JP4614648B2 - 含フッ素ポリマーの製造方法 - Google Patents

含フッ素ポリマーの製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP4614648B2
JP4614648B2 JP2003379053A JP2003379053A JP4614648B2 JP 4614648 B2 JP4614648 B2 JP 4614648B2 JP 2003379053 A JP2003379053 A JP 2003379053A JP 2003379053 A JP2003379053 A JP 2003379053A JP 4614648 B2 JP4614648 B2 JP 4614648B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
fluorine
containing polymer
polymer
layer
group
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2003379053A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2005139363A (ja
Inventor
達彦 大林
隆史 細川
雅晴 北村
春良 後藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fujifilm Corp
Original Assignee
Fujifilm Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Fujifilm Corp filed Critical Fujifilm Corp
Priority to JP2003379053A priority Critical patent/JP4614648B2/ja
Publication of JP2005139363A publication Critical patent/JP2005139363A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4614648B2 publication Critical patent/JP4614648B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Addition Polymer Or Copolymer, Post-Treatments, Or Chemical Modifications (AREA)
  • Surface Treatment Of Optical Elements (AREA)
  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)

Description

本発明は、含フッ素ポリマーの製造方法に関するものである
尚、本発明においては、アクリルおよびメタクリルを総称して(メタ)アクリルと表記する。
含フッ素ポリマーは、低表面エネルギー特性(撥水・撥油性、皮膜界面偏析性等)、低屈折率、低比誘電率、広い波長域に渡る高い透明性等、他の材料ではなし得ない種々の有用な特性を有しており、耐候性樹脂、界面活性剤、反射防止フィルム、光ファイバーの被覆材、絶縁膜、あるいは電子線レジスト等の幅広い分野で古くから用いられてきた。
含フッ素硬化皮膜を得るために、含フッ素ポリマーに対して架橋剤を添加して硬化させることが一般に行われてきたが、一液形態かつ常温で迅速に硬化させる目的から、ポリマー鎖に直接(メタ)アクリロイル基等の架橋反応性基を導入する技術も開発されてきた(例えば特許文献1、特許文献2参照)。
反射防止膜の低屈折率材料用途など、屈折率上昇をできる限り抑え、最小限の架橋反応性基の導入で効率的に皮膜硬度を発現することが望まれる目的に対しては、架橋反応性基を上記のようにポリマー鎖に直接導入した形態が好ましい。
ポリマー鎖への(メタ)アクリロイル基の導入方法としては、水酸基を含有する含フッ素ポリマーに、(メタ)アクリロイル基含有イソシアネートを作用させる方法(例えば特許文献1参照)や、(メタ)アクリル酸クロライドを作用させる方法(例えば特許文献2参照)が知られている。
前者は簡便な手法であるが、該ウレタン結合の形成は、架橋点間距離を短くとり皮膜硬度を高めたい目的、屈折率を下げたい目的、あるいは耐水性を高めたい目的に対しては望ましくなかった。
一方、後者の手法ではよりシンプルな形態でポリマー鎖に架橋反応性基を直接導入することができ、不要な連結鎖による性能低下を防ぐことができる。しかし該手法に従って、特に大量に製造を行う場合には、原料の臭気、催涙性等の観点から取り扱いには設備的な対応が必要であり、また原料の酸ハライドの入手性もしばしば問題であった。
一方、酸触媒を利用したエステル化反応(例えば特許文献3参照)は、エチレン性不飽和基含有含フッ素ポリマーの合成にも好適に利用できることを本発明者らは見出したが、通常行われている100℃以上の反応温度では、熱重合によるゲル化が起こりやすく、禁止剤の添加によっても制御が難しい場合がしばしばあった。
すなわち、安価で入手性の良い原料を用い、設備的な負荷が少なく、かつ水酸基含有ポリマーに対して十分な転化率で安定にエチレン性不飽和基を導入できる製造方法の開発が望まれていた。
また、含フッ素ポリマーを光学材料用途に用いる場合などでは、ポリマー中のごく少量の不純物が性能低下に影響を及ぼすため、ポリマーの十分な精製が必要になる。反応率を100%にして、全く不純物を残さないことが理想であるが、これは容易ではない。
ポリマーの精製手段としては、再沈澱法が一般的であるが、Tgの低いポリマー、あるいは上記反応性ポリマーのように固化・濃厚化させることによってゲル化を生じる恐れのあるものに対しては、該手法の利用は困難である。
また過剰の酸触媒等、不純物を中和、分液操作により水層に除去する方法ではなお有機層に可溶な不純物を除去しきれないことが多い。
すなわち溶液のまま、特に好ましくは、塗布等に使用される溶媒に溶解した状態で十分な精製を行える手法の開発が望まれていた。
特開昭62−25104号公報(2頁右下欄) 特開昭64−51418号公報(2頁左下欄) 特開平8−259623号公報(段落[0004])
本発明の目的は、第1にエチレン性不飽和基を有する反応性の含フッ素ポリマーの製造において、安価で入手性の良い原料を用い、設備的な負荷が少なく、かつ水酸基含有含フッ素ポリマーに対して十分な転化率で安定にエチレン性不飽和基を導入できる製造方法を提供することであり、第2に前記製造方法によって得られる、エチレン性不飽和基を有する含フッ素ポリマーを提供することにあり、さらに第3に前記含フッ素ポリマーを含む硬化性樹脂組成物を提供することにある。
本発明者らは鋭意検討の結果、酸触媒を利用したエステル化反応によって効率的にエチレン性不飽和基を有する含フッ素ポリマーを製造できることを見出した。さらに、含フッ素ポリマーとの比重の差が大きくかつ不純物を溶解した有機層を形成しうる溶媒を用いることにより、含フッ素ポリマー溶液を、含フッ素ポリマーを溶解した有機層と、不純物を溶解した有機層に分離させることで、効果的に該ポリマーの精製が可能になることを見出した。本発明は、これらの知見に基づいてなされるに至ったものである。
すなわち、本発明の目的は、下記1)〜)の本発明によって達成された。
1)水酸基含有含フッ素ポリマーに対して、酸触媒の存在下、エチレン性不飽和基とカルボキシル基を有する化合物を作用させてエステル化反応を行う反応性含フッ素ポリマーの製造方法であって、前記エステル化反応により得られた含フッ素ポリマー溶液(エステル化反応の反応液)を、下層として含フッ素ポリマーを溶解した有機層、中層として水層、および上層として過剰のカルボン酸を含む不純物を溶解した有機層の3層に分離させ、下層の前記含フッ素ポリマーを分取する工程を含むことを特徴とする反応性含フッ素ポリマーの製造方法。
2)30〜90℃の温度範囲でエステル化反応を行うことを特徴とする上記1)に記載の含フッ素ポリマーの製造方法。
3)エチレン性不飽和基とカルボキシル基を有する化合物を水酸基含有含フッ素ポリマーの水酸基に対して3〜20当量使用することを特徴とする上記1)または2)に記載の含フッ素ポリマーの製造方法。
4)酸触媒として硫酸を、水酸基含有含フッ素ポリマーの水酸基に対して、0.5〜1.5当量使用することを特徴とする上記1)〜3)のいずれか1項に記載の含フッ素ポリマーの製造方法。
5)エチレン性不飽和基とカルボキシル基を有する化合物が(メタ)アクリル酸であることを特徴とする上記1)〜4)のいずれか1項に記載の含フッ素ポリマーの製造方法。
)含フッ素ポリマー溶液に対してヘキサンまたはメタノールを添加することにより、含フッ素ポリマーが溶解した有機層と不純物を溶解した有機層に分離させることを特徴とする上記1)〜)のいずれか1項に記載の含フッ素ポリマーの製造方法。
)含フッ素ポリマー溶液を、含フッ素ポリマーを溶解した少なくとも1層の有機層と含フッ素ポリマーを実質的に溶解しない少なくとも1層の有機層に分離させ、含フッ素ポリマーを分取する工程を含むことを特徴とする含フッ素ポリマーの製造方法。
本発明の製造方法に従えば、安価で取り扱い性の良い原料を用いて効率良く、水酸基含有含フッ素ポリマーにエチレン性不飽和基を導入することができる。
さらに、本発明の製造方法に従えば、簡便にかつ効果的に含フッ素ポリマー溶液中の不純物を除去することができ、大量製造に好適である。
また、本発明により製造される反応性含フッ素ポリマーおよびそれを含んでなる硬化性樹脂組成物は、不純物が少ないため高耐傷性かつ低屈折率等の優れた特性を有し、反射防止膜等の皮膜形成用に好適である。
[含フッ素ポリマー]
本発明により製造される反応性の含フッ素ポリマーとは、エチレン性不飽和基を有する含フッ素ポリマーであり、水酸基含有含フッ素ポリマーにエチレン性不飽和基とカルボキシル基を有する化合物をエステル化反応によって導入することにより得られるものである。本発明により製造される反応性の含フッ素ポリマーは、エチレン性不飽和基を、含フッ素ポリマーに含まれる含フッ素ビニルモノマー由来の繰り返し単位1個当りの基の数として、好ましくは0.05〜3個、さらに好ましくは0.1〜1個含有する。
水酸基を有する含フッ素ポリマーには特に制限はないが、好ましくは含フッ素ビニルモノマーと水酸基含有ビニルモノマーを必須の構成成分とする共重合体である。
含フッ素ビニルモノマーは重合したときにフッ素が主鎖の位置にあっても、側鎖の位置にあっても良いが、好ましくは主鎖の部分にフッ素があるものである。
含フッ素ビニルモノマーの例としてはフルオロオレフィン類(例えばフルオロエチレン、ビニリデンフルオライド、テトラフルオロエチレン、ヘキサフルオロプロピレン、オクタフルオロ-1-ブテン等)、(メタ)アクリル酸あるいはα-フルオロアクリル酸の部分または完全フッ素化アルキルエステル誘導体類(例えば3,3,3-トリフルオロプロピル(メタ)アクリレート、トリデカフルオロ-1,1,2,2-テトラヒドロオクチル(メタ)アクリレート、ビスコート6FM(商品名 大阪有機化学製)やM−2020(商品名 ダイキン製)等)、完全または部分フッ素化ビニルエーテル類(例えば、3,3,3-トリフルオロプロピルビニルエーテル、トリデカフルオロ-1,1,2,2-テトラヒドロオクチルビニルエーテル、ペンタデカフルオロ-1,1-ジヒドロオクチルビニルエーテル、パーフルオロ(プロピルビニルエーテル))等が挙げられるが、好ましくはフルオロオレフィン類であり、より好ましくは炭素数2〜3のパーフルオロオレフィン類である。
これらの含フッ素ビニルモノマーの共重合割合は5〜95モル%が好ましく、より好ましくは10〜80モル%であり、特に好ましくは30〜70モル%である。
水酸基を有するビニルモノマーとしては、上記含フッ素ビニルモノマーと共重合可能なものであれば特に制限はなく、例えば(メタ)アクリル酸エステル類(例えば、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、ポリアルキレングリコールモノ(メタ)アクリレート(PE−300、同PE−600(以上商品名、第一工業製薬(株)製)等))、スチレン誘導体(例えば、4-ヒドロキシメチルスチレン等)、ビニルエーテル誘導体(例えば、ヒドロキシエチルビニルエーテル、ヒドロキシブチルビニルエーテル等)等が例として挙げられる。これらの内、共重合反応性の観点からは、含フッ素モノマーとしてフルオロオレフィン類を使用する場合には、水酸基含有ビニルエーテル類を共重合させることが好ましく、部分または完全フッ素化(メタ)アクリル酸エステル誘導体を使用する場合には水酸基を含有する(メタ)アクリル酸エステル誘導体を共重合することが好ましく、部分または完全フッ素化ビニルエーテル誘導体を使用するときは水酸基含有ビニルエーテル誘導体を共重合することが好ましい。
これらの水酸基含有ビニルモノマーの共重合割合は、5〜95モル%であることが好ましく、より好ましくは20〜90モル%であり、特に好ましくは30〜70モル%の場合である。
本発明においては、前記水酸基含有ビニルモノマーの一部または全部に代えて、水酸基が保護されたモノマー(例えば、酢酸ビニルなど)を用いて含フッ素ビニルモノマーと重合させ、得られたコポリマーの高分子反応、例えば、加水分解などの水酸基の脱保護反応により、水酸基を有する含フッ素ポリマーに変換してもよい。
水酸基含有含フッ素ポリマーには、上記構成成分である含フッ素ビニルモノマーおよび水酸基含有ビニルモノマー以外に、種々目的に応じて適宜他のビニルモノマーを共重合させてもよい。
併用可能なビニルモノマー単位には特に限定はなく、Polymer Handbook 2nd ed.,J.Brandrup,Wiley Interscience(1975)Chapter 2,Page 1〜483記載のもの等を用いることが出来る。
具体的には例えばオレフィン類(エチレン、プロピレン、イソプレン、塩化ビニル、塩化ビニリデン等)、(メタ)アクリル酸エステル類((メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸プロピル、クロルエチル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、メトキシベンジル(メタ)アクリレート、アリル(メタ)アクリレートあるいは末端(メタ)アクリロイル化シリコーンマクロマー(例えばサイラプレーン0721、同0725(以上商品名、チッソ(株)製)、AK−5、AK−30、AK−32(以上商品名、東亜合成(株)製)等)等)、スチレン誘導体(スチレン、p−メトキシスチレン等)、ビニルエーテル類(メチルビニルエーテル、エチルビニルエーテル、シクロヘキシルビニルエーテル、t-ブチルビニルエーテル等)、ビニルエステル類(酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、桂皮酸ビニル等)、不飽和カルボン酸類(アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、マレイン酸、イタコン酸等)、アクリルアミド類(N,N-ジメチルアクリルアミド、N−tertブチルアクリルアミド、N−シクロヘキシルアクリルアミド等)、メタクリルアミド類(N,N‐ジメチルメタクリルアミド等)、アクリロニトリル等を挙げることができる。
これらの共重合可能なビニルモノマーの共重合割合は0〜70モル%であることが好ましく、より好ましくは0〜50モル%であり、特に好ましくは0〜30モル%である。
上記水酸基含有含フッ素ポリマーの質量平均分子量は1000〜500万の範囲であることが好ましく、より好ましくは2000〜50万の範囲であり、特に好ましくは5000〜15万の範囲である。
以下に本発明に用いられる水酸基含有含フッ素ポリマーの具体例を示すが本発明はこれらに限定されるものではない。
Figure 0004614648
Figure 0004614648
Figure 0004614648
本発明に用いられるエチレン性不飽和基とカルボキシル基を有する化合物について説明する。
エチレン性不飽和基としては、(メタ)アクリロイル基、ビニル基、アリル基、シンナモイル基、スチリル基等を挙げることができるが、好ましくは(メタ)アクリロイル基である。
該化合物1分子中にエチレン性不飽和基は2つ以上あってもよいが好ましくは1つ有するものである。また化合物1分子中にカルボキシル基も1つのみあることが好ましい。
エチレン性不飽和基とカルボキシル基の連結鎖長は炭素数0〜100であることが好ましく、より好ましくは0〜20であり特に好ましくは0のもの(メタクリル酸またはアクリル酸)である。
エチレン性不飽和基とカルボキシル基を有する化合物の好ましい例を以下に示すが本発明はこれらに限定されるものではない。
Figure 0004614648
本発明で合成される反応性含フッ素ポリマーにおいて、上記水酸基含有含フッ素ポリマーにおける全水酸基のうち、上記エチレン性不飽和基とカルボキシル基を有する化合物によってエステル化される割合は、30モル%〜100モル%であることが好ましく、より好ましくは50モル%〜100モル%であり、特に好ましくは、70モル%〜100モル%である。
以下に本発明で合成される反応性含フッ素ポリマーの具体例を示すが本発明はこれらに限定されるものではない。
Figure 0004614648
Figure 0004614648
Figure 0004614648
Figure 0004614648
Figure 0004614648
[反応性含フッ素ポリマーの製造方法]
(水酸基含有含フッ素ポリマーの製造方法)
本発明に用いられる水酸基含有含フッ素ポリマーの製造方法には特に制限はなく種々の重合方法、例えば溶液重合、沈澱重合、懸濁重合、塊状重合、乳化重合等によって合成することができる。重合反応は回分式、半連続式、連続式等の任意の操作で行なうことができる。
重合の開始方法はラジカル開始剤を用いる方法、光または放射線を照射する方法等がある。これらの重合方法、重合の開始方法は、例えば鶴田禎二「高分子合成方法」改定版(日刊工業新聞社刊、1971)や大津隆行、木下雅悦共著「高分子合成の実験法」化学同人、昭和47年刊、124〜154頁に記載されている。
上記重合方法のうち、特にラジカル開始剤を用いた溶液重合法が好ましい。溶液重合法で用いられる溶剤は、例えば酢酸エチル、酢酸ブチル、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン、テトラヒドロフラン、ジオキサン、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、ベンゼン、トルエン、アセトニトリル、塩化メチレン、クロロホルム、ジクロロエタン、メタノール、エタノール、1−プロパノール、2−プロパノール、1−ブタノールのような種々の有機溶剤の単独あるいは2種以上の混合物でも良いし、これらと水との混合溶媒としても良い。
本発明において特に好ましい溶媒はアセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン等のケトン系溶剤およびメタノール、エタノール等のアルコール類である。
溶剤の量は反応液総重量の5〜70質量%であることが好ましく、より好ましくは10〜60質量%であり、特に好ましくは20〜50質量%である。
重合に用いられるラジカル開始剤としては、例えば、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,2’−アゾビス(2−アミジノプロパン)ジハイドロクロライド、4,4’−アゾビス(4−シアノペンタノイックアシッド)のようなアゾ系開始剤や、ラウロイルパーオキサイド、ベンゾイルパーオキサイド、t−ブチルパーオキシピバレート、t−ブチルパーオキシベンゾエート、t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート、アセチルパーオキサイド、ジ−t−ブチルパーオキサイド、ジクミルパーオキサイド、クメンハイドロパーオキサイド、メチルエチルケトンパーオキサイド、ジイソプロピルパーオキシカーボネート、t−ブチルハイドロパーオキサイド、過硫酸カリウム(例えば、亜硫酸水素ナトリウムと組み合わせてレドックス開始剤として用いても良い)のようなペルオキシド系開始剤が好ましい。重合開始剤の使用量はモノマーの重合性や必要とする重合体の分子量に応じて調節することが可能であるが、単量体総量に対して0.01〜10.0質量%の範囲が好ましい。
重合温度は生成するポリマーの分子量、開始剤の種類などと関連して設定する必要があり0℃以下から100℃以上まで可能であるが、50〜100℃の範囲で重合を行なうことが好ましい。
反応圧力は、適宜選定可能であるが、通常は、1〜100kg/cm2、特に、1〜30kg/cm2程度が望ましい。反応時間は通常1〜30時間程度である。
フルオロオレフィンと水酸基含有ビニルエーテルの共重合を行う場合には、しばしば分子量分布の増大あるいはゲル化が発生する事があり、これを回避するために、アミン類の添加(例えば特許第2550526号公報、特許第2585993号公報、特開平4−372612号公報等参照)あるいはアルコール類の添加が有効であるが、前者は重合反応の阻害や着色の問題があるため、アルコール類を添加することがより好ましく、さらに好ましくはメタノールを添加する場合である。該アルコール類は水酸基含有ビニルエーテルに対して0.001〜100当量の範囲で添加することが好ましく反応溶媒として使用しても良い。
得られたポリマーを再沈殿により精製する場合、溶媒としては、イソプロパノール、ヘキサン、メタノール等が好ましい。
また本発明においては、再沈澱による精製を行わず、濃縮操作等によって反応系からアルコール等のプロトン性溶媒を除去するのみで、ポリマー溶液を次工程のエステル化反応に使用しても良い。
この際、エステル化反応に使用する溶媒を重合反応後の反応液に添加し、反応系中の低沸点のアルコールを濃縮あるいは共沸により除去する手法で溶媒置換を行うことが好ましい。
このような操作のみで次工程に使用する場合には、プロトン性溶媒の残存量は生成するポリマーに対して5質量%以下にすることが好ましく、より好ましくは1質量%以下にする場合であり、特に好ましくは0.5質量%以下にする場合である。
また上記の如く、再沈澱操作を行わない場合には、重合反応後の後加熱を十分に行って、残存開始剤を十分消失させることが必要である。好ましくは生成ポリマーの固形分に対して開始剤残存量を200ppm以下にすることであり、100ppm以下にすることがより好ましく、50ppm以下にすることが特に好ましい。
(エステル化反応)
以下にエステル化反応について記載する。
本発明では、上記の水酸基含有含フッ素ポリマー(好ましくは、水酸基含有含フッ素共重合体)に対して、酸触媒の存在下、エチレン性不飽和基とカルボキシル基を併せ持つ化合物(以下、エチレン性不飽和基を有するカルボン酸、または単にカルボン酸ともいう。)を作用させることによってエステル化が行われる。
該エステル化反応における反応溶媒は、非プロトン性の溶媒であることが好ましい。このような反応溶媒としては、例えば、酢酸エチル、酢酸ブチル、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン、ベンゼン、トルエン、キシレン、アセトニトリル等を挙げることができるが、硬化性樹脂組成物としての使用形態に好ましい溶媒を使用することが好ましい。
反応は原料ポリマー固形分として3〜70質量%程度の条件下で行うのが好ましく、より好ましくは、5〜50質量%であり、特に好ましくは10〜30質量%程度である。
反応に用いられる酸触媒としては、硫酸、塩酸ガス、スルホン酸誘導体(メタンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸等)等のプロトン酸、チタンテトライソプロポキシド、ボロントリフルオライドジエチルエーテル錯体等のルイス酸が挙げられるが、好ましくは硫酸またはスルホン酸誘導体であり、特に好ましくは硫酸である。
該酸触媒の添加量は、水酸基含有含フッ素ポリマーの水酸基に対して0.01〜10当量添加することが好ましく、より好ましくは0.1〜3当量使用する場合であり、特に好ましくは0.5〜1.5当量使用する場合である。
上記エチレン性不飽和基を有するカルボン酸の添加量は、水酸基含有含フッ素ポリマーの水酸基に対して、1〜50当量添加することが好ましく、より好ましくは2〜30当量添加する場合であり、特に好ましくは、3〜20当量添加する場合である。
さらに、反応中のゲル化を防止する目的で、反応系中に、重合禁止剤を添加するかもしくは分子状の酸素を吹き込むことが好ましい。重合禁止剤には特に制限はなく、任意のものを使用できるが、好ましくは、フェノールまたはハイドロキノン系の化合物であり、例えばハイドロキノン、ハイドロキノンモノメチルエーテル、カテコール、4−t-ブチルカテコール、2−t−ブチル−4−メチルフェノール、イルガノックス1010(商品名;チバスペシャリティーケミカルス製)等が挙げられるが、より好ましくは2−t−ブチル−4−メチルフェノール、イルガノックス1010等のヒンダードフェノール系化合物である。
これらの重合禁止剤は、固形分に対して0.01〜5質量%程度添加することが好ましく、より好ましくは0.05〜2質量%程度であり、特に好ましくは0.1〜1質量%程度添加する場合である。
反応温度は30〜90℃の範囲で行うのが好ましく、50〜80℃がより好ましく、55〜70℃が特に好ましい。
反応時間は通常1〜20時間程度であり、好ましくは2〜15時間、より好ましくは5〜12時間程度である。
ベンゼン、トルエン、キシレン、メチルイソブチルケトン、酢酸ブチル等の水とは完全には混合しない溶媒を用いて共沸脱水条件下反応を行うことによって少ない触媒量で反応を促進させることができるが、90℃以上に反応温度を上げると熱重合によるゲル化が起こることがあり好ましくない。
90℃以下の反応温度で共沸脱水を行うために減圧下で反応を行っても良いが、硫酸触媒を0.5〜1.5当量、またカルボン酸としてエチレン性不飽和基とカルボキシル基を有する化合物を3〜20当量使用することによって共沸操作を行わなくても十分に反応を進行させることができる。
(精製工程)
次に上記の反応によって得られた含フッ素ポリマー溶液の精製工程について述べる。
上記反応によって得られた反応液は過剰のカルボン酸および酸触媒を含む。該反応液をそのまま水酸化ナトリウム水溶液等のアルカリ溶液で中和することもできるが、発熱を制御しつつ中和反応を行うには時間が掛かることに加え、液量が増えるため生産性が悪い。
本発明においては、まず水(純水、イオン交換水の他、飽和食塩水のような塩を溶解したものでもよい。以下、これらを合せて単に水という場合がある。)を添加することにより、下層に含フッ素ポリマー層、中層に水層、上層に過剰のカルボン酸含有有機層の形態で3層の分離を行い、分液精製によって下層のみを取り出すことで不純物の大部分を中和反応を行わずに取り除くことができる
このような、特殊な分液形態は、有機層(有機溶媒)への含フッ素ポリマーの溶解性を下げることによって可能になる。すなわち、例えば後述の方法によって有機層(有機溶媒)への溶解性が低下した含フッ素ポリマーを該有機層から分離する。その際、有機溶媒は通常水よりも比重が小さいので水層の上層を形成し、一方、含フッ素ポリマーはその大きな比重(通常1.05以上)により、その溶液は水層よりも下層に分離されることになる。
本発明において、不純物を溶解した有機層の溶媒、例えば貧溶媒としては、含フッ素ポリマーの溶解度(25℃)が20質量%以下であることが好ましく、0〜10質量%であることがより好ましい。これに対して、含フッ素ポリマーを溶解した有機層の溶媒としては、含フッ素ポリマーの溶解度(25℃)が30質量%以上のものが好ましく、より好ましくは50質量%以上のものである。
例えば溶媒(反応溶媒)としてメチルエチルケトンのように水とある程度混ざりやすいものを使用した場合、単に反応終了時の溶液(反応液)に水を投入するだけで、含水メチルエチルケトン層に、含フッ素ポリマーが溶解しづらくなり上記3層の分離が起こる場合が多い。必要により、水とともにさらにメチルエチルケトンを投入してもよい。この際、下層にはメチルエチルケトンの一部も含まれ含フッ素ポリマーはメチルエチルケトンに溶解した高濃度な溶液状態になる。一方、過剰のカルボン酸はほとんどすべて上層の含水メチルエチルケトン層に含まれた状態になる。また硫酸などの酸触媒の大部分は中間の水層に取り込まれる。
下層の含フッ素ポリマーが溶解した層において含フッ素ポリマーが高濃度の溶液状態であるとは、用いる溶媒(メチルエチルケトンなど)によっても異なるが、含フッ素ポリマーの濃度が通常25〜70質量%であることを意味する。一方、上層の有機層は実質的に含フッ素ポリマーを溶解せず、その一方で前記カルボン酸などの不純物が溶解されている。ここで、含フッ素ポリマーを実質的に溶解しないとは、当該有機層(ここでは上層)中での含フッ素ポリマー濃度が通常0〜5質量%であることを意味する。
反応液を水層と有機層の2層に分離する従来法では、含フッ素ポリマーから未反応原料(エチレン性不飽和基を有するカルボン酸など)を一段階で分離することは困難であった。これに対して本発明では、含フッ素ポリマーの撥水性を利用することにより、含フッ素ポリマーを選択的に溶解した層を水層のみならず未反応原料が溶解した含水有機層からも一段階で分離することが可能である。
水の添加量は、反応液に対して10〜500体積%であることが好ましく、30〜300体積%であることがより好ましく、50〜200体積%が特に好ましい。
水の添加のみで上記3層の分離が起こらない場合に3層の分離を促進するためには、さらにポリマーの溶解性がより低い溶媒(該ポリマーの貧溶媒であり、例えばメタノール、ヘキサン等が挙げられる)を投入することが有効である。
貧溶媒の添加量が多すぎるとポリマーが一度に沈澱して流動性がなくなり、分液精製ができなくなるため好ましくなく、少なすぎると分離促進効果が得られない。適切な添加量は各ポリマーによって異なるが、一般的には(3層になる前の)有機層に対して5〜100体積%程度添加するのが好ましい。
さらに該分離を促進するために加熱を行っても良い。加熱を行う場合の温度は、好ましくは30〜60℃であり、より好ましくは35〜55℃であり、特に好ましくは40〜50℃程度である。加熱を行うことによって、ポリマー層の流動性が向上して分離が起こりやすくなる。
上記のようにして得られた、下層(ポリマー層)を取り出してから、水酸化ナトリウム水溶液等のアルカリ溶液で中和を行うことが好ましい。
中和精製に用いられるアルカリ溶液は0.1〜3mol/L程度であることが好ましく、0.2〜2mol/Lであることがより好ましく、0.5〜1.5mol/Lであることが特に好ましい。
中和精製は−10〜50℃の温度範囲に反応液をコントロールして行うことが好ましく、より好ましくは−10〜25℃で行う場合であり、特に好ましくは−10〜15℃で行う場合である。
上記で得られたポリマー溶液(例えばメチルエチルケトン溶液等)に、さらにメタノール、ヘキサン等のポリマーの貧溶媒を適量加えることにより、ポリマー溶液層と貧溶媒層をそれぞれ溶液状態で分離することができ、ポリマー溶液層(下層)を分取することにより、上記で除ききれない不純物を除去するのに効果的である。この際貧溶媒の添加量は、ポリマー種によって異なるが、一般的にはポリマー溶液に対して5〜100体積%程度添加するのが好ましい。
該精製は複数回繰り返すこともできる。またこのような、含フッ素ポリマーに比して比重が小さく、かつ、水を含ませるなどの操作により該含フッ素ポリマーの溶解性を低下させることができる溶媒を用いることにより、含フッ素ポリマー溶液を含フッ素ポリマーが溶解した有機層と不純物を溶解した有機層との2層以上に分離させる分液精製法は、本発明のエステル化反応後の反応液の精製のみならず、種々の含フッ素ポリマー溶液の精製方法としても有用である。
本発明においては、さらに上記分液精製工程を経た溶液に、硬化組成物として好ましい溶媒を添加し、濃縮することで上記メタノール、ヘキサン等少量混入してくる溶媒を除去して溶媒置換を行うことが好ましい。
溶媒置換工程では、固形分濃度が70質量%以上にならないように操作することが好ましく、より好ましくは60質量%以上にならないようにすることであり、特に好ましくは50質量%以上にならないようにすることである。
このような濃度範囲を保ちながら、不要な低沸点溶媒を完全に除去するためには、一定量濃縮した後に、置換する溶媒を添加してさらに一定量濃縮するといった操作を複数回繰り返しても良い。
濃縮の温度は30〜80℃、より好ましくは35〜70℃、特に好ましくは40〜60℃の温度範囲で、減圧下行われることが好ましい。
濃縮過程では重合禁止剤が含まれていることが好ましい。反応時に添加した重合禁止剤は上記精製過程でほとんど除去されてしまうが、若干残存している場合もある。濃縮前に全重合禁止剤量が固形分に対して100〜20000ppm含まれる様に調整することが好ましく、より好ましくは、200〜10000ppmの場合であり、特に好ましくは500〜5000ppmの場合である。
[硬化性樹脂組成物]
上記手法により製造/精製した反応性含フッ素ポリマーは硬化性樹脂として利用できる。この際、上記で得られた、含フッ素ポリマー溶液を再沈澱操作等により適切な溶媒に置き換えてから、硬化性樹脂組成物を調製してもよいが、上記で得られたポリマー溶液に他の併用素材を添加し、溶媒添加で濃度調整するのみで硬化性樹脂組成物を調製することが好ましい。
硬化性樹脂組成物には通常ラジカル重合開始剤が添加される。
ラジカル重合開始剤としては熱の作用によりラジカルを発生するもの、あるいは光の作用によりラジカルを発生するもののいずれの形態も可能である。
熱の作用によりラジカル重合を開始する化合物としては、有機あるいは無機過酸化物、有機アゾまたはジアゾ化合物等を用いることができる。
具体的には、有機過酸化物として過酸化ベンゾイル、過酸化ハロゲン化ベンゾイル、過酸化ラウロイル、過酸化アセチル、過酸化ジブチル、クメンヒドロぺルオキシド、ブチルヒドロぺルオキシド、無機過酸化物として、過酸化水素、過硫酸アンモニウム、過硫酸カリウム等、アゾ化合物として2−アゾ−ビス−イソブチロニトリル、2−アゾ−ビス−プロピオニトリル、2−アゾ−ビス−シクロヘキサンジニトリル等、ジアゾ化合物としてジアゾアミノベンゼン、p−ニトロベンゼンジアゾニウム等を挙げることができる。
光の作用によりラジカル重合を開始する化合物を使用する場合は、活性エネルギー線の照射によって皮膜の硬化が行われる。
このような光ラジカル重合開始剤の例としては、アセトフェノン類、ベンゾイン類、ベンゾフェノン類、ホスフィンオキシド類、ケタール類、アントラキノン類、チオキサントン類、アゾ化合物、過酸化物、2,3−ジアルキルジオン化合物、ジスルフィド化合物、フルオロアミン化合物や芳香族スルホニウム類が挙げられる。アセトフェノン類の例には、2,2−ジエトキシアセトフェノン、p−ジメチルアセトフェノン、1−ヒドロキシジメチルフェニルケトン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2−メチル−4−メチルチオ−2−モルフォリノプロピオフェノンおよび2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタノンが含まれる。ベンゾイン類の例には、ベンゾインベンゼンスルホン酸エステル、ベンゾイントルエンスルホン酸エステル、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテルおよびベンゾインイソプロピルエーテルが含まれる。ベンゾフェノン類の例には、ベンゾフェノン、2,4−ジクロロベンゾフェノン、4,4−ジクロロベンゾフェノンおよびp−クロロベンゾフェノンが含まれる。ホスフィンオキシド類の例には、2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルフォスフィンオキシドが含まれる。これらの光ラジカル重合開始剤と併用して増感色素も好ましく用いることができる。
熱または光の作用によってラジカル重合を開始する化合物の添加量としては、炭素-炭素二重結合の重合を開始できる量であれば良いが、一般的には硬化性樹脂組成物中の全固形分に対して0.1〜15質量%が好ましく、より好ましくは0.5〜10質量%であり、特に好ましくは2〜5質量%の場合である。
硬化性樹脂組成物にはさらに必要に応じて、適宜各種添加剤を配合することができる。例えば硬度、脆性、基材への密着性、防塵性(帯電防止性)、防汚性、離型性等の観点から、硬化剤、微粒子、界面活性剤、離型剤等を配合しても良い。
硬化剤の例としては、分子中にエチレン性不飽和基(例えば(メタ)アクリロイル基、ビニル基、ビニルオキシ基、アリル基等)、開環重合性基(例えばエポキシ基、オキセタニル基、オキサゾリル基等)、反応性シリル基(例えばアルコキシシリル基、アセトキシシリル基、ヒドロキシシリル基など)、重付加反応性基(例えば、イソシアネート基+水酸基等、ビニル基+ヒドロシリル基等)、重縮合反応性基(例えば、多塩基酸あるいはその無水物、N-メチロール基、アルデヒド基/カルボニル基+活性メチレン/ヒドラジン基等)等を有するモノマー、オリゴマー、またはプレポリマーが挙げられ、またブロックイソシアネートの如く、分解反応の結果として架橋性を示す官能基を有するものも挙げることができるが、好ましくは活性エネルギー線の作用により迅速に硬化するものであり、特にエチレン性不飽和基を有する化合物が好ましい。
エチレン性不飽和基を有する硬化剤の例には、多価アルコールの(メタ)アクリル酸エステル類(例えば、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,4−シクロヘキサンジオールジアクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、トリメチロールエタントリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、ポリウレタン(メタ)アクリレート、ポリエステル(メタ)アクリレート、ポリエーテル(メタ)アクリレート、ポリオール(メタ)アクリレート)、ビニルベンゼンおよびその誘導体(例えば、1,4−ジビニルベンゼン、4−ビニル安息香酸−2−アクリロイルエチルエステル、1,4−ジビニルシクロヘキサノン)、ビニルスルホン(例えば、ジビニルスルホン)、アクリルアミド(例えば、メチレンビスアクリルアミド)およびメタクリルアミドが含まれる。
開環重合性基を有する硬化剤の例としては、例えば上記化合物のエチレン性不飽和基を開環重合性基(エポキシ基、オキセタニル基、オキサゾリル基等)に置き換えた化合物、グリシジル(メタ)アクリレート等が挙げられ、また市販のものでは、デナコールEX314,同411,同421,同521,同611,同612等(以上、ナガセ化成工業株式会社製(商品名))、セロキサイド、GT301,同401等(以上、ダイセル工業株式会社製(商品名))等を挙げることができる。
上記硬化剤を配合する場合、その添加量は用途に応じて異なるが一般的には、全固形分に対して1〜99質量%であることが好ましく、より好ましくは2〜80質量%であり、特に好ましくは5〜70質量%の場合である。
また本発明により得られる樹脂硬化性樹脂組成物に微粒子を添加する場合には、SiO2、MgF2、TiO2、ZrO2、Al23、In23、ZnO、SnO2、Sb23、ITO等の無機微粒子が好ましく、特に好ましくはSiO2である。微粒子の粒子径は1〜100nmであることが好ましく、より好ましくは1〜50nmのものであり、特に好ましくは5〜30nmのものである。
このような微粒子としては、日産化学工業(株)製スノーテックスIPA−ST、同MIBK−ST、日本エアロジル(株)製AEROSIL300、同AEROSIL130、 同AEROSIL50(いずれも商品名)等が例としてあげられるが、バインダーを形成する樹脂とより強固に結合させるために、微粒子の表面を(メタ)アクリロイル基等の反応性基によって修飾したものを使用することが好ましい。微粒子の表面修飾は、(メタ)アクリロイル基等の官能基を有するシランカップリング剤を用いて行うことができる。
微粒子を添加する場合の添加量も用途に応じて異なるが、一般的には硬化皮膜の全固形分の1〜70質量%であることが好ましく、5〜60質量%の範囲であることがより好ましく、10〜60質量%の範囲であることが特に好ましい。
界面活性剤を使用する場合にはフッ素系、シリコーン系のいずれも使用することができる。フッ素系の界面活性剤の好ましい例としては、スリーエム社製のフロラードFC−431(商品名)等のパーフルオロアルキルスルホン酸アミド基含有ノニオン、大日本インキ社製のメガファックF−171、F−172、F−173、F−176PF(いずれも商品名)等のパーフルオロアルキル基含有オリゴマー等が挙げられる。シリコーン系の界面活性剤としては、エチレングリコール、プロピレングリコール等のオリゴマー等の各種の置換基で側鎖や主鎖の末端が変性されたポリジメチルシロキサン等が挙げられる。
界面活性剤の添加量は硬化皮膜の全固形分の0.001〜10質量%であることが好ましく、0.01〜5質量%であることがより好ましく、0.5〜5質量%であることが特に好ましい。
離型性、防汚性、表面滑り性を付与する成分としては、シリコーン系素材が好ましく、例えば、市販のものでは、シリコーンマクロマー(例えばAK-5,AK-30,AK-32(以上商品名、東亜合成社製)、サイラプレーンFM0275,サイラプレーンFM0721(以上商品名、チッソ社製)等)、その他、KF-100T,X-22-169AS,KF-102,X-22-3701IE,X-22-164B,X-22-164C,X-22-5002,X-22-173B,X-22-174D,X-22-167B,X-22-161AS(以上商品名、信越化学工業社製)、RMS033(商品名;アズマックス社製)等が挙げられる。
該シリコーン成分は硬化皮膜の全固形分に対して1〜20質量%の範囲で添加することが好ましく、2〜15質量%添加することがより好ましく、3〜10質量%添加することが特に好ましい。
上記以外にも目的に応じた添加剤を適宜配合することができる。
硬化性樹脂組成物に使用する溶剤としては、組成物が沈殿を生じることなく、均一に溶解または分散されるものであれば特に制限はなく2種類以上の溶剤を併用することもできる。好ましい例としては、ケトン類(アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン等)、エステル類(酢酸エチル、酢酸ブチル等)、エーテル類(テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン等)、アルコール類(メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール、ブタノール、エチレングリコール、等)、芳香族炭化水素類(トルエン、キシレン等)、水などを挙げることができる。
本発明で得られる、上記硬化樹脂組成物は、耐候性塗料、反射防止膜低屈折率層材料、防汚性コーティング、光ファイバーの被覆、電子部品、電線等の被覆あるいは界面活性剤等、含フッ素ポリマーの特性を利用した各種用途に好適に利用できる。
以下に実施例に基づき本発明についてさらに詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
なお、水としてはイオン交換水を用いた。
合成例:水酸基含有含フッ素共重合体(A−1)の合成
内容量1リットルのステンレス製撹拌機付オートクレーブにヒドロキシエチルビニルエーテルの88.1g(1.00mol)、メタノール34.0g(1.06mol)、和光純薬工業(株)製重合開始剤V-65(商品名)7.7gおよびメチルエチルケトン68gを仕込み、系内を脱気して窒素ガスで置換した。さらにヘキサフルオロプロピレン165g(1.1mol)をオートクレーブ中に導入して65℃まで昇温した。オートクレーブ内の温度が65℃に達した時点の内部圧力は1.4MPaであった。該温度を保持し2時間攪拌した後に和光純薬工業(株)製重合開始剤V-65(商品名)7.7gをメチルエチルケトン12gに溶解した溶液を窒素ガス圧を利用して追加添加した。さらに65℃で5時間攪拌を続けた後(内部圧力0.5MPa)、80℃まで昇温した。オートクレーブ内の温度が80℃になった時点の内部圧力は0.7MPaであった。80℃で1時間攪拌した後(内部圧は0.7MPaのまま変化しなかった)、加熱をやめ放冷した。
オートクレーブを開放することにより、無色透明のポリマー溶液が得られた。固形分から算出したポリマー収率は90%であった。得られたポリマーの数平均分子量(Mn)は1万、分子量分布(Mw/Mn)は2.0であった。また高速液体クロマトグラフィーによる分析により残存開始剤は固形分に対して50ppm未満(検出限界未満)であることを確認した。
さらに該溶液の一部をヘキサン/イソプロパノール(20/1)から2回再沈殿を行い、残存モノマーを完全に除去した後、屈折率を測定したところ1.406であった。元素分析より求めたフッ素含率は47.80%であり、ほぼヘキサフルオロプロピレンとヒドロキシエチルビニルエーテルの1:1の共重合体(フッ素含率理論量47.87%)であることが確認された。
上記反応液にメチルエチルケトン362gを添加し、40℃で0.78MPaに減圧して、液量が約半量になるまで濃縮した。得られた溶液にさらにメチルエチルケトン362gを添加し、再度同様の濃縮を行い、固形分濃度56質量%のポリマー溶液を得た。該ポリマー溶液中のメタノール含率は固形分に対して0.6質量%であった。
実施例1;反応性含フッ素共重合体(P−2)の合成
上記で得られた水酸基含有含フッ素ポリマー(A−1)を含むポリマー溶液(固形分濃度56質量%)の89g、アクリル酸の180g、イルガノックス1010(商品名;チバスペシャリティーケミカルス製重合禁止剤)の2.2g、およびメチルエチルケトンの111gを混合したところに、濃硫酸の20.6gを加え、60℃で10時間加熱攪拌を行った。
得られた反応液にメチルエチルケトンの64mlおよび水400mlを添加して、40℃で5分間攪拌を行った後、分液ロートに移し30分間静置したところ、3層の分離が起こった。ポリマーを含む最下層溶液を取り出したところ106.9g(固形分55.1質量%;固形分屈折率1.457)であり、該層にはアクリル酸はほとんど含まれていないことを確認した。また最上層(300g;固形分濃度3.8%)には、大過剰のアクリル酸が含まれていることを確認した。中間層(水層)のpHは0.32であった。
さらに、上記最下層のポリマー溶液にメチルエチルケトン240mlを添加し、冷却下、内温0℃〜10℃に保持して攪拌しながら1mol/L水酸化ナトリウム水溶液160mlを滴下した。滴下終了後、メタノール40mlを添加し、分液ロートに移して30分間静置したところ、水層(下層)と有機層(上層)の2層に分離した。これらの2層を分液した。水層のpHは6.8であった。有機層は244.9g(固形分23.0質量%、固形分屈折率1.429)であった。
さらに、上記有機層のポリマー溶液にメタノール/水(7/3)の混合溶媒88mlを添加し、5分間攪拌を行った後、分液ロートに移して30分間静置したところ、ポリマー含有有機層(下層;85.9g、固形分53.8質量%、固形分屈折率1.425)と含水メタノール層(上層)の2層に分離した。
さらに、上記下層のポリマー溶液を分液操作により分取し、これにメチルエチルケトン72ml、メタノール12ml、ヘキサン160mlを加え5分間攪拌した後、静置したところ、ポリマー含有有機層(下層;186.7g;固形分22.5質量%、固形分屈折率1.423)およびヘキサン含有有機層(上層)の2層に分離した。該屈折率は再沈澱操作によって十分に精製したものと同等であり、1Hおよび13CNMRより、A−1における水酸基の90モル%に対してアクリロイル基が導入されていることを確認した。トータル収率は70%であった。重合禁止剤が固形分に対して2300ppm残存していることを確認した。
さらに上記下層のポリマー溶液を分取し、メチルエチルケトン140gを加え、40℃で、0.7MPaに減圧することにより、少量含まれるメタノールおよびヘキサンを完全に除去し反応性ポリマー(P−2)のメチルエチルケトン溶液(固形分30質量%)を得た。
実施例2;反応性含フッ素共重合体(P−13)の合成
上記合成例と同様にして得た水酸基含有含フッ素ポリマー(A−1)を含むポリマー溶液(固形分濃度53質量%)の934.4g、メタクリル酸の1806g、イルガノックス1010(商品名;チバスペシャリティーケミカルス製重合禁止剤)の22g、およびメチルエチルケトンの1056gを混合したところに、濃硫酸の206gを加え、60℃で10時間加熱攪拌を行った。
得られた反応液にメチルエチルケトンの640ml、水4000mlおよびメタノールの800mlを添加して、40℃で5分間攪拌を行った後、分液ロートに移し30分間静置したところ、3層の分離が起こった。ポリマーを含む最下層溶液を取り出したところ1030g(固形分51.0質量%;固形分屈折率1.450)であり、該層にはメタクリル酸はほとんど含まれていないことを確認した。また最上層(3850g;固形分濃度3.9%)には、大過剰のメタクリル酸が含まれていることを確認した。中間層(水層)のpHは0.29であった。
さらに、上記、最下層のポリマー溶液にメチルエチルケトン2400mlを添加し、冷却下、内温0℃〜10℃に保持して攪拌しながら1mol/L水酸化ナトリウム水溶液1600mlを滴下した。滴下終了後、メタノール400mlを添加し、分液ロートに移して30分間静置したところ、水層(下層)と有機層(上層)の2層に分離した。これらの2層から有機層を分取した。水層のpHは6.8であった。有機層は2006g(固形分24.3質量%、固形分屈折率1.429)であった。
さらに、上記有機層のポリマー溶液にメタノール/水(7/3)の混合溶媒500mlを添加し、5分間攪拌を行った後、分液ロートに移して30分間静置したところ、ポリマー含有有機層(下層;900g、固形分43質量%、固形分屈折率1.4255)と含水メタノール層(上層)の2層に分離した。
さらに、上記下層のポリマー溶液を分取し、これにメチルエチルケトン200ml、メタノール300ml、ヘキサン1500mlを加え5分間攪拌した後、静置したところ、ポリマー含有有機層(下層;1408g;固形分29.5質量%、固形分屈折率1.424)およびヘキサン含有有機層(上層)の2層に分離した。該屈折率は再沈澱操作によって十分に精製したものと同等であり、1Hおよび13CNMRより、A−1における水酸基の90モル%に対してメタクリロイル基が導入されていることを確認した。トータル収率は70%であった。重合禁止剤が固形分に対して2150ppm残存していることを確認した。
さらに上記下層のポリマー溶液を分取し、メチルエチルケトン1400gを加え、40℃で、0.7MPaに減圧することにより、少量含まれるメタノールおよびヘキサンを完全に除去し反応性ポリマー(P−13)のメチルエチルケトン溶液(固形分30質量%)を得た。
上記と同様の手法によって他のポリマーも合成できる。
比較例;反応性含フッ素共重合体の合成
上記A−1を原料として特開昭64−51418号公報合成例3と同様の方法でN,N−ジメチルアニリンを水酸基に対して1.1モル%添加し、アクリル酸クロライドを(A−1)に対して1.1モル当量滴下して、30℃で30分間反応させたが、水酸基に対するアクリロイル基の導入率は40モル%と低いものであった。さらに5時間攪拌を続けたが導入率は変らなかった。
また該溶液を乾燥させてアッベ屈折計で測定した固形分の屈折率は1.44であり、上記実施例1で得られたものよりも高い値であった。
上記、実施例1〜2に対する比較例の結果からも明らかなように、本発明の製造方法に従えば、安価でかつ入手性の良い原料を使用し、水酸基含有含フッ素ポリマーに対して、良好な修飾率でエチレン性不飽和基を導入できることが分る。さらに再沈澱操作を行ったものと同等の純度のエチレン性不飽和基含有含フッ素ポリマーを良好な収率でかつ操作性よく取り出すことができるため、大量製造に適していることが分る。
実施例3;硬化性樹脂組成物の調製とその評価
本発明の方法に従って合成した上記ポリマーP-2、P-13、並びに、同様に本発明の方法に従って合成したポリマーP-38を、それぞれメチルエチルケトン溶液とした。別に、特開昭64−51418号公報記載の方法で得た、上記P-38と同じ繰り返し単位を有するポリマーP−38(比較)のベンゼン溶液を得た。これらの各ポリマーのベンゼン溶液に対して、下記表1に示す各成分を添加して硬化性樹脂組成物X1〜X4を得た。
表中、X-22-164Cは信越化学工業(株)製変性シリコーンX-22-164C(商品名)を表わし、IRG184およびIRG907はそれぞれチバスガイギー(株)製光ラジカル重合開始剤イルガキュア184(商品名)およびイルガキュア907(商品名)を表す。
またHMDAはヘキサメチレンジメタクリレートを表わし、PETAはペンタエリスロトールトリアクリレートを表わし、FAは下記含フッ素アクリレートを表わす。
P-38<本発明>は本発明の方法で得たポリマーP-38の溶液を使用したことを意味し、P-38<比較>は特開昭64−51418号公報記載の方法で得たポリマ−P-38の溶液を使用したことを示す。
また表中( )内に示される値は各成分の質量部を表わす。
Figure 0004614648
Figure 0004614648
上記硬化性樹脂組成物(X-1〜X-4)を、バーコーターを用いて硝子基板上に100nmの膜厚となるように塗布し、90℃で20秒間乾燥させたのち、窒素雰囲気下、酸素濃度0.1%未満の条件で1000mj/cm2の紫外線を照射させて皮膜の硬化を行った。
得られた皮膜について下記の評価を実施した。
(1)平均反射率
分光光度計(日本分光(株)製)を用いて、380〜780nmの波長領域において、入射角5°における分光反射率を測定した。結果には450〜650nmの鏡面平均反射率を用いた。
(2)鉛筆硬度評価
反射防止フィルムを温度25℃、湿度60%RHで2時間調湿した後、JIS K 5400に記載の鉛筆硬度評価を行った。結果は、鉛筆硬度で表わした。
(3)耐傷性試験
膜表面をスチールウール#0000を用いて、200gの荷重下で10回擦った後に、傷のつくレベルを確認した。判定は次の基準に従った。実用上問題がないのは、◎、○、△のレベルである。
全く傷がつかない :◎
わずかに傷がつく :○
細かい傷が目立つ :△
傷が著しい :×
以上の、得られた結果を表2に示す。
Figure 0004614648
本実施例から明らかなように、本発明の硬化性樹脂組成物から得た硬化皮膜(Y-1〜Y−3)は、比較例の組成物から得た皮膜(Y−4)に比べて耐傷性に優れ、反射防止膜用途に適用した場合にも、より低い反射率が実現できることがわかる。

Claims (3)

  1. 水酸基含有含フッ素ポリマーに対して、酸触媒の存在下、エチレン性不飽和基とカルボキシル基を有する化合物を作用させてエステル化反応を行う反応性含フッ素ポリマーの製造方法であって、前記エステル化反応により得られた含フッ素ポリマー溶液を、下層として含フッ素ポリマーを溶解した有機層、中層として水層、および上層として過剰のカルボン酸を含む不純物を溶解した有機層の3層に分離させ、下層の前記含フッ素ポリマーを分取する工程を含むことを特徴とする反応性含フッ素ポリマーの製造方法。
  2. 前記のエステル化反応により得られた含フッ素ポリマー溶液を、下層として前記の含フッ素ポリマーを溶解した有機層、中層として水層、および上層として過剰のカルボン酸を含む不純物を溶解し前記含フッ素ポリマー濃度が0〜5質量%である、前記含フッ素ポリマーを実質的に溶解しない有機層の3層に分離させ、下層の前記含フッ素ポリマーを分取する工程を含むことを特徴とする請求項1記載の含フッ素ポリマーの製造方法。
  3. 前記のエチレン性不飽和基とカルボキシル基を有する化合物が(メタ)アクリル酸であることを特徴とする請求項1又は2に記載の含フッ素ポリマーの製造方法。
JP2003379053A 2003-11-07 2003-11-07 含フッ素ポリマーの製造方法 Expired - Fee Related JP4614648B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003379053A JP4614648B2 (ja) 2003-11-07 2003-11-07 含フッ素ポリマーの製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003379053A JP4614648B2 (ja) 2003-11-07 2003-11-07 含フッ素ポリマーの製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2005139363A JP2005139363A (ja) 2005-06-02
JP4614648B2 true JP4614648B2 (ja) 2011-01-19

Family

ID=34689258

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2003379053A Expired - Fee Related JP4614648B2 (ja) 2003-11-07 2003-11-07 含フッ素ポリマーの製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4614648B2 (ja)

Families Citing this family (16)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101213367B1 (ko) * 2004-11-15 2012-12-17 제이에스알 가부시끼가이샤 경화성 수지 조성물, 이를 포함하는 경화막 및 적층체
JP2006342212A (ja) * 2005-06-07 2006-12-21 Kuraray Co Ltd 開環メタセシス重合体の製造方法、並びに、開環メタセシス重合体及びそれから得られる成形体
JP4661687B2 (ja) * 2005-07-29 2011-03-30 Jsr株式会社 フッ素含有率の高いエチレン性不飽和基含有含フッ素共重合体、及びその製造方法
JP2007051203A (ja) * 2005-08-17 2007-03-01 Fujifilm Corp 含フッ素共重合体、該含フッ素共重合体を含有する皮膜形成用組成物、この皮膜形成用組成物を用いた反射防止フィルム、該反射防止フィルムを用いた偏光板、並びに該反射防止フィルム又は該偏光板を用いた画像表示装置
JP5266760B2 (ja) * 2005-12-15 2013-08-21 旭硝子株式会社 含フッ素重合体、ネガ型感光性組成物及び隔壁
JP2007277504A (ja) * 2006-03-15 2007-10-25 Jsr Corp 硬化性樹脂組成物及び反射防止膜
JP2007262202A (ja) * 2006-03-28 2007-10-11 Jsr Corp 硬化性樹脂組成物、硬化膜及び反射防止膜
JP2008007680A (ja) * 2006-06-30 2008-01-17 Jsr Corp 硬化性樹脂組成物及び反射防止膜
JP4848888B2 (ja) * 2006-08-21 2011-12-28 Jsr株式会社 上層膜形成組成物、及びフォトレジストパターン形成方法
EP2468816B1 (en) 2009-08-20 2014-11-26 Asahi Glass Company, Limited Photocurable fluorinated polymer composition
JP5416560B2 (ja) * 2009-11-25 2014-02-12 パナソニック株式会社 スチレン−フマル酸エステル共重合体の精製方法
EP2559712A1 (en) * 2010-04-16 2013-02-20 Asahi Glass Company, Limited Method for reacting ethylene/terafluoroethylene copolymer having functional group
JP6695147B2 (ja) * 2015-01-07 2020-05-20 住友化学株式会社 レジスト組成物の製造方法、レジストパターンの製造方法及び樹脂の製造方法
JP2022122198A (ja) * 2021-02-09 2022-08-22 ダイキン工業株式会社 含フッ素熱硬化性樹脂、その製造方法、及び含フッ素熱硬化性樹脂組成物
JP7339576B2 (ja) * 2021-08-17 2023-09-06 ダイキン工業株式会社 共重合体、及び樹脂組成物
WO2023022010A1 (ja) * 2021-08-17 2023-02-23 ダイキン工業株式会社 共重合体、及び樹脂組成物

Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2002018457A1 (fr) * 2000-08-29 2002-03-07 Daikin Industries, Ltd. Fluoropolymère durcissable, composition de résine durcissable le contenant, et film antireflet

Family Cites Families (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS6026128B2 (ja) * 1976-12-23 1985-06-21 日石三菱株式会社 硬化性樹脂の製造方法
JPS5951953A (ja) * 1982-09-17 1984-03-26 Hitachi Chem Co Ltd 塗料用熱硬化性樹脂組成物
JP2543903B2 (ja) * 1987-08-21 1996-10-16 旭硝子株式会社 活性エネルギ−線硬化性組成物
JP2805803B2 (ja) * 1989-03-08 1998-09-30 大日本インキ化学工業株式会社 水性被覆用ふっ素樹脂ならびに其れを含む水性被覆用ふっ素樹脂組成物
JP3418434B2 (ja) * 1993-10-07 2003-06-23 鐘淵化学工業株式会社 末端に官能基を有する重合体及びその製造方法
JP3653781B2 (ja) * 1995-03-17 2005-06-02 東亞合成株式会社 反応性樹脂の製造方法

Patent Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2002018457A1 (fr) * 2000-08-29 2002-03-07 Daikin Industries, Ltd. Fluoropolymère durcissable, composition de résine durcissable le contenant, et film antireflet

Also Published As

Publication number Publication date
JP2005139363A (ja) 2005-06-02

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4614648B2 (ja) 含フッ素ポリマーの製造方法
JP4378786B2 (ja) 反射防止膜
US8530546B2 (en) Curable composition comprising inorganic oxide microparticles that are surface-modified with maleimide groups
EP2554554B1 (en) Curable fluorine-containing resin and active energy ray curable composition using same
US20080107907A1 (en) Low refractive index fluoropolymer compositions having improved coating and durability properties
JP4026275B2 (ja) 活性エネルギー線硬化性樹脂組成物、およびその硬化膜、並びに反射防止膜
EP1907432B1 (en) Copolymer and polymerizable composition
JP2008040262A (ja) 反射防止膜形成用の硬化性組成物
JP4375335B2 (ja) 硬化性表面改質剤およびそれを用いた硬化性表面改質用組成物
EP0863128B1 (en) Fluorinated polyfunctional (meth)acrylate esters, compositions, low-refraction materials, and antireflection films
KR19980703840A (ko) 함플루오르 다관능 (메타)아크릴산에스테르, 함플루오르 단량체조성물, 저굴절률 재료 및 감반사 필름
JP4669279B2 (ja) 硬化性組成物
JP7203835B2 (ja) ハロアルキル及びハロアルケニルエーテル(メタ)アクリレートのポリマー
US6087010A (en) Fluorine-containing polyfunctional (meth) acrylate composition low refractivity material and reflection reducing film
JP4534341B2 (ja) 硬化性樹脂組成物および反射防止膜
JP6056155B2 (ja) 反射防止塗料組成物及び反射防止フィルム
JP2004155847A (ja) 不飽和二重結合を含有する含フッ素共重合体及びこれを含む組成物
JP3890022B2 (ja) パーフルオロ基含有(メタ)アクリル酸エステル
JP4868780B2 (ja) フッ素系共重合体、重合性組成物、硬化性樹脂組成物、反射防止フィルム、偏光板および画像表示装置
JP3724097B2 (ja) 含フッ素単量体組成物及び減反射フィルム
JP3724132B2 (ja) 無機化合物微粒子含有含フッ素単量体組成物及び減反射フィルム
JP4029531B2 (ja) 微小立体成形用活性エネルギー線硬化性組成物
JP2007277504A (ja) 硬化性樹脂組成物及び反射防止膜
JP3374495B2 (ja) 反射防止用含フッ素硬化被膜及び反射防止被膜用含フッ素硬化性組成物
JPWO2018207828A1 (ja) 硬化型組成物

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20060421

A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A712

Effective date: 20061205

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20081024

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20081028

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20081224

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20090428

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20090625

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20100921

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20101019

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4614648

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131029

Year of fee payment: 3

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees