JP4647771B2 - 測距装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、オートフォーカスカメラ等に用いられる測距装置に係り、特に、所謂センサアレイを用いた測距装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から用いられているカメラの自動ピント合せ(AF: Auto Focus)装置には、一般的に大きく分けて2つの方式がある。
【0003】
即ち、一つは、被写体の像信号に基づくもので、パッシブ方式と呼ばれ、一般にセンサアレイを用いて測距を行う。もう一方は、被写体に対し、カメラ側から投射した光の反射信号光によってピント合せを行う、アクティブ方式と呼ばれるものである。
【0004】
近年、これらの両方式のメリットを有効に活用して、苦手な被写体の無いように工夫したオートフォーカスカメラ(ハイブリッドAFカメラ)が、例えば特開平11-83474号公報等に提案されている。
【0005】
アクティブAFにおいては、古くから、信号光が返って来ない時の対策として、無限遠判定(∞判定)の技術が知られており(例えば特開平1-118108号公報)、パッシブAFでは、像の状態が測距にふさわしいか否かを判定する適正判定の技術が知られていた(例えば特開昭54-126023号公報)。
【0006】
しかし、パッシブAFの適正判定は、像のコントラストの低い場合(ローコントラスト)や暗いシーン(低輝度)の判定が主であった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
近年、上記ハイブリッドAFとしてセンサアレイを用いたり、より低輝度までセンサアレイ出力のゲインを上げて用いたりすることにより、撮影領域を拡大する動きがある。
【0008】
しかしながら、この時、パッシブAFの適性判断が上記ローコントラストや低輝度だけでは不十分になっている。
【0009】
つまり、従来、アクティブAFが∞判定で行っていた、ノイズ判定の技術を応用したような、改良がセンサアレイを用いたAFにも求められている。
【0010】
本発明は、上記の点に鑑みてなされたもので、測距の困難な状況を判断し、そのようなシーンでも、適切な測距動作ができるような測距装置を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するために、本発明による測距装置は、写真画面内の複数の測距領域の像信号を、センサアレイのデータによって検出する像信号検出手段を有する測距装置において、
当該測距装置の光電変換時に、平均値の上下に設けられた閾値を横切るデータ数を所定数と比較してノイズの状態を判定するノイズ判定手段と、
上記ノイズ判定手段の出力に従って、上記ノイズが大と判定された測距領域を無効または所定の距離と判定と判定する判定手段と、
を更に具備することを特徴とする。
【0012】
即ち、本発明の測距装置によれば、ノイズ判定手段により、当該測距装置の光電変換時に、センサアレイのデータの平均値の上下に設けられた閾値を横切るデータ数を所定数と比較してノイズの状態を判定し、判定手段により、そのノイズ判定手段の出力に従って、ノイズが大と判定された測距領域を無効または所定の距離と判定する。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。
【0018】
[第1の実施の形態]
図1の(A)及び(B)は、本発明の第1の実施の形態に係る測距装置を応用したオートフォーカス装置を備えるレンズシャッタカメラの外観斜視図及びブロック構成図である。
【0019】
図1の(A)に示すように、このカメラ20の前面には、撮影用ズームレンズ10の他、測距用の受光レンズ3や測距用発光手段4に加え、ストロボ発光部5が配置されている。
【0020】
また、カメラ20上面には、レリーズボタン7の他、上記ズームレンズ10のズーミングを行うスイッチ8a,8bが設けられており、ユーザがこれらを操作すると、画角が変化したり撮影が行われたりする。
【0021】
こうした制御を行うのが、図1の(B)に示すような電子回路であり、ワンチップマイコン等からなる演算制御手段(CPU)1が、内蔵のROMに記憶された所定のプログラムに基づいて、上記レリーズボタン7やスイッチ8a,8b等の入力状態を検出し、ズームモータ12やシャッタ9等を制御する。ズームモータ12の制御においてCPU1は、その回転をエンコーダ13で検出することによって正確な位置判断を行う。また、レリーズ時には、測距用光学素子(受光レンズ)3a,3bを介してセンサアレイ2a,2bに入射した光信号によって距離検出がなされ、その結果に従ってピント合せ手段11を介してレンズ10のピント合せが行われる。そして、露出制御がそれに続くが、必要によってCPU1は、ストロボ5aを介してストロボ発光部5を発光させる。
【0022】
また、人物(被写体)30の像は、前述の2つの受光レンズ3a,3bを介してセンサアレイ2a,2b上に形成される。そして、この時の光の明暗の分布を上記センサアレイ2a、2bの各センサが電流信号に光電変換するので、その電流を各々のコンデンサ(図示せず)に所定時間積分すると、その出力電圧の分布が像信号となる。よって、これをA/D変換手段6にてA/D変換して、得られたデジタル信号をCPU1に像信号として入力する。なお、信号のレベルが低い時には、ゲインコントロール回路2cでゲインコントロールをかける。上記2つの受光レンズ3a,3bが所定の基線長Bだけ離れて配置されていると、上記センサアレイ2a,2bで得られる像の相対位置差xを求めることにより、被写体距離LがL=B×(f/x)の関係によって算出される。ここで、fは図に示したように受光レンズの焦点距離である。
【0023】
また、上記CPU1内には、像信号の形状を判断してノイズ判定を行うノイズ判定部1aが設けられている。
【0024】
なお、上記積分の時間は、上記センサアレイ2a,2bの所定の領域における光電流量をモニタして決定するため、モニタ手段6bを構成した。これによって、モニタ領域の切り換や、積分終了判定等を行う。また、定常的にセンサアレイ2a,2bから出力される光電流を積分せず測距用光投光時の反射信号光に基づく光電流のみを積分するために、定常電流除去手段6aが設けられており、測距時にCPU1がドライバ4bを介して赤外発光ダイオード(IRED)4aを発光させた場合には、この定常電流除去手段6aを作動させる。上記IREDの発光なく、通常の像信号検出時にこれを作動させると、すべて光電流は除去されるので、像信号は全く得られなくなり、よって投光を伴う時のみ作動させる。
【0025】
また、上記センサアレイ2a,2bは大きく7つの領域に分割可能とし、その領域を、図2の(A)に示すように、LL,L,CL,C,CR,R,RRと呼んでいる。この各領域は、各々数十個レベルのセンサから構成されている。例えば、被写体(人物)30が図のような位置にいる時には、LLの領域の像信号を利用する。
【0026】
なお、図2の(A)中の参照番号14T及び14Wは、撮像レンズのズーミングによって変化する画角変化である。14Tは望遠側、14Wは広角側を示している。望遠側においては、LLやRRの領域はファインダの端部に位置し、主要被写体ではなく、雑被写体をとらえる確率が高くなる。従って、画角が狭い時(望遠側)は、例えば、領域CL,C,CRを優先度の高い領域とし、画角が広い時(広角側)は、例えば、L,CL,C,CR,Rを優先度の高い領域にすれば良い。
【0027】
このような構成のカメラ20においては、図2の(B)に示すようにしてピント合せを行う。
【0028】
まず、画角に従って(ステップS10)、ファインダ内の優先度の高いポイントを決定する。即ち、画各が狭い時には、優先度の高い領域を絞り込み(ステップS11)、また、画各が広い場合には、優先度の高い領域を広めにする(ステップS12)。そして、その優先度が高い部分のピント合せ用検出、つまり測距を行う(ステップS13)。
【0029】
その後、その優先度が高い部分のピント合せ情報に従って、ノイズ判定を行い(ステップS14)、改めてピント合せ用の検出をするか否かを決定する。即ち、従来技術の説明において前述したように、ピント合せ方式には、アクティブAFやパッシブAF等各々特徴を持った方式があり、このノイズ判定においてノイズ大と判定されたりして、再度のピント合せ用検出が必要と判断された時には、最初行ったピント合せ用検出とは異なる方式で再度の検出を行って(ステップS15)、苦手な対象物がないようにしている。
【0030】
そして、こうして得られた結果より、ピント合せを行う距離を決定し(ステップS16)、ピント合せする(ステップS17)。
【0031】
また例えば、夜景をバックにした人物撮影などのシーンでは、背景の夜景が十分明るくコントラストもあるゆえに、パッシブのピント合せ方式が好ましいと誤判断しがちであり、比較的暗くコントラストの低い人物の部分は、暗電流のランダムノイズで擬合焦したりしてピンボケになってしまうことが多かったが、本発明を用いることにより、一方の方式で被写体距離に関する情報を得たのちに、前記アクティブAFやパッシブAFの2つの方式による結果を考慮して、より正確なピント合せを可能とした。
【0032】
上記ステップS14のノイズ判定は次のようにして行われる。
即ち、パッシブAFモードで低輝度のとき、少ない光電流を検出しようとすると、各センサの暗電流のバラツキのせいで、図3の(A)に示すような像信号が得られる。これは、実際の被写体にコントラストが無くとも、ランダムなノイズが積分され、なお且つ、その微小変化レベルを検出しようとして、ゲインコントロール回路2cでゲインコントロールをかけた時などに出現する現象である。
【0033】
また、アクティブAFモードで被写体が遠くて信号が帰ってこないシーンで信号光を検出しようとしても、各センサにのるノイズのランダム成分が強調されて、同様の像データを出力させることがある(図3の(B)参照)。
【0034】
本実施の形態では、これを検出させ、このようなノイズ像データで擬合焦のような誤検出が行われないように工夫し、測距精度を向上させている。
【0035】
このノイズ判定は、CPU1のノイズ判定部1aが図4の(A)に示すようにして行う。
【0040】
即ち、まず、図3の(A)と同様にセンサアレイが出力する各センサデータの平均値SAVを求める(ステップS30)。その後、ここでも、図3の(A)に示すように、所定レベル間隔ΔSをその平均値SAVから上下に持たせる。しかしながら、本方法では、この所定レベル間隔ΔSを閾値として、データが横切る都度にデータ数DYをカウントをアップしていくことにより(ステップS31)、そのセンサデータがノイズを多く有するか否かを判定する。即ち、データ数DYが所定数DY0よりも多いか否かを判別し(ステップS32)、多い場合には、ノイズ大と判定される。
【0041】
これらノイズ大と判定された領域については、正しい測距ができないとして、測距を無効にしたり、所定距離データに置き換えたりすることができる。
【0042】
なお、図5は、この方法の場合のノイズ判定処理のフローチャートをC言語で示したものである。
【0043】
以上、本発明の第1の実施の形態を用いることにより、ファインダ内の領域に重要な被写体が多い際に、もしも、上記パッシブAF方式による測距結果が、コントラストの不十分や明るさの不足によって生じるノイズ成分によって、測距の適正度がNGと判断される時には、測距用光投射を伴うアクティブAF方式に切り換えて再測距すれば、本発明の第1の実施形態では、従来測距が困難であったシーンでも正しく測距できるので、重要な被写体をピンボケにすることなく撮影が可能となる。かつ、パッシブAFとアクティブAF両方式で毎回測距をするとエネルギーや時間の無駄になっていたのを防ぎながら、適確なピント合せを可能とした。
【0044】
また、図4の(A)に示したようなノイズ判定処理を用いて、ランダムノイズ等で像データが信頼のおけるものであるか否かが判断され、多点測距等に、このようなエリアは排除、又は無効化され、別のエリアの像データが測距用信号として判断されるので、高精度の測距が可能となる。
【0045】
また、反射光成分のみを積分するアクティブAFモードでは、被写体が遠距離で信号光が戻ってこず、なお且つ、高輝度の場合などはセンサアレイを構成する各センサが、ショットノイズを発生させ、図3の(B)のような波形の像信号を出力することが多くなる。
【0046】
遠距離であってもコントラストが有ればパッシブAFで測距できるので、各センサアレイに正常光除去機能を設けた、ハイブリッドAFのカメラ(又はコンビネーションAFのカメラ)では、上記ステップS13乃至ステップS16の処理を、図6のフローチャートに示すような測距処理に置き換えることによって、大部分の被写体に対してピント合せを可能とすることができる。
【0047】
つまり、まず、パッシブAFを行い(ステップS40)、パッシブAFが不得意とするシーン(ローコントラスト、低輝度)の場合のみ(ステップS41)、アクティブAFモード(定常光除去し、パルス光投射のモード)で測距すれば良い。
【0048】
多くの被写体は、図4の(B)に示すようにコントラストが有り、明るいシーンでの撮影も多いので、上記ステップS41をNOに分岐し、パッシブAFで測距できる(ステップS42)。
【0049】
しかし、コントラストのないテーブルや空は、パッシブAFでは測距できないので、上記ステップS41をYESに分岐し、アクティブAFで測距する(ステップS43)。
【0050】
アクティブAFは、高輝度では定常光除去が不十分となり、また、本発明の特徴たるランダムノイズ(熱雑音やショットノイズ)の検出時には、正確な測距ができないので、高輝度であり(ステップS44)、ノイズが大きい時には(ステップS45)、空などの風景(図4の(C)参照)であるとして、所定の遠距離(ここでは30m)に固定する(ステップS46)。
【0051】
しかし、その条件以外では、正しく測距ができるとして、距離算出を行う(ステップS47)。これが所定の距離(ここでは5m)より遠いと(ステップS48)、アクティブAFの苦手なシーンであるとして、反射光量による距離算出を行う(ステップS49)。そしてこの結果が3mより近いと(ステップS50)、鏡面状の正反射の被写体として、3mにリミッタをかける(ステップS51)。
【0052】
しかし、上記ステップS48で、距離が所定の距離(5m)よりも遠くないと判別された時には、反射信号光の位置に従った距離判定を行う。例えば、近距離の人物の肌などは、図4の(D)のようにコントラストが小さく、パッシブAFでは測距ができないが、赤外発光ダイオードのビームを投射するアクティブモードでは測距が可能となる。
【0053】
以上説明したように、本第1の実施の形態によれば、受光素子の発生するノイズ成分を十分考慮して、苦手な測距シーンのない測距装置が提供できる。
【0054】
[第2の実施の形態]
次に、本発明の第2の実施の形態を説明する。
【0055】
まず、図4の(E)は夜景をバックにしたシーンを示している。このような、夜景をバックにしたシーンにおいて、人物30の後方横に強い光源40がある場合を考えると、各センサからの出力分布をグラフ化すると、図4の(F)のような分布となり、人物30の像信号は、背景の光のコントラストにかき消されてしまう。同様に、図4の(G)のように窓の外の夜景を撮影する場合は、得られる光の分布は、強い光源40によって図4の(H)のようなものとなる。よって、図4の(E)のようなシーンでは、極力人物30にピントを合せたいので、補助光投射してでも正しい測距の必要がある。しかし、図4の(G)のようなシーンでは、補助光を照射しても窓ワクが測距されるだけで、撮影したいのは風景であるので、補助光の照射は時間的にもエネルギー的にも無駄なものとなる。
【0056】
そこで、ファインダ内のCL,C,CRのポイントがローコントラストにならない限り補助光投射は行わないようにする。また、このローコントラスト判定用CL,C,CRの範囲というのは、撮影時の画角によって切り換えるようにすれば効果的である。
【0057】
図7は、本第2の実施の形態のピント合せ処理のフローチャートである。
【0058】
即ち、まず、センサアレイ像信号を入力し(ステップS60)、得られた像信号よりローコントラスト部以外の距離を算出する(ステップS61)。この時、LL,L,CL,C,CR,R,RRの各領域の像信号を利用して、各領域に存在する被写体の距離を算出する。
【0059】
次に、画角を判定し、望遠(Tele)であれば(ステップS62)、前述のようにローコントラスト判定域をCL,C,CRとしてローコントラスト判定を行う。また、広角側であれば、ローコントラスト判定域を増加させる(ステップS64)。
【0060】
この結果、この判定域がローコントラスト(ローコントラストのため測距不能)であるならば、補助光(ストロボ)を投射し(ステップS65)、その補助光投射時の像信号を入力する(ステップS66)。このとき、図4の(I)のような象信号となる。そして、この像信号に対して上記第1の実施の形態で説明したようなノイズ判定処理を実施して、ノイズ大判定がなされなかったならば、距離算出を行い、また、ノイズ大判定がなされたときにはそのノイズ大判定部を候補から外して距離算出を行う(ステップS67)。こうして、上記ステップS61及びステップS67で得られた距離の中から最も近い距離をピント合せ距離Lpとして選択して(ステップS68)、ピント合せ制御を行えば(ステップS69)、図4の(E)の人物30は補助光によって像が得られるし、図4の(G)のような場合はステップS65の処理を通らないので、いずれの場合も正しく測距、ピント合せが可能となる。
【0061】
[第3の実施の形態]
次に、本発明の第3の実施の形態を説明する。この実施の形態は、初めにパッシブAFを行い、再測距時に光投射を伴うアクティブAFを行う実施形態である。
【0062】
即ち、図8の(A)のファインダ14の全域に相当する領域22に対して、強い光を投射できるストロボ光と、測距域15の中の限られた領域21のみに光が投射できるコントラストのあるIREDの光とを使いわけて、より正確なピント合せを可能としたものである。
【0063】
ここでは、ローコントラスト又はノイズ判定優先域を望遠側ではCのみ、広角側ではCL,C,CRに設定する。
【0064】
従って、図8の(B)のフローチャートの前半のステップS70からS73,S74までは、図7のステップS63,S64までと同様で、最初の測距を試みるステップとなっている。
【0065】
但し、この実施の形態では、ローコントラストと共に、ノイズが大きいかどうかを判定している。
【0066】
これらの判定においてローコントラスト又はノイズ大と判定された時には、まず、まぶしくないIRED照射を行うことにより(ステップS75)、ストロボ光を用いるよりもエネルギーが少なくて済むようにしている。そして、その時の像信号を入力し(ステップS76)、ローコントラスト部やノイズ大部等のNG部以外の距離の算出を行う(ステップS77)。しかし、IREDの光は、ストロボほど強くなく、遠くまで測距できないので、再度、画角によるローコントラスト判定を行い(ステップS78,S79,S80)、優先域にNG領域が有れば、上記ステップS75〜S77と同様にストロボを放射し(ステップS81)、続いて像信号を入力し(ステップS82)、ストロボ光による測距を行う(ステップS83)。
【0067】
そして、こうして得られた距離の中(ステップS71、S77、S83)から最も近い距離をLpとして選択して(ステップS84)、このLpにピント合せを行う(ステップS85)。
【0068】
このようなフローによって、極力、まぶしい上に多大なエネルギー消費を伴うストロボ(補助)光に頼らず、まぶしくない上に消費エネルギーが少なく、コントラストのあるスポットの投光が可能なIRED投光により測距を合せて、近距離の被写体に対してはまぶしくなく、また画像に従って判定を切り換えして極力無駄な再測距は行わずに済むようになっており、従来アクティブAFが苦手としていた遠距離の被写体に対しても、強いストロボ光やノイズ判定の技術よって誤測距を対策した、より高精度、高品位の測距装置を搭載したカメラが提供できる。
【0069】
なお、上記ステップS71,S73,S74,S77,S80,S79,S83の各ステップでも、コントラストの良い悪いと共に、上記第1の実施の形態で説明したようなノイズ判定処理が実行される。
【0070】
以上説明したように、本発明によれば、受光素子の発生するノイズ成分を十分考慮して、苦手な測距シーンのない測距装置が提供できる。
【0071】
以上実施の形態に基づいて本発明を説明したが、本発明は上述した実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨の範囲内で種々の変形や応用が可能なことは勿論である。
【0072】
【発明の効果】
以上詳述したように、本発明によれば、測距の困難な状況を的確に判断し、そのようなシーンでも、安定した測距動作を可能とした測距装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(A)及び(B)はそれぞれ本発明の第1の実施の形態に係る測距装置を応用したオートフォーカス装置を備えるレンズシャッタカメラの外観斜視図及びブロック構成図である。
【図2】(A)はセンサアレイの詳細を示す図であり、(B)は第1の実施の形態におけるピント合せ処理の動作フローチャートを示す図である。
【図3】 (A)はパッシブAFモードで低輝度のときに得られるセンサデータを示す図、(B)はアクティブAFモードで被写体が遠いときに得られる各センサからの出力分布を示す図である。
【図4】 (A)は第1の実施の形態におけるノイズ判定処理の動作フローチャートを示す図、(B)はコントラストが有り且つ明るいシーンの例を示す図、(C)は空などの風景シーンの例を示す図、(D)はコントラストの小さいシーンの例を示す図、(E)は夜景をバックにしたシーンを示す図、(F)は(E)のシーンでの各センサからの出力分布を示す図、(G)は窓の外の夜景シーンを示す図、(H)は(G)のシーンでの各センサからの出力分布を示す図であり、(I)は(E)のシーンでの補助光投射時の各センサからの出力分布を示す図である。
【図5】図4の(A)の動作フローチャートをC言語で示した図である。
【図6】第1の実施の形態において適用可能な測距処理の動作フローチャートを示す図である。
【図7】本発明の第2の実施の形態におけるピント合せ処理の動作フローチャートを示す図である。
【図8】(A)は本発明の第3の実施の形態におけるファインダを示す図であり、(B)は第3の実施の形態におけるピント合せ処理の動作フローチャートを示す図である。
【符号の説明】
1 CPU
1a ノイズ判定部
2a、2b センサアレイ
2c ゲインコントロール回路
3a,3b 受光レンズ
4 測距用発光手段
4a 赤外発光ダイオード(IRED)
4b ドライバ
5 ストロボ発光部
5a ストロボ
6a 定常電流除去手段
6b モニタ手段
10 撮影用ズームレンズ
11 ピント合せ手段
12 ズームモータ
13 エンコーダ
14 ファインダ
Claims (2)
- 写真画面内の複数の測距領域の像信号を、センサアレイのデータによって検出する像信号検出手段を有する測距装置において、
当該測距装置の光電変換時に、平均値の上下に設けられた閾値を横切るデータ数を所定数と比較してノイズの状態を判定するノイズ判定手段と、
上記ノイズ判定手段の出力に従って、上記ノイズが大と判定された測距領域を無効または所定の距離と判定と判定する判定手段と、
を更に具備することを特徴とする測距装置。 - 上記像信号のレベルが低い時、ゲインコントロールをかけるゲインコントロール手段を更に具備し、
各センサにのるノイズのランダム成分が上記ゲインコントロール手段によってゲインコントロールされることによって、上記センサアレイのデータが上記閾値を横切るデータとなる、
ことを特徴とする請求項1に記載の測距装置。
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