JP4621153B2 - 折り畳み型機器 - Google Patents

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Description

本発明は折り畳み型機器に係り、特に、第1の筐体と第2の筐体とがヒンジ構造により開閉可能に構成されてなる折り畳み型機器の構造に関する。
一般に、携帯電話やノート型パーソナルコンピュータ等のように、第1の筐体と第2の筐体とがヒンジ構造により開閉可能に構成されてなる折り畳み型機器が知られている。このような折り畳み型機器の上記ヒンジ構造では、第1の筐体と第2の筐体が所定の回動角において所定の保持力で保持されるように構成するための弾性係合構造が設けられている。このような弾性係合構造としては、第1の筐体に取り付けられた第1のヒンジ金具と他方の筐体に取り付けられた第2のヒンジ金具の少なくとも一方を回動軸に対して回動可能に構成し、前記回動軸に挿通されて第1の筐体に対して回転方向に固定された第1の係合部材と、この第1の係合部材に対して前記回動軸の軸線方向に係合可能な第2の係合部材を第2の筐体に取り付け、第1の係合部材と第2の係合部材とを上記軸線方向に圧接するためのコイルばね等の弾性部材を設けた構造が知られている(例えば、以下の特許文献1及び2参照)。
また、上記のような折り畳み型機器では、第1の筐体と第2の筐体とが上記所定の回動角以外の角度でも当該角度を維持できるようにヒンジ構造に所定の回動抵抗を与えることが望まれる場合があり、このような場合には、さらに構造が複雑になるという問題点がある。
そこで、例えば、回動軸に平坦部を設けるとともに、これに対応する平坦部を設けた円弧状の当接面を備えたフリクション板を用いて、回動軸を両側から押圧する複数のフリクション板で挟持することにより、所定の回動抵抗を与えるとともに、回動軸の平坦部とフリクション板の平坦部とが合わさることによって所定の回動角位置でヒンジ構造が弾性的に保持されるように構成されるヒンジ構造が提案されている(例えば、以下の特許文献3参照)。
特開2004−52892号公報 特開2005−3125号公報 特開2005−16604号公報
しかしながら、前述の弾性係合構造を有するヒンジ構造においては、回動軸を回動可能に軸支するための軸支構造とは別に複数の部品を含む弾性係合構造を設ける必要があるために部品点数が増大するとともに、これらの部品の組立作業が必要となるので、製造コストが増大するという問題点がある。特に、携帯電話機等の携帯型折り畳み型機器にヒンジ構造を装備する場合にはヒンジ構造のコンパクト化が必要となるので、なおさら製造コストの低減が難しい。
一方、上記の回転軸を挟持する複数のフリクション板を用いたヒンジ構造においては、複数のフリクション板が回動軸に押圧されるように組み立てる必要があるため、部品点数の削減及び組立作業の負担の軽減が困難であるという問題点がある。また、回動軸とフリクション板の双方に平坦部を設けることによって所定の回動角位置でヒンジ構造が弾性保持されるように構成されているため、平坦部の角度範囲が小さいと充分な弾性保持力が得られず、平坦部の角度範囲が大きくなると円弧状の当接面積が小さくなって円滑な軸支機能が得られにくくなるという問題点がある。
そこで、本発明は上記問題点を解決するものであり、その課題は、所定の回動角位置における保持機能を有するとともに所定の回動抵抗を付与することのできるヒンジ構造の軸支構造を簡易化して部品点数を削減することにより、部品コストや組立作業の負担を軽減して製造コストの低減を図るとともに、ヒンジ構造をコンパクト化することのできる構造を実現することにある。
斯かる実情に鑑み、本発明の折り畳み型機器は、第1の筐体(110)と第2の筐体(120)とがヒンジ構造(10)により回動可能に構成されてなり、前記ヒンジ構造には、前記第1の筐体に取り付けられた回動軸(13)と、前記第2の筐体に取り付けられ、前記回動軸を回動可能に軸支する軸支部(11B、11C)とを有する折り畳み型機器(100)において、前記軸支部は前記回動軸に向けて伸びる一体の弾性部材により構成され、該弾性部材は、先端側が二股に分岐することで、相互に離間した先端部をそれぞれ有する一対の弾性軸支腕(11x、11y)を備え、該一対の弾性軸支腕は、前記回動軸を軸支するための相互に対向する円弧状の軸支内面(11xa、11ya)を前記先端部にそれぞれ備えるとともに前記軸支内面のいずれか一方(11xa)のみ一つだけ凸部(11p)が形成され、前記回動軸の外周面(13a)には、前記凸部に対して共に嵌合可能で相互に異なる角度位置に形成された第1及び第2の凹部(13b、13c)が設けられ、前記第1の筐体と前記第2の筐体が所定の回動角位置を越えて開放しないように設けられたストッパ(12c)を有し、前記凸部と前記第1の凹部(13b)が前記第1の筐体と前記第2の筐体の前記所定の回動角位置での開放状態において相互に嵌合し、前記凸部と前記第2の凹部(13c)が前記第1の筐体と前記第2の筐体の閉鎖状態において相互に嵌合するように構成され、前記開放状態と前記閉鎖状態の間においては、前記凸部が前記回動軸の外周面の前記第1及び第2の凹部以外の円筒面部分に摺接することで前記一対の弾性軸支腕が前記開放状態及び前記閉鎖状態よりも相互に離反する方向に弾性変形し、前記閉鎖状態においては、前記凸部と前記第2の凹部が完全に嵌合する前の角度位置にあることにより前記回動軸が閉鎖方向に引き込み力を受けることを特徴とする。
この発明によれば、回動軸を回動可能に軸支する軸支部が一体の弾性部材で構成され、この弾性部材に設けられた一対の円弧状の弾性軸支腕に軸支構造が構成される。したがって、部品点数を大幅に削減することができるため、部品コスト及び組立コストが低減され、全体として折り畳み型機器の製造コストを引き下げることが可能になる。
また、上記の弾性軸支腕に設けられた円弧状の軸支内面に第1及び第2の凹部が形成され、これらの第1及び第2の凹部が回動軸に設けられた凸部に嵌合することで、第1の筐体と第2の筐体とが所定の回動角位置の開放状態や閉鎖状態において弾性的に保持される。また、凸部と第1及び第2の凹部とが嵌合していない状態では、凸部が回動軸の外周面の凹部以外の部分に当接することとなるため、一対の弾性軸支腕が開くように弾性変形した状態となるので、回動軸には常に一対の弾性軸支腕から受ける挟圧力が加わることとなり、その結果、所定の回動抵抗を得ることができる。
また、本発明では、弾性部材の先端が二股に分岐して一対の弾性軸支腕を備えた構造を有することによって、弾性軸支腕の弾性変形を可能としつつ、回動軸を挟持する一対の軸支内面より先端側への突出量を抑制することができる(すなわち、軸支内面を弾性軸支腕の先端部に設けることができる)ため、回動軸の周囲の軸支構造をコンパクトに構成することが可能になり、小型機器にも容易に装備することが可能になる。
本発明においては、前記凸部と前記凹部の嵌合形状は動径方向よりも緩傾斜の側部を有する形状に構成されている。凸部と凹部の嵌合形状が動径方向よりも緩傾斜の側部を有する形状とされることにより、回動軸と軸支部とが相対的に回動したときに凸部と凹部が嵌合したり、嵌合状態から脱したりすることができるように構成されるとともに、側部の傾斜角に応じて所定の脱出トルクや引き込みトルクを設定することができる。この場合、上記嵌合形状を、上記の傾斜した側部を側辺とする台形状とすることにより、当該嵌合形状凸部が凹部以外の部分と当接して摺動したときの磨耗による回動抵抗の低下を抑制することができる。本発明では、特に、前記凸部(11p)は、動径方向よりも緩傾斜の第1の外側部(11p1)と第2の外側部(11p2)を有する台形状若しくは山形状に構成され、前記第2の凹部(13c)は、前記閉鎖状態において前記凸部の前記第1の外側部(11p1)と対接する、前記動径方向よりも緩傾斜の第1の内側部(13c1)を有し、前記第1の外側部(11p1)と前記第1の内側部(13c1)の当接により前記閉鎖状態における前記引き込み力が生ずるように構成される。これにより、第1の筐体と第2の筐体の閉鎖状態を保持できるとともに両筐体のガタつきを防止できる。
本発明においては、前記軸支部に前記凸部が設けられ、前記回動軸に前記第1及び第2の凹部が設けられているので、軸支部に凸部を設けることによって軸支部の局所的な変形を抑制することができるとともに、軸支部の肉厚を低減することが可能になるので軸支構造をコンパクトに構成できる。
本発明において、前記凸部は前記一対の弾性軸支腕の軸支内面上において一方のみに一つだけ設けられていることにより、凸部が第1及び第2の凹部から脱した状態でも、単一の凸部以外の部分では回動軸の外周面と軸支内面とが摺接しているので、安定した軸支状態を得ることができる。
本発明において、前記一対の弾性軸支腕の前記軸支内面の円弧中心角が相互に異なることが好ましい。これによれば、一対の軸支内面の円弧中心角を相互に異なるものとすることで、一方の軸支内面の円弧中心角を大きくすることができるため、連続した円弧面の角度範囲を拡大することにより、回動軸のより安定した軸支状態を得ることが可能になる。
この場合に、前記凸部は、前記円弧中心角の小さい一方の前記軸支内面に形成されていることがさらに望ましい。これによれば、凸部が円弧中心角の小さい一方の前記軸支内面に形成されているため、他方の軸支内面は円弧中心角が大きく、しかも、凸部が設けられていないこととなるので、他方の軸支内面によってさらに安定的に回動軸を軸支することができる。
本発明において、前記第1の筐体と前記第2の筐体の開放角度範囲が所定の回動角位置を越えないように規制する規制手段(12c)を有することが好ましい。この場合に、前記開放状態への移行時において、前記凸部(11p)が前記第1の凹部(13b)に嵌合することにより前記回動軸(13)が開放方向に引き込み力を受けて、前記所定の回動角位置に保持されることが好ましい。特に、前記第1の凹部(13b)は、前記開放状態において前記凸部(11p)の前記第2の外側部(11p2)と対接する、前記動径方向よりも緩傾斜の第2の内側部(13b2)を有し、前記第2の外側部(11p2)と前記第2の内側部(13b2)の当接により前記引き込み力が生ずるように構成されることが望ましい。また、上記規制手段として、前記回動軸と一体に回動するストッパをさらに有し、該ストッパが前記弾性部材の外面に当接することにより前記第1の筐体と前記第2の筐体とが所定の回動角で停止するように構成されていることが好ましい。これによれば、回動軸と一体に回動するストッパが弾性部材の外面に当接するように構成されていることにより、回動軸を軸支部に対して所定角度位置で確実に停止させることができる。
この場合において、前記ストッパは前記一対の弾性軸支腕の少なくとも一方の外面に当接するように構成されていることが好ましい。これによれば、ストッパが少なくとも一方の弾性軸支腕の外面に当接することにより、弾性軸支腕の軸支径を狭める方向にストッパの応力が加わるので、回動軸を確実に停止させることができるとともに、ストッパ剛性を高めることができる。
本発明において、前記第2の筐体には前記回動軸の軸線と直交する軸線を有する第2の回動軸が取り付けられ、前記弾性部材は前記第2の回動軸を回動可能に軸支する第2の軸支部を備え、該第2の軸支部には、前記第2の回動軸に摺接する円弧状の一対の第2の軸支内面を中間部に備えたスリットが設けられていることが好ましい。
[第1実施形態]
以下、本発明の実施の形態を図示例と共に説明する。図1は第1実施形態のヒンジ構造を示す概略斜視図、図2は同ヒンジ構造の概略側面図、図11及び図12は上記ヒンジ構造を用いた折り畳み型機器の外観を示す概略斜視図である。
本実施形態は、図11及び図12に示す携帯電話機等の折り畳み型機器100であり、この折り畳み型機器100は、第1の筐体110と、第2の筐体120とを具備し、これらの第1の筐体110と第2の筐体120が図1及び図2に示すヒンジ構造10によって相互に回動可能に構成されたものである。
ここで、図11及び図12に示すように、第1の筐体110は、その内面上に操作ボタン111、112、113及びマイク部114を備えた操作部を構成し、第2の筐体120は、その内面上に主表示画面121及びスピーカ部122を備え、外面上に副表示画面123を備えた表示部を構成している。折り畳み型機器100は、図11に示すように第1の筐体110に対して第2の筐体120を開いた開放状態と、図12に示すように第1の筐体に第2の筐体を閉じた閉鎖状態とを実現できるようになっている。そして、上記ヒンジ構造10によって開放状態と閉鎖状態における回動角度位置のいずれもが所定の保持力で保持されるように構成され、また、開放状態と閉鎖状態以外の回動角度位置では第1の筐体110と第2の筐体120の間に所定の回動抵抗が生ずるように構成されている。
図1に示すように、ヒンジ構造10は、第1のヒンジ部材11と、第2のヒンジ部材12とが回動可能に接続されている。図示例の場合、第1のヒンジ部材11は硬質金属で形成され、第2のヒンジ部材12は合成樹脂で構成されることが好ましい。ここで、第1のヒンジ部材11は上記第1の筐体110に取り付けられ、第2のヒンジ部材12は上記第2の筐体120に取り付けられている。
第2のヒンジ部材12には軸固定部12a、12bが設けられ、この軸固定部12a、12bに回動軸13の両端部が挿入された状態で回動軸13の軸線方向及び軸線周りに固定された状態とされている。回動軸13は円柱形状であり、その外周面13aの概略形状は円筒面であるが、外周面13aには、所定の角度位置に凹溝13b、13cが形成されている。
一方、第1のヒンジ部材11には、上記折り畳み型機器100の第1の筐体110に固定される取り付け部11Aと、この取り付け部11Aから立ち上がって回動軸13に向けて伸びる軸支部11B及び11Cが一体に設けられている。軸支部11B及び11Cはそれぞれ先端側が二股状に分岐し、一対の弾性軸支腕11x及び11yが設けられている。弾性軸支腕11x及び11yの先端部はそれぞれ円弧状に湾曲して上記回動軸13を両側から挟持している。
図3は上記軸支部11B又は11Cと回動軸13の軸支構造を示す縦断面図である。弾性軸支腕11x、11yの先端部には、回動軸13に摺接する円弧状の軸支内面11xa及び11yaが形成され、これらの軸支内面11xa及び11yaによって回動軸13が回動可能に軸支された状態とされている。軸支内面11xaには軸線方向から見たときに台形状若しくは山状(逆V字状)となる凸部11pが形成され、軸支内面11xaは当該凸部11pの形成された角度範囲以外は円弧形状となるように構成されている。凸部11pの上記形状は、回動軸13の軸線13xを通過する動径方向よりも緩やかな傾斜角を備えた外側部11p1及び11p2を有している。この凸部11pは、上記回動軸13に設けられた凹溝13b、13cと嵌合可能な形状を備えている。なお、凸部11pと凹溝13b、13cとはぴったりと符合する形状であることが望ましいが、相互に嵌合可能な関係にあれば、完全に符合する形状でなくともよい。
上記凹溝13b、13cは共に軸線方向から見たときに台形状若しくはV溝状となる断面形状を有し、それぞれが前後一対の傾斜した内側部13b1、13b2、13c1、13c2を備えている。これらの内側部はいずれも軸支内面11xa、11yaの軸線から伸びる動径の方向よりも緩い傾斜角を備えている。これらの凹溝13b、13cは軸線方向に伸びるように設けられ、これによって回動軸13は軸線13x方向に同一の断面形状を備えたものとなっている。このような形状は回動軸13を引き抜き加工等で製造して製造コストを低減することができる点で好ましいが、軸線13x方向に見て部分的に凹溝13b、13cが形成されていても構わない。
図3は図11に示すように第2の筐体120が第1の筐体110から最も大きく開いたとき(開放状態にあるとき)の軸支部11B又は11Cと回動軸13の軸支状態を示すものである。このとき、凸部11pは凹溝13bにほぼ嵌合した状態とされている。この場合、第2のヒンジ部材12には、上記軸固定部12a,12bの内側に軸線方向に突出するストッパ12cが突設され、このストッパ12cが弾性軸支腕11yの外面に当接するようになっている。このストッパ12cは回動軸13と一体的に回動するので、ストッパ12cが弾性軸支腕11yの外面に当接することによって、第2の筐体120が図11に示す状態よりも大きく開くことがないように規制される。
なお、本実施形態ではヒンジ構造10内に設けられたストッパ12cによって第2の筐体120の開放角度範囲が規制されているが、別の規制手段、例えば、図11における第1の筐体110の基部に上記軸線13xを越えて反対側に伸びるストッパ部を設け、このストッパ部に第2の筐体120の基部が抵触することによって第2の筐体120の開放角度範囲が規制されるようにしてもよい。
図4は、上記開放状態(図3に示す状態)から第2の筐体120を閉じる方向にある程度の角度θ1だけ回動させたときの軸支構造を示している。図3に示す開放状態から第2の筐体120を閉じる方向に回動させると、凸部11pが凹溝13bから脱出する。このとき、凸部11pの外側部11p2が凹溝13bの内側部13b2から拡径方向に応力を受けるため、弾性軸支腕11xと11yは外側へ広がるように弾性変形する。そして、凸部11pが完全に凹溝13bから脱出すると、図4に示すように凸部11pの頂部が回動軸13の円弧状の外周面13aと摺接することとなる。
この場合の凹溝13bからの凸部11pの脱出トルクは、通常、凸部11pの外側部11p2の傾斜角と、凹溝13bの内側部13b2の傾斜角の少なくとも一方によって決定される。ここで、外側部11p2と内側部13b2のうち、いずれか一方が他方よりも傾斜角が小さい(動径方向との交差角が大きい)と、その小さい方の傾斜角によって脱出トルクが決定される。一般的には、外側部11p2は、内側部13b2とほぼ同じ傾斜角か、或いは、それよりも大きな傾斜角を有するように構成されることが好ましい。この場合には、主として、凹溝13bの内側部13b2の傾斜角によって脱出トルクが決定される。当該脱出トルクは小さい方の傾斜角が大きいほど(すなわち動径の方向に近づくほど)大きくなるが、その脱出トルクの得られる角度範囲は狭くなる。
この状態では、弾性軸支腕11x、11yが拡径方向に弾性変形しているため、上記の開放状態に比べると、回動軸13に対する軸支部11B、11Cの挟圧力が大きくなり、その結果、回動軸13に或る程度の回動抵抗が生ずるようになっている。また、この状態では、回動軸13の軸支状態は主として弾性軸支腕11yの軸支内面11yaによって確保される。
図5は、図4に示す状態から回動軸13が角度θ2だけさらに回動して、上記閉鎖状態(図12に示す状態)になったときの軸支構造を示している。上記閉鎖状態に近づくと、回動軸13の凹溝13cに凸部11pが入り込み始め、当初は、凸部11pの外側部11p1と、凹溝13cの内側部13c1との少なくとも一方の傾斜角によって引き込みトルクが決定される。ここで、外側部11p1と内側部13c1のうち、いずれか一方が他方よりも傾斜角が小さい(動径方向との交差角が大きい)と、その小さい方の傾斜角によって引き込みトルクが決定される。一般的には、外側部11p1は、内側部13c1とほぼ同じ傾斜角か、或いは、それよりも大きな傾斜角を有するように構成されることが好ましい。この場合には、主として、凹溝13cの内側部13c1の傾斜角によって引き込みトルクが決定される。当該引き込みトルクは小さい方の傾斜角が大きいほど(すなわち動径の方向に近づくほど)大きくなるが、その引き込みトルクの得られる角度範囲は狭くなる。
なお、図5に示すように、閉鎖状態においては、凸部11pと凹溝13cとが完全に嵌合する前の角度位置にあって、凸部11pと凹溝13cによる引き込みトルクが加わったままの状態とされることが好ましい。このようにすると、第2の筐体120は第1の筐体110に対して常に閉じる方向に引き込みトルクを受けた状態となるので、凸部11pと凹溝13cの嵌合状態に多少の遊びがあったとしても、閉鎖状態において第1の筐体110と第2の筐体120とがガタツクことを防止できる。
上記とは逆に、図5に示す閉鎖状態から図4に示す中間状態を経て図3に示す開放状態に移行する場合においては、最初に、閉鎖状態から脱する際に、外側部11p1と内側部13c1の少なくとも一方の傾斜角によって定まる脱出トルクが必要となる。その後、中間状態では弾性軸支腕11x、11yの弾性力に起因する所定の回動抵抗が付与される。そして、最後に、外側部11p2と内側部13b2の少なくとも一方の傾斜角によって定まる引き込みトルクを受け、開放状態に保持される。
本実施形態では、第1のヒンジ部材11に設けられた軸支部11B,11Cの先端側が二股に分岐して一対の弾性軸支腕11x、11yが一体に設けられ、これらの弾性軸支腕11x、11yにそれぞれ回動軸13を軸支するための円弧状の軸支内面11xa、11yaが形成され、これらの軸支内面11xa、11yaと回動軸13の外周面13aに凸部11pと凹部(凹溝)13b、13cが形成されて、相互に嵌合可能に構成されている。これにより、回動軸13を回動可能に軸支する軸支構造と、回動軸13の回動運動に所定の抵抗を与えたり、所定の回動角度位置で所定の保持力を与えたりする機能を有する構造とを一体に構成することができる。
そして、上記のように所要の機能(所定の回動角度位置の保持機能や、回動時の回動抵抗付与機能)を満たしつつ、部品点数を削減することができるため、部品コスト及び組立コストが低減されるとともに、ヒンジ構造をコンパクトに構成することが可能になる。また、軸支部と上記機能を有する構造とが一体に構成されていることにより、実際に携帯電話機等に組み込んだ場合に、保持力が与えられる回動角度位置に到達したとき或いは同位置から脱出したときの機器のガタ付き(振動)や騒音を大幅に低減することができることが確認された。
また、凸部11pと凹溝13b、13cの嵌合形状が動径方向よりも緩傾斜の側部を有する形状に構成されていることにより、上記の機能を確保しつつ、充分な脱出トルクや引き込みトルクを容易に設定することが可能になる。特に、上記嵌合形状が台形状に構成されていることにより、凸部11pの頂部の磨耗による回動抵抗の低下を抑制し、長期間にわたって安定した回動抵抗を得ることができる。
さらに、本実施形態では、軸支部11B、11Cに凸部11pが形成され、回動軸13に凹溝13b、13cが設けられていることにより、軸支部11B、11Cに凹溝を設けた場合において軸支部の肉厚が局部的に薄くなるといったことを防止できるため、軸支部の局部的な変形を抑制することができる。また、軸支部の肉厚(軸支内面の設けられた先端部分における動径方向の厚み)を低減することが可能になるので、軸支構造をさらにコンパクトに構成できる。
本実施形態では、凸部11pが軸支内面11xa及び11yaと回動軸13の摺接面上において一つだけ設けられていることにより、凸部11pが凹溝13b、13cから脱した状態(図4に示す状態)でも、単一の凸部11p以外の部分では回動軸13の円弧状の外周面13aと円弧状の軸支内面11xa、11yaとが摺接しているので、安定した軸支状態を得ることができる。
また、本実施形態では、回動軸13と共に回動するストッパ12cが弾性軸支腕11yの外面に当接することによって回動軸13の回動角度範囲が規制されるように構成されていることにより、ストッパ12cが弾性軸支腕11yの外面に当接した角度位置を越えてさらに回動軸13が回動しようとすると、ストッパ12cが弾性軸支腕11yを回動軸13に押し付ける側に押圧するので、確実に所定角度位置で回動軸13を停止させることができるとともに、ストッパ剛性を高めることができる。
図6(a)及び(b)は上記実施形態の変形例を示す概略縦断面図である。上記実施形態では、一対の弾性軸支腕11x、11yがほぼ同等に弾性変形するように構成されているが、一方の弾性軸支腕を他方より高い弾性率を有するように構成し、一方の弾性軸支腕をより大きく弾性変形させるようにしてもよい。
例えば、図6(a)に示す構造では、弾性軸支腕11xよりも弾性軸支腕11yを変形方向に厚く形成することにより、弾性軸支腕11xの弾性変形量を弾性軸支腕11yよりも大きくすることができる。この場合には、凸部11pを備えた弾性軸支腕11xの弾性変形量が大きく、凸部を有しない弾性軸支腕11yの弾性変形量が小さいので、回動軸13の軸支状態の安定性を確保しつつ、第1の筐体110に対する回動軸13の軸支位置のずれを低減できる。
また、図6(b)に示す構造では、弾性軸支腕11xよりも弾性軸支腕11yを変形方向に薄く形成することにより、弾性軸支腕11xの弾性変形量を弾性軸支腕11yよりも小さくすることができる。この場合には、上記第1実施形態のストッパ12cを設けなくても、図3に示す開放状態において回動軸13が回動角度範囲を越えてさらに回動しようとしたときに、図示左方向の応力が加わって弾性軸支腕11xの弾性変形量が過大になることにより、弾性軸支腕11xが折損するといった事故を防止することができる。
なお、本実施形態では、上記の一対の軸支部11Bと11Cの双方にそれぞれ弾性軸支腕11x、11yを形成しているが、いずれか一方の軸支部に弾性軸支腕11x、11yを形成し、他方の軸支部には回動軸13を回動可能に軸支する円周状の軸支面を設けることも可能である。また、中央部に一対の弾性軸支腕を備えた軸支部を構成し、その両側に円周状の軸支面を備えた軸支部をそれぞれ形成することも可能である。さらには、一対の軸支部11Bと11Cにおける凸部と凹部の形成角度位置は相対的に異なるが、一対の筐体の開閉角度位置に対する作用(回動抵抗作用や回動角度位置保持作用)が同じ角度位置で発生するように構成することも可能である。なお、これらの点は以下に説明する各実施形態でも同様である。
[第2実施形態]
次に、図7を参照して、本発明に係る第2実施形態のヒンジ構造20について説明する。この実施形態のヒンジ構造20では、取り付け部21Aと、弾性軸支腕21x、21yを備えた軸支部21B、21Cとを有する第1のヒンジ部材21を具備し、この軸支部21B、21Cによってそれぞれ回動可能に軸支された回動軸23を有する点では上記第1実施形態と同様であるので、同様の部分の説明は省略する。
本実施形態では、第1実施形態の第2のヒンジ部材に相当する部材が設けられておらず、その代わりに、回動軸23の両端部に第2の筐体へ取り付けるための取り付け部23a、23bが形成されている。これらの取り付け部23a、23bは、回動軸23の外周面における軸線の両側部分をカットして、対向する一対の平坦面を設けてなる。取り付け部23a、23bには例えば図示のような取り付け孔が設けられ、第2の筐体に対して直接若しくは間接的にネジ等によって取り付けできるようになっている。ただし、取り付け部23a,23bを溶接、接着等の他の手段によって第2の筐体に直接若しくは間接的に取り付けてもよい。
なお、本実施形態では、回動軸23の外周面23aに回転方向の環状溝を形成し、この環状溝に止め輪(リテーナ)24を装着し、この止め輪24によって軸支部21B、21Cを規制することにより、第1のヒンジ部材21に対して回動軸23の軸線方向の位置決めをしている。
図8は本実施形態の軸支部21B、21Cの構造を示す側面図である。本実施形態では、軸支部21B,21Cにそれぞれ一対の弾性軸支腕21x、21yが設けられ、これらの弾性軸支腕21x、21yの先端部に回動軸23に摺接する円弧状の軸支内面21xa、21yaが形成されている点で上記第1実施形態と同様であるが、第1実施形態では両軸支腕の軸支内面の円弧中心角が等しく構成されていたのに対して、本実施形態では、弾性軸支腕21xの軸支内面21xaの円弧中心角θxと、弾性軸支腕21yの軸支内面21yaの円弧中心角θyとが異なる点で、第1実施形態とは異なる。
上記のように構成することにより、円弧中心角の大きい方の軸支内面21yaにより、広い角度範囲に亘って連続的に回動軸23を軸支することができるため、回動軸23の軸支状態をより安定したものとすることができる。
また、本実施形態では、円弧中心角が小さい方の軸支内面21xaに凸部21pが形成されている。これによって、円弧中心角が大きい軸支内面21ya全体を円弧状に形成することができるため、軸支内面21yaによる回動軸23の軸支状態の安定化をさらに高めることができる。特に、凸部21pが回動軸23に設けられた凹溝23b、23cに嵌合していない状態では、回動軸23の軸支状態は軸支内面21yaによってのみ確保されることとなるので、軸支内面21yaの円弧面の広範囲化はより効果的である。
なお、本実施形態においても、第1実施形態と同様に一対の軸支部21B,21Cが同一構造となっていなくてもよい。例えば、一方のみに上記一対の弾性軸支腕が形成され、他方は通常の円周状の軸支面を備えたものであってもよい。また、上記の一対の弾性軸支腕21x、21yのそれぞれの軸支内面21xa、21yaの円弧中心角θxとθyの関係を軸支部21Bと21Cとで相互に異なるものとしてもよい。このようにすると、軸支内面の存在しない角度範囲が軸支部21Bと21Cとでずれるように構成することができるので、より安定した軸支状態を得ることができる。特に軸支内面の存在しない角度範囲が相互に重ならないように構成することがより望ましい。
[第3実施形態]
次に、図9を参照して、本発明に係る第3実施形態のヒンジ構造30について説明する。この実施形態のヒンジ構造30では、第1のヒンジ部材31、第2のヒンジ部材32、及び、回動軸33を有し、第1のヒンジ部材31に、取り付け部31A、軸支部31B、31Cが設けられ、各軸支部31B、31Cにそれぞれ一対の弾性軸支腕31x、31yが形成されている点、弾性軸支腕31x、31yに軸支内面がそれぞれ設けられ、軸支内面に凸部(図示せず)が設けられている点、第2のヒンジ部材32に軸固定部32a、32bが設けられ、これらの軸固定部32a、32bに回動軸33が固定されている点、回動軸33に凹溝が設けられている点では、上記第1実施形態や第2実施形態と同様である。
本実施形態が上記各実施形態と異なる点は、第1のヒンジ部材31に取り付け部31Aと一体に構成された固定軸支片31b1、31c1が設けられ、この固定軸支片31b1、31c1も回動軸33を回動可能に軸支している点である。また、軸支部31B、31Cは、固定軸支片31b1、31c1と、この固定軸支片に基部が固定されてなる弾性軸支片31b2、31c2とからなり、この弾性軸支片31b2、31c2に上記弾性軸支腕31x、31yが設けられている。ここで、弾性軸支片31b2、31c2は先の各実施形態の軸支部と同様の構造を備えている。
本実施形態では、第1のヒンジ部材31と、弾性軸支腕31x及び31yを備えた弾性軸支片31b2、31c2とが別体に構成されているので、弾性軸支片31b2、31c2の素材を第1のヒンジ部材31の素材とは別に選定することができるため、弾性軸支腕31x及び31yの弾性特性をより自由に設定することが可能になる。
なお、図示例では、固定軸支片31b1、31c1と弾性軸支片31b2、31c2は基部同士がスポット溶接によって固定されているが、ねじなどの締結部材や接着剤などの他の固定手段を用いても構わない。
[第4実施形態]
次に、図10を参照して、本発明に係る第4実施形態のヒンジ構造40について説明する。このヒンジ構造40では、第1実施形態と同様の第1のヒンジ部材41、第2のヒンジ部材42及び回動軸43を備え、軸支部41B、41Cによって回動軸43が回動可能に軸支されている。そして、これらの各部品は、第1実施形態と同様の構成要素を備えている。もちろん、これらの部分は第2又は第3実施形態と同様に構成されていてもよい。
本実施形態が先の各実施形態と異なる点は、第1のヒンジ部材41の取り付け部41Aにスリット41zが設けられ、このスリット41zの中央部に対向する一対の円弧状の軸支内面41zaが設けられていて、これらの一対の軸支内面41zaによって回動軸45が回動可能に軸支されている点である。回動軸45は上記回動軸43の軸線と直交する方向に伸びる軸線を有している。回動軸45は、取り付け部41Aと重なるように配置された取り付け部材46に固定されている。回動軸45には凹溝45b、45cが形成され、上記軸支内面41zaには凸部41pが形成されている。この凸部41pと凹溝45b、45cの形状や嵌合構造は、上記の軸支部41B、41Cと回動軸43に設けられる凸部と凹溝の形状や嵌合構造とほぼ同様に構成されている。なお、取り付け部材46は第1の筐体に取り付け固定される。
この実施形態のヒンジ構造40では、軸支部41B、41Cと回動軸43との軸支構造によって第1実施形態と同様の機能を得ることができるとともに、取り付け部材46に対して第1のヒンジ部材41、第2のヒンジ部材42及び回動軸43からなる構造が回動軸45の軸線周りに回動し、かつ、凸部41pと凹溝45b、45cの嵌合構造によって定められた所定の回動角度位置にて保持されるように構成されている。したがって、第1の筐体に対して図示垂直軸周りに第2の筐体を回動させ、しかも、所定の角度位置で停止させることが可能になる。
本実施形態のヒンジ構造40は、第1のヒンジ部材41が回動軸43に対する弾性軸支構造を有するとともに、回動軸45に対する弾性軸支構造をも有する点で、従来にない単純な構造(少ない部品点数)で2軸の周りに回動可能、かつ、所定の回動角度位置で保持可能な機能を実現できる。この場合、第1のヒンジ部材41が所定の弾性特性を備えていれば、その弾性特性は、回動軸43と45の双方に対する軸支部分において有効に作用する。
尚、本発明のヒンジ構造を備えた折り畳み型機器は、上述の図示例にのみ限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。例えば、上記実施形態では、携帯電話機に本発明を適用した例を示したが、例えば、ノート型パーソナルコンピュータ、電子手帳等のPDAなどにも同様に適用することができる。
第1実施形態のヒンジ構造を示す概略斜視図。 第1実施形態のヒンジ構造を示す概略側面図。 第1実施形態の開放状態時における軸支構造を示す縦断面図。 第1実施形態の中途状態時における軸支構造を示す縦断面図。 第1実施形態の閉鎖状態時における軸支構造を示す縦断面図。 第1実施形態の変形例を示す概略図(a)及び(b)。 第2実施形態のヒンジ構造を示す概略斜視図。 第2実施形態の軸支構造を示す概略側面図。 第3実施形態のヒンジ構造を示す概略斜視図。 第4実施形態のヒンジ構造を示す概略斜視図。 各実施形態のヒンジ構造を含む折り畳み型機器の開放状態を示す概略斜視図。 各実施形態のヒンジ構造を含む折り畳み型機器の閉鎖状態を示す概略斜視図。
10…ヒンジ構造、11…第1のヒンジ部材、11A…取り付け部、11B、11C…軸支部、11x、11y…弾性軸支腕、11xa、11ya…軸支内面、11p…凸部、12…第2のヒンジ部材、13…回動軸、13a…外周面、13b、13c…凹溝(凹部)、110…第1の筐体、120…第2の筐体

Claims (6)

  1. 第1の筐体(110)と第2の筐体(120)とがヒンジ構造(10)により回動可能に構成されてなり、前記ヒンジ構造には、前記第1の筐体に取り付けられた回動軸(13)と、前記第2の筐体に取り付けられ、前記回動軸を回動可能に軸支する軸支部(11B、11C)とを有する折り畳み型機器(100)において、
    前記軸支部は前記回動軸に向けて伸びる一体の弾性部材により構成され、該弾性部材は、先端側が二股に分岐することで、相互に離間した先端部をそれぞれ有する一対の弾性軸支腕(11x、11y)を備え、該一対の弾性軸支腕は、前記回動軸を軸支するための相互に対向する円弧状の軸支内面(11xa、11ya)を前記先端部にそれぞれ備えるとともに前記軸支内面のいずれか一方(11xa)のみ一つだけ凸部(11p)が形成され、
    前記回動軸の外周面(13a)には、前記凸部に対して共に嵌合可能で相互に異なる角度位置に形成された第1及び第2の凹部(13b、13c)が設けられ、
    前記凸部と前記第1の凹部(13b)が前記第1の筐体と前記第2の筐体の開放状態において相互に嵌合し、前記凸部と前記第2の凹部(13c)が前記第1の筐体と前記第2の筐体の閉鎖状態において相互に嵌合するように構成され、
    前記開放状態と前記閉鎖状態の間においては、前記凸部が前記回動軸の外周面の前記第1及び第2の凹部以外の円筒面部分に摺接することで前記一対の弾性軸支腕が前記開放状態及び前記閉鎖状態よりも相互に開くように弾性変形し、
    前記閉鎖状態においては、前記凸部と前記第2の凹部が完全に嵌合する前の角度位置にあることにより前記回動軸が閉鎖方向に引き込み力を受けることを特徴とする折り畳み型機器。
  2. 前記凸部(11p)は、動径方向よりも緩傾斜の第1の外側部(11p1)と第2の外側部(11p2)を有する台形状若しくは山形状に構成され、
    前記第2の凹部(13c)は、前記閉鎖状態において前記凸部の前記第1の外側部(11p1)と対接する、前記動径方向よりも緩傾斜の第1の内側部(13c1)を有し、前記第1の外側部(11p1)と前記第1の内側部(13c1)の当接により前記閉鎖状態における前記引き込み力が生ずることを特徴とする請求項1に記載の折り畳み型機器。
  3. 前記第1の筐体と前記第2の筐体の開放角度範囲が所定の回動角位置を越えないように規制する規制手段(12c)を有し、
    前記開放状態への移行時において、前記凸部(11p)が前記第1の凹部(13b)に嵌合することにより前記回動軸(13)が開放方向に引き込み力を受けて、前記所定の回動角位置に保持されることを特徴とする請求項1又は2に記載の折り畳み型機器。
  4. 前記第1の凹部(13b)は、前記開放状態において前記凸部(11p)の前記第2の外側部(11p2)と対接する、前記動径方向よりも緩傾斜の第2の内側部(13b2)を有し、前記第2の外側部(11p2)と前記第2の内側部(13b2)の当接により前記引き込み力が生ずることを特徴とする請求項3に記載の折り畳み型機器。
  5. 前記規制手段は、前記回動軸(13)と一体に回動するストッパ(12c)を有し、該ストッパが前記所定の回動角位置において前記弾性部材の外面に当接することにより前記開放角度範囲が規制されることを特徴とする請求項3又は4に記載の折り畳み型機器。
  6. 前記一対の弾性軸支腕(11x、11y)の前記軸支内面(11xa、11ya)の円弧中心角(θx、θy)が相互に異なり、前記凸部(11p)は、前記円弧中心角の小さい一方の前記軸支内面(11xa)に形成されていることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか一項に記載の折り畳み型機器。
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