JP4629259B2 - 自動焦点制御装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、自動焦点制御装置に関し、より詳細には、ビデオカメラ、デジタルカメラ等の撮像素子を用いた画像入力機器に適用される自動焦点制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
銀塩写真における一眼レフカメラで多く用いられる方式として、長さの異なる2つの光路を通過した被写体光の位相をセンサーによって検出して、レンズ位置を決定する位相差方式の自動焦点検出方式が用いられている。この方式は、焦点ぼけしている状態でも位相差が無くなるレンズ位置が一意に検出できるため、撮影の際にレンズを駆動しながら合焦位置を探索する必要が無く、高速な自動焦点制御方式となっている。
【0003】
また、ビデオカメラ用の自動焦点検出回路としては、山登り方式(「山登りサーボ方式によるテレビカメラの自動焦点調整」:NHK技術報告、昭和40年、第17巻、第1号、通巻86号21ページ)を使用したものが知られており、画像信号がデジタル化されたデジタルカメラ用の自動焦点検出方式もこの方式の原理にしたがったものが主流となっている。かかる山登り方式では、画像信号の周波数成分を検出し、周波数成分が最大となる焦点位置にレンズを駆動させる方式が一般的である。しかるに、周波数成分を検出する際にBPF(Band Pass Filter)を使用しているため、著しく輝度の高い部分を含んだ被写体などでは、合焦位置からずれたレンズ位置における周波数成分が最大となり、ピントが合わなくなるという問題がある。この問題を解決すべく、周波数成分検出にBPFを使用しない方式について、例えば、特開平9−318868号公報「自動合焦装置」で開示されたものがある。かかる「自動合焦装置」は、画像信号の輝度の変曲点の数を計数し、計数値が最大の位置を焦点位置とするものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
位相差検出方式の自動焦点検出方式は、原理的に縦縞および横縞などの周期パターンの続く被写体に対しては、位相差が検出できずに、誤動作してしまう問題がある。また、位相検出用の光学経路の追加、専用センサーの搭載が必要となるため、カメラのコストが高くなる問題を有する。
【0005】
また、BPFを使用する方式においても、周波数検出は、ビデオ信号のスキャンと同一方向に図11に示すようなラスター方向にスキャンして得るため、スキャン方向に輝度信号の変化が無い被写体に対しては、合焦位置に対して周波数成分が大きくならずに誤動作してしまう問題を有している。苦手被写体の代表的なものとして横縞模様などが挙げられ、このような被写体に対しては、高コントラストであるにもかかわらず、合焦できなくなってしまう。
【0006】
また、高輝度被写体に対する誤動作頻度を軽減するための、特開平9−318868号公報「自動合焦装置」では、ノイズや被写体の輝度分布に伴う微少な輝度信号の変化によって変曲点の個数にバラツキが生じやすく安定性に欠けるという副作用がある。さらに、輝度信号の変化をスキャンする方向がビデオ信号のスキャン方向と同一のラスター順である場合は、BPFを用いた方式と同様に横縞模様などに対して合焦できない問題を有する。
【0007】
本発明は、上述のごとき実情に鑑みてなされたものであり、被写体の輝度差が縞模様であったり、周期パターンであっても正確な合焦位置を検出し、高輝度部分を含んだ被写体に対しても、ノイズ等の外乱に影響されることなく、安定した合焦動作が可能な自動焦点制御装置を低コストで提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
請求項1に係る発明は、複数のレンズ位置において撮像して得られる各画像データに基づいて合焦点を検出する自動焦点制御装置において、撮像したアナログ画像信号をデジタル画像データに変換するA/D変換手段と、前記デジタル画像データを輝度データに変換する輝度演算手段と、画面の中心付近に設定された円形の焦点検出領域であって、前記焦点検出領域の中心点を通る全ての弦に対して、弦の線分上に存在する画素を順次スキャンして輝度データの差分の積算値を演算する積算手段と、各レンズ位置のうち前記積算値が最大となるレンズ位置を合焦点と決定する合焦点決定手段と、前記決定された合焦点にレンズを移動させるレンズ駆動手段とを備えたことを特徴としたものである。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下に添付図面を参照して、本発明に係る自動焦点制御装置をデジタルカメラに適用した好適な実施の形態について詳細に説明する。
【0014】
請求項1の発明に係る実施例
図1は、請求項1の発明の実施の形態に係るデジタルカメラの構成を示すブロック図で、同図において、1はレンズを示し、被写体を結像する。2は駆動装置を示し、CPU8から入力されるレンズ制御信号に従ってレンズ1を駆動してピント調整を行う。3はCCD,CDS回路を示し、CPU8から入力される露光制御信号に従って、露光量を調整すると共に、レンズ1によって結像された被写体像を電気信号に変換して1フレームの画像データを出力する。4はA/Dコンバータを示し、CCD,CDS回路3から入力される1フレームの画像データをデジタル画像データに変換して出力する。5はマトリクス回路を示し、A/Dコンバータ4から入力される1フレームのデジタル画像データを輝度データYと、色差データU,Vに変換する。6は記録・表示装置を示し、カラー画像データの表示または記録媒体に記録を行う。
【0015】
7は積算回路を示し、積算回路7では、マトリクス回路5から入力される1フレームの輝度データYに対して、図2(A)に示すように、撮影画面の中心付近の領域に対して設定された、円形の焦点検出領域に相当する画素に対して、図2(B)に示すような円の中心を通る弦に相当する直線方向に、輝度データYの値をスキャンし、輝度データYの隣接画素間の差分を積算した積算値を出力する。図3は積算回路7において、焦点検出領域内の輝度データYをスキャンする際のスキャン方向と対象画素のモデルを示した例である。図3において、円の中心を通る弦の線分にかかる画素の輝度データYを順次検索して行き、隣接する画素の輝度データYとの差分の総和を積算値として演算していく。
【0016】
積算回路7は、図4に示すように焦点検出領域の円の中心を通る全ての弦に対して同様の演算処理を実行し、さらに各弦の積算値の総和を演算した結果を積算値として出力する。8はCPUを示し、図示しないROMに格納された制御プログラムに従って、デジタルカメラの各部の動作を制御する。具体的には、CPU8は、積算回路7から入力される積算値に基づいて合焦点を決定したり、レンズ制御信号を駆動装置2に出力してレンズ1位置の制御を行ったり、露光制御信号をCCD,CDS回路3に出力して露光制御を行う。
【0017】
つぎに、上記構成のデジタルカメラの自動焦点制御動作を図5,図6を参照して説明する。図5は、CPU8による自動焦点制御動作を説明するためのフローチャート、図6は、自動焦点制御動作の一連の処理の流れおよびレンズ位置に対する積算回路7の積算値の一例を示す。
【0018】
図5において、まず、CPU8は初回の露光を行い、無限遠に合焦するレンズ位置に対する積算値を記録する(ステップS101〜S103)。具体的には、レンズ制御信号を駆動装置2に出力して、レンズ1を無限遠位置に移動させる(ステップS101)。そして、CPU8は、無限遠位置において、露光制御信号をCCD,CDS回路3に出力して初回露光を行う(ステップS102)。そして、CCD,CDS回路3により1フレームの画像データが取り込まれる。次に積算回路7では、輝度Yデータを画面の焦点検出領域の円の中心を通る弦の方向にスキャンして隣接画素間の輝度データYの値の差分が積算される。そして、CPU8は、内部メモリ(図示せず)に、この積算値をレンズ位置(無限遠位置)に対応させて記憶する(ステップS103)。
【0019】
つぎに、CPU8は、レンズ1を無限遠位置から近距離方向に1ステップづつ移動させながら各レンズ位置において、上記積算値を取り込んで内部メモリに記録する(ステップS104〜ステップS107)。具体的には、CPU8は、まず、レンズ制御信号を駆動装置2に出力して、レンズ1を無限遠位置から近距離方向に1ステップ移動させる(ステップS104)。つづいて、CPU8は、このレンズ位置において、露光制御信号をCCD,CDS回路3に出力して露光を行う(ステップS105)。そして、CCD,CDS回路3により画像データが取り込まれ、A/Dコンバータ4、マトリクス回路5、積算回路7を介して積算値がCPU8に入力される。
【0020】
CPU8は、このレンズ位置での積算値を内部メモリに記録する(ステップS106)。つづいて、CPU8は、レンズ1が近距離限界位置に達したか否かを判断する(ステップS107)。この判断の結果、レンズ1が近距離限界位置に達していない場合には、ステップS104に移行して、CPU8は、レンズ1をさらに近距離方向に1ステップ移動させ、積算値を取り込んで内部メモリに記録する処理をレンズ1が近距離限界位置に達するまで繰り返す(ステップS104〜S107)。
【0021】
上述のごとくして、各レンズ位置での積算値がCPU8に取り込まれることになる。他方、レンズ1が近距離限界位置に達した場合には処理はステップS108に移行する。
【0022】
ステップS108では、CPU8は、各レンズ位置のうち、積算値が最大となるレンズ位置を合焦点として決定する(ステップS108)。例えば、図6に示す例では、A点を合焦点として決定する。そして、CPU8は、駆動装置2にレンズ制御信号を出力して、決定した合焦点にレンズ1を移動させる(ステップS109)。この後、この合焦点位置で記録用の画像の撮像が行われることになる。
【0023】
以上に説明したように、請求項1における本実施の形態においては、積算回路7は1フレームの輝度データYを画面の焦点検出領域の円の中心を通る弦の方向にスキャンして隣接画素間の輝度データYの値の差分の積算値を演算し、CPU8は、各レンズ位置のうち積算値が最大となるレンズ位置を合焦点と決定することとしたので、焦点検出領域のあらゆる方向に対するコントラスト検出感度を有しており、縞模様や周期パターンの被写体に対しても安定した自動合焦制御が可能となる。
【0024】
本発明の実施例ではないが、参考となる参考例を説明する。図7は、参考例に係るデジタルカメラの構成を示すブロック図で、図7において、1のレンズ、2の駆動装置、3のCCD,CDS回路、4のA/Dコンバータ、5のマトリクス回路、6の記録・表示装置については、前述した請求項1の説明に用いた図1と同様の構成、動作であるので、説明を省略する。
【0025】
図7において、9は2値化回路を示し、マトリクス回路5から入力される1フレームの輝度データYを2値化データに変換して1フレームの2値化データを計数回路10に出力する。より具体的には、2値化回路9は、CPU8により設定される輝度閾値とマトリクス回路5から入力される輝度データYとを比較して、輝度閾値<輝度データYの場合には「1」を、輝度閾値≧輝度データYの場合には「0」を2値化データとして計数回路10に出力する。10は計数回路を示し、2値化回路9から入力される1フレームの2値化データ対して、図2(A)に示したように、撮影画面の中心付近の領域に対して設定された、円形の焦点検出領域に相当する画素に対して、図2(B)に示したような円の中心を通る弦に相当する直線方向に、2値化データの値をスキャンし、2値化データが隣接画素間で状態が反転する回数、すなわち、2値化データが「0」から「1」または「1」から「0」に状態変化した回数を計数していく。
【0026】
図3は、計数回路10において、焦点検出領域内の2値化データをスキャンする際のスキャン方向と対象画素のモデルを示した例で、円の中心を通る弦の線分にかかる画素の2値化データを順次検索して行き、2値化データが隣接画素間で状態が反転する回数を計数値として演算していく。計数回路10は、図4に示すように、焦点検出領域の円の中心を通る全ての弦に対して同様の演算処理を実行し、さらに各弦の計数値の総和を演算した結果を計数値として出力する。
【0027】
8はCPUを示し、図示しないROMに格納された制御プログラムに従って、デジタルカメラの各部の動作を制御する。具体的には、CPU8は、輝度データの分布に基づいて輝度閾値を算出して2値化回路9に出力して設定したり、計数回路10から入力される計数値に基づいて合焦点を決定したり、レンズ制御信号を駆動装置2に出力してレンズ1位置の制御を行ったり、露光制御信号をCCD,CDS回路3に出力して露光制御を行う。
【0028】
つぎに、上記構成のデジタルカメラの自動焦点制御動作を図8乃至図10を参照して説明する。図8はCPU8による自動焦点制御動作を説明するためのフローチャート、図9は輝度データのヒストグラムの一例を示す図、図10は自動焦点制御動作の一連の処理の流れおよびレンズ位置に対する計数回路10の計数値の一例を示す図である。
【0029】
図8において、まず、CPU8は、初期レンズ位置で撮像して得られるデジタル画像データの輝度データの分布に基づき、2値化回路9に設定すべき輝度閾値を算出する(ステップS201〜S204)。具体的には、まず、CPU8は、レンズ制御信号を駆動装置2に出力して、レンズ1を無限遠位置に移動させる(ステップS201)。そして、CPU8は、無限遠位置において、露光制御信号をCCD,CDS回路3に出力して初回露光を行う(ステップS202)。そして、CCD,CDS回路3により1フレームの画像データが取り込まれる。CPU8は、レンズ1が無限遠位置にある際に取り込んだデジタル画像データの輝度データの分布、すなわち輝度のヒストグラムを作成する(ステップS203)。
【0030】
図9は、輝度のヒストグラムの一例を示す図で、同図において、横軸は輝度値、縦軸は画素数を示す。ここで、CPU8は、輝度のヒストグラムにおいて、輝度データを2値化した場合に、「0」の画素数と「1」の画素数との差が最小となる輝度値を算出し、当該算出した輝度値を輝度閾値として、2値化回路9に出力して設定する(ステップS204)。ただし、この際、CCD,CDS回路3に対する露光条件は被写体に対して予め適正値に設定されているものとする。また、輝度閾値の演算・設定は被写体毎に行う。
【0031】
なお、上記ステップS201〜S204では、初期レンズ位置で撮像して得られるデジタル画像データの輝度データの分布に基づき輝度閾値を算出することとしたが、本発明はこれに限られるものではない。単純に輝度データの最大ビット値の2分の1の値を輝度閾値としても良い。例えば、輝度データYが8ビット(0〜255)である場合には、「127」を輝度閾値とすることにしても良い。
【0032】
2値化回路9では、設定された輝度閾値とマトリクス回路5から入力される輝度データとを比較して2値化データが算出され、計数回路10では、2値化データを画面の焦点検出領域の円の中心を通る弦の方向にスキャンして隣接画素間で状態が反転する回数を計測した計測値が演算される。そして、CPU8は、内部メモリ(図示せず)に、この計数値をレンズ位置(無限遠位置)に対応させて記憶する(ステップS205)。
【0033】
つぎに、CPU8は、レンズ1を無限遠位置から近距離方向に1ステップづつ移動させながら各レンズ位置において、上記計数値を取り込んで内部メモリに記録する(ステップS206〜ステップS209)。具体的には、CPU8は、まず、レンズ制御信号を駆動装置2に出力して、レンズ1を無限遠位置から近距離方向に1ステップ移動させる(ステップS206)。つづいて、CPU8は、このレンズ位置において、露光制御信号をCCD,CDS回路3に出力して露光を行う(ステップS207)。そして、CCD,CDS回路3により画像データが取り込まれ、A/Dコンバータ4、マトリクス回路5、2値化回路9、計数回路10を介して計数値がCPU8に入力される。なお、2値化回路9で輝度データを2値化する際には、上記ステップS204で設定された輝度閾値が使用されることになる。CPU8は、このレンズ位置での計数値を内部メモリに記録する(ステップS208)。つづいて、CPU8は、レンズ1が近距離限界位置に達したか否かを判断する(ステップS209)。この判断の結果、レンズ1が近距離限界位置に達していない場合には、ステップS206に移行して、CPU8は、レンズ1をさらに近距離方向に1ステップ移動させ、計数値を取り込んで内部メモリに記録する処理をレンズ1が近距離限界位置に達するまで繰り返す(ステップS206〜S209)。
【0034】
上述のごとくして、各レンズ位置での計数値がCPU8に取り込まれることになる。他方、レンズ1が近距離限界位置に達した場合には処理はステップS210に移行する。ステップS210では、CPU8は、計数値が最大となるレンズ位置を合焦点として決定する(ステップS210)。例えば、図10に示す例では、A点を合焦点として決定する。そして、CPU8は、駆動装置2にレンズ制御信号を出力して、決定した合焦点にレンズ1を移動させる(ステップS211)。この後、この合焦点位置で記録用の画像の撮像が行われることになる。
【0035】
以上に説明したように、参考例においては、2値化回路9は1フレームの輝度データを輝度閾値と比較して2値化データに変換し、計数回路10は1フレームの2値化データを、画面の焦点検出領域の円の中心を通る弦の方向にスキャンして隣接画素間で状態が反転する回数を計測した計測値が演算し、CPU8は、各レンズ位置のうち計数値が最大となるレンズ位置を合焦点と決定することとしたので、焦点検出領域のあらゆる方向に対するコントラスト検出感度を有しており、縞模様や周期パターンの被写体に対しても安定した自動合焦制御が可能となるとともに、輝度差の大きい被写体やノイズの多い撮像系に対しても安定した自動合焦制御が可能となる。
【0036】
また、参考例では、CPU8は、2値化回路9の輝度閾値を、初回露光時のレンズ位置(無限遠位置)において露光し得られたデジタル画像データの輝度データの分布に基づいて算出して2値化回路9に設定することとしたので、被写体や露光状態に応じて輝度閾値を設定することができ、被写体の位置検出感度を上げることが可能となり、高精度の自動焦点制御が可能となる。
【0037】
また、参考例では、CPU8は、初回露光におけるレンズ位置で露光したデジタル画像データの輝度データの分布において、当該輝度データを2値化した場合に「0」の画素数と「1」の画素数との差が最小となる輝度値を輝度閾値とすることとしたので、露光条件や被写体の輝度分布に拘わらず、合焦位置検出感度を最大とすることができ、高精度の自動焦点制御が可能となる。
【0038】
また、参考例では、輝度閾値を輝度データの最大ビット値の2分の1の値とすることによって、露出条件が適正である際に合焦動作可能な計数値を得ることもでき、また、輝度閾値の演算が不要となり、低速なCPUを使用した際にも輝度差やノイズの多い撮像系に対して安定な自動合焦制御が可能となる。
【0039】
また、参考例では、CPU8は、被写体毎に輝度閾値を変更することとしたので、被写体に応じた高精度な自動合焦制御が可能となる。
【0040】
また、本発明の自動焦点制御装置および自動焦点制御方法は、ビデオカメラ、デジタルカメラ等のCCD撮像素子を用いた画像入力機器に広く適用可能である。
【0041】
【発明の効果】
以上に説明したように、請求項1に係る自動焦点制御装置によれば、A/D変換手段は撮像した画像データをデジタル画像データに変換し、輝度演算手段はデジタル画像データを輝度データに変換し、積算手段は輝度データYを画面の焦点検出領域の円の中心を通る弦の方向にスキャンして隣接画素間の輝度データYの値の差分の積算値を算出し、合焦点決定手段は各レンズ位置のうち計数値が最大となるレンズ位置を合焦点と決定し、レンズ駆動手段は決定された合焦点にレンズを移動させることとしたので、焦点検出領域のあらゆる方向に対するコントラスト検出感度を有しており、縞模様や周期パターンの被写体に対しても安定した自動合焦制御が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 請求項1に係る本実施の形態に係るデジタルカメラの構成を示すブロック図である。
【図2】 画面内に設定される円形の焦点検出領域、及び、焦点検出領域におけるコントラスト検出時のスキャンの方法を説明するための図である。
【図3】 焦点検出領域におけるスキャン方向となる、円の弦にかかってコントラスト検出対象となる画素の説明図である。
【図4】 円形の焦点検出領域におけるコントラスト検出時にスキャンされるすべての弦の説明図である。
【図5】 図1のCPUによる自動焦点制御動作を説明するためのフローチャートである。
【図6】 請求項1に係る自動焦点制御動作の一連の処理の流れおよびレンズ位置に対する積算回路の積算値の一例を示す図である。
【図7】 参考例に係るデジタルカメラの構成を示すブロック図である。
【図8】 図7のCPUによる自動焦点制御動作を説明するためのフローチャートである。
【図9】 輝度データのヒストグラムの一例を示す図である。
【図10】 参考例に係る自動焦点制御動作の一連の処理の流れおよびレンズ位置に対する計数回路の計数値の一例を示す図である。
【図11】 従来技術におけるコントラスト検出時のラスタースキャンの説明図である。
【符号の説明】
1…レンズ、2…駆動装置、3…CCD,CDS回路、4…A/Dコンバータ、5…マトリクス回路、6…記録・表示装置、7…積算回路、8…CPU、9…2値化回路、10…計数回路。

Claims (1)

  1. 複数のレンズ位置において撮像して得られる各画像データに基づいて合焦点を検出する自動焦点制御装置において、撮像したアナログ画像信号をデジタル画像データに変換するA/D変換手段と、前記デジタル画像データを輝度データに変換する輝度演算手段と、画面の中心付近に設定された円形の焦点検出領域の中心点を通る全ての弦に対して、弦の線分上に存在する画素を順次スキャンして輝度データの差分の積算値を演算する積算手段と、各レンズ位置のうち前記積算値が最大となるレンズ位置を合焦点と決定する合焦点決定手段と、前記決定された合焦点にレンズを移動させるレンズ駆動手段とを備えたことを特徴とする自動焦点制御装置。
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