JP4614899B2 - レーザビーム走査ユニット及び画像形成装置 - Google Patents

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Description

本発明は、複数の光源から射出されたレーザビームを、隣接するレーザビームが主走査方向に互いに所定角度Δθをなすべくポリゴンミラーに照射させ、このポリゴンミラーでの各レーザビームの反射光を感光ドラムに照射させるマルチビーム方式のレーザビーム走査ユニット及び画像形成装置に関するものである。特に、記録紙上に画像を形成する装置である複写機、プリンタ、ファクシミリ、インターネットファクシミリ、及び、これらの機能の内のいずれかの機能を有する複合機に関するものである。
従来、電子写真方式により記録紙上に画像を形成する複写機等の画像形成装置においては、高速化、高画質化の要求がある。この要求に対して、種々の提案が開示されている。
例えば、複数の光源から射出されたレーザビームを、隣接するレーザビームが主走査方向に互いに所定角度Δθをなすべくポリゴンミラーに照射させ、このポリゴンミラーでの各レーザビームの反射光を感光ドラムに照射させるマルチビーム方式のレーザビーム走査ユニットを有する画像形成装置が提案されている(特許文献1参照)。このような画像形成装置では、光源の個数に略比例して、解像度(又は、印刷速度)を向上させることが可能となる。
特開2003−84222号公報
このような画像形成装置では、感光ドラム上における反射光の照射位置は、主走査方向に所定角度Δθに対応した距離だけ離間するため、主走査方向の同一位置に照射するためには、レーザビーム毎に発光タイミングを遅延させる必要がある。
しかしながら、レーザビーム毎に発光タイミングを遅延させると、遅延された時間に感光ドラムの回転速度(周速)を乗じた距離の分だけ、感光ドラムに形成させる潜像が副走査方向に、解像度から決定される所定のビームピッチ以上に離間することになり画質の劣化を引き起こす。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであって、高画質を実現可能なマルチビーム方式のレーザビーム走査ユニットの製造方法、レーザビーム走査ユニット、画像形成装置及びレーザビーム走査ユニットの調整方法を提供することを目的としている。
上記目的を達成するために記載のレーザビーム走査ユニットは、複数の光源から射出されたレーザビームを、隣接するレーザビームが主走査方向に互いに所定角度Δθ(Δθ>0°)をなすべくポリゴンミラーに照射させるとともに、前記複数のレーザビームの感光ドラム上の主走査方向の書き込み位置が同じとなるように前記複数の光源のそれぞれの発光タイミングをずらすレーザビーム走査ユニットであって、前記所定角度Δθを所定の上限値Δθ0以下とするべく光学系が構成され、前記所定の上限値Δθ0は、副走査方向の解像度D、前記ポリゴンミラーの面数M、及び、前記光源の個数Nの少なくともいずれか1つに基づいて設定され、
前記所定の上限値Δθ0(rad)は、
Δθ0=α×(4π×D)/(25.4×M×N)
ここで、
α:ジッタの画像劣化の発生を防止するものであって、前記副走査方向のビームピッチのズレ量として許容し得る最大の許容ズレ量(mm)
D:副走査方向の解像度(dpi)
M:ポリゴンミラーの面数
N:光源の個数
であることを特徴とする。
また上記のレーザビーム走査ユニットは前記許容ズレ量αが、略0.001mmであることを特徴としている。
さらに上記のレーザビーム走査ユニット、前記複数の光源とポリゴンミラーと間に、前記所定角度Δθを所定の上限値Δθ0以下とするべくレーザビームの光路を変更するプリズムが配設されていることを特徴としている。
また画像形成装置はレーザビーム走査ユニットと、前記レーザビーム走査ユニットからのレーザビームが照射されて、画像が形成される感光ドラムとを備えることを特徴としている。
本願のレーザビーム走査ユニットによれば、所定角度Δθを所定の上限値Δθ0以下とするべく光学系が構成されているため、隣接するレーザビームが互いに所定角度Δθをなしてポリゴンミラーに照射されることに伴う画質の劣化を防止することができる。
すなわち、隣接するレーザビームが主走査方向に互いに所定角度Δθをなしてポリゴンミラーに照射されることに伴い、感光ドラムに形成させる潜像が副走査方向に所定角度Δθに対応する距離だけ離間することにより画質の劣化が発生するが、所定角度Δθを所定の上限値Δθ0以下とするべく光学系が構成されているため、潜像の副走査方向へのズレの発生が抑制されるのである。
また上記のレーザビーム走査ユニットによれば、所定の上限値Δθ0が、副走査方向の解像度D、ポリゴンミラーの面数M、及び、光源の個数Nの少なくともいずれか1つに基づいて設定されているため、適正な上限値Δθ0を設定できる。
さらに上記のレーザビーム走査ユニットによれば、所定の上限値Δθ0(rad)が、
Δθ0=α×(4π×D)/(25.4×M×N)
ここで、
α:許容ズレ量(mm)
D:副走査方向の解像度(dpi)
M:ポリゴンミラーの面数
N:光源の個数
であるため、潜像の副走査方向へのズレ量を許容ズレ量α以下とすることができる。
また上記のレーザビーム走査ユニットによれば、許容ズレ量αが、略0.001mmであるので、潜像の副走査方向へのズレ量を0.001mm以下とすることができる
さらに上記のレーザビーム走査ユニットによれば、複数の光源とポリゴンミラーと間に、所定角度Δθを所定の上限値Δθ0以下とするべくレーザビームの光路を変更するプリズムが配設されているため、所定角度Δθを容易に所定の上限値Δθ0以下とすることができる。
また本願に記載の画像形成装置によれば、上記のレーザビーム走査ユニットからのレーザビームが照射されて、感光ドラムにおいて、画像が形成されるため、隣接するレーザビームが互いに所定角度Δθをなしてポリゴンミラーに照射されることに伴う画質の劣化を抑制することが可能な画像形成装置を実現することができる。
以下、本発明に係る画像形成装置の一例について図面を参照して説明する。図1は、本発明に係る画像形成装置の概略構成の一例を示すブロック図である。なお、ここでは、画像形成装置が、プリンタである場合について説明するが、記録紙上に画像を形成する他の画像形成装置(例えば、ファクシミリ、インターネットファクシミリ、複写機、複合機等)である形態でもよい。図1に示すように、プリンタ1は、制御部11、表示部12、操作部13、及び、印刷処理部14を備えている。なお、プリンタ1は、図略のパーソナルコンピュータと通信可能に接続され、パーソナルコンピュータからの指示を受け付けて、記録紙上に画像を形成するものである。
制御部11は、プリンタ1全体の動作を制御するものであって、CPU(Central Processing Unit)111と、RAM(Random Access Memory)112とを備えている。
表示部12は、LCD(Liquid Crystal Display)、LED(Light Emitting Diode)等を備え、制御部11(CPU111)からの指示に基づき、設定情報、ガイダンス情報、メッセージ情報等をユーザから視認可能に表示するものである。
操作部13は、ユーザからの操作入力を受け付けて、受け付けられた操作入力に対応する操作入力情報を生成し、制御部11(CPU111)に出力するものである。操作部13は、例えば、テンキー、スタートボタン等の各種ボタン、及び、表示部12に配設されたLCDと一体に形成されたタッチパネル等を備えている。
印刷処理部14は、記録紙上に電子写真方式で画像(ここでは、パーソナルコンピュータから受け付けられる画像情報に対応する画像)を形成するものであって、本発明に係るレーザビーム走査ユニット2、現像ユニット141、及び、感光ユニット142を備えている。レーザビーム走査ユニット2は、静電潜像をレーザビームによって感光ドラム142aの表面に形成するものである。現像ユニット141は、レーザビーム走査ユニット2により形成された静電潜像にトナーを付着させてトナー像を形成するものである。感光ユニット142は、感光ドラム142aを備え、まず、感光ドラム142aの表面が帯電ローラによって略均一に帯電され、次に、レーザビーム走査ユニット2によって、静電潜像が形成され、現像ユニット151によって、トナーが付着されてトナー像が形成されるものである。
図2は、本発明に係るレーザビーム走査ユニット2の一例を示す構成図である。レーザビーム走査ユニット2は、第1光源211、第2光源212、カップリングレンズ221、222、プリズム25、シリンダレンズ26、ポリゴンミラー27、及び、fθレンズ28を備えている。第1光源211は、例えば、レーザダイオードを備え、所定波長のレーザ光をポリゴンミラー27に向けて照射するものである。第2光源212は、例えば、レーザダイオードを備え、第1光源211と同一波長のレーザ光を、ポリゴンミラー27に向けて照射するものである。なお、ここでは、第1光源211からのレーザビームと第2光源212からのレーザビームとが、主走査方向に互いに所定角度Δθだけなしてポリゴンミラー27に入射されるべく、第1光源211、第2光源212等が配設されている。
カップリングレンズ221、222は、第1光源211及び第2光源212からの放射状に拡散するレーザビームを、それぞれ、略平行光線とするものである。シリンダレンズ26は、カップリングレンズ221、222とポリゴンミラー27との間に配設され、第1光源211及び第2光源212からのレーザビームを、それぞれ、ポリゴンミラー27の反射面上の同一位置(例えば、ポリゴンミラー27の1の反射面における略中央位置)に収束させるものである。プリズム25は、第1光源211からのレーザビームの光路を変更するものである。
ポリゴンミラー27は、多角形(ここでは、5角形)の角柱状のミラーであって、図2の紙面に垂直な方向の中心軸を中心として、所定の速度(ここでは、回転数R(rpm))で回転するべく構成されている。ことにより、第1光源211及び第2光源212からのレーザビームを反射して、fθレンズ28を介して、感光ドラム142a上で主走査方向に走査させるものである。
fθレンズ28は、ポリゴンミラー27により反射された第1光源211及び第2光源212からのレーザビームの感光ドラム142a上の主走査方向の走査速度(=移動速度)を一定速度とするものである。すなわち、ポリゴンミラー27により反射された第1光源211及び第2光源212からのレーザビームを、fθレンズ28を介さずに感光ドラム142a上に照射した場合には、これらのレーザビームの感光ドラム142a上での主走査方向の走査速度は、感光ドラム142aの中心に近いほど遅く、両端部に近づくほど速くなる。その結果、感光ドラム142a上(以下、「像面上」という)に形成される画像が歪むことになるため、fθレンズ28は、これを抑制するために配設されるものである。
また、光源211、212と、シリンダレンズ26との間には、それぞれ、カップリングレンズ221、222、平板ガラス231、232、及び、ウェッジプリズム241、242が順に配設され、ウェッジプリズム241とシリンダレンズ26との間には、プリズム25が配設されている。
ウェッジプリズム241、242は、それぞれ、第1光源211及び第2光源212からのレーザビームLB1、LB2に関して、ポリゴンミラー27での反射光の感光ドラム142a上の副走査方向位置を調整するものである。ウェッジプリズム241、242は、プリズムの主軸を中心に回転可能に構成され、回転することにより、出射光の入射光に対してなす角を変化させることができるものである。すなわち、ウェッジプリズム241、242を所定方向(例えば、時計回り)に回転することにより、それぞれ、第1光源211及び第2光源212からのレーザビームLB1、LB2の反射光の感光ドラム142a上の副走査方向位置を図2の紙面表面方向に移動させ、ウェッジプリズム241、242を逆方向(例えば、反時計回り)に回転することにより、それぞれ、第1光源211及び第2光源212からのレーザビームLB1、LB2の反射光の感光ドラム142a上の副走査方向位置を図2の紙面裏面方向に移動させ得るものである。
プリズム25は、第1光源211からのレーザビームLB1を、第2光源212からのレーザビームLB2に対して所定角度Δθをなしてポリゴンミラー27に入射させるべく、第1光源211からのレーザビームLB1の光路を変更するものである。
次に、第1光源211からのレーザビームと第2光源212からのレーザビームとが、互いに所定角度Δθだけなしてポリゴンミラー27に入射されることに伴う画質の劣化について説明する。上述のように、ポリゴンミラー27に対し、第1光源211からのレーザビームと第2光源212からのレーザビームとが、所定角度Δθ(rad)をなして入射された場合、像面上での両ビームスポット位置の主走査方向の離間距離L(mm)(図2参照:以下、便宜上、「主走査方向のビームピッチL」という)は、fθレンズ28の主走査方向の焦点距離f(mm)を用いて、次の(1)式で与えられる。
L=f×Δθ (1)
また、副走査方向のビームピッチLv(mm)は、解像度がD(dpi)の時には、次の(2)式で与えられる。
Lv=25.4/D (2)
すなわち、像面上において、(2)式で与えられるビームピッチに合わせることで所望の解像度を得ることができるのである。
ところで、第1光源211及び第2光源212からのレーザビームの像面上での両ビームスポット位置が、主走査方向に距離Lだけ離間しているため、像面上の主走査方向の同じ位置に書き込む場合には、第1光源211及び第2光源212の発光のタイミングをズラす必要がある。すなわち、第2光源212の発光タイミングを、第1光源211に対して、所定時間だけ遅延させる必要がある。
ここで、上述のように、第2光源212の発光タイミングを、第1光源211に対して、所定時間だけ遅延させることに伴う、副走査方向のビームピッチのズレ量を求める。まず、ポリゴンミラー27の回転数R(rpm)は、感光ドラム142aの回転速度(周速)Vp(mm/sec)、解像度D(dpi)、ポリゴンミラー27の面数M(図2に示す例では、M=5)、光源の個数N(図2に示す例では、N=2)を用いて、次の(3)式で与えられる。
R=Vp×D×60/(25.4×M×N) (3)
次に、fθレンズ28を透過するレーザビームの像面上の主走査方向位置yは、fθレンズ28の焦点距離f(mm)、及び、走査角θ(rad)を用いて、次の(4)式で与えられる。
y=f×θ (4)
そこで、(4)式を時間微分することにより、像面上のレーザビームの主走査方向の速度Vs(mm/sec)は、次の(5)式で与えられる。
Vs=dy/dt=f×dθ/dt (5)
一方、ポリゴンミラー27の角速度は、ポリゴンミラー27の回転数R(rpm)を用いて次の(6)式で与えられる。
dφ/dt=2πR/60 (6)
また、走査角θとポリゴンミラー27の回転角度φ(rad)との間には、次の(7)式の関係がある。
θ=2×φ (7)
従って、レーザビームの主走査方向の速度Vs(mm/sec)は、(5)式に(6)式及び(7)式を代入することにより、次の(8)式で与えられる。
Vs=4πfR/60 (8)
更に、(8)式に(3)式を代入することにより、次の(9)式が得られる。
Vs=4π×f×Vp×D/(25.4×M×N) (9)
従って、像面上での主走査方向のビームピッチが、上述のように、L(mm)である場合には、第1光源211を基準とする第2光源212の発光のタイミングの遅延時間ΔT(sec)は、上記(9)式を用いると、次の(10)式で求められる。
ΔT=L/Vs=25.4×L×M×N/(4π×f×D×Vp) (10)
そこで、副走査方向のビームピッチのズレ量ΔLv(mm)は、(10)式より、次の(11)式で与えられる。
ΔLv=ΔT×Vp=25.4×L×M×N/(4π×f×D) (11)
更に、(11)式に(1)式を代入することにより、副走査方向のビームピッチのズレ量ΔLv(mm)は、次の(12)式で与えられることになる。
ΔLv=25.4×Δθ×M×N/(4π×D) (12)
静止状態での副走査方向のビームピッチを本来の値(=25.4/D(mm))となるように調整した場合であっても、(12)式からわかるように、ポリゴンミラー27に入射する複数の(ここでは2の)レーザビームの角度Δθ等が適正な値ではない場合には、副走査方向のビームピッチのズレ量ΔLv(mm)だけズレが発生することになり、図3、4を用いて後述するように、ジッタ等の画像劣化が発生することになる。
本発明は、隣接するレーザビームのなす角度Δθを図2に示すプリズム25を配設すること等により適正な値とする(後述する、上限値Δθ0以下とする)ことによって、上記(12)式により与えられるズレ量ΔLv(mm)を所定値(許容ズレ量α:例えば、「1μm」)以下として、ジッタ等の画像劣化の発生を防止するものである。
以下、本発明の特徴について具体的に説明する。隣接するレーザビームのなす角度Δθの上限値Δθ0は、(12)式のズレ量ΔLvを許容ズレ量αに置き換えて、角度Δθについて解くことにより、次の(13)式で与えられる。
Δθ0=α×(4π×D)/(25.4×M×N) (13)
ここで、
α:許容ズレ量(mm)
D:副走査方向の解像度(dpi)
M:ポリゴンミラーの面数
N:光源の個数
である。
ここで、許容ズレ量αは、副走査方向のビームピッチのズレ量ΔLvとして許容し得るズレ量の最大値であって、例えば、0.001mm(=1μm)である。以下に、副走査方向の解像度Dが600dpi、ポリゴンミラーの面数Mが5、光源の個数Nが2である場合について具体的に検討する。許容ズレ量αを、例えば、0.001mmとすると、上記(13)式より、上限値Δθ0は、略1.5×π/180(rad)(=1.5°)となる。従って、隣接するレーザビームのなす角度Δθを、1.5°以下とすることにより、副走査方向のビームピッチのズレ量ΔLvを1μm以下とすることができ、所望の画質が得られるのである。
図3は、ジッタの発生有無を検査するためのドットパターンの一例を示すパターン図である。図3に示すドットパターンでは、ドットパターンの周期が3ドットであり、ビームピッチの周期は2ドットであるから、両者の最小公倍数である6ドットの周期でジッタが発生することになる。
図4は、ジッタの発生状況(ジッタの発生する場合)の一例を示すグラフである。ここでは、例えば、隣接するレーザビームのなす角度Δθ=8×π/180(rad)(=8°)、ポリゴンミラー27の面数M=8、光源の個数N=2、解像度D=600(dpi)とした場合についてジッタの発生状況を示している。この場合、副走査方向のビームピッチのズレ量ΔLvは、(12)式より、0.0075mm(=7.5μm)となる。600dpiの解像度においては、1ドットが42.3μmである(=25.4/600)から、約0.18ドット分のズレが生じることになる。
図4は、空間周波数分布であって、横軸は空間周波数(cycle/mm)、縦軸は濃度振幅強度を示す。(a)は全体図であって、(b)は、空間周波数が4cycle/mm近傍を拡大したものである。図に示すように、図3を用いて説明した、ビームピッチのズレが発生した場合に起こる6ドットの周期のピークが出ている。すなわち、6ドット間隔を空間周波数で表すと3.94(cycle/mm)(=1000/(42.3×6))であり、その付近に濃度振幅強度のピークが立っていることがわかる。これは印刷された画像においては、ジッタとして視覚に検知されるものである。
図5は、ジッタの発生状況(ジッタの発生しない場合)の一例を示すグラフである。ここでは、例えば、隣接するレーザビームのなす角度Δθ=1.5×π/180(rad)(=1.5°)、ポリゴンミラー27の面数M=5、光源の個数N=2、解像度D=600(dpi)とした場合についてジッタの発生状況を示している。この場合、副走査方向のビームピッチのズレ量ΔLvは、(12)式より、0.001mm(=1μm)となる。600dpiの解像度においては、1ドットが42.3μmである(=25.4/600)から、1ドットの大きさと比較してズレ量ΔLvが無視できる程度に小さいことになる。
図5は、空間周波数分布であって、横軸は空間周波数(cycle/mm)、縦軸は濃度振幅強度を示す。(a)は全体図であって、(b)は、空間周波数が4cycle/mm近傍を拡大したものである。図に示すように、図3を用いて説明した、ビームピッチのズレが発生した場合に起こる6ドットの周期のピークが出ていない。すなわち、6ドット間隔を空間周波数で表すと3.94(cycle/mm)(=1000/(42.3×6))であり、その付近に図4では顕著にみられた濃度振幅強度のピークがみられないことがわかる。これは印刷された画像においては、ジッタとして視覚に検知されることがないということである。
このようにして、所定角度Δθを所定の上限値Δθ0以下とするべく光学系が構成されているため、隣接するレーザビームが互いに所定角度Δθをなしてポリゴンミラー27に照射されることに伴う画質の劣化を防止することができる。
すなわち、隣接するレーザビームが互いに所定角度Δθをなしてポリゴンミラー27に照射されることに伴い、感光ドラム142aに形成させる潜像が副走査方向に所定角度Δθに対応する距離だけ離間することにより画質の劣化が発生するが、所定角度Δθを所定の上限値Δθ0以下とするべく光学系が構成されているため、潜像の副走査方向へのズレの発生が抑制されるのである。
また、所定の上限値Δθ0が、副走査方向の解像度D、ポリゴンミラー27の面数M、及び、光源の個数Nの少なくともいずれか1つに基づいて設定されているため、適正な上限値Δθ0を設定できる。
加えて、所定の上限値Δθ0(rad)が、
Δθ0=α×(4π×D)/(25.4×M×N)
ここで、
α:許容ズレ量(mm)
D:副走査方向の解像度(dpi)
M:ポリゴンミラーの面数
N:光源の個数
であるため、潜像の副走査方向へのズレ量ΔLvを、許容ズレ量α以下とすることができる。
また、許容ズレ量αが、略0.001mmであるので、潜像の副走査方向へのズレ量ΔLvを、0.001mm以下とすることができる。
更に、複数の光源211、212とポリゴンミラー27と間に、所定角度Δθを所定の上限値Δθ0以下とするべくレーザビームLB1の光路を変更するプリズム25が配設されているため、所定角度Δθを容易に所定の上限値Δθ0以下とすることができる。
なお、本発明は、以下の形態にも適用可能である。
(A)本実施形態では、プリズム25が、ウェッジプリズム241とシリンダレンズ26との間に配設される場合について説明したが、その他の位置(例えば、第1光源211及び第2光源212とウェッジプリズム241、242との間)に配設される形態でもよい。
(B)本実施形態では、プリズム25を配設することにより、隣接するレーザビームのなす角度Δθを上限値Δθ0以下とする場合について説明したが、その他の方法により、隣接するレーザビームのなす角度Δθを上限値Δθ0以下とする形態でもよい。例えば、第1光源211と第2光源212とを可能な限り近接して配設し、第1光源211及び第2光源212と、ポリゴンミラー27との距離を可能な限り大きくすることにより、隣接するレーザビームのなす角度Δθを上限値Δθ0以下とする形態でもよい。
(C)本実施形態では、第1光源211からのレーザビームLB1の光路を変更するプリズム25を配設する場合について説明したが、第2光源212からのレーザビームLB2の光路を変更するプリズムを配設する形態でもよいし、両者を併設する形態でもよい。両者を併設する形態では、隣接するレーザビームのなす角度Δθを更に小さくすることが可能になる。
(D)本実施形態では、レーザビームLB1の光路を変更するデバイスとしてプリズム25を配設する場合について説明したが、その他の種類の光路を変更するデバイスを配設する形態でもよい。
(E)本実施形態では、光源の個数Nが2である場合について説明したが、光源の個数Nが3以上である形態でもよい。この場合には、解像度及び印刷速度を更に向上することができる。
は、本発明に係る画像形成装置の概略構成の一例を示すブロック図である。 は、本発明に係るレーザビーム走査ユニットの一例を示す構成図である。 は、ジッタの発生有無を検査するためのドットパターンの一例を示すパターン図である。 は、ジッタの発生状況(ジッタの発生する場合)の一例を示すグラフである。 は、ジッタの発生状況(ジッタの発生しない場合)の一例を示すグラフである。
符号の説明
1 プリンタ
14 印刷処理部
142 感光ユニット
142a 感光ドラム
2 レーザビーム走査ユニット
211、212 第1光源、第2光源
241、242 ウェッジプリズム
25 プリズム
26 シリンダレンズ
27 ポリゴンレンズ
LB1、LB2 レーザビーム

Claims (4)

  1. 複数の光源から射出されたレーザビームを、隣接するレーザビームが主走査方向に互いに所定角度Δθ(Δθ>0°)をなすべくポリゴンミラーに照射させるとともに、前記複数のレーザビームの感光ドラム上の主走査方向の書き込み位置が同じとなるように前記複数の光源のそれぞれの発光タイミングをずらすレーザビーム走査ユニットであって、
    前記所定角度Δθを所定の上限値Δθ0以下とするべく光学系が構成され、
    前記所定の上限値Δθ0は、副走査方向の解像度D、前記ポリゴンミラーの面数M、及び、前記光源の個数Nの少なくともいずれか1つに基づいて設定され、
    前記所定の上限値Δθ0(rad)は、
    Δθ0=α×(4π×D)/(25.4×M×N)
    ここで、
    α:ジッタの画像劣化の発生を防止するものであって、前記副走査方向のビームピッチのズレ量として許容し得る最大の許容ズレ量(mm)
    D:副走査方向の解像度(dpi)
    M:ポリゴンミラーの面数
    N:光源の個数
    であることを特徴とするレーザビーム走査ユニット。
  2. 前記許容ズレ量αは、略0.001mmであることを特徴とする請求項に記載のレーザビーム走査ユニット。
  3. 前記複数の光源とポリゴンミラーと間に、前記所定角度Δθを所定の上限値Δθ0以下とするべくレーザビームの光路を変更するプリズムが配設されていることを特徴とする請求項1又は2に記載のレーザビーム走査ユニット。
  4. 請求項1〜3のいずれかに記載のレーザビーム走査ユニットと、
    前記レーザビーム走査ユニットからのレーザビームが照射されて、画像が形成される感光ドラムと
    を備えることを特徴とする画像形成装置。
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