JP4621930B2 - オイル逆燃焼式温水装置 - Google Patents

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Description

本発明は、逆燃焼式のオイルバーナにより発生させた燃焼ガスから熱交換器を用いて顕熱および潜熱を回収することにより温水を生成するように構成されたオイル逆燃焼式温水装置に関する。
従来、温水装置の具体例としては、特許文献1に記載のものがある。同文献に記載の温水装置は、燃料を下向きに燃焼させる逆燃焼式のバーナの下方に、フィン付きパイプをそれぞれ備えた1次熱交換器および2次熱交換器が設けられた構成を有している。この温水装置においては、前記バーナによって発生された燃焼ガスが下向きに進行すると、前記1次熱交換器および2次熱交換器によって前記燃焼ガスの顕熱および潜熱が順次回収され、これにより温水が生成されるようになっている。このように、燃焼ガスの顕熱に加えて、潜熱をも回収すれば、熱交換効率を高くすることが可能である。
前記バーナとしては、ガスバーナなどの種々のバーナを用いることが可能であるが、燃料コストやその他の事情により、オイルバーナを用いたい場合がある。しかしながら、前記従来の温水装置においては、オイルバーナを用いた場合には、次に述べるような問題点が発生する。
第1に、オイルバーナは、灯油あるいは軽油などを燃焼させるものであるため、天然ガスなどを燃焼させるガスバーナと比較すると、煤が発生し易い。とくに、燃焼開始の着火時や燃焼終了時には不完全燃焼を生じ易く、その際に煤が発生する。一方、1次熱交換器および2次熱交換器の水管がフィン付きパイプにより構成されている場合、2次熱交換器は1次熱交換器よりもフィンピッチを小さくすることが望まれる。2次熱交換器は、1次熱交換器を通過した後の燃焼ガスから未回収の熱をできる限り多く回収することが望まれるからである。ところが、前記従来技術の2次熱交換器は、1次熱交換器の直下に配され、バーナにかなり接近している。このため、2次熱交換器のフィンピッチを小さくすると、この2次熱交換器のフィンどうしの隙間に煤が付着して詰まり易くなる。このような現象が生じたのでは、燃焼ガスがフィンに直接接触しないこととなり、熱交換効率が低下する。
第2に、熱交換器の熱交換効率を高めるためには、燃焼ガスをできる限り整流に近い状態で熱交換器に作用させることが望まれる。これに対し、オイルバーナでは、灯油などの燃料オイルの燃焼性を良好にすることを目的として、燃焼用空気の供給が送風ファンを利用して大風量で行なわれるのが通例である。また、この燃焼用空気を旋回流にするといった手段が採用される場合もある。このようなことから、オイルバーナを用いる場合には、ガスバーナを用いる場合と比較すると、燃焼ガスの乱流状態の度合いが大きい。前記従来技術においては、そのような乱流状態の燃焼ガスが1次熱交換器および2次熱交換器のそれぞれに供給される。したがって、熱交換効率を高める上で、未だ改善の余地がある。
第3に、2次熱交換器は燃焼ガスの潜熱を回収するものの、潜熱の全量を回収することは困難であり、2次熱交換器を通過した燃焼ガス中には幾らかの水蒸気が未だ残存している。そして、2次熱交換器を通過した直後の燃焼ガスは、水蒸気が飽和またはそれに近い状態にあり、結露を非常に生じ易い。したがって、2次熱交換器よりも下流に消音器が設けられている場合、この消音器の内部において結露を生じ、ドレインが発生する虞れがある。このような現象を生じたのでは、消音器の内部がドレインにより汚染される。とくに、前記ドレインは、燃焼ガス中の硫黄酸化物や窒素酸化物などを吸収したPH3程度の強酸性となるため、吸音材の内張り部材が短期間で腐食する。この問題点は、オイルバーナのみならずガスバーナの場合にも発生するが、やはり改善することが望まれる。
特開2002−213825号公報
本発明は、このような事情のもとで考え出されたものであって、燃料オイルの燃焼に伴って発生する煤や、燃焼ガスが乱流状態で熱交換器に供給されてくることなどに起因して熱交換効率が低くなることを抑制することができるとともに、消音器内に結露を生じるといった不具合も適切に防止することが可能なオイル逆燃焼式温水装置を提供することをその課題としている。
上記の課題を解決するため、本発明では、次の技術的手段を講じている。
本発明により提供されるオイル逆燃焼式温水装置は、燃料オイルを下向きに燃焼させて燃焼ガスを発生させるオイルバーナと、このオイルバーナの下方に配され、かつ前記燃焼ガスから顕熱を回収するための水管を有する1次熱交換器と、この1次熱交換器を下向きに通過した燃焼ガスを上向きにUターンさせるUターン部と、このUターン部を通過した燃焼ガスの流路を内部に形成しており、かつこの流路に沿って吸音材が配されている消音器と、前記燃焼ガスから潜熱を回収するための水管を有する2次熱交換器と、を備えている、オイル逆燃焼式温水装置であって、前記2次熱交換器は、前記消音器の上に載設され、前記消音器よりも燃焼ガス流れ方向の下流であって、前記Uターン部および前記消音器よりも高い配置とされており、前記1次熱交換器によって顕熱回収がなされた燃焼ガスは、前記2次熱交換器に供給される前に前記Uターン部および前記消音器を通過し、前記燃焼ガス中の煤が前記Uターン部および前記消音器に捕捉されることによって煤の量が減少した状態で前記2次熱交換器に供給されるように構成されていることを特徴としている。
本発明によれば、次のような効果が得られる。
第1に、2次熱交換器は、1次熱交換器の直下に接近して設けられておらず、消音器の下流に設けられている。このため、オイルバーナを駆動させて燃料オイルを燃焼させた際に多くの煤が発生しても、この煤は、そのまま2次熱交換器には到達しないこととなる。すなわち、煤は、2次熱交換器に到達するまでの燃焼ガス流路においてその内壁に付着するなどし、多くの煤が燃焼ガスから分離する。とくに、燃焼ガス流路としては、オイルバーナの下方に進行した燃焼ガスを上向きにUターンさせるUターン部が設けられているために、このUターン部において多くの煤が燃焼ガスから分離する効果が得られる。したがって、2次熱交換器に多くの煤が付着することが解消され、2次熱交換器の水管として、たとえば微小ピッチで並ぶ多数枚のフィンを備えたものを用いても、それらフィン間に煤が詰まらないようにして、熱交換効率が低下することを適切に抑制することができる。
第2に、燃焼ガスは、1次熱交換器を通過した後にUターン部において方向転換を行なう。このため、燃焼ガスがオイルバーナの近傍において当初は乱流状態であったとしても、前記Uターン部における方向転換後には整流化された状態となる。そして、この整流化された燃焼ガスが2次熱交換器に供給される。したがって、2次熱交換器に燃焼ガスが乱流状態のまま供給されていた従来技術よりも熱交換効率を高くすることができる。
第3に、燃焼ガスの潜熱回収は、燃焼ガスが消音器を通過した後のタイミングで行なわれている。したがって、従来技術とは異なり、2次熱交換器を通過した後の結露し易い燃焼ガスが消音器内に供給されることはなく、消音器内において容易に結露を生じないようにすることもできる。
以上のように、本発明は、2次熱交換器への煤の付着が抑制されるように、Uターン部などの燃焼ガス流路を燃焼ガスから煤を分離させる領域として機能させている。また、前記Uターン部を燃焼ガスの整流化手段としても機能させている。本発明では、従来技術の装置と比較して新たな装置や機器を追加することなく、オイルバーナを用いた温水装置に特有の問題点を合理的に解消または抑制することが可能であり、製造コストが大きく上昇するといったこともない。なお、消音器の吸音材として、グラスウールやロックウールなどの断熱性に優れたものを用いれば、燃焼ガスが2次熱交換器の前段の消音器内を通過する際に熱エネルギの大きなロスを生じるといったことも適切に回避される。
本発明の好ましい実施の形態においては、前記消音器内の流路には、この流路を通過する燃焼ガスの整流化が促進されるように燃焼ガスをUターンさせる追加のUターン部が形成されている。
このような構成によれば、燃焼ガスが消音器内の流路を通過する際に追加のUターン部において方向転換を行なうために、前記燃焼ガスの整流化がより促進されることとなる。したがって、2次熱交換器にはより整流化された状態の燃焼ガスを供給することが可能となり、熱交換効率をさらに高めることができる。
本発明の好ましい実施の形態においては、前記消音器内の流路は蛇行状であり、前記追加のUターン部は複数形成されている。
このような構成によれば、燃焼ガスの整流化をより徹底して図ることが可能となり、熱交換効率を高めるのにさらに好適となる。
本発明の好ましい実施の形態においては、前記1次熱交換器および2次熱交換器のそれぞれの水管は、複数のフィンを備えており、これら複数のフィンの配列ピッチは、前記2次熱交換器の方が前記1次熱交換器よりも小さくされている。
このような構成によれば、2次熱交換器の熱回収量を多くし、熱交換効率を高めることができる。一方、1次熱交換器については、燃焼ガスの流れ抵抗が過大にならないようにしてやはり効率の良い熱交換が行なわれるようにすることができる。
本発明の好ましい実施の形態においては、前記Uターン部には、このUターン部を形成する筒状部材の内壁面の一部を凹状もしくは凸状とすることにより、または前記1次熱交換器の下方に煤を受けることが可能な部材を配置することにより構成された煤用捕捉手段が設けられている。
このような構成によれば、多くの煤が2次熱交換器に到達する前において前記煤用捕捉手段によって捕捉されることとなり、2次熱交換器に煤が付着することをより確実に防止することができる。加えて、消音器の内部にも煤が付着しないようにすることができる。
本発明の好ましい実施の形態においては、前記消音器は、前記吸音材を覆う内張り部材を備えており、この内張り部材は、耐酸性を有する材質である。
本発明によれば、前述したとおり、消音器の内部に結露を生じ難くすることが可能であるものの、前記した構成によれば、万一、結露が生じて酸性のドレインが発生しても、消音器内の内張り部材が容易に腐食しないようにすることができる。
本発明の好ましい実施の形態においては、前記2次熱交換器は、前記消音器の幅よりも長く形成され、その一部は前記消音器の側方にはみ出しており、このはみ出し部分の下方に、前記オイルバーナおよび1次熱交換器が配置されている。
このような構成によれば、2次熱交換器の水管を長くし、水管の本数をさほど多くすることなく、2次熱交換器による熱回収量を多くすることが可能となる。また、オイルバーナおよび1次熱交換器は、2次熱交換器のはみ出し部分の下方のスペースを有効に利用した配置とされており、装置全体の大型化を抑制するのに好適となる。
本発明のその他の特徴および利点は、添付図面を参照して以下に行なう発明の実施の形態の説明から、より明らかになるであろう。
以下、本発明の好ましい実施の形態を、図面を参照して具体的に説明する。
図1は、本発明に係るオイル逆燃焼式温水装置の一実施形態を示している。本実施形態のオイル逆燃焼式温水装置Aは、オイルバーナ1、1次熱交換器2A、底部ケーシング3、消音器4、および2次熱交換器2Bを具備している。2次熱交換器2Bは、消音器4の上に載設されており、消音器4を通過した燃焼ガスがこの2次熱交換器2Bに供給されるようになっている。
オイルバーナ1は、灯油などの燃料オイルを噴霧ノズル10から下向きに噴射させ、点火プラグ12により着火させて燃焼させるものであり、噴霧ノズル10は、1次熱交換器2Aの缶体20上に載設された缶体11内の上部に取り付けられている。噴霧ノズル10には、図示されていない燃料タンクから電磁弁15aや配管15bなどを介して燃料オイルが供給される。缶体11の内部には、送風ファン13から燃焼用空気が下向きに送り込まれるようになっており、この燃焼用空気は、噴霧ノズル10の周囲およびその下方領域にわたって設けられた燃焼筒14内に進入する。燃焼筒14は、その周壁に複数の通気孔を有しており、この燃焼筒14内において前記燃焼用空気を旋回流とし、噴霧された燃料オイルと燃焼用空気との混合を促進する役割を果たす。
1次熱交換器2Aは、燃焼ガスから顕熱を回収するためのものであり、複数のフィン22を有する複数の水管21が缶体20に対して略水平方向に貫通した構造とされている。これら缶体20や水管21は、たとえば銅製である。
底部ケーシング3は、1次熱交換器2Aの缶体20の下部開口部および消音器4の下部開口部(流入口40a)と連通する2つの開口部30a,30bを上面部にする略ボックス状であり、1次熱交換器2Aおよび消音器4の下方に位置してそれらを支持している。この底部ケーシング3の内部は、缶体20内を下向きに進行してきた燃焼ガスを上向きにUターンさせて消音器4内に導くUターン部33となっている。
消音器4は、図2によく表われているように、流入口40aを底部に有し、かつ上部に排気口40bを有しており、この消音器4の内部には、流入口40aから排気口40bまで燃焼ガスを導く燃焼ガス流路40が形成されている。ただし、この燃焼ガス流路40は、燃焼ガスを矢印N1〜N4で示す経路で蛇行させるように形成されており、燃焼ガスを上下方向においてUターンさせる2つのUターン部41a,41bを有している。これらのUターン部41a,41bは、本発明でいう追加のUターン部の具体例に相当する。消音器4は、筒状の金属製の本体ハウジング42内に複数の吸音材43および内張り部材44が設けられ、これら吸音材43や内張り部材44が前記した蛇行状の燃焼ガス流路40を規定した構成となっている。吸音材43は、たとえばガラスウールやロックウールなどの繊維状吸音材である。内張り部材44は、パンチングメタルあるいは金網などの多数の貫通孔を有する多孔部材である。ただし、この内張り部材44の全てが多孔部材とされている必要はなく、その一部を非多孔状とすることもできる。好ましくは、この内張り部材44の材質は、酸性のドレインに対する耐食性をもつようにステンレスなどの耐酸性を有する材質とされている。
2次熱交換器2Bは、燃焼ガスから潜熱を回収するためのものであり、既述したとおり消音器4の上部に載設されている。この2次熱交換器2Bは、図1に示すように、複数のフィン23を備えた複数の水管24と、一対のヘッダ部25A,25Bと、複数の水管24を囲むケース(缶体)26とを備えている。これら2次熱交換器2Bの構成部材は、いずれもステンレスなどの耐酸性を有する材質とされている。複数のフィン23の配列ピッチは、1次熱交換器2Aのフィン22の配列ピッチよりも小さくされている。
各水管24は、たとえばU字管を用いて構成されており、U字管の一対の開口端を有する基端部は、一対のヘッダ部25A,25Bにそれぞれ接続されて支持されている。図3に示すように、ヘッダ部25Aには、入水口250が設けられており、この入水口250からヘッダ部25A内に水が供給されると、この水は水管24内を通過し、U字状の先端部で折り返すことによりヘッダ部25B内に流入するようになっている。ヘッダ部25Bには、出湯口251が設けられており、図1に示すように、この出湯口251から出湯した温水は、適当な配管部材を介して1次熱交換器2Aの入湯口21aに供給される。次いで、この温水は、水管21内を通過した後に出湯口21bから出湯し、所望の給湯先に供給される。2次熱交換器2Bの水管24としてU字管を用いれば、その基端部側のみにヘッダ部25A,25Bを具備し、かつ先端部側にはヘッダ部が具備されていない片ヘッダ構造とすることができ、2次熱交換器2Bの全体構造が簡素化される。ただし、本発明はこれに限定されず、たとえば直状の管体を用いることもできる。
図2によく表われているように、2次熱交換器2Bのケース26の後壁部26aおよび前壁部26bには、給気口260および排気口261が設けられている。消音器4の排気口40bからその上方に流出した燃焼ガスは、補助缶体49によって給気口260に導かれ、ケース26内に進入するようになっている。この燃焼ガスは、その後水管24どうしの隙間を通過して排気口261からケース26の外部に排出される。ケース26の底壁部26cは、潜熱回収に伴って発生するドレインを各水管24から受けることが可能に、水管24の下方領域の全体をカバーするように設けられている。この底壁部26cには、ドレインを外部に排出するための排出口27が設けられている。図1においては、底壁部26cが水平となっているが、好ましくは、この底壁部26cは、排出口27に近づくほど高さが低くなるように傾斜した傾斜部を有しており、底壁部26c上に受けられたドレインは排出口27に向けて流れるようになっている。
排出口27から排出されたドレインは、適当な配管を介して図2の仮想線で示す中和器5に導入されるように構成されている。中和器5は、たとえば合成樹脂製容器内に炭酸カルシウムなどの中和剤が収容された構成を有しており、ドレインはこの中和器2を通過することにより中和されてから外部に排出される。中和器5は、たとえば消音器4の前方に配されている。本実施形態では、2次熱交換器2Bのケース26の前部が消音器4の前方にはみ出して設けられており、このはみ出し部分の下方の空間スペースが中和器5の配置スペースとして有効に利用されている。
図1に示すように、ケース26および水管24は、消音器4の横幅よりも長い寸法に形成されており、これらの一部分は、消音器4の側方にはみ出している。このことにより、水管24の長寸法化が図られ、水管24の本数をさほど多くすることなく熱回収量を多くすることができる。一方、ケース26の前記はみ出し部分の下方には、オイルバーナ1、送風ファン13、および1次熱交換器2Aが位置しており、これらはスペース効率の良い配置となっている。
次に、前記したオイル逆燃焼式温水装置Aの作用について説明する。
まず、オイルバーナ1を駆動させて燃焼ガスを発生させると、この燃焼ガスは下向きに進行し、1次熱交換器2Aを通過して底部ケーシング3内に進入する。次いで、この燃焼ガスは、底部ケーシング3内から消音器4内に上向きに進入し、その後2次熱交換器2Bに供給され、その排気口261から排ガスとして外部に排出される。
オイルバーナ1により灯油などの燃料オイルを燃焼させた場合、比較的多くの煤が発生し、これが燃焼ガス中に含まれる場合がある。これに対し、2次熱交換器2Bは、燃焼ガスの流通経路の最後段に設けられており、燃焼ガスがこの2次熱交換器2Bに到達するまでの経路途中において多くの煤が燃焼ガスから分離される。底部ケーシング3内のUターン部33は、燃焼ガス流路のうち、高さが最も低く、しかもこの部分において燃焼ガスの大きな方向転換がなされる。このため、燃焼ガスに含まれていた煤の多くは、底部ケーシング3の内壁に付着したり、あるいは底部ケーシング3内の隅部38に堆積するなどして、この底部ケーシング3内において捕捉される。後述するように、煤を積極的に捕捉するための手段を底部ケーシング3内に設けておけば、より好ましいものとなる。このような結果、2次熱交換器2Bに対しては多くの煤が進行しないようにし、2次熱交換器2Bの複数のフィン23のピッチが小さくされていても、それらの隙間に煤が詰まり難くなる。したがって、煤の詰まりに起因して2次熱交換器2Bの熱交換効率が低下する現象が適切に防止または抑制される。
このオイル逆燃焼式温水装置Aでは、オイルバーナ1による燃料オイルの燃焼性を良好にする手段として、燃焼筒14を利用して燃焼用空気を旋回流としており、オイルバーナ1の直下における燃焼ガスは乱流状態にある。ただし、この燃焼ガスは、その後底部ケーシング3内でUターンされることより整流化される。さらに、前記燃焼ガスは、消音器4内においても2つのUターン部41a,41bにおいてUターンするために、その整流化がより促進される。2次熱交換器2Bには、この整流化された燃焼ガスが供給されることとなるため、燃焼ガスが乱流状態のまま供給される場合よりも熱交換効率を高くすることが可能となる。このオイル逆燃焼式温水装置Aにおいて、消音器4は、燃焼ガスの排気音を低減するという本来の機能に加え、2次熱交換器2Bの熱交換効率を高める作用をも発揮するものとなる。
2次熱交換器2Bによる潜熱回収は、燃焼ガスが消音器4を通過した後の段階で行なわれている。したがって、2次熱交換器2Bを通過して結露を生じ易くなっている燃焼ガスが底部ケーシング3や消音器4の内部を流通することはなく、それらの内部に酸性のドレインが多く発生しないようにすることができる。なお、オイル逆燃焼式温水装置Aの運転開始初期などにおいて消音器4内が低温であると、消音器4内に多少の結露を生じる場合がある。これに対し、内張り部材44をステンレスなどの耐酸性を有する材質としておけば、そのような事態に好適に対処可能である。底部ケーシング3についても同様である。
2次熱交換器2Bにおいては、既述したとおり、燃焼ガスからの潜熱回収に伴って発生するドレインがケース26の底壁部26cにより受けられ、かつ排出口27から中和器5に送られる。したがって、オイル逆燃焼式温水装置Aのケース26の内部以外の箇所がドレインによって汚染されないようにすることができるとともに、ドレインの中和処理も適切に図られる。
図4は、燃焼ガス中の煤を積極的に捕捉するための煤用捕捉手段を底部ケーシング内に設けた構成の具体例を示している。同図において、前記実施形態と同一または類似の要素には、前記実施形態と同一の符号を付している。
図4(a)においては、底部ケーシング3の内面に1または複数の凹部39Aが設けられている。この凹部39Aは、好ましくは、底部ケーシング3の底部のうち、消音器4の下方の煤が溜まり易い隅部38に設けられている。燃焼ガスが底部ケーシング3内を通過する際には、この凹部39A内に燃焼ガス中の煤が進入して捕捉される。
図4(b)においては、底部ケーシング3の内面に1または複数の凸部39Bが設けられている。この凸部39Bは、たとえば底部ケーシング3に金属板を溶接するなどして形成されており、好ましくは、底板部37の上面部において燃焼ガスの上流に向けて開口した凹部390を形成するように設けられている。このような構成によっても、凸部39Bを利用して煤を捕捉することができる。
図4(c)においては、底部ケーシング3内に、受け皿状の部材39Cが1次熱交換器2Aの直下に位置するようにして設けられている。このような構成によれば、燃焼ガスが1次熱交換器2Aを下向きに通過すると、この燃焼ガスは部材39Cの上面に当たる。したがって、この受け皿部材39Cの上面に燃焼ガス中の煤が捕捉され、溜められる。
前記したような構成により、燃焼ガス中の多くの煤を底部ケーシング3内において積極的に捕捉させると、2次熱交換器2Bのフィン23間に煤が詰まることがより徹底して防止される。消音器4内に多くの煤が付着することも防止される。本発明においては、図4(a)〜(c)に示したそれぞれの手段を組み合わせて採用してもよい。
本発明は、上述した実施形態に限定されない。本発明に係るオイル逆燃焼式温水装置の各部の具体的な構成は、種々に設計変更自在である。
オイルバーナとしては、噴霧式のものに限らず、たとえば燃料オイルを気化させてから燃焼させる気化式のものを用いることもできる。1次熱交換器や2次熱交換器の具体的な構造や材質なども上記実施形態のものに限定されない。消音器は、燃焼ガスをUターンさせる追加のUターン部を複数有していることが好ましいものの、この追加のUターン部は1つでもよく、さらにはUターン部を全く有しない構成とすることもできる。吸音材としては、繊維状吸音材以外のものを用いることが可能である。
本発明においては、既述したとおり、2次熱交換器の水管のフィン間に煤が詰まる現象を抑制する効果が得られるが、2次熱交換器の水管として、フィンを具備しないものを用いた場合であっても、消音器の下流に2次熱交換器が設けられていれば、本発明の技術的範囲に包摂される。本発明によれば、水管にフィンが具備されていない場合であっても、2次熱交換器の水管表面に煤が付着することを抑制し、煤の付着に起因して熱交換効率が低下することを適切に防止または抑制することができるからである。
本発明に係るオイル逆燃焼式温水装置は、いわゆる瞬間式の給湯器として構成することができることは勿論のこと、それ以外の風呂給湯用、床暖房用、あるいは融雪用など、温水を生成するための種々の装置として構成することができる。
本発明に係るオイル逆燃焼式温水装置の一例を示す断面図である。 図1のII−II断面図である。 図1および図2に示すオイル逆燃焼式温水装置が備える2次熱交換器の要部平面断面図である。 (a)〜(c)は、本発明に係るオイル逆燃焼式温水装置に煤用捕捉手段を設ける場合の具体例を示す要部断面図である。
符号の説明
A オイル逆燃焼式温水装置
1 オイルバーナ
2A 1次熱交換器
2B 2次熱交換器
3 底部ケーシング
4 消音器
5 中和器
21 水管(1次熱交換器の)
22 フィン(1次熱交換器の)
23 フィン(2次熱交換器の)
24 水管(2次熱交換器の)
33 Uターン部
39A 凹部(煤用捕捉手段)
39B 凸部(煤用捕捉手段)
39C 受け皿状の部材(煤用捕捉手段)
40 流路(消音器内の)
41a,41b Uターン部(追加のUターン部)
43 吸音材
44 内張り部材

Claims (7)

  1. 燃料オイルを下向きに燃焼させて燃焼ガスを発生させるオイルバーナと、
    このオイルバーナの下方に配され、かつ前記燃焼ガスから顕熱を回収するための水管を有する1次熱交換器と、
    この1次熱交換器を下向きに通過した燃焼ガスを上向きにUターンさせるUターン部と、
    このUターン部を通過した燃焼ガスの流路を内部に形成しており、かつこの流路に沿って吸音材が配されている消音器と、
    前記燃焼ガスから潜熱を回収するための水管を有する2次熱交換器と、
    を備えている、オイル逆燃焼式温水装置であって、
    前記2次熱交換器は、前記消音器の上に載設され、前記消音器よりも燃焼ガス流れ方向の下流であって、前記Uターン部および前記消音器よりも高い配置とされており、
    前記1次熱交換器によって顕熱回収がなされた燃焼ガスは、前記2次熱交換器に供給される前に前記Uターン部および前記消音器を通過し、前記燃焼ガス中の煤が前記Uターン部および前記消音器に捕捉されることによって煤の量が減少した状態で前記2次熱交換器に供給されるように構成されていることを特徴とする、オイル逆燃焼式温水装置。
  2. 前記消音器内の流路には、この流路を通過する燃焼ガスの整流化が促進されるように燃焼ガスをUターンさせる追加のUターン部が形成されている、請求項1に記載のオイル逆燃焼式温水装置。
  3. 前記消音器内の流路は蛇行状であり、前記追加のUターン部は複数形成されている、請求項2に記載のオイル逆燃焼式温水装置。
  4. 前記1次熱交換器および2次熱交換器のそれぞれの水管は、複数のフィンを備えており、これら複数のフィンの配列ピッチは、前記2次熱交換器の方が前記1次熱交換器よりも小さくされている、請求項1ないし3のいずれかに記載のオイル逆燃焼式温水装置。
  5. 前記Uターン部には、このUターン部を形成する筒状部材の内壁面の一部を凹状もしくは凸状とすることにより、または前記1次熱交換器の下方に煤を受けることが可能な部材を配置することにより構成された煤用捕捉手段が設けられている、請求項1ないし4のいずれかに記載のオイル逆燃焼式温水装置。
  6. 前記消音器は、前記吸音材を覆う内張り部材を備えており、この内張り部材は、耐酸性を有する材質である、請求項1ないし5のいずれかに記載のオイル逆燃焼式温水装置。
  7. 前記2次熱交換器は、前記消音器の幅よりも長く形成され、その一部は前記消音器の側方にはみ出しており、このはみ出し部分の下方に、前記オイルバーナおよび1次熱交換器が配置されている、請求項1ないし6のいずれかに記載のオイル逆燃焼式温水装置。
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