JP2006125811A - 瞬間式給湯器 - Google Patents

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哲郎 濱田
Hitoshi Hara
人志 原
Hideaki Yoshitomi
英明 吉富
Hiroaki Takashima
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Abstract

【課題】熱交換の効率が高く、かつ全体の小型化や製造コストの低減化を図ることができ、また酸性のドレインなどに起因して水管が腐食するといった不具合も適切に解消することが可能な瞬間式給湯器を提供する。
【解決手段】瞬間式給湯器Aは、熱交換器として、燃焼ガス流路5の周壁部を形成する1つの缶体2内に、酸性のドレインに対する耐食性を有する材質の1または複数の水管4が設けられ、かつこの水管4は、前記燃焼ガスから顕熱および潜熱を回収可能に燃焼ガス流れ方向に複数段に並んだ構造とされた1つの熱交換器HTのみを備えている。
【選択図】 図1

Description

本発明は、一般家庭の台所や洗面所などへの一般給湯用途や、風呂給湯用途などに用いられる瞬間式給湯器に関する。
周知のとおり、瞬間式給湯器の一般的な基本構造は、燃焼器により発生させた燃焼ガスを一定の経路で流通させ、その流通過程において、前記燃焼ガスと熱交換器の水管との熱交換を行なわせるようにしている。前記熱交換を終えた燃焼ガスは、排気口に導かれて排ガスとして排出される。
このような瞬間式給湯器としては、いわゆる潜熱回収型の熱交換器を備えたものがある(たとえば、特許文献1を参照)。この瞬間式給湯器は、燃焼ガスから顕熱を回収する1次熱交換器に加え、燃焼ガス(より正確には、燃焼ガス中の水蒸気)から潜熱を回収するための2次熱交換器をも備えている。このような構成によれば、顕熱回収のみならず、潜熱回収もなされるために、熱交換の効率が高められる。
従来、前記したようなタイプの瞬間式給湯器においては、1次熱交換器と2次熱交換器とが、異なる材質とされて別個に製作されていたのが実情であった。すなわち、1次熱交換器については、熱伝達性を良好とし、また加工を容易として製造コストを廉価にする観点から、その水管を銅製とするのが通例とされている。これに対し、2次熱交換器については、その水管がたとえばステンレス製とされている。2次熱交換器においては、潜熱回収に伴って燃焼ガス中の水蒸気が凝縮することによって多くのドレイン(凝縮水)が発生するが、このドレインは、燃焼ガス中の硫黄酸化物や窒素酸化物などを吸収したPH3程度の強酸性となる。前記したように、2次熱交換器の水管をステンレス製とすれば、そのような酸性のドレインに起因して、水管が容易に腐食しないようにすることができる。
しかしながら、前記従来技術においては、1次熱交換器と2次熱交換器との材質を相違させて、これらを別個に製作しているために、これら熱交換器全体の構成が煩雑となり、その製造コストが高価となっていた。また、2つの熱交換器を組み合わせるために、装置全体の大型化を招く不具合もあった。
さらに、前記従来技術では、1次熱交換器は酸性のドレインに対する耐食性を有していないために、理想的には、この1次熱交換器においてはドレインが発生しないことが望まれる。ところが、瞬間式給湯器がたとえば30〜40°C程度の比較的低い出湯温度に設定されたまま長期間運転されるような場合には、1次熱交換器において結露を生じ、この1次熱交換器に酸性のドレインが付着する場合がある。このようなことから、従来技術においては、1次熱交換器に腐食を生じる虞れがあった。1次熱交換器における結露を抑制するには、1次熱交換器の温度があまり低下しないようにする必要があり、従来においては、そのための手段としてたとえば水管の取り廻しを工夫するといった配慮がなされているが、このような配慮は、水管構造の複雑化を招く。また、そのような配慮を行なったとしても、1次熱交換器において結露が生じることを十分に防止することは困難であり、腐食の問題は解消されない。さらに、瞬間式給湯器が実際に使用される場合、たとえば熱交換器の水管には一般の水道水に代えて、井戸水が入水される場合があるが、この井戸水には銅などを腐食させる成分が含まれている場合もある。このような場合にも、前記従来技術においては、1次熱交換器の水管が腐食する。
特開2000−161789号公報
本発明は、前記した事情のもとで考え出されたものであって、熱交換の効率が高く、かつ全体の小型化や製造コストの低減化を図ることができ、また酸性のドレインなどに起因して水管が腐食するといった不具合も適切に解消することが可能な瞬間式給湯器を提供することをその課題としている。
上記の課題を解決するため、本発明では、次の技術的手段を講じている。
本発明の第1の側面により提供される瞬間式給湯器は、燃焼器と、この燃焼器によって発生された燃焼ガスを排気口まで流通させる燃焼ガス流路と、前記燃焼ガスとの熱交換によって湯を生成するための水管を有する熱交換器と、を備えている、瞬間式給湯器であって、前記熱交換器としては、前記燃焼ガス流路を囲む1つの缶体内に、酸性のドレインに対する耐食性を有する材質の1または複数の水管が設けられ、かつこの水管は、前記燃焼ガスから顕熱および潜熱を回収可能に燃焼ガス流れ方向に複数段に並んだ構造とされた1つの熱交換器のみを備えていることを特徴としている。
このような構成によれば、次のような効果が得られる。
第1に、瞬間式給湯器に具備された熱交換器としては、水管が1つの缶体に設けられた構造をもつ1つの熱交換器のみであるために、複数の缶体を用いて構成された複数の熱交換器を具備していた従来のものと比較すると、全体構成を簡素とし、また全体のサイズを小さくすることも可能となる。水管としては、酸性ドレインに対する耐食性を有するものが用いられており、水管の材料コストについてはやや高くなる可能性はあるものの、前記したように、熱交換器全体の構成の簡素化や小型化などが図られれば、このことによって製造コストを低減することができるために、トータルの製造コストを従来技術よりも廉価にすることも可能となる。
第2に、瞬間式給湯器に具備された熱交換器の数は、1つであるものの、この熱交換器の水管は燃焼ガス流れ方向に複数段に並んでおり、燃焼ガスから顕熱および潜熱を回収可能である。したがって、従来技術の潜熱回収型の熱交換器を備えたものと比較して、熱交換の効率が劣ることはなく、優れた熱交換効率が得られる。
第3に、熱交換器の複数段に設けられた水管は、いずれの部分においても酸性のドレインに対する耐食性を有しているために、燃焼ガス流れ方向の下流寄り部分に潜熱回収に伴う酸性のドレインが発生する場合は勿論のこと、仮に、燃焼ガス流れ方向上流寄り部分において酸性のドレインが発生するような事態が生じても、その部分が容易に腐食することはない。既述したとおり、瞬間式給湯器の運転条件如何では、酸性のドレインが水管の燃焼ガス流れ方向上流寄り部分に発生する場合もあるが、本発明によれば、そのような現象にも好適に対処することができる。また、従来技術においては、銅製の水管にドレインが発生付着しないように熱交換器があまり低温にならないようにするといった配慮を行なう必要があったが、本発明によれば、そのような配慮も不要となる。
第4に、本発明によれば、水管の材質としてステンレスあるいはチタンなどを選択すれば、金属を腐食させ易い成分を含む井戸水などを給湯水として利用することもできることとなる。
本発明の好ましい実施の形態においては、前記水管への入水は、前記水管の燃焼ガス流れ方向下流寄り部分に対してなされ、かつその水は前記下流寄り部分を通過してから燃焼ガス流れ方向上流寄り部分に流れる構成とされている。
このような構成によれば、水管の燃焼ガス流れ方向下流寄り部分には、未加熱の水が供給されることとなり、この部分の水温が最も低くなる。したがって、前記下流寄り部分によって潜熱回収を効率良く行なうことができる。
本発明の好ましい実施の形態においては、前記水管の全体または一部は、燃焼ガス流れ方向の幅寸法がこれと交差する方向の厚みよりも大きい偏平状とされている。
このような構成によれば、燃焼ガスが水管どうしの隙間を通過する際に、この水管に対して燃焼ガスが接触する度合いが大きくなる。したがって、熱交換の効率を高めるのにより好適となる。また、水管の厚みが小さいと、この水管をその厚み方向に複数並べる場合に、この水管の配列密度を高めることができるために、全体の大型化を抑制しつつ熱交換の効率を高めるのに有利となる。
本発明の好ましい実施の形態においては、前記水管は、燃焼ガス流れ方向と交差する方向にも複数列に並んでおり、かつその配列ピッチは、燃焼ガス流れ方向上流寄り部分と下流寄り部分とでは相違している。
熱交換器の缶体内における燃焼ガスの温度分布は、燃焼ガス流れ方向上流寄り部分と下流寄り部分とでは相違するが、前記構成によれば、水管の配列ピッチをそのような燃焼ガスの温度分布に対応させることによって、熱交換の効率をより高めることが可能となる。とくに、複数段に並んだ水管のうち、燃焼ガス流れ方向下流寄り部分においては潜熱回収が行なわれるが、この部分の配列ピッチを密にすることによって、潜熱回収の効率を高めことができることとなる。
本発明の好ましい実施の形態においては、前記水管の燃焼ガス流れ方向の幅寸法は、燃焼ガス流れ方向上流寄り部分と下流寄り部分とでは相違している。
前記水管の燃焼ガス流れ方向の幅寸法を長くするほど、この水管と燃焼ガスとの接触度合いは大きくなり、熱伝達量が多くなる。このため、前記構成によれば、水管の配列ピッチを不均一にした場合と同様に、前記水管の幅寸法を燃焼ガスの温度分布に対応させることによって、熱交換の効率をより高めることができる。とくに、複数段に並んだ水管のうち、燃焼ガス流れ方向下流寄り部分の水管の幅寸法を長くすれば、潜熱回収の効率が高まることとなる。
本発明の好ましい実施の形態においては、前記水管の複数の段部としては、ともに複数の水管が燃焼ガス流れ方向と交差する方向に複数列に並んでいる一方、それら水管の延びる方向が互いに交差する方向とされた少なくとも2つの段部が設けられており、これら段部のそれぞれにおける水管の配列ピッチは、前記燃焼ガス流路の中央部分の方が周縁部分よりも小さくされている。
熱交換器の缶体内を進行する燃焼ガスは、その進行方向と交差する方向における温度分布が均一ではなく、燃焼ガス流路の中央部分の方が周縁部分よりも高温であるのが一般的である。これに対し、前記構成においては、水管の2つの段部は、水管の延びる方向が互いに交差する方向とされた上で、いずれもそれらの水管の配列ピッチは、燃焼ガス流路の中央部分が周縁部分よりも小さくされているために、燃焼ガスの高温部分に対して水管を合理的に配置させた構成となっている。このため、熱回収の効率がより良好となる。
本発明の好ましい実施の形態においては、前記水管は、燃焼ガス流れ方向と交差する方向において波状に曲がり、かつその方向に複数列に並んだ複数条の波状部を有している。
このような構成によれば、前記水管は、波状に曲がっているために、見掛け上の寸法長と比較して、実質的な寸法長(波状の水管を真直状に延ばした場合に相当する寸法長)を長くとり、伝熱面積を大きくすることができる。したがって、水管の本数を少なくしつつ、熱交換の効率を高くすることができる。また、波状に曲がった水管が複数列に並べられた構成によれば、それら水管どうしの間には幅が不均一な隙間が形成され、この部分が燃焼ガスを通過することとなるが、この隙間の大きさは、水管の湾曲の仕方を変えることによって任意に変更することができ、このことによって熱回収の度合いを調整することが可能となる。
本発明の好ましい実施の形態においては、前記水管の複数の段部どうしの間に配されて、それら複数の段部どうしの間に燃焼ガス通過用の隙間を互い違い状に配置させるように形成する複数の仕切り手段を具備していることにより、前記燃焼ガスは、それら複数の仕切り手段どうしの間の領域を蛇行するように構成されている。
このような構成によれば、燃焼ガスが前記複数の仕切り手段どうしの間の領域を蛇行するために、このような燃焼ガスの蛇行がなされない場合と比較して、燃焼ガスが複数の水管に接触する度合いが大きくなる。このため、水管による熱回収量を多くすることが可能となる。
本発明の好ましい実施の形態においては、前記水管としては、給湯先が相違する複数種類の水管があり、これら複数種類の水管どうしは、互いに接触した構造とされ、または二重管もしくはそれ以上の多重管構造とされている。
このような構成によれば、いわゆる1缶2回路方式などの1缶複数回路方式が採用されており、たとえば一般給湯と風呂用給湯との双方に使用することができるなど、多用途化が図られ、便利となる。また、このような方式を採用した場合、たとえば2種類の給湯のうち、1種類の給湯のみを行なうことを目的として燃焼器を駆動させたときに、不使用側の水管も加熱されるために、一般的には、その水管の内部の水が沸騰する虞れがある。これに対し、前記構成によれば、複数種類の水管どうしが接触し、または二重管もしくはそれ以上の多重管構造とされており、それらの間で熱伝達が行なわれるために、不使用側の水管内の水が沸騰することは適切に抑制される。
本発明の好ましい実施の形態においては、前記水管は、ステンレス製もしくはチタン製チューブ、または表面が耐酸性物質により被覆された金属製チューブを用いて構成されている。
このような構成によれば、水管が酸性のドレインに対する耐食性を有することとなる。なお、前記した3種類の材質のうち、水管の製造コストを最も廉価にする観点からすれば、ステンレス製にすることが好ましい。
本発明の第2の側面により提供される瞬間式給湯器は、燃料を下向きに燃焼させる燃焼器と、この燃焼器の下方に配された缶体と、この缶体の下方に位置し、かつこの缶体の下部に接続された底部ケーシングと、この底部ケーシング上に起立するようにしてこの底部ケーシングに接続された排気用ダクトと、前記缶体、前記底部ケーシング、および前記排気用ダクトのそれぞれの内部に一連に繋がって形成され、かつ前記燃焼器の燃料燃焼領域から前記缶体内を下向きに進行した燃焼ガスが前記底部ケーシング内においてUターンさせられることにより前記排気用ダクトに上向きに進入するようにされた燃焼ガス流路と、前記燃焼ガスから熱回収を行なうための熱交換器と、を備えている、瞬間式給湯器であって、前記熱交換器としては、前記缶体内に、酸性のドレインに対する耐食性を有する材質の1または複数の水管が設けられ、かつこの水管は、前記燃焼ガスから顕熱および潜熱を回収可能に燃焼ガス流れ方向に複数段に並んだ構造とされた1つの熱交換器のみを備えており、前記底部ケーシングは、前記熱交換器において発生したドレインを受けて一定箇所に集めることが可能な底板部を有し、かつこの底板部によって集められたドレインがドレイン用中和処理手段に導かれる構成とされていることを特徴としている。
このような構成によれば、熱交換器については、本発明の第1の側面により提供される瞬間式給湯器と同様な構成であるために、本発明の第1の側面について述べたのと同様な効果が得られることとなり、熱交換の効率が高く、また全体の小型化および製造コストの低減化が図れ、さらには酸性のドレインなどに対する耐食性を優れたものにすることができる。そして、前記構成の瞬間式給湯器においては、そのような効果に加え、熱交換器の潜熱回収に伴って発生したドレインはその下方の底部ケーシングの底板部によって適切かつ合理的に集められる。したがって、燃焼ガス流路内の他の広い領域がドレインによって汚染されることを防止することができるとともに、ドレインを受けるための専用の部材を不要として、部品点数の少数化による製造コストの低減も可能である。また、ドレインについては、中和処理手段を利用して適切に中和させてから廃棄させることができ、環境汚染を防止する観点からしても好ましいものとなる。
本発明のその他の特徴および利点は、添付図面を参照して以下に行なう発明の実施の形態の説明から、より明らかになるであろう。
以下、本発明の好ましい実施の形態を、図面を参照して具体的に説明する。
図1〜図3は、本発明が適用された瞬間式給湯器の一実施形態を示している。図1によく表われているように、本実施形態の瞬間式給湯器Aは、燃焼器1、熱交換器HT、底部ケーシング3、消音器として機能する排気用ダクト19、およびドレイン用中和器8を具備している。
燃焼器1は、たとえば灯油などの燃料オイルを噴霧ノズル10から下向きに噴射させ、点火プラグ12により着火させて燃焼させる逆燃方式のものであり、下部開口状の缶体11内の上部に噴霧ノズル10が設けられた構成を有している。この噴霧ノズル10には、燃料タンク(図示略)から燃料供給部15を介して燃料オイルが供給される。燃料供給部15は、電磁ポンプ、電磁弁15a、およびオイル供給用配管15bなどを有している。缶体11の内部には、送風ファン13から燃焼用空気が下向きに送り込まれるようになっており、前記燃焼用空気は、噴霧ノズル10の周囲およびその下方領域にわたって設けられた燃焼筒14内に進入する。燃焼筒14は、その周壁に複数の通気孔を有しており、この燃焼筒14内において前記燃焼用空気を旋回流として、噴霧されたオイルと燃焼用空気との混合を促進する役割を果たす。
熱交換器HTは、燃焼器1の缶体11が上部に載設された筒状の缶体2と、この缶体2に取り付けられた複数の水管4とを具備して構成されている。缶体2の内部は、燃焼ガス流路5の一部となっており、燃焼器1によって発生された燃焼ガスは、この缶体2内を下向きに進行する。この缶体2には、燃焼ガスから潜熱を回収する際に発生する酸性のドレインが付着する虞れがある。このため、好ましくは、この缶体2は耐酸性を有するステンレス製である。
各水管4は、直線状に延びたステンレス製の偏平状チューブにより構成されており、缶体2を水平方向に貫通し、缶体2内に架け渡された格好に設けられている。図2によく表われているように、各水管4は、上下高さ方向の幅寸法h1が水平方向の厚みt1よりも大きい縦長の偏平状である。また、複数の水管4は、上下高さ方向に複数段(たとえば4段)に並んでいるとともに、水平方向にも一定の配列ピッチp1で複数列に並んでいる。ただし、1段目および3段目の水管4(4a,4c)に対して、2段目および4段目の水管4(4b,4d)は、水平方向にp1/2だけ位置ずれしており、これら複数の水管4は、千鳥配列となっている。
複数の水管4は、燃焼器1で発生された燃焼ガスから顕熱および潜熱を回収可能な熱交換性能をもつように構成されている。より具体的には、燃焼器1が定格最大出力(最大燃焼号数)で燃焼駆動される場合であって、水管4への入水温度がこの瞬間式給湯器Aの使用条件として予め定められた最高温度であり、しかも水管4への入水量が予め定められた最小流量であるなど、熱回収率が最も低くなる条件下においても、複数の水管4は、燃焼ガスから顕熱および潜熱を回収可能な仕様となっている。この瞬間式給湯器Aの通常運転時においては、4段に並んだ複数の水管4のうち、燃焼ガス流れ方向上流寄り部分(たとえば1段目〜3段目の部分)は、顕熱回収部に相当し、またそれよりも下流寄り部分(たとえば4段目の部分)は、潜熱回収部に相当する。
図3に示すように、缶体2の外面部には、複数の水管4を接続するためのチャンバC1〜C5を有する一対のヘッダ部Ha,Hbが設けられている。チャンバC1には、入水口43aが設けられ、またチャンバC5には、出湯口43bが設けられている。このヘッダ部Ha,Hbの構造においては、まず、入水口43aからチャンバC1に水が供給されると、この水は4段目の複数の水管4dを通過してチャンバC2に流入する。次いで、この水は、3段目の複数の水管4cを通過してチャンバC3に流入し、その後2段目の複数の水管4b、チャンバC4、および1段目の複数の水管4aを通過してチャンバC1に流入する。各水管4を通過する際に前記水は加熱されて湯が生成され、この湯は、出湯口43bから所定の給湯先に供給される。この説明から理解されるように、本実施形態においては、水管4への通水は燃焼器1から最も遠い部分から燃焼器1に徐々に接近する方向になされる。このようにすると、熱交換効率を高めるのに好適である。とくに、4段目の水管4dに対しては未加熱状態の水が供給され、この部分の通水温度が最も低温となるため、水管4dによって実行される潜熱回収の効率を高めるのに最適となる。
ただし、水管4に対する通水の仕方は、前記した態様に限らない。潜熱回収の効率は低下するが、水管4に対する通水の向きを、前記した向きとは全く反対とし、図3に示した出湯口43bに相当する部分を入水口にするとともに、入水口43aに相当する部分を出湯口とすることも可能である。また、本発明においては、たとえば図4に示すように、4段目の水管4dに入水された水が、この水管4dを通過した後には、矢印N1に示すように2段目の水管4bに供給され、次いで矢印N2に示すように水管4bから3段目の水管4cに供給され、その後は矢印N3に示すように1段目の水管4aに供給されて出湯する構成とすることもできる。この例示から理解されるように、水管4に通水を行なわせる場合、必ずしも上下高さ方向において互いに隣り合う2つの水管4どうし間で水を直接流通させなくてもよい。もちろん、水管4の通水の向きは、図4に示した通水の向きとは反対にすることもできる。
図1において、底部ケーシング3は、略直方体状であり、缶体2および排気用ダクト19のそれぞれを支持するようにそれらの下方に配され、かつそれらの底部と接続されている。この底部ケーシング3の上部には、缶体2の底部開口部および排気用ダクト19の底部開口部と連通する開口部が設けられている。この構造により、缶体2、底部ケーシング3、および排気用ダクト19のそれぞれの内部は、一連に繋がった燃焼ガス流路5となっており、燃焼器1によって発生された燃焼ガスは、缶体2内を下向きに進行して底部ケーシング3内に流入した後に、Uターンするように上向きに方向転換して排気用ダクト19内に流入し、その上部の排気口19aから排ガスとして外部に排出される。熱交換器HTにおいて発生した酸性のドレインは、底部ケーシング3内に滴下し、この底部ケーシング3の底板部34によって受けられる。したがって、好ましくは、この底部ケーシング3も水管4と同様にステンレス製とされている。ただし、熱交換器HTは熱回収効率が高く、底部ケーシング3内には温度が十分に低下した燃焼ガスを流入させることができるために、底部ケーシング3については、たとえば耐酸性を有する合成樹脂製とし、その製造コストを廉価にすることもできる。一方、燃焼器1の缶体11や排気用ダクト19については、酸性のドレインに接触する可能性が殆どないため、耐酸性を有する材質にする必要はなく、廉価な金属製とすることができる。
ドレイン用中和器8は、内部に酸性のドレインを中和するための中和剤が収容された構造を有している。中和剤は、たとえば粒状の炭酸カルシウムである。底部ケーシング3の底板部34は、熱交換器HTから滴下してきたドレインを一定の領域に集めることができるように傾斜しており、この底板部34によって集められたドレインは、底板部34の排出口34aからこのドレイン用中和器8内に導入されるようになっている。このドレイン用中和器8に導入されたドレインは、前記中和剤の作用によって中和されてから、外部に排出される。
次に、前記した瞬間式給湯器Aの作用について説明する。
まず、熱交換器HTの水管4に一定流量以上の通水がなされると、燃焼器1の駆動が開始される。燃焼器1により発生された燃焼ガスは、缶体2内を下向きに進行して複数の水管4に作用し、熱交換が行なわれる。その結果、この熱交換により加熱されて生成された湯は、出湯口43bから所望の給湯先に供給される。既述したとおり、複数の水管4は、前記燃焼ガスから顕熱のみならず、潜熱をも回収するため、熱回収率が良好である。また、潜熱回収を行なうと、これに伴って酸性のドレインが発生し、複数の水管4に付着するが、これら水管4はステンレス製であるため、前記ドレインに起因してこれらが容易に腐食することはない。さらに、潜熱回収は、基本的には、複数段に設けられた水管4の下段領域(たとえば4段目の水管4d)においてなされるが、燃焼器1の燃焼号数が非常に小さい場合などにおいては、それらよりも上段領域で潜熱回収がなされてドレインが発生する場合もあり得る。これに対し、この熱交換器HTにおいては、全ての水管4がステンレス製であるために、仮に前記したように上段領域で酸性のドレインが発生しても、その部分が容易に腐食することはない。なお、缶体2や底部ケーシング3も、好ましくはステンレス製であり、これらの部分が酸性のドレインに起因して容易に腐食することも適切に防止される。熱交換器HTにおいて発生したドレインは、その後底部ケーシング3の底板部34上に滴下して排出口34aからドレイン用中和器8に対して迅速に、かつ円滑に送り込まれる。このため、燃焼ガス流路5の周壁の広い領域にわたってドレインが付着し、残留したままになるといったことも適切に回避される。
この瞬間式給湯器Aにおいては、既述したとおり、燃焼ガスから顕熱および潜熱を回収可能であるが、それに用いられる熱交換器HTは、1つの缶体2に複数の水管4が設けられた構造のものに過ぎない。このため、顕熱回収用および潜熱回収用の別々の熱交換器を具備させる場合と比較すると、全体の構造を簡素とし、また小型化を図ることも可能である。
図2を参照して説明したとおり、複数の水管4は、千鳥配列とされている。このような配列によれば、燃焼ガスがたとえば1段目の水管4aどうしの間を下向きに通過すると、この燃焼ガスはその後2段目の水管4bに当たることとなる。また、2段目の水管4bどうしの間を通過した燃焼ガスは、やはりその後3段目の水管4cに当たる。このように、この熱交換器HTにおいては、各水管4に対して燃焼ガスが接触する度合いを大きくすることができる。さらに、各水管4は、燃焼ガスの流れ方向の幅寸法h1が長い偏平状であるため、このことによっても、伝熱管体部41と燃焼ガスとの接触度合いが大きくなる。したがって、各水管4の熱回収量が多くなり、水管4の総数を少なくして熱交換器HT全体の小型化を図りつつ、高い熱交換効率が達成できる。また、水管4には、熱回収効率をさらに高めるための手段として、たとえばプレート状の多数枚のフィンを設けてもよいが、前記したように水管4を偏平状とした構成によれば、そのようなフィンを設けることなく高い熱交換効率を得ることが可能である。本実施形態の熱交換器HTにおいては、全ての水管4を比較的高価なステンレス製としているが、前記したようにこの熱交換器HTの小型化ならびに構造の簡素化が図られていることによって、熱交換器HTのトータルの製造コストについてはさほど高価にならないようにすることが可能である。また、この瞬間式加熱装置A1においては、銅などを腐食させる要因となる成分を含む井戸水を水管4に入水させて使用するといったこともできる。
なお、前記した瞬間式給湯器Aは、燃焼器1の燃焼制御を実行する制御手段(図示略)を備えており、その制御手順の一例を次に説明する。
まず、燃焼器1の燃焼号数FFは、次の式1で求められる。
FF=出力÷熱交換器の効率 ・・・式1
ここで、出力(単位は号数)は、次の式2で求められる。
出力=(出湯温度−入水温度)÷25×流量 ・・・式2
なお、号数の1号とは、1リットルの水を1分間に25°C上昇させる熱量であり、式2における「÷25」は、出力の値の単位を号数に換算するための要素である。
前記式2における出湯温度、入水温度、および流量の値は、水管4に取り付けられた温度センサや流量センサからの信号に基づいて得られ、制御手段は、それらの信号に基づいて前記出力の値を式2により算出する。一方、制御手段は、図5に示すような内容のデータテーブルを備えている。このデータテーブルは、出力の値と熱交換器の効率との対応関係を示すものであるが、この対応関係のデータは、複数の代表的な入水温度(たとえば5°C,15°C,25°Cなど)ごとに作成されている。制御手段は、入水温度のデータと、式2により算出した出力のデータとに基づき、図5に示すデータを利用して熱交換器HTの効率を求める。たとえば、入水温度が15°Cであって、出力が20号の場合には、熱交換器HTの効率は、95%である。実際の入水温度が、図5に例示された温度に該当しない場合には、若干の誤差は生じるものの、それに最も近い入水温度のデータを利用すればよい。図5に示すデータを利用して得られた熱交換器HTの効率の値を、式1に当てはめれば、燃焼器1の燃焼号数FFが得られ、制御手段は、この燃焼号数FFで燃焼器1を燃焼させる。ただし、燃焼開始後には、所望の出湯温度および流量が確保されるように、フィードバック制御を行なう。
瞬間式給湯器Aにおいては、前述したとおり燃焼ガスから潜熱回収を行なうが、この潜熱回収の効率は、水管4への入水温度に大きく左右され易い。これに対し、前記した燃焼制御によれば、入水温度を考慮して燃焼器1の燃焼号数が求められるために、その燃焼号数を実情に合致した適正な値にすることが可能である。
図6〜図16は、本発明の他の実施形態を示している。これらの図において、前記実施形態と同一または類似の要素には、前記実施形態と同一の符号を付している。
図6に示す構成においては、4段目の水管4dの水平方向の配列ピッチp2が、1から3段目の水管4a〜4cの配列ピッチp3よりも小さくされている。このような構成によれば、水管4dが密に配されているために、この部分における熱回収の効率が高められ、水管4dによる潜熱回収がより徹底して行なわれる。もちろん、本発明においては、4段目の水管4dに加えて、3段目の水管4cの配列ピッチについても小さくするといったことが可能である。また、水管4の配列ピッチを不均一にする態様としては、たとえば1段目から4段目に進むにしたがって水管4の配列ピッチが徐々に狭くなるといったふうに、全ての段部の配列ピッチを相違させた態様とすることもできる。さらに、前記とは反対に、たとえば4段目の水管4dの配列ピッチよりも、1から3段目の水管4a〜4cの配列ピッチの方を小さくして、それら水管4a〜4cの熱回収量を多くする構成としてもかまわない。
図7に示す構成においては、4段目の水管4dの上下高さ方向の幅寸法h2が、1から3段目の水管4a〜4cの幅寸法h3よりも長くされている。このような構成によれば、4段目の水管4dどうしの隙間を燃焼ガスが通過する際に、この燃焼ガスが水管4dに対して接触する度合いが大きくなる。したがって、水管4dによる熱回収の効率が高められ、やはり水管4dによる潜熱回収がより徹底して行なわれる。図6に示した構成について前記した変形例と同様に、やはり図7に示す構成においても、水管4dに加えて、水管4cの幅寸法を長くしたり、1段目から4段目に進むにしたがって水管4の上下高さ方向の幅寸法が徐々に長くなるといったふうに全ての段部において水管4の幅寸法を相違させた態様とすることもできる。また、図7に示す構成とは反対に、4段目の水管4dの幅寸法h2を、1から3段目の水管4a〜4cの幅寸法h3よりも短くした構成とすることもできる。さらに、本発明においては、図7に示した水管4の上下高さ方向の幅寸法を相違させる構成と、図6に示した水管4の水平方向の配列ピッチを相違させる構成とを組み合わせた構成にすることもできる。
図8および図9に示す構成においては、複数の水管4が延びる方向および水管4の配列が同一方向に揃えられておらず、複数の水管4は、平面視において互いに格子状に直交する関係に設けられている。より具体的には、1および3段目の水管4a,4cは、同図のx方向に間隔を隔てて並び、かつこれと直交するy方向に延びた姿勢に設けられているのに対し、2および4段目の水管4b,4dは、y方向に間隔を隔てて並び、かつx方向に延びた姿勢に設けられている。
水管4a〜4dを接続する手段として、複数のチャンバC6〜C13を有する4つのヘッダ部Hc〜Hfが缶体2の外面部に設けられている。この構造においては、たとえばヘッダ部HcのチャンバC6にその入水口43aから入水がなされると、この水は水管4dを通過してチャンバC7に流入する。チャンバC7,C8は図示されていない配管により接続されており、チャンバC7に流入した水は、その後チャンバC8を経て水管4cに流入する。次いで、水管4cを通過した水は、チャンバC9に流入するが、このチャンバC9はチャンバC10と接続されているために、その後このチャンバC10を経由して水管4bに流入する。その後、この水は、チャンバC11と、このチャンバC11に接続されているチャンバC12を経て水管4aに流入し、チャンバC13の出湯口43bから所望の給湯先に排出される。このように、前記したヘッダ部Hc〜Hfの構成によれば、水管4a〜4dに対して適切に通水を行なわせることができる。
図8(a)および図9によく表われているように、水管4a,4cのx方向における配列ピッチは、不均一とされており、それらの中央寄りの一定領域a1の配列ピッチp5は、それ以外の領域b1の配列ピッチp6よりも小さくされている。同様に、同図(b)および図9によく表われているように、水管4b,4dにおいても、それらの中央寄りの一定領域a2の配列ピッチp7は、それ以外の領域b2の配列ピッチp8よりも小さくされている。
本実施形態においては、図9によく表われているように、複数の水管4が平面視において格子状に交差した関係にあるが、この平面視において、燃焼ガス流路5の中心寄りの領域(符号n1で示す部分が燃焼ガス流路5の中心である)においては、1段目から4段目の水管4a〜4dのいずれについても、その配列ピッチが密となっている。これに対し、燃焼ガスは、燃焼ガス流路5の中心寄りほど高温となる温度分布となる。したがって、本実施形態によれば、燃焼ガスのうち、とくに高温となる部分において、水管4の配置密度を高くすることができるために、熱回収の効率がよい。
図10に示す構成においては、熱交換器HTを構成する複数の水管として、ステンレス製の複数のU字管4Aが用いられている。これら複数のU字管4Aは、一対の直状管体部49aとこれらの一端部どうしを繋ぐ曲管部49bとを有するものであり、先の実施形態の水管4と同様に、縦長の偏平チューブ状である。ただし、丸パイプ状としてもよいことは勿論である。これら複数のU字管4Aは、缶体2の互いに対向する一対の側壁を貫通するようにして缶体2に取り付けられており、図10の紙面と直交する方向に適当な間隔で並んでいる。また、複数のU字管4Aは、上下2段に設けられており、上下高さ方向において、直状管体部49aが計4段に並んだ構成となっている。U字管4Aには、熱交換効率を高めるための手段として、複数枚のプレート状のフィン48が設けられている。缶体2の外面部に設けられたヘッダ部Hgは、3つのチャンバC14〜16を有しており、入水口43aに供給された水は、チャンバC14から下段のU字管4Aを通過してチャンバC15に流入し、その後上段のU字管4Aを通過してチャンバC16に流入し、出湯口43bから所望の給湯先に供給されるようになっている。
本実施形態によれば、熱交換器HTの水管としてU字管4Aが用いられており、このU字管4Aに流入させた水についてはこのU字管4A自身でUターンさせることができる。したがって、缶体2の外面部のうち、ヘッダ部Hgとは反対側の部分には、U字管4Aどうしを接続するためのヘッダ部を設ける必要がなく、ヘッダ部構造を簡素にすることができる。なお、本実施形態においては、U字管4Aの曲管部49bが缶体2の外部に露出するように設けているが、この曲管部49bが缶体2内に位置するように設けた構成としてもかまわない。この場合、U字管4Aを片もち状態に支持すれば、U字管4Aが熱膨張および熱収縮する際にこのU字管4Aに大きな応力が発生しないようにすることができる。また、図10に示す構成においては、缶体2の上部に、これとは別体の缶体29が載設されているものの、熱交換器HTは、1つの缶体2のみを利用して構成されているために、熱交換器HTの構成を簡素にすることができる。本発明においては、熱交換器HTを構成する缶体2とは別体の缶体が設けられていてもかまわない。
図11に示す構成においては、熱交換器HTの缶体2内に、複数の仕切り板28が設けられている。これら仕切り板28は、計4段に並ぶ直状管体部49aのそれぞれの下方に位置しており、上下方向において隣り合う直状管体部49aどうしの間の一部分を仕切っている。複数の仕切り板28の側方には、燃焼ガス通過用の隙間27が形成されており、これらの隙間27は、互い違い状の配置となっている。
本実施形態においては、燃焼器1から下向きに進行した燃焼ガスが、最上段の仕切り板28(28a)上に到達すると、この燃焼ガスは矢印N4に示すように、仕切り板28aの上面に沿って流れることとなる。次いで、この燃焼ガスは、矢印N5に示すように、隙間27(27a)を通過して2段目の仕切り板28(28b)の上面を進む。以下同様に、前記燃焼ガスは、隙間27を通過しては、その下方に存在する仕切り板28の上面上を流れることとなり、仕切り板28間に形成された領域を蛇行する。燃焼ガスがたとえば矢印N4に示したように流れる場合、この燃焼ガスは仕切り板28上に存在する直状管体部49aに沿って流れることとなる。また、他の仕切り板28上を燃焼ガスが流れる場合にもそれと同様な作用が得られる。このように、本実施形態においては、燃焼ガスがU字管4Aに接触する度合いが大きくなるように燃焼ガスの流路長が長くとられており、各U字管4Aの熱回収量を多くするのに好適となる。
図12に示す構成は、水管4として、前記したようなU字管を用いた場合と、図1ないし図8に示されたような直状管を用いた場合とのいずれにも適用することが可能であり、仕切り板28を用いて形成された燃焼ガス通過用の複数の隙間27が、複数の水管4が延びる方向とは交差する方向視において互い違い状となっている。このような構成によっても、たとえば最上段の仕切り板28(28a)上に到達した燃焼ガスは、そのままその下方に進行することはなく、仕切り板28(28a)の上面上を隙間27(27a)に向けて進行することとなる。他の仕切り板28についても同様である。このようなことにより、やはり本実施形態においても、水管4と燃焼ガスとの接触度合いを大きくし、各水管4の熱回収量を多くすることができる。
図13に示す構成においては、複数の水管4Bとして、波状に曲がったステンレス製チューブが用いられている。複数の水管4Bは、互いに接近または接触して水平方向に並べられている。
本実施形態においては、各水管4Bは、波状に曲がっているために、各水管4の実質的な全長寸法が長く、1本の水管4当たりの熱回収量を多くすることができる。したがって、水管4の使用本数を少なくしつつ、高い熱交換効率を得ることが可能である。また、水管4どうしの隙間は、燃焼ガスの通路となり、水管4の熱回収量は、この隙間の大きさに左右される。これに対し、前記隙間の大小は、各水管4の形状を変更することによって調整することができる。したがって、各水管4の波状形状を適宜変更することにより、水管4の熱回収量を所望の状態に規定することができる。
図14に示す構成においては、1つの缶体2内に、給湯先が相違する2種類の水管4B,4Cが設けられたいわゆる1缶2回路方式とされている。水管4Bは、たとえば台所への給湯用であるのに対し、水管4Cは、たとえば風呂給湯用である。これらの水管4B,4Cは、2つの水管4Bと1つの水管4Cとが組をなし、それら複数の組が千鳥配列された構成を有している。また、前記各組において、1つの水管4Cは、2つの水管4Bの間に挟まれ、かつそれらと直接接触した構成となっている。
同図(b)によく表われているように、水管接続用のヘッダ部Hhは、水管4B,4Cが延びる方向において積層して隔壁44を介して仕切られた2つのチャンバC17,18を備えている。水管4B,4Cの長さは相違しており、水管4Bは、その端部開口がチャンバC17に位置する長さである。これに対し、水管4Cは、水管4Bよりも長くされて隔壁44を貫通しており、チャンバC18にその端部開口部が位置している。このようなヘッダ部Hhの構造によれば、水管4B,4C内を流れる水が互いに混合しないようにすることができる。
本実施形態においては、たとえば台所への給湯のみを行なう場合、燃焼器1が駆動した状態において、水管4Bのみに通水がなされ、水管4C内の水は停滞したままとなる。したがって、本来ならば、この水管4C内の水が加熱されて沸騰する虞れがあるものの、本実施形態においては、水管4B,C間において熱伝達がなされるために、前記沸騰が適切に防止される。前記とは反対に、水管4Cのみに通水がなされる場合においても同様に水管4B内の沸騰が防止される。水管4B,4Cは、いずれも偏平状チューブからなるため、それらの接触面積(伝熱面積)を大きくする効果も得られる。また、本実施形態にみられるような1缶2回路方式では、2種類の水管のそれぞれに入水がなされ、たとえば台所と風呂との双方に出湯を行なわねばならない場合があるが、本発明が適用された瞬間式給湯器によれば、前述したように、熱交換効率が高く、出湯量を多くするのに好適であるため、そのような1缶2回路方式を採用するのに最適である。
図15(a)に示す構成においては、水管4Cがその両側の水管4Bとは異なる高さに設定されて挟まれている。同図(b)に示す構成においては、2つの水管4Bの上下両端部が湾曲しており、これら2つの水管4Bは、水管4Cの全周を囲み、かつ接触した構造となっている。同図(c)に示す構成においては、水管4Cが丸パイプにより形成されているとともに、水管4Bは、この水管4Cの略半周領域を取り囲んで接触する断面形状とされている。これらの実施形態から理解されるように、本発明においては、2種類の水管4B,4Cを接触させる場合、種々の態様にすることが可能である。ただし、両水管4B,4Cの接触面積を多くするほど伝熱量が多くなり、未使用の水管内の水の沸騰を防止する効果が高まるため、そのような構成にすることが望まれる。
図16に示す構成においては、水管4B,4Cが2重管構造とされており、水管4Bの内方に水管4Cが配されている。これらの水管4B,4Cに対する入水を個別に行なわせる必要があることから、同図(b)に示すように、それらのヘッダ部Hiの構造は、図14(b)に示したヘッダ部Hhに近似した二重構造となっている。
本実施形態によれば、2つの水管4B,4Cは、直接接触はしていないものの、これらの間には水が介在するために、やはりそれらの水管4B,4C間においては熱伝達が生じる。したがって、水管4B,4Cのいずれか一方のみを利用して出湯を行なわせる場合であっても、他方側の水の沸騰を防止することができる。本発明は、このような2重管構造あるいはそれ以上の多重管構造にしてもよい。
本発明は、上述した実施形態に限定されない。本発明に係る瞬間式給湯器の各部の具体的な構成は、種々に設計変更自在である。
たとえば、本発明においては、いわゆる逆燃式のものとは異なり、たとえば燃焼器から燃料が上向き、あるいは横向きに燃焼するタイプのものとして構成することもできる。燃焼器については種々のタイプのものを用いることが可能であり、燃料の具体的な種類や燃焼の仕方などを問わない。本発明に係る瞬間式給湯器は、ガス給湯器として構成することもできる。熱交換器の水管は、ステンレス製に限定されず、たとえばチタン製、あるいは表面がアルミナなどの耐酸性物質によって被覆された金属製チューブなどを用いて構成することもできる。もちろん、水管は、酸性のドレインに対する耐食性(少なくとも従来の水管の一般的な材質とされていた銅よりも優れた耐食性)を有すればよく、前記以外の材質にすることもできる。また、水管は、1本の水管を屈曲または湾曲させることによって複数段に設けることが理論上可能であり、水管が複数および単数のいずれであるかも問わない。上述した実施形態では、水管4を燃焼ガス流れ方向に計4段に設けた例を示したが、水管4の段数がこれに限定されないことは言うまでもない。
本発明に係る瞬間式給湯器の一例を示す断面図である。 図1の要部断面図である。 図1のIII−III矢視要部断面図である。 本発明に係る瞬間式給湯器の他の例を示す要部断面図である。 図1に示す瞬間式給湯器の燃焼制御に用いられるデータテーブルの内容の一例を示す説明図である。 本発明に係る瞬間式給湯器における水管の構成の他の例を示す要部断面図である。 本発明に係る瞬間式給湯器における水管の構成の他の例を示す要部断面図である。 (a)は、本発明に係る瞬間式給湯器における水管の構成の他の例を示す要部断面図であり、(b)は、(a)のVIII−VII6I断面図である。 図8(a)のIX−IX平面断面図である。 本発明に係る瞬間式給湯器の他の例を示す断面図である。 本発明に係る瞬間式給湯器において熱交換器に仕切り板を設けた例を示す要部断面図である。 本発明に係る瞬間式給湯器において熱交換器に仕切り板を設けた他の例を示す要部断面図である。 本発明に係る瞬間式給湯器において波状の水管を用いた例を示す要部平面断面図である。 (a)は、本発明に係る瞬間式給湯器を1缶2回路方式とする場合の一例を示す要部断面図であり、(b)は、(a)のXIV−XIV要部断面図である。 (a)〜(c)は、本発明に係る瞬間式給湯器を1缶2回路方式とする場合の他の例を示す要部断面図である。 (a)は、本発明に係る瞬間式給湯器を1缶2回路方式とする場合の他の例を示す要部断面図であり、(b)は、(a)のXVI−XVI要部断面図である。
符号の説明
A 瞬間式給湯器
HT 熱交換器
1 燃焼器
2 缶体
3 底部ケーシング
4,4B〜4C 水管
4A U字管(水管)
5 燃焼ガス流路
8 ドレイン用中和器
19 排気用ダクト
19a 排気口
34 底板部

Claims (11)

  1. 燃焼器と、この燃焼器によって発生された燃焼ガスを排気口まで流通させる燃焼ガス流路と、前記燃焼ガスとの熱交換によって湯を生成するための水管を有する熱交換器と、を備えている、瞬間式給湯器であって、
    前記熱交換器としては、前記燃焼ガス流路を囲む1つの缶体内に、酸性のドレインに対する耐食性を有する材質の1または複数の水管が設けられ、かつこの水管は、前記燃焼ガスから顕熱および潜熱を回収可能に燃焼ガス流れ方向に複数段に並んだ構造とされた1つの熱交換器のみを備えていることを特徴とする、瞬間式給湯器。
  2. 前記水管への入水は、前記水管の燃焼ガス流れ方向下流寄り部分に対してなされ、かつその水は前記下流寄り部分を通過してから燃焼ガス流れ方向上流寄り部分に流れる構成とされている、請求項1に記載の瞬間式給湯器。
  3. 前記水管の全体または一部は、燃焼ガス流れ方向の幅寸法がこれと交差する方向の厚みよりも大きい偏平状とされている、請求項1または2に記載の瞬間式給湯器。
  4. 前記水管は、燃焼ガス流れ方向と交差する方向にも複数列に並んでおり、かつその配列ピッチは、燃焼ガス流れ方向上流寄り部分と下流寄り部分とでは相違している、請求項1ないし3のいずれかに記載の瞬間式給湯器。
  5. 前記水管の燃焼ガス流れ方向の幅寸法は、燃焼ガス流れ方向上流寄り部分と下流寄り部分とでは相違している、請求項3または4に記載の瞬間式給湯器。
  6. 前記水管の複数の段部としては、ともに複数の水管が燃焼ガス流れ方向と交差する方向に複数列に並んでいる一方、それら水管の延びる方向が互いに交差する方向とされた少なくとも2つの段部が設けられており、
    これら段部のそれぞれにおける水管の配列ピッチは、前記燃焼ガス流路の中央部分の方が周縁部分よりも小さくされている、請求項1ないし5のいずれかに記載の瞬間式給湯器。
  7. 前記水管は、燃焼ガス流れ方向と交差する方向において波状に曲がり、かつその方向に複数列に並んだ複数条の波状部を有している、請求項1ないし5のいずれかに記載の瞬間式給湯器。
  8. 前記水管の複数の段部どうしの間に配されて、それら複数の段部どうしの間に燃焼ガス通過用の隙間を互い違い状に配置させるように形成する複数の仕切り手段を備えており、
    前記燃焼ガスは、それら複数の仕切り手段どうしの間の領域を蛇行するように構成されている、請求項1ないし7のいずれかに記載の瞬間式給湯器。
  9. 前記水管としては、給湯先が相違する複数種類の水管があり、
    これら複数種類の水管どうしは、互いに接触した構造とされ、または二重管もしくはそれ以上の多重管構造とされている、請求項1ないし8のいずれかに記載の瞬間式給湯器。
  10. 前記水管は、ステンレス製もしくはチタン製チューブ、または表面が耐酸性物質により被覆された金属製チューブを用いて構成されている、請求項1ないし9のいずれかに記載の瞬間式給湯器。
  11. 燃料を下向きに燃焼させる燃焼器と、
    この燃焼器の下方に配された缶体と、
    この缶体の下方に位置し、かつこの缶体の下部に接続された底部ケーシングと、
    この底部ケーシング上に起立するようにしてこの底部ケーシングに接続された排気用ダクトと、
    前記缶体、前記底部ケーシング、および前記排気用ダクトのそれぞれの内部に一連に繋がって形成され、かつ前記燃焼器の燃料燃焼領域から前記缶体内を下向きに進行した燃焼ガスが前記底部ケーシング内においてUターンさせられることにより前記排気用ダクトに上向きに進入するようにされた燃焼ガス流路と、
    前記燃焼ガスから熱回収を行なうための熱交換器と、
    を備えている、瞬間式給湯器であって、
    前記熱交換器としては、前記缶体内に、酸性のドレインに対する耐食性を有する材質の1または複数の水管が設けられ、かつこの水管は、前記燃焼ガスから顕熱および潜熱を回収可能に燃焼ガス流れ方向に複数段に並んだ構造とされた1つの熱交換器のみを備えており、
    前記底部ケーシングは、前記熱交換器において発生したドレインを受けて一定箇所に集めることが可能な底板部を有し、かつこの底板部によって集められたドレインがドレイン用中和処理手段に導かれる構成とされていることを特徴とする、瞬間式給湯器。
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