JP4624525B2 - 永久磁石電動機の固定子 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、産業用機器、事務機器、家電機器等に使用される永久磁石を界磁とする電動機における界磁の着磁方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、産業用機器、事務機器、家電機器等の小型化、高性能化が進み、これらの機器の駆動源として永久磁石を備えた電動機が多く用いられている。特に、最近では、性能やコスト面より回転子外径を保護部材等の非磁性材料を必要としない、リラクタンストルクを有効に利用した逆突極性を有する永久磁石埋め込み型電動機が多く見られる。一般には、電動機の回転子内の磁石に着磁を施す場合、着磁巻線を備えた着磁装置にセットし、この着磁巻線に直流電流を通電することによって永久磁石化し界磁を製作している。しかしながら、前記界磁を製作した回転子を電動機ハウジングに組み込むまでの工程において、永久磁石化された回転子に鉄粉等が付着して回転子障害を生じる原因となったり、回転子が磁性体の治具に吸着して扱い難いといった問題があった。また、電動機の制御機器等の故障により固定子巻線に異常な大電流が流れ回転子の永久磁石が減磁した場合においても、電動機が取り付けられている装置によっては、再着磁のため電動機からの取り外し及び、分解が困難な場合が多かった。
【0003】
前記問題を解決するために電動機ハウジングに固定子と回転子を組み立てた後に、この固定子巻線を着磁巻線として使用することにより、固定子と対向配置された回転子に着磁を施すいわゆる組み込み着磁と称される着磁方法が採用されている。図20、図21は、三相Y結線された固定子巻線Cu、Cv、Cwの各口出線部Tu、Tv、Twを図のような結線で着磁電源Eへ接続することで着磁されるものである。図20の結線は固定子の三相巻線の全て使用する場合、図21の結線は特定の2相を使用する場合をそれぞれ示しており、図20の結線の場合は図21のものに比べて回路抵抗が減少するため、着磁電源Eの容量が軽減される。
【0004】
一方、電動機ハウジング内において6スロットに三相4極、9スロットに三相6極等、12スロットに三相8極等の巻線を固定子の歯部に集中巻きされた巻線を施した固定子と、この固定子と対向配置された永久磁石を有する回転子を着磁する場合、前記回転子の永久磁石の磁極配置は等配に配置されているのに対し、回転子と対向配置された固定子の巻線配置の磁極が不等配となり磁極のバランスが悪いため、固定子巻線を着磁ヨークとして使用することができなかった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
従来例として示した図22は、回転子の永久磁石の磁極配置は等配に配置されているのに対し、回転子と対向配置された固定子の巻線配置の磁極が不等配となっているため磁極のバランスが悪く固定子巻線を着磁ヨークとして使用することができない例を示している。図22の固定子は6スロットに三相4極の集中巻きされた巻線30を施している。ここでは、固定子を着磁ヨークとして仮に使用する場合、着磁時の磁束の流れを固定子と回転子の横断面図を用いて示している。理想的には、固定子歯部から流入する着磁磁束は、回転子外径部に存在する継鉄部を介し回転子内部に埋め込まれた永久磁石5を通り、前記歯部の隣の固定子歯部に着磁磁束が流れるのが良い。しかしながら、固定子内径の歯部の開角、回転子の永久磁石収容孔4に埋め込まれた永久磁石5の配置、並びに、永久磁石5の厚さの設定によっては、図22の様に固定子歯部から流入した着磁磁束は回転子外周部に存在する継鉄部を介して回転子内部に埋め込まれた永久磁石5をほとんど通ることなく前記歯部の隣の固定子歯部に着磁磁束が漏れてしまい回転子を着磁することができなかった。
【0006】
また、別の組み込み着磁の方法として、例えば特開昭63−157646号公報に開示されている方法が知られている。この方法は、任意の2相の口出線を直流電源へ接続してインパルス電流を通電することによって1回目の着磁を施し、次に固定子巻線の直流電源への接続を組み換え固定子巻線と回転子の位置関係を所定の角度分ずらし、次に組み換えられた前記直流電源に接続された所定の2相の固定子巻線にインパルス電流を通電することにより2回目の着磁を施す方法であるが、この方法では、回転子軸孔側に永久磁石を深く埋め込んだ逆突極性を有する永久磁石回転子では、隣の固定子歯部に着磁磁束が漏れてしまい有効に着磁することができない。ここで、このような逆突極性を有する回転子を十分に着磁をさせようとすると、この着磁磁束が漏れようとする固定子歯部の鉄心部分を磁気飽和させ、この部分が磁気抵抗となり着磁磁束が流れないようにすればよいが、このような磁気抵抗を発生させるには、大きな着磁磁界が必要となる。この場合、大電流を固定子巻線に流し着磁磁界を発生させることになるため、この大電流により固定子巻線が動き、巻線を傷つけることとなり品質面において大きな問題となる。
【0007】
従って、外部の着磁巻線を備えた着磁装置で着磁する場合、電動機ハウジングに組み込むまでの工程において、永久磁石化された回転子に鉄粉等が付着して回転子障害を生じる原因となったり、回転子が磁性体の治具に吸着して扱い難いといった問題があった。また、特開昭63−157646号公報に公報に開示された方法で確実に逆突極性を有する回転子を十分に着磁をさせようとすると、固定子巻線に大電流を流し着磁することになるため巻線を傷つけることとなる。また、2回着磁を施すため工程が複数係り大量生産する場合、作業効率という点においても問題があった。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記問題点を解決するため、3n個(nは自然数)のスロットを有した固定子において、固定子の歯部には集中巻きされた巻線が施されている場合であって、固定子に対向配置させた2n極の逆突極性を有する埋め込み型永久磁石回転子を備え、回転子外径面に伸びた永久磁石端部の外周に空隙または切り欠きを設けて磁気漏れを防ぐようにしている回転子に着磁を施す場合、回転子軸孔の中心を基準として固定子内径側の歯部の両端部が成す角度θ1bが、前記回転子軸孔の中心を基準として前記回転子の永久磁石収容孔の外周に設けた空隙または切り欠きの磁極間に面した内周側両外端部が成す角度θ4b以下か、または、同じ開角にし、また前記回転子軸孔の中心を基準として前記固定子内径側の歯部を挟む両隣りの歯部において磁極中心寄りの歯部の端部同士が成す角度θ6bが、前記回転子軸孔の中心を基準として前記回転子の永久磁石収容孔の外周に設けた空隙または切り欠きの磁極中心に面した外周側両外端部が成す角度θ5b以上か、または、同じ開角の範囲になるような固定子の歯部とすることにより集中巻きされた巻線を施した固定子で組み込み着磁を可能とし、確実に十分且つ均等に着磁ができるようになる。
【0009】
特に、前記回転子の同一界磁極内において、前記回転子軸孔の中心を基準として前記回転子磁極間と前記回転子外径面に伸びた永久磁石収容孔の外周に設けた空隙または切り欠きの磁極中心に面した外周側両外端部の角部が成す角をθ2bとし、前記回転子軸孔の中心を基準として前記固定子内径側の歯部の両隣りの歯部において磁極中心寄り歯部の端部と前記回転子の磁極間が成す角度をθ3bとした場合、θ2b≧θ3bである時
θ3b≦θ1b/2―30°/n
但し、60°/n<θ1b<120°/n
の関係となるようなθ3bに位置あわせして着磁をした永久磁石電動機の固定子とする。
【0010】
【発明の実施の形態】
本発明と、本発明に関連する固定子と永久磁石埋め込み回転子の実施の形態を図1及至図19の図を用いて説明する。図1の実施の形態は、積層された固定子鉄心1aに、3n(nは自然数)のスロットを有しており、この固定子歯部には集中巻きが施された三相Y結線の巻線30aを備え、2n極になる様に固定子巻線を装着されている。本実施例においては、固定子に6スロットを有して三相4極となる様に固定子歯部に直接、集中巻き方式により巻線を装着している。
【0011】
また、図1の固定子鉄心1aの内径には、積層された回転子鉄心2aを配置されており、この回転子鉄心2aの軸孔3aに回転軸を圧入または、焼き嵌め等により挿入して固定される。回転子鉄心2aの永久磁石収容孔4aには、永久磁石5aを挿入しリラクタンストルクとマグネットトルクを有効に利用するために回転子外周に継鉄部を設けた逆突極性を有する永久磁石埋め込み型の回転子である。本実施例においては、先の固定子で述べた様に三相4極になる様に90°等配にラジアル方向に4等配された回転子鉄心2aの各永久磁石収容孔4aに永久磁石5aを等配配置されている。回転子鉄心2aの軸方向両端部には端板を装着させている。この端板の材質としては非磁性の材料を選ぶことが好ましい。
【0012】
この端板に設けられたピン孔と回転子鉄心2aに設けられたピン孔6aにカシメピン7aを挿入し回転子鉄心2aを一体化固着させる。カシメピン7aの材質としては、鉄心等の磁性体や非磁性体を用いることができる。尚、回転子鉄心2aのピン孔6aは、磁束の変化が少く電動機特性を悪化させない位置や、機械応力の影響が受け難い位置に設けるのが好ましい。また、永久磁石埋め込み回転子を形成する方法は前記方法に限定されるものではない。
【0013】
本実施例においては永久磁石収容孔4aはV字形状をしているが、永久磁石収容孔形状を特定するものではない。したがって、円弧状、凹字状、凸字状、長方形状等でもかまわない。ただし、回転子内部において同一磁石の両極間での磁路の短絡が生じない様に、回転子内部においてN極から同一磁石のS極間への磁路に適宜狭部が生じるように、その形状や配置に配慮する。この場合狭部の幅は、約0.2〜約2.0mmにするのが好ましい。
【0014】
図1は、3n個(nは自然数)のスロット31aを有した固定子において、固定子の歯部には集中巻きの巻線30aが施されている場合であって、固定子に対向配置させた2n極の逆突極性を有する埋め込み型永久磁石回転子において、回転子軸孔3aの中心を基準として固定子内径側の歯部の両端部が成す角度θ1aが、回転子軸孔3aの中心を基準として回転子の磁極間に面した永久磁石収容孔4a内周側両外端部の各角部12aのなす角度θ4a以下か、または、同じ開角であり、また回転子軸孔3aの中心を基準として固定子内径側の前記歯部を挟む両隣りの歯部において磁極中心寄りの歯部の端部同士が成す角度θ6aが、回転子軸孔3aの中心を基準として回転子の磁極中心に面した永久磁石収容孔4aの外周側両外端部の各角部9aが成す角度θ5a以上か、または、同じ開角の範囲に固定子内径の歯部の両端部が位置する場合において、固定子の巻線30aを着磁巻線として、この固定子と対向配置された回転子に着磁を施すことが可能となる。
【0015】
仮に、回転子軸孔3aの中心を基準として固定子内径の歯部の両端部が成す角度θ1aを、回転子の磁極間に面した永久磁石収容孔4aの内周側両外端部の各角部12aが成す角度θ4a以上にした場合、固定子歯部からの着磁磁束が永久磁石収容孔4aの内周側に存在する回転子鉄心2aに大部分が流れてしまい永久磁石5aを通過する着磁磁束が減少してしまうことになり確実に永久磁石5aを着磁することができなくなる。
【0016】
また、回転子軸孔3aの中心を基準として固定子内径側の前記歯部を挟む両隣りの歯部において磁極中心寄りの歯部の端部同士が成す角度θ6aが、回転子軸孔3aの中心を基準として回転子の磁極間に面した永久磁石収容孔4aの外周側両外端部の各角部9aが成す角度θ5a以下の開角とした場合、固定子歯部からの着磁磁束が永久磁石収容孔4aの外周側に存在する回転子鉄心2aを介して前記歯部を挟む両隣りの歯部に大部分が流れてしまい永久磁石5aを通過する着磁磁束が減少してしまうことになり確実に永久磁石5aを着磁することができなくなる。従って、固定子内径側の歯部の端部を図1の様な範囲にすることにより集中巻きの巻線30aが施された固定子で組み込み着磁を可能とし、確実に十分且つ均等に着磁ができるようになる。
【0017】
本発明に用いる永久磁石電動機は、図2及び図3に回転子の永久磁石収容孔端部の外周に空隙15aまたは切り欠き18aが設けられている。この空隙15aまたは切り欠き18aにおいては同様の位置関係となり同様の効果が得られるため、空隙15aまたは切り欠き18a以外の符号については、図を区別せず電動機構成上支障がない部分には共通の符号を用いて説明する。
【0018】
3n個(nは自然数)のスロット31aを有した固定子において、固定子の歯部には集中巻きの巻線30aが施されている場合であって、固定子に対向配置させた2n極の逆突極性を有する埋め込み型永久磁石回転子において、回転子軸孔3aの中心を基準として固定子内径側の歯部の両端部が成す角度θ1bが、回転子軸孔3aの中心を基準として回転子の永久磁石収容孔4bの外周に設けられた空隙15aまたは切り欠き18aの磁極間に面した内周側両外端部の各角部14aが成す角度θ4b以下か、または、同じ開角であり、また回転子軸孔3aの中心を基準として固定子内径側の前記歯部を挟む両隣りの歯部において磁極中心寄りの歯部の端部同士が成す角度θ6bが、回転子軸孔3aの中心を基準として回転子の永久磁石収容孔4bの外周に設けた空隙15aまたは切り欠き18aの磁極中心に面した外周側両外端部の各角部13aが成す角度θ5b以上か、または、同じ開角の範囲にすることにより固定子の巻線30aを着磁巻線として、この固定子と対向配置された回転子に着磁を施すことが可能となる。
【0019】
仮に、回転子軸孔3aの中心を基準として固定子内径の歯部の両端部が成す角度θ1bを、回転子軸孔3aの中心を基準として回転子の永久磁石収容孔4bの外周に設けられた空隙15aまたは切り欠き18aの磁極間に面した内周側両外端部の各角部14aが成す角度θ4b以上にした場合、固定子歯部からの着磁磁束が永久磁石収容孔4bの内周側に存在する回転子鉄心2bに大部分が流れてしまい永久磁石を通過する着磁磁束が減少してしまうことになり先に述べたのと同様に永久磁石を着磁することができなくなる。
【0020】
また、回転子軸孔3aの中心を基準として固定子内径側の前記歯部を挟む両隣りの歯部において磁極中心寄りの歯部の端部同士が成す角度θ6bが、回転子軸孔3aの中心を基準として回転子の永久磁石収容孔4bの外周に設けられた空隙15aまたは切り欠き18aの磁極間に面した外周側両外端部の各角部13aが成す角度θ5b以下の開角とした場合、固定子歯部からの着磁磁束が永久磁石収容孔4bの外周側に存在する回転子鉄心2bを介して前記歯部を挟む両隣りの歯部に大部分が流れるので永久磁石5bを通過する着磁磁束が減少することになる。従って、回転子の永久磁石収容孔端部の外周に空隙または切り欠きが設けられているものについても固定子内径側の歯部の端部を本発明の永久磁石電動機のようにすることにより集中巻きの巻線が施させた固定子で組み込み着磁を可能とし、確実に十分且つ均等に着磁ができるようになる。
【0021】
また、この様に構成された固定子と永久磁石回転子において、着磁の位置合せについて図4〜図7について説明する。固定子と対向配置された回転子に電動機ハウジング内に組み込んだ後、図20に示したような三相巻線の全相を使用し着磁電源Eへ接続し着磁を施す場合、固定子に配置されたスロット31aが3n個(本実施例では、3n=6)の固定子の歯部には集中巻きされた巻線30aを具備し、固定子内径の歯部の開角をθ1aとし、固定子に対向配置させた2n極(本実施例では、2n=4)の逆突極性を有する埋め込み型永久磁石回転子の同一界磁極内において回転子軸孔3aの中心を基準として回転子磁極間10aと回転子外径面に伸びた永久磁石収容孔4cの外周側外端部の角部9cが成す角をθ2aとし、回転子軸孔3aの中心を基準として回転子磁極間10aと固定子内径側の前記歯部を挟む両隣りの歯部において磁極中心寄りの歯部の端部11aが成す角度をθ3aとした場合、着磁をすることができるθ3aの固定子の歯部と回転子磁極間10aの位置関係を、
θ3a=[360°/2n−{θ1a+2(360°/3n−θ1)}]/2…(1)
とすることにより固定子のスロット31aが3nスロットで、2n極の逆突極性を有する埋め込み型永久磁石回転子を、容易に位置合わせし着磁することができる。
【0022】
ここで、図4の固定子の歯部と回転子の永久磁石収容孔4cの位置関係を特定し、着磁を可能にするための角度θ1a及びθ2a、θ3aの関係を、図4及至図7を用いて説明する。図4の様にθ2a>θ3aの場合、固定子に対向配置させた4極の逆突極性を有する埋め込み型永久磁石回転子において、永久磁石収容孔4cの外周側面を両端に延長した際に、回転子外径面と囲む領域の回転子外径面と、回転子磁極間10aと線対称にある永久磁石収容孔4cの外周側面を両端に延長した際に、回転子外径面と囲む領域の回転子外径面とが、同一の固定子歯部と接しない位置であるので、磁気漏れが発生するような短絡回路ができないため着磁することができる。
【0023】
また、図5の様にθ2a=θ3aとした場合は、図4にて説明したのと同様に、固定子に対向配置させた4極の逆突極性を有する埋め込み型永久磁石回転子において、永久磁石収容孔4dの外周側面を両端に延長した際に、回転子外径面と囲む領域の回転子外径面と、回転子磁極間10bと線対称にある永久磁石収容孔4dの外周側面を両端に延長した際に、回転子外径面と囲む領域の回転子外径面とが、同一の固定子歯部と接しない位置であるので、磁気漏れが発生するような短絡回路ができないため着磁することができる。
【0024】
また、図7の様にθ2a<θ3aの場合、固定子に対向配置させた4極の逆突極性を有する埋め込み型永久磁石回転子において、永久磁石収容孔4eの外周側面を両端に延長した際に、回転子外径面と囲む領域の回転子外径面と、回転子磁極間10cと線対称にある永久磁石収容孔4eの外周側面を両端に延長した際に、回転子外径面と囲む領域の回転子外径面とが、同一の固定子歯部に接し、固定子歯部と回転子継鉄の短絡回路ができるため磁気漏れが発生し着磁をすることができない。尚、図7では、着磁することができなかったが、回転子の寸法設定を変更することなく固定子スロット31b開口幅の寸法設定を変更することによっても着磁することができる例を図6に示す。図6のθ2aとθ3aは、θ2a>θ3aとなっている。また、固定子スロット31b開口部幅の寸法設定を変更してθ2aとθ3aの関係をθ2a=θ3aに設定しても着磁することができる。
したがって、固定子のスロット31aまたは31bが3n(3n=6)個に三相2n(2n=4)極の巻線30aを施した集中巻きの固定子においては、θ2a≧θ3aという条件において着磁ができることになる。
【0025】
また、図4を用いて説明するが、回転子軸孔3aの中心を基準として固定子内径側の歯部の両端部が成す角度θ1aが、回転子軸孔3aの中心を基準として回転子の磁極間に面した永久磁石収容孔4cの内周側両外端部の各角部12cが成す角度θ4a以上に大きいと着磁磁束が漏れて永久磁石収容孔4c内の永久磁石5cを通過する着磁磁束は少なくなり、着磁磁束の流れやすい回転子外周部の継鉄の部分に大部分の着磁磁束が流れることとなり有効に着磁することができない。仮に、この永久磁石収容孔内4cの永久磁石5cを着磁する場合、通常の着磁電流よりも大きな着磁電流が必要となる。したがって、好ましくはθ4a≧θ1aとすることにより少ない着磁電流で着磁することができる。
【0026】
よって、着磁をするための固定子の歯部と、回転子の永久磁石収容孔4cの位置関係はθ3aによって決めることができる。
したがって、着磁が容易にできる条件としては、
θ2a≧θ3aであり、且つ、θ4a≧θ1aという条件の時、
θ3a=[360°/2n−{θ1a+2(360°/3n−θ1a)}]/2…(2)
となり、
θ3a=θ1a/2−30°/n…(3)
となる。また、固定子内径歯部の両端部の開角θ1aは、隣接する固定子のスロットピッチと同じ開角以下とするため、60°/n<θ1a<120°/n(nは自然数)とするのが望ましい。
【0027】
図4においては、6スロットに三相4極の巻線30aを施した集中巻きの固定子で回転子を着磁する場合、回転子軸孔3aの中心を基準として固定子内径歯部の両端部が成す開角θ1aとし、回転子軸孔3aの中心を基準として回転子の磁極間10aと回転子外径面に伸びた永久磁石収容孔4cの磁極中心に面した外周側外端部の角部9cが成す角度θ2aとし、回転子軸孔3aの中心を基準として回転子の磁極間に面した永久磁石収容孔4cの内周側両端部の各角部12cが成す角度θ4aとした場合、θ2a≧θ3a、且つ、θ4a≧θ1aの時θ3aは、
θ3a=(θ1a/2)−15°…(4)
但し、30°<θ1a<60°
とすることにより固定子の歯部と、回転子の永久磁石収容孔4cの位置関係となり着磁をすることができる。
【0028】
また、9スロットに三相6極の巻線を施した集中巻きの固定子で回転子を着磁する場合、θ2a≧θ3a、且つ、θ4a≧θ1aの時、
θ3a=(θ1a/2)−10°…(5)
但し、20°<θ1a<40°
とすることにより着磁をすることができる。
【0029】
また、本発明の永久磁石電動機の回転子外径面に伸びた永久磁石収容孔端部の外周に空隙または切り欠きを設けた場合について図8と図12で説明する。尚、ここでは、永久磁石収容孔端部の外周の空隙15bまたは切り欠き18bとは同様の位置配置となり同様の効果が得られるため、空隙15bまたは切り欠き18b以外の符号については、図を区別せず電動機構成上支障がない部分には共通の符号を用いて説明する。固定子と対向配置された回転子に電動機ハウジング内に組み込んだ後、図20に示したように三相巻線の全相を使用し着磁電源Eへ接続し着磁を施す場合、固定子に配置されたスロット31aが3n個(本実施例では、3n=6)の固定子の歯部には集中巻きされた巻線30aを具備し、前記固定子内径の歯部の開角をθ1bとし、前記固定子に対向配置させた2n極(本実施例では、2n=4)の逆突極性を有する埋め込み型永久磁石回転子の同一界磁極内において回転子軸孔3aの中心を基準として回転子磁極間10dと前記回転子外径面に伸びた永久磁石収容孔端部の外周に設けた空隙15bまたは切り欠き18bの磁極間中心に面した永久磁石収容孔4fの外周側外端部の各角部13fが成す角をθ2bとし、回転子軸孔3aの中心を基準として回転子の磁極間10dと固定子内径側の前記歯部を挟む両隣りの歯部において磁極中心寄りの歯部の端部11dが成す角度をθ3bとした場合、着磁をすることができるθ3bの固定子の歯部と回転子磁極間10dの位置関係を、
θ3b=[360°/2n−{θ1b+2(360°/3n−θ1b)}]/2…(6)
とすることにより固定子のスロットが3nスロットで、2n極の逆突極性を有する埋め込み型永久磁石回転子において回転子外径面に伸びた永久磁石収容孔端部の外周に空隙15bまたは切り欠き18bを設けたものでも着磁することができる。
【0030】
ここで、本発明の永久磁石電動機の固定子の歯部と永久磁石回転子の回転子外径面に伸びた永久磁石収容孔端部の外周の空隙15bまたは切り欠き18bの位置関係を特定し、着磁を可能にするための角度θ1b及びθ2b、θ3bの関係を図8及至図11、図12及至図15を用いて説明する。図8または図12のθ2b>θ3bの場合、例えば、固定子に対向配置させた4極の逆突極性を有する埋め込み型永久磁石回転子において、永久磁石収容孔4fの両端の空隙15bまたは切り欠き18bの角部13f間の回転子外径面と、回転子磁極間10dと線対称にある永久磁石収容孔4fの両端の空隙15bまたは切り欠き18bの角部13f間の回転子外径面とが、同一の固定子歯部と接しない位置であるので、磁気漏れが発生するような短絡回路ができないため着磁することができる。
【0031】
また、図9または図13の様にθ2b=θ3bとした場合、図8または図12にて説明したのと同様に、固定子に対向配置させた4極の逆突極性を有する埋め込み型永久磁石回転子において、永久磁石収容孔4gの両端の空隙15cまたは切り欠き18cの角部13g間の回転子外径面と、回転子磁極間10eと線対称にある永久磁石収容孔4gの両端の空隙15cまたは切り欠き18cの角部13g間の回転子外径面とが、同一の固定子歯部と接しない位置であるので、磁気漏れが発生するような短絡回路ができないため着磁することができる。
【0032】
また、図11または図15の様にθ2b<θ3bの場合、固定子に対向配置させた4極の逆突極性を有する埋め込み型永久磁石回転子において、永久磁石収容孔4hの両端の空隙15dまたは切り欠き18dの角部13h間の回転子外径面と、回転子磁極間10fと線対称にある永久磁石収容孔4hの両端の空隙15dまたは切り欠き18dの角部13h間の回転子外径面とが、同一の固定子歯部と接し、固定子歯部と回転子継鉄の短絡回路ができるため磁気漏れが発生し着磁をすることができない。尚、図11または図15では、着磁することができなかったが、回転子の寸法設定を変更することなく固定子スロット31b開口幅の寸法設定を変更することによっても着磁することができる例を図10および図14に示す。図10および図14のθ2bとθ3bは、θ2b>θ3bとなっている。また、固定子スロット31b開口部幅の寸法設定を変更してθ2bとθ3bの関係をθ2b=θ3bに設定しても着磁することができる。
したがって、固定子のスロット31aまたは31bが3n(本実施例では3n=6)個に三相2n(本実施例では2n=4)極の巻線30aを施した集中巻きの固定子では、θ2b≧θ3bという条件において固定子の歯部、及び回転子磁石収容孔端部の外周に設けられた空隙15b〜dまたは切り欠き18b〜dのような形状及び配置することで着磁ができることになる。
【0033】
また、図8または図12を用いて説明するが、回転子軸孔3aの中心を基準として固定子内径側の歯部の両端部が成す角度θ1bが、回転子軸孔3aの中心を基準として回転子の永久磁石収容孔端部の外周に設けられた空隙15bまたは切り欠き18bの磁極間に面した内周側両外端部の各角部14fが成す角度θ4b以上に大きいと着磁磁束が漏れて永久磁石収容孔4f内の永久磁石5fを通過する着磁磁束は少なくなり、着磁磁束の流れやすい回転子外周部の継鉄の部分に大部分の着磁磁束が流れることとなり有効に着磁することができない。仮に、この永久磁石収容孔内4fの永久磁石5fを着磁する場合、前記継鉄を飽和させるために通常の着磁電流よりも大きな着磁電流が必要となる。したがって、好ましくはθ4b≧θ1bとすることにより少ない着磁電流で着磁することができる。
【0034】
よって、着磁をするための固定子の歯部と、回転子の永久磁石収容孔端部の外周に設けられる空隙または切り欠きの位置関係はθ3bによって決めることができる。
したがって、着磁が容易にできる条件としては、
θ2b≧θ3bであり、且つ、θ4b≧θ1bという条件の時、
θ3b=[360°/2n−{θ1b+2(360°/3n−θ1b)}]/2…(7)
となり、
θ3b=θ1b/2−30°/n…(8)
となる。また、固定子内径歯部の両端部の開角θ1bは、隣接する固定子のスロットピッチと同じ開角以下とするため、60°/n<θ1b<120°/n(nは自然数)とするのが望ましい。
【0035】
図8または、図12の本発明の永久磁石電動機においては、6スロットに三相4極の巻線30aを施した集中巻きの固定子で回転子を着磁する場合、回転子軸孔3aの中心を基準として固定子内径の歯部の両端部が成す開角θ1bとし、回転子軸孔3aの中心を基準として回転子磁極間10dと回転子外径面に伸びた永久磁石収容孔4fの外周に設けられた空隙15bまたは切り欠き18bの磁極中心に面した外周側外端部の角部13fと成す角度θ2bとし、回転子軸孔の中心を基準として回転子の永久磁石収容孔4fの外周に設けた空隙15bまたは切り欠き18bの磁極間に面した内周側両外端部の各角部14fが成す角度θ4bとした場合、θ2b≧θ3b、且つ、θ4b≧θ1bの時θ3bは、
θ3b=(θ1b/2)−15°…(9)
但し、30°<θ1b<60°
とすることにより固定子の歯部と、回転子の永久磁石収容孔4fの外周に設けた空隙15bまたは切り欠き18bの位置関係となり着磁をすることができる。
【0036】
また、9スロットに三相6極の巻線を施した集中巻きの固定子で回転子を着磁する場合、θ2b≧θ3b、且つ、θ4b≧θ1bの時、
θ3b=(θ1b/2)−10°…(10)
但し、20°<θ1b<40°
とすることにより着磁をすることができる。
【0037】
尚、本発明においては、固定子のスロット31aが3n個の固定子の歯部には集中巻きされた巻線30aを備え、2n極の逆突極性を有する埋め込み型永久磁石回転子のものであれば上記組み合わせに限定されるものではない。
【0038】
また、本発明の関連する実施例を、図16を用いて説明する。固定子の歯部には集中巻きされた巻線30aを備え、回転子は、多層に永久磁石を埋め込まれた永久磁石収容孔4i〜kを有する回転子であり、リラクタンストルクとマグネットトルクを有効に利用するために永久磁石回転子の同一界磁極内において多層に永久磁石5i〜kを埋め込まれた回転子である。この場合は、多層に永久磁石5i〜kを埋め込まれた永久磁石収容孔4i〜kの最外周層において、回転子軸孔3aの中心を基準として固定子内径側の歯部の両端部が成す角度θ1cが、回転子軸孔3aの中心を基準として永久磁石収容孔4iの内周側両外端部16aが成す角度θ4c以下か、または、同じ開角とし、また最内周層においては、回転子軸孔3aの中心を基準として固定子内径側の前記歯部を挟む両隣りの歯部において磁極中心寄りの歯部の端部同士が成す角度θ6cが、回転子軸孔3aの中心を基準とし磁極中心に面した永久磁石収容孔4kの外周側外端部17aのなす角度θ5c以上か、または、同じ開角の範囲にすることにより着磁することができる。
【0039】
しかしながら、次の点について注意しなければならない。図17のように永久磁石収容孔4i〜kのように多層に永久磁石5i〜kが埋め込まれた回転子の場合、固定子内径の同一歯部において、多層に埋め込まれた永久磁石収容孔4i〜kの層の端部が位置したとしても永久磁石収容孔4i〜k間の幅Lを、約0.5mm〜約2.0mmにすることにより電動機鉄心が磁気飽和し磁気漏れを極力発生させることがないようにすることにより矯正的に着磁磁束を永久磁石収容孔4i〜kに流すことが可能である。言いかえるならば、電動機鉄心が磁気飽和する約2.0T以上であれば、前記幅Lの電動機鉄心を磁気飽和させる程度の着磁電流の増加で可能となる。
【0040】
また、別の関連する実施例について図18及び図19を用いて説明する。永久磁石収容孔4l〜m端部の外周に存在する空隙15e〜g及び切り欠き18e〜gを設けた場合も先に述べた手段と同様に、最外周層の空隙15eまたは切り欠き18eにおいて、回転子軸孔3aの中心を基準として、固定子内径側の歯部の両端部が成す角度θ1dが、回転子軸孔3aの中心を基準とし永久磁石収容孔4l端部の外周に設けた空隙15eまたは切り欠き18eの内周側両外端部のなす角度θ4d以下か、または、同じ開角とし、また最内周層においては、回転子軸孔3aの中心を基準として固定子内径側の前記歯部を挟む両隣りの歯部において磁極中心寄りの歯部の端部同士が成す角度θ6dが、回転子軸孔3aの中心を基準とし磁極中心に面した永久磁石収容孔4n端部の外周に設けた空隙15gまたは切り欠き18gの外周側外端部が成す角度θ5d以上か、または、同じ開角の範囲にすることにより固定子の歯部と回転子の永久磁石収容孔4l及び4n端部の外周に設けられた空隙15e及び15g、切り欠き18e及び18gの位置関係を合せることにより着磁することができる。尚、永久磁石収容孔端部の外周に存在する空隙または切り欠きは、多層に永久磁石が埋め込まれた収容孔の外周端部の各層にある場合と、任意層の外周端部にある場合においても同様の効果が得られる。
【0041】
【発明の効果】
3n(nは自然数)のスロットを有した固定子において固定子の歯部には集中巻きによる磁極が不等配の巻線が施されている場合であっても、固定子巻線を着磁ヨークとして2n極の逆突極性を有する埋め込み型永久磁石回転子を、着磁することができる。従って、本発明により電動機ハウジングに組み込んだ後に回転子に着磁を施すことができるため、回転子に鉄粉等が付着して回転子障害を生じたり、回転子が磁性体の治具に吸着して扱い難いといった問題を生じることもない。また、大電流を巻線に通電させることもないため巻線を傷つけることもない。また、着磁を施すための複数の工程を必要とせず大量生産する場合、作業効率という点においても非常に都合がよい。また、本発明は、エアコンや冷蔵庫の圧縮機内の駆動用電動機や、電動機を駆動源とする洗濯機、掃除機及び、電気自動車等の駆動用電動機等に利用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に関連する固定子と回転子の横断面図。
【図2】 本発明に用いる永久磁石電動機の固定子と回転子の横断面図。
【図3】 本発明に用いる永久磁石電動機の固定子と回転子の横断面図。
【図4】 本発明に関連する固定子と回転子の着磁位置関係を示す横断面図。
【図5】 本発明に関連する固定子と回転子の着磁位置関係を示す横断面図。
【図6】 本発明に関連する固定子と回転子の着磁位置関係を示す横断面図。
【図7】 固定子と回転子の着磁ができない位置関係を示す横断面図。
【図8】 本発明に用いる永久磁石電動機の固定子と回転子の着磁位置関係を示す横断面図。
【図9】 本発明に用いる永久磁石電動機の固定子と回転子の着磁位置関係を示す横断面図。
【図10】 本発明に用いる永久磁石電動機の固定子と回転子の着磁位置関係を示す横断面図。
【図11】 固定子と回転子の着磁ができない位置関係を示す横断面図。
【図12】 本発明に用いる永久磁石電動機の固定子と回転子の着磁位置関係を示す横断面図。
【図13】 本発明に用いる永久磁石電動機の固定子と回転子の着磁位置関係を示す横断面図。
【図14】 本発明に用いる永久磁石電動機の固定子と回転子の着磁位置関係を示す横断面図。
【図15】 固定子と回転子の着磁ができない位置関係を示す横断面図。
【図16】 本発明に関連する実施例の固定子と回転子の着磁位置関係を示す横断面図。
【図17】 本発明に関連する実施例の固定子と回転子の着磁位置関係を示す横断面図。
【図18】 本発明に関連する別の実施例の固定子と回転子の着磁位置関係を示す横断面図。
【図19】 本発明に関連する別の実施例の固定子と回転子の着磁位置関係を示す横断面図。
【図20】 固定子コイル三相を利用して着磁する場合の固定子コイルの結線図。
【図21】 別の固定子コイル二相を利用して着磁する場合の固定子コイルの結線図。
【図22】 従来の固定子と回転子での組み合わせにおける着磁の磁束の流れを示した横断面図。
【符号の説明】
1、1a…固定子鉄心、2、2a、2b…回転子鉄心、3、3a…回転子軸孔、4、4a〜4m…永久磁石収容孔、5、5a〜5m…永久磁石,6、6a…ピン孔、7、7a…カシメピン、9a〜9e…角部、10a〜10h…磁極、11a〜11f…歯部端部、12a〜12e…角部、13a〜13h…角部、14a〜14h…角部、15a〜15g…空隙、16a…角部、17a…角部、18a〜18g…切り欠き、30、30a…巻線、31、31a、31b…スロット、Cu、Cv、Cw…固定子巻線、Tu、Tv、Tw…口出し線、E…着磁電源。
Claims (1)
- 固定子に配置された3n個(nは自然数)のスロットを有し、前記固定子の歯部には集中巻きされた巻線を具備し、前記固定子に対向配置させた2n極の逆突極性を有する埋め込み型永久磁石回転子を備え、
前記回転子の軸孔の中心を基準として前記固定子内径側の歯部の両端部が成す角度θ1bが、前記回転子軸孔の中心を基準として前記回転子の永久磁石収容孔の外周に設けた空隙または切り欠きの磁極間に面した内周側両外端部が成す角度θ4b以下か、または、同じ開角であり、
また前記回転子軸孔の中心を基準として前記固定子内径側の歯部を挟む両隣りの歯部において磁極中心寄りの歯部の端部同士が成す角度θ6bが、前記回転子軸孔の中心が基準として前記回転子の永久磁石収容孔の外周に設けた空隙または切り欠きの磁極中心に面した外周側両外端部が成す角度θ5b以上か、または、同じ開角の範囲にある、
前記固定子の歯部を有している永久磁石電動機の固定子において、
前記回転子の同一界磁極内であって、前記回転子軸孔の中心を基準として前記回転子磁極間と前記回転子外径面に伸びた永久磁石収容孔端部の外周に設けた空隙または切り欠きの磁極中心に面した外周側外端部が成す角度をθ2bとし、
前記固定子内径側の歯部の隣りの歯部において磁極中心寄り歯部の端部と前記回転子の磁極間が成す角度をθ3bとした場合、
θ2b≧θ3bである時
θ3b≦θ1b/2―30°/n
但し、60°/n<θ1b<120°/n
の関係となるようなθ3bに位置あわせして着磁をしたことを特徴とする永久磁石電動機の固定子。
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