込まないので、貨物を除去した場合は復元力により再び凸部が突出し、その後パレットが段積みされた場合にも横滑りや荷崩れを効果的に防止する。
また、本発明は、外梱包箱と、該外梱包箱内に収納される被梱包物の上部に配置され、前記被梱包物に加わる外部衝撃を緩衝して保護する可撓性の上緩衝材と、前記外梱包箱に内接する筒状の中枠とを有する包装ケースにおいて、上緩衝材の上面中央部にはパレット底面の切り欠き穴に係合する凸部が設けられ、上緩衝材の対向する側面には、中枠の上端に形成された切り欠き部に係合して上緩衝材の落ち込みを防止する係止部が設けられており、凸部が上方からの荷重に応じて外梱包箱の天面に形成された貫通穴から突出又は埋没することとする。
これにより、外梱包箱に内接する筒状の中枠を設け、包装ケースの強度を高める場合においても、パレット及びそれ以外の貨物のいずれについても安定した積載が可能なパレット滑り止め機構付き包装ケースを提供できる。また、外梱包箱に抜き穴を設ける必要がないため包装ケースの外観も良くなる。
また、上緩衝材が段ボールで形成されている場合、上面の切り込みを折り曲げて凸部を形成することにより、他の部材を用いることなく簡単な構成で凸部を形成でき、部品点数の削減にも寄与する。また、段ボールブロックを固定して凸部を形成すれば、より強度の高い凸部を段ボール製以外の上緩衝材にも簡単に形成することができる。
また、外梱包箱の底面を段ボールパレットで形成すれば、製品を梱包した後さらに包装ケースをパレットに載せる必要がないため、特に大型の製品等の梱包及び運搬が容易な包装ケースとなる。
1 段ボールケース(包装ケース)
2 外梱包箱
2a〜2d 抜き穴
3 上緩衝材
3a 上面
4a〜4d 凸部
5a〜5d 舌片(係止部)
7a〜7h 貫通穴
8 製品(被梱包物)
9 天面
10 切り込み
15 段ボールブロック
16 中枠
16a〜16d 切り欠き部
100 段ボールパレット
102a 切り欠き穴
106 側面部
2 外梱包箱
2a〜2d 抜き穴
3 上緩衝材
3a 上面
4a〜4d 凸部
5a〜5d 舌片(係止部)
7a〜7h 貫通穴
8 製品(被梱包物)
9 天面
10 切り込み
15 段ボールブロック
16 中枠
16a〜16d 切り欠き部
100 段ボールパレット
102a 切り欠き穴
106 側面部
Claims (5)
- 外梱包箱と、該外梱包箱内に収納される被梱包物の上部に配置され、前記被梱包物に加わる外部衝撃を緩衝して保護する可撓性の上緩衝材と、を有する包装ケースにおいて、
前記上緩衝材の上面中央部にはパレット底面の切り欠き穴に係合する凸部が設けられ、前記上緩衝材の対向する側面には、前記外梱包箱に形成された抜き穴に係合して前記上緩衝材の端部の落ち込みを防止する係止部が設けられており、
前記凸部が上方からの荷重に応じて前記外梱包箱の天面に形成された貫通穴から突出又は埋没することを特徴とするパレット滑り止め機構付き包装ケース。 - 外梱包箱と、該外梱包箱内に収納される被梱包物の上部に配置され、前記被梱包物に加わる外部衝撃を緩衝して保護する可撓性の上緩衝材と、前記外梱包箱に内接する筒状の中枠と、を有する包装ケースにおいて、
前記上緩衝材の上面中央部にはパレット底面の切り欠き穴に係合する凸部が設けられ、前記上緩衝材の対向する側面には、前記中枠の上端に形成された切り欠き部に係合して前記上緩衝材の端部の落ち込みを防止する係止部が設けられており、
前記凸部が上方からの荷重に応じて前記外梱包箱の天面に形成された貫通穴から突出又は埋没することを特徴とするパレット滑り止め機構付き包装ケース。 - 前記上緩衝材は段ボールで形成されており、前記凸部は、前記上緩衝材の上面の切り込みを折り曲げて形成されることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のパレット滑り止め機構付き包装ケース。
- 前記凸部は、前記上緩衝材の上面に段ボールブロックを固定して形成されることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のパレット滑り止め機構付き包装ケース。
- 前記外梱包箱は、段ボールパレット上に筒状の側面部を連結させて形成されることを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれかに記載のパレット滑り止め機構付き包装ケース。
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