JP4625352B2 - 支持係留金物 - Google Patents

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Description

本発明は、建設工事現場において、工事関係者の歩行誘導範囲を規制するために設置されるロープ、あるいは作業者の命綱である安全帯のフックを係留するロープ(いわゆる親綱)、などの安全索を鉄骨柱に締結または支持させるための支持係留金物に関する。
建設工事現場において、工事関係者の歩行誘導範囲の規制のために張設されるロープ、あるいは作業者の身体にとりつけた安全帯のフックを係留するロープ(いわゆる親綱)などの安全索は、建設工事現場の各所に立設された支柱の上端や、鉄骨柱、足場材などに締結され、必要に応じた範囲に張設されている。
上記のような安全索を鉄骨柱や足場材に直接締結するために、従来は、鉄骨柱の外周面に親綱フックを直接溶接固定して、この親綱フックにより親綱を支持していた。
また、従来は、鉄骨柱に固着されたねじ穴部材100の貫通孔101に安全索を貫通させて支持していた。このねじ穴部材100は、図6に示すように、鉄骨柱に穿設されたねじ穴に螺着されるねじ部110と、貫通孔101を有する筒状部120とを備えたものであり、仮設材を支持する受け部材として使用されることもある。また、鉄骨柱の周面に沿って押当金具を取り付け、この押当金具の外側面に親綱フックを取り付けて親綱を支持していた(例えば、特許文献1参照)。
登録実用新案第3045613号公報(第6−8頁、図1、図7)
しかしながら、ねじ穴部材100を鉄骨柱に固定するためには、鉄骨柱にねじ穴を穿設する必要があった。そして、ねじ穴は鉄骨柱の溶接部位に穿設しなければならない場合が多くあり、このような場合には、穿設作業が困難となり、また、工具の消耗が著しいという問題点があった。
また、溶接により鉄骨柱に直接親綱フックを固定する方法では、親綱フックを要不要に応じて着脱することができず、再利用することもできないという問題点があった。また、特許文献1の構成は、上から巻きつけたベルトにより押当金具を締め付けて鉄骨柱に固定しているので、親綱フックを鉄骨柱に着脱することはできるが、強い引っ張り力が加えられると押当金具が鉄骨柱に沿ってずれる可能性があり、安全索を確実に支持できないという問題点があった。
本発明の目的は、上記のような問題に鑑み、容易かつ確実に鉄骨柱に着脱することが可能な安全索の支持係留金物を提供することにある。また、本発明の目的は、再利用可能で低コストで製造可能な安全索の支持係留金物を提供することにある。
前記課題は、請求項1に記載の支持係留金物によれば、鉄骨柱の外周に着脱可能に構成され、建築用の安全索を前記鉄骨柱に係留または支持させる支持係留金物であって、前記鉄骨柱の外周面に設けられた係合部に係止される係止部が一端側の側面に設けられた本体部材,該本体部材の他端側に回動可能に連結された作動部材,該作動部材と前記係止部との間に配設され前記本体部材に回動可能に連結されたストッパ部材,前記本体部材の外側面に設けられ前記安全索が取着される安全索取付部材,を備え、前記ストッパ部材は、前記本体部材の前記係止部側の側面に沿って配設されると共に先端を前記係止部側に向けて配設された爪部を有し、該爪部は、前記側面に対して回動可能とされ、かつ、前記爪部の先端を、前記側面から離間する方向に付勢する付勢部材に接続され、前記作動部材は、前記ストッパ部材の前記作動部材側の端部と前記本体部材との間に介在する作動片と、該作動片に接続された把持部と、を有すると共に、該把持部の移動に応じて前記作動片が前記ストッパ部材側へ移動されることに基づき、前記ストッパ部材を前記付勢部材による付勢方向と逆方向に作動させること、により解決される。
このように、請求項1に記載の支持係留金物は、安全索取付部材を備えた本体部材の一端側に係止部が設けられ、他端側に向かってストッパ部材、作動部材、の順に配設されている。ストッパ部材は先端を係止部側に向けた爪部を有し、この爪部は係止部が設けられた側面に対して回動可能とされ、かつ、付勢部材によって、係止部が設けられた側面から遠ざかる方向に付勢されている。言い換えれば、この爪部は、付勢部材によって、本体部材の係止部が設けられた側の側面に対して傾く方向に回動されるように付勢されている。
つまり、この支持係留金物は、係止部を鉄骨柱の係合部に係止させたときに、爪部の先端が鉄骨柱側に向かって付勢された状態となる。従って、係止部を鉄骨柱の係合部に係止させることにより、爪部の先端が自動的に係合部の下端部を乗り越えて鉄骨柱の外周面に当接された状態となる。つまり、爪部の先端が自動的に係合部の下端部に係止された状態となる。この状態では、安全索取付部材を介して本体部材が引っ張られても、係止部が係合部から外れることがない。よって、容易かつ確実に支持係留金物を鉄骨柱に取り付けることができる。
また、この支持係留金物は、把持部の移動に基づいて、ストッパ部材と本体部材との隙間に配設された作動片の先端を、ストッパ部材側に向けて移動させることができる。これにより、作動片がストッパ部材に当接され、ストッパ部材を本体部材から遠ざかる方向に押圧移動させることができる。また、作動部材はストッパ部材からみて係止部とは反対側に設けられている。すなわち、作動片によりストッパ部材の作動部材側の一端が本体部材から遠ざかる方向に移動される。これに基づいて、ストッパ部材の係止部側に設けられた爪部が、本体部材に近付く方向、すなわち付勢部材の付勢方向と逆方向に移動される。
このような構成により、爪部の先端を付勢力に逆らって本体部材側に移動させ、爪部の先端が係合部の下端部に係止された状態から、係合部の下端部に係止されていない状態、すなわち、爪部の先端が係合部の下端部よりも本体部材側に位置するように変位させることができる。これにより、本体部材の係止部を係合部から取り外すことができる。すなわち、把持部の操作によって容易に支持係留金物を鉄骨柱から取り外すことができる。
このとき、請求項2に記載のように、より具体的には、前記本体部材は略角柱状に形成され、前記ストッパ部材は、前記本体部材の外周面を囲む略コの字状断面の第1の溝形部を有すると共に、該第1の溝形部のウェブ面が前記側面に沿って配設され、かつ、前記第1の溝形部のフランジ面が前記本体部材の外周面に回動自在に連結されるように構成することができる。
このように、本体部材は略角柱状の角形鋼管から形成し、また、略コの字状断面の溝形部材を加工してストッパ部材を形成することにより、規格品の資材を用いて本体部材とストッパ部材を製作することができる。従って、コストを削減することができると共に、製造工程を簡易化することができる。
そして、請求項3に記載のように、より具体的には、前記把持部は、前記第1の溝形部と逆向きに配設された略コの字状断面の第2の溝形部を有し、該第2の溝形部のフランジ面は、一端側が前記ストッパ部材側に延出され前記作動片が接続されると共に、前記本体部材の外周面に回動可能に連結され、かつ、他端側のフランジ高さが先端に近いほど低くなるように形成されるように構成することができる。
このように、作動部材についても略コの字状断面の溝形部材を加工して形成することができる。すなわち、規格品の資材を用いて作動部材を製造することができる。従って、さらにコストを削減することができると共に、製造工程を簡易化することができる。
また、請求項4に記載のように、より具体的には、前記付勢部材は、ばねからなるように構成することができる。このように、付勢部材についても規格品のばねを用いて作動部材を製作することができる。従って、さらにコストを削減することができると共に、製造工程を簡易化することができる。
そして、請求項5に記載のように、より具体的には、前記係止部は、前記鉄骨柱の外周面との間に所定の隙間を有して配設される板状部材の切り込み部に係止されると共に、前記爪部の先端は、前記板状部材の端部に係止されるように構成することができる。
このように構成されていると、爪部の先端が、付勢力により板状部材の下端部に係止される。従って、より確実に支持係留金物を鉄骨柱に取り付けることができる。
また、切り込み部を設けた板状部材を鉄骨柱の外周面に配設して係止部を係合させることができるので、溶接等により容易に取り付けた部材に係止部を係合させることができる。従って、鉄骨柱に係合部としてねじ穴を穿設するという困難な作業を行う必要がない。
以上のように、本発明によれば、以下のような効果を奏する。
(イ)本発明の支持係留金物は、係止部を鉄骨柱の係合部に係止させると、付勢力により、爪部の先端が自動的に鉄骨柱に係止される。例えば、係合部の下端部に自動的に係止される。この状態では、安全索取付部材を介して本体部材が引っ張られても、係止部が係合部から外れることがない。つまり、容易かつ確実に支持係留金物を鉄骨柱に取り付けることができる。
(ロ)また、本発明の支持係留金物は、把持部の操作に基づき、爪部の先端を付勢力に逆らって本体部材側に移動させることができる。つまり、把持部を操作して容易に支持係留金物を鉄骨柱から取り外すことができる。従って、支持係留金物を再利用することができる。また、容易に支持係留金物の設置場所を変更することができる。
(ハ)また、本発明の支持係留金物は、規格品の資材を用いて本体部材、ストッパ部材、作動部材を製造することができる。従って、コストを削減することができると共に、製造工程を簡易化することができる。
本発明の実施の形態について、図面を参照して説明する。また、以下に説明する配置、形状等は、本発明を限定するものではなく、本発明の趣旨に沿って各種改変することができることは勿論である。
図1乃至図5は本発明の一実施形態を示す図で、図1は実施例の支持係留金物による安全索の張設状況を示す説明図、図2は実施例の支持係留金物を示す側面図および斜視図、図3は実施例の支持係留金物を鉄骨柱に取り付けた状態を示す斜視図、図4は実施例の支持係留金物を鉄骨柱の係合部に取り付けた状態を示す側面図、図5は実施例の支持係留金物を鉄骨柱の係合部から取り外し可能とした状態を示す側面図である。
本実施形態の支持係留金物Sは、例えば、図1に示すように、建設工事現場に立設された鉄骨柱1(1a、1b)に溶接固定された板状部材2(図3〜図5参照)に取り付けて使用される。図1において、支持係留金物Sの安全索取付部材40には、ロープ4の先端に固定されたフック5が係合固定されている。これにより、ロープ4の先端が鉄骨柱1aに係留されている。また、ロープ4の中間部は、別の鉄骨柱1bに取り付けられた支持係留金物Sの安全索取付部材40に挿通されて支持されている。このようにして、長尺のロープ4の所定位置をそれぞれ鉄骨柱1に係留または支持させることができ、建設工事現場にロープ4を張設することができる。
建設現場に張設されたロープ4は、例えば工事関係者の歩行誘導範囲を規制するためのものであるが、本例の支持係留金物Sは、これ以外にも、例えば、作業者の身体にとりつけた安全帯のフックを係留するロープ(いわゆる親綱)を、必要に応じて建設工事現場の支柱、鉄骨柱、足場材などに締結または支持させて設置するために使用することができる。
(鉄骨柱に設けられた係合部の構成)
まず、本実施形態の支持係留金物Sを係合させるために鉄骨柱1の外周面に設けられた係合部3の構成について図3を参照しながら説明する。
この鉄骨柱1は断面矩形の鉄骨柱であり、その外周面には、隣接する2側面に沿って、板状部材2が溶接等により帯状に固定されている。この板状部材2は、略くの字状に屈曲された鋼板等により形成されており、鉄骨柱1の幅方向の略中央に位置される部位が、略コの字状に屈曲されて外側に突出した形状とされている。従って、この板状部材2を鉄骨柱1に取り付けると、屈曲部2aと鉄骨柱1の外周面との間には所定の隙間が空くようになっている。また、この屈曲部2aには、隙間を挟んで鉄骨柱1の外周面と対向する面に、鉄骨柱1の頂部側から基部側に向けて所定の幅及び深さで切り込んだ切り込み部2bが形成されている。
屈曲部2aにおける板状部材2と鉄骨柱1との隙間は、本実施形態の支持係留金物Sに設けられた後述する係止ピン11の先端部11b(図2(a)、図4参照)の厚さに対して、同一か或いは若干大きめとなるように形成されている。また、切り込み部2bの切り込み幅は、係止ピン11の基端部11a(図2(a)参照)の径寸法よりも幅広かつ先端部11bの径寸法よりも幅狭となるように形成されている。従って、係止ピン11の基端部11aを切り込み部2bの上端から差し込んで先端部11bを引っ掛けることにより、係止ピン11を板状部材2に係合させることができる。
つまり、本実施形態では、板状部材2を鉄骨柱1の外周面に溶接固定することにより、鉄骨柱1の外周面に係合部3を形成し、この係合部3に支持係留金物Sを係合させることができる。従って、従来例のように鉄骨柱1にねじ穴を穿設するような困難な作業を行う必要がない。なお、本実施形態の板状部材2には屈曲部2aが2箇所形成されており、鉄骨柱1の隣接する2側面にそれぞれ係合部3が形成されている。従って、隣接する2側面のいずれの面であっても支持係留金物Sを係合させることができる。
なお、板状部材2は、鉄骨柱1を3方向から囲み3方向に係合部3を設けるコの字状の板状部材や、1方向にのみ係合部3を設ける平面状の板状部材であっても良いが、くの字形状であれば鉄骨柱1の断面寸法が変化しても使用することができる。また、鉄骨柱1の角から係合部3までの寸法を一定にすることができる。
(支持係留金物の構成)
次に、本実施形態の支持係留金物Sの構成について説明する。図2、図3に示すように、この支持係留金物Sは、本体部材10と、ストッパ部材20と、作動部材30と、安全索取付部材40と、を組み付けて構成されている。なお、図2(a)は支持係留金物Sの側面図、図2(b)は支持係留金物Sの斜視図である。
まず、本体部材10の構成について説明する。
本体部材10は略角柱状に形成されており、図3に示すように、長尺方向を縦向きにして鉄骨柱1に取り付けられる。図2(a)に示すように、本体部材10の一側面10aの上端側には、係止ピン11が設けられている。この係止ピン11は、本体部材の側面から略垂直に突出するように形成された基端部11aと、基端部11aの先端に設けられ基端部11aよりも径の大きな平板状の先端部11bとを有して形成されている。この係止ピン11は、上述したように基端部11aが切り込み部2bの幅よりも小さな径寸法、かつ、先端部11bが切り込み部2bの幅よりも大きな径寸法とされている。
また、本体部材10には、係止ピン11よりも下端側であって係止ピン11から所定寸法だけ離れた位置に、ストッパ部材20が組み付けられている。また、ストッパ部材20よりもさらに下端側には、作動部材30が組み付けられている。ストッパ部材20及び作動部材30は、それぞれ、本体部材10に回動可能に連結されている。
なお、本体部材10は略角柱状に限定されず、矩形断面以外の多角形断面や、円形断面のパイプ材を用いても良い。また、C型部材や溝形部材のように側面に切り欠きのある部材を用いても良い。また、内部に中空部を有しない部材であってもよい。また、係止ピン11とストッパ部材20との間に湾曲部や屈曲部が設けられていてもよい。
この本体部材10には、係止ピン11と反対側の側面10dに、安全索取付部材40が取り付けられている。ここで、安全索取付部材40の構成について説明する。
図2(a)に示すように、安全索取付部材40は、例えば、安全索やフックを挿通したり係合固定したりするための環状の頭部41と、本体部材10に設けられたねじ穴12に螺着されるねじ部42と、頭部41とねじ部42とを連結する連結部43と、を備えて構成されている。すなわち、安全索取付部材40として、物体を吊るために用いられる公知のアイボルトを用いることができる。このような安全索取付部材40は、本体部材10に着脱可能とされている。従って、必要に応じて交換することができる。また、規格品のアイボルトを使用することができるので、製造コストの低減及び製造工程の簡易化を図ることができる。
なお、安全索取付部材40の取り付け位置は側面10dに限定されず、他の側面10b、10cであってもよい。要するに、外部に露出した面であって他の部材に干渉しない位置であればどの位置に取り付けてもよい。
次に、ストッパ部材20の構成について説明する。
ストッパ部材20は、図2(b)に示すように、中間部21が溝形鋼のような略コの字型断面とされている。ストッパ部材20の上端には爪部24(点線L1よりも上端側の部位)が設けられている。爪部24は、フランジ面24bの立ち上がり高さ、すなわちフランジ高さが先端側ほど低くなり斜線状の端部を有する形状とされている。また、ストッパ部材20の爪部24と反対側の先端部25(点線L2よりも下端側の部位)は、中間部21よりもフランジ面の立ち上がり高さが低く形成されている。なお、この中間部21が、本発明の第1の溝形部に相当する。
中間部21は、図2(a)に示すように、そのウェブ面21aが本体部材10の側面10aに沿って組み付けられている。すなわち、ストッパ部材20は、本体部材10の外周面を3方から囲むように配設されている。また、中間部21のフランジ面21bは、本体部材10の側面10aに隣接する側面10b,10cに、それぞれビス等の連結部材22により回動可能に連結されている。この連結位置は、側面10b,10cを略垂直に貫通する軸23上の位置とされる。
このように、ストッパ部材20は、本体部材10に対して軸23を回動中心として回動可能に構成されている。すなわち、ウェブ面21aが、係止ピン11が設けられた側面10aに対して回動可能に構成されている。言い換えれば、本実施形態では、爪部24の先端が側面10aから離間される方向に変位すると、爪部24のウェブ面24aと側面10aとのなす角度が増大されるように構成されている。
そして、ストッパ部材20は、軸23からみて爪部24と反対側に先端部25が設けられている。従って、爪部24の先端が側面10aから離間される方向(図2(a)に示す矢印A側)にストッパ部材20を回動させると、爪部24と反対側の先端部25は、側面10aに近づく方向(図2(a)に示す矢印B側)に変位される。
また、本実施形態では、図2(a)に示すように、ストッパ部材20のウェブ面と側面10aとの間に付勢部材26が設けられている。この付勢部材26は、例えば、板ばねやねじりばね等のばね部材から構成することができる。すなわち、板ばねやねじりばねの一端をウェブ面21a、24a等に接続し、他端を側面10aに接続する。これにより、ねじりばねの圧縮長さや板ばねの開き角度に応じた弾性力で爪部24を側面10aから離間される方向に押圧し付勢することができる。付勢部材26としては、ばねに限らず、長さや角度等の変化に応じて押圧力や回動力を加えることができる弾性部材ならどのようなものであってもよく、また、一定の方向に回転力を加えることが可能な、ゼンマイ等の部材であってもよい。
爪部24は、上記のように、付勢部材26の付勢力により、常時は側面10aから離間される方向、言い換えれば爪部24と側面10aとのなす角度が増大される方向に付勢されている。一方、上記のように、軸23からみて爪部24と反対側には、先端部25が設けられている。従って、先端部25が側面10aから離間される方向、言い換えれば先端部25と側面10aとのなす角度が増大される方向に先端部25に外力を加えることにより、軸23を支点として、てこの原理により、付勢部材26による付勢方向(図2(a)に示す矢印A側)と逆方向に爪部24を回動させることができる。
次に、作動部材30の構成について説明する。
この作動部材30は、上述したストッパ部材20の軸23よりも下端側の部位、例えば先端部25のウェブ面25aに、側面10aから離間される方向に力を加えることができるように構成されている。作動部材30には、図2(a)(b)に示すように、ストッパ部材20側の先端(後述する連結部材33よりも上方の部位)が2枚の略平行な作動片31,31とされ、他端側には把持部32が設けられている。
作動片31は、ストッパ部材20と本体部材10の側面10b、10cとの隙間に配設されており、先端がストッパ部材20の回動軸である軸23に干渉しない程度の長さで設けられている。
把持部32は、ストッパ部材20の中間部21及び先端部25の略コの字型断面形状の内法寸法よりも若干小さい寸法の略コの字型断面形状を有している。把持部32の上端側のフランジ面32bは2面ともそれぞれストッパ部材20側に延出されており、作動片31,31に接続されている。この把持部32は、ストッパ部材20とは逆向きに本体部材10に組み付けられている。すなわち、把持部32のウェブ面32aが、側面10aと略平行な側面10d側に位置されている。また、把持部32のフランジ面32bは、作動片31から遠ざかる側の先端ほどフランジ高さが低くなっており、斜線状に形成されている。このように斜線状に構成されていると、鉄骨柱1の係合部3に係止ピン11を係止させた状態において、フランジ部分の先端と鉄骨柱1との間には、把持部32を把持するために指先を十分入れることができる程度の隙間が確保される。
なお、把持部32の略コの字型断面形状の部位が本発明の第2の溝形部に相当する。
また、作動部材30は、作動片31が、本体部材10の側面10b、10cに、ビス等の連結部材33によって回動可能に連結されている。従って、作動部材30は、連結部材33の位置で、本体部材10を略垂直に貫通する軸34を回動中心として回動可能に構成されている。このとき、作動片31は、軸34よりもストッパ部材20側に位置する部位の長さが、軸34とストッパ部材20のウェブ面25aとの距離よりも長くなる位置で連結されている。
このような構成において、把持部32を把持して図2(a)に示す矢印C側に回動させると、この回動運動に基づいて、作動片31の端面31aが側面10aに対して傾き、ウェブ面25a側に移動する。そして、さらに作動片31を回動させると端面31aがウェブ面25aに当接され、ウェブ面25aを本体部材10から遠ざかる方向に押圧移動させることができる。そして、これに伴って、軸23を支点として、てこの原理により、付勢部材26による付勢方向と逆方向に爪部24を回動させることができる。
(支持係留金物の着脱操作)
次に、以上のような構成を有する支持係留金物Sの着脱動作について図4、図5を参照しながら説明する。
まず、鉄骨柱1の外周面に設けられた係合部3の切り込み部2bに、支持係留金物Sの係止ピン11を、鉄骨柱1の頂部側から基部側へ向けて(矢印Dの方向)差し込んで係止させる。切り込み部2bの下端まで係止ピン11を差し込むと、付勢部材26(図2(a)参照)によって鉄骨柱1側に向かって付勢されたストッパ部材20の爪部24が、板状部材2の下端を乗り越えて、係合部3における鉄骨柱1と板状部材2との隙間に移動され、爪部24の先端が鉄骨柱1の外周面に当接する。すなわち、爪部24の先端が係合部3の下端に係止されている。
爪部24がこのように係止されると、本体部材10を柱頂部側へ移動させることができない。すなわち、係止ピン11が係合部3から外れない状態となり、支持係留金物Sが鉄骨柱1の係合部3から外れない状態となっている。従って、確実に支持係留金物Sが鉄骨柱1に取り付けられている。
次に、支持係留金物Sを取り外す際には、以下のように行う。図5に示すように、作動部材30の把持部32を把持して鉄骨柱1の外周面から遠ざかる方向(矢印Eの方向)に移動させ、これに伴って作動部材30の作動片31の端面が鉄骨柱1側に移動される。
すると、作動片31の端面に当接されたストッパ部材20の先端部25が、鉄骨柱1側に押圧移動される(矢印Fの方向)。これにより、ストッパ部材20の爪部24が、付勢部材26(図2(a)参照)の付勢力に逆らって鉄骨柱1の外周面から遠ざかる方向に移動される。従って、爪部24の先端は板状部材2の下端を乗り越えて本体部材10側へ移動され、爪部24の先端が係合部3の下端に係止されていない状態となる。この状態では、本体部材10を柱頂部側へ移動させることができる。従って、支持係留金物Sを、鉄骨柱1の係合部3から取り外すことが可能な状態となっている。
以上のように、本発明では、以下のような効果を奏する。
(1)付勢部材26によって常に付勢されているストッパ部材20の爪部24は、切り込み部2bに係止ピン11を係止させることにより、自動的に係合部3の下端に係止される。従って、容易かつ確実に、支持係留金物Sを鉄骨柱1に外れないように取り付けることができる。
(2)把持部32の操作により、爪部24の先端を付勢力に逆らって本体部材10側に移動させることができる。従って、容易に支持係留金物Sを鉄骨柱1から取り外すことができ、容易に支持係留金物Sの再利用や設置場所の変更を行うことができる。
(3)角形鋼管や溝形部材、アイボルト、ばね、等の規格品の資材を用いて製作することができるので、支持係留金物Sの製造コストを削減すると共に、製造工程を簡易化することができる。
(4)溶接等により容易に係合部3を鉄骨柱1の外周面に取り付けることができる。従って、鉄骨柱にねじ穴等を穿設するなどの困難な作業を行う必要がない。
実施例の支持係留金物による安全索の張設状況を示す説明図である。 実施例の支持係留金物を示す側面図および斜視図である。 実施例の支持係留金物を鉄骨柱の係合部に取り付けた状態を示す斜視図である。 実施例の支持係留金物を鉄骨柱の係合部に取り付けた状態を示す側面図である。 実施例の支持係留金物を鉄骨柱の係合部から取り外し可能とした状態を示す側面図である。 安全索を貫通させて支持するための従来例の構成を示す説明図である。
符号の説明
1,1a,1b‥鉄骨柱
2‥‥板状部材
2a‥屈曲部
2b‥切り込み部
3‥‥係合部
4‥‥ロープ
5‥‥フック
10‥本体部材
10a,10b,10c,10d‥側面
11‥‥係止ピン
11a‥基端部
11b‥先端部
12‥‥ねじ穴
20‥‥ストッパ部材
21‥‥中間部
21a‥ウェブ面
21b‥フランジ面
22‥‥連結部材
23‥‥軸
24‥‥爪部
24a‥ウェブ面
24b‥フランジ面
25‥‥先端部
25a‥ウェブ面
26‥‥付勢部材
30‥‥作動部材
31‥‥作動片
31a‥端面
32‥‥把持部
32a‥ウェブ面
32b‥フランジ面
33‥‥連結部材
34‥‥軸
40‥‥安全索取付部材
41‥‥頭部
42‥‥ねじ部
43‥‥連結部
100‥ねじ穴部材
101‥貫通孔
110‥ねじ部
120‥筒状部
A,B,C,D,E,F,‥矢印
S‥支持係留金物

Claims (5)

  1. 鉄骨柱の外周に着脱可能に構成され、建築用の安全索を前記鉄骨柱に係留または支持させる支持係留金物であって、
    前記鉄骨柱の外周面に設けられた係合部に係止される係止部が一端側の側面に設けられた本体部材,該本体部材の他端側に回動可能に連結された作動部材,該作動部材と前記係止部との間に配設され前記本体部材に回動可能に連結されたストッパ部材,前記本体部材の外側面に設けられ前記安全索が取着される安全索取付部材,を備え、
    前記ストッパ部材は、前記本体部材の前記係止部側の側面に沿って配設されると共に先端を前記係止部側に向けて配設された爪部を有し、該爪部は、前記側面に対して回動可能とされ、かつ、前記爪部の先端を前記側面から離間する方向に付勢する付勢部材に接続され、
    前記作動部材は、前記ストッパ部材の前記作動部材側の端部と前記本体部材との間に介在する作動片と、該作動片に接続された把持部と、を有すると共に、該把持部の移動に応じて前記作動片が前記ストッパ部材側へ移動されることに基づき、前記ストッパ部材を前記付勢部材による付勢方向と逆方向に作動させることを特徴とする支持係留金物。
  2. 前記本体部材は略角柱状に形成され、
    前記ストッパ部材は、前記本体部材の外周面を囲む略コの字状断面の第1の溝形部を有すると共に、該第1の溝形部のウェブ面が前記側面に沿って配設され、かつ、前記第1の溝形部のフランジ面が前記本体部材の外周面に回動自在に連結されたことを特徴とする請求項1に記載の支持係留金物。
  3. 前記把持部は、前記第1の溝形部と逆向きに配設された略コの字状断面の第2の溝形部を有し、該第2の溝形部のフランジ面は、一端側が前記ストッパ部材側に延出され前記作動片に接続されると共に、前記本体部材の外周面に回動可能に連結され、かつ、他端側のフランジ高さが先端に近いほど低くなるように形成されたことを特徴とする請求項2に記載の支持係留金物。
  4. 前記付勢部材は、ばねからなることを特徴とする請求項1に記載の支持係留金物。
  5. 前記係止部は、前記鉄骨柱の外周面との間に所定の隙間を有して配設される板状部材の切り込み部に係止されると共に、前記爪部の先端は、前記板状部材の端部に係止されることを特徴とする請求項1に記載の支持係留金物。
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