JP4625325B2 - スパークプラグの製造方法 - Google Patents

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Description

本発明はスパークプラグの製造方法に関する。
図5に示すように、一般的なスパークプラグ100は、筒状の主体金具91と筒状の絶縁体92と棒状の中心電極93と接地電極94と端子95とを備えている。絶縁体92は、軸孔92bを有して主体金具91の軸方向に延在し、両端を主体金具91の両端から突出させて主体金具91内に固定されている。中心電極93は、絶縁体92内で軸方向に延在し、先端(図5の下方側)を絶縁体92の先端から突出させ、後端(図5の上方側)を絶縁体92内で端子95の先端と電気的に接続させている。端子95は、後端を絶縁体92の後端から突出させている。接地電極94は、主体金具91の先端に一端部94aが固定され、他端部94bが中心電極93の先端に対向するように配設されて、中心電極93との間に放電ギャップgを形成している。
そして、高い耐久性を発揮するために、スパークプラグ100では、中心電極93及び接地電極94の少なくとも一方(図5では両方)の放電ギャップgを形成する位置に耐火花消耗材からなるチップT10、T20が溶接されることがある(特許文献1)。
このような中心電極93や接地電極94は、例えば抵抗溶接やレーザ溶接の溶接工程において、接地電極94用の電極母材M10や中心電極93用の電極母材M20の一部とチップT10、T20の一部とを溶融させた溶融部W10、W20を形成することによって電極母材M10、M20にチップT10、T20を溶接することで得られる。このスパークプラグ100では、チップT10、T20によって、電極母材M10、M20の消耗を低減させることが可能である。
特許2079952号公報
ところで、上記のような溶接工程を行う際、中心電極93や接地電極94は、溶接不足によってチップT10、T20が電極母材M10、M20から剥離することを防止できるような溶接工程時の溶接条件を定めている。ここで、溶接条件とは、溶接工程が例えば抵抗溶接で行われる場合には、加圧力、電力量、通電時間等をいい、溶接工程が例えばレーザ溶接で行われる場合には、電力量、レーザ光のショット間隔、レーザ光のショット回数等をいう他、電極母材M10、M20の材質及びチップT10、T20の材質もいう。
しかしながら、この溶接工程時の溶接条件においては、図6に示すように、溶融部W10、W20に溶接ダレW11やスパッタW12が発生するおそれがあった。なお、図6は接地電極94を図示しているが、中心電極93についても同様である。
そして、これらの溶接ダレW11やスパッタW12は、使用前のスパークプラグ100の外観を損なうばかりでなく、内燃機関等で使用中に電極母材M10、M20から剥離し、中心電極93と接地電極94とを短絡させてしまうおそれがあった。そのためにスパークプラグ100は耐久性の低下を生じるおそれがあった。このため、従来は、極端な溶接ダレW11やスパッタW12については、製造時に面倒な作業によって削去することにより使用後の耐久性の維持を図ることとしており、そのために製造コストの高騰化を生じてしまっていた。
本発明は、上記従来の実情に鑑みてなされたものであって、チップが電極母材から剥離することを防止することによる耐久性の維持と製造コストの低廉化との両立を図ることが可能なスパークプラグの製造方法を提供することを解決すべき課題としている。
本発明のスパークプラグの製造方法は、筒状の主体金具と、該主体金具が取り囲むようにして当該主体金具に固定され、軸孔を有する筒状の絶縁体と、先端を該絶縁体の先端から突出させて該絶縁体内に固定された中心電極と、該主体金具に一端部が固定され、他端部と該中心電極との間に放電ギャップを形成する接地電極とを備え、該中心電極及び該接地電極の少なくとも一方は、電極母材と、該電極母材の該放電ギャップを形成する位置に溶接されたチップとを有するスパークプラグの製造方法であって、
前記電極母材の一部と前記チップの一部とを溶融させた溶融部を形成することで、該電極母材に該チップを溶接する溶接工程と、
該溶接工程後、該溶融部の融点よりも高く、該電極母材及び該チップの融点よりも低い温度で加熱することにより、該溶融部を再溶融する再溶融工程とを備え
前記再溶融工程は、前記溶融部にレーザ光を照射し、
前記レーザ光は、前記電極母材、前記チップ及び前記溶融部以外を焦点として、少なくとも前記溶融部を全て含むように照射し、
軸線を通る仮想断面にて切断した時、前記焦点は、前記電極母材に対して前記チップとは反対側に位置することを特徴とする。
本発明のスパークプラグの製造方法は、電極母材の一部とチップの一部とを溶融した溶融部を形成することで、電極母材にチップを溶接する溶接工程を備える。このため、溶接不足によって、チップが電極母材から剥離することを防止できる溶接条件にてチップを電極母材に溶接することができる。
そして、本発明のスパークプラグの製造方法は、溶接工程後、溶融部の融点よりも高く、電極母材及びチップの融点よりも低い温度で加熱することにより、溶融部を再溶融する再溶融工程を備える。これにより、溶接工程時に、溶融部に生じる溶接ダレやスパッタ等を再溶融することができ、得られるスパークプラグに溶接ダレやスパッタが残存しにくくなる。
このため、本発明のスパークプラグの製造方法によって得られたスパークプラグは、使用中に溶接ダレやスパッタが中心電極と接地電極とを短絡させ難く、従来のような面倒な作業を行わなくても、高い耐久性を発揮することができる。また、こうして得られたスパークプラグは、溶接ダレやスパッタによって品質に差が出る懸念を払拭することもできる。
したがって、本発明のスパークプラグの製造方法によれば、チップが電極母材から剥離することを容易に防止し、耐久性の維持と製造コストの低廉化との両立を実現することができる。
なお、溶融部は電極母材とチップとの合金となっており、溶融部の融点は電極母材及びチップの融点よりも低い温度となっていることは言うまでもない。このため、再溶融工程では、溶融部の融点よりも高い温度にて加熱することも言うまでもない。また、溶融部は、電極母材の一部及びチップの一部を溶融させた部位(図6におけるB10)だけでなく、溶接ダレやスパッタを含む。
さらに、本発明のスパークプラグの製造方法は、再溶融工程では、溶融部にレーザ光を照射する。このように、レーザ光を用いて再溶融工程を行うことで、製造コストの低廉化を図ることができる。
また、本発明のスパークプラグの製造方法は、レーザ光が電極母材、チップ及び溶融部以外を焦点とする。電極母材、チップ及び溶融部以外を焦点とするレーザ光は、これらを焦点とするレーザ光よりも、電極母材、チップ及び溶融部にエネルギーが集中することがないことから、容易に電極母材及びチップの融点より低く、かつ、溶融部の融点よりも高くできる。
さらに、本発明のスパークプラグの製造方法は、レーザ光が少なくとも溶融部を全て含むように照射する。レーザ光の焦点が電極母材、チップ及び溶融部以外となる際に、レーザ光が溶融部を全て含むように照射することで、溶融部全体を一度に再溶融でき、製造コストの低廉化の効果が大きくなる。
また、本発明のスパークプラグの製造方法は、軸線を通る仮想断面にて切断した時、焦点が電極母材に対してチップとは反対側に位置する。焦点が電極母材に対してチップ側に配置するよりも、焦点が電極母材に対してチップとは反対側に位置することで、容易にレーザ光の再溶融条件を得ることができる。
なお、本発明のスパークプラグの製造方法において、再溶融工程前の溶接工程としては、抵抗溶接、レーザ溶接、電子ビーム溶接等を採用することができる。これらのうち、レーザ溶接を溶接工程として採用することが好ましい。これにより、溶接工程と再溶融工程とを同じ設備によって行うことができるため、スパークプラグを安価に大量生産することができる。
また、接地電極の場合、再溶融後にチップの放電ギャップを形成する先端面は、溶接ダレ等により溶融部により覆われることがある。このとき、溶融部によってチップが全て覆われてしまうと、放電ギャップの距離が変化するため、スパークプラグの性能が低下するおそれがある。さらに、チップの先端面が全て覆われた場合、チップの先端面を覆う溶融部にブローホール(気泡)等が形成され、スパークプラグの性能が低下するおそれもある。よって、チップの先端面のうち少なくとも一部が露出していることが好ましく、チップ先端面の50%以上露出していることがより好ましく、80%以上が露出していることがさらに好ましい。
(試験例1)
実施形態のスパークプラグ1について説明する。このスパークプラグ1は、背景技術にて説明したスパークプラグ100と同様の形態を有するので、図5を用いて説明し、同様の構成については、同記号を用いる。
図5に示すように、本実施形態のスパークプラグ1は、筒状の主体金具91、先端部が突出するようにその主体金具91内に嵌め込まれた絶縁体92、先端部を突出させた状態で絶縁体92の内側に設けられた中心電極93、主体金具91に一端が結合され、他端側が中心電極93の先端と対向するように配置された接地電極94等を備えている。そして、接地電極94と中心電極93との間には放電ギャップgが形成されている。
主体金具91は炭素鋼等で形成され、主体金具91の先端側(図5の下方側)外周面には取付け用のねじ部911が形成されている。また、ねじ部911の後端側には、鍔部912、スパークプラグ1をシリンダヘッド等に取り付ける際に工具をあてがう工具係合部913が形成されている。このスパークプラグ1は、該ねじ部911により例えばガソリンエンジン(内燃機関)のシリンダヘッドに取り付けられる。そして、その状態で後述する接地電極94と中心電極93との間に高電圧を印加することにより、放電ギャップgに火花放電して、該エンジンの着火源としての役割を果たすこととなる。
一方、主体金具91の内周には、先端側に向かって縮径する段部914が形成されており、この段部914にパッキン6を介して後述する絶縁体92の段部924が係合し、絶縁体92が主体金具91に固定される。
絶縁体92は、軸線方向中央部に鍔部921が形成され、さらにその先端側に向かって、中径部922、小径部923が形成されている。そして、中径部922と小径部923とを連結する段部924が形成されており、この段部924が主体金具91の段部914に係合する。他方、鍔部921の後端側には、コルゲーション部925が形成されている。
絶縁体92は、軸孔926が軸方向に形成されており、その後端側に端子95が挿入・固定され、同じく先端側に中心電極93が挿入・固定されている。そして、軸孔926内には、この中心電極93と端子95とを電気的に接続する導電性ガラスシール層7、抵抗体8、導電性ガラスシール層9が先端側から順に配置されている。なお、抵抗体8を省略し、端子95と中心電極93とを単一の導電性ガラスシール層で接合するようにしてもよい。
中心電極93は、電極母材M20がインコネル(Inconel;登録商標)等のNi合金で構成されている。そして、後述の方法を用いて、先端側にチップT20が溶接されている。なお、チップT20は、Pt−13Ir等のPt合金、Ir−5Pt等のIr合金等の貴金属から形成されている。一方、中心電極93にはCu等の芯材931が挿入されている。なお、中心電極93は、芯材931がなくともよい。
接地電極94は、電極母材M10がインコネル等のNi合金で構成されている。そして、後述の方法を用いて、先端側にチップT10が溶接されている。なお、チップT10は、Pt−20Ir、Pt−10Ni等のPt合金やIr合金等の貴金属から形成されている。
次に、本実施形態のスパークプラグ1の製造方法について説明する。なお、公知の製造方法については、簡略化又は省略し、本発明の電極母材M10、M20とチップT10、T20との溶接工程及びその後の再溶融工程を中心に説明する。また、下記説明は、接地電極94用の電極母材M10とチップT10との溶接工程及び再溶融工程を説明するが、中心電極93用の電極母材M20及びチップT20の溶接工程及び再溶融工程についても同様である。
まず、主体金具91、絶縁体92及び中心電極93をそれぞれ公知の手法によりそれぞれの寸法に作製する。なお、中心電極93は、後述する溶接工程及び再溶融工程を経て説明する電極母材M20の先端側にチップT20が溶接されている。そして、絶縁体92の後端側から中心電極93挿入する。その後、導電性ガラスシール層7、抵抗体8、導電性ガラスシール層9を順に充填し、さらに、後端側に端子95を挿入し、公知の手法により封止する。その後、その絶縁体92の段部924をパッキン6を介して、主体金具91に係合させ、主体金具91の後端側に設けられた加締め部915にて加締めることで、主体金具91に絶縁体92を固定する。その後、主体金具91の先端に電極母材M10の一端部を公知の手法により接合する。
そして、電極母材M10の後端側にチップT10を溶接する。なお、電極母材M10とチップT10との溶接方法は、抵抗溶接、レーザ溶接等を使用することができる。以下、図面を使用して具体的に説明する。
まず、図1に示すように、接地電極94用の電極母材M10とチップT10とを用意した。電極母材M10は、インコネル601のNi合金からなる幅2.7mm、厚さ1.3mmの棒状のものである。チップT10は、白金合金からなる直径1.1mm、厚さ0.4mmの円柱状のものである。
次に、溶接工程として、それぞれ電極母材M10上にチップT10を設けて抵抗溶接を行った。抵抗溶接の条件は、溶接不足によってチップT10が電極母材M10から剥離することがないように、サイクル10(アップスロープ5サイクル)、電流900A、加圧力25kgfとした。
これにより、それぞれ電極母材M10の一部とチップT10の一部とを溶融させた溶融部W10を形成し、電極母材M10にチップT10を溶接した。溶接工程後の切断面の光学顕微鏡写真を図2に示す。図(a)は20倍の写真であり、図(b)は40倍の写真である。ここで、得られた各溶融部W10には、図2に示すように、溶接ダレW1やスパッタW2が発生していた。
このため、再溶融工程として、焦点Fを電極母材M10に対してチップT10とは反対側に配置したレーザ光Lを照射し、溶融部W10を再溶融させた。レーザ照射装置は住友重機械工業(株)製のYAGレーザ装置「JK702H」である。レーザ光Lのショット間隔は、パルス幅2.5秒、パルス周波数10Hzのものである。焦点Fは、電極母材M10のチップT10側の面から3mm離れた位置とした。そして、レーザ光L内に少なくとも溶融部W10を含むようにし、電力量150Wのレーザ光Lを5回ショットした。こうして、接地電極94を得た。
そして、接地電極94の断面を観察した。この際、チップT10の中心を通り、電極母材M10のチップT10側の面に対して垂直な面によって各接地電極94を切断し、この切断面を腐食させてから光学顕微鏡写真の撮影を行った。この切断面の光学顕微鏡写真を図3に示す。図(a)は20倍の写真であり、図(b)は40倍の写真である。
図3より、接地電極94は、溶接ダレW1やスパッタW2が再溶融されることにより残存しておらず、極めて滑らかな溶融部W10が形成されていることがわかる。
このため、図5に示すように、この接地電極94を採用したスパークプラグ1は、使用中に溶接ダレW1等が中心電極93と接地電極94とを短絡させるおそれがなく、従来のような面倒な作業を行わなくても、高い耐久性を発揮することができるのである。また、こうして得られたスパークプラグ1は、溶接ダレW1等によって品質に差が出る懸念を払拭することもできる。
したがって、スパークプラグ1の耐久性の維持と製造コストの低廉化との両立を実現することができるのである。
さらに、この製造方法は、再溶融工程では、溶融部W10にレーザ光Lを照射するため、製造コストの低廉化を図ることができる。
また、電極母材M10、チップT10及び溶融部W10以外を焦点Fとするレーザ光Lは、これらを焦点Fとするレーザ光Lより、溶融部W10にエネルギーが集中することがないことから、容易に電極母材M10及びチップT10の融点より低く、かつ溶融部W10の融点よりも高くできる。
さらに、この製造方法は、レーザ光Lが少なくとも溶融部W10を全て含むように照射するため、溶融部W10全体を一度に再溶融でき、製造コストの低廉化の効果が大きい。
また、この製造方法は、軸線を通る仮想断面にて切断した時、焦点Fが電極母材M10に対してチップT10とは反対側に位置するため、容易にレーザ光Lの再溶融条件を得ることができる。
(試験例2)
試験例2では、図5に示す接地電極94を作製した後、バーナによる耐久試験を行った。
まず、試験例1と同様、図1に示すように、複数の接地電極94用の電極母材M10とチップT10とを用意して、それぞれ抵抗溶接による溶接工程を行なった。こうして、再溶融工程を行わずに得られた各接地電極94のうち、二つを比較品1、2とする。
次に、残りの各接地電極94を対象として、試験例1と同様に再溶融工程を行なった。得られた接地電極94を試験品1、2とする。
続いて、得られた試験品1、2及び比較品1、2の接地電極94を対象として、バーナによる耐久試験を行なった。バーナによる冷熱条件は、バーナを2分間ONとして温度900°Cに保ち、続いて1分間OFFとすることを1サイクルとした場合の1000サイクルとした。
各接地電極94の試験例1と同様の断面を観察した。そして、図4に示すように、それぞれチップT10の電極母材M10側の面の切断面上の長さHと、チップT10の電極母材M10側の面と電極母材M10との間に生じたクラックCの切断面上の長さA(図4のA1とA2とを足した値)とを測定した。そして、割合A/Hをクラック率(%)として算出した。レーザ条件及びこれらの結果を表1に示す。
表1より、試験品1、2及び比較品1、2は、バーナによる耐久試験によっても、クラックCが進行し難いことがわかる。このため、再溶融工程を行なったとしても、チップT10の耐剥離性を維持できることがわかる。
次に、スパークプラグ1の製造方法の別実施形態について説明する。なお、別の実施形態は、溶接工程及びその後の再溶融工程が本実施形態と異なるものであり、その他の製造方法については省略し、溶接工程及び再溶融工程を中心に説明する。
まず、溶接工程として、電極母材M10上にチップT10を設けて、その境界に焦点Fが配置されるようにレーザ光Lを照射し、レーザ溶接を行う。これにより、電極母材M10の一部とチップT10の一部とを溶融させた溶融部W10が形成される。なお、この溶融部W10には、溶接ダレW1やスパッタW2が発生している。
次に、再溶融工程として溶接工程時のレーザ光Lを用いて溶融部W10の再溶融を行う。具体的には、電極母材M10とチップT10との境界に位置するレーザ光Lの焦点Fを電極母材M10に対してチップT10とは反対側の所定位置にずらして、溶融部W10の再溶融を行った。
このように、溶接工程と再溶融工程とを同じレーザ光Lを用いて行うことで、スパークプラグ1を安価に大量生産することができる。
以上において、本発明を試験例1、2に即して説明したが、本発明はその趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更して適用できることはいうまでもない。例えば、本発明を中心電極93について適用することは当然に可能である。
本発明はスパークプラグの製造方法に利用可能である。
試験例1、2に係り、接地電極の断面図である。 試験例1に係り、溶接工程後の接地電極の断面を示し、図(a)は20倍の光学顕微鏡写真であり、図(b)は40倍の光学顕微鏡写真である。 試験例1に係り、再溶融工程後の接地電極の断面を示し、図(a)は20倍の光学顕微鏡写真であり、図(b)は40倍の光学顕微鏡写真である。 試験例2の接地電極の断面図である。 スパークプラグの一部破断断面図である。 従来の接地電極の断面図である。
符号の説明
91…主体金具
92a…軸孔
92…絶縁体
93…中心電極
94a…一端部
94b…他端部
g…放電ギャップ
94…接地電極
M10、M20…電極母材
T10、T20…チップ
1…スパークプラグ
W10…溶融部(W1…溶接ダレ、W2…スパッタ)
L…レーザ光
F…焦点

Claims (2)

  1. 筒状の主体金具と、該主体金具が取り囲むようにして当該主体金具に固定され、軸孔を有する筒状の絶縁体と、先端を該絶縁体の先端から突出させて該絶縁体内に固定された中心電極と、該主体金具に一端部が固定され、他端部と該中心電極との間に放電ギャップを形成する接地電極とを備え、該中心電極及び該接地電極の少なくとも一方は、電極母材と、該電極母材の該放電ギャップを形成する位置に溶接されたチップとを有するスパークプラグの製造方法であって、
    前記電極母材の一部と前記チップの一部とを溶融させた溶融部を形成することで、該電極母材に該チップを溶接する溶接工程と、
    該溶接工程後、該溶融部の融点よりも高く、該電極母材及び該チップの融点よりも低い温度で加熱することにより、該溶融部を再溶融する再溶融工程とを備え
    前記再溶融工程は、前記溶融部にレーザ光を照射し、
    前記レーザ光は、前記電極母材、前記チップ及び前記溶融部以外を焦点として、少なくとも前記溶融部を全て含むように照射し、
    軸線を通る仮想断面にて切断した時、前記焦点は、前記電極母材に対して前記チップとは反対側に位置することを特徴とするスパークプラグの製造方法。
  2. 前記溶接工程は、レーザ光を照射することにより、前記電極母材に前記チップを溶接し、
    前記再溶融工程は、該溶接工程におけるレーザ光を用いて行うことを特徴とする請求項記載のスパークプラグの製造方法。
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