JP4614122B2 - 湿潤接着性が向上した水硬性組成物 - Google Patents

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Description

本発明は、水硬性組成物に関し、特に、湿潤状態にあるコンクリート構造物の表面あるいは断面の補修に有利に用いられる湿潤接着性が向上した水硬性組成物に関する。
一般にコンクリート断面修復材は、補修される構造物の材質の力学的性質にできる限り類似した力学的性質を持っていることが望ましいことから、セメント系材料(結合材としてポルトランドセメントを使用したもの)が好適であると考えられていた。また、十分な接着強度を得るため、そして有害物質の浸入を防止するために、ポリマーディスパージョンや再乳化粉末樹脂などのいわゆるポリマー混和材を添加したポリマーセメント系のコンクリート断面修復材を用いることが知られている。
特許文献1には、(A)CaO/SiO2のモル比が0.10〜1.20の溶融スラグ粉末10〜85重量%、(B)水ガラスを固形分で5〜40重量%、(C)アルミナセメント1〜70重量%、並びに(D)高炉スラグ、転炉スラグ、脱ケイスラグ及び脱硫スラグから選ばれる結合材1〜30重量%を含有する耐酸性のモルタル、グラウト又はコンクリートが記載されている。
特許文献2には、水の未添加状態で、セメントに、粉末度5000cm2/g以上の分級フライアッシュ、繊維長3〜20mmの短繊維および再乳化型粉末樹脂が混合されてなることを特徴とするコンクリート断面補修材が記載されている。
特許文献3には、アルミナセメントと、ブレーン比表面積3000cm2/g以上の高炉スラグ微粉末と、繊維長3〜20mmの短繊維と、ブレーン比表面積5000cm2/g以上の分級フライアッシュと、セメント混和用ポリマーディスパージョンまたは再乳化型粉末樹脂とが混合されてなることを特徴とする耐酸性コンクリート断面補修材が記載されている。
特開2001−240456号公報 特開2001−322858号公報 特開2003−89565号公報
道路側溝、河川岸壁、上下水道などでは、コンクリート表面は常に湿潤状態にある。このような利用状況で、コンクリート表面や断面の補修や被覆は、湿潤条件下で行う必要があり、湿潤条件下でのコンクリート下地への接着力に優れるモルタル組成物などの水硬性組成物が必要である。
従って、本発明は、水硬性組成物、特に、湿潤条件下での下地への接着力に優れた水硬性組成物を提供することを目的とする。
本発明は、水硬性成分、そして該水硬性成分100質量部に対して、固形分換算量で〜80質量部のスチレン−アクリル共重合樹脂エマルジョンおよび0.1〜15質量部のポリオキシアルキレン化合物を含む湿潤下地補修用水硬性組成物にある。
そして、本発明は、本発明の湿潤下地補修用水硬性組成物を、湿潤状態にあるコンクリート構造物の表面もしくは断面に塗設することを特徴とするコンクリート構造物の表面もしくは断面の被覆方法にもある。
本発明の湿潤下地補修用水硬性組成物の好ましい態様を次に記載する。
(1)水硬性成分100質量部に対して5〜250質量部の細骨材を含む。
(2)さらに、上記水硬性成分100質量部に対して120質量部以下の潜在水硬性成分を含む。
(3)さらに、上記水硬性成分100質量部に対して40質量部以下のシリカフューム、シリカダスト、シリカゾル、沈降シリカ及び火山灰からなる群より選ばれる微粉状無機材料を含む。
(4)さらに、上記水硬性成分100質量部に対して15質量部以下の繊維状材料を含む。
(5)さらに、上記水硬性成分100質量部に対して2質量部以下の消泡剤を含む。
(6)さらに、上記水硬性成分100質量部に対して2質量部以下の凝結遅延剤を含む。
本発明の水硬性組成物は、湿潤下地に対する接着強度に優れる。そのため、本発明の水硬性組成物を用いて、道路側溝、河川岸壁、上下水道等のコンクリート構造物を補修する場合、補修が必要な部分が湿潤状態にあっても、信頼性の高い補修が可能となる。
本発明の水硬性組成物は、アルミナセメントを含む水硬性成分、そして合成樹脂エマルジョン及び収縮低減剤を含むものである。ただし、川砂、海砂、山砂等の珪砂に代表される細骨材に加えたモルタル組成物であることが好ましい。
細骨材の含有は必須ではなく、また種類に特に限定はないが、通常は、砂、FCC触媒、珪砂、石灰石、アルミナセメントクリンカー、石英粉末などの公知の細骨材が用いられる。細骨材は、水硬性成分100質量部に対し、250質量部以下、好ましくは2〜250質量部の範囲にある。
本発明の水硬性組成物で用いる水硬性成分はアルミナセメントを10質量%以上(好ましくは50質量%以上、さらに好ましくは70質量%以上、特に好ましくは80質量%以上)含む。すなわち、アルミナセメント単独、もしくは必要に応じてポルトランドセメント及び石膏などの他の水硬性成分を一種又は二種以上含むことができる。アルミナセメントは、本発明の水硬性組成物の早期の強度発現効果に有効に寄与する。
アルミナセメントとしては、アルミナセメント1号、2号や、フォンデュ(Fondu)など、公知のアルミナセメントを使用することができる。
アルミナセメントは、潜在的に急硬性を有している。そして、アルミナセメントは、潜在水硬性を有する高炉スラグと共用することにより、硬化体強度の経時的な低下を抑制することができる。
アルミナセメントとしては、鉱物組成が異なるものが数種知られ、市販されており、何れも主成分はモノカルシウムアルミネート(CA)であり、これらを用いることが出来る。
アルミナセメントとしては、Ca含有量が50重量%以上のものが好ましく、Ca成分が多く且つC4AF等の少量成分が少ないアルミナセメントが好ましい。
アルミナセメントを含む水硬性成分の配合割合は、水硬性組成物全体の固形分100質量部に対し、25〜55質量部の範囲にあることが好ましく、さらに30〜50質量部であること、そして特に35〜45質量部にあることが好ましい。
アルミナセメントに加えて、ポルトランドセメントも使用することができる。例えば、普通ポルトランドセメント、早強ポルトランドセメントなどを用いることができる。
石膏としては、収縮低減等の為、無水、半水等の各石膏などを一種又は二種以上の混合物として使用できる。
本発明の水硬性組成物には、潜在水硬性成分を含むことができる。潜在水硬性成分の添加量は、水硬性成分100質量部に対して、好ましくは120質量部以下、さらに好ましくは1〜60質量部、特に好ましくは5〜30質量部の量にて用いることができる。潜在水硬性成分の例としては、高炉スラグ、フライアッシュ、ケイ酸白土、火山灰、およびケイ藻土を挙げることができる。
高炉スラグは、硬化体の耐クラック性を高めるだけでなく、アルミナセメントの硬化体強度を向上させる効果も有している。高炉スラグの添加量は通常、水硬性成分100質量部に対して120質量部以下(好ましくは5〜60質量部、さらに好ましくは5〜30質量部)の量にて用いる。また、高炉スラグとしては、JISA6206に規定されるブレーン比表面積3000cm2/g以上ものを用いることができる。
フライアッシュとしては、作業性等の改善の為、火力発電所などのボイラーで石炭の燃焼灰として排出されるフライアッシュをサイクロン等の分級機を用いて分級し、比表面積(粉末度)3000cm2/g程度以上に粒度を調整したものを用いることができる。
微粒子としては、シリカフューム、シリカダスト、シリカゾル、沈降シリカなどを用いることが出来る。微粒子の配合量は、アルミナセメントを含む水硬性成分100重量部に対して、好ましくは40重量部以下、さらに好ましくは3〜10重量部である。
合成樹脂エマルジョンは、水または含水溶媒に乳化分散された合成樹脂粒子、あるいは水または含水溶媒を含まない粉末状の合成樹脂粒子であってもよい。粉末状の合成樹脂粒子を用いると、水または含水溶媒を除いた全成分をひとつのパッケージとすることができ、施工現場では、水を添加するだけで使用できるので便利である。
合成樹脂エマルジョンは、含まれる合成樹脂成分のガラス転移温度が0℃以上、さらに5℃以上、特に10℃以上であることが、下地湿潤状態での接着性に優れ、また作業性が良好となるために好ましい。なお、合成樹脂エマルジョンに含まれる合成樹脂成分のガラス転移温度は、ガラス板の上にエマルジョンを適量滴下して、乾燥して乾燥塗膜を得た後、示差走査熱量計を用い下記の条件で測定することにより得ることができる。乾燥塗膜を、室温から150℃まで10分間で昇温する条件で加熱し、150℃で10分間保持した後に、計算で得られた試料のTgより50℃低い温度まで温度を下げ、再度150℃まで10分間で昇温する過程で1回目のガラス転移温度(Tg)を測定し、次に1回目で測定したTgより50℃低い温度まで下げる過程で、2回目のTgの測定を行ない、この2回目のTgの測定値をエマルジョンのガラス転移温度とする。
合成樹脂エマルジョンとしては、スチレン−アクリル共重合樹脂エマルジョンを用いる
水硬性組成物中における水硬性成分と合成樹脂エマルジョンの配合割合は、アルミナセメントを含む水硬性成分100質量部に対し、合成樹脂エマルジョンを固形分換算量で、1〜80質量部の範囲の量とすることが好ましく、2〜60質量部の範囲の量とすることがより好ましく、5〜40質量部の範囲の量とすることがさらに好ましく、8〜30質量部の範囲の量とすることが、そして10〜20質量部の範囲の量とすることが特に好ましい。
収縮低減剤としては、ポリオキシアルキレン化合物を用いる。ポリオキシアルキレン化合物としては、市販品であるシュドックスDSP−E40やシュドックスDSP−E60を挙げることが出来る。
収縮低減剤の配合割合は、アルミナセメントを含む水硬性成分100質量部に対し、収縮低減剤0.1〜15質量部の範囲の量が好ましく、0.3〜10質量部の範囲の量がより好ましく、0.5〜8質量部の範囲の量とすることがさらに好ましく、0.8〜5質量部の範囲の量とすることがさらにまた好ましく、1〜3質量部の範囲の量とすることが特に好ましい。
本発明の水硬性組成物は、必要に応じて、減水剤、増粘剤、凝結調整剤及び消泡剤などから選ばれる一種又は二種以上含むことができる。本発明の水硬性組成物において、減水剤、増粘剤、凝結調整剤及び消泡剤から選ばれる成分は、目的に応じて適宜選択して用いることができ、その成分の配合量も適宜調整して用いることができる。
消泡剤としては、シリコン系、アルコール系、ポリエーテル系、フッ素系などの合成物質または植物由来の天然物質など、公知のものを用いることが出来る。消泡剤の添加量は、本発明の特性を損なわない範囲で添加することができ、アルミナセメントを含む水硬性成分100質量部に対して、2質量部以下、特に0.2質量部以下とすることが好ましい。
本発明の水硬性組成物には、ビニロン繊維、ポリエチレン繊維やポリプロピレンなどのポリオレフィン繊維、アクリル繊維、アラミド繊維、ポリイミド繊維、炭素繊維、耐アルカリガラスなどのガラス繊維等の繊維質材料を含むことができる。繊維質材料の添加は、硬化体の耐クラック性を高めるだけでなく、フレッシュモルタル時の作業性を向上させる効果も有している。
繊維質材料としては、平均直径が0.005〜1mm、平均繊維長が1〜30mmの繊維質材料を用いることが出来、さらに平均直径が0.01〜0.8mm、平均繊維長2〜25mmの物を用いることが好ましい。繊維質材料のアスペクト比(平均繊維長/平均直径)は、好ましくは20〜400であり、より好ましくは30〜350であり、特に100〜300であることが好ましい。
繊維質材料の混合量は、アルミナセメントを含む水硬性成分100質量部に対して、15質量部以下とすることが好ましい。
本発明の水硬性組成物には、保水性向上等を目的として、増粘剤も使用する事ができる。セルロース系、蛋白質系、ラテックス系、および水溶性ポリマー系などを用いることが出来、特にセルロース系が好ましい。増粘剤は、本発明の特性を損なわない範囲で添加することができ、上記水硬性成分100質量部に対して0.5質量部以下、特に0.05〜0.2質量部含むことが好ましい。
本発明の水硬性組成物には、作業性の向上等を目的として、減水剤も使用する事ができる。ナフタレン系、メラミン系、ポリカルボン酸系などの公知の減水剤を用いることが出来、併用する増粘剤との組合わせにもよるが、ポリカルボン酸系減水剤が好ましい。減水剤は、本発明の水硬性組成物の特性を損なわない範囲で添加することができ、上記水硬性成分100質量部に対して2質量部以下、特に0.01〜0.5質量部が好ましい。
本発明の水硬性組成物には、凝結調整剤を加えることもできる。凝結調整剤としては、凝結促進を行う成分である凝結促進剤、あるいは凝結遅延を行う成分である凝結遅延剤などを用いることができる。たとえば、強度発現性の向上、可使時間の調整等に使用する事ができる。
凝結促進剤としては、公知の凝結促進剤を用いることが出来る。凝結促進剤の例としては、炭酸リチウム、塩化リチウム、硫酸リチウム、硝酸リチウム、水酸化リチウム、酢酸リチウム、酒石酸リチウム、リンゴ酸リチウム、クエン酸リチウムなどの有機酸などの、無機リチウム塩や有機リチウム塩などのリチウム塩を挙げることが出来る。特に炭酸リチウムは、効果、入手容易性、価格の面から好ましい。
凝結促進剤としては、水硬性組成物の特性を妨げない粒径の粉末を用いることが好ましく、粒径は50μm以下にすることが好ましい。特にリチウム塩を用いる場合には、リチウム塩の粒径は50μm以下、さらに30μm以下、特に10μm以下であることが好ましい。
凝結遅延剤としては、公知の凝結遅延剤を用いることが出来る。凝結遅延剤の例としては、硫酸ナトリウム、重炭酸ナトリウム、酒石酸ナトリウム、リンゴ酸ナトリウム、クエン酸ナトリウム、グルコン酸ナトリウムなど有機酸などの、無機ナトリウム塩や有機ナトリウム塩などのナトリウム塩を挙げることが出来る。特に重炭酸ナトリウムや酒石酸ナトリウムは、効果、入手容易性、価格の面から好ましい。
本発明の水硬性組成物は、一般のモルタル組成物同様、必須成分、そして所望により任意添加成分を加え、さらに適当量の水を加えた上で、一般的な混練機を用いて混練して調製することができる。
本発明の水硬性組成物をモルタル組成物として用いる場合は、アルミナセメントを含む水硬性成分、高炉スラグなどの潜在水硬性成分、シリカヒューム、消泡剤、有機質混和剤、無機質混和剤、繊維およびエマルジョンのポリマー固形分などの総固形分100質量部に対し、水を好ましくは5〜25質量部、さらに好ましくは8〜15質量部、特に好ましくは9〜13質量部加えて用いることができる。
水性分散液として調製された水硬性組成物は、コンクリート構造物や製品の表面や断面に、特にコンクリート構造物や製品の湿潤状態の表面や断面に、塗布、吹きつけ、塗設などの方法で被覆させて使用される。被覆方法は、モルタルの施工に一般的に用いられている、コテ塗り、吹付けなどの方法が利用される。
ひび割れ補修や欠損部補修等を目的とする場合には、一般的な断面修復工法と同様に、既設コンクリート不良部分(劣化部分)を、切削や研磨等の適当な手段で除去し、その後、劣化部分を除去した表面に本発明の水硬性組成物を塗設又は、吹付けして使用する。この場合の塗膜厚みは、除去した劣化部の深さにもよるが、5mm以上とするのが好ましく、特に10〜30mmとするのが好ましい。
[実施例1〜3、比較例1〜4]
(1)実施例と比較例では、下記の材料を用いてモルタル組成物を調製した。
・アルミナセメント:ブレーン比表面積3200cm2/g、モノカルシウムアルミネート含有率53質量%
・高炉スラグ:ブレーン比表面積4500cm2/g
・珪砂:6号
・シリカヒューム:オーストラリア産(シリカヒュームAUS)
・繊維質材料:ビニロン繊維(繊維長:6mm、アスペクト比:231)
・増粘剤:メチルセルロース系増粘剤
・減水剤:ポリカルボン酸系減水剤
・エマルジョンA:スチレン−アクリル共重合樹脂エマルジョン(モビニールLDM6880、固形分50%、合成樹脂成分のガラス転移温度:25℃)
・エマルジョンB:スチレン−アクリル共重合樹脂エマルジョン(ペガールLX−6709、固形分47%、ガラス転移温度:15℃)
・消泡剤:非イオン界面活性剤配合物(B115F)
・収縮低減剤:ポリオキシアルキレン化合物
・遅延剤:酒石酸ナトリウム(L−酒石酸ナトリウム)とクエン酸ナトリウムとの混合物
・促進剤:炭酸リチウム(超微粉炭酸リチウム)
(2)モルタル組成物の調製
表1に示す成分と配合割合のモルタル組成物を得た後、さらにモルタル組成物1kgに対し、表1に示す量の水を加え、モルタルミキサーで3分間混合してモルタル組成物(水混和物)を得た。
(3)湿潤下地における接着試験
JIS・A6916の7.13付着強さ試験に準拠して行った。すなわち、下地となるコンクリート板(JIS舗道板、30cm×30cm角)を、20±1℃の水道水に24時間浸漬した後、清潔な布で表面を拭き取り、この表面に10分以内に、上記の(2)で得られたモルタル組成物(水混和物)を塗設して被覆した(乾燥後の被覆層厚さ:20mm)。そして、10℃(湿度65%RH)あるいは20℃(湿度65%RH)で保存して、材齢1日、7日及び28日後に接着強度を測定した。その結果を、表1と表2に示す。
表1
────────────────────────────────────

モルタル組成物成分 実施例1 実施例2 実施例3
(g) (g) (g)
────────────────────────────────────
アルミナセメント 400 400 400
高炉スラグ 0 60 60
珪砂 550 550 550
シリカヒューム 0 22.5 22.5
繊維質材料 0 0.5 0.5
増粘剤 0 0.15 0.15
減水剤 0 0.3 0.3
消泡剤 0 0.05 0.05
エマルジョンA(固形分) 0 52 0
エマルジョンB(固形分) 52 0 52
収縮低減剤 8 8 8
促進剤 0 0.05 0.05
遅延剤 0 1.2 1.2
水 113 104 123
────────────────────────────────────
湿潤接着強度(N/mm2
10℃:材齢1日 1.0 1.0 2.1
材齢7日 1.3 1.8 2.8
材齢28日 1.7 1.9 3.4
20℃:材齢1日 1.0 1.1 2.2
材齢7日 1.4 1.6 3.8
材齢28日 1.8 1.9 3.9
────────────────────────────────────
表2
────────────────────────────────────

モルタル組成物成分 比較例1 比較例2 比較例3 比較例4
(g) (g) (g) (g)
────────────────────────────────────
アルミナセメント 400 400 400 400
高炉スラグ 0 60 60 60
珪砂 550 550 550 550
シリカヒューム 22.5 22.5 22.5 22.5
繊維質材料 0.5 0.5 0.5 0.5
増粘剤 0.15 0.15 0.15 0.15
減水剤 0.3 0.3 0.3 0.3
消泡剤 0.05 0.05 0.05 0.05
エマルジョンA(固形分) 52 0 0 0
エマルジョンB(固形分) 0 52 0 0
収縮低減剤 0 0 8 0
促進剤 0.05 0.05 0.05 0.05
遅延剤 1.2 1.2 1.2 1.2
水 103 122 109 109
────────────────────────────────────
湿潤接着強度(N/mm2
10℃:材齢1日 1.4 0.0 0.0 0.0
材齢7日 2.0 0.0 0.0 0.0
材齢28日 2.2 0.0 0.0 0.0
20℃:材齢1日 0.3 1.3 0.0 0.0
材齢7日 0.0 0.4 0.0 0.0
材齢28日 0.0 0.6 0.0 0.0
────────────────────────────────────
表1と表2に示された湿潤接着強度を比較すると、実施例1乃至3に示された本発明のモルタル組成物は、10℃と20℃との湿潤強度は、低温と室温、そして材齢1日、7日、そして28日のいずれの養生条件においても、1.0N/mm2以上と高い値を示している。一方、収縮低減剤を含まない比較例1と比較例2のモルタル組成物では、低温もしくは室温のいずれか養生条件では、高いあるいは若干の値を示すことがあるが、低温および室温の双方の養生において実用的な値を示すことはない。一方、合成樹脂エマルジョンを含まない比較例3と比較例4のモルタル組成物では、低温および室温のいずれの養生条件でも実用的な湿潤接着強度を示していない。

Claims (6)

  1. アルミナセメントを10質量%以上含有する水硬性成分、そして該水硬性成分100質量部に対して、固形分換算量で1〜80質量部のスチレン−アクリル共重合樹脂エマルジョン、そして0.1〜15質量部のポリオキシアルキレン化合物を含む湿潤下地補修用水硬性組成物。
  2. さらに、水硬性成分100質量部に対して5〜250質量部の細骨材を含む請求項1に記載の湿潤下地補修用水硬性組成物。
  3. さらに、水硬性成分100質量部に対して120質量部以下の潜在水硬性成分を含む請求項1もしくは2に記載の湿潤下地補修用水硬性組成物。
  4. さらに、水硬性成分100質量部に対して40質量部以下のシリカフューム、シリカダスト、シリカゾル、沈降シリカ及び火山灰からなる群より選ばれる微粉状無機材料を含む請求項1乃至3のうちのいずれかの項に記載の湿潤下地補修用水硬性組成物。
  5. さらに、水硬性成分100質量部に対して15質量部以下の繊維状材料を含む請求項1乃至4のうちのいずれかの項に記載の湿潤下地補修用水硬性組成物。
  6. 請求項1乃至5のうちのいずれかの項に記載の湿潤下地補修用水硬性組成物を、湿潤状態にあるコンクリート構造物の表面もしくは断面に塗設することを特徴とするコンクリート構造物の表面もしくは断面の被覆方法。
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