JP2832029B2 - 自動焦点整合装置 - Google Patents

自動焦点整合装置

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JP2832029B2
JP2832029B2 JP1102344A JP10234489A JP2832029B2 JP 2832029 B2 JP2832029 B2 JP 2832029B2 JP 1102344 A JP1102344 A JP 1102344A JP 10234489 A JP10234489 A JP 10234489A JP 2832029 B2 JP2832029 B2 JP 2832029B2
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【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明はビデオカメラ等の映像機器に用いて好適な自
動焦点整合装置に関する。
[従来の技術] 従来、ビデオカメラ等において、撮像素子より得られ
る映像信号より撮像画面上の被写体像の鮮鋭度を検出
し、鮮鋭度が最も高くなるように光学系を駆動すること
により焦点合わせを行なう方式が知られている。この方
式は基本的にはバンドパスフイルタ(以下BPFと略す)
あるいは微分回路等によって抽出した映像信号の高周波
成分の強度を像の鮮鋭度の評価値とし、光学系を駆動し
て得られる結像状態の異なる2つの像の鮮鋭度を比較す
ることにより光学系の駆動方向を決定し、鮮鋭度が最大
となった位置で光学系を停止するものである。
前記鮮鋭度の評価値は一般の被写体を撮影した場合、
レンズの繰出量に応じて第8図に示すような山状の変化
を呈し、この山の頂上であるA点が合焦点である。
この方式においてレンズの繰出状態が初めB点にあっ
たとすると、合焦動作開始とともに山を昇り始め、A点
を通り過ぎ、山の頂上を通り過ぎたことを確認した後に
再びA点に戻るといった一連の動作を行なう。これらの
動作における光学系の駆動速度は、一般に第8図の
(ハ)の領域においては大きくボケている状態であり、
速い方が好ましい。また合焦近傍である(イ)の領域は
ハンチングを生じることなく精度よく合焦点位置に停止
させるために、比較的駆動速度は遅い方が好ましい。ま
た、これらの間の(ロ)の領域では合焦速度と合焦精度
の両者のかね合いから中間的な速度が好ましい。
これらの駆動速度の判別手段としては、第5図に示す
ように、高周波成分の量等の合焦価値のレベルによるも
のでは、曲線の山の形状及び山の山頂の値が輝度に応じ
て変化し、被写体によりまちまちであるため好ましくな
い。
そこで互いに帯域幅の異なる複数のBPFを設け、これ
らをそれぞれの出力に応じて合焦状態を判定し、その合
焦状態に応じた駆動速度を選択する方法が考えられる。
すなわち光学系により結像された被写体像が撮像面から
大きく離れていた場合は所謂大ボケ状態であり、映像信
号の周波数成分は高域が少なく、低域の成分のみが検出
される。したがって通過帯域の低いBPFの出力のみが大
きくなる。そして被写体像が合焦状態に近づくにつれ映
像信号に含まれる周波数成分は高域側も含まれるように
なり、中域、高域を通過帯域とするBPFの出力も大きな
値となる。
これにもとづいて第8図の特性曲線の山の(イ),
(ロ),(ハ)のどの領域に撮影レンズが位置している
かを判別し、レンズ駆動速度を上記各領域に対応して低
速、中速、高速に切り換え制御するものである。これに
よって合焦点から大きくはずれた位置ではレンズ駆動速
度を速くして合焦までの時間を短縮し、合焦点に近づく
につれてレンズ駆動速度を遅くし、合焦点近傍ではさら
に低速として、ハンチングや合焦点以外の位置で停止し
てしまう等の誤動作を防止することができる。
[発明が解決しようとする問題点] しかしながら上記従来例では、いずれの場合によって
も、被写体の輝度、パターンにより、映像信号中に含ま
れる高周波成分の値を始めとして各周波数帯域の成分が
変化するため安定な検出及び速度制御を行なうことがで
きず、被写体によっては駆動速度制御が不十分で合焦す
るまでの時間が長くなったり、あるいは合焦精度が悪化
することがある。
また、焦点距離や絞り値に応じてもレンズ駆動量と合
焦度の変化の特性が変化するため、被写体によらず常に
正確で安定な焦点調節動作を行なうことは困難であっ
た。
[問題点を解決するための手段] 本発明は、上述した問題点を解決するためになされた
もので、その特徴とするところは、撮影光学系により結
像された被写体像を映像信号に変換する撮像手段と、前
記映像信号中の高周波成分に対応する第1の焦点信号を
検出する手段と、前記映像信号中より被写体像のエッジ
の先鋭度に対応する第2の焦点信号を検出する手段と、
前記第1の焦点信号と前記第2の焦点信号を加算した信
号の所定期間ごとの変化量を示す第3の焦点信号を生成
する手段と、前記第2の焦点信号のレベルが第1の所定
値以上であるとき、第1の焦点調節速度から該第1の焦
点調節速度より遅い第2の焦点調節速度へと切り換え、
前記第3の信号のレベルが第2の所定値より小さくなっ
たときに前記第2の焦点速度から該第2の焦点調節速度
より遅い第3の焦点調節速度に切り換える手段とを備え
た自動焦点整合装置にある。
また本願の他の特徴は、撮影光学系により結像された
被写体像を映像信号に変換する撮像手段と、前記映像信
号中より、合焦点でピークレベルとなり合焦点から離れ
るにしたがってレベルが低下する第1の焦点信号を検出
する手段と、前記映像信号中より、合焦点でピークレベ
ルとなり合焦点から離れるにしたがってレベルが低下
し、前記第1の焦点信号よりも急峻な特性を有する第2
の焦点信号を検出する手段と、前記第1の焦点信号と前
記第2の焦点信号を加算した信号の所定期間ごとの変化
量を示す第3の焦点信号を生成する手段と、前記第2の
焦点信号のレベルが第1の所定値以上であるとき、第1
の焦点調節速度から該第1の焦点調節速度より遅い第2
の焦点調節速度へと切り換え、前記第3の信号のレベル
が第2の所定値より小さくなったとき前記第2の焦点速
度から該第2の焦点調節速度より遅い第3の焦点調節速
度に切り換える手段とを備えた自動焦点整合装置にあ
る。
[作用] 被写体の状況、種類によらず、一定の合焦速度と高い
合焦精度を得ることができる。特に高輝度被写体が存在
する場合やきわめて低コントラストの場合においても合
焦精度の低下,誤動作を防止できる。
[実施例] 以下本発明における自動焦点整合装置を各図を参照し
ながらその一実施例について詳述する。
第1図は本発明の自動焦点整合装置の構成を示すブロ
ツク図である。同図において、1は焦点調節用のフオー
カシングレンズ群、2は後続の撮像素子への入射光量を
制御する絞り、3はたとえばCCD等の撮像素子、4はプ
リアンプ、5は撮像素子3より出力された撮像信号にガ
ンマ補正、ブランキング処理、同期信号の付加等の処理
を行なって規格化されたテレビジヨン信号を図示しない
モニタ,電子ビユーフアインダ等に出力するプロセス回
路、6はプリアンプ4より出力された撮像信号中焦点検
出に用いられる所定の高域の周波数成分を抽出するため
のバンドパスフイルタ(BPF)、7は被写体像のエツジ
部の幅から鮮鋭度を検出するエツジ幅検出回路である。
このエツジ部の幅は非合焦の度合を表わす所謂ボケ幅合
で、合焦点に近づくほど小さい値となり、鮮鋭度は高く
なるので、本実施例では、エツジ幅の逆数をもって、鮮
鋭度と定義するものとする。そしてこのエツジ幅による
鮮鋭度は後述するように、被写体のパターン、コントラ
ストの影響を受けにくい。8はバンドパスフイルタ6,エ
ツジ幅検出回路7の出力信号をオン,オフし、撮像画面
上に合焦検出を行なう領域として設定された所謂測距枠
内に相当する信号のみを抽出するゲート回路で、後述す
るシステム制御回路によって制御され、垂直,水平同期
信号にもとづいて、撮像面上の所定の位置に測距枠を設
定し、その内部の信号のみを通過させる。9はバンドパ
スフイルタ6より出力された映像信号中の高域成分及び
エツジ幅検出回路7より出力されたエツジ幅に関する出
力信号のたとえば1フイールド期間におけるピーク値あ
るいは積分値を得て後述のシステム制御回路へと出力す
るピーク検出回路である。
11はフオーカシングレンズ群1を駆動するモータ、12
はシステム制御回路10の指令にもとづいてモータ11を駆
動する駆動回路、13は絞り2の開口量を可変するigメー
タ、14はigメータ13を駆動する駆動回路、15はプリアン
プ4の出力信号の平均レベルを検出し、該レベルが常に
一定の値となるように駆動回路14を制御して絞り2の開
口量を制御する絞り制御フイードバツクループを形成す
るための絞り制御回路である。
16はフオーカシングレンズ群1の位置を検出するフオ
ーカシングレンズエンコーダ、17は絞り2の絞り値を検
出する絞りエンコーダである。これらの情報は後述のシ
ステム制御回路へと供給される。
10は、本装置における各ブロツクを制御して自動焦点
整合動作の制御及び、ピーク検出回路9より出力された
バンドパスフイルタ6からの高周波成分のピーク値,エ
ツジ幅検出回路7より出力されたエツジ幅に応じた信号
のピーク値,さらにフオーカシングレンズエンコーダ1
6,絞りエンコーダ17の検出値をそれぞれ取り込み、後述
の制御アルゴリズムにもとづいてフオーカシングレンズ
群1の駆動用モータ11の駆動回路12を制御し、合焦点へ
の駆動、その駆動速度、駆動方向、停止、再起動の判定
等の制御を行なうシステム制御回路であり、たとえばマ
イクロコンピユータによって構成されるものである。
ここで、エツジ幅検出回路7について説明する。エツ
ジ幅の検出出力は、被写体のコントラストや輝度、被写
体像のパターン等に依存しない、被写体像の鮮鋭度を表
わしている。このような方式の具体例はたとえば特開昭
62−103616号にも示されている。これは被写体像のエツ
ジ部分の幅を検出することにより被写体のコントラスト
等によらず、被写体像の鮮鋭度のみを正確に評価したも
のである。ここでエツジ幅検出回路の構成について、第
6図、第7図を用いて説明する。
第6図(a)は、被写体100を結像した撮像画面を示
すものである。この画面において、たとえば直線l上に
おける映像信号の輝度変化を図示すると、第6図(b)
のようになる。縦軸は輝度レベル、横軸は画面上の位置
を示す。被写体100に焦点が合っているものとすれば、
被写体100の部分の映像信号中の輝度レベルは高く、背
景の部分の輝度レベルは低い。輝度信号中の高周波成分
も同様である。いま被写体像のエツジの部分に注目し、
エツジ部分の幅を△X、そのエツジ幅△Xに相当する輝
度差を△Iとする。
このエツジ部分の幅△Xは、合焦点に近づくほど小さ
く、非合焦になるほど増大し、合焦点で最小の値を取
る。そして、この△Xは光学系の錯乱円径、撮像素子の
解像力、画像信号処理系の帯域幅によって決定されるも
のであるが、後者の2つの光学系の合焦、非合焦に無関
係であり、前者の錯乱円径は合焦、非合焦状態に応じて
変化する。ただし被写体の状況、輝度の影響は受ない。
したがってこのエツジ幅△Xを検出し、これを最小錯乱
円径と比較することによって合焦、非合焦判定を正確に
行なうことができるわけである。
第7図はエツジ幅検出回路7の内部の構成を示すブロ
ツク図である。
同図において、71はプリアンプ3より出力された映像
信号を微分してdl/dxを求める微分回路、72はその絶対
値|dl/dx|をとる絶対値回路、73はエツジ部分の輝度差
△Iを求める回路で、△Iはdl/dxを微小区間において
x方向に積分することによって得ることができる。
74は△Iを算出するための積分にもとづく遅延時間分
だけ|dl/dx|を遅延させ、演算タイミングを合わせるた
めの遅延回路、75は遅延回路74の出力|dl/dx|を△I演
算回路73の出力△Iで除して(dl/dx)/△I=I/△x
の演算を行なうことによりエツジ幅△xの逆数の形で求
める割算回路である。
そしてエツジ幅検出回路7は、エツジ幅△xを逆数の
形で出力するので、この値が増大するほど合焦点に近い
ことになる。
このエツジ幅にもとづく情報自体は、原理的にはコン
トラストの影響を受けにくいため、このエツジ幅検出値
をそのまま用いて、フオーカシングレンズ駆動速度を制
御することもできる。
この方法については、本出願人により、平成1年3月
28日付で特許出願された『自動焦点整合装置』において
提案されている。そしてこれにより従来のコントラスト
の影響を大きく受ける高周波成分にもとづく速度制御方
式に対し、その合焦速度,合焦精度とも大幅に向上する
ことに成功している。
しかしながら、このエツジ幅検出値を用いる方法で
も、極端に条件が悪くなると十分な特性を得ることがで
きない場合があり、さらに改良が可能であることがわか
った。以下これらのことについて第2図の至近端から無
限遠までフオーカシングレンズ1を移動したときのエツ
ジ幅検出値の変化を示す特性図を用いて詳細に説明す
る。
同図の特性曲線aが通常の影響において得られる特性
で、合焦点近傍でエツジ幅検出出力が最大となり、合焦
点から離れるにつれてエツジ幅検出出力も低下する。そ
こでフオーカシングレンズ群1が合焦点近傍の領域、合
焦点から大きく離間した領域、その中間の領域のいずれ
の領域に位置しているかをエツジ幅検出出力から判断す
るため、エツジ幅検出出力I/△xにしきい値t1,t2を設
定し、エツジ幅検出出力をこれらのしきい値と比較する
ことによって合焦点に対する領域を判定し、フオーカシ
ングレンズ駆動用モータ11の速度を(1/△x≧t1)とな
る領域では低速(L),(t1>1/△x>t2)となる領域
では中速(M),(t2>1/△x)となる領域では高速
(H)というように切り換えるよう動作する。
これによって、通常の特性曲線aについて見れば、合
焦度に応じて最適なフオーカシングレンズ駆動を行なう
ことができる。すなわち合焦近傍で低速、大ボケ領域で
高速、その中間の領域で中速となる。
しかしながら、このエツジ幅自体は、コントラストの
影響を受なくても、その信号処理系の回路の特性あるい
は状態によってエツジ幅検出値に誤差を生じる場合があ
る。
すなわち、撮像画面内におけるコントラストが大幅に
低下すると、他の回路を含む回路全体S/N,リニアリテイ
等の問題からエツジ部分における精度、感度とも低下す
る傾向があり、したがってエツジ幅検出出力も合焦点近
傍で急峻な山を呈する特性を得ることができず、曲線b
で示す山の低く小さな特性となる。
また逆に、高輝度被写体であった場合には、撮像素子
に蓄積される電荷が容量を越えて飽和して映像信号レベ
ルが上昇し、カメラ信号処理回路が飽和してクリツプ波
形となる。したがって、被写体像がボケていて山の高低
差は小さくなるものの、同図中cで示すように全体的に
エツジ幅検出値も高いレベル出力となる。
このように、特性曲線が変化すると、通常の特性曲線
aを想定して設定したレンズ駆動速度切換用のしきい値
t1,t2に対する実際の速度設定領域が変化してしまい、
正確な速度制御を行なえない危険がある。具体的に説明
すると、合焦度とエツジ幅検出出力との関係が第2図に
おいて特性曲線bのような関係にある場合には、山の頂
点が中速モードから低速モードに切り換えるためのしき
い値t1を越えず、合焦点近傍となってもフオーカシング
レンズ駆動速度が低下せず、合焦点を通り過ぎたりハン
チングを生じやすい。また本来中速で駆動したい領域で
あるにもかかわらず、エツジ幅検出出力のレベルの低下
により、高速モードとなってしまい、全体的に合焦精度
が低下する。
また特性曲線cのようになった場合には、全体的に高
レベルとなるため、しきい値t1を越える領域が広くな
り、合焦点から離れているにもかかわらずフオーカシン
グレンズ駆動速度が低速となり、合焦動作に長い時間を
要する。これらの関係を明確に表わすため、同図
(a″),(b″),(c″)にパターン化して図示し
た。
そこで、本発明によれば、第4図に示すように、エツ
ジ幅検出回路7より出力されたエツジ幅検出回路(同図
(a))と、バンドパスフイルタ6より出力された高周
波成分(同図(b))とを加算し、同図(c)の曲線S
を得る。そして、この加算値の現在のフイールドにおけ
る検出値と前回のフイールドにおける検出値とを比較し
てその差分値Dを得る。この差分値の特性は、合焦点で
0となり、その前後で極性を反転する。これを用いて加
算値が最大となる合焦点を検出することができる。
すなわち、差分値はエツジ幅検出値が前述の理由で変
動しても、その特性における時間的変化のみを利用する
ためその影響を受けにくく、エツジ幅検出値をそのまま
用いる場合より、絶対的なバラツキが少ないことを利用
したものである。
また、差分値を得る前にエツジ幅検出値と高周波成分
を加算しているのは、エツジ幅検出値が合焦点近傍では
十分高いレベルを呈するが、合焦点を離れるとレベルが
大きく低下し、広い領域における検出が困難であるた
め、大ボケ状態から合焦点まで安定した傾斜を呈する特
性を得るためである。この場合絶対値はばらつくことが
考えられるが、後述するように、本発明の構成によれ
ば、これがフオーカシングレンズ駆動速度の設定に影響
を与えることはない。
以下、この点につき第3図を用いて詳しく説明する。
同図において、a,b,cはエツジ幅検出回路7より出力さ
れるエツジ幅検出出力であり、第2図に示した特性と同
様に、aは通常の合焦特性、bは低コントラスト時、c
は高輝度時において、至近端と無限遠の間でフオーカシ
ングレンズを移動したときの合焦特性曲線である。
そしてSa,Sb,Scはそれぞれエツジ幅検出値の特性曲線
a,b,cにバンドパスフイルタ6より出力される高周波成
分を加算した通常、低コントラスト,高輝度状態におけ
る特性曲線、Da,Db,Dcは、それぞれ特性曲線Sa,Sb,Scそ
れぞれにおいて、前フイールドの検出値と現フイールド
の検出値とを比較して差分をとった差分値を表わす特性
曲線である。
同図において、差分値の特性曲線Da,Db,Dcは、エツジ
幅検出値の特性曲線a,b,cあるいはこれらに高周波成分
を加算した特性曲線Sa,Sb,Scが被写体の状態によって変
化しても、それぞれの特性曲線におけるフイールドごと
の検出値の時間的変化に応じた差分をとっているので、
ほとんど特性のバラツキがなく、コントラストの変化の
影響を受けず一定の特性を呈することがわかる。
したがって、本願では、高精度のモータ制御を要する
合焦点近傍のフオーカシングレンズ駆動用モータ11の速
度制御すなわち中速と低速の切換判定に対しては差分値
の特性曲線Da,Db,Dcを用い、差分値の特性曲線の誤差が
大きくなる合焦点より離間した領域では、エツジ幅検出
値の特性曲線a,b,cを用いる。これは、差分値のみであ
ると、大ボケ領域において特性曲線の傾斜が不安定で正
確な情報が得られず、正しい速度設定が困難となるから
である。そして、本発明では、高速から中速へと落すと
きのみエツジ幅検出値を用いている。しかし、このエツ
ジ幅検出値による速度設定しきい値t4は、第2図の高
速,中速切換用しきい値t2に対し、t2>t4となるように
低めに設定されており、且つ1段階だけ(第2図はエツ
ジ幅で2段階の設定を行なっている)しか設定されてい
ないので、第2図のものより被写体によるエツジ幅検出
値の変動の影響を受けにくい。
第3図を見ながら具体的に説明すると、まず合焦点か
ら大きく離れた大ボケ領域は、エツジ幅検出値を表わす
特性曲線a,b,cに対して第2図のしきい値t2より小さい
しきい値t4を用い、合焦点近傍領域と中間領域の判別に
はエツジ幅と高周波成分の加算値Sa,Sb,Scの差分値を表
わす特性曲線Da,Db,Dcとしきい値t3を用いる。
そしてエツジ幅検出値1/△x(a,b,c)がしきい値t4
未満であったときは、大ボケ領域であり、フオーカシン
グレンズ駆動モータの駆動速度を高速(H)とする。
エツジ幅検出値1/△xがしきい値t4以上で且つ差分値
(Da,Db,Dc)の値がしきい値t3以上か−t3以下、すなわ
ち差分値の絶対値がt3以上のときは、合焦点近傍領域と
大ボケ領域の中間の領域であると判断し、フオーカシン
グレンズ駆動モータの駆動速度を中速(M)とする。
エツジ幅検出値1/△xがしきい値t4以上で且つ差分値
(Da,Db,Dc)の値がt3以下あるいは−t3以上すなわち差
分値の絶対値がt3未満であるときは、合焦近傍領域と判
断してフオーカシングレンズ駆動モータの駆動速度を低
速(L)とする。
したがって同図(a′),(b′),(c′)に示す
ように、通常の被写体(a′)に対する速度制御は、大
ボケ領域から合焦点に近づくにつれ、高速→中速→低速
と駆動速度が段階的に変化しており、理想的な特性を呈
している。
そして低コントラストの被写体(b′)に対する速度
制御は、大ボケ領域,中間領域とも高速で駆動される
が、合焦近傍領域では低速に落されて駆動されるので、
第2図に示す(b″)の特性に比較してフオーカシング
レンズの合焦点に対する停止精度は格段に向上する。
高輝度被写体(c′)に対する速度制御は、大ボケ領
域,中間領域とも中速で駆動され、大ボケ領域で高速と
ならないが、第2図の高輝度時(c″)と比較すると合
焦時間は大幅に短縮され、且つ合焦点近傍では低速駆動
され、確実にフオーカシングレンズを合焦点に停止させ
ることができる。
これによって、高輝度時には、合焦点より離間した部
分で高速駆動モードにならず、中速駆動領域が長くな
り、また低コントラスト時には、中速駆動領域が小さく
高速駆動領域が長くなるが、合焦点近傍の所定領域では
いずれの状況においても、確実にフオーカシングレンズ
駆動用モードを低速で駆動することができ、合焦点で確
実に停止させることができ、合焦点におけるハンチング
や、合焦動作に極端に長時間を要する等の不都合を解決
し、高精度で迅速な焦点整合動作を行なうことができ
る。
以上のように、フオーカシングレンズ駆動速度の設定
に、(被写体のエツジ幅検出値+高周波成分抽出値)の
フイールドごとの差分値を導入することにより、どのよ
うな被写体においても常に理想に近いフオーカシングレ
ンズ駆動制御を行なうことができ、操作感のよい合焦動
作を実現することができる。
次に上述した本願の自動焦点整合装置の総合的な動作
を第5図に示すフローチヤートを用いて説明する。前述
したように、焦点整合動作の制御はすべてシステム制御
回路10によって行なわれる。
同図において、焦点整合動作のスタート後、システム
コントロール回路10は、フイールド周期で、それぞれバ
ンドパスフイルタ6,エツジ幅検出回路7より出力された
高周波成分及びエツジ幅検出値のピーク値をA/D変換し
てフイールド周期で取り込み(S1,S2)、高周波成分ピ
ーク値とエツジ幅検出値のピーク値とを加算し、第3図
で示す特性曲線Sa,Sb,Scを得る(S3)。続いてこの加算
値のフイールドごとの検出値の差分を取り、第3図で示
す差分値の特性曲線Da,Db,Dcを得(S4)、モータ速度制
御ルーチンへと移る。
ここで、第3図の特性曲線a,b,cについて、エツジ幅
検出値が高速,中速を切り換えるためのしきい値t4と比
較し(S5)、しきい値以下であった場合には、フオーカ
シングレンズ駆動用モータ11を高速で駆動すべくモータ
駆動回路に指令を送る(S14)。
またエツジ幅検出値がしきい値t4以上であった場合に
は、S4でもとめた差分値の絶対値をしきい値t3と比較し
(S6)、しきい値t3未満であったならば、第3図中、差
分値の特性曲線Da,Db,Dcで示すように合焦点近傍である
ことを意味し、フオーカシングレンズ駆動用モータ11を
低速駆動する指令をモータ駆動回路12へと送る(S1
5)。またS6で差分値の絶対値がしきい値t3以上である
場合には、フオーカシングレンズ駆動用モータ11を中速
駆動する指令をモータ駆動回路12へと送る(S7)。
以上、フオーカシングレンズ駆動用モータ11の駆動速
度が決定されると、差分値の極性から前ピン、後ピンを
判定し、フオーカシングレンズ駆動用モータすなわちフ
オーカシングレンズ群1の駆動方向が決定される(S
8)。そして、これらの駆動速度,駆動方向の判定結果
をもとにフオーカシングレンズ駆動用モータ11が合焦点
へと駆動される(S9)。
以後、システム制御回路10は、第3図の差分値の特性
曲線Da,Db,Dcにもとづいてその値が0となる合焦点の判
定が行なわれ(S10)、合焦と判定されれば、フオーカ
シングレンズ駆動用モータ11が停止される(S11)。ま
たS10で合焦でないと判定された場合には、S1へと復帰
して上述の制御動作を合焦状態となるまで繰り返す。
また、合焦状態となってフオーカシングレンズ駆動用
モータ11が停止された後も差分値の特性曲線Da,Db,Dcあ
るいはエツジ幅検出値a,b,c等から合焦判定を続け、再
起動させるか否かの判断を行なうための基礎データとな
る、高周波成分検出値、エツジ幅検出値を読み込み(S1
2)、第3図に示す各特性曲線にもとづいて再起動の要
否を判定する(S13)。そしてS13で再起動が必要である
旨の判定結果が得られた場合には、S1へと復帰し、上述
の焦点整合動作を繰り返す。またS13で再起動しない旨
の判定結果が得られた場合には、S12へと戻って再起動
判定のための各種検出情報を取り込み、再びS13の再起
動判定ルーチンへと移行する。以後この動作を繰り返し
行なう。
上述の実施例によれば、被写体像のエツジ幅検出値と
映像信号中の高周波成分検出値の加算値の差分をもと
め、フオーカシングレンズ駆動用モータの駆動速度の設
定を行なっているが、単に単1のバンドパスフイルタに
よって抽出された高周波成分に限定されるものではな
く、複数のバンドパスフイルタの出力を混合して加算し
た値を用い、上述の差分値を演算してもよい。
また上述の実施例では、被写体のエツジ幅検出値を用
いてフオーカシングレンズ駆動用モータの駆動速度を設
定する手段(第3図特性曲線a,b,c)を用いているが、
これを第3図の加算値Sa,Sb,Scそのものの絶対値を用い
て行なうことも可能である。
また上述の実施例では、差分値を求めるのに前フイー
ルドのエツジ幅検出値と高周波成分抽出値の加算値を比
較して行なっているが、この検出周期も1フイールドに
限定されるものではなく、例えば数フイールドごとに行
なってもよい。例をあげると、本発明装置では絞りエン
コーダ17により絞り値を検出しているため、被写界深度
に応じたフオーカシングレンズ駆動用モータの制御が可
能である。すなわち被写界深度が深い場合には、通常と
同じレンズ移動量に対する合焦度の変化が小さくなるた
め、焦点制御の間隔を長くする等の制御が可能である。
[発明の効果] 以上述べたように、被写体の種類や状況、たとえば、
高輝度被写体や低コントラストの被写体に対しても、正
確に焦点整合動作を行なうことができる。特に合焦点近
傍においては確実に駆動速度を低速に制御することがで
き、ハンチング等の誤動作や合焦時間に長時間を要する
ことがなく、迅速且つ高精度の自動焦点整合動作が可能
となる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明における自動焦点整合装置の構成を示す
ブロツク図、 第2図は本発明の1部を構成するエツジ幅検出回路の動
作を説明するためのエツジ幅検出値とフオーカシングレ
ンズ位置の関係を示す特性図、 第3図は本発明のフオーカシングレンズ駆動用モータの
制御動作を説明するための特性図、 第4図は本発明におけるフオーカシングレンズ駆動用モ
ータの制御動作を説明するための特性図、 第5図は本発明装置における焦点整合動作を説明するた
めのフローチヤート、 第6図は本発明におけるエツジ幅検出動作の原理を説明
するための図、 第7図は本発明におけるエツジ幅検出回路の構成を示す
ブロツク図、 第8図は本発明以前の焦点調節速度制御動作を説明する
ための図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 山田 邦彦 神奈川県川崎市高津区下野毛770番地 キヤノン株式会社玉川事業所内 (72)発明者 当山 正道 神奈川県川崎市高津区下野毛770番地 キヤノン株式会社玉川事業所内 (56)参考文献 特開 昭61−41277(JP,A) 特開 昭62−103616(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) H04N 5/225 - 5/232

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】撮影光学系により結像された被写体像を映
    像信号に変換する撮像手段と、 前記映像信号中の高周波成分に対応する第1の焦点信号
    を検出する手段と、 前記映像信号中より被写体像のエッジの先鋭度に対応す
    る第2の焦点信号を検出する手段と、 前記第1の焦点信号と前記第2の焦点信号を加算した信
    号の所定期間ごとの変化量を示す第3の焦点信号を生成
    する手段と、 前記第2の焦点信号のレベルが第1の所定値以上である
    とき、第1の焦点調節速度から該第1の焦点調節速度よ
    り遅い第2の焦点調節速度へと切り換え、前記第3の信
    号のレベルが第2の所定値より小さくなったとき前記第
    2の焦点速度から該第2の焦点調節速度より遅い第3の
    焦点調節速度に切り換える手段と、 を備えたことを特徴とする自動焦点整合装置。
  2. 【請求項2】撮影光学系により結像された被写体像を映
    像信号に変換する撮像手段と、 前記映像信号中より、合焦点でピークレベルとなり合焦
    点から離れるにしたがってレベルが低下する第1の焦点
    信号を検出する手段と、 前記映像信号中より、合焦点でピークレベルとなり合焦
    点から離れるにしたがってレベルが低下し、前記第1の
    焦点信号よりも急峻な特性を有する第2の焦点信号を検
    出する手段と、 前記第1の焦点信号と前記第2の焦点信号を加算した信
    号の所定期間ごとの変化量を示す第3の焦点信号を生成
    する手段と、 前記第2の焦点信号のレベルが第1の所定値以上である
    とき、第1の焦点調節速度から該第1の焦点調節速度よ
    り遅い第2の焦点調節速度へと切り換え、前記第3の信
    号のレベルが第2の所定値より小さくなったとき前記第
    2の焦点速度から該第2の焦点調節速度より遅い第3の
    焦点調節速度に切り換える手段と、 を備えたことを特徴とする自動焦点整合装置。
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