JP4622275B2 - 不純物導入方法 - Google Patents

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Description

本発明は、アモルファス化、表面改質及びこれを用いて形成された不純物導入層、接合、その他の被処理物に係り、とくに、半導体基板上に電子素子を形成するための接合の形成方法、液晶パネルなどに用いられる絶縁性基板表面に半導体薄膜を形成した基板に電子素子を形成するための接合形成方法における不純物導入方法に関する。
例えば半導体基板に、素子領域を形成するに際しては多数のpn接合が用いられる。また、基板表面に絶縁膜を介してシリコン薄膜を形成したSOI(Silicon On Insulator)基板はDRAMなど種々の半導体装置に広く用いられている。また基板表面に半導体薄膜を形成したガラス基板は、この半導体薄膜中に薄膜トランジスタ(TFT:Thin Film Transistor)を含む液晶の駆動回路を集積化することにより液晶パネルの小型化、高速化を企図して注目されている。
このように種々の半導体デバイスを形成するに際し、pn接合が用いられる。このようなpn接合の形成方法としては、従来、n型シリコン基板にイオン注入でボロンなどのp型不純物を導入した後、ハロゲンランプで電気的に活性化する方法が用いられている。
ここで、シリコン結晶とアモルファスシリコンの光の吸収係数の差を利用して浅い活性化層を形成する方法が提案されている。つまり、375nm以上の波長範囲では、シリコン結晶と比較してアモルファスシリコンの方が光の吸収係数が大きい。そこで、例えば、光を照射する前のシリコン基板表面にあらかじめアモルファス層を形成しておき、その後に光を照射することで、アモルファス層で多くの光エネルギーを吸収させて、浅い活性化層を形成するというものである。これらの報告では、不純物の導入に先立ち、基板表面のプレアモルファス化を行い、その後に不純物の導入をするのが一般的である。プレアモルファス化にはゲルマニウムやシリコンのイオン注入が用いられている(非特許文献1、2、3、4、5及び特許文献1参照)。
不純物を固体試料の表面に導入する技術としては、不純物をイオン化して低エネルギーで固体中に導入するプラズマドーピング法が知られている(例えば、特許文献2参照)。図4は、前記特許文献2に記載された従来の不純物導入方法としてのプラズマドーピング法に用いられるプラズマ処理装置の概略構成を示している。図4において、真空容器18内に、シリコン基板2を載置するための基板電極1が設けられている。真空容器18内に所望の元素を含むドーピング原料ガス、例えばB26を供給するためのガス供給装置19、真空容器18内の内部を減圧するポンプ20が設けられ、真空容器18内を所定の圧力に保つことができる。マイクロ波導波管21より、誘電体窓としての石英板22を介して、真空容器18内にマイクロ波が放射される。このマイクロ波と、電磁石23から形成される直流磁場の相互作用により、真空容器18内に有磁場マイクロ波プラズマ(電子サイクロトロン共鳴プラズマ)24が形成される。基板電極1には、コンデンサ25を介して高周波電源10が接続され、基板電極1の電位が制御できるようになっている。
このような構成のプラズマ処理装置において、真空容器18内に導入されたドーピング原料ガス、例えばB2 6は、マイクロ波導波管21及び電磁石23から成るプラズマ発生手段によってプラズマ化され、プラズマ24中のボロンイオンが高周波電源10によって基板2の表面に導入される。
導入されたボロンイオンなどのイオンを電気的に活性化させる方法としては、ハロゲンランプ光の他、キセノンフラッシュランプ光、全固体レーザー光、エキシマレーザー光を照射する方法などが研究開発されている。
Ext. Abstr. of IWJT, pp23−26, Tokyo(2002) Symposium on VLSI Technology Digest of Technical Papers, pp53−54, Kyoto(2003) Ext. Abstr. of IWJT, pp31−34, Tokyo(2002) Ext. Abstr. of IWJT, pp27−28, Tokyo(2002) 2000 International Conference on Ion Implantation Technology Proceedings, pp.175−177(2000) 特許第3054123号公報 米国特許4912065号公報
しかしながら、従来の方式では、工程が複雑であり、基板を投入してから処理が完了するまでの所謂リードタイムが大きく、また、各工程で高価な設備が必要となるという問題点があった。
本発明は、上記従来の問題点に鑑み、工程が簡単で、リードタイムが小さく、安価な設備で不純物を導入できる方法を提供することを目的としている。
本願の第1発明の不純物導入方法は、基板の表面をアモルファス状態とするアモルファス化プラズマ照射を行う工程と、前記基板に浅い接合を形成すべく不純物をプラズマドーピングする工程と、前記基板の表面を活性化すべくアニールする工程とを含む不純物導入方法であって、アモルファス化プラズマ照射を行う工程において、0.5気圧以上1.5気圧以下の圧力下で生成された前記ヘリウムガスのプラズマを基板の表面に照射することを特徴とする。
このような構成により、安価な大気圧プラズマ処理装置(または大気圧近傍で動作するプラズマ処理装置)を利用するため、高価なイオン注入装置が不要となり、安価に不純物導入を行うことが可能となる。
本願の発明の不純物導入方法において、好適には、0.5気圧以上1.5気圧以下の圧力下で生成されたヘリウムガスのプラズマを基板の表面に照射する際に、基板を載置する基板電極と、基板に対向する対向電極間に高周波電力を供給することが望ましい
以上のように、本発明の不純物導入方法によれば、工程が簡単で、リードタイムが小さく、安価な設備で不純物を導入できる。
以下本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。
(実施の形態1)
以下、本発明の第1実施形態について、図1を参照して説明する。
図1に、本発明の第1実施形態において用いたプラズマ処理装置の断面図を示す。図1において、基板電極1上にシリコン基板2が載置されている。基板電極1に対向して対向電極3が設けられ、対向電極3にはシャワー電極4及びシャワープレート5が設けられている。シャワー電極4及びシャワープレート5には互いに対応する位置にシャワー穴(貫通穴)6が設けられている。ガス供給装置7から配管8を介して、対向電極3とシャワー電極4の間に設けられた空間であるガス溜まり9にガスが供給され、シャワー穴6を通じて基板2上に噴出させる。この状態で基板電極1に高周波電源10から13.56MHzの高周波電力を供給することにより、シャワープレート5と基板2間にプラズマが発生する。上記の各構成要素は大気圧中にあり、真空容器のような完全密閉型の頑丈な容器や、真空ポンプは不要である。
大気圧プラズマを安定して発生させるにはヘリウムガスが適している。ヘリウムガスの流量は、基板の面積1平方センチ当たり概ね10sccm〜1000sccm供給する。ガス流量が小さいと、シャワープレート5の冷却が不十分となり、アーク放電を引き起こしやすい。ガス流量が大きすぎると、放電が着火しない場合がある。また、図1におけるシャワープレート5と基板2間のギャップGは、0.3mm〜5mmであることが好ましい。ギャップGが狭すぎても広すぎても、放電が着火しない場合がある。シャワー穴6の直径は0.05mm〜1mmであることが好ましい。シャワー穴6の直径が小さすぎると、処理を繰り返し行ったときの経時変化が大きくなり、再現性の低下を招くことがある。シャワー穴6の直径が大きすぎると、アーク放電を引き起こしやすい。動作圧力範囲は0.5気圧以上1.5気圧以下が好ましい。圧力が小さいと、完全密閉型の容器や真空ポンプが必要となり、コスト面で不利である。圧力が大きい場合にも完全密閉型の容器が必要となる。大気圧近傍で動作させることが、コスト面、トータル処理時間の面からもっとも有利である。また、高周波電力は基板の面積1平方センチ当たり概ね0.1W〜10W供給する。電力が小さすぎると放電が発生しない場合がある。逆に電力が大きすぎると、アーク放電を引き起こしやすい。
このようなプラズマ処理装置において、直径8インチの半導体基板2を用い、不活性ガスとしてのヘリウムガス流量10slm、高周波電力500Wの条件で大気圧プラズマを発生させたところ、5秒間のプラズマ照射によって、半導体基板2の表面をアモルファス状態とするアモルファス化を行うことができた。引き続いて、半導体基板2に浅い接合を形成すべく不純物をプラズマドーピングする工程として、従来技術である真空プラズマを用いたドーピング処理を行った。さらに、半導体基板2の表面を活性化すべく、従来技術であるフラッシュランプアニールを施した。その結果、良好に浅い接合を形成することができた。
このように、アモルファス化プラズマ照射を行う工程において、0.5気圧以上1.5気圧以下の圧力下で生成された不活性ガスのプラズマを半導体基板の表面に照射することによってアモルファス化が良好に行えたのは、低エネルギーのヘリウムイオンがシリコン基板2の最表面に作用して、シリコン同士の結晶構造を破壊するものの、スパッタリングが起きない程度の弱い作用のみを引き起こすことができたためであると考えられる。
(実施の形態2)
以下、本発明の第2実施形態について、図1を参照して説明する。
本発明の第2実施形態において用いたプラズマ処理装置の概略構成については、すでに図1を用いて説明したので、ここでは説明を省略する。
まず、従来技術のイオン注入技術を用いて、直径8インチの半導体基板2を用い、シリコンを注入して表面のプレアモルファス化を行った。次いで、図1に示すプラズマ処理装置において、不活性ガスとしてのヘリウムガスを10slm、ドーピング材料を含むガスとしてのジボラン(B26)ガスを10sccm供給しつつ、高周波電力300Wの条件で大気圧プラズマを発生させたところ、4秒間のプラズマ照射によって、半導体基板2の表面に不純物としてのボロンを導入することができた。さらに、半導体基板2の表面を活性化すべく、従来技術であるフラッシュランプアニールを施した。その結果、良好に浅い接合を形成することができた。
このように、不純物をプラズマドーピングする工程において、0.5気圧以上1.5気圧以下の圧力下で生成された不純物を含むガスのプラズマを半導体基板の表面に照射することによってドーピングが良好に行えたのは、低エネルギーのボロンイオンがシリコン基板2の最表面に作用して、極めて浅い領域にのみボロンを打ち込むことができたためであると考えられる。
なお、大気圧プラズマを基板2に照射する代わりに、0.5気圧以上1.5気圧以下の圧力下で不純物を含むガスを基板に吹き付けることによっても、不純物導入が可能となる場合がある。この方法は、導入したい不純物濃度が低い場合に有効である。
(実施の形態3)
以下、本発明の第3実施形態について、図1を参照して説明する。
本発明の第3実施形態において用いたプラズマ処理装置の概略構成については、すでに図1を用いて説明したので、ここでは説明を省略する。
まず、従来技術のイオン注入技術を用いて、直径8インチの半導体基板2を用い、シリコンを注入して表面のプレアモルファス化を行った。次いで、半導体基板2に浅い接合を形成すべく不純物をプラズマドーピングする工程として、従来技術である真空プラズマを用いたドーピング処理を行った。さらに、図1に示すプラズマ処理装置において、不活性ガスとしてのヘリウムガス流量10slm、高周波電力900Wの条件で大気圧プラズマを発生させたところ、1秒間のプラズマ照射によって、半導体基板2の表面のみを急速に加熱することができ、表面アニールを行うことができた。その結果、良好に浅い接合を形成することができた。
このように、不純物をプラズマドーピングする工程において、0.5気圧以上1.5気圧以下の圧力下で生成された不活性ガスのプラズマを半導体基板の表面に照射することによってアニールが良好に行えたのは、低エネルギーではあるが高密度の活性粒子がシリコン基板2の最表面に作用して、ごく表面のみを短時間で加熱することができたためであると考えられる。
(実施の形態4)
以下、本発明の第4実施形態について、図1を参照して説明する。
本発明の第4実施形態において用いたプラズマ処理装置の概略構成については、すでに図1を用いて説明したので、ここでは説明を省略する。
まず、直径8インチの半導体基板2を用い、不活性ガスとしてのヘリウムガス流量10slm、高周波電力500Wの条件で大気圧プラズマを発生させたところ、5秒間のプラズマ照射によって、半導体基板2の表面をアモルファス状態とするアモルファス化を行うことができた。次いで、図1に示すプラズマ処理装置において、不活性ガスとしてのヘリウムガスを10slm、ドーピング材料を含むガスとしてのジボラン(B26)ガスを10sccm供給しつつ、高周波電力300Wの条件で大気圧プラズマを発生させたところ、4秒間のプラズマ照射によって、半導体基板2の表面に不純物としてのボロンを導入することができた。さらに、図1に示すプラズマ処理装置において、不活性ガスとしてのヘリウムガス流量10slm、高周波電力900Wの条件で大気圧プラズマを発生させたところ、1秒間のプラズマ照射によって、半導体基板2の表面のみを急速に加熱することができ、表面アニールを行うことができた。その結果、良好に浅い接合を形成することができた。
このように、アモルファス化、ドーピング、アニールの3つの工程を大気圧プラズマを用いて行うことができたため、工程が簡単で、リードタイムが小さく、安価な設備で不純物を導入できることが示された。
(実施の形態5)
以下、本発明の第5実施形態について、図2を参照して説明する。
図2は、図1に示したプラズマ処理装置を改良したもので、アモルファス化、ドーピング、アニールの3つの工程をより均一に行うことができるものである。図2において、基板電極1上に基板(図示しない)が載置される。対向電極3は、ハンドラ11に固定されている。なお、対向電極3と基板電極1の間の構造は、図1に示したものと同様で、多くのシャワー穴が設けられている。ハンドラ11は、ブラケット12に固定され、ブラケット12はスライダ13に固定されている。スライダ13は、レール14上を動くことができ、ブラケット12から対向電極3までを矢印の方向に動かすことができる。また、レール14は、スライダ15に固定されている。スライダ15は、レール16上を動くことができ、レール14から対向電極3までを矢印の方向に動かすことができる。つまり、このような構造により、対向電極3は、基板電極1及び基板に対して、平行にxy運動することができるようになっている。
大気圧下で微視的に均一なプラズマを発生させることは容易ではなく、一見均一な放電と見えるものも実際には微小なストリーマ放電の集合である場合が多い。このような場合、半導体基板の全面に渡って均一な処理を行うことは困難である。そこで、図2のような構造のプラズマ処理装置を用いて、プラズマ処理を行う際に、対向電極3を基板電極1及び基板に対して、平行にxy運動させることが有効となる。すなわち、ストリーマ放電を面内に平均的に生じさせ、処理の均一性を高めることができる。xy運動の振幅は0.1mm〜10mm程度がよく、また、xy運動の周波数は1〜100Hz程度がよい。振幅が0.1mmより小さいと、ストリーマ放電を分散させ、面内に平均的に生じさせることが困難となる。逆に、10mmより大きいと、振動装置が大がかりになるという欠点がある。周波数が1Hzより小さいと、ストリーマ放電を分散させ、面内に平均的に生じさせることが困難となる。逆に、周波数が100Hzより大きいと、振動装置が大がかりになるという欠点がある。
(実施の形態6)
以下、本発明の第6実施形態について、図3を参照して説明する。
図3に、本発明の第6実施形態において用いたプラズマ処理装置の断面図を示す。図3において、基板電極1上にシリコン基板2が載置されている。基板電極1に対向して対向電極3が設けられ、対向電極3にはシャワー電極4及びシャワープレート5が設けられている。シャワー電極4及びシャワープレート5には互いに対応する位置にシャワー穴(貫通穴)6が設けられている。ガス供給装置7から配管8を介して、対向電極3とシャワー電極4の間に設けられた空間であるガス溜まり9にガスが供給される。なお、対向電極3とシャワー電極4の間には絶縁板17が設けられており、シャワー電極4は接地されている。この状態で対向電極3に高周波電源10から13.56MHzの高周波電力を供給することにより、絶縁板17とシャワー電極4間のガス溜まり9にプラズマが発生する。上記の各構成要素は大気圧中にあり、真空容器のような完全密閉型の頑丈な容器や、真空ポンプは不要である。プラズマで生成された活性粒子は、シャワー穴6を通じて基板2上に噴出する。
大気圧プラズマを安定して発生させるにはヘリウムガスが適している。ヘリウムガスの流量は、基板の面積1平方センチ当たり概ね10sccm〜1000sccm供給する。ガス流量が小さいと、シャワープレート5の冷却が不十分となり、アーク放電を引き起こしやすい。ガス流量が大きすぎると、放電が着火しない場合がある。また、図3におけるシャワープレート5と基板2間のギャップGは、0.1mm〜50mmであることが好ましい。図1の構成とは異なり、放電はガス溜まり9内で発生するため、ギャップGは比較的広範囲に設定できる。また、プラズマが直接基板2に触れないため、チャージアップダメージなどが起きにくく、さらに、均一な処理ができるという利点がある。ただし、一般的な処理速度は図1の構成に劣る。シャワー穴6の直径は0.05mm〜1mmであることが好ましい。シャワー穴6の直径が小さすぎると、処理を繰り返し行ったときの経時変化が大きくなり、再現性の低下を招くことがある。シャワー穴6の直径が大きすぎると、アーク放電を引き起こしやすい。動作圧力範囲は0.5気圧以上1.5気圧以下が好ましい。圧力が小さいと、完全密閉型の容器や真空ポンプが必要となり、コスト面で不利である。圧力が大きい場合にも完全密閉型の容器が必要となる。大気圧近傍で動作させることが、コスト面、トータル処理時間の面からもっとも有利である。また、高周波電力は基板の面積1平方センチ当たり概ね0.1W〜10W供給する。電力が小さすぎると放電が発生しない場合がある。逆に電力が大きすぎると、アーク放電を引き起こしやすい。
まず、従来技術のイオン注入技術を用いて、直径8インチの半導体基板2を用い、シリコンを注入して表面のプレアモルファス化を行った。次いで、図3に示すプラズマ処理装置において、不活性ガスとしてのヘリウムガスを10slm、ドーピング材料を含むガスとしてのジボラン(B26)ガスを10sccm供給しつつ、高周波電力400Wの条件で大気圧プラズマを発生させたところ、10秒間のプラズマ照射によって、半導体基板2の表面に不純物としてのボロンを導入することができた。さらに、半導体基板2の表面を活性化すべく、従来技術であるフラッシュランプアニールを施した。その結果、良好に浅い接合を形成することができた。
このように、不純物をプラズマドーピングする工程において、0.5気圧以上1.5気圧以下の圧力下で生成された不純物を含むガスのプラズマを半導体基板の表面に照射することによってドーピングが良好に行えたのは、ボロンラジカルがシリコン基板2の最表面に作用して、極めて浅い領域にのみボロンを打ち込むことができたためであると考えられる。
以上述べた本発明の実施形態においては、本発明の適用範囲のうち、対向電極や基板電極の形状、プラズマ源の方式及び配置等に関して様々なバリエーションのうちの一部を例示したに過ぎない。本発明の適用にあたり、ここで例示した以外にも様々なバリエーションが考えられることは、いうまでもない。
また、13.56MHzの高周波電力を用いてプラズマを発生させる場合を例示したが、数百kHzから数GHzまでの高周波電力を用いてプラズマを発生させることが可能である。あるいは、直流電力を用いてもよいし、パルス電力を供給することも可能である。パルス電力を用いた場合は、ドーピング工程において不活性ガスが不要になるという利点がある。
また、ヘリウム以外の不活性ガスを用いてもよく、ネオン、アルゴン、クリプトンまたはキセノン(ゼノン)のうち少なくともひとつのガスを用いることができる。これらの不活性ガスは、試料への悪影響が他のガスよりも小さいという利点がある。また、キセノンを用いることにより、真空紫外光を含む紫外線を発生させ、処理を効果的に行うことができる場合がある。
また、試料がシリコンよりなる半導体基板である場合を例示したが、他の様々な材質の試料を処理するに際して、本発明を適用することができる。
また、不純物がボロンである場合について例示したが、試料がシリコンよりなる半導体基板である場合、とくに不純物が砒素、燐、ボロン、アルミニウムまたはアンチモンである場合に本発明は有効である。これは、トランジスタ部分に浅い接合を形成することができるからである。
また、本発明は、ドーピング濃度が低濃度である場合に有効であり、とくに、1×1011/cm2乃至1×1017/cm2を狙いとしたプラズマドーピング方法として有効である。また、1×1011/cm2乃至1×1014/cm2を狙いとしたプラズマドーピング方法として、とくに格別の効果を奏する。
本発明の本発明の不純物導入方法によれば、工程が簡単で、リードタイムが小さく、安価な設備で不純物を導入できる。そして、半導体の不純物ドーピング工程をはじめ、液晶などで用いられる薄膜トランジスタの製造や、各種材料の表面改質等の用途にも適用できる。
本発明の第1、第2、第3及び第4実施形態で用いたプラズマ処理装置の構成を示す断面図 本発明の第5実施形態で用いたプラズマ処理装置の構成を示す斜視図 本発明の第6実施形態で用いたプラズマ処理装置の構成を示す断面図 従来例で用いたプラズマ処理装置の構成を示す断面図
符号の説明
1 基板電極
2 基板
3 対向電極
4 シャワー電極
5 シャワープレート
6 シャワー穴
7 ガス供給装置
8 配管
9 ガス溜まり
10 高周波電源
G ギャップ

Claims (2)

  1. 基板の表面をアモルファス状態とするアモルファス化プラズマ照射を行う工程と、前記基板に浅い接合を形成すべく不純物をプラズマドーピングする工程と、前記基板の表面を活性化すべくアニールする工程とを含む不純物導入方法であって、
    アモルファス化プラズマ照射を行う工程において、0.5気圧以上1.5気圧以下の圧力下で生成されたヘリウムガスのプラズマを基板の表面に照射すること
    を特徴とする不純物導入方法。
  2. 前記ヘリウムガスのプラズマを基板の表面に照射する際に、基板を載置する基板電極と、基板に対向する対向電極間に高周波電力を供給すること
    を特徴とする請求項1記載の不純物導入方法。
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