JP4622229B2 - 駆動力伝達装置 - Google Patents

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Description

本発明は、パイロットクラッチの伝達トルクを第1カム部材と第2カム部材の動作により増幅し、メインクラッチを圧接して駆動力を伝達する駆動力伝達装置に関する。具体的には、四輪駆動車の前後輪へのトルク配分を行うカップリング、あるいは車両の左右輪の差動回転を受けて差動回転を制限するような差動制限機能付きデファレンシャル装置に用いられる装置である。
従来、四輪駆動車の駆動力伝達装置の一形態として、特許文献1に記載されたものが知られている。この駆動力伝達装置では、回転可能に支承されたハウジングのクラッチ収納室内にインナシャフトを回転可能に軸承し、メインクラッチのメインアウタクラッチプレート及び該アウタクラッチプレートと交互に配置されたメインインナクラッチプレートを収納室内でハウジングの円筒部内周面に及びインナシャフトの外周面に夫々回転を規制して回転軸線と平行な方向に移動可能に係合し、パイロットクラッチのパイロットアウタクラッチプレート及びパイロットインナクラッチプレートをハウジングの円筒部内周面及び第1カム部材に夫々回転を規制して回転軸線と平行な方向に移動可能に係合し、パイロットクラッチの伝達トルクに基づく第2カム部材と第1カム部材との相対回転によるカム機構の作動により第2カム部材を回転軸線と平行方向に移動させてメインクラッチを圧接し、パイロットクラッチの伝達トルクを増幅してハウジングとインナシャフトとの間でトルク伝達している。
当該形式の駆動力伝達装置においては、図3に示すように、パイロットクラッチ100のパイロットインナクラッチプレート101が第1カム部材102とスプライン係合し、第2カム部材104がインナシャフト103にスプライン溝Rによってスプライン係合している。これにより、図略の電磁石の磁力がアーマチャア105に作用すると、パイロットクラッチ100を介して第1カム部材102にハウジング106からのトルクが伝達され、インナシャフト103にスプライン係合した第2カム部材104と第1カム部材102との間に相対回転が発生してカム機構107が作動する。
特開2002−188656号公報(第4頁段落番号0025から段落番号0028、図1)
当該形式の駆動力伝達装置において、第1カム部材102と第2カム部材104との間に相対回転を発生させるために、第1カム部材102をパイロットクラッチ100のパイロットインナクラッチプレート101とスプライン係合させ、第2カム部材104をインナシャフト103とスプライン係合させていた。このため、インナシャフト103と第2カム部材104をスプライン係合させるために第2カム部材104に途中で終わる有底のスプライン溝Rを形成していた。
しかしながら、この有底のスプライン溝Rは転造や冷間鍛造で形成すると、スプライン溝の底部に不完全溝部が形成され、この不完全溝部がインナシャフト103のスプライン溝と噛み込みを起こす恐れがあった。このため、スプライン溝Rを転造や冷間鍛造で形成した場合は、スプライン溝の形成後に不完全溝部を取り除く加工を行うか、又は上記特許文献1の図1に開示された第2カム部材(17b)のように盗みを設けなければならず、第2カム部材104の製造工程を増加させることとなっていた。また、第2カム部材104をスプライン溝Rとともに焼結で一体成型する方法もあったが、焼結成型は製造コストが高くなる問題があった。さらに、スプライン溝Rの存在により、第2カム部材104が大型化してしまう問題もあった。
そこで、本出願人の発明者は、第2クラッチ部材にスプライン溝を形成しなくても、第1カム部材と第2カム部材に相対回転を発生させることを課題とし、実験を重ねた結果、パイロットクラッチにより第1カム部材に回転が伝達されたときに、第2カム部材がメインインナクラッチプレートに接触していれば、この接触による摩擦力により第1カム部材と第2カム部材に相対回転を発生可能なことを見出した。
上記の実験から見出された結果から、課題を解決するための請求項1に係わる発明の構成上の特徴は、第2カム部材が対面するメインアウタクラッチプレートに常時接触するように第1カム部材の軸方向移動を規制する軸方向移動規制手段を配置するとともに、第2カム部材は内側回転部材に対する相対回転を規制する係合部を備えないようにし、第2カム部材とメインインナクラッチプレートとの間の常時接触による摩擦力によって第1カム部材と第2カム部材との間に相対回転を発生させるようにしたことである。
上記の課題を解決するため、請求項2に係わる発明の構成上の特徴は、請求項1において、パイロットクラッチはクラッチ収納室の外側回転部材の開口部側に配置されており、軸方向移動規制手段は、外側回転部材の開口端部内周面に螺着する封止部材と第1カム部材との間に配設されたベアリングであることである。
上記の課題を解決するため、請求項3に係わる発明の構成上の特徴は、請求項1又は請求項2において、第2カム部材を冷間鍛造で成型したことである。
請求項1のように構成したことにより、第2カム部材にはメインインナクラッチレートとの接触により、メインインナクラッチレートとの間の摩擦力が発生する。これにより、パイロットクラッチが摩擦係合すると、第1カム部材にはハウジングからパイロットクラッチを介して回転トルクが伝達されるため、第1カム部材と第2カム部材との間に相対回転が生じて、第2カム部材がメインインナクラッチプレートに圧接され、メインインナクラッチプレートとメインアウタクラッチプレートが摩擦係合し、外側回転部材内側回転部材の間でトルク伝達が行われる。このように、請求項1のように構成すれば、第2カム部材に係合部を形成しなくて済むので、第2カム部材を簡単に形成できるうえ小型軽量にすることができる。なお、パイロットクラッチが摩擦係合し始めた初期状態でのメインインナクラッチプレートと第2カム部材の間の摩擦力は僅かなものであるが、メインクラッチの圧接力が小さく外側回転部材内側回転部材との間のトルク伝達量が少ない間はこの摩擦力が僅かであっても第1カム部材と第2カム部材とが相対回転し、第2カム部材がメインインナクラッチプレートに押し付けられる。これにより摩擦力が増す。このように、第2カム部材の圧接力が増すにつれてメインインナクラッチプレートとの間の摩擦力も増大するので、第2カム部材とメインインナクラッチプレートが滑ることはない。
請求項2のように構成することにより、軸方向移動規制手段としての第1カム部材の位置を、外側回転部材の開口端部内周面に螺着する封止部材の締め具合によって調整できるので、各部材の寸法誤差や組み付け誤差があったとしても、封止部材の締め付け力を管理することにより、第2カム部材とメインインナクラッチプレートとの接触部に最適な押付け力を発生させることが可能となる。


請求項3のように構成することにより、焼結成型に比較して安価に第2カム部材を成型でき、製造コストを削減することができる。
以下、本発明の実施形態に係る駆動力伝達装置を図面に基づいて説明する。図1は本発明の一実施形態としての電磁式駆動力伝達装置10の断面図である。この電磁式駆動力伝達装置10は、例えば前輪駆動車ベースの四輪駆動車において、主動輪である前輪側と従動輪である後輪側との間でエンジンの駆動力を分配制御するために、プロペラシャフトの途中に介在されている。11は有底円筒状のフロントハウジングであり、図略のクラッチケースによって回転軸線O回りに回転可能に支承されている。フロントハウジング11の開口端部には、リヤハウジング12が螺着され、フロントハウジング11内に潤滑油が密封されたクラッチ収納室13を画成している。フロントハウジング11の底部外壁にはネジ穴部14が螺設され、前方プロペラシャフトに連結されるようになっている。リヤハウジング12には内周穴15が形成され、この内周穴15とフロントハウジング11の底部に形成された凹部には、軸受16,17によって回転軸線O回りに回転可能にインナシャフト18の両端部が軸承されている。インナシャフト18の後端にはスプライン穴19が形成され、後方プロペラシャフトがスプライン係合される。
クラッチ収納室13内には図2に示されるように、複数のメインアウタクラッチプレート20及びメインインナクラッチプレート21から構成されるメインクラッチ22が配設されている。メインアウタクラッチプレート20は鉄製であり、クラッチ収納室13の内周面に形成された係合部にスプライン係合し、フロントハウジング11に対して相対回転を規制して回転軸線Oと平行な方向に移動可能にされている。メインインナクラッチプレート21は、鉄製のコアの表面に紙製の摩擦材を貼着して構成され、インナシャフト18の外周面中央部に形成されたスプライン溝にスプライン係合し、インナシャフト18に対して相対回転を規制して回転軸線Oと平行な方向に移動可能にされている。メインアウタクラッチプレート20とメインインナクラッチプレート21は交互に配置され、係合時は互いに当接して摩擦係合し、離脱時は互いに離間して非係合状態となる。
クラッチ収納室13内のメインクラッチ22とリヤハウジング12の間には、カム機構23及びパイロットクラッチ24が配置されている。
カム機構23は、第1カム部材26、第2カム部材25及びボール状のカムフロア27により構成されている。第2カム部材25は、メインインナクラッチプレート21に当接する大径円板状の押圧部28と小径円板状のカム部29により構成され、カム部29がインナシャフト18に対して相対回転可能に且つ軸線Oと平行に移動可能に軸承されている。なお、この第2カム部材25は、直径の異なる大小の円板形状から構成される単純形状なので、冷間鍛造によって製造することが可能である。
一方、第2カム部材25のカム部29及び第1カム部材26には、対向面に互い対向するカム溝30が周方向に所定間隔を保持して複数形成され、カム溝30のそれぞれには、カムフロア27が配置されている。第1カム部材26は、内周がインナシャフト18に遊嵌されており、ニードルベアリング31を介してリヤハウジング12に回転可能に支承されている。第1カム部材26の外周には、パイロットクラッチ24が配置されている。
パイロットクラッチ24は、パイロットアウタクラッチプレート32及びパイロットインナクラッチプレート33とから構成される。パイロットアウタクラッチプレート32は、クラッチ収納室13の内周面に形成された係合部にスプライン係合し、フロントハウジング11に対して相対回転を規制され回転軸線Oに平行な方向に移動可能にされている。パイロットインナクラッチプレート33は、パイロットアウタクラッチプレート32と交互に配置され、第1カム部材26の外周面にスプライン係合し、第1カム部材26に対して相対回転を規制され、回転軸線Oに平行な方向に移動可能にされている。
第2カム部材25の押圧部28とパイロットクラッチ24の間には、環状を成すアーマチャア34が配置されている。このアーマチャア34は、外周がクラッチ収納室13の内周面に形成された係合部にスプライン係合されて相対回転を規制されるとともに、回転軸線Oに平行な方向に移動可能にされる。また、リヤハウジング12の外側にはパイロットクラッチ制御手段である電磁石35が配置され、この電磁石35を基点として形成される磁束により、アーマチャア34は、吸引されて、パイロットアウタクラッチプレート32及びパイロットインナクラッチプレート33を圧接するようになっている。パイロットクラッチの摩擦係合力は電磁石35に流れる電流によって制御可能である。
リヤハウジング12は、パイロットアウタクラッチプレート32の後方(図面右側)でフロントハウジング11の開口端部に取り付けられている。リヤハウジング12は、磁性金属製の大径リヤハウジング部36、同じく磁性金属製の小径リヤハウジング部37及び非磁性金属製の中間部材38とによって構成されている。大径リヤハウジング部36は円筒状を成し、フロントハウジング11の開口端部内周面に螺着されている。リヤハウジング12の組み付け時には、締め付けトルクを管理して締め付けが行われる。この締め付けトルクは第2カム部材25とメインインナクラッチプレート21との接触部に最適な押付け力を発生し得る値に予め設定されている。リヤハウジング12の締め付け後には、フロントハウジング11との接触部を溶接することによって回り止め処理がなされる。
小径リヤハウジング部37は、内周穴15が形成された段付き円筒形状であって、インナシャフト18が軸受17により回転可能に支承され、第1カム部材26の側面が第1カム部材26と小径リヤハウジング部37との間に配設されたニードルベアリング31を介して回転可能に支承されている。大径リヤハウジング部36の内周面と小径リヤハウジング部37の外周面との間には、環状の中間部材38が介在され、溶接等によって大径リヤハウジング部36及び小径リヤハウジング部37と固着されている。リヤハウジング12は、フロントハウジング11へねじ込まれることにより、ニードルベアリング31をカム機構23に押し付け、カム機構23の第2カム部材25をメインインナクラッチプレート21に押し付けることで、メインクラッチ22に押圧接力(プリロード)を付与する。
再び図1を参照し、電磁石35は環状を成し、端子を介して通電される。電磁石35は、大径及び小径リヤハウジング部36,37及び中間部材38に囲まれた位置でヨーク39に固着されている。ヨーク39は、大径及び小径リヤハウジング部36,37と微小隙間を保って小径リヤハウジング部37に軸受40によって回転可能に支承され、クラッチケース(図略)の後端面に突設されたピンに係合して回り止めされている。このように、磁性金属製の大径及び小径リヤハウジング部36,37が前端部で非磁性金属製の環状体である中間部材38によって一体に結合されて磁路形成部材であるリヤハウジング12が形成されている。
次に、上記のように構成した電磁式駆動力伝達装置10の作動について説明する。エンジンを始動すると、エンジンの駆動力が、主動輪である前輪に伝えられるとともに、前方プロペラシャフトを介してフロントハウジング11に伝達される。電磁石35が非通電状態であるとき、磁束は形成されず、パイロットアウタクラッチプレート32及びパイロットインナクラッチプレートクラッチ33は非係合状態にある。
このとき、第2カム部材25と第1カム部材26は最も接近した状態にあり、第2カム部材25の押圧部28とメインインナクラッチプレート21は、リヤハウジング12のフロントハウジング11へのねじ込みによって得られるプリロードによって接触しているものの、メインアウタクラッチプレート20とメインインナクラッチプレート21は摩擦係合しておらず、フロントハウジング11からインナシャフト18に駆動力は伝達されない。このため、従動輪である後輪側には駆動力は伝達されず、実質的に車両は主動輪である前輪のみでの走行となる。また、メインインナクラッチプレート21はリヤアハウジング12からのプリロードによって第2カム部材25と接触状態にあり、第2カム部材25はメインインナクラッチプレート21とともに回転し、第1カム部材26にもカムフロア23を介して第2カム部材25の回転力が伝達され、第1カム部材26が回転する。
一方、電磁石35への通電がなされると、電磁石35の周辺に回転磁束が形成され、アーマチャア34がリヤハウジング12側に吸引され、パイロットアウタクラッチプレート32とパイロットインナクラッチプレート33が摩擦係合する。この結果、電磁石35によって制御された回転力がフロントハウジング11から第1カム部材26に伝達され、メインインナクラッチプレート21と摩擦係合して回転する第2カム部材25と第1カム部材26の間に相対回転が発生し、カムフロア27がカム溝30に乗りあげる。このカムフロア27のカム溝30への乗りあげにより、第2カム部材25と第1カム部材26の間隔が広げられ、第2カム部材25がメインクラッチ22側に移動する。さらに、第2カム部材25の押圧部28が、メインクラッチ22のメインアウタクラッチプレート20とメインインナクラッチプレート21とを圧接し、メインクラッチ22にカム機構23で増幅された伝達トルク、すなわち、電磁石35による磁束に応じた伝達トルクを得ることができ、伝達トルクはインナシャフト18から後方プロペラシャフトに伝達され、デファレンシャル装置を介して従動輪である後輪側へ配分される。
なお、上記実施の形態では、リヤハウジング12をフロントハウジング11にねじ込み、ニードルベアリング31を介してカム機構23を押圧し、第2カム部材25によってメインインナクラッチプレート21にプリロードを与えてメインインナクラッチプレート21と第2カム部材25を一体的に回転させたが、このプリロードを与えることに加えて第2カム部材25の押圧部28の表面に微小溝を形成する等の摩擦力を高める表面処理をすれば、プリロードをあまり大きくすることなくメインインナクラッチプレート21と第2カム部材25を一体的に回転させることができる。
また、第2カム部材25は冷間鍛造で成形してもよいが、カム面の精度が問題とならなければプレス加工によって成形してもよい。また、押圧部28をプレス加工、カム部29を冷間鍛造してこれらを接合してもよい。
なお、上記実施の形態では、電磁石35によってアーマチャア34を吸引してパイロットアウタクラッチプレート20とパイロットインナクラッチプレート21を圧接する例を示したが、これに限らず、例えば油圧や圧電素子を用いてパイロットアウタクラッチプレート20とパイロットインナクラッチプレート21を圧接するようにしてもよい。
上記実施の形態では、電磁式駆動力伝達装置を四輪駆動車のプロペラシャフト上に配置したことを示したが、これに限られるものでなく、二輪駆動車の左右輪の差動回転を許容するデファレンシャル歯車機構と組み合わせ、デファレンシャル歯車機構から左右輪への駆動力の伝達経路の少なくとも一方に、本発明に係る駆動力伝達装置を配置する構成にも適用できる。
本発明の実施の形態に係る電磁式駆動力伝達装置の縦断面図。 実施の形態に係るカム機構の拡大図。 従来のカム機構の拡大図。
符号の説明
10…電磁式駆動力伝達装置、11…フロントハウジング、12…リヤハウジング、13…クラッチ収納室、14…ネジ穴部、15…内周孔、16,17…軸受、18…インナシャフト、19…スプライン穴、20…メインアウタクラッチプレート、21…メインインナクラッチプレート、22…メインクラッチ、23…カム機構、24…パイロットクラッチ、25…第2カム部材、26…第1カム部材、27…カムフロア、28…押圧部、29…カム部、30…カム溝、31…ニードルベアリング、32…パイロットアウタクラッチプレート、33…パイロットインナクラッチプレート、34…アーマチャア、35…電磁石(パイロットクラッチ制御手段)、36…大径リヤハウジング、37…小径リヤハウジング、38…中間部材、39…ヨーク、40…軸受。

Claims (3)

  1. 有底円筒状の外側回転部材と該外側回転部材に少なくとも一部が包囲される内側回転部材とを同一回転軸線上で相対回転可能に軸承し、前記外側回転部材の内周と前記内側回転部材の外周の間にクラッチ収納室を形成し、前記クラッチ収納室内の一側方にメインアウタクラッチプレートとメインインナクラッチプレートとが交互に配置されたメインクラッチを収納し、前記メインアウタクラッチプレートを前記外側回転部材の内周面に形成された係合部に係合して前記外側回転部材に対する相対回転を規制しつつ前記回転軸線と平行な方向に移動可能にし、前記メインインナクラッチプレートを前記内側回転部材の外周面に形成されたスプライン溝に係合して前記内側回転部材に対する相対回転を規制しつつ前記回転軸線と平行な方向に移動可能にし、前記クラッチ収納室内の他側方にパイロットアウタクラッチプレートとパイロットインナクラッチプレートとが交互に配置されたパイロットクラッチを収納し、前記パイロットアウタクラッチプレートを前記外側回転部材の内周面に形成された係合部に係合して前記外側回転部材に対する相対回転を規制しつつ前記回転軸線と平行な方向に移動可能にし、前記パイロットクラッチの摩擦係合力を制御するパイロットクラッチ制御手段を設け、前記メインクラッチと前記パイロットクラッチの間に第1カム部材と第2カム部材を収納し、前記パイロットインナクラッチプレートを前記第1カム部材に係合して前記第1カム部材に対する相対回転を規制しつつ前記回転軸線と平行な方向に移動可能にし、前記パイロットクラッチの摩擦係合力に基づく前記第1カム部材と前記第2カム部材との相対回転によって前記第2カム部材が前記メインインナクラッチプレートを前記メインアウタクラッチプレートに圧接することにより前記外側回転部材と前記内側回転部材との間で駆動力を伝達する駆動力伝達装置において、
    前記第2カム部材が対面する前記メインインナクラッチプレートに常時接触するように前記第1カム部材の軸方向移動を規制する軸方向移動規制手段を配置するとともに、前記第2カム部材は前記内側回転部材に対する相対回転を規制する係合部を備えておらず、
    前記第2カム部材と前記メインインナクラッチプレートとの間の常時接触による摩擦力によって前記第1カム部材と前記第2カム部材との間に相対回転を発生させることを特徴とする駆動力伝達装置。
  2. 請求項1において、前記パイロットクラッチは前記クラッチ収納室の前記外側回転部材の開口部側に配置されており、
    前記軸方向移動規制手段は、前記外側回転部材の開口端部内周面に螺着する封止部材と前記第1カム部材との間に配設されたベアリングであることを特徴とする駆動力伝達装置。
  3. 請求項1又は請求項2において、前記第2カム部材を冷間鍛造で成型したことを特徴とする駆動力伝達装置。
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