JP4628555B2 - 油圧駆動減速装置 - Google Patents

油圧駆動減速装置 Download PDF

Info

Publication number
JP4628555B2
JP4628555B2 JP2001022758A JP2001022758A JP4628555B2 JP 4628555 B2 JP4628555 B2 JP 4628555B2 JP 2001022758 A JP2001022758 A JP 2001022758A JP 2001022758 A JP2001022758 A JP 2001022758A JP 4628555 B2 JP4628555 B2 JP 4628555B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
casing
holder
fixed casing
planetary gear
trunnion boss
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2001022758A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2002147545A (ja
Inventor
正博 常深
秀和 奥藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nabtesco Corp
Original Assignee
Nabtesco Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nabtesco Corp filed Critical Nabtesco Corp
Priority to JP2001022758A priority Critical patent/JP4628555B2/ja
Priority to KR1020010049932A priority patent/KR100851578B1/ko
Priority to US09/941,823 priority patent/US6524206B2/en
Priority to EP01402253A priority patent/EP1184596B1/en
Publication of JP2002147545A publication Critical patent/JP2002147545A/ja
Priority to KR1020080014501A priority patent/KR100875628B1/ko
Priority to KR1020080014489A priority patent/KR100895275B1/ko
Priority to KR1020080014503A priority patent/KR100875626B1/ko
Application granted granted Critical
Publication of JP4628555B2 publication Critical patent/JP4628555B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16HGEARING
    • F16H57/00General details of gearing
    • F16H57/08General details of gearing of gearings with members having orbital motion
    • F16H57/082Planet carriers

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Retarders (AREA)
  • General Details Of Gearings (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、油圧モータの回転を減速して出力する油圧駆動減速装置に関し、特に径方向に小型化されたものに関する。
【0002】
【従来の技術】
建設機械の中でも、特に油圧ショベルの走行装置に代表されるクローラによって走行する建設機械の駆動装置として、油圧駆動減速装置が使用される。この油圧駆動減速装置は、本体車両に固定される固定ケーシングの内部に油圧モータを配置し、この出力回転を前記固定ケーシングに同心的に回転自在に嵌めた回転ケーシングに遊星歯車機構を介して伝達し、回転ケーシングの外周に設けたスプロケットによりクローラを駆動するようになっている。この油圧駆動減速装置は、クローラ内配置という制限から、その全体にスペース的な制限があり、小型で高出力の形態であることが求められる。
【0003】
このような油圧駆動減速装置として、特開平4−140538号公報に開示のものが知られている。図9に示されるように、この減速装置101は、円筒状の固定ケーシング102の内部に油圧モータ103を配置し、油圧モータ103の出力軸104の先端に太陽歯車105を取り付け、固定ケーシング102の外周に軸受106を介して回転自在に回転ケーシング107を支持し、この回転ケーシング107の内周に内歯108を形成し、太陽歯車105の回転を、遊星歯車109、遊星歯車109の保持枠110に係合する第2太陽歯車111、および固定ケーシング102の先端から突出するトラニオンボス112に支持された第2遊星歯車113を介して内歯108に伝達し、回転ケーシング107を減速して回転させるものである。固定ケーシング102のフランジ114が図示されない本体部にボルト締めされ、回転ケーシング107のフランジ115が図示されないクローラ用スプロケットにボルト締めされる。
【0004】
固定ケーシング102内に固設された油圧モータ103の回転駆動力は、太陽歯車105と遊星歯車109の第一段遊星歯車機構、第2太陽歯車111と第2遊星歯車113の第二段遊星歯車機構を介して減速され、回転ケーシング107の回転に伝達される。
【0005】
しかしながら、第2遊星歯車113を回転自在に支持するトラニオンボス112が固定ケーシング102の端から片持ち状に突設され、第2遊星歯車113を介して作用する荷重によりトラニオンボス112の根元部に曲げ応力が発生するため、トラニオンボス112を太くする必要がある。その結果、固定ケーシング102のトラニオンボス112の側から挿入される軸受106やフローティングシール116が大型になり、回転ケーシング107も大径になって減速装置101の全体が径方向に増大する。
【0006】
また、他の油圧駆動装置として、実公昭59−36765号公報に開示のものが知られている。この減速装置121は、図9の断面図に示されるように、円筒状の固定ケーシング122の内部に油圧モータ123を配置し、油圧モータ123の出力軸124の先端に太陽歯車125を取り付け、固定ケーシング122の外周に軸受126を介して回転自在に回転ケーシング127を支持し、この回転ケーシング127の内周にピンを等間隔で埋めて内歯128を形成し、太陽歯車125の回転を、遊星歯車129、遊星歯車129が嵌入されたクランクピン132、およびサイクロイド歯を有するピニオン133を介して内歯128に伝達し、回転ケーシング127を回転させるものである。
【0007】
図9の10−10線断面である図10に示されるように、固定ケーシング122の端部122aから、三方向に張り出した支柱部分134が突設されている。図9に示されるように、支柱部分134の先端に円板状のホルダ135が当接され、ボルト136で固定されている。このホルダ135と固定ケーシング122の端部との間にクランクピン132が回転自在に支持されている。クランクピン132に作用する荷重は、ホルダ135を介して主としてボルト136によって支持される。
【0008】
しかしながら、ボルト136の首下から端部までの距離が短いホルダ135にすると、ボルト135の締めつけによる面圧がボルト孔周辺で高面圧となってボルト孔周辺の合わせ面にフレッティングが発生する恐れがある。また、ボルト136の首下から端部までの距離が短いと、ボルト136のバネ定数が大きくなり、合わせ面の僅かな変形によってボルト軸力が大きく減少し、ボルト136の弛みや破損の原因となる。そこで、ボルト136の首下から端部までの距離を大きくすると、ホルダ135の厚みが厚くなり、減速装置121の全体が軸方向に長くなる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
このような従来技術の問題を解決し、減速装置に内蔵される遊星歯車機構の特に最終段の遊星歯車の支持構造を最適化することにより、各部品について径方向および軸方向に小型化し、耐久性に優れた油圧駆動減速装置を提供することを課題とするものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するための本発明は、内部に油圧モータを配設する固定ケーシングと、前記固定ケーシングの外周にその一端側から挿入された軸受を介して回転自在に支持され、内周側に内歯を有する回転ケーシングと、前記油圧モータから前記一端側に突出する出力軸に取り付けられる太陽歯車と、前記太陽歯車と前記内歯との間に配設され、複数段で減速する遊星歯車列と、前記固定ケーシングの前記一端側から一体に突設され、前記内歯に噛み合う最終段の前記遊星歯車列を回転自在に支持するトラニオンボスと、前記トラニオンボスの先端が挿入されるホルダと、このホルダから前記固定ケーシングに向けて突出するホルダ側支柱と、このホルダ側支柱と前記固定ケーシングとを固定する締結手段と、を備えてなる油圧駆動減速装置である。この構成によると、トラニオンボスはホルダ側支柱を介して固定ケーシングに固定されたホルダによって両端支持となり、トラニオンボスに作用する荷重が、ホルダ及び固定ケーシングに分担され、トラニオンボスの小径化即ち固定ケーシングの外周の小径化が可能になる。固定ケーシングの外周が小さくなると、固定ケーシングの外周に挿入される軸受を介する回転ケーシングの外径も小さくなる。また、ホルダから突設されるホルダ側支柱が厚みを有することによりホルダ本体の厚みが薄くても、ホルダ側支柱の部分で固定ケーシングに固定するための締結手段が十分な締めつけ力を作用させることができ、軸方向に伸びることなく、耐久性に優れた遊星歯車列の回転支持が可能になる。
【0011】
また本発明において、前記ホルダ側支柱は前記固定ケーシングから突設されるケーシング側支柱と当接し、これら支柱同志の合わせ面が前記最終段の前記遊星歯車の幅内に位置することが好ましい。この構成によると、固定ケーシングの側からも支柱を突出させることで、合わせ面の位置が曲げモーメントの最大となる支柱の根元部を避けることができる。
【0012】
さらに本発明において、前記合わせ面は、前記最終段の前記遊星歯車の幅の中央付近に位置することが好ましい。この構成によると、合わせ面の曲げモーメントが最小となる支柱軸方向の中央付近に位置させることができる。また、締結手段で用いるボルトの首下から合わせ面までの寸法を十分に確保することができる。
【0013】
さらに本発明において、前記トラニオンボスは前記固定ケーシングの外周に沿って突出し、この外周近辺以外の前記トラニオンボスの根元にアール部が形成されていることが好ましい。この構成によると、トラニオンボスに作用する荷重は、固定ケーシングに対して接線方向となる向きであることから、固定ケーシング外周部に位置するトラニオンボスの根元部には、微小な曲げ応力が作用するのみであり、このトラニオンボスの根元部に、曲げ応力を緩和するためのアール部を形成しないことにより、固定ケーシングの外周の小径化ができる。
【0014】
また本発明は、その第2の態様によれば、内部に油圧モータを配設する固定ケーシングと、前記固定ケーシングの外周にその一端側から挿入された軸受を介して回転自在に支持され、内周側に内歯を有する回転ケーシングと、前記油圧モータから前記一端側に突出する出力軸に取り付けられる太陽歯車と、前記太陽歯車と前記内歯との間に配設され、複数段で減速する遊星歯車列と、前記固定ケーシングの前記一端側に支持され、前記内歯に噛み合う最終段の前記遊星歯車列を回転自在に支持するトラニオンボスと、前記トラニオンボスの先端が挿入されるホルダと、このホルダから前記固定ケーシングに向けて突出するホルダ側支柱と、このホルダ側支柱と前記固定ケーシングとを固定する締結手段とを備え、前記ホルダ側支柱は前記固定ケーシングから突設されるケーシング側支柱と当接し、これら支柱同志の合わせ面が前記最終段の前記遊星歯車の幅内に位置する油圧駆動減速装置である。この構成によると、トラニオンボスは、固定ケーシングと、ホルダ側支柱を介して固定ケーシングに固定されたホルダとによって両端支持となり、トラニオンボスに作用する荷重が、ホルダ及び固定ケーシングに分担され、トラニオンボスの小径化即ち固定ケーシングの外周の小径化が可能になる。固定ケーシングの外周が小さくなると、固定ケーシングの外周に挿入される軸受を介する回転ケーシングの外径も小さくなる。また、ホルダからのホルダ側支柱と固定ケーシングからのケーシング側支柱との合わせ面が最終段の前記遊星歯車の幅内に位置するため、ホルダから突設されるホルダ側支柱が厚みを有することによりホルダ本体の厚みが薄くても、ホルダ側支柱の部分で固定ケーシングに固定するための締結手段が十分な締めつけ力を作用させることができ、軸方向に伸びることなく、耐久性に優れた遊星歯車列の回転支持が可能になる。固定ケーシングの側からも支柱を突出させることで、トラニオンボスがホルダと固定ケーシングの両方に支持される場合であっても、合わせ面の位置が曲げモーメントの最大となる支柱の根元部を避けることができる。
【0015】
また本発明において、前記合わせ面は、前記最終段の前記遊星歯車の幅の中央付近に位置することが好ましい。この構成によると、合わせ面の曲げモーメントが最小となる支柱軸方向の中央付近に位置させることができる。また、締結手段で用いるボルトの首下から合わせ面までの寸法を十分に確保することができる。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に従って説明する。図1は、本発明の第1実施形態の油圧駆動減速装置の断面図であり、図2は、固定ケーシング端面に対するホルダの支持構造を概略的に示す斜視図である。
【0017】
図1において、減速装置1は、固定ケーシング11内に油圧モータ3を内蔵し、回転ケーシング12に対して固定ケーシング11を回転自在に嵌め、回転ケーシング12に二段遊星歯車式の減速機構2を内蔵して構成される。
【0018】
回転ケーシング12は、固定ケーシング11の外側に軸受13で回転自在で且つ軸方向に移動しないように取り付けてあり、この回転ケーシング12と前記油圧モータ3とが軸心方向で部分的に重なっており、回転ケーシング12と油圧モータ3とをくみ上げた軸心方向のほぼ中央に図示されないスプロケットを取り付けるフランジ14が設けてある。軸受13及びフローティングシール32は、固定ケーシング11の油圧モータ3と反対側の一端側から嵌められる。そのため、特に減速機構2の側の外周の径を小さくしないと、軸受13及びフローティングシール32の外径が大きくなる。
【0019】
固定ケーシング11の前記一端側であって回転ケーシング12の内部には、できるだけ少ない歯車で大きな減速比を得る様にしてある二段遊星歯車式の減速機機構2が収められている。回転ケーシング12の内周には内歯15が形成され、油圧モータ3の出力軸16の先端に第1太陽歯車17がスプライン18を介して嵌入されている。第1太陽歯車17と内歯15の間に、キャリア19に自転自在に支持された3個の第1遊星歯車20が噛み合っている。第1遊星歯車20の第1太陽歯車17回りの公転を伝えるキャリア19の内周と第2太陽歯車22の外周とがスプライン21で係合している。一個の第1太陽歯車17、三個の第1遊星歯車20、内歯15および出力軸としても機能するキャリア19が第1段目の遊星歯車機構を構成する。
【0020】
固定ケーシング11の一端側から三本のトラニオンボス25が一体に突設されている。このトラニオンボス25に、第2太陽歯車22と内歯15に噛み合う三個の第2遊星歯車26が自転自在に支持されている。トラニオンボス25の先端に嵌合する孔37を有するホルダ24が設けられ、このホルダ24からの支柱27(ホルダ側支柱)と固定ケーシング11側からの支柱28(ケーシング側支柱)とが合わせ面29で当接し、ボルト30及び位置決め用のピン31により支柱27、28同志が固定されている。第2太陽歯車22と三個の第2遊星歯車26と出力軸として機能する内歯15が第2段目の遊星歯車機構を構成する。
【0021】
以上の構成であるから、この減速機構2は、油圧モータ3の駆動によって第1太陽歯車17が回転されると、この第1太陽歯車17と内歯15の両方に噛み合う第1遊星歯車20がキャリア19と共に第1太陽歯車17の間回りを公転により減速回転し、その回転が第2太陽歯車22に伝達され、更に第2遊星歯車26を経て、内歯15を有する回転ケーシング12が減速回転するので、フランジ14に取り付けられる図示されないスプロケットが回転駆動される。
【0022】
最終段即ち二段目の遊星歯車機構の第2遊星歯車26の支持構造を図2乃至図6により説明する。図3は固定ケーシング11の一端側の正面図であり、図4は図3の4−4線断面図である。固定ケーシング11の一端側に、円周上120°の等間隔で三本のトラニオンボス25が突設されている。トラニオンボス25の根元部にはアール部34が形成されている。ただし、三本のトラニオンボス25の外接円35の径は、軸受13(図1参照)が挿入される固定ケーシング11の外周36の径に略等しくなっている。そのため、アール部34のうち、外接円35と干渉する部分のアール部は存在しない。
【0023】
トラニオンボス25の間であって、固定ケーシング11の一端側に、三個の略三角形状の支柱28が固定ケーシング11から一体となって突設されている。この支柱28の高さHは、トラニオンボス25に支持される第2遊星歯車25(図1参照)の幅方向の中央付近となっている。
【0024】
図5はホルダ24の正面図であり、図6は図5の6−6線断面図である。ホルダ24は、円板状であって、固定ケーシング11の一端側に向かって三個の略三角形状の支柱27が一体に突設されている。支柱27の間に、トラニオンボス25(図4参照)の先端が嵌まる三個の孔37が設けられている。
【0025】
図4のトラニオンボス25に第2遊星歯車26(図1参照)がニードル軸受等を介して自転自在に支持され、図6のホルダ24の孔37にトラニオンボス25の先端が嵌入される。この状態では、支柱27、28の間の孔38にピン31(図1参照)が嵌められており、更に支柱27のボルト孔39と支柱28のネジ孔40にボルト30(図1参照)がねじ込まれ、支柱27、28は合わせ面29で当接した状態で固定される。ボルト30及びピン31が支柱27、28の締結手段を構成する。
【0026】
図2に、固定ケーシング11の一端側に締結手段により固設されたホルダ24の状態を示す。トラニオンボス25の最外周部分は固定ケーシング11の外周36と殆ど接しており、トラニオンボス25の根元部にアール部34が形成されている。このようなトラニオンボス25の突出構造により、その根元部の応力集中が少なくなるとともに、軸受13(図1参照)が挿入される固定ケーシング11の外周36の径を小さくすることができる。また、固定ケーシング11から一体に突設された支柱28と、ホルダ24から一体に突設された支柱27とが合わせ面29で当接し、支柱27、28同志がピン31を介してボルト30で強固に固定される。そのため、トラニオンボス25の先端がホルダ24の孔37に嵌まり、両端支持の状態になる。
【0027】
図7に、図2の固定ケーシング11の一端側に曲げ力が作用したときの応力分布図を示す。トラニオンボス25の略中央に時計回りの曲げ応力が作用した場合、トラニオンボス25の根元の反時計方向に最大応力(22kgf/mm2 )が発生している。固定ケーシング11の側の支柱28の反時計方向のコーナーにも大きな応力(14kgf/mm2 )が発生している。すなわち、トラニオンボス25に作用する曲げ力に起因する曲げ応力が、ホルダ24の支柱27を介して固定ケーシング11の側の支柱28でも分散して負担されていることが判る。また、支柱27、28の合わせ面29付近では曲げ応力は殆ど発生しておらず、合わせ面29をトラニオンボス25の有効長の範囲内、特に中央付近に位置させることが好ましいことが判る。
【0028】
図2に示されるように、支柱27、28の適切な構成により、トラニオンボス25の根元部の曲げ応力を低減し、トラニオンボス25の小径化が可能になる。また、トラニオンボス25の最外周部と固定ケーシング11の外周36とを略同じ径とすることにより、固定ケーシング11の一端側から挿入される軸受13(図1参照)及びフローティングシール32の外径を抑え、回転ケーシング12の外径を小さくして、減速装置1の径方向の最小化が可能になる。
【0029】
図1において、固定ケーシング11の外周36に嵌入される軸受13はナット61で軸方向に押圧されて固定される。このナット61の回り止めのためのプレート62がピン63を介してナット61に係合するとともに、固定ケーシング11の端面にボルト64で固定される。このプレート62の取り付けのために、図3及び図4に示されるように、固定ケーシング11の側の一つの支柱28の外周側面の中央付近に円弧状の切り欠き65が形成されている。図7に示すように、支柱28の外周側面の端部を除いた部分での応力分布が少ないため、切り欠き65の存在は支柱28の応力緩和の役割を損なわない。また、プレート62が固定ケーシング11の一端側の端面41の外側に位置しているため、プレート62によって固定ケーシング11は軸方向に長くなることがない。
【0030】
油圧モータ3は、固定ケーシング11の内部にその一端側に底部50を有し、他端側が蓋体51で閉鎖された内孔52を備えている。この内孔52の軸心に沿って出力軸16が配置してあり,この出力軸16はその一端を蓋体51に設けた軸受53で回転自在に保持すると共に、他端側の途中を底部50に設けた軸受54で回転自在に保持する構成である。この出力軸16には、複数のピストン55を摺動自在に挿入したシリンダブロック56が回転不能で摺動自在にスプライン結合されている。底部50の側には、鋼球57で揺動可能に支持された斜板58が設けてあり,この斜板58の一端には、斜板58を傾転させるシリンダ59が設けてある。この斜板58には,ピストン55の先端が摺動自在に当接しており,シリンダブロック56に圧油が供給されるとピストン55が押し出されその反力で出力軸16が回転する。シリンダブロック56への圧油の給排は,蓋体51に設けた図示されないカウタバランス弁を介して給排される。
【0031】
油圧モータ2の側で両端支持される出力軸16は固定ケーシング11の一端側に片持ち状に一体に突設されている。出力軸16の突出部に第2太陽歯車22が遊嵌され、突出部の先端に第1太陽歯車17がスプライン18で嵌合されている。突出部の先端は第1太陽歯車17の噛み合い反力が作用して撓むため、スプライン18はスプライン孔又はスプライン軸のいずれか一方又は両方にクラウニングが施され、片当たりが生じないようになっている。クラウニングに代わり、スプライン孔又はスプライン軸のいずれか一方又は両方を先細り状にすることもできる。
【0032】
出力軸16の突出部を継手で接続することなく一体で構成しているため、出力軸16の突出部の径が太くならない。そのため、出力軸16の突出部に遊嵌される第2太陽歯車22を小径とすることができ、第2遊星歯車26の外径を小さなままにできる。そのため、減速装置1の径方向の最小化が更に可能になる。
【0033】
なお、本第1実施形態は以下のように変更して実施することができる。
(1)減速機構2は、二段の遊星歯車機構であったが、三段の遊星歯車機構であっても、最終段の遊星歯車に対して本実施形態の保持構造を採用することができる。
(2)また、遊星歯車機構の太陽歯車回りを公転する遊星歯車の数は3個に限らず4個であっても、トラニオンボス及び支柱の数を4個にして、本実施形態の保持構造を採用することができる。
【0034】
つぎに、図8の断面図により、本発明の第2実施形態の油圧駆動減速装置を説明する。図1のものと異なる点は、トラニオンボス75が固定ケーシング11の底部50から一体に突設されるのではなく、トラニオンボス75が単品となって、固定ケーシング11の底部50とホルダ24との間に両端支持状態で配設されている点である。
【0035】
トラニオンボス75は、大径の本体75aの両端に小径の軸75bを突設した単品に形成されている。固定ケーシング11の底部50に孔76が設けられ、この孔76に対向する様に、ホルダ24にも孔37が設けられている。トラニオンボス75の一方の軸75aが孔76に嵌入され、トラニオンボス75の他方の軸75aが孔37に嵌入されることにより、トラニオンボス75は固定ケーシング11の底部50とホルダ24の間で両端支持される。このトラニオンボス75は円周方向に3本設けられ、このトラニオンボス75の本体75aに、第2太陽歯車22と内歯15に噛み合う三個の第2遊星歯車26が自転自在に支持されている。
【0036】
トラニオンボス75の間のホルダ24から3本の支柱27が一体に突設されている。トラニオンボス75の間の固定ケーシング11側から3本の支柱28が一体に突設されている。ホルダ24の側の支柱27と、固定ケーシング11の側の支柱28とが合わせ面29で当接しており、ボルト30及び位置決め用のピン31により支柱27、28同志が固定されている。合わせ面29の位置は、遊星歯車26の幅内であって、好ましくは略中央付近である。
【0037】
また、固定ケーシング11の外周36に嵌入される軸受13はナット61で軸方向に押圧されて固定される。このナット61の回り止めのために、ホルダ24に突出部77が設けられ、この突出部77とナット61との間にピン78が配設されている。なお、その他の構造は、図1で説明したものと同様であるため、その詳細説明を省略する。
【0038】
以上説明した第2実施形態の油圧駆動減速装置では、トラニオンボス75が固定ケーシング11とホルダ24との間で両端支持されている。この支持構造により、トラニオンボス75は交換可能であって、撓みが少ない状態で支持される。
また、ホルダ24の支柱27と固定ケーシング11の支柱28との合わせ面29が、遊星歯車75の幅内であって略中央に配設されているため、ボルト30による両支柱27,28の締めつけが強固に行われる。また、両支柱27,28の根元がホルダ24又は固定ケーシング11と一体であるため、応力集中に耐えることができる。これらのことから、固定シーシング11の径方向及び軸方向の寸法を押さえた小型軽量化が可能になる。
【0039】
【発明の効果】
以上、説明したように、本発明の油圧駆動減速装置は、トラニオンボスが回転ケーシングから一体に突設させる場合であっても、外径寸法を大きくすることなく、軸方向の寸法を短くかくして、全体を小型軽量化できるとともに、耐久性に優れたものにするという効果を有する。
【0040】
また、本発明の油圧駆動装置は、トラニオンボスが回転ケーシングの一端側に支持される場合であっても、外径寸法を大きくすることなく、軸方向の寸法を短くかくして、全体を小型軽量化できるとともに、耐久性に優れたものにするという効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態の油圧駆動減速装置の断面図である。
【図2】固定ケーシングの端面に対するホルダの支持構造を概略的に示す斜視図である。
【図3】固定ケーシングの一端側の正面図である。
【図4】図3の4−4線断面図である。
【図5】ホルダの正面図である。
【図6】図5の6−6線断面図である。
【図7】固定ケーシングの端面に対するホルダの支持構造における応力分布を示す図である。
【図8】本発明の第2実施形態の油圧駆動装置の断面図である。
【図9】従来例1の油圧駆動減速装置の断面図である。
【図10】従来例2の油圧駆動減速装置の断面図である。
【図11】図10の11−11線断面図である。
【符号の説明】
1 油圧駆動減速装置
2 減速機構
3 油圧モータ
11 固定ケーシング
12 回転ケーシング
13 軸受
15 内歯
16 出力軸
17 第1太陽歯車
20 第1遊星歯車
22 第2太陽歯車
24 ホルダ
25 トラニオンボス
26 第2遊星歯車
27 支柱
28 支柱
29 合わせ面
30 ボルト(締結手段)
34 アール部
75 トラニオンボス
76 孔

Claims (6)

  1. 内部に油圧モータを配設する固定ケーシングと、
    前記固定ケーシングの外周にその一端側から挿入された軸受を介して回転自在に支持され、内周側に内歯を有する回転ケーシングと、
    前記油圧モータから前記一端側に突出する出力軸に取り付けられる太陽歯車と、
    前記太陽歯車と前記内歯との間に配設され、複数段で減速する遊星歯車列と、
    前記固定ケーシングの前記一端側から一体に突設され、前記内歯に噛み合う最終段の前記遊星歯車列を回転自在に支持するトラニオンボスと、
    前記トラニオンボスの先端が挿入されるホルダと、
    前記ホルダから前記固定ケーシングに向けて突出するホルダ側支柱と、
    前記ホルダ側支柱と前記固定ケーシングとを固定する締結手段と、
    前記固定ケーシングから突設され、前記ホルダ側支柱と当接するケーシング側支柱と、
    を備え
    前記トラニオンボスおよび前記ケーシング側支柱の最外周部を、前記固定ケーシングの前記一端側の外周にほぼ合わせている油圧駆動減速装置
  2. 前記ホルダ側支柱と前記ケーシング側支柱との合わせ面が前記最終段の前記遊星歯車の幅内に位置する請求項1に記載の油圧駆動減速装置。
  3. 前記合わせ面は、前記最終段の前記遊星歯車の幅の中央付近に位置する請求項2に記載の油圧駆動減速装置。
  4. 前記トラニオンボスは前記固定ケーシングの外周に沿って突出し、この外周近辺以外の前記トラニオンボスの根元にアール部が形成されている請求項1〜3のいずれかに記載の油圧駆動減速装置。
  5. 内部に油圧モータを配設する固定ケーシングと、
    前記固定ケーシングの外周にその一端側から挿入された軸受を介して回転自在に支持され、内周側に内歯を有する回転ケーシングと、
    前記油圧モータから前記一端側に突出する出力軸に取り付けられる太陽歯車と、
    前記太陽歯車と前記内歯との間に配設され、複数段で減速する遊星歯車列と、
    前記固定ケーシングの前記一端側で支持され、前記内歯に噛み合う最終段の前記遊星歯車列を回転自在に支持するトラニオンボスと、
    前記トラニオンボスの先端が挿入されるホルダと、
    前記ホルダから前記固定ケーシングに向けて突出するホルダ側支柱と、
    前記ホルダ側支柱と前記固定ケーシングとを固定する締結手段と
    前記固定ケーシングから突設され、前記ホルダ側支柱と当接するケーシング側支柱と、
    を備え、
    前記トラニオンボスおよび前記ケーシング側支柱の最外周部を、前記固定ケーシングの前記一端側の外周にほぼ合わせおり、
    前記ホルダ側支柱と前記ケーシング側支柱との合わせ面が前記最終段の前記遊星歯車の幅内に位置する油圧駆動減速装置
  6. 前記合わせ面は、前記最終段の前記遊星歯車の幅の中央付近に位置する請求項5に記載の油圧駆動減速装置。
JP2001022758A 2000-08-29 2001-01-31 油圧駆動減速装置 Expired - Fee Related JP4628555B2 (ja)

Priority Applications (7)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001022758A JP4628555B2 (ja) 2000-08-29 2001-01-31 油圧駆動減速装置
KR1020010049932A KR100851578B1 (ko) 2000-08-29 2001-08-20 주행유닛
EP01402253A EP1184596B1 (en) 2000-08-29 2001-08-29 A driving unit that comprises a hydraulic motor and a reduction gear
US09/941,823 US6524206B2 (en) 2000-08-29 2001-08-29 Driving unit that comprises a hydraulic motor and a reduction gear
KR1020080014501A KR100875628B1 (ko) 2000-08-29 2008-02-18 주행유닛
KR1020080014489A KR100895275B1 (ko) 2000-08-29 2008-02-18 주행유닛
KR1020080014503A KR100875626B1 (ko) 2000-08-29 2008-02-18 주행유닛

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000258565 2000-08-29
JP2000-258565 2000-08-29
JP2001022758A JP4628555B2 (ja) 2000-08-29 2001-01-31 油圧駆動減速装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2002147545A JP2002147545A (ja) 2002-05-22
JP4628555B2 true JP4628555B2 (ja) 2011-02-09

Family

ID=26598657

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001022758A Expired - Fee Related JP4628555B2 (ja) 2000-08-29 2001-01-31 油圧駆動減速装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4628555B2 (ja)

Families Citing this family (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4610399B2 (ja) * 2005-04-06 2011-01-12 日立建機株式会社 走行装置
JP4592648B2 (ja) * 2006-06-23 2010-12-01 日立建機株式会社 走行装置のナット回り止め装置
DE102006046580A1 (de) * 2006-09-30 2008-04-17 Zf Friedrichshafen Ag Mehrstufiges Untersetzungsgetriebe
JP5042046B2 (ja) * 2008-01-08 2012-10-03 カヤバ工業株式会社 減速機付油圧駆動装置のリーク検査方法
JP2010060069A (ja) * 2008-09-04 2010-03-18 Hitachi Constr Mach Co Ltd 走行装置
WO2012132192A1 (ja) * 2011-03-29 2012-10-04 コベルコ建機株式会社 建設機械の駆動装置
JP6934827B2 (ja) * 2018-03-14 2021-09-15 株式会社 神崎高級工機製作所 減速機
EP3539813A1 (en) 2018-03-14 2019-09-18 Kanzaki Kokyukoki Manufacturing Co. Ltd. Reducer

Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH02309039A (ja) * 1989-05-23 1990-12-25 Matetsukusu Kk スペーサの不要な遊星歯車装置
JPH0340292U (ja) * 1989-08-30 1991-04-18
JPH07305746A (ja) * 1994-05-10 1995-11-21 Kayaba Ind Co Ltd 減速機付油圧駆動装置

Family Cites Families (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0340292A (ja) * 1989-07-05 1991-02-21 Hitachi Ltd 半導体出力回路

Patent Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH02309039A (ja) * 1989-05-23 1990-12-25 Matetsukusu Kk スペーサの不要な遊星歯車装置
JPH0340292U (ja) * 1989-08-30 1991-04-18
JPH07305746A (ja) * 1994-05-10 1995-11-21 Kayaba Ind Co Ltd 減速機付油圧駆動装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2002147545A (ja) 2002-05-22

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR100875626B1 (ko) 주행유닛
CN101251166B (zh) 摆动内啮合行星齿轮装置
CN101779061B (zh) 带有输出齿轮的减速装置及其安装方法
JP4628555B2 (ja) 油圧駆動減速装置
JP5693929B2 (ja) ハイブリッド建機用旋回駆動装置
CN214069739U (zh) 一种内置外转子电机驱动的差速式行走辊
JP3842525B2 (ja) 遊星歯車減速装置
JP4745507B2 (ja) 走行ユニット
JP2000136852A (ja) 遊星歯車減速装置
JP2000161449A (ja) 減速装置及びこれを用いたコンクリートミキサー車のドラム駆動装置
CN201348022Y (zh) 外齿式减速回转装置
JP4387481B2 (ja) 差動歯車式バルブ駆動装置
JPH08240247A (ja) 旋回装置の遊星歯車減速機
JP4744748B2 (ja) 油圧駆動減速機
JP2001254785A (ja) 油圧モータ内蔵形遊星歯車減速機
JPS6116440Y2 (ja)
JP3442684B2 (ja) モータ付歯車減速機のフリー機構
JPH017882Y2 (ja)
CN201265632Y (zh) 一种孔销式针摆行星减速器
CN218882933U (zh) 汽车差速器
JPH0438126Y2 (ja)
JP4249447B2 (ja) バルブ駆動用の動力伝達装置
JPH0750122Y2 (ja) 回転駆動装置
JP2523163Y2 (ja) 施回モータ用減速装置
JPS5936761Y2 (ja) ケ−ス回転型差動減速機

Legal Events

Date Code Title Description
A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A712

Effective date: 20041013

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20070910

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20100518

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20100520

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20100720

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20101109

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20101110

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131119

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131119

Year of fee payment: 3

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131119

Year of fee payment: 3

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees