JP2015121279A - 駆動力伝達装置 - Google Patents

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Noriyuki Fujii
則行 藤井
鈴木 邦彦
Kunihiko Suzuki
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Abstract

【課題】駆動力伝達装置の大型化を抑制しつつ、2輪被牽引時においても引き摺りトルクを低減することが可能な駆動力伝達装置を提供する。
【解決手段】駆動力伝達装置1は、駆動源の駆動トルクによって回転するハウジング2と、ハウジング2と相対回転可能に配置されたアウタシャフト3Aと、アウタシャフト3Aと相対回転可能に配置されたインナシャフト3Bと、軸方向の押圧力を受けてハウジング2とアウタシャフト3Aとをトルク伝達可能に連結するメインクラッチ4と、メインクラッチ4への押圧力を付与する押圧機構1aと、アウタシャフト3Aとインナシャフト3Bとの駆動力伝達を断続可能に構成される切替機構7とを備える。
【選択図】図2

Description

本発明は、車両等の駆動源の駆動力を伝達する駆動力伝達装置に関する。
従来、同一の回転軸線上で相対回転可能な外側回転部材と内側回転部材との間にクラッチを配置し、このクラッチによって外側回転部材から内側回転部材へ駆動力を伝達する駆動力伝達装置がある(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1に記載の駆動力伝達装置は、外側回転部材としてのハウジングと、内側回転部材としてのインナシャフトと、ハウジングとインナシャフトとをトルク伝達可能に連結するメインクラッチと、メインクラッチに軸方向の押圧力を付与するカム部材とを備えている。メインクラッチは、インナクラッチプレートとアウタクラッチプレートとからなり、ハウジングとインナシャフトとの間に配置され、両クラッチプレートが摩擦係合してハウジングとインナシャフトとをトルク伝達可能に連結するように構成されている。
特許文献1に記載の駆動力伝達装置は、2輪駆動時における潤滑油の粘性に起因して発生する引き摺りトルクを抑制するために、潤滑油を収容する第1の収容部を密閉すると共に、2輪駆動時において第1の収容部における油面を4輪駆動時における油面よりも低くするよう第1の収容部の内容積を可変とする密閉部材を有して構成することで、引き摺りトルクの低減を図っている。
特開2013−142448号公報
ところで、例えば4輪駆動車のエンジン等に故障が発生した場合、前輪又は後輪の一方が路面に接地した状態で牽引されることがある。このような2輪被牽引時には、メインクラッチのインナクラッチプレートとアウタクラッチプレートとが高速で差動回転し、潤滑油の粘性による引き摺りトルクが発生する。この引き摺りトルクに抗して両クラッチプレートが差動回転を続けると、駆動力伝達装置が過熱されてしまう。
特許文献1に記載の発明では、2輪駆動時におけるクラッチプレートが浸される潤滑油の量を減らすことで引き摺りトルク低減の対策がされているが、2輪被牽引時の対策としてさらなる引き摺りトルク低減を図ろうとすると、例えばクラッチプレート間の隙間を大きくする機構を備える必要があり、装置の大型化を招く要因となり得る。
そこで、本発明は、駆動力伝達装置の大型化を抑制しつつ、2輪被牽引時においても引き摺りトルクを低減することが可能な駆動力伝達装置を提供する。
本発明は、上記目的を達成するため、駆動源からの駆動トルクによって回転する第1回転部材と、前記第1回転部材の内側に、前記第1回転部材と相対回転可能に配置された第2回転部材と、前記第2回転部材の内側に、前記第2回転部材と相対回転可能に配置された第3回転部材と、軸方向の押圧力を受けて前記第1回転部材と前記第2回転部材とをトルク伝達可能に連結する摩擦クラッチと、前記摩擦クラッチへ前記押圧力を付与する押圧機構と、前記第2回転部材と前記第3回転部材とのトルク伝達を断続可能に構成された切替機構とを備え、前記切替機構は、前記押圧機構の作動時に軸方向の第1位置から第2位置に移動し、前記押圧機構の非作動時に軸方向の前記第2位置から前記第1位置に移動する切替部材を有し、前記切替部材が前記第1位置にあるときは、前記第2回転部材と前記第3回転部材とが相対回転可能な非連結状態となり、前記切替部材が前記第2位置にあるときは、前記第2回転部材と前記第3回転部材とが相対回転不能な連結状態となるように構成された駆動力伝達装置を提供する。
本発明によれば、駆動力伝達装置の大型化を抑制しつつ、2輪被牽引時においても引き摺りトルクを低減することが可能になる。
本発明の第1の実施の形態に係る駆動力伝達装置が搭載された4輪駆動車の構成例を示す概略構成図である。 第1の実施の形態における駆動力伝達装置の構成例を示す断面図である。 第1の実施の形態におけるアーマチャ、メインカム及び切替部材を説明する分解斜視図である。 第1の実施の形態における駆動力伝達装置の動作を説明する図であり、コイルに通電されていない状態を説明する図である。 第1の実施の形態における駆動力伝達装置の動作を説明する図であり、コイルに通電された状態を説明する図である。 本発明の第2の実施の形態に係る駆動力伝達装置における構成の一部を説明する図である。
[第1の実施の形態]
図1は、本発明の第1の実施の形態に係る駆動力伝達装置が搭載された4輪駆動車の構成例を示す概略構成図である。
4輪駆動車100は、駆動源であるエンジン102と、トランスミッション及びフロントデファレンシャルを有するトランスアクスル103と、一対の前輪104と、一対の後輪105と、リヤディファレンシャルキャリア106と、プロペラシャフト107と、制御部10と、駆動力伝達装置1とを備えている。
駆動力伝達装置1は、4輪駆動車100における前輪側から後輪側に至る駆動力伝達経路に配置され、かつ車体101にリヤディファレンシャルキャリア106を介して支持されている。そして、駆動力伝達装置1は、プロペラシャフト107とドライブピニオンシャフト108とをトルク伝達可能に連結し、この連結状態においてエンジン102の駆動力を一対の後輪105に伝達し得るように構成されている。
また、駆動力伝達装置1は、制御部10から電流の供給を受け、この電流に応じた駆動力をプロペラシャフト107からドライブピニオンシャフト108に伝達する。制御部10は、例えば一対の前輪104と一対の後輪105との回転速差や、運転者による加速操作量(アクセルペダルの踏込量)等に基づいて、駆動力伝達装置1に供給する電流を増減制御する。
上記構成により、エンジン102は、その駆動力をフロントアクスルシャフト109にトランスアクスル103を介して出力することにより、一対の前輪104を駆動する。また、エンジン102は、その駆動力をリヤアクスルシャフト111に、トランスアクスル103,プロペラシャフト107,駆動力伝達装置1,ドライブピニオンシャフト108,及びリヤディファレンシャル110を介して出力することにより、一対の後輪105を駆動する。
(駆動力伝達装置1の構成)
駆動力伝達装置1の構成について、図2及び図3を参照して説明する。
図2は、第1の実施の形態における駆動力伝達装置1の構成例を示す断面図である。図2において、回転軸線Oよりも上側は駆動力伝達装置2の非作動状態(トルク非伝達状態)を、下側は駆動力伝達装置2の作動状態(トルク伝達状態)を、それぞれ示す。図3は、アーマチャ63、メインカム52及び切替部材70を説明する分解斜視図である。
駆動力伝達装置1は、駆動源の駆動トルクによって回転する第1回転部材としてのハウジング2と、ハウジング2と相対回転可能に配置された第2回転部材としてのアウタシャフト3Aと、アウタシャフト3Aと相対回転可能に配置された第3回転部材としてのインナシャフト3Bと、軸方向の押圧力を受けてハウジング2とアウタシャフト3Aとをトルク伝達可能に連結する摩擦クラッチとしてのメインクラッチ4と、メインクラッチ4へ押圧力を付与する押圧機構1aと、アウタシャフト3Aとインナシャフト3Bとのトルク伝達を断続可能に構成された切替機構7とを備える。
(ハウジング2の構成)
ハウジング2は、有底円筒状のフロントハウジング21と、フロントハウジング21の開口内面に形成された雌ねじに螺合して固定されたリヤハウジング22とを有する。フロントハウジング21は、円筒状の円筒部211と、円筒部211の一方の端部(リヤハウジング22とは反対側の端部)を閉塞する底部212とを有する。フロントハウジング21の円筒部211には、図略のクロスジョイントを介してプロペラシャフト107(図1参照)が連結される。フロントハウジング21は、駆動源であるエンジン102(図1参照)からの駆動トルクによって回転軸線Oを中心に回転する。
本実施の形態では、フロントハウジング21が非磁性体であるアルミニウム合金からなり、電磁クラッチ6を作動させる磁束の漏えいが抑制されている。円筒部211の内周面には、回転軸線Oに方向に延びる複数の内周スプライン突起211aが形成されている。
リヤハウジング22は、軟鋼等の磁性材料からなる第1環状部材221、第1環状部材221の内周側に溶接等により一体に結合されたオーステナイト系ステンレス等の非磁性材料からなる第2環状部材222、及び第2環状部材222の内周側に溶接等により一体に結合された軟鋼等の磁性材料からなる第3環状部材223からなる。このリヤハウジング22は、後述する電磁クラッチ6の電磁コイル60が発生する磁束の磁路Mの一部を構成する。第1環状部材221と第3環状部材223との間には、電磁コイル60を収容する環状の収容空間22aが形成されている。
(アウタシャフト3Aの構成)
アウタシャフト3Aは、フロントハウジング21の内側に、回転軸線Oを中心にフロントハウジング21と相対回転可能に配置されている。アウタシャフト3Aは、玉軸受12aによってハウジング2の内周側に支持されると共に、玉軸受12bによってインナシャフト3Bの外周側に支持されている。
アウタシャフト3Aは、回転軸線O上でリヤハウジング22側に配置された大径円筒部31と、回転軸線O上でフロントハウジング21の底部212側に配置された小径円筒部32とを一体に有している。
大径円筒部31の外周面には、回転軸線Oに平行な方向に延びる複数の外周スプライン突起31aが形成されている。
アウタシャフト3Aの大径円筒部31の内周面には、後述する切替部材70の外周に形成された周方向係合部73(図3参照)と係合する周方向被係合部38が形成されている。周方向被係合部38には、図2の下側に示すトルク伝達状態において、切替部材70の突起73a(図3参照)と当接する突起38aが周方向に沿って複数形成されている。つまり、周方向被係合部38は、大径円筒部31の周方向に沿って設けられた複数の突起38aからなり、大径円筒部31の内周面に帯状に形成されている。
大径円筒部31の内周には、複数の周方向被係合部38が形成されている。アウタシャフト3Aの軸方向に隣り合う2つの周方向係合部73の間には、突起が形成されていない帯状の周方向凹部39が、周方向に延びるように形成されている。本実施の形態では、大径円筒部31の内周に3つの周方向被係合部38と、2つの周方向凹部39が形成されている。それぞれの周方向被係合部38には、複数(20個)の突起38aが等間隔に形成され、周方向に隣り合う一対の突起38aの間には窪み部(不図示)が形成されている。
フロントハウジング21の円筒部211とアウタシャフト3Aの大径円筒部31との間には、メインクラッチ4を収容する環状の収容空間2aが形成されている。この収容空間2aには、メインクラッチ4を潤滑する潤滑油が例えば80%の充填率で充填されている。
収容空間2aは、リヤハウジング22の外周側に配置された第1シール部材13、及びリヤハウジング22の内周側に配置された第2シール部材14によって液密に密封されている。第1シール部材13はリヤハウジング22の外周面とフロントハウジング21の円筒部211の内周面との間を、第2シール部材14はリヤハウジング22の内周面とインナシャフト3Bの外周面との間を、それぞれシールしている。本実施の形態では、第1シール部材13はOリング、第2シール部材14はXリングからなる。
(インナシャフト3Bの構成)
インナシャフト3Bは、アウタシャフト3Aの内側に、回転軸線Oを中心にアウタシャフト3Aと相対回転可能に配置されている。また、インナシャフト3Bは、その軸方向におけるフロントハウジング21の底部212側の端部に設けられた一端小径部35がアウタシャフト3Aの小径円筒部32の内側に配置された玉軸受12b、及び底部212の中心部に形成されたボス部212aの外側に配置された針状ころ軸受12cによって支持され、リヤハウジング22の第3環状部材223側の端部に設けられた他端小径部37がリヤハウジング22との間に配置された針状ころ軸受11によって支持されている。一端小径部35と他端小径部37との間には、一端小径部35及び他端小径部37よりも外径が大きい大径部36が形成されている。
大径部36の外周面には、回転軸線Oに平行な方向に延びる複数の外周スプライン突起36aが形成されている。また、大径部36の外周面における他端小径部37側の端部には、段差部36bが形成されている。他端小径部37の内周面には、複数の内周スプライン突起37aが形成され、ドライブピニオンシャフト108(図1参照)の一端部が挿入されて相対回転不能に嵌合する。
(メインクラッチ4の構成)
メインクラッチ4は、フロントハウジング21の円筒部211とアウタシャフト3Aの大径円筒部31との間に配置される。メインクラッチ4は、ハウジング2に対して軸方向に移動可能かつ相対回転不能に円筒部211に係合した複数のメインアウタクラッチプレート41、及びアウタシャフト3Aに対して軸方向に移動可能かつ相対回転不能に大径円筒部31に係合した複数のメインインナクラッチプレート42を有する湿式の多板クラッチからなる。複数のメインアウタクラッチプレート41及び複数のメインインナクラッチプレート42は、ハウジング2の回転軸線Oに沿って交互に配置されている。
メインアウタクラッチプレート41の外周部には、フロントハウジング21の円筒部211に形成された複数の内周スプライン突起211aにスプライン係合する複数の突起41aが設けられている。また、メインインナクラッチプレート42の内周部には、アウタシャフト3Aの大径円筒部31の外周に形成された外周スプライン突起31aにスプライン係合する複数の突起42aが設けられている。
メインクラッチ4は、後述するメインカム52からの押圧力を受けてメインアウタクラッチプレート41とメインインナクラッチプレート42とが摩擦係合し、ハウジング2とアウタシャフト3Aとの間で駆動力を伝達する。
(押圧機構1aの構成)
押圧機構1aは、磁力によって摩擦トルクを発生する電磁クラッチ6と、電磁クラッチ6で発生した摩擦トルクを軸方向の押圧力に変換するカム機構5とを有している。
電磁クラッチ6は、通電により磁力を発生する電磁コイル60と、複数のパイロットアウタクラッチプレート61及び複数のパイロットインナクラッチプレート62と、磁力によって軸方向移動するアーマチャ63とを有している。電磁クラッチ6は、通電により電磁コイル60が発生する磁力によってアーマチャ63を電磁コイル60側に軸方向移動させてパイロットアウタクラッチプレート61とパイロットインナクラッチプレート62とを押圧することで、摩擦トルクを発生させる。
電磁コイル60は、磁性材料からなる環状のヨーク600に保持され、リヤハウジング22の収容空間22aに収容されている。ヨーク600は、玉軸受17によってリヤハウジング22の第3環状部材223に支持され、その外周面が第1環状部材221の内周面に対向している。また、ヨーク600の内周面は、第3環状部材223の外周面に対向している。電磁コイル60には、電線601を介して制御部10(図1に示す)から励磁電流が供給される。
複数のパイロットアウタクラッチプレート61及び複数のパイロットインナクラッチプレート62は、アーマチャ63とリヤハウジング22との間に、回転軸線Oに沿って交互に配置されている。パイロットアウタクラッチプレート61の外周部には、フロントハウジング21の円筒部211に形成された複数の内周スプライン突起211aにスプライン係合する複数の突起61aが設けられている。パイロットインナクラッチプレート62の内周部には、後述するパイロットカム51の外周スプライン突起51aにスプライン係合する複数の突起62aが設けられている。パイロットアウタクラッチプレート61は、フロントハウジング21に対して相対回転不能かつ軸方向に移動可能である。また、パイロットインナクラッチプレート62は、パイロットカム51に対して相対回転不能かつ軸方向に移動可能である。
アーマチャ63は、鉄等の磁性材料からなる環状の部材である。また、アーマチャ63は、図3に示すように、軸方向に所定の厚みを有する円板状に形成された基部63aと、基部63aの径方向の内側の端面に形成された係合部63bとを有する。
(カム機構5の構成)
カム機構5は、パイロットカム51と、メインクラッチ4を軸方向に押圧するカム部材としてのメインカム52と、パイロットカム51とメインカム52との間に配置された複数の球状のカムボール53とを有して構成され、メインアウタクラッチプレート41とメインインナクラッチプレート42とをフロントハウジング21の底部212に向かって軸方向に押圧する。カム機構5は、電磁クラッチ6において発生した摩擦トルクを回転軸方向の押圧力に変換し、メインカム52によりメインクラッチ4を押圧可能に構成される。
パイロットカム51には、その外周部に回転軸線Oに平行に延びる複数の外周スプライン突起51aが形成されている。また、パイロットカム51には、メインカム52との対向部に、軸方向の深さが周方向に沿って変化するカム溝51bが形成されている。パイロットカム51とリヤハウジング22の第3環状部材223との間には、スラスト針状ころ軸受15が配置され、パイロットカム51のリヤハウジング22側への移動が規制されている。
メインカム52には、複数のメインインナクラッチプレート42のうち、最もカム機構5側に配置されたメインインナクラッチプレート42に面接触する平板状の押圧面52aと、パイロットカム51との対向部に軸方向の深さが周方向に沿って変化するカム溝52bと、後述するコイルスプリング16の一端側が当接する当接面52dとが形成されている。また、メインカム52には、図3に示すように、軸方向に貫通して形成された貫通孔52cを複数箇所(本実施の形態では3箇所)に有している。
球状のカムボール53は、パイロットカム51のカム溝51bとメインカム52のカム溝52bとの間に転動可能に配置されている。そして、カム機構5は、パイロットカム51をメインカム52に対して相対回転させることにより、メインカム52にメインクラッチ4を押し付ける軸方向の押圧力を付与する。
(切替機構7の構成)
切替機構7は、押圧機構1aの作動時に軸方向の第1位置(図2の回転軸線Oよりも上側に示す位置)から第2位置(図2の回転軸線Oよりも下側に示す位置)に移動し、押圧機構1aの非作動時に軸方向の第2位置から第1位置に移動する切替部材70と、切替部材70を第2位置から第1位置に移動させるように付勢する付勢部材としてのコイルスプリング16とを有している。
また、切替機構7は、切替部材70が軸方向における第1位置にあるときは、アウタシャフト3Aとインナシャフト3Bとが相対回転可能な非連結状態となり、切替部材70が軸方向における第2位置にあるときは、アウタシャフト3Aとインナシャフト3Bとが相対回転不能な連結状態となるように構成されている。
切替部材70は、図3に示すように、アウタシャフト3Aとインナシャフト3Bとの間に挟まれて配置される円筒部71と、アーマチャ63の係合部63bと軸方向に係合する軸方向係合部72とを一体に有している。
切替部材70の円筒部71の内周には、インナシャフト3Bにおける大径部36の外周スプライン突起36aとスプライン嵌合する内周スプライン突起75が形成されている。これにより、切替部材70は、インナシャフト3Bに対して相対回転不能かつ軸方向移動可能に連結されている。
また、切替部材70の円筒部71の内周には、インナシャフト3Bにおける大径部36の段差部36bに対向する環状突起部76が形成されている。環状突起部76の軸方向における段差部36bと反対側の端面には、コイルスプリング16が当接する。環状突起部76は、コイルスプリング16から段差部36b側への付勢力を常に受けている。
切替部材70の円筒部71の外周には、径方向外方に突出した突起73aが周方向に沿って複数形成された帯状の周方向係合部73と、突起が形成されていない帯状の周方向凹部74とが形成されている。また、円筒部71の外周には、周方向係合部73が軸方向に複数並列に形成されており、軸方向に隣り合う一対の周方向係合部73の間に、それぞれ周方向凹部74が形成されている。本実施の形態では、円筒部71の外周に3つの周方向係合部73と2つの周方向凹部74が形成されている。それぞれの周方向係合部73には、複数(20個)の突起73aが等間隔に形成され、周方向に隣り合う一対の突起73aの間に窪み部73bが形成されている。周方向凹部74における円筒部71の外径は、窪み部73bにおける円筒部71の外径と同等である。
軸方向係合部72は、円筒部71の軸方向におけるメインカム52側の端部から径方向外方に向かって張り出して形成されている。図2の回転軸線Oよりも下側に示すように、切替部材70の軸方向係合部72は、アーマチャ63の係合部63bと軸方向に係合する。これにより、アーマチャ63が電磁コイル60側に移動すると、切替部材70もアーマチャ63に伴って軸方向に移動し、切替部材70が電磁コイル60とは反対側(フロントハウジング21の底部212側)に移動すると、アーマチャ63も切替部材70に伴って軸方向に移動する。
図3に示すように、アーマチャ63及び切替部材70は、メインカム52を軸方向に挟むように配置されている。アーマチャ63の係合部63bと切替部材70の軸方向係合部72とは、メインカム52の貫通孔52cを介して係合する。ここで、本実施の形態において、アーマチャ63と切替部材70とは別体として構成されているが、これに限らず、一体として一部材で構成されていてもよい。
コイルスプリング16は、メインカム52と切替部材70の環状突起部76との間に配置されている。コイルスプリング16は、一端側がメインカム52の当接面52dに当接すると共に、他端が切替部材70の環状突起部76に当接する。これにより、コイルスプリング16は、切替部材70を軸方向において電磁コイル60側と反対側へ付勢すると共に、メインカム52をメインクラッチ4から離間する方向に付勢する。
(駆動力伝達装置1の動作)
次に、駆動力伝達装置1の動作について図4及び図5を参照して説明する。図4は、電磁コイル60に通電されていないときの駆動力伝達装置1の状態を示し、図5は、電磁コイル60に通電されたときの駆動力伝達装置1の状態を示している。
図4に示した状態では、駆動力伝達装置1は、押圧機構1aの非作動時、つまり、制御部10から電磁コイル60に電流が供給されていないとき、アーマチャ63がパイロットアウタクラッチプレート61及びパイロットインナクラッチプレート62と軸方向に隙間を介して対向した状態であり、切替部材70は第1位置に位置している。
切替部材70が第1位置にあるときは、アウタシャフト3Aの周方向被係合部38と切替部材70の周方向係合部73とは周方向に係合しない非係合の状態である。より具体的には、アウタシャフト3Aにおける周方向被係合部38の複数の突起38aは、切替部材70の周方向凹部74に位置する。すなわち、インナシャフト3Bとアウタシャフト3Aとは相対回転可能であり、インナシャフト3Bが回転しても、その回転駆動力が、アウタシャフト3Aへ伝達されない。
図5に示した状態では、駆動力伝達装置1は、制御部10から電磁コイル60にアーマチャ63を電磁コイル60側へ引き寄せる電流が供給され、ヨーク600、リヤハウジング22の第1環状部材221ならびに第3環状部材223、複数のパイロットアウタクラッチプレート61、複数のパイロットインナクラッチプレート62、及びアーマチャ63を通過する磁路Mに磁束が発生する。
この磁束の電磁力によって、アーマチャ63は、電磁コイル60側に吸引されて軸方向に移動する。この際、アーマチャ63の電磁コイル60側への軸方向移動に伴って切替部材70がアーマチャ63と軸方向に係合して第1位置から第2位置へ移動する。
切替部材70が第2位置に移動すると、切替部材70の周方向係合部73とアウタシャフト3Aの周方向被係合部38とが係合する。より具体的には、切替部材70における周方向係合部73の突起73aがアウタシャフト3Aにおける周方向被係合部38の突起38aの間に形成された窪み部(不図示)へ移動し、アウタシャフト3Aの突起73aとアウタシャフト3Aにおける周方向被係合部38の突起38aとが周方向に当接する。これにより、切替部材70とアウタシャフト3Aとは相対回転不能に連結され、アウタシャフト3Aとインナシャフト3Bとの間でのトルク伝達が可能となる。
また、磁路Mに発生する磁束によってアーマチャ63が軸方向に移動して複数のパイロットアウタクラッチプレート61と複数のパイロットインナクラッチプレート62とを押圧し、複数のパイロットアウタクラッチプレート61と複数のパイロットインナクラッチプレート62とが摩擦摺動し、ハウジング2の回転力がカム機構5のパイロットカム51に伝達され、パイロットカム51がメインカム52に対して相対回転する。
このパイロットカム51とメインカム52との相対回転によって、カムボール53がカム溝51b,52bを転動し、メインカム52がパイロットカム51から離間する方向の軸方向の推力が発生する。そして、この推力によってメインカム52がメインクラッチ4を押圧する。これにより、メインクラッチ4において、メインアウタクラッチプレート41とメインインナクラッチプレート42とが摩擦係合してハウジング2とアウタシャフト3Aとがトルク伝達可能に連結される。
これにより、図1に示すプロペラシャフト107から駆動力伝達装置1のハウジング2,メインクラッチ4,アウタシャフト3A,切替部材70,及びインナシャフト3Bを介してドライブピニオンシャフト108にエンジン102の駆動力が伝達され、一対の後輪105が駆動される。これにより、4輪駆動車100が4輪駆動状態となる。
一方、制御部10から電磁コイル60への電流が遮断(供給停止)されると、切替部材70がコイルスプリング16の付勢力により第1位置に移動する。したがって、切替部材70の周方向係合部73とアウタシャフト3Aの周方向被係合部38とは非係合となり、切替部材70とアウタシャフト3Aとの連結状態が解除される。
アーマチャ63は、切替部材70の軸方向移動に伴ってパイロットアウタクラッチプレート61及びパイロットインナクラッチプレート62から離間し、図4に示した位置に移動する。これにより、カム機構5において、ハウジング2の回転力がパイロットカム51に伝達されなくなり、コイルスプリング16の付勢力によりメインカム52がパイロットカム51側に押し戻される。これによりメインクラッチ4のメインアウタクラッチプレート41とメインインナクラッチプレート42の間に隙間が形成され、この隙間に潤滑油が流れ込んでハウジング2とアウタシャフト3Aとの連結状態が解除され、プロペラシャフト107(図1参照)とドライブピニオンシャフト108(図1参照)との間で駆動力が伝達されなくなる。
このように構成された駆動力伝達装置1によれば、4輪駆動車100の一対の後輪105の回転に伴ってインナシャフト3Bのみが回転する2輪被牽引時においては、電磁コイル60に電流が供給されず、アウタシャフト3Aとインナシャフト3Bとの連結状態が解除されているので、インナシャフト3Bからアウタシャフト3A及びハウジング2へトルクが伝達されない。この結果、アウタシャフト3Aとハウジング2との間のメインクラッチ4におけるメインアウタクラップレート41とメインインナクラッチプレート42との差動回転が発生せず、メインクラッチ4における引き摺りトルクの発生が抑制される。
なお、本実施の形態では、アーマチャ63と切替部材70とが一体となって軸方向移動するので、電磁コイル60の非通電状態からの通電時には、切替部材70を周方向係合部73における突起73aの軸方向幅に相当する距離だけ移動させなければならない。したがって、図4に示す状態から図5に示す状態への移行に時間がかかる場合がある。このため、4輪駆動車100の始動時(イグニッションオン時)に一時的に大きな電流を流してアーマチャ63を電磁コイル60側に引き寄せ、切替部材70とアウタシャフト3Aとを相対回転不能に連結し、その後エンジン102が停止するまで(イグニッションオフ時まで)、切替部材70とアウタシャフト3Aとの連結状態を維持できる電流を電磁コイル60に供給し続けてもよい。この場合、フロントハウジング21からインナシャフト3Bに、すなわちプロペラシャフト107からドライブピニオンシャフト108に伝達される駆動力は、電磁コイル60に供給する電流を増減することにより調節可能である。このように電磁コイル60に供給する電流を制御することにより、4輪駆動車100の走行状態に応じて速やかに必要な駆動力を後輪105側に供給することが可能となる。
(第1の実施の形態の作用及び効果)
以上説明した第1の実施の形態によれば、次に述べる作用及び効果を得ることができる。
(1)駆動力伝達装置1は、インナシャフト3Bのみが回転する2輪被牽引時において、インナシャフト3Bとアウタシャフト3Aとのトルク伝達を遮断可能な切替機構7を備えているので、インナシャフト3Bの回転駆動力がアウタシャフト3Aに伝達されず、ハウジング2とアウタシャフト3Aとの差動回転が抑制され、メインクラッチ4における引き摺りトルクを低減することができる。
(2)駆動力伝達装置1の切替機構7は、アウタシャフト3Aの周方向被係合部38と係合する周方向係合部73が形成された切替部材70を有しているので、例えば、メインクラッチ4のメインアウタクラッチプレート41とメインインナクラッチプレート42との隙間を大きくして引き摺りトルクの低減を図る場合に比較して、駆動力伝達装置1の軸方向長さを短縮しつつ、引き摺りトルクの低減を図ることができる。すなわち、駆動力伝達装置1の大型化を抑制することができる。
(3)駆動力伝達装置1の切替機構7は、アーマチャ63と切替部材70とが軸方向に常時係合し、切替部材70はアーマチャ63の軸方向移動に伴って一体に移動することが可能なので、例えば、切替部材70を軸方向に移動させるための部品あるいは機構をアーマチャとは別に設置した場合に比較して、部品点数の増加を抑制することができる。すなわち、製造コスト増大の抑制を図ることができる。
(4)アーマチャ63と切替部材70とはメインカム52の貫通孔52cを介して係合しているので、例えば貫通孔52cがない場合はアーマチャ63と切替部材70との軸方向に一体に移動させつつ、メインカム52の回転運動を可能とする機構を別途備える必要があるが、本実施の形態のメインカム52,アーマチャ63,及び切替部材70によれば、そのような考慮が不要となるため、上述した(3)と同様の効果をさらに促進することができる。
[第2の実施の形態]
次に、本発明の第2の実施の形態について、図6を参照して説明する。図6は、本発明の第2の実施の形態に係る駆動力伝達装置における構成の一部を説明する図である。また、第2の実施の形態において、第1の実施の形態について説明したものと共通する機能を有する構成要素については、同一の又は対応する符号及び名称を付してその説明を省略する。
図6に示すように、本実施の形態における切替機構7Aは、第1の実施の形態における切替機構7と構成が異なる。
より具体的には、本実施の形態においては、切替部材70Aの外周には、回転軸線Oに平行に形成される複数の外周スプライン突起175が形成されている。切替部材70Aの外周スプライン突起175は、アウタシャフト3Aの内周面に形成された複数の内周スプライン突起131aに係合している。つまり、第1の実施の形態では、切替部材70はインナシャフト3Bに対して相対回転不能かつ軸方向移動可能に連結されていたが、本実施の形態では、切替部材70Aは、アウタシャフト3Aに対して相対回転不能かつ軸方向移動可能に連結されている。
切替部材70Aの内周には、径方向内方に突出した突起171aが周方向に亘って形成された周方向係合部171と、周方向凹部172が形成されている。アウタシャフト3Aの外周には、径方向外方に突出した突起138aが周方向に亘って形成された周方向被係合部138と、周方向凹部139とが形成されている。切替部材70Aの周方向係合部171は、アウタシャフト3Aの周方向被係合部138と係合する。つまり、第1の実施の形態では、切替部材70は、その軸方向移動によってアウタシャフト3Aと係合していたが、本実施の形態では、切替部材70Aは、その軸方向移動によってインナシャフト3Bと係合する。すなわち、切替部材70Aが第2位置にあるときに、周方向係合部171がインナシャフト3Bの周方向被係合部138に係合し、切替部材70Aが第1位置にあるとき、インナシャフト3Bの周方向被係合部138と周方向係合部171とが非係合となる。
このように構成されることで、本実施の形態の駆動力伝達装置1Aは、第1の実施の形態で得られた作用及び効果と同一の効果に加えて、電磁クラッチ6における引き摺りトルクが低減される。つまり、第1の実施の形態では、2輪被牽引時に切替部材70が回転することでメインカム52がパイロットカム51と共に回転し、電磁クラッチ6に引き摺りトルクが発生する場合があるが、本実施の形態では、インナシャフト3Bが回転しても、その回転力が切替部材70Aへ伝達されないため、電磁クラッチ6における引き摺りトルクが発生しない。すなわち、第1の実施の形態に比較してさらに引き摺りトルクの低減を図ることができる。
なお、本実施の形態においても、第1の実施の形態と同様に、エンジン102の始動時に電磁コイル60への通電によってアーマチャ63を電磁コイル60側に引き寄せてインナシャフト3Bと切替部材70Aとを相対回転不能に連結し、その後エンジン102が停止するまで、インナシャフト3Bと切替部材70Aとの連結状態を維持するための電流を電磁コイル60に供給し続けてもよい。
以上、本発明の駆動力伝達装置を上記実施の形態に基づいて説明したが、本発明は上記の実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々の態様において実施することが可能である。
1,1A…駆動力伝達装置、1a…押圧機構、2…ハウジング、2a…収容空間、3A…アウタシャフト、3B…インナシャフト、3a…段差面、4…メインクラッチ、5…カム機構、6…電磁クラッチ、7,7A…切替機構、10…制御部、11,12c…針状ころ軸受、12,12a,12b…玉軸受、13…第1シール部材、14…第2シール部材、15…スラスト針状ころ軸受、16…コイルスプリング、17…玉軸受、21…フロントハウジング、22…リヤハウジング、22a…収容空間、31…大径円筒部、31a…外周スプライン突起、32…小径円筒部、32a…内周スプライン突起、35…一端小径部、36…大径部、36a…外周スプライン突起、36b…段差部、37…他端小径部、37a…内周スプライン突起、38…周方向被係合部、38a…突起、39…周方向凹部、41…メインアウタクラッチプレート、41a…突起、42…メインインナクラッチプレート、51…パイロットカム、51a…外周スプライン突起、51b…カム溝、52…メインカム、52a…押圧面、52b…カム溝、52c…貫通孔、52d…当接面、53…カムボール、60…電磁コイル、61…パイロットアウタクラッチプレート、61a…突起、62…パイロットインナクラッチプレート、62a…突起、63…アーマチャ、63a…基部、63b…係合部、70,70A…切替部材、71…円筒部、72…軸方向係合部、73…周方向係合部、73a…突起、73b…窪み部、74…周方向凹部、75…内周スプライン突起、76…環状突起部、100…4輪駆動車、101…車体、102…エンジン、103…トランスアクスル、104…前輪、105…後輪、106…リヤディファレンシャルキャリア、107…プロペラシャフト、108…ドライブピニオンシャフト、109…フロントアクスルシャフト、110…リヤディファレンシャル、111…リヤアクスルシャフト、131a…内周スプライン突起、138…周方向被係合部、139…周方向凹部、171…周方向係合部、171a…突起、172…周方向凹部、175…外周スプライン突起、211…円筒部、 bb211a…内周スプライン突起、212…底部、221…第1環状部材、222…第2環状部材、223…第3環状部材、600…ヨーク、601…電線、M…磁路、O…回転軸線

Claims (5)

  1. 駆動源からの駆動トルクによって回転する第1回転部材と、
    前記第1回転部材の内側に、前記第1回転部材と相対回転可能に配置された第2回転部材と、
    前記第2回転部材の内側に、前記第2回転部材と相対回転可能に配置された第3回転部材と、
    軸方向の押圧力を受けて前記第1回転部材と前記第2回転部材とをトルク伝達可能に連結する摩擦クラッチと、
    前記摩擦クラッチへ前記押圧力を付与する押圧機構と、
    前記第2回転部材と前記第3回転部材とのトルク伝達を断続可能に構成された切替機構とを備え、
    前記切替機構は、前記押圧機構の作動時に軸方向の第1位置から第2位置に移動し、前記押圧機構の非作動時に軸方向の前記第2位置から前記第1位置に移動する切替部材を有し、前記切替部材が前記第1位置にあるときは、前記第2回転部材と前記第3回転部材とが相対回転可能な非連結状態となり、前記切替部材が前記第2位置にあるときは、前記第2回転部材と前記第3回転部材とが相対回転不能な連結状態となるように構成された、
    駆動力伝達装置。
  2. 前記押圧機構は、通電により磁力を発生する電磁コイルと、前記磁力によって軸方向移動するアーマチャとを有し、前記アーマチャの軸方向移動に伴って摩擦トルクを発生する電磁クラッチと、前記摩擦トルクによる回転力を受けて前記摩擦クラッチに前記押圧力を付与するカム部材とを有し、
    前記切替機構は、前記切替部材を前記第2位置から前記第1位置に移動する方向に付勢する付勢部材を備え、
    前記押圧機構の作動時に、前記アーマチャの前記電磁コイル側への移動に伴って前記切替部材が前記アーマチャと軸方向に係合して前記第1位置から前記第2位置に移動し、前記押圧機構の非作動時に、前記切替部材が前記付勢部材の付勢力によって前記第2位置から前記第1位置に移動する、
    請求項1に記載の駆動力伝達装置。
  3. 前記切替部材は、前記第3回転部材に対して相対回転不能かつ軸方向移動可能に連結され、前記第2回転部材に形成された複数の被係合部と係合する複数の係合部を有し、
    前記切替部材が前記第2位置にあるときに前記係合部が前記複数の被係合部に係合し、前記切替部材が前記第1位置にあるとき前記複数の被係合部と前記複数の係合部とが非係合となる、
    請求項1又は2に記載の駆動力伝達装置。
  4. 前記切替部材は、前記第2回転部材に対して相対回転不能かつ軸方向移動可能に連結され、前記第3回転部材に形成された複数の被係合部と係合する複数の係合部を有し、
    前記切替部材が前記第2位置にあるときに前記複数の係合部が前記複数の被係合部に係合し、前記切替部材が前記第1位置にあるとき前記複数の被係合部と前記複数の係合部とが非係合となる、
    請求項1又は2に記載の駆動力伝達装置。
  5. 前記アーマチャ及び前記切替部材は、前記カム部材を軸方向に挟むように配置され、
    前記カム部材は、軸方向に貫通して形成された貫通孔を周方向の複数箇所に有し、
    前記アーマチャと前記切替部材とは、前記貫通孔を介して係合する、
    請求項2乃至4の何れか1項に記載の駆動力伝達装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2017125533A (ja) * 2016-01-13 2017-07-20 株式会社ジェイテクト 噛み合いクラッチの制御方法及び制御装置

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