JP4617267B2 - 球状シリカ粉末の製造方法 - Google Patents

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本発明は、球状シリカ粉末の新規な製造方法に関する。詳しくは、中位径が1〜50μmの球状粒子であって、ナノメートル領域の細孔径を有するメソ細孔を有する球状シリカ粉末を効率よく製造する方法に関する。
従来、工業的に触媒担体や吸着剤として使用されるシリカゲルには、ハンドリングがよく、充填しやすいなどの理由から、形状を球状にしたシリカゲルがよく用いられている。
球状シリカ粉末ゲルの製造方法は、一般に、ゾル液を油中に滴下し、ゲル化させて球状のシリカゲルを製造する油中成形造粒法が知られている。従来の油中成形造粒法は、非特許文献1や非特許文献2に記載のように珪酸アルカリの水溶液と、硫酸のような鉱酸とでシリカゾルを調製し、そのシリカゾル液を油中に滴下し、油中での溶液の界面張力を利用して、球状の粒子としてゲル化させる製造方法である。具体的には、珪素源の重縮合反応を抑制するために室温以下に保存したゾル液を、70℃前後に加熱された油中に滴下し、球状に成形した後に、数分でゲル化させることで球状シリカ粉末ゲルを作成する方法である。
また、その他の球状シリカ粉末ゲルの製造方法として、超音波発生装置を利用した造粒法が挙げられる。具体的には、上記の油中成形造粒法と同様に、珪酸アルカリの水溶液と硫酸のような鉱酸とでシリカゾルを調製し、そのシリカゾル液を超音波発生装置に導入し、超音波の振動によりゾル液の液滴を作製して球状化する方法である。
しかしながら、油中成形造粒法では、ノズルから吐き出される液滴に球状シリカ粉末ゲルの粒径が影響を受けるので、吐き出される液滴量の制御が困難であり、中位径が数mmの球状シリカ粉末ゲルとなる。
従って、従来の油中成形造粒法では、ナノメートル領域の細孔径を有するメソ細孔を有する球状シリカ粉末を製造することができるものの、中位径が1〜50μmの球状シリカ粉末ゲルを製造することが困難であるという課題があった。
また、前記超音波発生装置を用いて、吐き出される液滴を小さくする場合は、超音波発生装置を必要とし、高コストになり、また、生産性に劣るため、工業的に不利であるという課題もある。
また、スピノーダル分解を伴う相分離を利用してシリカを製造する方法が公知である。この方法は、上記相分離の過渡状態でゲル化を行うことにより、マクロ細孔とこれに連通するメソ細孔とを有する、「二元細孔シリカ」を得る目的で専ら採用されている。上記方法を更に詳細に説明すれば、珪素源、水溶性高分子及び酸触媒を含むゾル液を調製した後、温度、pH等を調整しながら該ゾル液のゲル化を進行せしめ、得られたシリカゲルを水洗し、硝酸ナトリウムなどの水溶性の塩類を除去し、次いで、乾燥、焼成により、シリカを得る方法である(特許文献1参照)。
尚、上記文献においては、相分離の過渡構造においてゲル化を完結させない場合は、相分離したシリカは最終的に粒子凝集体となることが示されている。しかし、かかる記載は現象を示すに止まり、該ゲル化した凝集体を個々の粒子に解砕することは全く意識されていなかった。
また、本発明者らの確認によれば、前記相分離によって得られる粒子凝集体より球状シリカ粉末を得るため、これを解砕するとシリカ粒子の球状の形状がかなり破壊されて不定形粒子が増加することが判った。
WO 02/085785公報 造粒ハンドブック 日本粉体工業技術協会編 662頁 加賀美敏郎、林瑛 監修、「高純度シリカの製造と応用」、株式会社シーエムシー、1999年9月13日発行、229頁
従って、中位径が1〜50μmの球状粒子であって、ナノメートル領域の細孔径を有するメソ細孔を有する球状シリカ粉末を効率よく製造する方法の開発が望まれていた。
本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意研究を重ねてきた。その結果、スピノーダル分解を進行せしめて、球状のシリカゲルをゲル化させ、そのゲル体の水分を特定の割合乾燥せしめた後解砕することにより、前記球状を維持したままのシリカ粉末が得られ、上記課題を全て解決できることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、スピノーダル分解を伴う相分離を起こし得る、珪酸のゾル液を使用し、該ゾル液のスピノーダル分解を伴う相分離を進行せしめて球状のシリカ粒子の集合体よりなるゲル体を生成させ、次いで、該ゲル体の水分を3〜30質量%とした後、解砕することを特徴とする球状シリカ粉末の製造方法である。

本発明によれば、スピノーダル分解が誘起される相分離において、ゾル液の反応組成、反応温度を調整することにより、中位径が1〜50μmであって、ナノメートル領域の細孔径を有するメソ細孔を有する球状シリカ粉末を経済的に且つ安定して製造することが可能である。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明において、珪酸のゾル液は、スピノーダル分解による相分離を起こし得るものであれば、公知のものが特に制限なく使用される。一般には、珪酸源をポリマー(水溶性高分子)やアルキル硫酸塩および酸と共に極性溶媒中に分散せしめたものが好適である。
上記珪酸源としては、珪酸ナトリウムが使用でき、特に珪酸ナトリウムの濃厚水溶液である水ガラスが安価であるため好ましい。水ガラスは、珪酸アルカリ金属塩、水溶性高分子、アルキル硫酸塩及び酸からなる混合溶液(以下、ゾル液という)調製時に適宜水で希釈して用いればよいため一定の種類のものに限定されない。シリカゲルを濃アルカリ水溶液で溶解して直接作製してもよく、あるいはJIS工業規格に則った市販の水ガラスでもよい。とりわけJIS規格の水ガラスである珪酸ナトリウムJIS3号またはそれと同等のものが原料として取扱いやすい。
また、水溶性高分子としては、有機高分子であって、珪素源を含有する溶液中において均一に溶解することができるものが好適である。具体的には、高分子金属塩であるポリスチレンスルホン酸のナトリウム塩またはカリウム塩、高分子酸であって解離してポリアニオンとなるポリアクリル酸、高分子塩基であってポリカチオンを生ずるポリアクリルアミンまたはポリエチレンイミン、中性高分子であって主鎖にエーテル結合を持つポリエチレンオキシド、側鎖にヒドロキシル基を有するポリビニルアルコール、もしくはカルボニル基を有するポリビニルピロリドン等である。
これらのうち、ポリアクリル酸およびポリビニルアルコールが、取扱いが容易であり好ましい。ポリアクリル酸は分子量15,000〜300,000、好ましくは20,000〜150,000のものが好適である。
また、水溶性高分子の代替として、アルキル硫酸塩を使用してもよい。本発明で用いるアルキル硫酸塩は、一般式
R−OSO
(式中、Rは直鎖状アルキル基、Mはアルカリ金属を示す。)
で表すことができ、Rとして炭素数12〜18の直鎖状アルキル基が好適に用いられるが、これらに限定されるものではない。また、該アルキル硫酸塩は代表的にはナトリウム塩が用いられるが、他のアルカリ金属塩のものを用いることもできる。これらアルキル硫酸塩のうちRが炭素数12のドデシル硫酸ナトリウムが入手の容易さ、価格等の観点から特に好適に用いられる。
アルキル硫酸塩は単独で用いてもよいし、あるいは二種以上のものを混合して用いることもできる。
珪酸アルカリ金属塩の重合反応の触媒として働き、ゲル化を促進するために添加される酸としては、通常硫酸、塩酸、硝酸等の鉱酸または有機酸が使用される。最終的な酸の濃度は、最終溶液1リットルあたり、0.1〜5モル、好ましくは1〜4モルの範囲が好ましい。
また、ゾル液調製の際に用いる極性溶媒としては、水を好適に用いることができる。そして、ゾル液の調製は、前記水溶性高分子、またはアルキル硫酸塩を水の如き極性溶媒に溶解させ、これに酸を添加し、溶液を酸性とした後、撹拌しながら水ガラスを添加する方法を採用することができる。
本発明において、ゾル液中のSiO含有率は2〜20重量%とするのが好ましく、特に5〜11質量%とするのが好ましい。また、アルキル硫酸塩の濃度は、0.5〜5質量%とするのが好ましく、特に1〜2質量%とするのが好ましい。また、水溶性高分子の濃度は、1〜10質量%とするのが好ましく、特に4〜7質量%とするのが好ましい。
また、酸の濃度は、ゾル液1リットルあたり、0.1〜5モル、好ましくは1〜4モルの範囲が、後述のスピノーダル分解を伴う相分離を進行させて球状のシリカ粒子の集合体よりなるゲル体を生成させるために好ましい。そして、該ゾル液のpHは、2以下とすることが好ましい。
上記スピノーダル分解を伴う相分離において、均一なゾル液の状態から、酸触媒の存在下で、徐々にシリケートの重合反応が進行するに伴い、シリカの骨格が形成され、更に相分離を進行させることにより、最終的には、球状シリカ粒子の凝集体よりなるゲル体が生成する。
本発明において、前記スピノーダル分解を伴う相分離を進行せしめるための容器は、その壁面が表面エネルギーの低い材質によって構成されることが、不定形の粒子含有量の少ない球状粒子を得るために望ましい。
即ち、本発明者らは、前記スピノーダル分解を伴う相分離を進行せしめる際に、反応容器の壁面の表面エネルギーの違いによって、解砕後の不定形粒子の割合が大きく変化するという知見を得た。即ち、かかる表面エネルギーが大きい、ガラス等の容器内で相分離を進行させた場合、容器の壁面では、その表面に従ってゲル体が成長するため、ゾル液が容器壁面と接した部分ではゲル体が球状となり難く、得られる粒子凝集体よりなるゲル体を解砕した場合に、これが不定形粒子となって存在することを見出した。
本発明者らの確認によれば、容器の壁面の表面エネルギーは、50mN/m以下、特に、40mN/m以下の材質であることが好ましい。上記表面エネルギーが50mN/mを超える場合、具体的には、ガラス(固体の表面エネルギー:70mN/m)製の容器内で相分離を行いゲル化させた場合、得られる球状シリカ粉末に不定形のシリカ粒子が多く混入するのみでなく、それにより粒度分布もブロードなものになる。
前記表面エネルギーを有する材質を具体的に例示すれば、ポリエチレン(固体の表面エネルギー:37.1mN/m)、ポリプロピレン(固体の表面エネルギー:30.7mN/m)等が挙げられる。
本発明において、球状のシリカ粒子の集合体よりなるゲル体を生成させるためのゲル化は、上記のようにして調製したゾル液を密閉容器などに入れ、0〜90℃で、好ましくは20〜70℃で、前記相分離が十分進行する時間、例えば、10分〜1週間、さらに好ましくは1時間〜24時間放置することにより行う。
作製された湿潤ゲルを乾燥する前にナトリウム等のアルカリ金属を除去するために洗浄する必要がある。これは、洗浄を行わずに、球状のシリカ粒子の集合体を乾燥した場合に、ナトリウム等の不純物が球状のシリカ粒子に混合するからである。
また、作製された湿潤ゲルを乾燥する前にナトリウム等のアルカリ金属を除去する洗浄を行うことが好ましい。かかる洗浄は、ゲルを水に漬け、厚さが1cm程度あるゲルでは室温で12時間以上放置することにより行うが、ゲルの厚さがこれより薄ければより短時間で洗浄可能である。
水洗の操作で不純物を除去後、メソ孔径の制御を行うために二元細孔シリカビーズをアンモニアに浸漬させる、「熟成」の操作を行ってもよい。かかる熟成は、0.01〜10規定のアルカリ溶液中で0〜80℃の温度で行うのが好ましい。これら熟成条件は、得られる球状シリカ粉末において、目的とするナノ細孔の平均細孔径に対して適宜選択することができる。
また、熟成後のゲルは、30〜80℃で数時間〜数十時間放置して乾燥を行う。
本発明において、上記シリカ粒子の凝集体よりなる湿潤状態のゲル体を、水分が30質量%以下、好ましくは、20質量%以下とした後、解砕することを特徴とする。
即ち、シリカ粒子の凝集体よりなるゲル体の水分が30質量%以上の状態で解砕を行った場合、シリカ粒子の強度が弱いため、個々の粒子の球形の形状が破壊され、不定形粒子が多く生成し、球状のシリカを得ることは困難となる。
また、上記ゲル体の水分を低減し過ぎた場合は、解砕に多大のエネルギーを必要とするため、また、乾燥工程で多大なエネルギーと時間を要するため、かかるゲル体の水分を、3質量%以上、好ましくは、5質量%以上として解砕することが好ましい。
本発明において、前記球状のシリカ粒子の集合体よりなるゲル体の水分量を30質量%以下とする方法は特に制限されないが、公知の乾燥手段、例えば、加熱乾燥、送風乾燥等による方法が好適である。
また、本発明において、前述の方法により水分量を調整されたシリカ粒子の凝集体を解砕する方法については、特に限定されない。例えば、乳鉢、ボールミル、ビーズミル等が好ましい。そのうち、工業的には、ボールミルが最も好適である。
ボールミルで使用されるボール径については特に限定されないが、5〜50φが好適に用いられる。
また、解砕の程度は、凝集体を構成する球状粒子のレベルまで解砕し得るエネルギーが適宜選択される。
本発明において、ゲル体を解砕後、必要に応じて乾燥を行うことが好ましい。かかる乾燥は、前記ゲル体の水分量の調整において採用される乾燥手段が制限なく採用される。
また、乾燥後に有機物を除去するために焼成することが好ましい。かかる焼成温度は、500〜1100℃が好ましい。
以上の本発明の方法によって得られる球状シリカ粉末は、個々の粒子がナノメートル領域の細孔径を有するメソ細孔を持つ球状シリカ粉末である。さらに、球状粒子の粒径は均一で、球状のシリカとして、最適な構造となっている。
以下、実施例を示して本発明をさらに具体的に説明する。
(窒素吸着法による比表面積測定)
液体窒素温度における窒素の吸着量を絶対平衡吸着圧力0.35MPa以下で、BET法により比表面積計算を行った。高速比表面積/細孔分布測定装置(マイクロメリティックス社製 ASAP2010)を用い、予め120℃で24時間乾燥し、秤量後200℃で2時間減圧処理した後の測定試料について、吸着等温線から比表面積と細孔径分布を算出した。
(平均粒子径の測定)
1mm以下のシリカ粒子の平均粒子径は、レーザー回折散乱法粒度分布計(コールター社製LS−230)により測定した。測定用の分散液の調製は「粒子計測技術」(粉体工学会編、1994年日刊工業社出版、23頁)に準じた。重量積算分布の50%となる粒子径を平均粒子径とした。
実施例1
平均分子量25,000のポリアクリル酸(以下HPAAという)共存下、珪酸アルカリ金属塩として水ガラス(4号珪曹)より、平均粒子径10μmの球状シリカ粉末を作製した。仕込み組成は、重量比で水:濃硝酸(60wt%):HPAA:水ガラス=97:37:13:70とし、室温で攪拌し均一溶液とした後、25℃で静置しゲル化させた。この時、容器はポリプロピレン製(固体の表面エネルギー:30.7mN/m)を使用した。ナトリウム除去のために該ゲルを水洗した後、50℃で乾燥を行った。乾燥後のゲル体(水分量20質量%)を、乳鉢を用いて粉砕し、球状シリカ粉末を作製した。得られた球状シリカ粉末を600℃で焼成し、球状シリカ粉末を得た。該球状シリカ粉末には、平均粒子径10μmで球状の構造で存在していることを電子顕微鏡(図1)で確認し、レーザー回折散乱法により平均粒子径が10μmであることを確認した(図2)。また、窒素吸着法によりナノ細孔の平均細孔径が2nmであることを確認した。
実施例2
珪酸アルカリ金属塩として水ガラス(3号珪曹)、アルキル硫酸塩としてドデシル硫酸ナトリウムとしてドデシル硫酸ナトリウム(以下、SDSという)、酸触媒として硝酸を用いて、球状のシリカを作製した。
仕込み組成は、重量比で水:濃硝酸(60wt%):SDS:水ガラス=97:37:3.5:55とし、50℃で攪拌し均一溶液とした後、50℃で静置しゲル化させた。ナトリウム除去のために該ゲルを水洗した後、50℃で乾燥を行った。乾燥後のゲル体(水分量20質量%)を、乳鉢を用いて粉砕し、球状シリカ粉末を作製した。作製したシリカを600℃で焼成し、球状シリカ粉末を得た。該球状シリカ粉末は、平均粒子径10μmで球状の構造で存在していることを電子顕微鏡(図3)で確認し、レーザー回折散乱法により平均粒子径が10μmであることを確認した(図4)。また、窒素吸着法によりナノ細孔の平均細孔径が2nmであることを確認した。
比較例1
平均分子量25,000のポリアクリル酸(以下HPAAという)共存下、珪酸アルカリ金属塩として水ガラス(4号珪曹)より、平均粒子径10μmの球状シリカ粉末を作製した。仕込み組成は、重量比で水:濃硝酸(60wt%):HPAA:水ガラス=97:37:13:70とし、室温で攪拌し均一溶液とした後、25℃で静置しゲル化させた。この時、容器はポリプロピレン製(固体の表面エネルギー:30.7mN/m)を使用した。ナトリウム除去のために該ゲルを水洗した後、湿潤状態のゲル体(水分量80質量%)を乳鉢にて、解砕した。その後、50℃で乾燥させ、さらに解砕し、600℃で焼成を行い、シリカを作製した。該シリカは、個々の粒子が欠けており、不定形の構造で存在していることを電子顕微鏡で確認した。
実施例1で得られた球状シリカ粉末のSEM写真 実施例1で得られた球状シリカ粉末の粒度分布を示す図 実施例2で得られた球状シリカ粉末のSEM写真 実施例2で得られた球状シリカ粉末の粒度分布を示す図

Claims (3)

  1. スピノーダル分解を伴う相分離を起こし得る、珪酸のゾル液を使用し、該ゾル液のスピノーダル分解を伴う相分離を進行せしめて球状のシリカ粒子の集合体よりなるゲル体を生成させ、次いで、該ゲル体の水分を3〜30質量%とした後、解砕することを特徴とする球状シリカ粉末の製造方法。
  2. 前記スピノーダル分解を、表面エネルギーが50mN/m以下である材質よりなる内壁を有する容器内で進行せしめる請求項1記載の球状シリカ粉末の製造方法。
  3. ゾル液が、珪素源、水溶性高分子、及び酸を含有する、pH2以下のゾル液である請求項1記載の球状シリカ粉末の製造方法。
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