JP2013072442A - ヒンジ装置、およびそれを備えた電子機器 - Google Patents

ヒンジ装置、およびそれを備えた電子機器 Download PDF

Info

Publication number
JP2013072442A
JP2013072442A JP2011209541A JP2011209541A JP2013072442A JP 2013072442 A JP2013072442 A JP 2013072442A JP 2011209541 A JP2011209541 A JP 2011209541A JP 2011209541 A JP2011209541 A JP 2011209541A JP 2013072442 A JP2013072442 A JP 2013072442A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
hinge
torque
angle
hinge shaft
cam
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP2011209541A
Other languages
English (en)
Inventor
Toshinobu Kokatsu
俊亘 小勝
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
NEC Casio Mobile Communications Ltd
Original Assignee
NEC Casio Mobile Communications Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by NEC Casio Mobile Communications Ltd filed Critical NEC Casio Mobile Communications Ltd
Priority to JP2011209541A priority Critical patent/JP2013072442A/ja
Publication of JP2013072442A publication Critical patent/JP2013072442A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Pivots And Pivotal Connections (AREA)
  • Telephone Set Structure (AREA)

Abstract

【課題】平行な2本のヒンジ軸を有し、小型で簡単な構成によりスムーズな操作感を実現するヒンジ装置を提供する。
【解決手段】ヒンジ装置100は、互いに平行で独立して回転可能な第1および第2のヒンジ軸10,20と、第1および第2のヒンジ軸10,20にそれぞれ設けられた第1および第2のトルク発生部40,50を有している。トルク発生部40,50は、ヒンジ軸10,20を第1の角度近傍で第1の角度まで回転させる第1の回転トルクと、ヒンジ軸10,20を第2の角度近傍で第2の角度まで回転させる第2の回転トルクと、ヒンジ軸10,20を第1の角度近傍と第2の角度近傍との間の任意の角度に保持する保持トルクとを発生するように構成されている。第1のトルク発生部40の、第1および第2の回転トルク、および保持トルクと、第2のトルク発生部50の、第1および第2の回転トルク、および保持トルクとが、所定の関係を満たしている。
【選択図】図9

Description

本発明は、ヒンジ装置、およびそれを備えた電子機器に関する。
近年、携帯電話やデジタルカメラ、電子手帳、電子辞書などの携帯用電子機器は、急速に高機能化・多機能化が進んでいる。例えば携帯電話の場合、単に通話だけでなく、電子メールの送受信やインターネット接続、ゲーム機能など、その利用目的も大きく広がっている。このような多機能化のニーズに対応する意味で、携帯用電子機器では、表示画面の大型化と文字入力等の操作性の向上とを両立させることが求められており、そのための様々な工夫がなされている。
表示装置と入力装置とを備えた携帯用電子機器では、従来から、一体型、スライド型、折畳型などの筐体構造が主流として採用されている。それに加えて、さらなる多機能化に対応するために、平行2軸ヒンジによって2つの筐体を連結した筐体構造が提案されている。平行2軸ヒンジは、平行に配置された2本のヒンジ軸から構成され、2つの回転軸を有している。そのため、平行2軸ヒンジを備えた筐体構造では、通常の折畳型の場合と比べて回転軸が1つ増えるため、設計上の自由度を大きくすることができるという利点がある。また、筐体間の相対的な回転角度を、筐体の内面(折畳時に内側となる面)が1つの平面になる180°よりも大きな角度にすることができ、さらには、筐体の内面が外側に完全に開いた360°にすることもできる。
一方で、平行2軸ヒンジを備えた筐体構造では、回転軸(開閉軸)が2つ存在するため、筐体の開閉動作においてスムーズな操作感を実現することが課題となる。これに対して、特許文献1では、リンク機構を用いて2本のヒンジ軸を連結する方法が提案されている。また、特許文献2では、筐体の開閉角度に応じて、回転させるヒンジ軸を制御する方法が提案されている。
特開2006−266447号公報 特開2007−198416号公報
特許文献1に記載のヒンジ装置では、リンク機構により2本のヒンジ軸を同期させながら動作させることで、スムーズな開閉動作が実現されている。しかしながら、このヒンジ装置は、筐体の開閉角度が180°までにしかならないため、平行2軸ヒンジによる本来の特徴である、開閉角度が360°の状態を実現することができない。また、機構が複雑であり、小型化が困難であるという問題もある。
特許文献2に記載のヒンジ装置では、筐体が所定の開閉角度の場合に、どちらのヒンジ軸を優先的に回転させるかについての技術が開示されている。しかしながら、このヒンジ装置では、開動作と閉動作において、同じ開閉角度(例えば90°)であっても筐体の状態が同じにならず、すなわち可逆的な開閉動作を行うことができないため、使用者に混乱を与える可能性がある。また、このヒンジ装置は、それぞれの筐体を、ヒンジ装置に対しては0°および180°以外、1つの角度でしか停止させることができず、他の任意の角度で筐体を停止させることができないため、必ずしも使用感が良いとはいえない。
そこで、本発明の目的は、平行な2本のヒンジ軸を有し、小型で簡単な構成によりスムーズな操作感を実現するヒンジ装置を提供することを目的とする。また、そのヒンジ装置を備えた電子機器を提供することも目的とする。
上述した目的を達成するために、本発明のヒンジ装置は、互いに平行な第1および第2のヒンジ軸と、第1および第2のヒンジ軸を回転可能に保持する保持部材と、第1のヒンジ軸に設けられ、第1のヒンジ軸の回転時に所定のトルクを発生させる第1のトルク発生部と、第2のヒンジ軸に設けられ、第2のヒンジ軸の回転時に所定のトルクを発生させる第2のトルク発生部と、を有している。第1のトルク発生部は、第1のヒンジ軸が第1の角度近傍にあるときに、第1のヒンジ軸を第1の角度まで回転させる第1の回転トルクを、第1のヒンジ軸が第2の角度近傍にあるときに、第1のヒンジ軸を第2の角度まで回転させる第2の回転トルクを、第1のヒンジ軸が第1の角度近傍と第2の角度近傍との間にあるときに、第1のヒンジ軸を任意の角度に保持する保持トルクをそれぞれ発生するように構成されている。第2のトルク発生部は、第2のヒンジ軸が第1の角度近傍にあるときに、第2のヒンジ軸を第1の角度まで回転させる第1の回転トルクを、第2のヒンジ軸が第2の角度近傍にあるときに、第2のヒンジ軸を第2の角度まで回転させる第2の回転トルクを、第2のヒンジ軸が第1の角度近傍と第2の角度近傍との間にあるときに、第2のヒンジ軸を任意の角度に保持する保持トルクをそれぞれ発生するように構成されている。第1のヒンジ軸の、第1の角度と第2の角度との差と、第2のヒンジ軸の、第1の角度と第2の角度との差との和は360°である。第1のトルク発生部の、第1の回転トルクTA0、第2の回転トルクTA2π、および保持トルクTAconstと、第2のトルク発生部の、第1の回転トルクTB0、第2の回転トルクTB2π、および保持トルクTBconstとが、TAconst<TA2π<TB2πおよびTBconst<TB0<TA0の関係を満たしている。
また、本発明の電子機器は、上記に記載のヒンジ装置と、第1のヒンジ軸に固定された第1の筐体と、第2のヒンジ軸に固定された第2の筐体と、を備えている。
以上、本発明によれば、平行な2本のヒンジ軸を有し、小型で簡単な構成によりスムーズな操作感を実現するヒンジ装置と、そのヒンジ装置を備えた電子機器を提供することができる。
本発明のヒンジ装置を備えた携帯機器の一実施形態を示す斜視図である。 本発明のヒンジ装置を備えた携帯機器の一実施形態を示す斜視図である。 本発明のヒンジ装置を備えた携帯機器の一実施形態を示す斜視図である。 本発明のヒンジ装置を備えた携帯機器の一実施形態を示す平面図である。 図2に示す携帯機器から上部筐体を取り外した状態を示す斜視図である。 本実施形態のヒンジ装置のヒンジユニットを示す斜視図である。 本実施形態の第1のヒンジユニットを示す斜視図である。 図7に示す第1のヒンジユニットの分解斜視図である。 図8に示すヒンジ装置の分解斜視図である。 本実施形態の第1のヒンジユニットを示す断面図である。 いくつかの開閉角度における、本実施形態の下部筐体および上部筐体を示す斜視図である。 いくつかの開閉角度における、本実施形態の下部筐体および上部筐体を示す斜視図である。 所定の開閉角度における、本実施形態のヒンジ装置の第2のトルク発生部を示す拡大斜視図である。 所定の開閉角度における、本実施形態のヒンジ装置の第2のトルク発生部を示す拡大斜視図である。 所定の開閉角度における、本実施形態のヒンジ装置の第2のトルク発生部を示す拡大斜視図である。 所定の開閉角度における、本実施形態のヒンジ装置の第2のトルク発生部を示す拡大斜視図である。 所定の開閉角度における、本実施形態のヒンジ装置の第2のトルク発生部を示す拡大斜視図である。 所定の開閉角度における、本実施形態のヒンジ装置の第2のトルク発生部を示す拡大斜視図である。 開閉角度が0°および180°のときの、本実施形態のヒンジ装置を示す側面図である。 本実施形態のヒンジ装置の移動カムおよび固定カムの外周面を平面に展開した展開図である。 本実施形態のヒンジ装置の固定カムの変形例を示す、図21に対応した展開図である。
以下、図面を参照して、本発明の実施の形態について説明する。
図1から図4は、本発明のヒンジ装置を備えた携帯用電子機器(以下、「携帯機器」という)の一実施形態を示す斜視図または平面図である。
携帯機器1は、下部筐体(第1の筐体)2と、上部筐体(第2の筐体)3と、下部筐体2と上部筐体3とを連結する一対のヒンジユニット4,5と、を有している。下部筐体2および上部筐体3は、後述するように、各ヒンジユニット4,5の、平行に配置された2本のヒンジ軸にそれぞれ連結され、それぞれヒンジユニット4,5に対して、0°から180°まで回転できるようになっている。これにより、本実施形態では、上部筐体3の、下部筐体2に対する回転角度(以下、単に「開閉角度」という)は、0°(全閉状態)から360°(全開状態)まで可能である。なお、図1(a)は、開閉角度が180°未満の中間状態を示しており、図1(b)および図2は、開閉角度が0°の全閉状態を示しており、図3は、開閉角度が360°の全開状態を示している。また、図4は、開閉角度が180°の状態を示している。
下部筐体2および上部筐体3は、樹脂、または、マグネシウム合金やアルミ合金などの金属からなる。下部筐体2および上部筐体3にはそれぞれ、下部表示部2aおよび上部表示部3aが形成され、下部表示部2aおよび上部表示部3aには、タッチパネル(図示せず)が設置されている。下部筐体2には、回路基板や電池、マイク、カメラ、外部接続コネクタ等が内蔵されており、上部筐体3には、回路基板やレシーバ、アンテナなどの電子部品が内蔵されている。
また、第1のヒンジユニット4と第2のヒンジユニット5とは、左右対称に設けられている。ここで「左右対称」とは、矩形状の各筐体2,3の短辺方向の中心線X(図4参照)に対して対称であることを意味する。
図5は、図2に示す携帯機器から上部筐体を取り外した状態を示す斜視図である。図6は、図5に示す状態からさらに下部筐体を取り外した状態、すなわち本実施形態のヒンジユニットを示す斜視図である。図7は、2つのヒンジユニットのうち、第1のヒンジユニットを示す斜視図である。
各ヒンジユニット4,5は、図6に示すように、第1のヒンジ軸10,30と、第1のヒンジ軸10,30と平行に延びる第2のヒンジ軸20,40とを有している。各ヒンジ軸10,20,30,40は、後述するように、各ヒンジユニット4,5のヒンジ装置に対して回転可能に構成されている。各ヒンジ軸10,20,30,40には、取付穴11,21,31,41が設けられ、この取付穴11,21,31,41に挿入されたねじによって、筐体2,3とヒンジユニット4,5とは固定されている。下部筐体2は、第1のヒンジユニット4の第1のヒンジ軸10と、第2のヒンジユニット5の第1のヒンジ軸30とに固定され、上部筐体3は、第1のヒンジユニット4の第2のヒンジ軸20と、第2のヒンジユニット5の第2のヒンジ軸40とに固定されている。このような構成により、下部筐体2および上部筐体3を、各ヒンジユニット4,5に対して回転させることが可能となる。
次に、図8から図10を参照して、本実施形態のヒンジユニットの構成について説明する。なお、本実施形態の2つのヒンジユニットは、上述のように、左右対称になっていること以外、実質的な構成に差異はない。そのため、本明細書では、ヒンジユニットの構成を説明する場合、2つのヒンジユニットを代表して、第1のヒンジユニットのみ説明する。
図8は、本実施形態の第1のヒンジユニットを示す分解斜視図である。
図8を参照すると、第1のヒンジユニット(以下、単に「ヒンジユニット」という)4は、第1および第2のヒンジ軸10,20を有するヒンジ装置100と、カバー101と、ケーブルホルダ102とを有している。
ヒンジ装置は、第1および第2のヒンジ軸10,20と、第1および第2のヒンジ軸10,20を回転可能に保持するヒンジ軸ホルダ(保持部材)30とを有している。ヒンジ軸ホルダ30には、カバー101と係合する係合爪31が設けられ、この係合爪31により、ヒンジ装置100はカバー101に強固に固定される。ヒンジ装置100の詳細な構成については後述する。
ケーブルホルダ102にも、カバー101と係合する係合爪103が設けられているが、ケーブルホルダ102とカバー101とは強固に固定されず、ケーブルホルダ102は容易に取り外し可能である。また、ケーブルホルダ102には、下部筐体2および上部筐体3に対して電気信号のやり取りを行うケーブル104が設けられている。ケーブルホルダ102は、潤滑性の高い樹脂、または表面を平滑処理した金属で形成されていることが好ましい。カバー101は、強度上、アルミ合金またはチタン合金で形成されていることが好ましいが、高強度材であれば、樹脂部品であってもよい。
図9は、図8に示すヒンジ装置をさらに分解して示す分解斜視図である。図10は、ヒンジユニット全体の断面図であり、2つのヒンジ軸を含む断面を示している。
ヒンジ装置100は、上述したように、第1および第2のヒンジ軸10,20と、ヒンジ軸ホルダ30とを有しており、さらに、第1および第2のヒンジ軸10,20にそれぞれ設けられた第1および第2のトルク発生部40,50を有している。
第1のヒンジ軸10は、シャフト12と、シャフト12の一端に設けられたフランジ13と、シャフト12の他端に設けられた突起14と、を有している。シャフト12は、フランジ13側の円柱部15と、突起14側のスライド軸部16とから構成されている。スライド軸部16は、円柱を、円柱の中心軸と平行な2つのスライド面17で切断した形状を有している。また、第1のヒンジ軸10は、フランジ13を挟んでシャフト12の反対側に設けられた取付部18を有している。取付部18には、ヒンジユニット4と筐体2,3とを固定するための上述した取付穴11が形成されている。なお、第2のヒンジ軸20も、第1のヒンジ軸10と同様の構成を有している。
ヒンジ軸ホルダ30には、各ヒンジ軸10,20のシャフト12,22の円柱部15,25が回転可能に挿入される軸穴32が設けられている。
第1および第2のトルク発生部40,50は、固定カム41,51と、移動カム44,54と、圧縮バネ46,56と、ワッシャ47,57とを有している。固定カム41,51と移動カム44,54とは、いずれもリング状の部材である。スプリング状の圧縮バネ46,56およびワッシャ47,57と合わせて、これらの部材は、各ヒンジ軸10,20の周りに配置されている。第1のトルク発生部40と第2のトルク発生部50とは、実質的に同様の構成を有しているが、後述するトルク制御を行うために固定カム41,51の詳細な構成が異なっている。以下では、第1のトルク発生部40の各構成について説明する。
固定カム41は、ヒンジ軸ホルダ30の固定穴33に係合する突起41aにより、ヒンジ軸ホルダ30に固定して取り付けられている。すなわち、固定カム41と第1のヒンジ軸10とは、相対的に回転可能である。また、固定カム41は、軸方向に垂直なカム面42を有しており、カム面42には、第1のヒンジ軸10を挟んで対向する第1および第2のカム凹部43a,43cが形成されている。この第1および第2のカム凹部43a,43cの構成および作用効果が、第2のトルク発生部50の固定カム51における第1および第2のカム凹部53a,53cは異なっており、これらの差異については後述する。本実施形態では、固定カム41は、ヒンジ軸ホルダ30とは別個の部材として構成されているが、これに限定されず、一体に構成されていてもよい。その場合、一体の部材は、耐摩耗性の高い金属材料で形成されていることが望ましい。
移動カム44には、シャフト12のスライド軸部16のみを受け入れる受入穴44aが形成されている。これにより、移動カム44は、スライド軸部16のスライド面17に沿ってスライド可能であるとともに、第1のヒンジ軸10と共に回転可能である。これに加えて、移動カム44には、固定カム41のカム面42に対向するカム凸部45が設けられている。移動カム44が第1のヒンジ軸10と共に回転し、カム凸部45がカム面42に沿って移動することで、第1のトルク発生部40にはトルクが発生するようになっている。
ワッシャ47と第1のヒンジ軸10とは、ワッシャ47に挿入されたシャフト12の突起14がカシメられることで固定されている。したがって、ワッシャ47、およびワッシャ47と移動カム44とに挟まれた圧縮バネ46も、第1のヒンジ軸10と共に回転可能である。なお、第1のヒンジ軸10が挿入される部品は、各所が相互に擦れ合うため、耐摩耗性の高い金属材料で形成されているか、耐摩耗性の高い表面改質処理が施されていることが望ましい。
本実施形態では、開動作か閉動作かにかかわらず、開閉角度が0°から180°までは、上部筐体がヒンジユニットに対して回転するように構成され、開閉角度が180°から360°までは、下部筐体がヒンジユニットに対して回転するように構成されている。これは、ヒンジユニットの2つのトルク発生部が発生するトルクを制御することで可能となり、これにより、筐体の開閉動作におけるスムーズな操作感が実現されている。以下、本実施形態のヒンジユニットにおけるトルク制御について説明する。
図11および図12はそれぞれ、いくつかの開閉角度での下部筐体および上部筐体を示す斜視図および側面図である。
2つのヒンジユニットは、上述したように、左右対称に設けられているため、ヒンジユニットのトルク発生も、同様に左右対称となる。したがって、第1のヒンジユニットの第1および第2のヒンジ軸のトルクをそれぞれTIA,TIBとし、第2のヒンジユニットの第1および第2のヒンジ軸のトルクをTIIA,TIIBとすると、下部および上部筐体に作用する合算トルクをTA,TBは、
A〜TIA+TIIA
B〜TIB+TIIB
となる。以下では、この合算トルクTA,TBを用いて、本実施形態のトルク制御について説明する。なお、以下、添字Aは、各ヒンジユニットの下部筐体側、すなわち第1のヒンジ軸を表し、添字Bは、各ヒンジユニットの上部筐体側、すなわち第2のヒンジ軸を表す。また、添字Iは、第1のヒンジユニットを表し、添字IIは、第2のヒンジユニットを表す。
図11(a)および図12(a)は、下部筐体2および上部筐体3の各表示部が内向きに対向して、下部筐体2および上部筐体3が完全に閉じた状態、すなわち開閉角度が0°の全閉状態を示している。このとき、下部筐体2および上部筐体3は、第1のヒンジ軸の0°での吸い込みトルクTA0、第2のヒンジ軸の0°での吸い込みトルクTB0によって、常に閉じた状態を維持できるようになっている。ここで「吸い込みトルク」とは、所定の位置に復帰しようとする動的トルクを意味する。
本実施形態では、第1のヒンジ軸の0°での吸い込みトルクTA0と、第2のヒンジ軸の0°での吸い込みトルクTB0との関係が、
A0>TB0 (1)
を満たしている。そのため、図11(a)および図12(a)に示す全閉状態から筐体を開こうとすると、吸い込みトルクの小さい第2のヒンジ軸が、ヒンジユニット(ヒンジ装置)に対して回転動作を開始することになる。これにより、開閉角度が0°の全閉状態からは、第2のヒンジ軸に固定された上部筐体3のみをヒンジユニットに対して回転させることができる。
一方で、本実施形態では、第2のヒンジ軸の、ヒンジ装置(ヒンジ軸ホルダ)に対する回転角度(以下、単に「第2のヒンジ軸の回転角度」という)が0°から約10°の領域で、第2のヒンジ軸の0°での吸い込みトルクTB0は発生するようになっている。したがって、図11(b)および図12(b)に示すように、第2のヒンジ軸の回転角度(筐体の開閉角度)が30°の場合、すでに吸い込みトルクTB0が発生する領域からは外れている。
このとき、第2のヒンジ軸には、保持トルクTBconstが発生するようになっている。ここで「保持トルク」とは、その場に摩擦力で保持しようとする静的トルクを意味する。保持トルクTBconstが発生する領域では、図11(c)および図12(c)に示すように、上部筐体3を任意の開閉角度で停止させることができる。ここで、第2のヒンジ軸の保持トルクTBconstと、第1のヒンジ軸の0°での吸い込みトルクTA0との関係は、
Bconst<TA0 (2)
を満たしている。そのため、図11(c)および図12(c)に示す状態からさらに筐体を開こうとすると、第2のヒンジ軸のみが回転し、第1のヒンジ軸が回転することはない。
さらに上部筐体3を開いていくと、上部筐体3は、第2のヒンジ軸の180°での吸い込みトルクTB2πによって、開閉角度が180°の位置に吸い込まれて、図11(d)および図12(d)に示す状態になる。なお、第2のヒンジ軸の180°での吸い込みトルクTB2πは、0°での場合と同様に、有限の領域、すなわち約170°から180°の領域で発生するようになっている。したがって、第2のヒンジ軸の保持トルクTBconstが発生する領域は、第2のヒンジ軸の回転角度が約10°から約170°までの領域となる。
図11(d)および図12(d)に示す位置から開閉角度を180°以上にしようとすると、今度は第1のヒンジ軸が回転動作を開始して、下部筐体2が、ヒンジユニットに対して回転するようになる。言い換えれば、上部筐体3とヒンジユニットとが共に、下部筐体2に対して回転するようになる。
下部筐体2が回転して、図11(e)および図12(e)に示すように、開閉角度が190°、すなわち、第1のヒンジ軸の、ヒンジ装置(ヒンジ軸ホルダ)に対する回転角度(以下、単に「第1のヒンジ軸の回転角度」という)が10°になると、第1のヒンジ軸に保持トルクTAconstが発生する領域となる。ここで、第1のヒンジ軸の保持トルクTAconstと、第2のヒンジ軸の180°での吸い込みトルクTB2πとの関係は、
Aconst<TB2π (3)
を満たしている。そのため、図11(e)および図12(e)に示す状態からさらに筐体を開こうとすると、第1のヒンジ軸のみが回転し、第2のヒンジ軸が回転することはない。第1のヒンジ軸が保持トルクTAconstの発生領域にある場合、図11(f)および図12(f)に示す状態や、図11(g)および図12(g)に示す状態など、開閉角度を任意の角度に設定することができる。
第1のヒンジ軸は、回転角度が170°(すなわち開閉角度が350°)を超えると、第1のヒンジ軸の180°での吸い込みトルクTA2πが発生する領域に入るため、自動的に図11(h)および図12(h)に示す全開状態に移行する。この全開状態での下部筐体2および上部筐体3は、第1および第2のヒンジ軸の180°での吸い込みトルクのいずれかを上回る力が印加されない限り、常に開いた状態を維持することができる。
図11(h)および図12(h)に示す全開状態から筐体を閉じる際のトルク制御は、以下の通りである。
図11(h)および図12(h)に示す全開状態では、第1のヒンジ軸および第2のヒンジ軸にはそれぞれ、
A2π<TB2π (4)
の関係を満たす吸い込みトルクTA2πおよびTB2πが発生している。そのため、図11(h)および図12(h)に示す全開状態からいずれかの筐体2,3を回転させようとすると、吸い込みトルクの小さい第1のヒンジ軸が、ヒンジユニット(ヒンジ装置)に対して回転動作を開始する。すなわち、全開状態からは、図11(g)および図12(g)に示す状態へと戻るように、下部筐体3が、ヒンジユニットと上部筐体3とに対して回転することになる。
第1のヒンジ軸は、回転角度が170°(すなわち開閉角度が350°)よりも小さくなると、保持トルクTAconstが発生する領域へと移行する。このとき、第1のヒンジ軸の保持トルクTAconstは、式(3)の関係を満たしている。そのため、上部筐体3とヒンジユニットとを固定した状態で、下部筐体2を、図11(f)および図12(f)に示す状態から図11(e)および図12(e)に示す状態へと回転させることができる。そして、第1のヒンジ軸の回転角度が10°を切った時点で、第1のヒンジ軸の0°での吸い込みトルクTA0により、自動的に図11(d)および図12(d)に示す状態が実現される。
ここからさらに筐体を閉じようとすると、今度は第2のヒンジ軸が回転動作を開始して、上部筐体3が、ヒンジユニットに対して回転する。そして、第2のヒンジ軸が、180°での吸い込みトルクTB2πが発生する領域を外れ、保持トルクTBconstが発生する領域に移動すると、式(2)の関係により、図11(c)および図12(c)と、図11(b)および図12(b)とに示すように、上部筐体3のみを回転させることができる。最終的に、第2のヒンジ軸が0°での吸い込みトルクTB0が発生する領域へと移動すると、上部筐体3は、自動的に図11(a)および図12(a)に示す全閉状態になる。
また、ヒンジ軸には吸い込みトルク発生時に摩擦トルクも持続的にかかるため、吸い込みトルクは保持トルクよりも大きい必要がある。このことを考慮すると、式(1)から式(4)は、以下のようにまとめることができる。
Aconst<TA2π<TB2π (5)
Bconst<TB0<TA0 (6)
本実施形態では、上述のようなトルク制御により、図11および図12に示す筐体の開閉動作が実現されているが、故意またはなんらかの外力により、図11および図12以外の状態が発生してしまうことも考えられる。このとき、各ヒンジ軸の位置関係を適正な状態に修正するために、保持トルクは、第1のヒンジ軸と第2のヒンジ軸とで異なっていることが望ましい。特に、第2のヒンジ軸は、開閉角度が0°から180°のとき、第1のヒンジ軸は、開閉角度が180°から360°のときトルク制御されるため、第2のヒンジ軸が優先的に動作する必要がある。すなわち、第1および第2のヒンジ軸の保持トルクは、
Aconst<TBconst (7)
の関係を満たしている必要がある。
このように、式(5)から式(7)を満たすことで、開閉角度が0°から360までの、使用感の良い筐体の開閉動作を実現することができる。
さらに、図11(d)および図12(d)に示す状態や、なんらかの不具合で、開閉角度が180°のときに上部筐体が下部筐体の下側に位置してしまう状態となった場合、優先的にどちらかの軸が回転するためには、
A0≠TB2π (8)
B0≠TA2π (9)
の関係を満たしている必要があり、望ましくは、
A0<TB2π (10)
B0>TA2π (11)
を満たしている必要がある。
ところで、第1のヒンジ軸の全体のトルクを、第2のヒンジ軸の全体のトルクよりも大きくした場合(TB<TA)、全閉状態においては、本実施形態と同様に、第2のヒンジ軸から動作を開始させることができる。しかしながら、この場合、全開状態においても、第2のヒンジ軸から動作を開始することになり、したがって、上部筐体がヒンジユニットに対して回転を開始することになる。そのため、開閉角度が180°になると、本実施形態の開動作時の状態(図11(d)および図12(d)参照)とは異なり、上部筐体が下部筐体の下側に位置してしまう。このことは、タッチ操作等がしにくくなる、画面の認識性が悪化する、開動作時と閉動作時とが異なる状態をとり、使用上の操作性が著しく悪くなる、などの不具合につながる。本実施形態では、式(5)から式(7)の関係を満たすトルク制御を行うことで、筐体の開閉動作において、このような不具合を引き起こすことなく、スムーズかつ快適な操作感を実現することができる。
次に、図13から図19を参照して、上述のようなトルク制御を実現する、本実施形態のトルク発生部におけるトルク発生機構について説明する。なお、以下では、第1のヒンジユニットの第2のトルク発生部を例に挙げて、トルク発生機構を説明するが、他のトルク発生部でもそれは同様である。
図13から図19はそれぞれ、所定の開閉角度における、ヒンジ装置の第2のトルク発生部を拡大して示す斜視図である。
図13は、開閉角度が0°の全閉状態での第2のトルク発生部50を示している。このとき、第2のヒンジ軸20の回転角度は0°であり、移動カム54のカム凸部55は、固定カム51の第1のカム凹部53aに係合している。
図14は、開閉角度が10°未満の状態、つまり第2のヒンジ軸20の回転角度が10°未満の状態での第2のトルク発生部50を示している。この回転角度では、上述したように、第2のヒンジ軸20に吸い込みトルクTIB0が作用する。この吸い込みトルクTIB0は、移動カム54のカム凸部55が、固定カム51の第1のカム凹部53aのカム斜面53bに当接することで発生する。すなわち、カム斜面53b上のカム凹部55に作用する圧縮バネ56のばね力Fは、カム斜面53bに垂直な成分と平行な成分とに分解される。このカム斜面53bに平行な分力が、カム凸部55を第1のカム凹部53aに係合させる方向(図16の矢印C参照)の回転トルクとして、第2のヒンジ軸20に作用する。この回転トルクが、第2のヒンジ軸20の0°での吸い込みトルクTIB0となる。
図15は、開閉角度(第2のヒンジ軸20の回転角度)が約15°の状態での第2のトルク発生部50を示しており、図16は、開閉角度(第2のヒンジ軸20の回転角度)が約165°の状態での第2のトルク発生部50を示している。いずれの状態でも、移動カム54のカム凸部55が、固定カム51のカム面52に当接し、第2のトルク発生部50では、カム凸部55とカム面52との摩擦力と、圧縮バネ56のばね力Fとに起因する保持トルクTIBconstが発生している。
図17は、開閉角度(第2のヒンジ軸20の回転角度)が約180°未満の状態での第2のトルク発生部50を示している。この回転角度では、移動カム54のカム凸部55が、固定カム51の第2のカム凹部53cのカム斜面53dに当接することで、図14に関連して説明したのと同様の原理で、第2のヒンジ軸20を矢印Dの方向に回転させる吸い込みトルクTIB2πが発生している。
図18は、開閉角度が180°の状態での第2のトルク発生部50を示している。このとき、第2のヒンジ軸20の回転角度は180°であり、移動カム54のカム凸部55は、固定カム51の第2のカム凹部53cに係合している。
なお、図19には、ヒンジ装置100の側面図を示しており、図19(a)は、開閉角度0°の状態に対応し、図19(b)は、開閉角度が90°の状態に対応している。第2のヒンジ軸20の回転に伴って移動カム54も移動していることがわかる。
以上のことから、保持トルクの大きさを調整するには、移動カムの固定カムに対する押圧力、つまり圧縮バネのばね力を調整すればよく、吸い込みトルクの大きさを調整するには、固定カムのカム斜面の角度を調整すればよいことがわかる。しかしながら、このようにしてトルク量の調整を行うと、カム角度の変化が大きく、特に角度が大きく大きな荷重が発生する箇所で、部品の摩耗量が大きくなってしまう可能性がある。また、カムの接触角が大きくなることは、カムの圧力角が大きくなることを意味し、滑らかな動作を阻害する要因となる。そこでさらに、保持トルクを発生させる領域に対応する固定カムのカム面を、軸方向に垂直な面に対して傾斜させることで、操作感がよく、耐久性も高いヒンジ装置を実現することができる。
図20は、本実施形態のヒンジユニット(ヒンジ装置)の移動カムおよび固定カムの外周面を平面に展開した展開図である。図21は、固定カムのカム面を傾斜させた上述の変形例を示す展開図であり、図20に対応する図である。
上述したように、本実施形態では、開閉角度が0°から180°までは第2のヒンジ軸20が回転し、開閉角度が180°から360°までは第1のヒンジ軸10が回転するようになっている。図20および図21に示す状態は、開閉角度が10°未満の状態に対応しており、すなわち、第2のヒンジ軸20の回転角度が10°未満である。したがって、第2のヒンジ軸20では、移動カム54のカム凸部55が、第1のカム凹部53aのカム斜面53bに当接し、第1のヒンジ軸10では、移動カム44のカム凸部45が、第1のカム凹部43aに係合している。
移動カムが当接する面が傾斜している場合、トルクは、ばね力と移動カムが接触する面の角度で決定される。例えば、第2のヒンジ軸20の0°での吸い込みトルクは、ばね力FBと、カム斜面53bのカム面52に対する傾斜角θとで決定される。図21に示す変形例では、カム面42を傾斜させたことで、移動カム44が移動する方向によって発生するトルクの方向に違いはあるが、カム面42の斜面角度だけでなく、ばね力FAが大きくなるため、第2のヒンジ軸20の0°での吸い込みトルクT1A0をより大きく設定することが可能となる。
1 携帯機器
2 下部筐体
3 上部筐体
4 第1のヒンジユニット
5 第2のヒンジユニット
10,30 第1のヒンジ軸
20,40 第2のヒンジ軸
11,21,31,41 取付穴
12,22 シャフト
13,23 フランジ
14,24 突起
15,25 円柱部
16,26 スライド軸部
17,27 スライド面
18,28 取付部
30 ヒンジ軸ホルダ
32 軸穴
33 固定穴
40 第1のトルク発生部
50 第2のトルク発生部
41,51 固定カム
42,52 カム面
43a,53a 第1のカム凹部
43c,53c 第1のカム凹部
44,54 移動カム
45,55 カム凸部
46,56 圧縮バネ
47,57 ワッシャ
53b,53d カム斜面
100 ヒンジ装置
101 カバー
102 ケーブルホルダ
103 係合爪
104 ケーブル

Claims (9)

  1. 互いに平行な第1および第2のヒンジ軸と、前記第1および第2のヒンジ軸を回転可能に保持する保持部材と、前記第1のヒンジ軸に設けられ、前記第1のヒンジ軸の回転時に所定のトルクを発生させる第1のトルク発生部と、前記第2のヒンジ軸に設けられ、前記第2のヒンジ軸の回転時に所定のトルクを発生させる第2のトルク発生部と、を有し、
    前記第1のトルク発生部は、前記第1のヒンジ軸が第1の角度近傍にあるときに、該第1のヒンジ軸を前記第1の角度まで回転させる第1の回転トルクを、前記第1のヒンジ軸が第2の角度近傍にあるときに、該第1のヒンジ軸を前記第2の角度まで回転させる第2の回転トルクを、前記第1のヒンジ軸が前記第1の角度近傍と前記第2の角度近傍との間にあるときに、該第1のヒンジ軸を任意の角度に保持する保持トルクをそれぞれ発生するように構成され、
    前記第2のトルク発生部は、前記第2のヒンジ軸が第1の角度近傍にあるときに、該第2のヒンジ軸を前記第1の角度まで回転させる第1の回転トルクを、前記第2のヒンジ軸が第2の角度近傍にあるときに、該第2のヒンジ軸を前記第2の角度まで回転させる第2の回転トルクを、前記第2のヒンジ軸が前記第1の角度近傍と前記第2の角度近傍との間にあるときに、該第2のヒンジ軸を任意の角度に保持する保持トルクをそれぞれ発生するように構成され、
    前記第1のヒンジ軸の、前記第1の角度と前記第2の角度との差と、前記第2のヒンジ軸の、前記第1の角度と前記第2の角度との差との和が360°であり、
    前記第1のトルク発生部の、前記第1の回転トルクTA0、前記第2の回転トルクTA2π、および前記保持トルクTAconstと、前記第2のトルク発生部の、前記第1の回転トルクTB0、前記第2の回転トルクTB2π、および前記保持トルクTBconstとが、
    Aconst<TA2π<TB2π
    Bconst<TB0<TA0
    の関係を満たす、請求項1に記載のヒンジ装置。
  2. 前記第1のヒンジ軸の、前記第1の角度と前記第2の角度との差が180°であり、前記第2のヒンジ軸の、前記第1の角度と前記第2の角度との差が180°である、請求項1に記載のヒンジ装置。
  3. 前記第1のトルク発生部の前記保持トルクと、前記第2のトルク発生部の前記保持トルクとが、
    Aconst<TBconst
    の関係を満たす、請求項1または2に記載のヒンジ装置。
  4. 前記第1のトルク発生部の前記第1および第2の回転トルクと、前記第2のトルク発生部の前記第1および第2の回転トルクとが、
    A0<TB2π
    B0>TA2π
    の関係を満たす、請求項1から3のいずれか1項に記載のヒンジ装置。
  5. 前記各トルク発生部が、
    前記各ヒンジ軸を囲むように前記保持部材に固定され、前記各ヒンジ軸の軸方向に面するカム面を有する固定カムと、
    前記固定カムの前記カム面に対向して設けられ、前記各ヒンジ軸にスライド可能に支持され、前記各ヒンジ軸と共に回転可能な移動カムであって、前記各ヒンジ軸の回転に伴って前記カム面上を移動するカム凸部を有する移動カムと、
    前記移動カムを前記固定カムに向かって付勢する付勢部材と、を有し、
    前記固定カムの前記カム面には、それぞれ斜面を有し、前記ヒンジ軸を挟んで対向する第1および第2のカム凹部が形成され、
    前記各トルク発生部は、前記カム凸部が前記第1のカム凹部の前記斜面に当接したときに、前記カム凸部を前記第1のカム凹部と係合させる方向に移動させる前記第1の回転トルクを発生し、前記カム凸部が前記第2のカム凹部の斜面に当接したときに、前記カム凸部を前記第2のカム凹部と係合させる方向に移動させる前記第2の回転トルクを発生し、前記カム凸部が前記第1のカム凹部と前記第2のカム凹部との間の前記カム面に当接したときに前記保持トルクを発生するように構成されている、請求項1から3のいずれか1項に記載のヒンジ装置。
  6. 前記カム面が、前記各ヒンジ軸の軸方向に垂直である、請求項5に記載のヒンジ装置。
  7. 前記カム面が、前記各ヒンジ軸の軸方向に垂直な面に対して傾斜している、請求項5に記載のヒンジ装置。
  8. 請求項1から7のいずれか1項に記載のヒンジ装置と、
    前記第1のヒンジ軸に固定された第1の筐体と、
    前記第2のヒンジ軸に固定された第2の筐体と、
    を備えた電子機器。
  9. 前記第1の筐体および前記第2の筐体は、前記第1のヒンジ軸が前記第1の角度にあって、前記第2のヒンジ軸が前記第1の角度にあるときに、前記第1の筐体の、前記第2の筐体に対する回転角度が0°になるように、前記第1のヒンジ軸および前記第2のヒンジ軸にそれぞれ固定されている、請求項8に記載の電子機器。
JP2011209541A 2011-09-26 2011-09-26 ヒンジ装置、およびそれを備えた電子機器 Withdrawn JP2013072442A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2011209541A JP2013072442A (ja) 2011-09-26 2011-09-26 ヒンジ装置、およびそれを備えた電子機器

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2011209541A JP2013072442A (ja) 2011-09-26 2011-09-26 ヒンジ装置、およびそれを備えた電子機器

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2013072442A true JP2013072442A (ja) 2013-04-22

Family

ID=48477122

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2011209541A Withdrawn JP2013072442A (ja) 2011-09-26 2011-09-26 ヒンジ装置、およびそれを備えた電子機器

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2013072442A (ja)

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN103775482A (zh) * 2013-09-30 2014-05-07 上海鼎为电子科技(集团)有限公司 铰链及使用该铰链的电子装置
KR101740342B1 (ko) * 2015-06-15 2017-05-26 유안 뎅 메탈즈 인더스트리얼 캄파니 리미티드 젖힘덮개식 전자제품의 쌍회전축 구조
JP2017155753A (ja) * 2016-02-29 2017-09-07 レノボ・シンガポール・プライベート・リミテッド ヒンジ装置および電子機器
CN108757716A (zh) * 2018-06-29 2018-11-06 联想(北京)有限公司 转轴装置和电子设备
WO2020136887A1 (ja) * 2018-12-28 2020-07-02 三菱製鋼株式会社 ヒンジ及び電子機器
WO2020259526A1 (zh) * 2019-06-27 2020-12-30 华为技术有限公司 折叠模组及折叠式电子设备

Cited By (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN103775482A (zh) * 2013-09-30 2014-05-07 上海鼎为电子科技(集团)有限公司 铰链及使用该铰链的电子装置
CN103790928A (zh) * 2013-09-30 2014-05-14 上海鼎为电子科技(集团)有限公司 铰链及其转动方法,使用该铰链的电子装置
CN103790928B (zh) * 2013-09-30 2016-05-25 上海鼎为电子科技(集团)有限公司 铰链及其转动方法,使用该铰链的电子装置
CN103775482B (zh) * 2013-09-30 2016-08-31 上海鼎为电子科技(集团)有限公司 铰链及使用该铰链的电子装置
KR101740342B1 (ko) * 2015-06-15 2017-05-26 유안 뎅 메탈즈 인더스트리얼 캄파니 리미티드 젖힘덮개식 전자제품의 쌍회전축 구조
JP2017155753A (ja) * 2016-02-29 2017-09-07 レノボ・シンガポール・プライベート・リミテッド ヒンジ装置および電子機器
CN108757716A (zh) * 2018-06-29 2018-11-06 联想(北京)有限公司 转轴装置和电子设备
WO2020136887A1 (ja) * 2018-12-28 2020-07-02 三菱製鋼株式会社 ヒンジ及び電子機器
US11797061B2 (en) 2018-12-28 2023-10-24 Mitsubishi Steel Mfg. Co., Ltd. Parallel biaxial hinge with rotation order regulating structure
WO2020259526A1 (zh) * 2019-06-27 2020-12-30 华为技术有限公司 折叠模组及折叠式电子设备

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4093038B2 (ja) 折り畳み式携帯装置およびそのヒンジ機構
KR101487362B1 (ko) 개폐장치
US20180341295A1 (en) Hinge structure and electronic device
US7522946B2 (en) Hinge apparatus for mobile communication terminals
KR100521715B1 (ko) 폴더형 휴대 통신 단말기
JP2013072442A (ja) ヒンジ装置、およびそれを備えた電子機器
EP1805903B1 (en) Camera rotating apparatus of portable terminal
JP2005054890A (ja) 携帯端末用ヒンジ
JP4457992B2 (ja) 開閉装置
JP2005061559A (ja) 小型情報端末用スライドヒンジ
JP2009225193A (ja) 携帯端末装置
EP1710986B1 (en) Folder-type portable communication device having sliding display unit
EP1528757A1 (en) Swivel hinge device for a portable terminal
JP2005054891A (ja) 携帯端末用ヒンジ
JP2004308872A (ja) 開閉装置及びこれを用いた電子機器
JP2006010025A (ja) 2軸ヒンジおよびこれを備えた携帯情報端末
EP2100432A1 (en) Hinge apparatus for a foldable electronic device
US8136205B2 (en) Biaxial hinge device and mobile terminal device
KR20110080492A (ko) 접이형 휴대 단말기의 프리 스톱 힌지 장치
JP2008138689A (ja) 連結装置
JP3157566U (ja) チルト機構
KR100790187B1 (ko) 게임 겸용 휴대 통신 단말기의 힌지 장치
JP2009052581A (ja) ヒンジユニット及び折り畳み式電子機器
KR20030068684A (ko) 휴대용 무선단말기의 키패드 어셈블리
JP5258097B2 (ja) 折り畳み式携帯電子機器

Legal Events

Date Code Title Description
A300 Withdrawal of application because of no request for examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 20141202