JP5504900B2 - カム機構及び電磁クラッチ - Google Patents

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Description

本発明は、カム機構、及びカム機構を備えた電磁クラッチに関する。
従来、カム面が形成されたカム部材を電磁コイルの磁力によって吸引し、その吸引により発生する他部材との接触部における摩擦によってカム機構を動作させ、カム機構のカム力によってカム部材をより強く他部材に押し付けることによる摩擦力で回転部材間のトルク伝達を制御する電磁クラッチが知られている。(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1に記載された電磁クラッチは、前輪をエンジンで駆動し、後輪を電動モータで駆動するように構成された4輪駆動車両の後輪側の駆動系に適用され、電動モータの停止時に後輪のディファレンシャル装置と電動モータとの連結を遮断して走行抵抗を低減すべく、出力軸と減速ギヤ列を構成するギヤとの間に配置されている。
この電磁クラッチは、電磁コイルと、電磁コイルの磁力によって電磁コイル側に引き寄せられ、出力軸と一体回転する円盤状の部材に摩擦接触するカム部材と、カム部材とギヤとの間に介在するカムフォロアとを備えている。カム部材とギヤとの対向面のそれぞれにはカム面が形成され、カム部材及びギヤはカムフォロアと共にカム機構を構成している。
このカム部材は中心部に出力時を挿通させる挿通孔が形成された円板状であり、カム面が形成された面とは反対側の面に、上記円盤状の部材に摩擦係合する摩擦面が形成されている。この摩擦面は、カム面よりも外周側に形成されている。
車両の走行時に電磁コイルに通電されると、カム部材は上記円盤状の部材に引き寄せられて摩擦接触し、その摩擦力によってギヤと相対回転する。この相対回転によってカムフォロアがカム面を転動し、カム機構のカム力によってカム部材がより強く円盤状の部材に押し付けられて摩擦係合し、電動モータのトルクがディファレンシャル側に伝達されるようになる。
一方、電磁コイルが非通電の状態で電動モータが停止すると、リターンスプリングの力によってカム機構が中立状態(非作動状態)となり、カム部材の摩擦係合が解除される。これにより電動モータとディファレンシャル装置との連結が遮断される。
特開2004−17807号公報
上記のように構成された電磁クラッチのカム部材は、摩擦面よりも内周側に形成されたカム面で軸方向のカム力を受け、摩擦面が摩擦相手部材に摩擦係合する。そのため、カム力によって、摩擦面の内周側を支点として外周側が摩擦相手部材から離間するようにカム部材が弾性変形する。このため、カム部材を摩擦係合させる押圧力は、主として摩擦面の内周側の端部に作用し、極端な場合には外周側が摩擦相手部材から浮いてしまう。ところで、周知のように、トルクTは物体に加わる力Fと回転の軸からみた力の加わる点までの距離rとの積(T=F×r)で示されるので、カム部材を摩擦係合させるカム力が作用する部位は、内周側よりも外周側である方が効果的である。
しかし、上記のように構成された電磁クラッチのカム部材では、カム力が主として摩擦面の内周側の端部に作用するので、トルク伝達時に摩擦面に滑りを発生させないためにはカム部材の径を大きくしたり、カム部材の周方向に対するカム面の角度を浅くするなどの必要がある。カム部材の径を大きくすると、装置の小型軽量化に限界が生じ、カム面の角度を浅くすると、カム機構の中立位置からカム部材にカム力が発生するまでの相対回転角度が大きくなり、レスポンスが低下する。
そこで、本発明は、カム力によるカム部材の変形を抑制することが可能なカム機構、及びカム機構を備えた電磁クラッチを提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明のカム機構は、周方向に延びるように形成された複数の第1カム面を有する第1カム部材と、前記第1カム部材との相対回転により軸方向のカム力を発生させる複数の第2カム面が形成された本体部、及び前記複数の第2カム面の内周側と外周側とに亘って径方向に延びるように前記本体部と一体に形成され、前記カム力による前記本体部の変形を抑制する補強部を有する第2カム部材と、を備え、前記補強部は、周方向に隣り合う前記第2カム面の間のそれぞれの位置に対応して形成されている
この構成によれば、補強部がカム力を第2カム面の内周側と外周側で受け、本体部の径方向に伝達する。また、この構成によれば、補強部が複数の第2カム面に発生するカム力を各第2カム面の間の位置から径方向に伝達する。
また、前記第2カム部材は、前記カム面が形成された側面の軸方向反対側の側面に、前記カム力により摩擦相手部材と摩擦係合する摩擦面を有し、前記補強部は、少なくとも一部が前記摩擦面に対応する径方向の範囲に形成されるように構成するとよい。
この構成によれば、補強部がカム力を第2カム面から摩擦面に伝達する。
また、上記目的を達成するため、本発明の電磁クラッチは、周方向に延びるように形成された第1カム面を有する第1カム部材と、前記第1カム部材との相対回転により軸方向のカム力を発生させる第2カム面、及び前記カム力により摩擦相手部材と摩擦係合する摩擦面が形成された本体部を有する第2カム部材と、前記第2カム部材の前記摩擦面を前記摩擦相手部材に接触させるように前記第2カム部材を軸方向移動させる磁力を発生する電磁コイルと、を備え、前記第2カム部材は、前記第2カム面の内周側と外周側とに亘って径方向に延びるように前記本体部と一体に形成され、前記カム力による前記本体部の変形を抑制する補強部を有する。
この構成によれば、電磁コイルへの通電により第2カム部材の摩擦面に発生する摩擦力によって第1カム部材と第2カム部材が相対回転し、この相対回転により発生したカム力を補強部が第2カム面の内周側と外周側で受け、本体部の径方向に伝達して摩擦面における摩擦力を増大させる。
本発明によれば、カム力によるカム部材の変形を抑制することができる。
図1は、本発明の第1の実施の形態における4輪駆動車の駆動力伝達系の構成を示す概略図。 図2は、本発明の第1の実施の形態に係るカム機構及び電磁クラッチが適用された駆動力伝達装置の構成を示す断面図。 図3は、本発明の第1の実施の形態に係るカム機構の第2カム部材を示す説明図。 図4は、本発明の第1の実施の形態に係るカム機構の第2カム部材の変形状態を比較例と共に示す説明図。 図5は、本発明の第2の実施の形態に係る電磁クラッチの構成を示す概略図。 図6は、本発明の第2の実施の形態に係るカム機構のカム部材を示す説明図。 図7は、本発明の第3の実施の形態に係るカム機構のカム部材を示す概略図。
[第1の実施の形態]
図1は、本発明の第1の実施の形態に係る電磁クラッチが適用された4輪駆動車の駆動力伝達系の概略構成を示す。図1に示すように、4輪駆動車101は、駆動源としてのエンジン102,エンジン102の出力を一対のフロントアクスルシャフト104及びプロペラシャフト106に分配するトランスアクスル103,一対のフロントアクスルシャフト104のそれぞれに連結された一対の前輪105,プロペラシャフト106のトルクをドライブピニオンシャフト108に伝達する駆動力伝達装置1,ドライブピニオンシャフト108に伝達されたトルクを一対のリヤアクスルシャフト110に分配するリヤディファレンシャル109,及び一対のリヤアクスルシャフト110のそれぞれに連結された一対の後輪111を備えている。
駆動力伝達装置1は、4輪駆動車101の車体(図示せず)に固定されたディファレンシャルキャリア107を介してその内部に支持され、プロペラシャフト106とドライブピニオンシャフト108とのトルク伝達を制御可能に構成されている。駆動力伝達装置1がプロペラシャフト106とドライブピニオンシャフト108とをトルク伝達可能に連結すると4輪駆動車101が4輪駆動状態となり、この連結を解除すると4輪駆動車101が2輪駆動状態となる。
また、4輪駆動車101には、駆動力伝達装置1を制御するコントローラ112が搭載されている。コントローラ112は、一対の前輪105及び一対の後輪111の回転速度やアクセル開度等に基づいて駆動力伝達装置1に電流を供給し、駆動力伝達装置1のトルク伝達を制御する。
(駆動力伝達装置1の全体構成)
図2は駆動力伝達装置1の構成を示す断面図である。この駆動力伝達装置1は、ディファレンシャルキャリア107(図1に示す)に対して回転軸Oの周りに回転可能なハウジング2と、このハウジング2に対して同軸状で相対回転可能なインナシャフト3と、ハウジング2とインナシャフト3との間に配置されたメインクラッチ4と、ディファレンシャルキャリア107に対して回転不能に保持された電磁コイル5と、電磁コイル5の通電によって作動し、メインクラッチ4を押圧するカム力を発生するカム機構6とから大略構成されている。電磁コイル5及びカム機構6は、電磁クラッチ10を構成する。
(ハウジング2の構成)
ハウジング2は、フロントハウジング21、及びフロントハウジング21と一体回転するように結合されたリヤハウジング22からなり、ディファレンシャルキャリア107の内部に軸受(図示せず)を介して支持されている。
フロントハウジング21は、例えば非磁性体材料であるアルミニウム合金からなり、リヤハウジング22側に開口する収容空間21a、及びこの収容空間21aの内面に形成されたストレートスプライン嵌合部21bを有し、プロペラシャフト106(図1に示す)と一体回転するように連結されている。収容空間21aには潤滑油が約80%の充填率で充填されている。
リヤハウジング22は、フロントハウジング21の開口内周面に螺着された炭素鋼(例えばS35C、S10C)等の磁性材料からなる外側部材221と、外側部材221の内側に溶接等によって一体に結合されたステンレス等の非磁性材料からなる中間部材222と、中間部材222の内側に溶接等によって一体に結合された炭素鋼等の磁性材料からなる内側部材223とからなる。
リヤハウジング22には、フロントハウジング21の収容空間21aの開口方向と同一の方向に開口する円環状の収容空間22aが形成されている。また、リヤハウジング22の収容空間22aとは反対側の側面には、後述する第2カム部材62と摩擦係合する摩擦面22bが形成されている。
(インナシャフト3の構成)
インナシャフト3は、フロントハウジング21との間に介在するボール軸受210、及びリヤハウジング22との間に介在するニードル軸受220によって、ハウジング2の内側に支持されている。
インナシャフト3は、リヤハウジング22側の端面3aから軸方向に延びる第1の中空部3bが形成され、第1の中空部3bの内面には、ストレートスプライン嵌合部3cが設けられている。第1の中空部3bには、ドライブピニオンシャフト108(図1に示す)の先端部が挿入され、ドライブピニオンシャフト108の先端部に形成されたストレートスプライン嵌合部(図示せず)が第1の中空部3bのストレートスプライン嵌合部3cに嵌合する。
また、インナシャフト3には、フロントハウジング21側の端面3dから軸方向に延びる第2の中空部3eが形成され、この第2の中空部3eには潤滑油が収容される。第1の中空部3bと第2の中空部3eとは壁部3fによって分離されている。
また、インナシャフト3の外面には、フロントハウジング21のストレートスプライン嵌合部21bと対向する部位に、ストレートスプライン嵌合部3gが形成されている。
(メインクラッチ4の構成)
メインクラッチ4は、複数のアウタクラッチプレート41、及びアウタクラッチプレート41と交互に配置された複数のインナクラッチプレート42を有し、潤滑油が充填された収容空間21a内で両クラッチプレートが摺動する湿式の多板クラッチとして構成されている。
アウタクラッチプレート41は、その外周部にスプライン嵌合部41aを有し、スプライン嵌合部41aがフロントハウジング21のストレートスプライン嵌合部21bに嵌合している。これにより、アウタクラッチプレート41は、ハウジング2に対して軸方向移動可能で、ハウジング2と一体回転するように連結されている。
インナクラッチプレート42は、その内周部にスプライン嵌合部42aを有し、スプライン嵌合部42aがインナシャフト3のストレートスプライン嵌合部3gに嵌合している。これにより、インナクラッチプレート42は、インナシャフト3に対して軸方向移動可能で、インナシャフト3と一体回転するように連結されている。また、インナクラッチプレート42には、潤滑油を流通させるための孔42bが周方向の複数の箇所に形成されている。
(電磁コイル5の構成)
電磁コイル5は、ディファレンシャルキャリア107(図1に示す)に固定された炭素鋼等の磁性材料からなるヨーク51に保持されて、リヤハウジング22の収容空間22a内に配置されている。ヨーク51は、リヤハウジング22の外側部材221の内周面との間にエアギャップ51aを、内側部材223との間にエアギャップ51bをそれぞれ介在させて、内側部材223との間に設けられたシール軸受52を介してリヤハウジング22を支持している。
ヨーク51には、収容空間22aの軸方向の底部側に向かって開口した環状の収容空間51cが形成され、この収容空間51cに電磁コイル5が保持されている。電磁コイル5の巻線には、ヨーク51に形成された孔51dに挿通された電線5aから供給される電流が通電される。
(カム機構6の構成)
カム機構6は、メインクラッチ4とリヤハウジング22との間に配置され、第1カム部材61と、第2カム部材62と、第1カム部材61及び第2カム部材62の間に介在する球状のカムフォロア63とを有して構成されている。第1カム部材61はカムフォロア63よりもメインクラッチ4の側に配置され、第2カム部材62はカムフォロア63よりもリヤハウジング22の側に配置されている。
(第1カム部材61の構成)
第1カム部材61は、炭素鋼等の金属材料からなる環状の部材であり、インナシャフト3に外嵌されている。第1カム部材61は、メインクラッチ4の側に設けられた押圧部611と、カムフォロア63の側に設けられたカム部612とが一体に形成されている。押圧部611には、メインクラッチ4の複数のインナクラッチプレート42のうち、最もカム機構6側に位置するインナクラッチプレート42に対向する押圧面611aが形成されている。カム部612には、カムフォロア63が転動する複数の第1カム面612aが形成されている。
第1カム部材61の押圧部611の内周側には、ストレートスプライン嵌合部611bが形成され、このストレートスプライン嵌合部611bはインナシャフト3のストレートスプライン嵌合部3gに嵌合されている。これにより、第1カム部材61はインナシャフト3に対して相対回転不能かつ軸方向移動可能である。また、第1カム部材61は、インナシャフト3のストレートスプライン嵌合部3gのリヤハウジング22側に形成された段差部3hとカム部622との間に配置された皿バネ64によって第2カム部材62に向かう方向に付勢されている。
(第2カム部材62の構成)
第2カム部材62は、例えばプレス加工により成形された炭素鋼等の磁性材料からなる環状の部材であり、その中心部にインナシャフト3を挿通させる挿通孔62cが形成され、インナシャフト3に対して軸方向移動可能に外嵌されている。第2カム部材62は、本体部620と補強部623とが一体に形成されている。
本体部620は、リヤハウジング22の摩擦面22bと摩擦係合する摩擦面621aが形成された摩擦部621と、カムフォロア63が転動する第2カム面622aが形成されたカム部622とから構成されている。摩擦部621は、カム部622の外周側に形成されている。
補強部623は、摩擦部621及びカム部622に亘って、本体部620の摩擦面621aとは軸方向反対側の側面62aに形成されている。補強部623の構成については後述する。
第2カム部材62は、電磁コイル5への通電時に発生する磁力によってリヤハウジング22に引き寄せられるように軸方向に移動し、摩擦部621の摩擦面621aがリヤハウジング22の摩擦面22bと摩擦係合するように構成されている。また、第2カム部材62は皿バネ65により第1カム部材61に向かう方向に付勢されている。皿バネ65は、インナシャフト3の外周面に嵌着されたスナップリング66により軸方向移動が規制されている。
(カムフォロア63の構成)
カムフォロア63は、炭素鋼等の金属材料からなり、第1カム部材61の第1カム面612aと第2カム部材62の第2カム面622aとの間に挟持され、第1カム面612a及び第2カム面622aを転動する。第1カム部材61と第2カム部材62は、カムフォロア63が第1カム面612a及び第2カム面622aを転動する範囲において相対回転が可能である。
第1カム面612a及び第2カム面622aは周方向に延びるように形成され、その中央部における軸方向の深さが最も深く、周方向の端部に向かうにつれて浅くなるように形成されている。従って、第1カム部材61に対して第2カム部材62が相対回転し、カムフォロア63が第1カム面612a及び第2カム面622aの周方向の中央部の位置(中立位置)から転動すると、第2カム部材に第1カム部材61から軸方向に離間するカム力が発生する。
第1カム面612a及び第2カム面622aは、第1カム部材61及び第2カム部材62の周方向の複数の箇所に形成され、そのそれぞれにカムフォロア63が配置されている。
(第2カム部材62の補強部623の構成)
図3は、側面62aの側から見た第2カム部材62の形状を示す。この図では、リヤハウジング22の摩擦面22b(図2に示す)と摩擦係合する摩擦面621aの内周円621bを破線で示す。
第2カム部材62のカム部622には、6つの第2カム面622aが等間隔に配置されている。各第2カム面622aは、第2カム部材62の周方向に沿って湾曲する円弧状に形成されている。周方向に隣り合う2つの第2カム面622aの間には、カム面が形成されていない非形成領域622b(図3に二点鎖線で一箇所のみ示す)が設けられている。
側面62aには、内周側から外周側に向かって延在する、第2カム面622aと同数(6つ)の補強部623が設けられている。補強部623は、補強部623が設けられていない領域62bよりも第2カム部材62の軸方向の厚みを厚く形成することにより、第2カム部材62と一体に設けられている。
補強部623が設けられた箇所の第2カム部材62の軸方向の厚みは、補強部623が設けられていない領域62bの軸方向の厚みの1.2から2.0倍とすることが好ましい。1.2倍以下では第2カム部材62の変形を抑制する効果が十分ではなく、2.0倍以上では第1カム部材61との干渉が生じ、また第2カム部材62の質量が大きくなって電磁コイル5の磁力による軸方向の移動速度が低下するからである。
補強部623は、非形成領域622bを含む領域に設けられ、補強部623の内周側の端部623aは、第2カム面622aの径方向の中心位置622cよりも内周側に位置している。また、補強部623の外周側の端部623bは、摩擦面621aの内周円621bよりも外周側に位置している。このように、補強部623は、第2カム面622aの内周側と外周側とに亘って径方向に延びるように形成されている。
(駆動力伝達装置1の動作)
次に、駆動力伝達装置1の動作を説明する。4輪駆動車101のエンジン102が始動していない状態では、カム機構6は非作動状態であり、第1カム部材61及び第2カム部材62は、皿バネ64及び皿バネ65の付勢力により相互に接近した状態にある。
エンジン102が始動し、4輪駆動車101が発進する際には、前輪及び後輪を駆動する4輪駆動状態とすべく、コントローラ112が駆動力伝達装置1の電磁コイル5に電流を供給し、通電する。この通電により、図2に点線で示すように、ヨーク51,リヤハウジング22の外側部材221,第2カム部材62,及びリヤハウジング22の内側部材223により形成される磁路に磁束Mが発生し、この磁力によって第2カム部材62がリヤハウジング22側に向かって軸方向移動し、第2カム部材62の摩擦面621aとリヤハウジング22の摩擦面22bとが摩擦接触する。
この状態でハウジング2とインナシャフト3が差動回転すると、カムフォロア63が第1カム面612a及び第2カム面622aを転動し、第1カム部材61と第2カム部材62とを軸方向に離間させるカム力が発生する。このカム力により第2カム部材62はリヤハウジング22に押し付けられて摩擦係合し、第1カム部材61はメインクラッチ4を押圧する。第1カム部材61がメインクラッチ4を押圧することでアウタクラッチプレート41とインナクラッチプレート42とが摩擦係合してトルク伝達可能な状態となり、プロペラシャフト106を介して伝達されたエンジン102のトルクがドライブピニオンシャフト108に伝達され、4輪駆動状態となる。
また、コントローラ112は、例えば4輪駆動車101が一定の車速で直進する定常走行状態となると、燃費向上のために一対の前輪105のみを駆動する2輪駆動状態とすべく、電磁コイル5への通電を遮断する。
電磁コイル5への通電が遮断されると、皿バネ65の付勢力によって第2カム部材62がリヤハウジング22から離間する。すると、第1カム部材61と第2カム部材62とを相対回転させる力がなくなり、カムフォロア63が中立位置に転動してカム機構6が非作動状態となる。そして、皿バネ64の付勢力によって第2カム部材62がメインクラッチ4を押圧しない位置に戻される。これにより、アウタクラッチプレート41とインナクラッチプレート42との摩擦係合が解除され、2輪駆動状態となる。
また、例えば4輪駆動車101の一対の前輪105の何れかにスリップが発生したこと等により、コントローラ112が電磁コイル5への通電を再開すると、第2カム部材62がリヤハウジング22に引き寄せられ、カム機構6が作動し、メインクラッチ4がトルク伝達可能な状態となって、4輪駆動車101が4輪駆動状態となる。
(第1の実施の形態の作用)
図4は、カム機構の作動時及び非作動時における第2カム部材の形状の変化を示し、(a)は、本実施の形態に係る第2カム部材62及びその周辺部を、(b)は、比較例としての、補強部を有していない第2カム部材200及びその周辺部を示す。この第2カム部材200は、補強部を有していない他は第2カム部材62と同様に構成され、摩擦面201aを有する摩擦部201と、カムフォロア63が転動するカム面202aを有するカム部202とが一体に形成されている。また、図4では、第2カム部材62及び第2カム部材200のカム機構の非作動時における断面形状の輪郭を二点鎖線で、作動時における断面形状の輪郭を実線で、それぞれ示す。なお、この図では説明のために第2カム部材62及び第2カム部材200の変形量を誇張して表している。
図4(b)に示すように、第2カム部材200のカム面202aがカムフォロア63からカム力を受けると第2カム部材200が弾性変形し、変形前の状態に比較して、カム部202はリヤハウジング22側に、摩擦部201は、特にその外周部において、リヤハウジング22側とは反対側に変位する。この結果、カム力が摩擦面201aの内周側に集中してしまう。
一方、図4(a)に示すように、第2カム部材62は補強部623を備えているため、カム機構6の作動時の変形量が、例えば第2カム部材200の半分以下に抑えられている。このため、第2カム部材200に比較して、第2カム部材62をリヤハウジング22に押し付ける力の摩擦面621aの内周側への集中が緩和され、第2カム部材200よりもカム力が均等に摩擦面621aに作用する。
(第1の実施の形態の効果)
以上説明した本発明の第1の実施の形態によれば、次に示す効果が得られる。
(1)補強部623を設けたことによりカム機構6の作動時における第2カム部材62の変形が抑えられるので、補強部623を有しない場合に比較して、カム力が摩擦面621aの全体に均等に作用する。その結果、ハウジング2とインナシャフト3との差動回転時において、第2カム部材62に発生する摩擦トルクが大きくなり、駆動力伝達装置1を小型に構成しても、必要なトルク伝達容量を確保できる。
(2)補強部623は、第2カム部材62の側面62aの周方向の全体ではなく、その一部に形成されているため、例えば第2カム部材の全体を厚く形成した場合に比較して、第2カム部材62を軽量化することができ、カム機構6の動作レスポンスを向上できる。
(3)第2カム部材62は、補強部623の内周側の端部623aが第2カム面622aの径方向の中心位置622cよりも内周側に位置し、外周側の端部623bが摩擦面621aの内周円621bよりも外周側に位置するように構成されているので、補強部623を介してカム力をカム部622から摩擦部621に伝達することができる。
(4)補強部623は第2カム部材62と一体に設けられているので、例えば素材のプレス成型により、第2カム部材62のカム部622及び摩擦部621の形成と同時に補強部623を形成することができる。
[第2の実施の形態]
図5は、本発明の第2の実施の形態に係るカム機構8を備えた電磁クラッチ11及びその周辺部の概略構成を示す全体図である。この電磁クラッチ11は、円筒状の回転部材80を非回転部材であるケーシング9に対して回り止めするためのブレーキ装置として機能し、例えば遊星歯車機構によるトルク伝達の経路を切り替えるため等に用いられる。
電磁クラッチ11は、回転部材80と、回転部材80の鍔部82に形成されたカム面82aを転動する球状のカムフォロア83と、カム面82aに対向する面にカム面841aが形成された板状のカム部材84と、カム部材84を軸方向移動させる磁力を発生する電磁コイル71と、電磁コイル71を保持する磁性材料からなるヨーク72とを備えて構成されている。回転部材80は本発明の第1カム部材の一例であり、カム部材84は本発明の第2カム部材の一例である。
(回転部材80の構成)
回転部材80は、内面にシャフト(図示せず)が挿通される貫通孔が形成された円筒部81と、円筒部81の軸方向の一端から径方向外側に突出して形成された環状の鍔部82とが一体に形成されている。円筒部81の内周面の軸方向一側には、シャフトと回転部材80との相対回転を規制するための、回転軸Oに沿って形成されたストレートスプライン嵌合部81aが設けられている。ストレートスプライン嵌合部81aの外側にあたる円筒部81の外周面には、ボール軸受75の内輪751が嵌合されている。
鍔部82の軸方向の一方(ストレートスプライン嵌合部81aが形成された側)の側面に形成されたカム面82aは、回転部材80の周方向に延び、その中央部における軸方向の深さが最も深く、周方向の端部に向かうにつれて浅くなるように形成されている。
(カム部材84の構成)
カム部材84は、中心部に回転部材80が挿通される挿通孔84aが形成された炭素鋼等の金属材料からなる環状の部材であり、回転部材80の円筒部81に外嵌されている。カム部材84は、カム面841aが形成されたカム部841、及びカム部841の外周側に設けられた摩擦部842とからなる本体部840と、本体部840の鍔部82に面した側面に形成された補強部843とが一体に形成されている。補強部843の詳細については後述する。
カム部841のカム面841aは、カム部材84の周方向に延び、その中央部における軸方向の深さが最も深く、周方向の端部に向かうにつれて浅くなるように形成されている。
摩擦部842の軸方向一側の側面(補強部843とは反対側の側面)には、後述するヨーク72の内周側摩擦面72a及び外周側摩擦面72bとそれぞれ摩擦係合する内周側摩擦面842a及び外周側摩擦面842bが形成されている。
また、カム部材84は、皿バネ73によって鍔部82側に付勢されている。皿バネ73は、ボール軸受75の内輪751との間に配置されたスペーサ74により軸方向移動が規制されている。
回転部材80の鍔部82には、カム面82aが周方向の複数の箇所に形成され、カム部材84のカム部841にも同数のカム面841aが形成されている。カムフォロア83は、各カム面82aとそれに対応するカム面841aとの間に介在している。カム部材84は、カム面841a及び回転部材80のカム面82aをカムフォロア83が転動する範囲において、回転部材80との相対回転が可能である。
(ヨーク72の構成)
ヨーク72は、炭素鋼等の磁性材料からなり、カム部材84の軸方向に対向して配置され、ボルト91によってケーシング9に相対回転不能かつ軸方向移動不能に固定されている。ヨーク72には、軸方向のカム部材84側に開口した断面コの字状の環状凹部720が形成され、環状凹部720に電磁コイル71が保持されている。環状凹部720の内周側におけるカム部材84との対向面に環状の内周側摩擦面72aが形成され、環状凹部720の外周側におけるカム部材84との対向面に環状の外周側摩擦面72bが形成されている。
ヨーク72の内周面には、ボール軸受75の外輪752が嵌合されており、ヨーク72は、回転部材80を回転可能に支持している。なお、ボール軸受75は、回転部材80の円筒部81の外周面に設けられた段差部81bとスナップリング753により内輪751の軸方向の位置が固定され、ヨーク72の内周面に設けられた段差部72cとスナップリング754により外輪752の軸方向の位置が固定されている。
電磁コイル71は、ヨーク72の環状凹部720に保持され、スナップリング721によって抜け止めされている。電磁コイル71には、図略の電線によって電流が供給される。
(補強部843の構成)
図6は、カム部材84の補強部843が設けられた側の側面を示す。この図では、内周側摩擦面842aの内周円842c及び外周円842dと、外周側摩擦面842bの内周円842eを破線で示している。
カム部材84のカム部841には、6つのカム面841aが等間隔に配置されている。各カム面841aは、カム部材84の周方向に沿って湾曲する円弧状に形成されている。周方向に隣り合う2つのカム面841aの間には、カム面が形成されていない非形成領域841b(図6に二点鎖線で一箇所のみ示す)が設けられている。
カム部材84には、内周側から外周側に向かって延在する、カム面841aと同数(6つ)の補強部843が設けられている。補強部843は、補強部843が設けられていない領域84bよりもカム部材84の軸方向の厚みを厚く形成することにより、カム部材84と一体に設けられている。
補強部843は、非形成領域841bを含む領域に設けられ、補強部843の内周側の端部843aは、カム面841aの径方向の中心位置841cよりも内周側に位置し、挿通孔84aの内周面に達している。また、補強部843の外周側の端部843bは、外周側摩擦面842bの内周円842eよりも外周側に位置している。このように、補強部843は、内周側摩擦面842a及び外周側摩擦面842bの軸方向反対側にあたる範囲に形成されている。
(電磁クラッチ11の動作)
電磁コイル71に通電されると、図5に破線で示すように、ヨーク72及びカム部材84により形成される磁路に磁束Mが発生し、カム部材84がヨーク72の側に引き寄せられ、カム部材84の内周側摩擦面842aがヨーク72の内周側摩擦面72aに、カム部材84の外周側摩擦面842bがヨーク72の外周側摩擦面72bに、それぞれ摩擦接触する。
この状態で回転部材80が回転すると、カムフォロア83がカム面82a及びカム面841aを転動し、回転部材80の鍔部82に対してカム部材84を軸方向に離間させるカム力が発生する。このカム力により、カム部材84がヨーク72に向かって押圧され、内周側摩擦面842aと内周側摩擦面72a、及び外周側摩擦面842bと外周側摩擦面72bの摩擦力が増大し、カム部材84とヨーク72が摩擦係合する。これにより、回転部材80がケーシング9に対して回り止めされる。
一方、電磁コイル71への通電が遮断されると、皿バネ73の付勢力によってカム部材84がヨーク72から離間し、カム部材84とヨーク72との摩擦係合が解除される。すると、カムフォロア83がカム面841a及びカム面82aの最も深い部位(中立位置)に移動し、カム力が消滅する。これにより、回転部材80は、カムフォロア83,カム部材84,及び皿バネ73と共に回転可能となる。
(第2の実施の形態の効果)
以上説明した本発明の第2の実施の形態によれば、第1の実施の形態の効果と同様の効果に加え、カム部材84がヨーク72に直接摩擦係合するので、少ない部品数で電磁クラッチ11を構成できる。
[第3の実施の形態]
図7は、本発明の第3の実施の形態に係る電磁クラッチ11のカム部材84Aを示す。本実施の形態に係る電磁クラッチ11は、第2の実施の形態と比べてカム部材84がカム部材84Aに置換された他は同一の構成であるので、全体図の図示を省略する。また、カム部材84Aは、補強部85の構造がカム部材84の補強部843とは異なるが、その他は同一であるので、同一の構成要素には同一の符号を付して説明を省略する。
カム部材84Aに設けられた補強部85は、カム部材84Aの周方向に沿って環状に形成された環状補強部851と、環状補強部851の外周側の端部851aから外周側に延びるように形成されたスポーク状補強部852とを有している。補強部85は、補強部85が設けられていない領域85bよりもカム部材84Aの軸方向の厚みを厚く形成することにより、カム部材84Aと一体に設けられている。
環状補強部851は、カム面841aを含む領域に形成され、その一部は内周側摩擦面842aの軸方向反対側にあたる範囲に形成されている。
スポーク状補強部852は、環状補強部851の外周側の端部851aから放射状に形成され、その外周側の端部852aは外周側摩擦面842bの内周円842eよりも外周側に位置している。また、スポーク状補強部852は、隣り合うカム面841aの間の位置に対応する外周側に、カム面841aと同数(6つ)設けられている。
本実施の形態によれば、上記の第2の実施の形態の効果と同様の効果がある。また、カム面841aがカムフォロア83から受けるカム力が環状補強部851によって周方向に分散されるので、カムフォロア83が存在する位置の裏側にあたる内周側摩擦面842aの周辺にカム力が集中してしまうことが抑制され、カム力が環状補強部851を介してより的確にスポーク状補強部852に伝達される。従って、より確実にカム部材84Aの変形が抑制される。
[他の実施の形態]
以上、本発明のカム機構及び電磁クラッチを上記の実施の形態に基づいて説明したが、本発明は上記の実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々の態様において実施することが可能であり、例えば次に示すような変形も可能である。
(1)第1及び第2の実施の形態における補強部、及び第3の実施の形態におけるスポーク状補強部は、径方向に沿って一定の幅で設けられているが、径方向に対して傾斜して設けてもよい。また、補強部又はスポーク状補強部の幅寸法は一定でなくともよく、例えばカム面の内周側又は外周側、若しくは内周側及び外周側に向かって周方向の幅が広くなるように形成してもよい。また、補強部の厚みも一定に限らない。
(2)上記各実施の形態では、電磁コイルへの通電時にカム部材がリヤハウジング又はヨークに摩擦係合し、非通電時には皿バネの付勢力によって摩擦係合が解除されるように構成したが、これとは逆に、電磁コイルへの非通電時に皿バネ等の弾性部材の付勢力によってカム部材が他の部材に摩擦係合し、電磁コイルへの通電時に磁力によって摩擦係合が解除されるように構成してもよい。
(3)カム機構及び電磁クラッチの用途及び適用対象についても特に制限はない。
1…駆動力伝達装置、2…ハウジング、3…インナシャフト、3a…端面、3b…中空部、3c…ストレートスプライン嵌合部、3d…端面、3e…中空部、3f…壁部、3g…ストレートスプライン嵌合部、3h…段差部、4…メインクラッチ、5…電磁コイル、5a…電線、6…カム機構、8…カム機構、9…ケーシング、9a…凹部、10,11…電磁クラッチ、21…フロントハウジング、21a…収容空間、21b…ストレートスプライン嵌合部、22…リヤハウジング、22a…収容空間、22b…摩擦面、41…アウタクラッチプレート、41a…スプライン嵌合部、42…インナクラッチプレート、42a…スプライン嵌合部、42b…孔、51…ヨーク、51a,51b…エアギャップ、51c…収容空間、51d…孔、52…シール軸受、61…第1カム部材、62…第2カム部材、62a…側面、62b…領域、62c…挿通孔、63…カムフォロア、64,65…皿バネ、66…スナップリング、71…電磁コイル、72a…内周側摩擦面、72b…外周側摩擦面、72c…段差部、73,76…皿バネ、74…スペーサ、75…ボール軸受、80…回転部材、81…円筒部、81a…ストレートスプライン嵌合部、81b…段差部、82…鍔部、82a…カム面、83…カムフォロア、84,84A…カム部材、84a…挿通孔、84b…領域、85…補強部、85b…領域、91…ボルト、101…4輪駆動車、102…エンジン、103…トランスアクスル、104…フロントアクスルシャフト、105…前輪、106…プロペラシャフト、107…ディファレンシャルキャリア、108…ドライブピニオンシャフト、109…リヤディファレンシャル、110…リヤアクスルシャフト、111…後輪、112…コントローラ、200…カム部材、201…摩擦部、201a…摩擦面、202…カム部、202a…カム面、210…ボール軸受、220…ニードル軸受、221…外側部材、222…中間部材、223…内側部材、611…押圧部、611a…押圧面、611b…ストレートスプライン嵌合部、612…カム部、612a…第1カム面、620…本体部、621…摩擦部、621a…摩擦面、621b…内周円、622…カム部、622a…第2カム面、622b…非形成領域、622c…中心位置、623…補強部、623a,623b…端部、720…環状凹部、721,753,754…スナップリング、751…内輪、752…外輪、840…本体部、841…カム部、841a…カム面、841b…非形成領域、841c…中心位置、842…摩擦部842a…内周側摩擦面、842b…外周側摩擦面、842c,842e…内周円、842d…外周円、843…補強部、843a,843b…端部、851…環状補強部、851a,852a…端部、852…スポーク状補強部、M,M…磁束、O,O…回転軸

Claims (3)

  1. 周方向に延びるように形成された複数の第1カム面を有する第1カム部材と、
    前記第1カム部材との相対回転により軸方向のカム力を発生させる複数の第2カム面が形成された本体部、及び前記複数の第2カム面の内周側と外周側とに亘って径方向に延びるように前記本体部と一体に形成され、前記カム力による前記本体部の変形を抑制する補強部を有する第2カム部材と、を備え
    前記補強部は、周方向に隣り合う前記第2カム面の間のそれぞれの位置に対応して形成されている
    カム機構。
  2. 前記第2カム部材は、前記カム面が形成された側面の軸方向反対側の側面に、前記カム力により摩擦相手部材と摩擦係合する摩擦面を有し、
    前記補強部は、少なくとも一部が前記摩擦面に対応する径方向の範囲に形成されている請求項1に記載のカム機構。
  3. 周方向に延びるように形成された第1カム面を有する第1カム部材と、
    前記第1カム部材との相対回転により軸方向のカム力を発生させる第2カム面、及び前記カム力により摩擦相手部材と摩擦係合する摩擦面が形成された本体部を有する第2カム部材と、
    前記第2カム部材の前記摩擦面を前記摩擦相手部材に接触させるように前記第2カム部材を軸方向移動させる磁力を発生する電磁コイルと、を備え、
    前記第2カム部材は、前記第2カム面の内周側と外周側とに亘って径方向に延びるように前記本体部と一体に形成され、前記カム力による前記本体部の変形を抑制する補強部を有する電磁クラッチ。
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