JP2008222263A - 包装装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】激しい衝撃、振動や揺れがあっても、固定された緩衝材が外れることなく、被包装物を確実に保護することができると共に、使用後にはそのままの状態で返送されて再利用でき、緩衝材を交換するときには容易に取り外すことが可能な包装装置を提供する。
【解決手段】被包装物であるフラットパネルディスプレイの上部を収納する天蓋および下部を収納するパレット4とを備えている。天蓋およびパレット4には、フラットパネルディスプレイを保持する凹部が形成された緩衝材7(711〜713)が設けられている。天蓋とパレット4には、台座43が設けられると共に、台座43の頂頭面に立設して、緩衝材7に係止する係止片42が三対設けられている。そして、パレット4の台座43の内側には、緩衝材7に設けられた凹部に嵌合する凸部45が設けられている。
【選択図】図4

Description

本発明は、被包装物を輸送荷扱い中の衝撃や振動から保護する包装装置に関し、特に、被包装物の取り出し後も、緩衝材を包装体に含めて回収して再利用するリターナブル包装装置に関する。
家電製品や精密機械などの「こわれもの」を搬送するときには、衝撃や振動から保護するために段ボール箱などの包装装置に入れられる。このような従来の包装装置としては、例えば、特許文献1〜3に記載されたものがある。
特許文献1に記載の梱包装置は、液晶テレビを収納する梱包箱と、液晶テレビを保持する底部緩衝部材と、底部緩衝部材の小片を係止連繋し、梱包箱の底面に載置されるダンボール板とを備えたもので、底部緩衝部材の3片が、ダンボール板に形成された中央折り上げタブおよび端末折り上げタブにより係止され、底部緩衝部材とダンボール板とを一体化したものである。
この従来の包装装置は、接着剤など使用することなく底部緩衝部材とダンボール板とを一体化することで、貼付加工の廃止、廃棄処分時の資源の分別作業性の改善を図ったものであるが、梱包箱の底面に緩衝材を配置するためのダンボール板を抜き加工し、中央折り上げタブおよび端末折り上げタブを折り上げ、緩衝材を手で押し込まなければならない。
また、この従来の包装装置は、液晶テレビがお客様宅へ配送され、開梱されて取り出されると、事業系廃棄物となり、大半がゴミとして廃棄され、焼却処分となってしまう。大量に販売されるテレビ等により大量発生する使用済みの従来の包装装置のゴミ化は、資源の浪費だけでなく、焼却による大気汚染や、二酸化炭素の発生による地球温暖化への影響が懸念される。
このような地球環境への配慮から再利用可能な包装装置が提案されている。特許文献2には、略直方体形の給湯器の上端部を覆う上側包装体と、下端部を覆う下側包装体とを合成樹脂にてトレー形状に成形し、再使用可能としたリターナブル包装体が記載されている。特許文献2に記載の包装体には、上側包装体の周壁と被包装物である給湯器との間に緩衝材が嵌め込まれている。この特許文献2に記載の包装体は、下側包装体に上側包装体を被せて蓋とすることでできる閉鎖空間に、開梱後に不要となった緩衝材やシュリンクフィルム等を収納して、製造工場に直接または販売店を介して間接的に返送することができる構成であるが、持ち帰った緩衝材やシュリンクフィルム等はゴミとして廃棄される。
また、特許文献3には、洗濯機等の家電品の運搬に用いられるリターナブルの包装装置が記載されている。この特許文献3に記載の包装装置は、弾性を有する発泡樹脂シートで形成された底部ケースと上部ケースとを重ね合わせコンパクトにして生産部署に回収されるもので、緩衝材は、上部ケースの天板に設けられた凹形状の嵌めこみ部に、緩衝材の天面に設けられた凸形状の差込み部を嵌め込むことで配設されている。
特開2006−273357号公報 特開2003−312716号公報 特開2002−362620号公報
しかし、特許文献2に記載の包装体は、緩衝材が上側包装体の周壁と製品との間に、単に、はめ込まれただけあり、使用後はゴミとして処理されてしまうので、緩衝材を再利用するという考慮はされていない。また、特許文献3に記載の包装装置は、緩衝材が上部ケースに、嵌め込むことで固定されているだけなので、開梱作業中に、緩衝材が上部ケースから外れ紛失してしまう恐れや、緩衝材の凸形状の差込み部が欠けてしまうおそれがあり、やはり、緩衝材を包装体と共に再利用するには配慮に欠けるものと思われる。
緩衝材は、再利用を繰り返すと、汚れや傷みが発生すると共に保持力が低下し、緩衝材としての機能を果たさなくなる消耗品である。また、包装体を共通にして、緩衝材の形状のみを変更することで、色々な形状の包装物を搬送する場合においても対応することができるので、より地球環境に配慮したものとすることができる。
従って、緩衝材は、包装体と共に繰り返して使用することができること、そして、運搬中でも外れることなく、しっかりと包装体に固定されている必要がある。更に、上述したように緩衝材が容易に交換できることが望ましい。
そこで本発明は、激しい衝撃、振動や揺れがあっても、固定された緩衝材が外れることなく、被包装物を確実に保護することができると共に、使用後にはそのままの状態で返送されて再利用でき、緩衝材を交換するときには容易に取り外すことが可能な包装装置を提供することを目的とする。
本発明の包装装置は、被包装物を保護する緩衝材が設けられた包装体を備えた包装装置において、前記緩衝材が配置される前記包装体の板面には、前記板面から突出し、前記緩衝材に係止する爪部が先端部に形成された係止片が、前記緩衝材を前記包装体に脱着可能に固定する留め具として、前記緩衝材を両側から挟むように一対以上配設されていることを特徴とする。
また、本発明の包装装置は、トレー状に形成された上部固定材および下部固定材に被包装物を保護する緩衝材が設けられ、前記上部固定材および下部固定材の側壁の内側に立設するスリーブが設けられた包装装置において、前記緩衝材が配置される前記上部固定材および前記下部固定材の板面には、前記板面からそれぞれ突出し、前記緩衝材に係止する爪部が先端部に形成された係止片が、前記緩衝材を前記板面に脱着可能に固定する留め具として、前記緩衝材を両側から挟み込むように一対以上配設されていることを特徴とする。
本発明の包装装置の緩衝材を、対となる係止片の間に上方から押し込むと、係止片が変形して間隔が広がり、または緩衝材が変形することで、容易に緩衝材を嵌め込むことができる。嵌め込まれた緩衝材は、係止片の爪部により係止され固定されるので、接着剤など使用することなく、緩衝材をしっかりと保持固定することができる。また、緩衝材を取り外すときには、対となる係止片を外側へ変形させて間隔を広げることで、爪部の係止が解除され、緩衝材を取り出すことができる。従って、緩衝材が傷んだり変形したりしたときには、容易に交換することができる。
本発明の包装装置は、被包装物を保護する緩衝材が設けられた包装体を備えた包装装置において、前記緩衝材に設けられた貫通孔と前記緩衝材が配置される前記包装体の板面に設けられた貫通孔とを挿通するピン部材が、前記緩衝材を前記包装体に脱着可能に固定する留め具として、前記緩衝材を両側から挟むように一対以上配設されていることを特徴とする。
また、本発明の包装装置は、トレー状に形成された上部固定材および下部固定材に被包装物を保護する緩衝材が設けられ、前記上部固定材および下部固定材の側壁の内側に立設するスリーブが設けられた包装装置において、前記緩衝材に設けられた貫通孔と前記緩衝材が配置される前記上部固定材および前記下部固定材の板面に設けられた貫通孔とを挿通するピン部材が、前記緩衝材を前記包装体に脱着可能に固定する留め具として、前記緩衝材を両側から挟むように一対以上配設されていることを特徴とする。
貫通孔が設けられた緩衝材を、板面に設けられた貫通孔に連通するように配置して、それぞれの貫通孔にピン部材を挿通して緩衝材を固定することで、接着剤など使用することなく、しっかりと保持固定することができる。ピン部材を引き抜くことで、緩衝材を簡単に取り出すことができる。従って、緩衝材が傷んだり変形したりしたときには、容易に交換することができる。
本発明の包装装置が、トレー状に形成された上部固定材および下部固定材に被包装物を保護する緩衝材が設けられ、前記上部固定材および下部固定材の側壁の内側に立設するスリーブが設けられた包装装置であるときには、前記緩衝材は、前記上部固定材の側壁、および前記下部固定材の側壁に密着していることが望ましい。緩衝材が、トレー状に形成された上部固定材および下部固定材の対向する側壁に密着していれば、緩衝材は側壁に挟まれた間でずれが規制されるので、被包装物と本発明の包装装置とをより強固に一体とすることができる。
前記留め具が、前記板面から突出した台座に設けられていると、輸送荷扱中に生じる被包装物の荷重による押圧力が留め具に掛かっても、留め具が設けられた台座が、緩衝材を挟み込んで緩衝材の押圧力を軽減するので、比較的強度が弱い留め具であっても、留め具が衝撃や振動によって破損してしまうことを防止することができる。
前記台座には、外側に向いた開口を有する空洞部が設けられ、前記空洞部には、滑り止め部材が配設されているのが望ましい。本発明の包装装置が、被包装物を梱包した状態で、運搬車両の荷台に載置されて搬送されるときに、急ブレーキ等で荷台上を滑って他の荷物に衝突すると、衝撃力が作用して留め具への押圧力が増加する。台座の空洞部に、滑り止め部材が配設されていることより、包装装置全体が横滑りすることが防止でき、留め具に掛かる押圧力の増加を防止することができる。また、滑り止め部材が包装装置上面に設けられていると、多段積みした場合に、上段のものが落下してしまうことを防止することができる。
前記台座は、前記上部固定材の側壁との間、および前記下部固定材の側壁との間に隙間を有した位置に設けられ、前記スリーブを前記隙間に挿入したときに、前記側壁と前記緩衝材とに前記スリーブが密着していると、上部固定材と下部固定材との間に挟まれたスリーブが緩衝材を周囲から保持するように作用するので、緩衝材による押圧力が留め具および台座に掛かることを、より軽減することができる。
前記スリーブの上部に、前記被包装物の側部に嵌合する切欠部が設けられた折曲片が形成されていると、被包装物を下部固定材に載置したときに、スリーブの折曲片を折り曲げることで、切欠部で被包装物を保持することができるので、被包装物を、垂直を保った状態とすることができる。従って、上部固定材を上方から被せることで、緩衝材の凹部を被包装物に嵌り込み被せることができる。
前記上部固定材と前記下部固定材とは、前記留め具により前記緩衝材を固定した状態で、内側面同士を対向させて合わせることで、折り畳んだ前記スリーブを収納可能な箱体に形成されるのが望ましい。上部固定材および下部固定材に緩衝材を、留め具により取り付けたままの状態で、内側面同士を対向させ合わせて箱体とし、この箱体に折り畳んだスリーブを収納させることで、運搬が完了した本発明の包装装置をコンパクトにすることができる。従って、本発明の包装装置は、緩衝材が、押し込まれただけでなく、留め具により取り付けられているので、激しい揺れでも外れることなく固定され、返却するときは全体がコンパクトにまとまるので、何度も再利用することに適している。
前記板面には、前記緩衝材に設けられた凹部に嵌合する凸部が設けられていると、留め具に掛かる押圧力を、凸部と凹部との嵌合により分散させるので、留め具に対する押圧力を更に軽減することができる。
本発明の包装装置は、緩衝材が、係止片やピン部材により保持固定されているので、激しい揺れがあっても、固定された緩衝材が外れることなく、被包装物を保護することができると共に、使用後にはそのままの状態で再利用できるという大きな特徴を有する。また、緩衝材は容易に取り外すことができ、傷んだときに簡単に交換することができる。
(実施の形態1)
本発明の実施の形態1に係る包装装置を、図面に基づいて説明する。図1は、本発明の実施の形態1に係る包装装置が被包装物を包装した状態を示す斜視図である。図2は、図1に示す包装装置を返送するときの状態を示す斜視図である。図3は、図1に示す包装装置の分解斜視図である。図4は、緩衝材が取り付けられるパレットの分解斜視図である。図5は、緩衝材が取り付けられるパレットの断面図である。図6は、緩衝材が取り付けられたパレットの断面図である。図7は、天蓋およびパレットを合わせて箱体とした状態を示す図であり、(A)は一部を切り欠いた側面図、(B)は(A)のA部拡大図である。
図1に示すように、包装装置10は、被包装物であるフラットパネルディスプレイ(以下、FPDと称す。)100を衝撃や振動から保護するものである。FPD100は、画面サイズが46型(約117cm)や、50型(約127cm)などの大型のテレビで、約40〜50kg程度の重量を有するものである。
包装装置10は、FPD100の両側部をそれぞれ囲うスリーブ2,2と、上部を収納する包装体である天蓋3と、下部を収納する包装体であるパレット4とを備えている。包装装置10は、スリープ2,2を介して天蓋3とパレット4とによりFPD100を挟んだ状態で、バンド5を周回させることで、FPD100を梱包している。
図2に示すように、包装装置10は、搬送先までの運搬が完了すると、天蓋3をパレット4に嵌め合わせて箱とし、スリーブ2,2を折り畳んだ状態で収納して返送することで、再利用できるものである。そのために、天蓋3およびパレット4とは、ダンボールと比較して堅牢な樹脂成型品としている。
図3に示すように、スリーブ2は、樹脂製ボードで形成され、両端部を折り曲げることで、全体がコ字状に形成されている。スリーブ2は、上部の中央部には折曲片21が設けられている。この折曲片21には、FPD100の側部に嵌ることでFPD100の横ずれを防止する切欠部21aが設けられている。スリーブ2は、天蓋3とパレット4とで形成される箱に入れられて返送されるので、天蓋3やパレット4ほどの堅牢さは要求されない。従って、スリーブ2は、樹脂製ボートとする以外に、ダンボール製とすることができる。
天蓋(上部固定材)3は、矩形のトレー状に形成され、FPD100を保持する緩衝材6(611〜613)が天板(板面)3bに配置されている。また、パレット(下部固定材)4も同様に矩形のトレー状に形成され、緩衝材7(711〜713)が底板(板面)4bに配置されている。天蓋3とパレット4とは、側壁3a,4a同士を嵌め合わせて箱を形成するために、側壁3a,4aの縁部の構造が異なる以外は同じであるため、パレット4を詳細に説明することで、天蓋3の説明は省略する。
図3および図4に示すように、パレット4の底板4b上には、緩衝材711〜713の側部に係止して固定することで留め具として機能する係止片42,42が三対設けられている。図4および図5に示すように、係止片42は、パレット4の底板4bから突出した台座43の頂頭面に立設され、先端部に内側に向かって突出する爪部42aが設けられている。また、係止片42の背部には、パレット4の底板4b上に接続する略三角形状に形成されたリブ部42bが設けられている。
図4から図6に示すように、台座43は、平面視して矩形状に形成され、側壁4aから離間した位置に設けられている。係止片42は、この台座43の頭頂面の中心から外側寄りに立設されている。台座43の頭頂面には、爪部42aが突出した係止片42を底板4bと一体に樹脂成型するための孔43aが設けられている。また、台座43には、外側に向いた開口を有する空洞部43bが設けられ、孔43aと連通している。この空洞部43bには、滑り止め部材である滑り止めゴム44が配設されている。本実施の形態1では、滑り止め部材をゴム製としているが、包装装置10の滑走を抑制するものであれば滑り止め部材を樹脂製とすることも可能である。台座43の内部を空洞とすることで、パレット4の軽量化および樹脂材料の省資源化が図られている。なお、台座43は、対向する位置に設けられているが、互いにずれた位置に設けられていてもよい。しかし、台座43が対向する位置に設けられていると、緩衝材7を配置したときに、緩衝材7を台座43同士で両側からバランスよく挟むことができるので、台座43を対向する位置に配置し、台座43が一対であれば緩衝材7の側部の中心に、また二対以上であれば間隔を均等にして配置するのが望ましい。また、それぞれの対となる台座43,43の間には、円筒形状の凸部45が設けられている。
図1および図2に示すように、パレット4には、FPD100を梱包してバンド5を周回させたときに、バンド5がずれないように、幅方向に沿ってバンド用凹部46が形成されている。
図4から図6に示すように、緩衝材7(711〜713)は、発泡スチロールより耐久性の高い発泡ポリエチレンまたは発泡ポリプロピレンにより形成され、上面には、FPD100(図3参照)の各部を保持するための保持用凹部7aがそれぞれに設けられている。また、緩衝材7の両側面は、下から上に渡って全体的に縦帯状に切り欠かれており、この切り欠かれた部分の上側には、係止片42の爪部42aが係止する係止用凹部7bが設けられ、下側には、台座43同士の間に緩衝材7を挿入して突き当てる突当用凹部7cが設けられていることで、側面凸部7dが形成されている。緩衝材7の底面には、パレット4の底板4bから突出する凸部45に嵌合する嵌合用凹部7eが設けられている。
以上のように構成された本発明の実施の形態1に係る包装装置10の使用状態を、図1から図7に基づいて説明する。
図3に示すように、まず、緩衝材7が配置されたパレット4に、スリーブ2,2を配置する。パレット4にスリーブ2,2を配置するときには、パレット4の緩衝材7(711〜713)と側壁4aとでできる隙間S(図6参照)に、スリーブ2,2を挿入することで、パレット4にスリーブ2,2を立設することができる。
次に、FPD100を上方から、パレット4に配置された緩衝材7の保持用凹部7aに、FPD100の下部を差し込み載置する。折曲片21を折り込み、切欠部21でFPD100を支持することで、緩衝材7にFPD100を垂直に安定した状態に載置することができる。
次に、天蓋3をスリーブ2,2に被せる。天蓋3に設けられた緩衝材6の保持用凹部6aは、FPF100の上部に嵌り込む構造としているので、天蓋3をスリーブ2,2に被せることで、緩衝材6の保持用凹部6aが、FPD100の上部にしっかりと嵌り込む。そして、図1に示すようにバンド5を天蓋3とパレット4との周囲を周回させることで、梱包が完了する。
このように梱包された包装装置10は、スリーブ2,2がFPD100の前面または後面の全体を覆っていないため、外側から見てFPD100が梱包されていることが容易に視認することができる。従って、FPD100を運搬する作業者は、被梱包物がFPD100であることが一目でわかるので、作業者に取り扱いを注意させることができる。
このFPD100を内包した包装装置10は、運搬車両の荷台などに搭載されて搬送される。搬送されるときに包装装置10は、急ブレーキでの滑りや横揺れを受ける。しかし、パレット4の台座43の空洞部43bには、図6に示すように、滑り止めゴム44が設けられているので、包装装置10全体の滑りや横ずれを、防止することができる。特に、滑り止めゴム44は、パレット4の底面だけでなく、天蓋3の上面にも設けられているので、FPD100を梱包した包装装置10を積み重ねたときに、上段の包装装置10の落下を防止することができる。
特に急ブレーキでの滑走は、FPD100の重量により緩衝材7が係止片42を押すような圧力が掛かる。しかし、係止片42は、緩衝材7を両側から挟むように配設された台座43上に立設されているので、緩衝材7の突当用凹部7cの押圧力を台座43が受けることで、係止片42に掛かる押圧力を軽減することができる。従って、緩衝材7を取り付けたり、取り外したりするために、係止片42が撓むように薄板状に形成されていても、係止片42の根元に位置する台座43が荷重を受けることで、係止片42の折損を防止することができる。
また、パレット4と緩衝材7とは、係止片42同士の近傍に設けられた凸部45と、緩衝材7に設けられた嵌合用凹部7eに嵌合しているので、台座43に掛かる負荷を、凸部45が受けて分散させることができる。従って、係止片42に掛かる負荷を更に軽減することができる。
FPD100の運搬が完了すると、図7(A)および同図(B)に示すように、緩衝材6,7を取り付けた状態の天蓋3およびパレット4を、内側面同士を対向させて合わせて箱体10aとすることで、FPD100を梱包して運搬するときより1/3〜1/4程度の大きさにすることができるので扱いやすく、また、積み重ねても、滑り止めゴム44により安定した積み重ねができ、返却する際に小型の車両でも搬送が可能である。そして、この箱体10aに、折り畳んだ状態のスリーブ2,2を収納することで、固定された緩衝材6,7は勿論のこと、スリーブ2,2も汚すことなく、かつ紛失することなく返却することができる。天蓋3およびパレット4は、堅牢な樹脂成型品なので、返送時に少しくらい手荒く扱っても破損することがない。従って、緩衝材6,7やスリーブ2,2の変形や破損を防止することができる。
包装装置10を繰り返し使用していると、どうしても緩衝材6,7が傷んだり、変形したり、汚れたりして緩衝材としての機能を果たさなくなるので、新品の緩衝材6,7へ交換する必要がある。また、被包装物であるFPD100とは、例えば厚みが異なるFPDを搬送する場合には、天蓋3とパレット4をそのまま使用し、保持用凹部6a,7aの幅を変更した緩衝材に取り替えることで対応を図る場合がある。
このような傷んだ緩衝材6,7や、新品の緩衝材6,7への取り替えは、まず、緩衝材6,7の取り外し作業から行う。
取り外し作業は、対となる係止片42の爪部42aを押し広げて係止片42全体を弾性変形させ、爪部42aの間隔を広げることで、緩衝材6,7を簡単に取り出すことができる。そして、新品の緩衝材6,7や、形状の異なる他の緩衝材を、対となる係止片42の間に、係止片42を広げることなく、上方から押し込む。押し込むことで、係止片42が緩衝材6,7に押されて弾性変形して間隔が広がり、または緩衝材6,7が変形することで、容易に緩衝材6,7を嵌め込むことができる。嵌め込まれた緩衝材6,7は、係止片42が元の状態に戻り、または緩衝材の変形が元に戻り、係止片42の爪部42aにより係止され固定されるので、緩衝材6,7を、接着剤など使用することなく、しっかりと保持固定することができる。
このように、本実施の形態1に係る包装装置10は、緩衝材6,7が、容易に交換できるように、台座43に立設した係止片42により脱着可能に取り付けられ、保持固定されていることで、激しい衝撃、振動や揺れでも外れることがなく、返却するときは全体がコンパクトにまとまり、そのままの状態で、何回も繰り返し使用することができる。また、緩衝材6,7を交換するときには容易に取り外すことができる。
(実施の形態2)
本発明の実施の形態2に係る包装装置を、図8から図13に基づいて説明する。図8は、本発明の実施の形態2に係る包装装置が被包装物を包装した状態を示す斜視図である。図9は、図8に示す包装装置を返送するときの状態を示す斜視図である。図10は、図8に示す包装装置の分解斜視図である。図11は、緩衝材が取り付けられるパレットの分解斜視図である。図12(A)は、緩衝材が取り付けられた天蓋の断面図であり、同図(B)は緩衝材が取り付けられたパレットの断面図である。図13は、緩衝材を取り付ける様子を示すパレットの断面図である。
図8に示すように、包装装置110は、実施の形態1に係る包装装置10からスリーブ2(図1参照)を省略すると共に、天蓋3とパレット4とから台座43(図4参照)を省略したもので、上部を収納する包装体である天蓋130と下部を収納する包装体であるパレット140とにより、被包装物であるFPD100を挟んだ状態で、バンド150を周回させることで、FPD100を梱包している。
図9に示すように、包装装置110は、搬送先までの運搬が完了すると、天蓋130をパレット140に嵌め合わせて箱体120とし、返送することで、再利用できるものである。そのために、天蓋130およびパレット140とは、ダンボールと比較して堅牢な樹脂成型品としている。
図10に示すように、天蓋130は、矩形のトレー状に形成され、FPD100を保持する緩衝材160(161〜163)が設けられている。また、パレット140も同様に矩形のトレー状に形成され、緩衝材170(171〜173)が設けられている。天蓋130とパレット140とは、側壁130a,140a同士を嵌め合わせて箱体120(図9参照)を形成するために、側壁130a,140aの縁部の構造が異なる以外は同じである。
図11および図12に示すように、緩衝材160,170は、天蓋130およびパレット140の対向する側壁130a,140aのそれぞれに密着するような幅に形成されている。この緩衝材160,170は、天蓋130の天板130b、またはパレット140の底板140bに立設された一対の係止片142,142が留め具として機能することにより固定されている。係止片142,142は、天蓋130およびパレット140にそれぞれ三対設けられている。
係止片142は、先端部に内側に向かって突出する爪部142aが設けられている。また、係止片142の背部には、パレット140の底板140b上に接続する略三角形状に形成されたリブ部142bが設けられている。パレット140は、上述したように樹脂成形品であるため、爪部142aが突出した係止片142を底板140bと一体成型するために、係止片142の基端部の内側に貫通孔143が設けられている。
緩衝材160,170は、発泡スチロールより耐久性の高いPEまたはPPにより形成され、上面には、FPD100(図10参照)の各部を保持するための保持用凹部181がそれぞれに設けられている。また、緩衝材160,170の両側面は、下から上に渡って全体的に縦帯状に切り欠かれた切欠部182が設けられている。この切欠部182の上側には、係止片142の爪部142aが係止する係止用段部183が設けられている。切欠部182内に係止片142が位置しているので、緩衝材160,170を、側壁130a,140aに密着させつつ、係止片142により固定することができる。
以上のように構成された本発明の実施の形態2に係る包装装置110の使用状態を、図8から図13に基づいて説明する。
図10に示すように、まず、パレット140に配置された緩衝材170の保持用凹部181にFPD100の下部を差し込みながらFPD100を載置する。次に、天蓋3をFPD100の上部に被せる。FPD100の上部に天蓋130を被せるときは、FPD100の各部に合わせて形成された保持用凹部181を、上方よりFPD100の上部に差し込みながら、天蓋130をFPD100上に載置する。そして、図8に示すようにバンド150を天蓋130とパレット140との周囲を周回させることで、梱包が完了する。
このように梱包された包装装置110は、スリーブによって覆われていないので、外側から見てFPD100が梱包されていることが容易に視認することができる。従って、FPD100を運搬する作業者は、被梱包物がFPD100であることが一目でわかるので、作業者に取り扱いを注意させることができる。
このFPD100を内包した包装装置110は、運搬車両の荷台などに搭載されて搬送される。搬送されるときに包装装置110は横揺れを受ける。しかし、緩衝材170,180は、天蓋130の側壁130a,130aおよびにパレット140の側壁140a,140aに密着しているので、振動や衝撃による「ずれ」が規制される。従って、実施の形態1に係る包装装置10のようにスリーブ2がなくても、FPD100と包装装置110とをより強固に一体とすることができる。また、緩衝材170,180は、天蓋130内およびにパレット140内でずれることがないので、緩衝材170,180がずれることにより負荷が係止片142に掛からないので、係止片142が折れたり曲がったりすることが防止できる。
FPD100の運搬が完了すると、緩衝材160,170を取り付けた状態の天蓋130およびパレット140を、内側面同士を対向させて合わせて箱体120(図9参照)とすることで、FPD100を梱包して運搬するときより1/3〜1/4程度の大きさにすることができるので扱いやすく、返却する際に小型の車両でも搬送が可能である。天蓋130およびパレット140は、堅牢な樹脂成型品なので、返送時に少しくらい手荒く扱っても破損することがなく、緩衝材160,170の変形や破損を防止することができる。
図13に示すように、緩衝材160,170を取り外すときには、係止片142の爪部142aを外側に広げて緩衝材160,170の係止用段部183との隙間をつくり、緩衝材160,170を引き抜くことで、容易に天蓋130またはパレット140から取り出すことができる。また、緩衝材160,170を取り付けるときには、係止片142同士の間隔を広げることなく、緩衝材160,170をそのまま押し込むようにすると、係止片142が外側に向かって弾性変形して撓み、爪部142aが外側に広がることで、簡単に緩衝材160,170を押し進めることができる。そして、係止片142が係止用段部183に係止することで、緩衝材160,170を天蓋130またはパレット140に固定することができる。逆に、緩衝材160,170の弾力を活用し、押し込み時に緩衝材160,170を変形させ、取り付けることも可能である。緩衝材160,170を外すときは、対となる係止片142の爪部142aを押し広げることで、簡単に取り出すことができる。
このように、本実施の形態2に係る包装装置110は、実施の形態1と同様に、緩衝材160,170が、容易に交換できるように、係止片142により脱着可能に取り付けられ、保持固定されていることで、激しい衝撃、振動や揺れでも外れることがなく、返却するときは全体がコンパクトにまとまり、そのままの状態で、何回も繰り返し使用することができる。また、緩衝材160,170を交換するときには容易に取り外すことができる。
(実施の形態3)
本発明の実施の形態3に係る包装装置を、図14から図17に基づいて説明する。図14は、本発明の実施の形態3に係る包装装置の分解斜視図である。図15は、緩衝材が取り付けられるパレットの分解斜視図である。図16は、緩衝材が取り付けられたパレットの要部拡大図である。図17は、緩衝材が取り付けられたパレットの断面図である。なお、図14から図17においては、図1から図7と同じ構成のものは同符号を付して説明を省略する。また、実施の形態1と同様に、天蓋3は、パレット4と、側壁4aの縁部の構造が異なる以外は同じであるため、パレット4を詳細に説明することで、天蓋の説明は省略する。
図14および図15に示すように、本発明の実施の形態3に係る包装装置11は、緩衝材(621〜623,721〜723)に設けられた貫通孔に、上から留め具となるピン部材8を挿入し、台座43xに接続することで、緩衝材(621〜623,721〜723)を天蓋3やパレット4に脱着可能に固定するようにしたものである。
包装装置11は、パレット4に配設された緩衝材7(721〜723)の両側部に、留め具用凹部7fが設けられ、この留め具用凹部7fの底面から緩衝材7を貫通する細長の矩形状の貫通孔7g(図16参照)が設けられている。
図16に示すように、この貫通孔7gに挿通させて緩衝材7を留めるピン部材8は、つまみ部8aおよび緩衝材7を押さえる鍔部8bと、逆T字状に形成された脚部8cとを備えている。このピン部材8は、パレット4の底板4b上に設けられた台座43xの頂頭面に接続されている。
図16および図17に示すように、台座43xは、平面視円形状に形成され、頭頂面には、細長の孔43xaが設けられている、また、台座43xには、外側に向いた開口を有する空洞部43xbが設けられ、孔43xaと連通している。この空洞部43xbには、円柱状の滑り止めゴム44xが配設されている。
緩衝材7をパレット4に固定保持するときには、まず、緩衝材7の嵌合用凹部7eを凸部45の位置に合わせて押し込む。次に、ピン部材8の脚部8cの突出方向を緩衝材7の細長の貫通孔7gの向きに合わせて、先端が台座43xの孔43xaの向こう側に至るまでピン部材8を押し込む。そして、約90°つまみ部8aを回動させる。ピン部材8を回動させることで、T字状に形成された脚部8cの先端が台座43xの細長の孔43xa内側縁部に係止されて、ピン部材8と台座43xとが接続されて、ピン部材8を台座43xから引き抜けない状態とすることができる。従って、緩衝材7を、接着剤などを使用することなくパレット4にしっかりと固定保持させることができる。緩衝材7を取り外して交換するときには、取り付けるときの反対の手順で行うことで、緩衝材7を簡単に取り出すことができる。従って、緩衝材7が傷んだり変形したりしたときには、容易に交換することができる。
このようにして緩衝材7を台座43xに接続するピン部材8により固定することで、FPD100を梱包した包装装置11が横ずれするほどの衝撃が作用し、FPD100の重量により緩衝材6,7がピン部材8を押すような圧力が掛かっても、この押圧力を台座43xが受けることで、ピン部材8に掛かる押圧力を軽減することができる。また、緩衝材6,7が傷んだ場合には交換することができるので、包装装置11は何回も繰り返し使用することができる。
(実施の形態4)
本発明の実施の形態4に係る包装装置を、図18から図21に基づいて説明する。図18は、本発明の実施の形態4に係る包装装置の分解斜視図である。図19は、緩衝材が取り付けられるパレットの分解斜視図である。図20は、緩衝材を取り付ける状態を示すパレットの要部拡大図である。図21は、緩衝材が取り付けられたパレットの断面図である。なお、図18から図21においては、図1から図7と同じ構成のものは同符号を付して説明を省略する。また、実施の形態1と同様に、天蓋3は、パレット4と、側壁4aの縁部の構造が異なる以外は同じであるため、パレット4を詳細に説明することで、天蓋3の説明は省略する。
図18および図19に示すように、本発明の実施の形態4に係る包装装置12は、緩衝材(631〜633,731〜733)に設けられた貫通孔に、上から留め具となるピン部材9を挿入し、台座43yに接続することで、緩衝材(621〜623,721〜723)を天蓋3やパレット4に脱着可能に固定するようにしたものである。
包装装置12は、パレット4に配設された緩衝材7(731〜733)の両側部に、留め具用凹部7hが設けられ、この留め具用凹部7hの底面から緩衝材7を貫通する平面視正方形状の貫通孔7j(図20参照)が設けられている。
図20および図21に示すように、台座43yは、平面視円形状に形成され、頭頂面には、正方形状の孔43yaが設けられている。また、台座43yには、外側に向いた開口を有する空洞部43ybが設けられ、孔43yaと連通している。この空洞部43ybには、円柱状の滑り止めゴム44xが配設されている。
貫通孔7jに挿通させて緩衝材7を留めるピン部材9は、つまみ部9aと、緩衝材7を押さえる鍔部9bと、台座43yの孔43yaの開口幅と同じ間隔で鍔部9bに2枚立設された係止板9cとを備えている。この係止板9cの先端には、台座43yの孔43yaに挿入されて係止する爪部9caが設けられている。このピン部材9は、パレット4の底板4b上に設けられた台座43yの頂頭面に接続されている。
緩衝材7をパレット4に固定保持させるときには、まず、緩衝材7の嵌合用凹部7eを凸部45の位置に合わせて押し込む。次に、ピン部材9の係止板9cを貫通孔7jへ挿入する。係止板9cは、爪部9caが互いに反対を向いて突出するように形成されているので貫通孔7jの幅より広くなっているが、係止板9cが内側に撓むことで、貫通孔7j内を進行させることができる。係止板9cの爪部9caが貫通孔7jを通過し、台座43y内へ進入すると、係止板9cの撓みが復元することで、爪部9caが、台座43yの孔43yaの内側縁部に係止されて、ピン部材9と台座43yとが接続され、ピン部材9を台座43yから引き抜けない状態とすることができる。従って、緩衝材7を、接着剤などを使用することなくパレット4にしっかりと固定保持させることができる。緩衝材7を取り外して交換するときには、滑り止めゴム44xを外し、係止板9cの爪部9caの係止を外すことで、緩衝材7を取り出すことができる。従って、緩衝材7が傷んだり変形したりしたときには、容易に交換することができる。
このようにして緩衝材6,7を台座43yに接続するピン部材9により固定することで、FPD100を梱包した包装装置12が横ずれするほどの衝撃が作用し、FPD100の重量により緩衝材6,7がピン部材9を押すような圧力が掛かっても、この押圧力を台座43yが受けることで、ピン部材9にかかる押圧力を軽減することができる。また、緩衝材6,7は、傷んだ場合に交換することができるので、包装装置12は、何回も繰り返し使用することができる。
(実施の形態5)
本発明の実施の形態5に係る包装装置を、図22および図23に基づいて説明する。図22は、本発明の実施の形態5に係る包装装置のパレットの分解斜視図である。図23は、緩衝材が取り付けられたパレットの要部拡大図である。
本発明の実施の形態5に係る包装装置は、実施の形態3,4と同様に、緩衝材をピン部材により固定保持したもので、図22および図23では、パレット4のみを図示しているが、実施の形態3,4と同様に、天蓋3にも、緩衝材が設けられ、ピン部材により固定保持されている。
図22および図23に示すように、本発明の実施の形態5に係る包装装置のパレット4には、台座43zが設けられている。台座43zは、平面視円形状に形成され、頭頂面には、細長の孔43zaが設けられている、また、台座43zには、外側に向いた開口を有する空洞部43zbが設けられ、孔43zaと連通している。この空洞部43zbには、緩衝材741〜743と留めるピン部材15が配置されている。
ピン部材15は、基端部に設けられた円柱状の滑り止めゴム15aと、空洞部43zb内で90°回動させることで、台座43zの孔43zaの内側縁部に係止する十字状の第1係止部15bと、先端部に設けられ、90°回動させることで、緩衝材741〜743に設けられた貫通孔7kに係止するT字状の第2係止部15cとが形成されている。ピン部材15は、滑り止めゴム15aが摩擦係数の高いゴムで形成され、第1係止部15bおよび第2係止部15cが樹脂成型品であるため、第1係止部15bおよび第2係止部15cを作製した後に、第1係止部15bの基端部側を滑り止めゴム15aに埋設して一体としている。しかし、滑り止めゴム15aを樹脂製とした滑り止め部材とすれば、一回の成型でピン部材15を作製することが可能である。
このピン部材15をパレット4に配置するときには、パレット4の空洞部43zb側から第2係止部15c、第1係止部15bを挿入し、台座43zの細長の孔43zaを挿通して、90°回動させることで、第1係止部15bを台座43zに、第2係止部15cを緩衝材741〜743に係止させることで、緩衝材741〜743をパレット4に固定することができる。
このように、緩衝材7をパレット4に固定するピン部材15を、第1係止部15bおよび第2係止部15cと滑り止めゴム15aとを一体的に備えたものとしても、実施の形態3,4と同様に、緩衝材7が傷んだり変形したりしたときに、緩衝材7を簡単に交換することができる。また、滑り止めゴム15aと第1係止部15bおよび第2係止部15cとを一体に形成してピン部材15とすることで、パレット4への緩衝材7の固定保持と、滑り止めゴム15aの配置を、一度の作業で行うことでできるので、作業効率が高い。
以上、本発明の実施の形態について説明してきたが、本発明は前記実施の形態に限定されるものではない。実施の形態1,3〜5においては、1つの緩衝材に対して、留め具と台座との組み合わせを一対設けているが、緩衝材の長さに応じて二対以上設けるようにしてもよい。また、実施の形態3〜5にて示した留め具として機能するピン部材を、例えば、ボルトとナットとすることも可能である。つまり、天蓋3の天板3bおよび緩衝材6、またはパレット4の底板4bおよび緩衝材7を、緩衝材6,7に設けられた貫通孔に挿通して留めるものであれば、様々な留め具を使用することができる。
また、本実施の形態2においては、緩衝材170,180を脱着可能に留める留め具として、実施の形態1に係る包装装置10と同様の係止片42としているが、実施の形態3でのピン部材8や、実施の形態4でのピン部材9、実施の形態5でのピン部材15を用いることも可能である。また、本実施の形態2の天蓋130の天板130bおよびパレット140の底板140bに台座を設け、係止片142は、この台座の頭頂面に立設するようにしてもよい。
また、実施の形態1〜5では、薄型のFPD100の上部および下部を収納する天蓋3およびパレット4を例に説明したが、被包装物全体を収納する箱状の包装装置でも本発明を適用することが可能である。その場合には、蓋部や底部に、緩衝材を留める留め具を設けるようにして緩衝材を保持固定させることで可能である。更に、被包装物の側面を保護するために、箱状の包装装置の側面部分に緩衝材が必要な場合には、包装装置の側面に留め具を設けるようにして緩衝材を保持固定させることで可能である。
本発明は、一体化した状態で何回も回収して使用でき、かつ緩衝材を取り外し可能とすることで更に使用回数が増やせ、大幅にコストの削減を図ることができる包装装置を提供するものである。
本発明の実施の形態1に係る包装装置が被包装物を包装した状態を示す斜視図である。 図1に示す包装装置を返送するときの状態を示す斜視図である。 図1に示す包装装置の分解斜視図である。 緩衝材が取り付けられるパレットの分解斜視図である。 緩衝材が取り付けられるパレットの断面図である。 緩衝材が取り付けられたパレットの断面図である。 天蓋およびパレットを合わせて箱体とした状態を示す図であり、(A)は一部を切り欠いた側面図、(B)は(A)のA部拡大図である。 本発明の実施の形態2に係る包装装置が被包装物を包装した状態を示す斜視図である。 図8に示す包装装置を返送するときの状態を示す斜視図である。 図8に示す包装装置の分解斜視図である。 緩衝材が取り付けられるパレットの分解斜視図である。 (A)は、緩衝材が取り付けられた天蓋の断面図であり、(B)は緩衝材が取り付けられたパレットの断面図である。 緩衝材を取り付ける様子を示すパレットの断面図である。 本発明の実施の形態3に係る包装装置の分解斜視図である。 緩衝材が取り付けられるパレットの分解斜視図である。 緩衝材が取り付けられたパレットの要部拡大図である。 緩衝材が取り付けられたパレットの断面図である。 本発明の実施の形態4に係る包装装置の分解斜視図である。 緩衝材が取り付けられるパレットの分解斜視図である。 緩衝材を取り付ける状態を示すパレットの要部拡大図である。 緩衝材が取り付けられたパレットの断面図である。 本発明の実施の形態5に係る包装装置のパレットの分解斜視図である。 緩衝材が取り付けられたパレットの要部拡大図である。
符号の説明
10,11,12 包装装置
10a 箱体
2 スリーブ
21 折曲片
21a 切欠部
3 天蓋
3a 側壁
3b 天板
4 パレット
4a 側壁
4b 底板
42 係止片
42a 爪部
42b リブ部
43 台座
43a 孔
43b 空洞部
43x 台座
43xa 孔
43xb 空洞部
43y 台座
43ya 孔
43yb 空洞部
43z 台座
43za 孔
43zb 空洞部
44,44x 滑り止めゴム
45 凸部
46 バンド用凹部
5 バンド
6,7 緩衝材
611〜613,711〜713 緩衝材
621〜623,721〜723 緩衝材
631〜633,731〜733 緩衝材
641〜643,741〜743 緩衝材
6a,7a 保持用凹部
7b 係止用凹部
7c 突当用凹部
7d 側面凸部
7e 嵌合用凹部
7f 留め具用凹部
7g 貫通孔
7h 留め具用凹部
7j 貫通孔
7k 貫通孔
8 ピン部材
8a つまみ部
8b 鍔部
8c 脚部
9 ピン部材
9a つまみ部
9b 鍔部
9c 係止板
9ca 爪部
15 ピン部材
15a 滑り止めゴム
15b 第1係止部
15c 第2係止部
110 包装装置
120 箱体
130 天蓋
130a 側壁
130b 天板
140 パレット
140a 側壁
140b 底板
142 係止片
142a 爪部
142b リブ部
143 貫通孔
150 バンド
160,170 緩衝材
181 保持用凹部
182 切欠部
183 係止用段部

Claims (11)

  1. 被包装物を保護する緩衝材が設けられた包装体を備えた包装装置において、
    前記緩衝材が配置される前記包装体の板面には、前記板面から突出し、前記緩衝材に係止する爪部が先端部に形成された係止片が、前記緩衝材を前記包装体に脱着可能に固定する留め具として、前記緩衝材を両側から挟み込むように一対以上配設されていることを特徴とする包装装置。
  2. 被包装物を保護する緩衝材が設けられた包装体を備えた包装装置において、
    前記緩衝材に設けられた貫通孔と前記緩衝材が配置される前記包装体の板面に設けられた貫通孔とを挿通するピン部材が、前記緩衝材を前記包装体に脱着可能に固定する留め具として、前記緩衝材を両側から挟むように一対以上配設されていることを特徴とする包装装置。
  3. トレー状に形成された上部固定材および下部固定材に被包装物を保護する緩衝材が設けられ、前記上部固定材および下部固定材の側壁の内側に立設するスリーブが設けられた包装装置において、
    前記緩衝材が配置される前記上部固定材および前記下部固定材の板面には、前記板面からそれぞれ突出し、前記緩衝材に係止する爪部が先端部に形成された係止片が、前記緩衝材を前記板面に脱着可能に固定する留め具として、前記緩衝材を両側から挟み込むように一対以上配設されていることを特徴とする包装装置。
  4. トレー状に形成された上部固定材および下部固定材に被包装物を保護する緩衝材が設けられ、前記上部固定材および下部固定材の側壁の内側に立設するスリーブが設けられた包装装置において、
    前記緩衝材に設けられた貫通孔と前記緩衝材が配置される前記上部固定材および前記下部固定材の板面に設けられた貫通孔とを挿通するピン部材が、前記緩衝材を前記包装体に脱着可能に固定する留め具として、前記緩衝材を両側から挟むように一対以上配設されていることを特徴とする包装装置。
  5. 前記緩衝材は、前記上部固定材の側壁、および前記下部固定材の側壁に、密着していることを特徴とする請求項3または4記載の包装装置。
  6. 前記留め具は、前記板面から突出した台座に設けられていることを特徴とする請求項1から5のいずれかの項に記載の包装装置。
  7. 前記台座には、外側に向いた開口を有する空洞部が設けられ、
    前記空洞部には、滑り止め部材が配設されていることを特徴とする請求項6記載の包装装置。
  8. 前記留め具は、前記板面から突出した台座に設けられ、
    前記台座は、前記上部固定材の側壁との間、および前記下部固定材の側壁との間に隙間を有した位置に設けられ、
    前記スリーブを前記隙間に挿入したときに、前記側壁と前記緩衝材とに前記スリーブが密着していることを特徴とする請求項3または4記載の包装装置。
  9. 前記スリーブの上部には、前記被包装物の側部に嵌合する切欠部が設けられた折曲片が形成されていることを特徴とする請求項3または4記載の包装装置。
  10. 前記上部固定材と前記下部固定材とは、前記留め具により前記緩衝材を固定した状態で、内側面同士を対向させて合わせることで、折り畳んだ前記スリーブを収納可能な箱体に形成されることを特徴とする請求項3または4記載の包装装置。
  11. 前記板面には、前記緩衝材に設けられた凹部に嵌合する凸部が設けられていることを特徴とする請求項1から4のいずれかの項に記載の包装装置。
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