JP4618716B2 - 液晶化合物 - Google Patents

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Description

本発明は、液晶化合物、これを含む液晶組成物から得られる光学素子とその製造方法、および、その光学素子の用途に関する。
従来、液晶ディスプレイに使用される光学補償フィルム等の光学フィルムには、液晶ディスプレイ素子の表示品位の向上と軽量化の両立に対する要求から、高分子フィルムに延伸処理を施した複屈折フィルムが用いられている。しかしながら、これらの複屈折フィルムにおいては、高分子フィルムのガラス転移点を越える温度では配向状態が破壊されてしまうため、その使用温度がガラス転移点によって制限されるという欠点がある。
最近、延伸処理では実現が不可能な、より高度な配向状態、すなわち、傾斜配向やねじれ配向等の配向を得るために、液晶性高分子あるいは重合性官能基を有する液晶化合物を配向処理した液晶配向フィルムが開発されている(特許文献1、2、3参照)。
液晶性高分子を用いる方法は、配向処理された基板上にサーモトロピック液晶性を示す高分子化合物溶液を塗布した後、液晶性高分子が液晶性を呈する温度で熱処理することにより所望の配向を得る方法であり、配向させた後は、液晶性高分子をガラス状態に保つことにより配向を固定化している。しかしながら、液晶性高分子を配向処理された基板上に塗布する際には、溶剤に溶かして塗布するために、一部のプラスチック等の耐溶剤性に乏しい基板には使用できなかった。さらに、液晶性高分子は、他成分との相溶性に劣っているため、例えば、液晶基、架橋基、カイラル基などの機能部位を複合するためには、コポリマー化などの合成操作を経なければならない。
相溶性に優れた液晶化合物を得る方法として、近年、ガラス化液晶という概念が報告されている。このような概念を発現する液晶化合物は、末端に複数の液晶基を有しているとともに、連結基を介して液晶基とコア部分が連結されている構造を有している。このような構造を有することにより、ある程度の相溶性の向上および均一塗布性能の向上が認められている。均一塗布性能は、液晶材料が発現する液晶相がネマチック液晶相のみである場合において効果的に発揮され、逆に、液晶相の中にスメクチック相などの結晶に近い相を含むと、基板上への塗布や配向処理を行う際に、結晶化やスメクチック液晶化が原因となって、均一塗布が困難になる。このため、ガラス化液晶においては、液晶の結晶性を下げることで単独のネマチック液晶相を発現することを目的として、液晶基の側方位に置換基を有する液晶化合物を設計することにより、均一塗布性能を確保している。しかし、側方位に置換基を有さない単純構造の液晶基を有する液晶化合物においても、単独のネマチック液晶相を発現できるような液晶化合物の開発が望まれている。
さらに、ネマチック液晶に対してカイラル剤を組み合わせることによって、コレステリック液晶配向が得られる。これによって、例えば、コレステリック液晶の選択反射特性を利用したコレステリック円偏光二色性偏光板などの光学素子を得ることができる。このような光学素子を得るという目的においても、単独のネマチック液晶相を発現できるような液晶化合物の開発が望まれている。
特開平3−28822号公報 特開平4−55813号公報 特開平5−27235号公報
本発明は上記従来の課題を解決するためになされたものであり、その目的とするところは、連結基を介して液晶基とコア部分が連結されている構造を有し、液晶基が有する置換基の位置や有無を問わず、低い温度で液晶性を示し、均一塗布性能に優れ、他の成分との相溶性に優れる液晶化合物、これを含む液晶組成物から得られる光学素子とその製造方法、および、その光学素子の用途を提供することにある。
一般式(1)で表される液晶化合物であって、
Figure 0004618716
一般式(1)中、RはH、CH、またはClであり、XはH、CN、COCHのいずれかであり、A、A、Aは独立に炭素数が1から12までのアルキレン基または単結合であって該基に存在する1個の−CH−または隣接しない2個以上の−CH−は−O−に置換されていてもよく、Yは−O−、−COO−、−OCO−、−OCOO−、−NH−、−N(アルキル基)−、−N(COCH)−のいずれかまたは単結合であり、L、L、Lから選ばれる少なくとも1種は一般式(2a)から(2h)で表される環含有基のいずれかである、液晶化合物。
Figure 0004618716
(一般式(2a)から(2h)において、Mは独立にF、CN、OCHから選ばれる少なくとも1種を置換基として有してもよいフェニル環、ナフチル環、ビフェニル環、シクロヘキシル環のいずれかである。)
好ましい実施形態においては、前記液晶化合物は、一般式(1)におけるXがHまたはCNである。
好ましい実施形態においては、一般式(1)におけるYが−O−である。
本発明の別の局面によれば、光学素子の製造方法が提供される。この製造方法は、前記液晶化合物を含む液晶組成物を配向規制力を有する基板上に塗布し、加熱配向処理した後に室温まで冷却する。
本発明の別の局面によれば、光学素子が提供される。この光学素子は、前記製造方法によって得られる。
本発明の別の局面によれば、偏光板が提供される。この偏光板は、前記光学素子を含む。
本発明の別の局面によれば、画像表示装置が提供される。この画像表示装置は、前記偏光板を少なくとも1枚含む。
本発明によれば、連結基を介して液晶基とコア部分が連結されている構造を有する液晶化合物であって、液晶基が有する置換基の位置や有無を問わず、低い温度で液晶性を示し、均一塗布性能に優れ、他の成分との相溶性に優れる液晶化合物を提供することができる。また、この液晶化合物を含む液晶組成物から得られる光学素子とその製造方法を提供することができる。さらに、その光学素子の用途、具体的には、偏光板、画像表示装置を提供することができる。
以下、本発明の好ましい実施形態について説明するが、本発明はこれらの実施形態には限定されない。
本発明にかかる液晶化合物は、一般式(1)で表される液晶化合物であって、
Figure 0004618716
一般式(1)中、RはH、CH、またはClであり、XはH、CN、COCHのいずれかであり、A、A、Aは独立に炭素数が1から12までのアルキレン基または単結合であって該基に存在する1個の−CH−または隣接しない2個以上の−CH−は−O−に置換されていてもよく、Yは−O−、−COO−、−OCO−、−OCOO−、−NH−、−N(アルキル基)−、−N(COCH)−のいずれかまたは単結合であり、L、L、Lから選ばれる少なくとも1種は一般式(2a)から(2h)で表される環含有基のいずれかである。
Figure 0004618716
(一般式(2a)から(2h)において、Mは独立にF、CN、OCHから選ばれる少なくとも1種を置換基として有してもよいフェニル環、ナフチル環、ビフェニル環、シクロヘキシル環のいずれかである。)
本発明にかかる液晶化合物は、アクリル酸三量体コア部分、連結基部分、液晶基部分から構成されている。このような化学構造上の特徴を有することにより、低い温度での液晶性、高い均一塗布性能、他の成分との高い相溶性を示すことができる。なお、L、L、Lは、それらから選ばれる少なくとも1種が一般式(2a)から(2h)で表される環含有基のいずれかであればよく、残りの基は、架橋基、光機能基(アゾ化合物基など)、光学活性基、アルキル基、カルボキシル基など、どのような基であってもよい。
本発明にかかる液晶化合物は、一般式(1)で表される液晶化合物であれば本発明の効果を発揮できるが、本発明の効果をより一層発揮させるためには、好ましくは、一般式(1)におけるXがHまたはCNである。
本発明にかかる液晶化合物は、一般式(1)におけるYが−O−であることが、本発明の効果をより一層発揮させるために好ましい。
本発明にかかる液晶化合物の製造方法は特に限定されず、本発明の効果を損なわない範囲で任意の製造方法を適宜選択して良い。本発明にかかる液晶化合物の具体的な合成方法について、以下に例を挙げて説明する。
本発明にかかる液晶化合物が、一般式(1)において、RがCH、XがH、A、A、Aが全てはエチレン基、Yが−O−、L、L、Lが全て一般式(2c)(左のMは残りの置換基が全てHのフェニル環、右のMは4位にCN基を有して残りの置換基が全てHのビフェニル環)の場合(これを液晶化合物(A)と称する)、例えば、下記の方法(A−1)によって製造することができる。
Figure 0004618716
上記の製造方法は、コア部分の3官能アクリル酸を合成し、別途合成した、液晶基部分と連結基部分とを含むアルコールとエステル化反応を行う。
コア部分の3官能アクリル酸の合成については、上記スキームに示すように、例えば、Macromolecules, 1996, 29, 3511-3514に記載の方法に従って合成することができる。すなわち、シアノ酢酸メチルとメタクリル酸メチルとをナトリウムメトキシドによって反応させてトリエステルを合成し、酸触媒によって脱炭酸かつ加水分解反応を行うことにより、コア部分の3官能アクリル酸を合成することができる。
液晶基部分と連結基部分とを含むアルコールの合成については、上記スキームに示すように、例えば、4−ヒドロキシ安息香酸エチルと2−クロロエトキシテトラヒドロピラニルエーテルとを炭酸カリウム存在下において100℃で加熱し、ワークアップの後に水酸化カリウム存在下で加水分解することで、テトラヒドロピラニルオキシエトキシ安息香酸を得ることができる。次に、得られたテトラヒドロピラニルオキシエトキシ安息香酸とシアノヒドロキシビフェニルとをジメチルアミノピリジン触媒およびジシクロヘキシルカルボジイミド縮合剤によってエステル化し、塩酸水溶液処理によってテトラヒドロピラニルエーテルを脱保護することで、液晶基部分と連結基部分とを含むアルコールであるシアノビフェニルオキシベンゾイルオキシエタノールを得ることができる。
最後に、上記で得られたコア部分の3官能アクリル酸とシアノビフェニルオキシベンゾイルオキシエタノールとを、光延試薬やジシクロヘキシルカルボジイミドなどの縮合剤によってエステル化縮合反応させることで、目的の液晶化合物を得ることができる。
上記液晶化合物(A)は、また、下記の方法(A−2)によっても製造することができる。
Figure 0004618716
上記の製造方法は、コア部分の3官能アクリル酸に連結基部分を結合させてから、OH基含有液晶基部分と結合させる。
連結基部分が結合されたコア部分の合成については、上記スキームに示すように、トリアクリル酸とクロロエトキシ安息香酸ベンジルを塩基存在下で縮合させ、引き続いて、パラジウム炭素触媒下、水素添加反応により脱保護することで、連結基部分が結合された3官能安息香酸化合物が得られる。
OH基含有液晶基部分として、シアノビフェノールを用い、上記で得られた3官能安息香酸化合物とのエステル化反応によって、目的の液晶化合物を得ることができる。
本発明にかかる液晶化合物として、一般式(1)においてR=Hのものを合成する場合には、例えば、シアノ酢酸メチルとアクリル酸メチルとをナトリウムメトキシドによって反応させてトリエステルを合成し、酸触媒によって脱炭酸かつ加水分解反応を行うことにより、コア部分の3官能アクリル酸を合成し、上記した液晶化合物(A)の製造方法(A−1)に沿って誘導することができる。一般式(1)においてX=COCHのものを合成する場合には、例えば、アセト酢酸メチルとメタクリル酸メチルとをナトリウムメトキシドによって反応させてトリエステルを合成し、酸触媒によって脱炭酸かつ加水分解反応を行うことにより、コア部分の3官能アクリル酸を合成し、上記した液晶化合物(A)の製造方法(A−1)に沿って誘導することができる。一般式(1)においてX=CNのものを合成する場合には、例えば、上記した液晶化合物(A)の製造方法(A−1)において、コア部分のNC−C[CHCH(CH)COOCH][CHCH(CH)COOCH][COOCH]と液晶基部分と連結基部分とを含むアルコールとをチタンイソプロポキシドなどの触媒により交換エステル化する方法、あるいは、CH=C(R)−COO−A−Y−LとNC−CH−COO−A−Y−L(AはA、A、Aのいずれかを表し、LはL、L、Lのいずれかを表す)とをFeCl・HOなどの鉄触媒、RuH(PPhなどのルテニウム触媒、または塩基などの触媒を用いてマイケル付加させることにより誘導することができる。
なお、上記した液晶化合物の合成方法は一例を示したのみであり、これらに限定されるものではない。また、用いる原料(試薬)を複数種同時に仕込むこと等により、A、A、Aや、L、L、Lが独立した構造である液晶化合物を得ることも可能である。
本発明にかかる光学素子は、本発明の液晶化合物を含む液晶組成物を用いて製造する。ここで、「本発明の液晶化合物を含む液晶組成物」とは、本発明の液晶化合物の1種のみからなるものであってもよいし、本発明の液晶化合物の2種以上からなるものであってもよいし、これらに他の添加剤や他の液晶化合物がさらに含まれるものであってもよい。
液晶組成物中に他の添加剤や他の液晶化合物がさらに含まれる場合には、液晶組成物中の本発明の液晶化合物の含有割合は、液晶組成物100重量部に対して、好ましくは10〜99.999重量部、より好ましくは50〜99.9重量部、さらに好ましくは80〜99重量部である。上記含有割合が10重量部未満である場合には、液晶組成物が液晶配向特性を発現しなくなるおそれがあり、上記含有割合が99.999重量部を超える場合には、添加剤の効果を得ることができないおそれがある。
上記他の添加剤としては、本発明の効果を損なわない範囲で任意の添加剤を適宜選択することができる。具体的には、例えば、カイラル剤、重合性添加剤、重合開始剤、老化防止剤、難燃化剤、レベリング剤などが挙げられ、これらの1種のみを用いても良いし、2種以上を併用しても良い。
上記老化防止剤としては、例えば、フェノール系化合物、アミン系化合物、有機硫黄系化合物、ホスフィン系化合物が挙げられる。
上記重合開始剤としては、例えば、ベンゾイルパーオキサイド(BPO)、アゾビスイソブチロニトリル(AIBN)が挙げられる。
上記他の添加剤の中でも、カイラル剤を用いることにより、本発明の液晶化合物を含む液晶組成物から得られる光学素子に、ねじれネマチック配向やコレステリック配向の螺旋構造を導入することができる。なお、カイラル剤は、それ自体が液晶性を示す必要はなく、また、重合性を有していてもいなくても良い。また、ねじれの向きは、光学素子の使用目的によって適宜選択することができる。
上記カイラル剤は、好ましくは重合性カイラル剤である。重合性カイラル剤の具体例としては、下記一般式(20)〜(23)で表されるカイラル化合物が挙げられる。
(Z−XCh ・・・(20)
(Z−X−Sp−XCh ・・・(21)
(P−XCh ・・・(22)
(Z−X−Sp−X−M−XCh ・・・(23)
上記式(20)〜(23)において、Zは架橋性基を表し、Spは、1〜30個の炭素原子を有する直鎖または分枝鎖の置換または非置換のアルキル基からなるスペーサーを表す。上記Spにおける炭素鎖は、例えば、エーテル官能基中の酸素、チオエーテル官能基中の硫黄、非隣接イミノ基またはC〜Cのアルキルイミノ基等により割り込まれていてもよい。
Zは、下記式で表される原子団のいずれかであることが好ましい。下記式において、Rとしては、例えば、メチル、エチル、n−プロピル、i−プロピル、n−ブチル、i−ブチル、t−ブチル等の基が挙げられる。
Figure 0004618716
また、Spは、下記式で表される原子団のいずれかであることが好ましく、下記式において、mは1〜3、pは1〜12であることが好ましい。
Figure 0004618716
、XおよびXは、互いに独立して、化学的単結合、−O−、−S−、−O−CO−、−CO−O−、−O−CO−O−、−CO−NR−、−NR−CO−、−O−CO−NR−、−NR−CO−O−、−NR−CO−NR−を表し、Rは、H、C〜Cアルキルを表す。また、Xは、化学的単結合、−O−、−S−、−O−CO−、−CO−O−、−O−CO−O−、−CO−NR−、−NR−CO−、−O−CO−NR−、−NR−CO−O−、−NR−CO−NR、−CHO−、−O−CH−、−CH=N−、−N=CH−または−N≡N−を表す。Rは、上記と同様に、H、C1〜C4アルキルを表す。Mは、上記と同様にメソゲン基を表し、Pは、水素、1〜3個のC〜Cアルキルによって置換されたC〜C30アルキル基、C〜C30アシル基またはC〜Cシクロアルキル基を表し、nは、1〜6の整数である。Chはn価のカイラル基を表す。上記式(23)において、XおよびXは、少なくともその一方が、−O−CO−O−、−O−CO−NR−、−NR−CO−O−または−NR−CO−NR−であることが好ましい。また、上記式(22)において、Pがアルキル基、アシル基またはシクロアルキル基である場合、例えば、その炭素鎖が、エーテル官能基内の酸素、チオエーテル官能基内の硫黄、非隣接イミノ基またはC〜Cアルキルイミノ基によって割り込まれてもよい。
上記Chで表されるカイラル基としては、例えば、下記式に表される原子団が挙げられる。
Figure 0004618716
Figure 0004618716
上記原子団において、Lは、C〜Cアルキル、C〜Cアルコキシ、ハロゲン、COOR、OCOR、CONHRまたはNHCORを表し、Rは、C〜Cアルキルを表す。なお、上記式に表した原子団における末端は、隣接する基との結合手を示す。
上記原子団の中でも、下記式で表される原子団が特に好ましい。
Figure 0004618716
また、上記式(21)または(23)で表されるカイラル化合物は、例えば、nが2であり、ZがHC=CH−であり、Chが下記式で表される原子団であることが好ましい。
Figure 0004618716
上記カイラル化合物の具体例としては、例えば、下記式(24)〜(46)で表される化合物が挙げられる。
Figure 0004618716
Figure 0004618716
Figure 0004618716
上記のようなカイラル化合物の他にも、例えば、RE−A4342280号およびドイツ国特許出願19520660.6号および19520704.1号に記載されるカイラル化合物が好ましく使用できる。
上記カイラル剤の市販品の具体例としては、例えば、光学活性基としてコレステリル基を有するペラルゴン酸コレステロール、ステアリン酸コレステロール、光学活性基として2−メチルブチル基を有する「CB−15」、「C−15」(以上、BDH社製)、「S1082」(メルク社製)、「CM−19」、「CM−20」、「CM−21」、「CM−22」(以上、チッソ社製)、光学活性基として1−メチルヘプチル基を有する「S−811」(メルク社製)、「パリオカラーLC756」(BASF社製)などを挙げることができる。
上記カイラル剤は、上記液晶組成物100重量部に対して、好ましくは1〜80重量部、さらに好ましくは2〜50重量部、最も好ましくは3〜30重量部の割合で使用され得る。カイラル剤の使用量が1重量部未満である場合には、液晶組成物にねじれが十分に付与されない場合がある。カイラル剤の使用量が80重量部を超える場合には、ガラス化能や液晶配向能が発現されなくなるおそれがある。
なお。上記カイラル剤の好ましい添加量は、液晶組成物から得られる光学素子の用途によって異なる。カイラルネマチック配向やコレステリック配向の螺旋構造を導入し、例えば、液晶表示素子の視覚補償板として用いる場合には、コレステリック構造に由来する選択反射光の波長が可視光領域から外れるように、螺旋構造のピッチ(P)を0.25μm以下もしくは0.5μm以上になるように調整することが好ましい。また、特定波長の反射板として用いる場合には、選択反射光の波長が可視光領域にあるように、螺旋構造のピッチ(P)を0.25〜0.5μmになるように調整することが好ましい。
本発明にかかる光学素子は、本発明の液晶化合物を含む液晶組成物を配向規制力を有する基板上に塗布し、加熱配向処理した後に室温まで冷却することによって製造することができる。本発明にかかる光学素子は、本発明の液晶化合物を含む液晶組成物を、少なくとも一方が配向規制力を有する2枚の基板間に介在させ、加熱配向処理した後に室温まで冷却することによっても製造することができる。
上記配向規制力を有する基板(配向基板)としては、液晶化合物を配向できるものであれば特に制限されず、例えば、プラスチックのフィルムやシートの表面を、レーヨン布等でラビング処理したものが使用できる。前記プラスチックとしては、特に制限されないが、例えば、トリアセチルセルロース(TAC)、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ(4−メチルペンテン−1)等のポリオレフィン、ポリイミド、ポリイミドアミド、ポリエーテルイミド、ポリアミド、ポリエーテルエーテルケトン、ポリエーテルケトン、ポリケトンサルファイド、ポリエーテルスルホン、ポリスルホン、ポリフェニレンサルファイド、ポリフェニレンオキサイド、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリアセタール、ポリカーボネート、ポリアリレート、アクリル樹脂、ポリビニルアルコール、ポリテトラフルオロエチレン、ポリノルボルネン、セルロース系プラスチックス、エポキシ樹脂、フェノール樹脂等があげられる。また、アルミ、銅、鉄等の金属製基板、セラミック製基板、ガラス製基板等の表面に、前述のようなプラスチックのフィルムやシートを配置したり、前記表面にSiO2斜方蒸着膜を形成したもの等も使用できる。また、前述のようなプラスチックのフィルムやシートに、一軸延伸等の延伸処理を施した複屈折性を有する延伸フィルム等を配向膜として積層した積層体も、配向基板として使用することができる。さらに、基板自体が複屈折性を有する場合は、前述のようなラビング処理や、表面に複屈折性フィルムを積層すること等が不要であるため、好ましい。このように基板自体に複屈折性を付与する方法としては、基板の形成において、例えば、延伸処理の他に、キャスティングや押し出し成型等を行う方法があげられる。また、配向処理を施した基板を用いない場合には、電場や磁場を利用して配向基板とする方法も挙げられる。
本発明の液晶化合物を含む液晶組成物を配向規制力を有する基板上に塗布する方法としては、例えば、ロールコート法、スピンコート法、ワイヤバーコート法、ディップコート法、エクストルージョンコート法、カーテンコート法、スプレコート法等によって流動展開させればよい。これらの中でも、塗布効率の点からスピンコート法、エクストルージョンコート法が好ましい。
上記塗布後の加熱配向処理の温度条件は、例えば、用いる液晶化合物の種類、具体的には液晶化合物が液晶性を示す温度に応じて適宜決定できる。また、加熱配向処理した後に室温まで冷却することにより、ガラス固定化され、光学補償機能を発現することが可能となる。
上記の方法によって製造される光学素子は、配向基板から剥離して得られる単独の光学フィルム(例えば、位相差フィルム)であっても良いし、配向基板に光学フィルムが積層された積層体であっても良い。
本発明にかかる偏光板は、本発明の光学素子を含む。より具体的には、光学フィルム(例えば、光学補償機能を有する位相差フィルム)である本発明の光学素子を含む。
本発明にかかる偏光板の一例としては、例えば、偏光フィルム(偏光子)の少なくとも一方の表面に、接着層を介して保護層が積層され、本発明の光学素子としての位相差フィルムが、前記保護層上に接着層を介して積層された構造である。このような偏光板を用いて画像表示装置を構成するためには、偏光フィルムから見て位相差フィルム側に液晶セルが配置される。前記保護層は、前記偏光フィルムの片面のみ、または、両面に積層してもよく、両面に積層する場合には、例えば、同じ種類の保護層を使用しても、異なる種類の保護層を使用してもよい。また、前記位相差フィルムは、偏光子の片面に積層されても両面に積層されてもよい。なお、前記位相差フィルムの積層は、前記保護層を介してもよいし、直接であってもよい。また、本発明の光学素子である位相差フィルムに加えて、さらに他の位相差フィルムが積層されてもよい。
偏光フィルムとしては、本発明の効果を損なわない範囲において任意の適切な偏光フィルムが採用され得る。偏光フィルムとしては、通常、ポリマーフィルムを二色性物質(代表的には、ヨウ素、二色性染料)で染色して一軸延伸したものが用いられる。偏光フィルムを形成するポリマーフィルムとしては、任意の適切なポリマーフィルムが使用され得る。ポリマーフィルムの代表例としては、ポリビニルアルコール(PVA)系フィルム、ポリエチレンテレフタレート(PET)系フィルム、エチレン−酢酸ビニル共重合体フィルムが挙げられる。PVA系フィルムが好ましい。二色性物質による染色性に優れるからである。ポリマーフィルムを構成するポリマーの重合度は、好ましくは100〜5000、さらに好ましくは1400〜4000である。偏光フィルムを構成するポリマーフィルムは、任意の適切な方法(例えば、樹脂を水または有機溶媒に溶解した溶液を流延成膜する流延法、キャスト法、押出法)で成形され得る。偏光フィルムの厚みは、偏光板が用いられるLCDの目的や用途に応じて適宜設定され得るが、代表的には5〜80μmである。
偏光フィルムの製造方法としては、目的、使用材料および条件等に応じて任意の適切な方法が採用され得る。代表的には、上記ポリマーフィルム(例えば、PVA系フィルム)を、膨潤、染色、架橋、延伸、水洗、および乾燥工程からなる一連の製造工程に供する方法が採用される。乾燥工程を除く各処理工程においては、それぞれの工程に用いられる溶液を含む浴中にポリマーフィルムを浸漬することにより処理を行う。膨潤、染色、架橋、延伸、水洗、および乾燥の各処理の順番、回数および実施の有無は、目的、使用材料および条件等に応じて適宜設定され得る。例えば、いくつかの処理を1つの工程で同時に行ってもよく、特定の処理を省略してもよい。より詳細には、例えば延伸処理は、染色処理の後に行ってもよく、染色処理の前に行ってもよく、膨潤処理、染色処理および架橋処理と同時に行ってもよい。また例えば、架橋処理を延伸処理の前後に行うことが、好適に採用され得る。また例えば、水洗処理は、すべての処理の後に行ってもよく、特定の処理の後のみに行ってもよい。
膨潤工程は、代表的には、上記ポリマーフィルムを水で満たした処理浴(膨潤浴)中に浸漬することにより行われる。この処理により、ポリマーフィルム表面の汚れやブロッキング防止剤を洗浄するとともに、ポリマーフィルムを膨潤させることで染色ムラ等の不均一性を防止し得る。膨潤浴には、グリセリンやヨウ化カリウム等が適宜添加され得る。膨潤浴の温度は、代表的には20〜60℃程度であり、膨潤浴への浸漬時間は、代表的には0.1〜10分程度である。
染色工程は、代表的には、上記ポリマーフィルムを、ヨウ素等の二色性物質を含む処理浴(染色浴)中に浸漬することにより行われる。染色浴の溶液に用いられる溶媒は、水が一般的に使用されるが、水と相溶性を有する有機溶媒が適量添加されていてもよい。二色性物質は、溶媒100重量部に対して、代表的には0.1〜1.0重量部の割合で用いられる。二色性物質としてヨウ素を用いる場合には、染色浴の溶液は、ヨウ化物等の助剤をさらに含有することが好ましい。染色効率が改善されるからである。助剤は、溶媒100重量部に対して、好ましくは0.02〜20重量部、さらに好ましくは2〜10重量部の割合で用いられる。ヨウ化物の具体例としては、ヨウ化カリウム、ヨウ化リチウム、ヨウ化ナトリウム、ヨウ化亜鉛、ヨウ化アルミニウム、ヨウ化鉛、ヨウ化銅、ヨウ化バリウム、ヨウ化カルシウム、ヨウ化錫、ヨウ化チタンが挙げられる。染色浴の温度は、代表的には20〜70℃程度であり、染色浴への浸漬時間は、代表的には1〜20分程度である。
架橋工程は、代表的には、上記染色処理されたポリマーフィルムを、架橋剤を含む処理浴(架橋浴)中に浸漬することにより行われる。架橋剤としては、任意の適切な架橋剤が採用され得る。架橋剤の具体例としては、ホウ酸、ホウ砂等のホウ素化合物、グリオキザール、グルタルアルデヒド等が挙げられる。これらは、単独で、または組み合わせて使用され得る。架橋浴の溶液に用いられる溶媒は、水が一般的に使用されるが、水と相溶性を有する有機溶媒が適量添加されていてもよい。架橋剤は、溶媒100重量部に対して、代表的には1〜10重量部の割合で用いられる。架橋剤の濃度が1重量部未満の場合には、十分な光学特性を得ることができない場合が多い。架橋剤の濃度が10重量部を超える場合には、延伸時にフィルムに発生する延伸力が大きくなり、得られる偏光板が収縮してしまう場合がある。架橋浴の溶液は、ヨウ化物等の助剤をさらに含有することが好ましい。面内に均一な特性が得られやすいからである。助剤の濃度は、好ましくは0.05〜15重量%、さらに好ましくは0.5〜8重量%である。ヨウ化物の具体例は、染色工程の場合と同様である。架橋浴の温度は、代表的には20〜70℃程度、好ましくは40〜60℃である。架橋浴への浸漬時間は、代表的には1秒〜15分程度、好ましくは5秒〜10分である。
延伸工程は、上記のように、いずれの段階で行ってもよい。具体的には、染色処理の後に行ってもよく、染色処理の前に行ってもよく、膨潤処理、染色処理および架橋処理と同時に行ってもよく、架橋処理の後に行ってもよい。ポリマーフィルムの累積延伸倍率は、5倍以上にすることが必要であり、好ましくは5〜7倍、さらに好ましくは5〜6.5倍である。累積延伸倍率が5倍未満である場合には、高偏光度の偏光板を得ることが困難となる場合がある。累積延伸倍率が7倍を超える場合には、ポリマーフィルム(偏光子)が破断しやすくなる場合がある。延伸の具体的な方法としては、任意の適切な方法が採用され得る。例えば、湿式延伸法を採用した場合には、ポリマーフィルムを、処理浴(延伸浴)中で所定の倍率に延伸する。延伸浴の溶液としては、水または有機溶媒(例えば、エタノール)などの溶媒中に、各種金属塩、ヨウ素、ホウ素または亜鉛の化合物を添加した溶液が好適に用いられる。
水洗工程は、代表的には、上記各種処理を施されたポリマーフィルムを、処理浴(水洗浴)中に浸漬することにより行われる。水洗工程により、ポリマーフィルムの不要残存物を洗い流すことができる。水洗浴は、純水であってもよく、ヨウ化物(例えば、ヨウ化カリウム、ヨウ化ナトリウム)の水溶液であってもよい。ヨウ化物水溶液の濃度は、好ましくは0.1〜10質量%である。ヨウ化物水溶液には、硫酸亜鉛、塩化亜鉛などの助剤を添加してもよい。水洗浴の温度は、好ましくは10〜60℃、さらに好ましくは30〜40℃である。浸漬時間は、代表的には1秒〜1分である。水洗工程は1回だけ行ってもよく、必要に応じて複数回行ってもよい。複数回実施する場合、各処理に用いられる水洗浴に含まれる添加剤の種類や濃度は適宜調整され得る。例えば、水洗工程は、ポリマーフィルムをヨウ化カリウム水溶液(0.1〜10質量%、10〜60℃)に1秒〜1分浸漬する工程と、純水ですすぐ工程とを含む。
乾燥工程としては、任意の適切な乾燥方法(例えば、自然乾燥、送風乾燥、加熱乾燥)が採用され得る。例えば、加熱乾燥の場合には、乾燥温度は代表的には20〜80℃であり、乾燥時間は代表的には1〜10分である。以上のようにして、偏光フィルムが得られる。
本発明にかかる偏光板の一例において用いる保護層としては、本発明の効果が得られる限りにおいて任意の適切な透明性樹脂のフィルムが採用され得る。このような透明性樹脂としては、例えば、トリアセチルセルロース等のセルロース系樹脂、ノルボルネン系樹脂等のシクロオレフィン系樹脂、オレフィンと無水マレイン酸やN−アルキルマレイミド等との重合体などのオレフィン樹脂、メチルメタクリレートの重合体、ノルボルネン骨格を有するアルコールとアクリル酸をエステル化して得られるアクリル酸エステルの重合体などのアクリル系樹脂、ポリエステル系樹脂、アセテート系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリスルホン系樹脂、ポリエーテルスルホン系樹脂、ポリサルホン系樹脂、ポリイミド系樹脂等が挙げられ、これらの中でも、トリアセチルセルロース等のセルロース系樹脂やノルボルネン系樹脂が好適に用いられる。これらの透明性樹脂は、1種のみで用いても良いし、2種以上を併用しても良い。なお、重合体とは、単独重合体または共重合体を意味する。
ノルボルネン系樹脂としては、例えば、ノルボルネン系モノマーの開環(共)重合体、ノルボルネン系モノマーの付加重合体、ノルボルネン系モノマーとエチレンやプロピレン等のα−オレフィンとの共重合体(代表的には、ランダム共重合体)、および、これらを不飽和カルボン酸やその誘導体で変性したグラフト変性体、ならびに、それらの水素化物が挙げられる。
ノルボルネン系樹脂を得るために用いられるノルボルネン系モノマーとしては、例えば、ノルボルネン、およびそのアルキルおよび/またはアルキリデン置換体、例えば、5−メチル−2−ノルボルネン、5−ジメチル−2−ノルボルネン、5−エチル−2−ノルボルネン、5−ブチル−2−ノルボルネン、5−エチリデン−2−ノルボルネン等、これらのハロゲン等の極性基置換体;ジシクロペンタジエン、2,3−ジヒドロジシクロペンタジエン等;ジメタノオクタヒドロナフタレン、そのアルキルおよび/またはアルキリデン置換体、およびハロゲン等の極性基置換体、例えば、6−メチル−1,4:5,8−ジメタノ−1,4,4a,5,6,7,8,8a−オクタヒドロナフタレン、6−エチル−1,4:5,8−ジメタノ−1,4,4a,5,6,7,8,8a−オクタヒドロナフタレン、6−エチリデン−1,4:5,8−ジメタノ−1,4,4a,5,6,7,8,8a−オクタヒドロナフタレン、6−クロロ−1,4:5,8−ジメタノ−1,4,4a,5,6,7,8,8a−オクタヒドロナフタレン、6−シアノ−1,4:5,8−ジメタノ−1,4,4a,5,6,7,8,8a−オクタヒドロナフタレン、6−ピリジル−1,4:5,8−ジメタノ−1,4,4a,5,6,7,8,8a−オクタヒドロナフタレン、6−メトキシカルボニル−1,4:5,8−ジメタノ−1,4,4a,5,6,7,8,8a−オクタヒドロナフタレン等;シクロペンタジエンの3〜4量体、例えば、4,9:5,8−ジメタノ−3a,4,4a,5,8,8a,9,9a−オクタヒドロ−1H−ベンゾインデン、4,11:5,10:6,9−トリメタノ−3a,4,4a,5,5a,6,9,9a,10,10a,11,11a−ドデカヒドロ−1H−シクロペンタアントラセン等が挙げられる。これらは、1種のみで用いても良いし、2種以上を併用しても良い。
ノルボルネン系樹脂を得るためには、ノルボルネン系モノマー以外に、本発明の目的を損なわない範囲内において、環状オレフィンとして開環重合可能な他のシクロオレフィン類を併用することができる。このようなシクロオレフィンの具体例としては、例えば、シクロペンテン、シクロオクテン、5,6−ジヒドロジシクロペンタジエン等の反応性の二重結合を1個有する化合物が挙げられる。
ノルボルネン系樹脂は、トルエン溶媒によるゲル・パーミエーション・クロマトグラフ(GPC)法で測定した数平均分子量(Mn)が好ましくは25,000〜200,000、さらに好ましくは30,000〜100,000、最も好ましくは40,000〜80,000である。数平均分子量が上記の範囲であれば、機械的強度に優れ、溶解性、成形性、操作性が良いものができる。
ノルボルネン系樹脂がノルボルネン系モノマーの開環重合体を水素添加して得られるものである場合には、水素添加率は、好ましくは90%以上であり、さらに好ましくは95%以上であり、最も好ましくは99%以上である。このような範囲であれば、耐熱劣化性および耐光劣化性などに優れる。
ノルボルネン系樹脂は、種々の製品が市販されている。具体例としては、日本ゼオン社製の商品名ゼオネックス、ゼオノア、JSR社製のアートン、TICONA社製のトーパスが挙げられる。
本発明において用いうる保護層の厚みは、代表的には500μm以下であり、好ましくは1〜300μmであり、さらに好ましくは5〜200μmである。
保護層を製造する方法は、特に限定されず、溶液流延法、押出成形法、カレンダー成形法などが挙げられるが、上記ノルボルネン系樹脂に代表される原料樹脂を押出機で押し出してフィルムを押出成形する方法が好ましい。押出成形としては、任意の適切な方法が採用され得る。押出機の形式としては、任意の適切な形式が採用され得る。例えば、単軸スクリュータイプの押出機を用いてもよく、2軸スクリュータイプの押出機を用いてもよい。押出機の設定温度(溶融温度)、混練時間、スクリュー速度等は、使用される原料樹脂の種類等に応じて適宜設定され得る。例えば、原料樹脂の溶融温度は、代表的には240〜300℃であり、好ましくは260〜280℃である。必要に応じて、原料樹脂に任意の適切な添加剤(例えば、可塑剤、酸化防止剤)が添加され得る。さらに、原料樹脂には、必要に応じて、粘着付与剤(例えば、テルペン樹脂、フェノール樹脂、テルペン−フェノール樹脂、ロジン樹脂、キシレン樹脂)、紫外線吸収剤、耐熱安定剤等が添加され得る。押出機にて溶融された原料樹脂は、Tダイから押し出されて冷却(例えば、水冷)して引き取ることにより、フィルムとなる。Tダイの温度もまた、使用される原料樹脂の種類等に応じて適宜設定され得る。Tダイ温度は、代表的には240〜300℃であり、好ましくは260〜280℃である。フィルムの厚みは、Tダイのクリアランスを調整することにより、適切に制御され得る。
保護層は、必要に応じて、延伸を行い、位相差を調整しても良い。
保護層は、少なくとも片面が改質処理されてなるフィルムでも良い。改質処理としては、特に限定されないが、例えば、コロナ放電処理、紫外線照射処理、プラズマ処理、レーザー処理、火炎処理、高周波処理、グロー放電処理、オゾン酸化処理、アルカリ処理などが挙げられる。
保護層の位相差値(面内位相差)は、小さければ小さいほど好ましい。偏光板の偏光性能に対する影響をできる限り小さくできるからである。より具体的には、当該位相差値は、好ましくは20nm以下、さらに好ましくは10nm以下、最も好ましくは5nm以下である。
保護層の光線透過率は、大きければ大きいほど好ましい(すなわち、100%が理想的である)。実用的には、当該光線透過率は、好ましくは85%以上、さらに好ましくは90%以上、最も好ましくは95%以上である。光線透過率が85%以上であれば、偏光板の透過光量を十分に確保でき、実用上問題となるような偏光性能の低下を招くおそれがきわめて小さい。
保護層の70℃、90%RHにおける水蒸気透過率は、25μmの厚さで、好ましくは300g/m・24hr以下、さらに好ましくは200g/m・24hr以下、最も好ましくは100g/m・24hr以下である。このような範囲であれば、非常に優れた耐久性を有する偏光板が得られ得る。一方、水蒸気透過率は、好ましくは0.05g/m・24hr以上、さらに好ましくは0.1g/m・24hr以上である。このような範囲であれば、偏光板の製造における乾燥工程において、偏光子や接着剤に含まれる水分が保護フィルムを十分に透過するので、残留水分による接着性の低下や偏光性能の低下という問題が生じる可能性がきわめて小さい。
保護層の偏光フィルムを貼り合わせる面には、必要に応じて、易接着剤層を設けても良い。
保護層の偏光フィルムを貼り合わせない面には、必要に応じて、ハードコート処理、反射防止処理、スティッキング防止処理や、拡散処理(アンチグレア処理ともいう)が施され得る。上記ハードコート処理は偏光板表面の傷付き防止などを目的に施されるものであり、任意の適切な紫外線硬化型樹脂(例えば、アクリル系、シリコーン系)による硬度や滑り特性等に優れる硬化皮膜を保護フィルムの表面に形成することにより行われる。上記反射防止処理は偏光板表面での外光の反射防止を目的に施される。上記スティッキング防止処理は隣接層との密着防止を目的に施される。上記アンチグレア処理は偏光板の表面で外光が反射して偏光板透過光の視認を阻害することの防止等を目的に施されるものであり、任意の適切な方式(例えば、サンドブラスト方式やエンボス加工方式による粗面化方式、透明微粒子の配合方式)にて透明保護フィルムの表面に微細凹凸構造を付与することにより行われる。アンチグレア層(アンチグレア処理により形成される層)は、偏光板透過光を拡散して視角などを拡大するための拡散層(視角拡大機能など)を兼ねるものであってもよい。
本発明にかかる偏光板の一例において用いる接着層としては、例えば、アクリル系、ビニルアルコール系、シリコーン系、ポリエステル系、ポリウレタン系、ポリエーテル系等のポリマー製接着剤や、イソシアネート系接着剤、ゴム系接着剤等が使用できる。また、アクリル系、シリコーン系、ポリエステル系、ゴム系等の粘着剤が使用できる。また、これらの材料に、微粒子を含有させて光拡散性を示す層としてもよい。これらの中でも、例えば、吸湿性や耐熱性に優れる材料が好ましい。このような性質であれば、例えば、画像表示装置に使用した場合に、吸湿による発泡や剥離、熱膨張差等による光学特性の低下や、液晶セルの反り等を防止でき、高品質で耐久性にも優れる表示装置となる。
前記偏光フィルムと前記保護層との接着方法は、特に限定されないが、一般には、上記粘着剤や接着剤の種類を、前記偏光フィルムや透明保護層の材質等によって適宜決定して用いる。具体的には、前記偏光フィルムがポリビニルアルコール系フィルムである場合、例えば、接着処理の安定性等の点から、ポリビニルアルコール系接着剤が好ましい。これらの接着剤や粘着剤は、例えば、そのまま偏光フィルムや保護層の表面に塗布してもよいし、前記接着剤や粘着剤から構成されたテープやシートのような層を前記表面に配置してもよい。また、例えば、水溶液として調製した場合、必要に応じて、他の添加剤や、酸等の触媒を配合してもよい。
次に、本発明の画像表示装置について説明する。本発明の画像表示装置は本発明の偏光板を少なくとも1枚含む。ここでは一例として液晶表示装置について説明するが、本発明が偏光板を必要とするあらゆる表示装置に適用され得ることはいうまでもない。本発明の偏光板が適用可能な画像表示装置の具体例としては、エレクトロルミネッセンス(EL)ディスプレイ、プラズマディスプレイ(PD)、電界放出ディスプレイ(FED:Field Emission Display)のような自発光型表示装置が挙げられる。図1は、本発明の好ましい実施形態による液晶表示装置の概略断面図である。図示例では透過型液晶表示装置について説明するが、本発明が反射型液晶表示装置等にも適用されることはいうまでもない。
液晶表示装置100は、液晶セル10と、液晶セル10を挟んで配された位相差フィルム20、20’と、位相差フィルム20、20’の外側に配された偏光板30、30’と、導光板40と、光源50と、リフレクター60とを備える。偏光板30、30’は、その偏光軸が互いに直交するようにして配置されている。液晶セル10は、一対のガラス基板11、11’と、該基板間に配された表示媒体としての液晶層12とを有する。一方の基板11には、液晶の電気光学特性を制御するスイッチング素子(代表的にはTFT)と、このアクティブ素子にゲート信号を与える走査線およびソース信号を与える信号線とが設けられている(いずれも図示せず)。他方のガラス基板11’には、カラーフィルターを構成するカラー層と遮光層(ブラックマトリックス層)とが設けられている。基板11、11’の間隔(セルギャップ)は、スペーサー13によって制御されている。本発明の液晶表示装置においては、偏光板30、30’、および、それぞれの外側に配された位相差フィルム20、20’の少なくとも1組(30+20、または、30’+20’)として、上記記載の本発明の偏光板が採用される。
例えば、TN方式の場合には、このような液晶表示装置100は、電圧無印加時には液晶層12の液晶分子が、偏光軸を90度ずらすような状態で配列している。そのような状態においては、偏光板によって一方向の光のみが透過した入射光は、液晶分子によって90度ねじられる。上記のように、偏光板はその偏光軸が互いに直交するようにして配置されているので、他方の偏光板に到達した光(偏光)は、当該偏光板を透過する。したがって、電圧無印加時には、液晶表示装置100は白表示を行う(ノーマリホワイト方式)。一方、このような液晶表示装置100に電圧を印加すると、液晶層12内の液晶分子の配列が変化する。その結果、他方の偏光板に到達した光(偏光)は、当該偏光板を透過できず、黒表示となる。このような表示の切り替えを、アクティブ素子を用いて画素ごとに行うことにより、画像が形成される。
以下、実施例により本発明を具体的に説明するが、本発明はこれら実施例には限定されない。なお、特に示さない限り、実施例中の部およびパーセントは重量基準である。
〔実施例1〕
p−ヒドロキシ安息香酸エチル(22.94g、138mmol)と炭酸カリウム(31.48g、228mmol)のジメチルホルムアミド(200ml)懸濁液に、クロロエトキシテトラヒドロピラニルエーテル(25g、152mmol)を窒素雰囲気下で滴下した。温度140℃で溶液を激しく4時間加熱撹拌させ、生成した塩をろ過し、ろ液に水を加え、酢酸エチルで抽出した。無水硫酸マグネシウムで乾燥させた後、減圧下で溶媒を留去し、テトラヒドロピラニルオキシエトキシ安息香酸エチルエステルの粗生成物を得た。この粗生成物を、エタノール(100ml)、水(50ml)に希釈し、水酸化ナトリウム(8.28g、207mmol)を加え、室温にて3時間撹拌した。この溶液に塩化アンモニウム飽和水溶液を加えて析出する沈殿をろ別し、これを酢酸エチルによって再結晶することで、テトラヒドロピラニルオキシエトキシ安息香酸(27.9g、105mmol、76%)を得た。
テトラヒドロピラニルオキシエトキシ安息香酸(2.57g、9.7mmol)、シアノヒドロキシビフェニル(1.84g、9.6mmol)、ジメチルアミノピリジン(0.28g、1.0mmol)の塩化メチレン(20ml)懸濁液に、エチルジメチルアミノプロピルカルボジイミド塩酸塩(2.22g、11.6mmol)を加え、室温で4時間撹拌した。この溶液に塩化メチレンを加え、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液および飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄し、無水硫酸マグネシウムにて乾燥した後、溶媒を減圧下で留去し、テトラヒドロピラニルオキシエトキシ安息香酸シアノビフェニルエステルの粗生成物を得た。この粗生成物に、ジエチルエーテル(30ml)とメタノール(10ml)を加え、p−トルエンスルホン酸を少量添加した。このまま室温で3時間撹拌し、生じてくる沈殿をろ別、アセトン/ヘキサン混合溶媒で再結晶することにより、ヒドロキシエトキシ安息香酸シアノビフェニルエステル(2.53g、7.0mmol、73%)を得た。
2,4,6−トリカルボキシヘプタン(0.43g、1.9mmol)、ヒドロキシエトキシ安息香酸シアノビフェニルエステル(2.00g、5.6mmol)、ジメチルフェニルジフェニルホスフィン(1.76g、5.8mmol)のジオキサン(10ml)溶液に、テトラメチルアゾジカルボキシレート(0.99g、5.8mmol)のジオキサン(2ml)溶液をゆっくり滴下した。室温にて10時間撹拌した後、塩化メチレンを加え、2mol/l塩酸水溶液、飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄し、無水硫酸マグネシウムにて乾燥した後、溶媒を減圧下で留去し、さらにシリカゲルカラムクロマトグラフィー処理(展開溶液:塩化メチレン/酢酸エチル=30/1)によって精製することで、前述の液晶化合物(A)を得た。
得られた液晶化合物(A)の液晶温度範囲を、毎分10℃の昇温状態において測定した結果、この液晶化合物(A)は、64℃で結晶状態からネマチック液晶相へ相転移し、220℃にて等方相液体状態に相転移した。降温過程においては、ネマチック液晶相のままガラス化し、0℃においても結晶化することはなかった。
〔実施例2〕
シアノヒドロキシビフェニル(30.0g、154mmol)と炭酸カリウム(42.5g、307mmol)のN−メチルピロリドン(200ml)懸濁液にクロロエタノール(12.4ml、184mmol)を窒素雰囲気で滴下した。温度140℃で溶液を激しく4時間加熱撹拌させ、生成した塩をろ過し、ろ液に水を加え、酢酸エチルで抽出した。硫酸マグネシウムで乾燥させた後、減圧下で溶媒を留去し、アセトンとヘキサンの混合溶媒によって再結晶することで、シアノビフェニルオキシエタノール(28.8g、121mmol、78%)を得た。
シアノビフェニルオキシエタノール(5.0g、20mmol)、シアノ酢酸(2.7g、31mmol)、ジメチルアミノピリジン(0.28g、1.0mmol)の塩化メチレン(40ml)懸濁液にエチルジメチルアミノプロピルカルボジイミド塩酸塩(6.0g、31mmol)を加え、室温で4時間撹拌した。この溶液に塩酸水およびメタノールを加え、析出する白色固体をろ別することにより、シアノ酢酸(シアノビフェニルオキシエチル)エステル(6.3g、21mmol、98%)を得た。
シアノビフェニルオキシエタノール(10g、42mmol)、メタクリル酸(5.4g、63mmol)、ジメチルアミノピリジン(0.5g、2mmol)の塩化メチレン(100ml)懸濁液にエチルジメチルアミノプロピルカルボジイミド塩酸塩(12.0g、63mmol)を加え、室温で10時間撹拌した。この溶液に塩酸水およびメタノールを加え、析出する白色固体をろ別することにより、メタクリル酸(シアノビフェニルオキシエチル)エステル(4.6g、15mmol、36%)を得た。
シアノ酢酸(シアノビフェニルオキシエチル)エステル(1.13g、3.3mmol)、メタクリル酸(シアノビフェニルオキシエチル)エステル(2.00g、6.5mmol)にジアザビシクロウンデセン(2ml)を加え、100℃で5時間加熱撹拌した後、塩化メチレンを加え、塩酸水溶液、飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄し、無水硫酸マグネシウムにて乾燥した後、溶媒を減圧下で留去し、さらにシリカゲルカラムクロマトグラフィー処理(展開溶液:塩化メチレン/酢酸エチル=50/1)によって精製することで、下記式で示されるように、液晶化合物(B)を得た。
Figure 0004618716
得られた液晶化合物(B)の液晶温度範囲を、毎分10℃の昇温状態において測定した結果、この液晶化合物(B)は、室温で液晶相を示すものであり、53℃で液晶相から等方相液体状態に相転移した。降温過程においては、ネマチック液晶相のままガラス化し、0℃においても結晶化することはなかった。
〔比較例1〕
実施例1において、2,4,6−トリカルボキシヘプタンの代わりにコハク酸を用いた以外は、実施例1と同様に行い、下記式で表される液晶化合物(C)を得た。
Figure 0004618716
得られた液晶化合物(C)の液晶温度範囲を、毎分10℃の昇温状態において測定した結果、この液晶化合物(C)は、95℃で結晶状態からスメクチック液晶相へ相転移し、125℃でスメクチック液晶相からネマチック液晶相へ相転移し、242℃でネマチック液晶相から等方相液体状態に相転移し、複数の液晶相を示すことが判明した。降温過程においては、91℃で結晶へと相転移してしまった。
〔ネマチック配向での評価〕
得られた液晶化合物(A)、(B)、(C)100部、シクロヘキサノン300部からなる溶液を、ポリビニルアルコール配向膜が形成されているガラス板にスピンコート塗布した後、溶媒の揮発および液晶配向をさせるために、150℃で60秒間加熱処理すると、液晶化合物がネマチック配向状態を形成した1軸配向光学素子となった。
液晶化合物(A)、(B)からなる1軸配向光学素子は、この状態から室温に放冷処置を施すことにより、ガラス固定されて1軸配向状態を維持したが、液晶化合物(C)からなる1軸配向光学素子は、結晶化してしまい、モノドメインな1軸配向光学素子を得るに至らなかった。
〔コレステリック液晶としての評価〕
得られた液晶化合物(A)、(B)、(C)100部、カイラル添加剤(LC756、BASF社製)6部、シクロヘキサノン300部からなる溶液を、ポリビニルアルコール配向膜が形成されているガラス板にスピンコート塗布した後、溶媒の揮発および液晶配向をさせるために、140℃で60秒間加熱処理し、室温まで放冷すると、液晶化合物がコレステリック配向状態で固定化された光学素子となった。
液晶化合物(A)、(B)から得られた配向フィルムは、中心波長550nmの選択反射挙動を示したが、液晶化合物(C)から得られた配向フィルムは、結晶化のために選択反射挙動は見られなかった。
〔コレステリック偏光子の作製〕
液晶化合物(A)100部、シクロペンタノン250部に対して、カイラル添加剤(LC756、BASF社製)の配合部数を6.5部、6.0部、5.7部、5.5部と4種類変化させて得たコレステリック液晶配向固定化フィルムは、それぞれ、λ=420nm、540nm、650nm、720nmの選択反射中心波長を有していた。
これらの4枚の液晶配向フィルムを粘着剤で貼り合わせて、420nmから720nmまでの広帯域選択反射フィルムを得た。
広帯域選択反射フィルムに位相差135nmの位相差フィルムをアクリル系粘着剤(厚み20μm)で貼り合わせてコレステリック偏光子を作製した。これを液晶ディスプレイ用バックライト(ドット印刷型バックライト)の上に設置し、その上に偏光軸を平行にした偏光板を設置して(構成:偏光子/位相差135nmの位相差フィルム/コレステリック液晶配向固定化フィルム/バックライト/偏光板)、輝度計(ミノルタ製、BM−7)で測定したところ、バックライト上に偏光板のみを設置した場合(構成:偏光子/バックライト/偏光板)に比べて、輝度が1.4倍になった。
本発明の好ましい実施形態による液晶表示装置の概略断面図である。 実施例1で得られた液晶化合物(A)のH NMRチャート図である。 実施例2で得られた液晶化合物(B)のH NMRチャート図である。 比較例1で得られた液晶化合物(C)のH NMRチャート図である。
符号の説明
10 液晶セル
11、11´ ガラス基板
12 液晶層
13 スペーサー
20、20´ 位相差フィルム
30、30´ 偏光板
31 偏光フィルム
32 接着剤層
33 透明性保護フィルム
34 接着剤層
35 第2の透明性保護フィルム
40 導光板
50 光源
60 リフレクター
100 液晶表示装置

Claims (7)

  1. 一般式(1)で表される液晶化合物であって、
    Figure 0004618716
    一般式(1)中、RはH、CH、またはClであり、XはH、CN、COCHのいずれかであり、A、A、Aは独立に炭素数が1から12までのアルキレン基または単結合であって該基に存在する1個の−CH−または隣接しない2個以上の−CH−は−O−に置換されていてもよく、Yは−O−、−COO−、−OCO−、−OCOO−、−NH−、−N(アルキル基)−、−N(COCH)−のいずれかまたは単結合であり、L、L、L はそれぞれ一般式(2a)から(2h)で表される環含有基のいずれかである、液晶化合物。ただし、RおよびXが同時にHである場合を除く。
    Figure 0004618716
    (一般式(2a)から(2h)において、Mは独立にF、CN、OCHから選ばれる少なくとも1種を置換基として有してもよいフェニル環、ナフチル環、ビフェニル環、シクロヘキシル環のいずれかである。)
  2. 一般式(1)におけるXがHまたはCNである、請求項1に記載の液晶化合物。
  3. 一般式(1)におけるYが−O−である、請求項1または2に記載の液晶化合物。
  4. 請求項1から3までのいずれかに記載の液晶化合物を含む液晶組成物を配向規制力を有する基板上に塗布し、加熱配向処理した後に室温まで冷却する、光学素子の製造方法。
  5. 請求項4に記載の製造方法によって得られる、光学素子。
  6. 請求項5に記載の光学素子を含む、偏光板。
  7. 請求項6に記載の偏光板を少なくとも1枚含む、画像表示装置。
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