JP4618148B2 - 冷間鍛造用鋼線の製造方法 - Google Patents

冷間鍛造用鋼線の製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP4618148B2
JP4618148B2 JP2006028657A JP2006028657A JP4618148B2 JP 4618148 B2 JP4618148 B2 JP 4618148B2 JP 2006028657 A JP2006028657 A JP 2006028657A JP 2006028657 A JP2006028657 A JP 2006028657A JP 4618148 B2 JP4618148 B2 JP 4618148B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
treatment
film
cold forging
soap
lime
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2006028657A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2007203365A (ja
Inventor
幸四郎 平田
重男 小原
彰二 西村
玄 大石
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sumitomo Metal Industries Ltd
Original Assignee
Sumitomo Metal Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sumitomo Metal Industries Ltd filed Critical Sumitomo Metal Industries Ltd
Priority to JP2006028657A priority Critical patent/JP4618148B2/ja
Publication of JP2007203365A publication Critical patent/JP2007203365A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4618148B2 publication Critical patent/JP4618148B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Metal Extraction Processes (AREA)
  • Lubricants (AREA)
  • Chemical Treatment Of Metals (AREA)

Description

本発明は、伸線加工による冷間鍛造用鋼線の製造方法に関し、特にダイス引き抜きによる伸線加工時に前処理として行われる皮膜処理に特徴を有する方法に関する。
鋼線の冷間鍛造は、例えば、ボルト、ナットなどのファスナー類や歯車などの小物部品等の製造に利用されている。
冷間鍛造用の鋼線は線材の伸線加工により製造される。この伸線加工は、一般に、鋼の圧延により得られた線材を必要に応じて熱処理した後、酸洗などにより脱スケール処理し、前処理として皮膜処理を施してから、ダイス前潤滑剤と呼ばれる、ダイス前に配置された潤滑剤の中を通過させてダイスから引き抜くことにより行われる。また、このような工程で製造された鋼線は、必要に応じてさらに熱処理し、上記と同様の工程をさらに1回以上繰り返される場合もある。
ダイス前潤滑剤としては、粉末状の乾式潤滑剤(パウダ潤滑剤)、液状の湿式潤滑剤、およびグリース状の油性潤滑剤が使用可能であるが、鋼線への伸線加工の場合には乾式潤滑剤が主である。前処理の皮膜処理は、伸線加工で使用されるダイス前潤滑剤のダイスへの導入を促すキャリヤーの役目を果たし、それにより伸線時の焼付きを防止することができる。
伸線加工により製造された鋼線の表面にはダイス前潤滑剤が付着しており、この潤滑剤が鋼線の冷間鍛造時に潤滑作用を発揮する。したがって、鋼線の冷間鍛造時には特に潤滑処理を施さずに、そのまま冷間鍛造することができる。一般に、冷間鍛造用の鋼線は、このようなダイス前潤滑剤が表面に付着した状態で冷間鍛造品の製造業者に出荷される。
皮膜処理としては、金属皮膜処理も知られているが、主に非金属皮膜処理が利用される。非金属皮膜処理は、単に表面に皮膜を付着させただけの物理的処理と、地鉄との化学反応により皮膜を付着させた化学的処理に大別される。物理的皮膜処理の代表例は石灰皮膜処理であり、他にボラックス処理、樹脂処理などがある。化学的皮膜処理としては、例えば、燐酸塩処理と蓚酸塩処理が利用されている。
このうち、石灰皮膜処理は、酸洗後の中和処理も兼ねることができ、かつ安価で処理が容易であるため、従来から最も広く利用されてきた。石灰皮膜処理は、石灰石けん液を用いて行われることから、石灰石けん皮膜処理とも呼ばれる。この処理に用いる石灰石けん液は、生石灰と石けん(脂肪酸ナトリウム塩、以下では明確化のためにナトリウム石けんという)と水とを反応させることにより作られる。まず、生石灰が水と反応して消石灰が生成する発熱反応が起こり、生成した消石灰はナトリウム石けんと可逆的に反応して、石灰石けん(カルシウム石けん、すなわち、脂肪酸カルシウム塩)と苛性ソーダとを生ずる。従って、石灰石けん液は、消石灰、石灰石けん、ナトリウム石けん、苛性ソーダ、脂肪酸などの種々の化合物を含有する。
石灰皮膜処理は、被加工材を50〜70℃の石灰石けん液中に2〜5分浸漬し、取り出した後に自然乾燥または熱風乾燥して皮膜を形成することにより行われる。
一方、化学的皮膜処理は、化学反応を必要とするため、より高温および長時間の処理が必要となることが多い。例えば、代表的な化学的皮膜処理である燐酸塩処理の場合、85〜95℃の燐酸塩浴に5〜10分浸漬する必要がある。
近年、冷間鍛造の強加工化、高速化および被加工材の高強度化が進むにつれて、前処理が石灰皮膜処理だけでは潤滑性能が追従できなくなってきた。すなわち、ネットシェイプ化や切削・組付け工程省略を目的とした強加工化、生産性向上を目指した加工の高速度化、工程省略などによる被加工材の高強度化により、鋼線の冷間鍛造条件は厳しくなる一方である。例えば、従来の2倍の生産速度を有するヘッダーマシンの登場、ボロン鋼の登場による中間焼鈍の省略などである。このような条件下での鋼線の冷間鍛造加工に対しては、従来の石灰皮膜処理では冷鍛潤滑性が不足することが多く、冷間鍛造時の金型の焼付き発生を回避することが難しくなってきた。
下記特許文献1には、調製が容易で付着性にも優れた伸線前処理用の石灰石けん組成物が記載されている。この組成物は、大量の脂肪酸カルシウム塩を少量の水に分散させ、さらにキャリアー粉末(消石灰、炭酸カルシウムまたは粘土鉱物)と、必要に応じて合計10%までの他の添加剤(界面活性剤、防錆剤、潤滑付与剤等)とを配合した、湿った粉末状の組成物である。使用時にはこれを水で希釈する。潤滑付与剤として、二硫化モリブデン、グラファイト、硫黄、雲母が例示されている。この石灰石けん組成物は、伸線時の潤滑性は確保できるものの、耐熱性が十分ではないために、高強度化、強加工化、高速化の冷間鍛造条件下では潤滑性が不足する。
石けん類、すなわち、脂肪酸の金属塩は、伸線加工時にダイス前潤滑剤として使用される乾式潤滑剤にも利用されている。この乾式潤滑剤は、ナトリウム石けんおよび金属石けん(例、脂肪酸のLi、Ca、Ba、Mg、Zn、Al塩)から選んだ1種以上の石けんと無機物(例、石灰、タルク、硼砂、酸化チタン)を主成分とし、それに潤滑成分(例、硫黄、二硫化モリブデン、黒鉛)を配合した粉末混合物である。そのような乾式潤滑剤は、例えば、下記特許文献2および3に記載されている。
下記特許文献4には、冷間鍛造加工用潤滑処理に関して、特定のアルカリ金属硫酸塩、硼酸塩および珪酸塩から選ばれた無機塩を溶解させた処理液に二硫化モリブデンおよび/または黒鉛を添加することが記載されている。しかし、無機塩の皮膜中に黒鉛を分散させただけでは、潤滑剤成分が不足するため、伸線後に冷間鍛造するような用途においては、伸線時に焼付きを発生する欠点があった。
下記特許文献5には、燐酸塩皮膜と金属石けん皮膜、または燐酸塩皮膜と金属石けん皮膜とステアリン酸アルカリ塩(すなわち、ナトリウム石けん)皮膜、の中に潤滑剤(二硫化モリブデンまたは黒鉛粉末)を含有させた塑性加工用潤滑皮膜が記載されている。しかし、燐酸亜鉛の上層に金属石けんを形成するためには、燐酸亜鉛とナトリウム石けんを長時間反応させておく必要があり、生産性に劣る欠点があった。
特開平6−210341号公報 特開昭60−260693号公報 特開平6−271887号公報 特開平6−1994号公報 特開昭62−100595号公報
本発明の課題は、高強度の素材の加工、加工度の大きな加工、および/または高速での加工になっても冷間鍛造時の金型の焼付き発生を防止することができる冷間鍛造用鋼線の製造方法を提供することである。
本発明の別の課題は、従来の伸線加工における潤滑処理を大きく変更せずに実施できる方法によって、上記のような厳しい冷間鍛造において焼付き発生を防止できる冷間鍛造用鋼線の製造方法を提供することである。
本発明によれば、上記課題は、代表的な前処理である石灰皮膜処理において、使用する石灰石けん液に黒鉛粉末をかなり多量に含有させることにより達成することができる。
本発明は、液中の全固形分に基づいて15〜50質量%の黒鉛粉末を含有する石灰石けん液で鋼材処理して表面に乾燥皮膜を形成した後、該鋼材を伸線加工することを特徴とする、冷間鍛造用鋼線の製造方法である。
本発明の好適態様として下記が例示される:
・黒鉛粉末の平均粒径が10μm以下である、
・前記処理の前に、鋼材表面に、硫酸塩、珪酸塩、硼酸塩、燐酸塩、蓚酸塩の1種または2種以上を含む下地皮膜を形成する、
・前記伸線加工時に乾式潤滑剤を使用する、
・前記鋼材の鋼組成が、質量%で、C:0.03〜1.0%、Si:0.5%以下、Mn:1.5%以下、P:0.02%以下、S:0.02%以下を含有する。
本発明者らは、高加工度および/または高速での冷間鍛造における焼付き発生の原因について冷鍛後の部品の外観を詳細に観察した結果、加工度や加工速度を上げた冷間鍛造では、加工時の鋼材表面の温度が一時的に300℃を大きく超え、500℃近くにも達するため、潤滑成分の耐熱性が不足していることが焼付きの主な原因であると推定するに至った。
本発明では、潤滑成分である黒鉛粉末を、ダイス前潤滑剤ではなく、前処理の石灰石けん液中に含有させることにより、潤滑成分の耐熱性が向上し、加工度や加工速度を上げた冷間鍛造においても焼付きの発生を防止することができるようになると考えられる。本発明に従って前処理し、その後にダイス前潤滑剤を塗布した潤滑処理における潤滑成分の耐熱性が優れていることは、実施例において例証する。
上記潤滑処理の潤滑成分の耐熱性が優れている理由は、次のように推定される。
まず、黒鉛(粉末)の潤滑性(動的摩擦試験における摩擦係数で評価)は、他の代表的な潤滑粉末である二硫化モリブデンやポリテトラフルオロエチレン(PTFE)と比較して、300℃以下の温度領域では劣っているが、300℃〜500℃の温度域では著しく良好になる。有機物であるPTFEは一般に300℃以上の温度では使用することができない。二硫化モリブデンも、耐熱性が黒鉛より低く、温度が300℃を超えると動的摩擦係数が急激に増大し、潤滑性を発揮することができなくなる。これに対し、耐熱性に優れた黒鉛は、550℃までの温度域において優れた潤滑性を示し、特に300〜500℃の温度域で動的摩擦係数が最も低くなり、潤滑性は最も高くなる。
この高温潤滑性に優れた黒鉛をダイス前潤滑剤に多量に混合した場合、ダイス前潤滑剤、特に粉末状の乾式潤滑剤では、黒鉛の保持力が極めて弱いため、伸線後に容易に脱落する。従って、次工程の冷間鍛造に供する時には皮膜の大部分が剥離し、黒鉛の効果を十分に享受することができない。
これに対し、その下地である石灰石けん液から形成された石灰皮膜中に黒鉛を含有させた場合には、この皮膜が乾燥皮膜であるため、ダイス前の潤滑処理に比べて黒鉛の保持力が高い。その上、この皮膜がさらにダイス前潤滑剤で覆われるので、黒鉛の鋼材からの脱落が抑制され、高温での焼付き防止に十分な量の黒鉛を鋼線の表面に付着させることができる。
石灰皮膜による黒鉛の保持力は、石灰石けん液による処理の前に珪酸塩、燐酸塩などの下地皮膜処理を行うと、さらに改善される。これは、この種の下地皮膜処理により形成された無機塩の皮膜は結晶質であって表面に凹凸があり、そのアンカー効果によって石灰皮膜がより強固に鋼材に付着するためである。特に、珪酸カリウムや燐酸亜鉛の皮膜のように表面に多くの凹凸を持つ皮膜構造を有する場合、アンカー効果が大きくなる。
本発明によれば、冷間鍛造用鋼線を製造する伸線加工において前処理として最も一般的に行われているが、従来は高速や高加工度での冷間鍛造には対応できないと考えられてきた、石灰石けん液による皮膜処理を利用して、高速および/または高加工度での鋼線の冷間鍛造における焼付きを防止することが可能となる。
本発明による伸線加工は、石灰石けん液に黒鉛粉末を添加するだけで実施することができるので、従来から行われている伸線加工設備と処理手順をそのまま利用して安価に実施することができる。従って、本発明の方法は、実用化が容易であって、安価に高強度、高加工度、および/または高速度での鋼線の冷間鍛造を可能にする点において、技術的価値は大である。
本発明に係る冷間鍛造用鋼線の製造方法は、鋼材の伸線加工の前処理である皮膜処理に特徴があり、伸線加工におけるそれ以外の工程は特に制限されるものではなく、従来から行われている方法により行うことができる。
以下では、主に、脱スケール後に下地皮膜処理を行う好適態様に基づいて本発明を説明するが、本発明はこの態様に制限されるものではない。この好適態様における工程順は次の通りである:
脱スケール→下地皮膜処理→石灰石けん皮膜処理→ダイス前潤滑→伸線加工。
本発明により伸線加工する鋼材は、特に制限されるものではなく、圧延材である線材や棒鋼、既に伸線加工を施された鋼線に熱処理したものであってもよい。この場合には、最終の伸線加工の工程にのみ本発明を適用すればよい。鋼材の組成は、質量%(以下も、鋼組成に関する%は質量%である)で、C:0.03〜1.0%、Si:0.5%以下、Mn:1.5%以下、P:0.02%以下、S:0.02%以下を含有する鋼組成を有することが好ましい。
Siは、脱酸剤として溶鋼に添加する元素であるが、変形抵抗を増大させる元素であるから、冷間鍛造用鋼としては低い方が望ましい。但し、最終部品に必要な強度を確保する目的から、0.5%以下の範囲であれば含有させうる。Mnも、Siと同様、最終製品の強度を確保する目的で、1.5%以下の範囲で含有させることができる。
Sは、鋼材の変形能を低下させる元素であるため、できるだけ低減することが望ましい。しかし、S量が0.02%以下であれば、実使用上はほぼ問題が生じない。Pは、高温の変形において、鋼材の変形抵抗を増加させる上、耐遅れ破壊性を低下させる元素であるため、できるだけ低減することが望ましい。しかし、0.02%以下のP量であれば、実使用上はほぼ問題が生じない。
鋼組成は、機械的性質および最終製品における焼入性などの諸特性を向上させるため、上記以外の合金元素を含有することもできる。そのような合金元素の例としては、Cr、Mo、B、Nb、V、Ti等を挙げることができる。
脱スケールは、化学的処理と機械的処理の一方または両方により行うことができる。化学的脱スケールは、通常は酸洗であり、一般には塩酸または硫酸が使用される。酸洗の場合、その後に水洗を行うのが普通である。機械的脱スケールとしては、ショットブラストのようなブラスト法が一般的であるが、細い線材では投射効率が低下するため、折り曲げにより表面スケールを剥離させるリバースベンディング法が普及している。
脱スケールの後、まず下地皮膜処理を行うことが好ましい。これは、前述したように、下地皮膜処理により形成される無機物の結晶質皮膜は高いアンカー効果を発揮し、その上に本発明に従って黒鉛粉末を含有する石灰石けん液から形成される石灰皮膜の付着力が高くなるからである。この下地皮膜処理を行わなくても本発明の効果は達成されるが、石灰石けん液による処理の前に下地皮膜処理を行う方が、より本発明の効果は高くなる。また、形成された下地皮膜により防錆効果が付与されるため、防錆の観点からも下地皮膜処理を行うことが好ましい。
下地皮膜処理としては、従来から伸線加工の前処理に利用されてきた燐酸塩または蓚酸塩による処理に加えて、硫酸塩、珪酸塩または硼酸塩による処理も利用できる。前述した特許文献4では、硫酸塩、硼酸塩または珪酸塩の処理液中に二硫化モリブデンおよび/または黒鉛の粉末を含有させるが、本発明ではその必要性はなく、これらの粉末を含有させない方が好ましい。
下地皮膜処理に使用する処理液の主成分として使用できる化合物を例示すると、燐酸亜鉛、燐酸亜鉛カルシウム、蓚酸鉄、珪酸カリウム、硼酸カリウム、硼酸ナトリウム、硫酸カリウム、硫酸ナトリウムが挙げられる。これらの2種以上を使用することもできる。
処理により形成された下地皮膜は、特に化学的皮膜処理に属する燐酸塩や蓚酸塩の場合、母材の鉄との反応による反応生成物も含有する。例えば、燐酸亜鉛処理により形成された、いわゆる「燐酸亜鉛皮膜」は、燐酸亜鉛、燐酸亜鉛鉄、燐酸鉄の混合物からなる皮膜となる。
本発明において特に好ましい下地皮膜処理は珪酸塩処理である。珪酸塩処理は、処理により形成された珪酸塩皮膜の上述したアンカー効果が燐酸塩皮膜と同様に優れているため、燐酸亜鉛処理と同等の性能を発揮しながら、コストや液管理の簡便さの面で有利であり、また耐遅れ破壊性を低下させることに繋がる浸燐の危惧がないことからも、燐酸塩処理より望ましい。また、蓚酸塩処理や硼酸塩処理に対しては、潤滑性能の面で有利である。
下地皮膜処理は、公知の方法で実施すればよい。付着量は通常は3〜12g/m2程度である。
本発明で使用する石灰石けん液は、黒鉛粉末を含有させる点を除いて、従来から伸線加工に使用されてきたものと同様でよい。
典型的には、石灰石けん液は、上述したように、生石灰とナトリウム石けんと水とを反応させることにより調製され、通常は生石灰を化学量論量より多量に使用する。この反応により得られた石灰石けん液は、主成分であるカルシウム石けんに加えて、消石灰、ナトリウム石けん、苛性ソーダ、その他脂肪酸などを含有する。この石灰石けん液中の成分のうち、潤滑性に最も寄与するのは金属石鹸であるカルシウム石けんである。従って、石灰石けん液は、カルシウム石けんを含有する限り、他の方法で調製されたものであってもよい。例えば、前述した特許文献1に記載されている石灰石けん液(石灰石けんを水に分散させた液)を使用することもできる。
しかし、通常の石灰石けん液は、上記のように、カルシウム石けんに加えて、消石灰やナトリウム石けんも含有し、これらの成分も潤滑に寄与する。特に消石灰は、被加工材とダイスとの間に介在してコロの働きをし、金属接触を防止するばかりか、カルシウム石けんの見かけの軟化点を上昇させ、高い面圧になる高加工度の加工においても一定の皮膜厚みを確保する働きもする。従って、使用する石灰石けん液は、石灰石けんに加えて消石灰も含有することが好ましい。通常の石灰石けん液の場合、消石灰は過剰の生石灰から生ずるので、石灰石けん液の調製時に、ナトリウム石けんに対して生石灰を過剰に反応させればよい。
黒鉛粉末は、平均粒径が10μm以下のものを使用することが好ましい。黒鉛粉末の粒径が細かいほど、石灰石けん液から形成された石灰皮膜中での黒鉛粉末の分散性が良好となり、皮膜中での黒鉛の分布が均一になる。黒鉛粉末は、石灰石けん液に添加し、適当な手段で攪拌することにより液中に分散させることができる。黒鉛粉末の分散を助けるため、液に適当な分散剤(例、ノニオン系界面活性剤)を添加してもよい。
石灰石けん液中の黒鉛粉末の量は、形成された乾燥後の皮膜中に15〜50質量%の黒鉛粉末が含有される量とする。すなわち、液中の全固形分に基づいて15〜50質量%の量で黒鉛粉末を石灰石けん液中に含有させる。この配合量が15質量%未満では、高温で十分な潤滑性能を発揮できず、高速および/または高加工度の冷間鍛造において焼付きが発生するようになる。一方、配合量が50質量%を超えると、形成された石灰皮膜の付着性が低下し、この皮膜がダイス引込み時に剥離し易くなって、やはり高温での潤滑性能が低下する。黒鉛粉末の好ましい配合量は20〜40質量%である。
黒鉛粉末を含有する石灰石けん液による皮膜処理は、従来の石灰石けん液による処理と同様の条件で実施することができる。従って、例えば、50〜70℃の石灰石けん液中に2〜5分浸漬することにより行うことができる。付着量は通常は2〜8g/m2である。
石灰石けん液に鋼材を浸漬した後、常法に従って乾燥を行って、黒鉛粉末を含有する石灰皮膜を形成する。乾燥は、例えば、70〜80℃の乾燥炉で10〜15分加熱することにより行うことができる。
こうして前処理の済んだ被加工鋼材を、ダイスを通した引き抜きにより伸線加工する。ダイスの前には、常法に従ってダイス前潤滑剤を配置し、このダイス前潤滑剤を通して鋼材をダイスに送り込むのが普通である。このダイス前潤滑剤としては、液状の湿式潤滑剤またはグリース状の油性潤滑剤を使用することも可能であるが、好ましいのは粉末状の乾式潤滑剤(パウダ潤滑剤)である。湿式潤滑剤と油性潤滑剤は、潤滑剤の付着量が少ないため、鋼線の伸線加工では十分な潤滑性を付与することができない。また、次工程の冷間鍛造においても、潤滑性能が不足し、焼付きが発生するようになる。
使用する粉末状の乾式潤滑剤は、従来から伸線加工に使用されてきたものと同様でよい。前述したように、乾式潤滑剤は一般に石けん類と無機物と潤滑成分を混合したものからなる。石けん類としては、ナトリウム石けんと各種金属石けん(例、Li、Ca、Ba、Mg、Zn、Al石けん)から選んだ1種以上を使用することができる。広い温度範囲で潤滑性能を発揮するように、2種以上の石けん、特にナトリウム石けんと1種または2種以上の金属石けん、とを配合することが多い。無機物としては、消石灰、タルク、硼砂、酸化チタンなどが使用できる。潤滑成分としては、硫黄、二硫化モリブデン、黒鉛、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)などが使用できる。
本発明では、前処理に使用する石灰石けん液に黒鉛を配合する。ダイス前潤滑に使用する乾式潤滑剤には、黒鉛を配合しても、配合しなくてもよい。上述したように、黒鉛は耐熱性に優れた潤滑成分であるが、少量では効果をほとんど発揮せず、黒鉛の効果を享受できる配合量、例えば15質量%以上の量を乾式潤滑剤に配合しても、伸線後の皮膜の密着性に乏しいため、皮膜が剥離しやすく、次工程の冷間鍛造時に皮膜剥離部から焼付きを生じやすくなる。したがって、ダイス前潤滑に使用する乾式潤滑剤に黒鉛粉末を配合する場合、その配合量は15質量%より少なくすることが好ましく、より好ましくは10質量%以下とする。
ダイス前潤滑剤が黒鉛を含有せず、黒鉛より耐熱性の劣る二硫化モリブデンおよび/またはPTFEだけを含有している場合でも、本発明に従った前処理により形成された石灰皮膜が黒鉛を含有していると、高速や高加工度の冷間鍛造で焼付きを防止することができる。これは、冷鍛初期あるいは比較的低加工度の冷間鍛造の時は二硫化モリブデンやPTFEがその潤滑性能を十分に発揮し、冷鍛が進んで金型が温まってきた時や高加工度の冷間鍛造の時は鋼材温度が上がり、300℃を超える高温になると、二硫化モリブデンやPTFEが消耗し、その内部の石灰皮膜中に存在する黒鉛が潤滑性能を発揮することになるためであると推測される。300℃より低温域では、黒鉛より二硫化モリブデンやPTFEの方が高い潤滑性能を示すことを考えると、ダイス前潤滑剤として用いる乾式潤滑剤には二硫化モリブデンおよび/またはPTFEを使用する方が好ましいと言える。その場合の二硫化モリブデンおよび/またはPTFEの配合量は、合計で20質量%以下とすることが好ましく、より好ましくは15質量%以下である。
本発明では、高速/高加工度の冷間鍛造においても焼付きの起こらない優れた潤滑性を鋼材に付与することができる。可能となる冷鍛速度や加工度は、鋼材の鋼組成や被加工材の径により変動する。
本実施例において、%は特に指定しない限り、質量%である。
圧延後に球状化焼鈍−伸線−球状化焼鈍を施した、直径12.2mm、長さ300mの試験用SCM435鋼の鋼線を素材として、下記工程で潤滑処理を施してからダイス引き抜きによる伸線加工に供した。
まず、加工素材の試験用鋼線を75℃の硫酸水溶液(濃度25%)中に5分間保持して脱スケールを行い、水洗した。次に、下地皮膜処理として、珪酸カリウムを主成分とする珪酸塩下地処理液(三宝化学(株)製MAX−3)を用い、85℃で5分間の浸漬処理を行った後、鋼線を処理液から引き上げ、乾燥させた。この下地処理液は黒鉛その他の潤滑剤を含有していなかった。
次に、潤滑皮膜処理として、鋼線を60℃の石灰石けん液中に5分間浸漬した後、引き上げて乾燥させることにより潤滑皮膜を形成した。実施例で使用した石灰石けん液には、平均粒径5μmの黒鉛粉末を液中の全固形分に対して20%または40%の量で添加し、よく攪拌して液中に均一に分散させてから処理に使用した。一方、比較例で使用した石灰石けん液には黒鉛粉末を添加しなかった。
こうして前処理を施した鋼線を、冷間伸線用ダイスを用いて直径11.8mmに冷間伸線加工して冷間鍛造用の鋼線を得た。伸線加工はダイス前パウダ潤滑剤(乾式潤滑剤)を使用して行った。このパウダ潤滑剤は、常法にしたがってダイス前に配置し、伸線時に引込ませることにより鋼線表面に付着させた。
使用したダイス前パウダ潤滑剤は、消石灰50%、粉末状の石けん(=脂肪酸の金属塩混合物)40%、フッ素樹脂(PTFE)5%、二硫化モリブデン5%からなる組成の粉末混合物であった。石けんは、ステアリン酸ナトリウム15%、ステアリン酸カルシウム15%およびステアリン酸バリウム10%からなるものであった。比較例では、この粉末混合物にさらに平均粒径5μm黒鉛粒子を、粉末全体の20〜60%になる量で配合し、よく混合してから、パウダ潤滑剤として使用した。
従来例として、上記と同じ鋼材を上記と同じ方法で脱スケール・水洗したのち、常法にしたがって燐酸亜鉛皮膜処理または上記の珪酸カリウム系下地皮膜処理を行い、次いで上記と同様に石灰石けん液による潤滑皮膜処理を行ってから、ダイス前パウダ潤滑剤を用いて伸線加工したものも試験に供した。この従来例では、石灰石けん液とパウダ潤滑剤のいずれも黒鉛を含有していなかった。
準備した各供試材について、冷間鍛造時の加工発熱による潤滑皮膜の熱ダメージを想定して、大気中で200℃〜500℃で5分間の加熱保持による熱処理を施した後に、室温にて冷鍛潤滑性の評価を実施した。
冷鍛潤滑性の評価にはバウデン試験を採用し、下記条件で行った:
試験部位:試験片外周部4箇所、
摺動方向:軸方向、
圧子:SUJ2製2mm径の鋼球、
試験荷重:3kgf、
摺動速度:3.6mm/s、
試験環境:室温・大気中。
バウデン試験における摩擦係数(μ)が0.2になるまでの摺動回数によって冷鍛潤滑性を評価した。この時の各熱処理条件における試験片外周部4箇所の摺動回数の最大値の変化を図1に、500℃で熱処理した後の試験片外周部4箇所の摺動回数のバラツキ(最小値と最大値および平均値<●で表示>)を図2に示す。
さらに、伸線後の供試材の外観を目視観察することにより、ダイス前の潤滑層の部分的な剥離の有無を調べた結果を黒鉛粉末の平均粒径と配合率(組成物に基づく質量%)と一緒に表1に併記する。この剥離は冷間鍛造時の焼付き発生の原因となる。
Figure 0004618148
表1および図1〜2に示すように、潤滑皮膜である石灰石けん皮膜とパウダ潤滑剤のどちらも黒鉛粉末を含有していない従来例1および従来例2では、200℃までは高い潤滑性能を示すが、300℃以上になると摺動回数が著しく低下した。
比較例1〜3は、黒鉛粉末をダイス前パウダ潤滑剤だけに配合した例である。この場合は、300℃では摺動回数の最大値はさほど低下しなかったが、400℃以上になると摺動回数の最大値の低下がより大きくなり、特にパウダ潤滑剤への黒鉛粉末の配合量が少ないほど、その低下が目立った。これは、黒鉛粉末をダイス前パウダ潤滑剤に添加しても、皮膜の密着性がよくないため、高温において試験前に皮膜が剥離し、その部分では潤滑性能が著しく劣化するためであると推測される。
実施例1〜2は、本発明にしたがって黒鉛粉末を前処理の石灰石けん液に添加した例である。適正な粒径の黒鉛を適正量で石灰石けん液に添加することにより、300℃以上になっても、摺動回数の最大値は低下しておらず、500℃でも全体に十分な潤滑性が得られた。これは、潤滑皮膜が均一に形成され、かつ皮膜の密着性もよいため、黒鉛粉末を含有する潤滑皮膜が剥離しにくいためであると考えられる。
なお、上記実施例1および2と同じ方法で製造した鋼線と、同じく従来例1および2で製造した鋼線について、速度を変えて冷間鍛造を実施した。その結果、従来例1や2では焼付きを生ずるような高速の冷間鍛造条件であっても、実施例1および2の方法で製造した鋼線は焼付きが生じないことを確認した。
実施例の結果を、各熱処理温度におけるバウデン試験での摺動回数の最大値の変化について示す図である。 実施例の結果を、500℃で熱処理した後の摺動回数のバラツキ(最小値と最大値および平均値)に関して示す図である。

Claims (6)

  1. 液中の全固形分に基づいて15〜50質量%の黒鉛粉末を含有する石灰石けん液で鋼材を処理して表面に乾燥皮膜を形成した後、該鋼材を伸線加工することを特徴とする、冷間鍛造用鋼線の製造方法。
  2. 黒鉛粉末の平均粒径が10μm以下である、請求項1記載の方法。
  3. 前記処理の前に、鋼材表面に、硫酸塩、珪酸塩、硼酸塩、燐酸塩、蓚酸塩の1種または2種以上を含む下地皮膜を形成する、請求項1または2に記載の方法。
  4. 前記伸線加工時に乾式潤滑剤を使用する、請求項1〜3のいずれかに記載の方法。
  5. 乾式潤滑剤がポリテトラフルオロエチレンおよび/または二硫化モリブデンを含有する、請求項4に記載の方法。
  6. 前記鋼材の鋼組成が、質量%で、C:0.03〜1.0%、Si:0.5%以下、Mn:1.5%以下、P:0.02%以下、S:0.02%以下を含有する、請求項1〜5のいずれかに記載の方法。
JP2006028657A 2006-02-06 2006-02-06 冷間鍛造用鋼線の製造方法 Active JP4618148B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006028657A JP4618148B2 (ja) 2006-02-06 2006-02-06 冷間鍛造用鋼線の製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006028657A JP4618148B2 (ja) 2006-02-06 2006-02-06 冷間鍛造用鋼線の製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2007203365A JP2007203365A (ja) 2007-08-16
JP4618148B2 true JP4618148B2 (ja) 2011-01-26

Family

ID=38483281

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2006028657A Active JP4618148B2 (ja) 2006-02-06 2006-02-06 冷間鍛造用鋼線の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4618148B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN105522089A (zh) * 2016-01-18 2016-04-27 中钢集团邢台机械轧辊有限公司 高速钢冷轧辊辊颈的拔长方法

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4797915B2 (ja) * 2006-09-28 2011-10-19 住友金属工業株式会社 冷間鍛造用鋼線の製造方法
JP5497391B2 (ja) * 2009-09-24 2014-05-21 株式会社ブリヂストン ブラスめっき鋼線の製造方法

Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS63104718A (ja) * 1986-10-20 1988-05-10 Sumitomo Metal Ind Ltd 冷間鍛造用棒鋼線材の製造方法
JPH03122192A (ja) * 1989-10-05 1991-05-24 Sumitomo Metal Ind Ltd ハイテンションボルト用母材の潤滑処理方法
JP2003049188A (ja) * 2001-08-09 2003-02-21 Sumitomo Metals (Kokura) Ltd 冷間伸線加工用潤滑剤、冷間伸線材およびその製造方法
JP2003053422A (ja) * 2001-08-20 2003-02-26 Sumitomo Metals (Kokura) Ltd 金属線材およびその製造方法
JP2005097641A (ja) * 2003-09-22 2005-04-14 Sumitomo Metal Ind Ltd 冷間鍛造性と被削性に優れた伸線材

Patent Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS63104718A (ja) * 1986-10-20 1988-05-10 Sumitomo Metal Ind Ltd 冷間鍛造用棒鋼線材の製造方法
JPH03122192A (ja) * 1989-10-05 1991-05-24 Sumitomo Metal Ind Ltd ハイテンションボルト用母材の潤滑処理方法
JP2003049188A (ja) * 2001-08-09 2003-02-21 Sumitomo Metals (Kokura) Ltd 冷間伸線加工用潤滑剤、冷間伸線材およびその製造方法
JP2003053422A (ja) * 2001-08-20 2003-02-26 Sumitomo Metals (Kokura) Ltd 金属線材およびその製造方法
JP2005097641A (ja) * 2003-09-22 2005-04-14 Sumitomo Metal Ind Ltd 冷間鍛造性と被削性に優れた伸線材

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN105522089A (zh) * 2016-01-18 2016-04-27 中钢集团邢台机械轧辊有限公司 高速钢冷轧辊辊颈的拔长方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2007203365A (ja) 2007-08-16

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CN100343374C (zh) 用于形成保护膜的水性组合物
WO2013129268A1 (ja) 塑性加工用水溶性潤滑剤、塑性加工用金属材および金属加工品
EP1319703B1 (en) Aqueous lubricant for plastic working of metallic material and method for forming lubricant film
WO2003035929A1 (fr) Procede de fabrication de tige de fil metallique destine au travail des plastiques
WO2003080774A1 (en) Metal soap-coated particle, article made with the same, process for production, lubricating coating agent, and lubricating coating film
WO2002012419A1 (fr) Lubrifiant aqueux pour le travail au plastique d'un materiau metallique et procede d'elaboration d'un film lubrifiant
JP4618148B2 (ja) 冷間鍛造用鋼線の製造方法
US20030176294A1 (en) Aqueous one step type lubricanting agent for efficient cold forging
JP5482463B2 (ja) 多段成形用高潤滑処理鋼板
JP4939172B2 (ja) 塑性加工用水溶性潤滑剤、塑性加工用金属材および金属加工品
KR102105304B1 (ko) 내식성 및 가공 후의 외관이 우수한 강선재
JP4797915B2 (ja) 冷間鍛造用鋼線の製造方法
JP3778026B2 (ja) 冷間伸線加工用潤滑剤、冷間伸線材およびその製造方法
WO2015146466A1 (ja) 耐食性及び加工性に優れた皮膜を有する鋼線材及びその製造方法
CN107250432B (zh) 冷镦用塑性加工金属材料的非磷被膜处理方法
US7037384B2 (en) Lubricating chemical coating for metalworking
JP4384641B2 (ja) 塑性加工用金属材料
JP2006272461A (ja) 塑性加工用金属材料およびその製造方法ならびに塑性加工用金属材料の表面処理剤
JP6216208B2 (ja) 塑性加工用非りん化成処理剤、処理液、化成皮膜及び化成皮膜を有する金属材料
JP3744392B2 (ja) 金属線材およびその製造方法
JP2009185311A (ja) 塑性加工用金属材
CN105316664B (zh) 金属表面处理方法及金属表面处理剂
JP4078689B2 (ja) 高強度ボルト用母材の潤滑処理方法
JP3462632B2 (ja) 金属材料の塑性加工用水系潤滑剤組成物及びその表面処理方法
WO2017057385A1 (ja) 耐食性及び加工後の外観に優れた鋼線材

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20080317

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20100913

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20100928

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20101011

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131105

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4618148

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313115

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131105

Year of fee payment: 3

R371 Transfer withdrawn

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R371

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313115

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131105

Year of fee payment: 3

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313115

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

S533 Written request for registration of change of name

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313115

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350