JP4282300B2 - カメラの測距装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、AF技術に係わり、特にマルチAFの選択方法を有する測距装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の技術においては、例えば、特許文献1が提案されている。
【0003】
カメラを自動でピント合せしようとするオートフォーカスの技術は古くから知られているが、多くのものは、画面内中央の被写体にのみピントが合せられる構成となっており、画面周辺にいる被写体に対しては、まずそれを、画面中央で狙ってピントを合せてから、構図を変えるといういわゆるフォーカスロックの技術が知られていた。しかし、これでは即写性に欠けることから、前記特許文献1で提案されているように、画面内の複数のポイントを測距して、画面中央に被写体がいないようなシーンで、被写体の位置にかかわらず、正しくピント合せをする技術(マルチAF)が模索されていた。
【0004】
しかし、多くの写真においては、主要被写体は画面内中央に存在しむやみに画面内の多くのポイントを測定すると、まちがったピント位置で撮影する確率や危険性が上昇してしまう。そこで、前記特許文献1においても、所定の距離をはずれた結果は、無視するという技術を用いていた。
【0005】
【特許文献1】
特開昭60−172008号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、前記特許文献1では単純に距離結果だけですべてを判断しているので、画面周辺にピントを合せるべきかどうかを判定することが困難であった。画面中央にピント合せをしようとすると、人物にはピントが合わず、人物にピントを合せようとすると、中央の主被写体にピント合せができなくなってしまった。
【0007】
本発明の目的は、以上の点に鑑み、画面内の被写体の位置によらず、正しくピント合せができるカメラの測距装置を提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明によるカメラの測距装置は、画面中央を含む画面内複数の測距ポイントの像信号を検出する像検出手段と、前記像検出手段の出力を用いて、ピント合わせの距離測定を行う測距手段と、前記複数の測距ポイントのうちの画面周辺部の測距ポイントにおける距離と略同一の距離が画面端まで連続している場合に、前記画面周辺部の測距ポイントを無効化する無効化手段とを具備することを特徴とする。
【0009】
さらに投光手段を有し、前記画面周辺部の測距ポイントにおける距離の連続性は、前記投光手段投光時の反射信号光のパターンによって判定することを特徴とする。
【0012】
【発明の実施の形態】
本発明の実施形態を以下に図面を用いて説明する。
【0013】
まず、本発明の第1の実施形態について説明する。
【0014】
図1は、本発明の実施形態に係る電気回路のブロック図である。
【0015】
図1に示すように、1はカメラ全体のシーケンスをつかさどるワンチップマイコン等からなる演算制御手段(CPU)であり、撮影者がスイッチ7を操作した事を検知して測距装置からの信号にもとづいて、被写体10までの距離Lを算出し、それに応じて、ピント合せ手段5を介して撮影レンズ4の位置を制御する。この撮影レンズ4はズームレンズであり、近年、ズームレンズが搭載されたカメラが増加している。また、ズーム位置によって、撮影の画面や焦点深度が異なっている。
【0016】
また、画面変化に対応しては、測距ポイントの位置を変えたりする技術が知られているが、本実施形態では、これらの技術が使われていてもよく、使われていなくともよい。さらに、被写体の明るさによっては、ストロボ発光回路8aを制御して、発光部8より投射した光を露出時に補うことにより、暗いシーンでの撮影を可能とする他、測距時に発光させて、像のデータを強調するようにして使われることもある。
【0017】
そして測距部は、2つの受光レンズ3a、3bからの光を、センサアレイ2a、2bでモニタする事により得られた2つの像信号の、相対ずれ量Xを求めることによって、三角測距の原理で距離算出する方式を想定している。このセンサアレイには、定常光除去手段2cが接続されており、CPU1が、これを作動させると、定常的な光による信号は除去され、ストロボ光投射時の反射光成分のみが、A/D変換される。
また、被写体10の像は2つのレンズを介して、センサアレイに入射して、各画素がその強弱に従ったアナログ信号を出力するので、これをCPU1内蔵のA/D変換手段1aによって、デジタル値に変換しCPU1はセンサ2aの所定位置Pにある像と同じ像が、2b側のセンサのどこにあるかを判定する。これは前記、ディジタルデータ化された像データを比較することによって行われ、その像がみつけられた相対位置をXとすると、レンズ焦点間距離(基線長)をB、レンズの焦点距離をfとして、以下の関係で距離Lが求められる。
【0018】
L=(B・f)/X
次に、図2は、ファインダ内11を表した図である。図2に示すように、前記センサアレイ2aのモニタ範囲は12で示される。また、図1は画面中心を測距するべく、Pの位置の像を利用したが、P1の部分の像を利用すれば、図3のように、θだけ光軸よりずらした位置の被写体距離が求められる。このような原理によって、画面内の広い領域の被写体距離が求められ、図6、図7に示したように、ファインダ内11の中央に人物10がいなくとも、人物にピント合せができるオートフォーカスカメラが提供できる。
【0019】
また、例えば逆光時などに主被写体の像が正しく得られなかった場合には、前述の定常光除去手段2cを作動させ、ストロボ光を照射すれば、主被写体の反射光像によって正しく測距ができる。ただし、図5のようなシーンでは、画面内中央に正しく主要被写体10が入っていても、雑被写体10aが測距用モニタ範囲12に入っていて、この部分が測距されてまちがってピント合せされる事があった。そこで、本発明では、CPU1に連続性判定機能1bを設け(デジタル演算による)、図5の雑被写体は排除して測距できるようにした。
【0020】
つまり、図7のように、画面のはしにありながら、どうしてもピントを合せたいものは、画面にその頭部全体が入っているものである場合が多く、図5の10aの人物や10bの扉などは、明らかに画面からはみ出しているという特徴を考慮している。
【0021】
また、図8のように、撮影用ズームレンズ4の画面が望遠時と広角時でT〜Wと変化する時、測距装置(受光レンズ3とセンサアレイ2からなる)のモニタ範囲は、前記T、Wいずれの場合においても、所定の広い範囲をカバーできるように、12cの範囲を測距可能としたり、もっと広い範囲、12L、12Rも測距可能としたり、切換可能となっている。この様子をファインダ内で見える撮影画面として見ると図9のようになる。
【0022】
さらに、画面周辺部の被写体が画面ぎりぎり近くまで、続いているかどうかは、例えば、図10、11のように横軸に測距用センサアレイのセンサナンバをとって、距離分布を描いてみればわかる。つまり、望遠時の測距範囲12cの一番外側の測距ポイント11aの測距結果と、さらにその外側の11b、11cのポイントの測距結果がほぼ同じであれば、同じ被写体と考えて、連続性ありとして、11aのポイントの測距結果は無効化し、画面中央部ポイント13の測距結果を採用するような方法が考えられる。
【0023】
このような連続性の判定を行いながらの多点測距の選択プログラムを図4に示す。まずS1は、画面中央部の像信号を検出するステップで1対のセンサアレイから、2つの像データICL、ICRを入力し、S2にて、これらのデータより像位置のずれ具合(図1のX)を検出し、距離LCを算出する。同様に、S3、S4では、画面左右の像データ入力及び距離算出を行っている。
【0024】
このあと、S6以下、得られた距離の遠近関係を調べるようにしている。画面中央が最も近い距離なら、撮影者が狙っているのは画面中央のものである事が多いので、S6、S21、S25にてこれを検出して、S23にて、中央の距離LCによってピント合せを行う。しかし、S25をYに分岐した場合は、R(右)側データ(LR)が、中央データ(LC)より近いとして、図5のようなシーンである可能性をチェックするために、S22にて、右側測距ポイントの連続性を判定し、外側に非連続の時のみ、この距離LRを採用してピント合せを行い(S24)、それ以外は、S23に分岐して、次に近い距離である中央にピント合せする。また、S6をYに分岐した時は、まだ、LとRの関係、RとCとの関係がわからないので、S7、S8にて、これを判定し、R又はLの方がCよりも近い場合には、必ずS10、S11(Rパターン判定)、又はS9、S12(Lパターン判定)の各ステップで連続性を判定したあと、外側に非連続の場合のみこの結果を採用して、ピント合せするようにした。従って、上述の図5のようなシーンは、Cより、LやR(左右)の測距結果の方が近いので、S11、S12のステップを通るが、図12のような連続性判定のフローによって、さらに外側のポイント11b、11c測距結果LR1、LR2を求め(S31、S32)11aのポイントの測距結果、LRとLR1との差の絶対値が所定の量以下であり(S33をY)また、LR1とLR2との差の絶対値が所定の量以下である時(S34をY)は、画面外近くまで被写体が存在している事が判定され、連続性あり(S35)として、ピント合せの候補からLRがはずされるようにした。
【0025】
また、連続性がS33、S34でN分岐してなしと判定された時(S36)は、画面外まで被写体が続いていない図7のようなシーンであると考えられることから、本発明では、測距の候補として、この距離にピント合せを行う。
【0026】
また、図12では、画面右側(R側)の判定についてのみ説明したが、左側(L側)についても同様のフローが用意されていて、同じような連続性の判断によってそのポイントの測距結果を採用するか否かを決定するようにした。
【0027】
以上説明したように、周辺の被写体に対しては、それが画面外にまで続いている被写体か否かを判定してから(連続性の判定)ピント合せの距離としてふさわしいか否かを考慮して、ピント合せを行っているので、図5のシーンでは、中央の被写体に、図7のシーンでは周辺の人物に正しくピント合せすることができる。
【0028】
この測距ポイント増加については、先に説明したように2つのセンサアレイによる2つの像の比較演算等に時間がかかり、レリーズタイムラグに少々影響が出る。
【0029】
そこで、本発明の第2実施形態では、ストロボ投光時の反射光パターンを判定し、より高速な連続性判定を行っている。
【0030】
次に、本発明の第2の実施形態について説明する。
【0031】
本実施形態のセンサアレイには、図1で説明したように、定常光除去の機能があるのでこの機能を働かせ、ストロボ光を照射すると反射光の分布が、背景の明るさや、全体の輝度では関係上求められるが、一般に近距離の被写体からはたくさんの光が遠くの被写体からは少しの反射光が返ってくるために、図5のような状況では、図11のような反射光量分布が求められる。横軸は、測距用センサアレイを構成する画素の1つ1つを番号で呼んだもの(センサナンバ)であり、中央部12cの範囲、1番右側のセンサナンバをnRとし、さらに検出限界のセンサナンバをnEと呼ぶことにする。画面外にはみ出すように人物10aが立っていると、nRからnEにかけて大きな反射光が返ってくる。
【0032】
これによって、nRのポイント(図10におけるポイント11a)の測距結果は採用すべきではないことがわかる。何故なら、その被写体は画面外にはみ出していき、主要なものではないと考えられるからである。むしろ、中央部13のポイントの方が主被写体である確率が高くなる。(図5のようなシーン)。このような状況を判定するには、図13のようなフローチャートを用いればよい。ここでも、図12と同様、R側のみの連続性判定について述べるが、L側についても同様のフローによる判定がある事は説明を省略している。
【0033】
図13に示すように、S41では、前述のように定常光除去手段を作動させ、ストロボ投光を行ない、S42にて、その時得られた反射光量分布(像信号)をCPUがA/D変換して入力する。
【0034】
このあと、S43で、センサナンバを示す変数に、所定の測距範囲の周辺のセンサナンバをあらわすnRを入力し、S44、S45にて、そのセンサに入射した反射光量Pnと、その外側の反射光量Pn+1を比較して行き、その差が所定範囲ΔP、以上なら、連続性なしと判断(S49)する。
【0035】
しかし、nをnE−1までインクリメントしていっても、ずっとそのままその変化が一定の値(ΔP)以下であれば、連続性あり(S48)として、図11のような状況と判定することができる。この場合、被写体は画面外にはみ出しており、主要被写体からはずすようにする。
【0036】
ここでは、右側の測距点について説明したが、左側では、S46をインクリメントの式とし、S47は、n=1として、数が少なくなった所で、判定を止めるようにする。
【0037】
また、ΔPは判定するポイントの測距結果に従って切りかえるようにしてもよい。これは、距離の2乗に反比例して、光が返ってくるからであり、遠距離では、背景と、人物の差は小さな差しか出ないが近距離では、ちょっとした距離差でも大きな光量差になってしまうからである。
【0038】
このことにより、近距離での連続性判定は、ΔPを大きく、遠距離での連続性判定はΔPを小さくした方がよい。
【0039】
このような点を考慮するとシーケンスのAのポイントに、「距離によって、ΔPを切りかえ」というステップを入れてもよい。
【0040】
この実施形態では、像パターン判定(つまり光量分布判定)のみで距離分布の連続性がわかり、より高速の判定ができる。
【0041】
先の実施形態では、反射光のパターンの判定によって、画面はみ出しパターンとなる被写体のみ測距の優先度を下げた(フロー中では「排除」としたが、「優先度を下げる」応用も可能)。また、図14は、コントラストが低いときの測距時のフローである。コントラストの低いパターンも、正しく測距はできない。図14に示すように、まず測距を開始し、定常光除去のストロボを照射する(S51)。次に、反射パターンを判定(S52)し、はみだしパターンを排除する(S53)。あるいは、主要被写体には、それなりの濃淡があるはずだという考え方により、ローコントラストパターンを排除し(S54)、残った測距点でピント合せする(S55)ような実施形態も当然応用可能である。また、撮影レンズの焦点距離によって、図11や図13におけるnRやnEは変更してもよいのは言うまでもない。
【0042】
次に、本発明の第3の実施形態について説明する。
本第3の実施形態は、主にデジタルカメラへの応用を想定したものである。つまり、構成においては図15に示すように、図1の構成に撮像素子20、A/D変換手段21、画像処理回路22、メモリ23及びコントラスト検出回路24を追加したものである。ここでは、これら追加部分の動作について説明し、図1と同様の部分の説明については省略する。
【0043】
つまり、撮影レンズ4を介して入射した被写体10の像が撮像素子20によって撮像され、その結果をA/D変換手段21によってA/D変換される。A/D変換手段21によってデジタル化された像信号は、画像処理回路22において画像処理された後、メモリ23に電子データとして記録される。
【0044】
一般に撮像素子(イメージャともいう)を有するAFカメラにおいては、被写体10の像のコントラストが最大となる位置に対して撮影レンズ4のピント合せを行う、いわゆる「イメージャAF」方式が利用されることが多い。このイメージャAF方式では、撮影レンズ系の位置合せ誤差をキャンセルしてピント合せ制御を行うことができるので、高精度のピント合せが行えるものの、撮影レンズの微調整のたびに、コントラスト検出回路24によって被写体コントラストを検出するので、非常に時間がかかる。特に図5のような撮影シーンでは、画面内の周辺部と中央部とで被写体距離が異なっているので、コントラストが最大のときの撮影レンズ位置がそれぞれ異なる。このため、撮影レンズ4を止めるポイントが増加してしまう。
【0045】
例えば、図16のように撮影レンズ位置(LD)とコントラストとの関係が表されるとき、中央部の被写体のみにピントを合せる仕様ならば、ピント位置LD0からLD1までのレンズスキャン範囲でピント位置がみつけられる。しかし、中央部の他に周辺部も考慮する場合には、LD2までレンズスキャンする必要がある。特に図5のような撮影シーンでは、人物10aまでコントラスト検出しても、結局、主被写体10にピントが合わず、この結果、ピント合せに多くの時間がかかるにもかかわらず、ピント状態も不満であるという写真撮影がなされてしまうこともある。
【0046】
そこで、本実施形態では、図17(A)に示すような像分布のときは、仮にL、C、Rの画面内3点のピント合せができる仕様であるとしても、Rの部分は画面の外側に向かって連続部があり、雑被写体である可能性が高いとしてRの部分はピント合せの候補からはずすようにする。
【0047】
また、17(B)のように、周辺部に連続像変化がないときには、RやLの部分もピント合せの候補とする。このような考え方にもとづいたカメラのピント合せ制御の流れ図は図18のようになる。
【0048】
S60は、測距センサのセンサアレイ2a、2bで得た像を検出するステップである。S61は、前述したL、C、Rの3点の中で、コントラストがある部分を検出するステップである。
【0049】
S62ではR部にコントラストがあるか否かを判定する。R部にコントラストがあると判定した場合には、S63で、R部の像が外側に連続しているか否かを判定する。S63の判定の結果、外側に連続していると判定していると判定した場合には、その連続部分は、画面外にはみだしている雑被写体の像であるので、S64で、R部の像をピント合せ候補から排除する。この後、S70に移行する。
【0050】
S62の判定でR部にコントラストがないと判定した場合、S63で外側に連続していないと判定した場合にはそのまま、S70に移行する。S70では、L部にコントラストがあるか否かを判定する。L部にコントラストがあると判定した場合には、S71で、L部の像が外側に連続しているか否かを判定する。S71の判定の結果、外側に連続していると判定していると判定した場合には、S72で、L部の像をピント合せ候補から排除する。この後S73に移行する。
【0051】
S70の判定でL部にコントラストがないと判定した場合、S71で外側に連続していないと判定した場合にはそのまま、S73に移行する。S73では、排除されていない候補ポイントの距離を選択する。以上の制御により、誤測距もなく、デジタルカメラのAF方式に適したイメージャAFを高速で終了させることができる。
【0052】
この後は、S74に移行して、選択した距離に相当するピント位置LDSまで撮影レンズ4を繰り出す。そして、この位置からイメージャAFを開始する。まず、S75で、選択ポイントのコントラストを検出する。次に、S76で、検出したコントラストが最大であるか否かを判定する。コントラストが最大でないと判定した場合には、S77で、撮影レンズを微小量駆動した後、S75に戻る。
【0053】
一方、S76における判定で検出したコントラストが最大であると判定した場合には、そのときのピント位置で撮影を行う。つまり、S74以後のイメージャAFの制御においては、必要なピント位置領域のみのコントラストを検出してピント合せを行うので、ピント合せを高速で終了させることができる。
【0054】
次に、図19及び図20を用いて、S63及びS71における連続性の判定について説明する。前述したR部の像のデータを形成する各センサの隣接センサ毎に出力差をとると、図20のような差分データが得られる。図19のS80は、このような差分データを得るステップである。S81では、差分データの平均値Avを計算する。また、S82で、各差分データのばらつきを標準偏差σとして計算する。
【0055】
同じ方向に変化する像分布であれば、図20に示すように所定領域にわたって、同じ変化率の出力が得られ、平均値Avは所定の値Av0以上、または−Av0以下となる。また、単調な変化をする像分布であれば、同じような変化率で変化するのでσが小さくなる。つまり、これらを判定することにより、連続性の判定を行うことができる。
【0056】
そこで、S85では、平均値Avが所定値Av0以上であるか否かを判定する。平均値AvがAv0未満の場合には、S86で平均値Avが−Av0以下であるか否かを判定する。
【0057】
一方、S85の判定でAvがAv0以上であると判定した場合、または、S86の判定でAvが−Av0以下であると判定した場合には、S90に移行して、σが所定値σ0未満であるか否かを判定する。
【0058】
S85でAvがAv0以上であると判定し、S86でAvが−Av0以下であると判定し、S90でσがσ0未満であると判定した場合には、S92で連続と判定して、図18のフローチャートに戻る。一方、S86の判定でAvが−Avよりも大きい、または、S90でσがσ0以上であると判定した場合には、S91で不連続であると判定して、図18のフローチャートに戻る。
【0059】
このような判定手法を用いれば、LまたはR部が単調に変化していく像であるか否か、つまり、連続であるか否かを判定することができる。
【0060】
以上説明したように本実施形態によれば、高速かつ高精度のデジタルAFを行うことができるカメラを提供することができる。
【0061】
以上、本発明の実施形態を用いることにより、被写体の画面内の位置を考慮すると共に、その距離や像信号の連続性やパターンを判定し、主要被写体であるかを判定し、まちがった被写体にピント合せをしてしまうことのないカメラの測距装置及びカメラが提供できる。
【0062】
なお、本発明の実施形態は以下の形態によっても実施することができる。
【0063】
「付記」
付記1 画面中央を含む画面内複数の測距ポイントの像信号を検出する像検出手段と、
前記像検出手段の出力を用いて、ピント合せの距離測定を行う測距手段と、
前記各測距ポイントの距離の連続性に従って、前記測距ポイントの一部を無効化する無効化手段と
を具備することを特徴とするカメラの測距装置。
【0064】
付記2 さらに投光手段を有し、前記測距ポイントの距離の連続性は、前記投光手段投光時の反射信号光のパターンによって判定することを特徴とする付記1に記載のカメラの測距装置。
【0065】
付記3 前記一部の測距ポイントは、前記画面中央以外のポイントである付記1に記載のカメラの測距装置。
【0066】
付記4 前記像信号の連続性は前記画面の外部近くまで所定の変化率に収まった信号であるか否かを検出して判定することを特徴とする付記1に記載のカメラの測距装置。
【0067】
付記5画面中央を含む画面内複数の測距ポイントの像信号を検出する像検出手段と、
前記像検出手段の出力を用いて、ピント合せの距離測定を行う測距手段と、
前記画面中央以外の測距ポイントの測距結果を前記ピント合せの距離に選択する際に、前記選択ポイントの画面外側近傍の測距結果を検出することを特徴とするカメラの測距装置。
【0068】
付記6 さらに投光手段を有し、前記画面外側近傍の測距結果は、前記投光手段投光時の反射光パターンによって判定することを特徴とする付記5に記載のカメラの測距装置。
【0069】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、写真画面内の位置にかかわらず、正しくピント合せができるカメラの測距装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係る電気回路のブロック図。
【図2】本発明の実施形態に係るファインダ内を表した図。
【図3】本発明の実施形態に係るθだけ光軸よりずらした時の図。
【図4】本発明の実施形態に係る連続性の判定を行いながらの多点測距の選択プログラムを示す図。
【図5】本発明の実施形態に係るファインダ内の被写体と背景の関係を示した図。
【図6】本発明の実施形態に係るファインダ内の被写体と背景の関係を示した図。
【図7】本発明の実施形態に係るファインダ内の被写体と背景の関係を示した図。
【図8】本発明の実施形態に係る撮影用ズームレンズの画面が望遠時と広角時でT〜Wと変化する時を示した図。
【図9】本発明の実施形態に係る撮影用ズームレンズの画面が望遠時と広角時でT〜Wと変化する時のファインダ内を示した図。
【図10】本発明の実施形態に係る距離分布を示した図。
【図11】本発明の実施形態に係る距離分布を示した図。
【図12】本発明の実施形態に係る連続性判定を示す流れ図。
【図13】本発明の実施形態に係る流れ図。
【図14】本発明の実施形態に係るコントラストが低いときの測距時の流れ図。
【図15】本発明の第3の実施形態に係る電気回路のブロック図。
【図16】ピント位置に対するコントラスト変化の例を示した分布図。
【図17】像データの分布図。
【図18】本発明の第3の実施形態におけるピント合せ制御の流れ図。
【図19】本発明の第3の実施形態における連続性判定を示す流れ図。
【図20】隣接センサ毎の差分データを例示した図。
【符号の説明】
1…CPU、2a.2b…センサアレイ、2c…定常光除去手段、3a.3b…受光レンズ、4…撮影レンズ、5…ピント合せ手段、8a…ストロボ発光回路、10…人物、11…ファインダ内、11a…測距ポイント、12…測距用モニタ範囲、20…撮像素子、21…A/D変換手段、22…画像処理回路、23…メモリ、24…コントラスト検出回路
Claims (2)
- 画面中央を含む画面内複数の測距ポイントの像信号を検出する像検出手段と、
前記像検出手段の出力を用いて、ピント合わせの距離測定を行う測距手段と、
前記複数の測距ポイントのうちの画面周辺部の測距ポイントにおける距離と略同一の距離が画面端まで連続している場合に、前記画面周辺部の測距ポイントを無効化する無効化手段と
を具備することを特徴とするカメラの測距装置。 - さらに投光手段を有し、前記画面周辺部の測距ポイントにおける距離の連続性は、前記投光手段投光時の反射信号光のパターンによって判定することを特徴とする請求項1に記載のカメラの測距装置。
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