JP4613252B1 - 豆腐類の連続式凝固装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 凝固剤入り豆乳を搬送しながら凝固するコンベヤベルトCと、コンベヤベルトCの下方側に配される凹状部材10を備え、コンベヤベルトCは、前記凹状部材10に沿うように凹状に配されて凝固槽10a,10bを形成して搬送される。前記コンベヤベルトCは芯材の布3等に樹脂コーティング7が施されたベルトであることが好ましい。
【選択図】 図2
Description
しかし、副コンベヤベルトの下端を主コンベヤベルトに近接して該主コンベヤベルトと等速かつ同方向に移行する左右一組の側壁コンベヤを並列するが、このような形態では豆乳の漏れが生じたり、駆動部やローラ等が多く、不経済で、不衛生でもあり、また各々独立したものを同時に移行させる正確な制御が難しかった。
しかし、特許文献2では、左右の側壁に用いるシリコーンゴムの柔軟性や強度の面で深い凝固槽は形成することが難しく、設置面積や生産能力の面での課題を有していた。
しかし、特許文献3では、起伏側板を介して強制的にほぼ直角に折り曲げられるため、下濾布はこの折り曲げた部分及びその近傍に皺が発生しやすい。また、下濾布は絶えず繰り返して折り曲げられるとともに、引張りによる応力が生じるために、傷みや伸びが激しく、濾布本来の寿命に比べて非常に短くなる問題を有する。
また、特許文献2のような凹状の無端状ベルトでは、剛性のある金属ベルトを用いているため、前後に径の大きい軸ローラを使用する必要があり、装置が大型化する問題や、凝固工程の後に、所定個数に切り出した後にパック詰めのための別のコンベヤに乗り移らせる工程があるが、軸ローラの径が大きいと、乗り移らせることが難しくなる問題も有する。また、装置の大型化を避けつつ深い凝固槽を形成すること、つまり凹状の左右のゴム製側壁を高くすることは困難である。例えば、豆腐類の長手方向と短辺方向で長さが違う豆腐では、短い方向の長さを高さ(深さ)方向にして凝固成型や切り出しをする「平取り」はできても、上記側壁を高くする「縦取り」と呼ばれる、豆腐類の長手方向での切り出し等を行なうことは難しい。すなわち、「平取り」のためには、機幅を大きく、広い設置スペースが必要となる。
そして、コンベヤベルトには、更に苛性ソーダや次亜塩素酸ソーダ、熱水等による洗浄や殺菌等の薬剤や熱耐性も求められ、さらに豆腐の剥離性も求められる。
そして、凝固剤入り豆乳を受けて、搬送しながら凝固して豆腐を排出するコンベヤベルトと、コンベヤベルトの下方側に配される凹状部材を備え、コンベヤベルトは、不透水性であって、前記凹状部材に沿うように凹状に配されて凝固槽を形成して搬送されることが好ましい。すなわちコンベヤベルトは不透水性であって、前記凹状部材の前後の軸ローラに巻き回されて無端状に構成されるもので、前記凹状部材の内側に沿うように配されて凝固槽を形成して搬送され、前記凹状部材の上に位置するコンベヤベルトの上流側ないしは下流側には、豆乳を堰き止める堰が配されていることが好ましい。また、前記凹状部材のコンベヤベルト上の上流側の堰は、前記凹状部材の上流側の端部内側に沿うように固定して配置され、かつ、前記無端状のコンベヤベルトを前記凹状部材の底部に密接させるよう配置されることが好ましい。必要に応じて、例えば、豆乳の漏れを防止したりコンベヤベルトを傷めないように、コンベヤベルトに接する堰の下端や左右端の面積を広くしたり、軟らかいゴム製パッキンやスポンジや布材などを配したりしてもよく、バネやエアシリンダーや錘等の付勢手段を設けてコンベヤベルトに押し当てるようにしてもよい。
一方、前記凹状部材のコンベヤベルト上の下流側の堰は、生産開始時にコンベヤベルト上に装着され、コンベヤベルト上の下流端まで移動した時点で取り除かれる着脱式堰である。生産中は凝固して形成された豆腐自体が下流側の堰となるので生産開始時だけに上記下流側の堰は使用される。また同様に、生産終了時には、最後の豆腐類がコンベヤベルト上の下流端まで移動するまで上流側の第2の堰として、コンベヤベルトと共に移動する着脱式堰(上流側の第2の堰)を設けて、同様にコンベヤベルト上の下流端まで移動した時点で取り除かれるものでも良い。この上流側の第2の堰は、前記凹状部材の上流側の端部から下流側の端部まで移動する。
コンベヤベルトの接液側表面の材質は、例えば食品衛生法の器具容器包装に係る規格試験に適合した材質であることが好ましい。食品衛生法の器具容器包装に係る規格は、米国ではFDA(Food and Drug Administration)、USDA(United States Department of Agriculture)の定める規格基準や、日本では食品、添加物等の規格基準 (昭和34年厚生省告示第370号)などがある。
本発明では、前記コンベヤベルトの接液面に樹脂コーティングが施されていれば、豆乳や水(洗浄用水など)を通さない不透水性であって特に限定しない。ベルトの裏面や中層のコーティング材料は、食品用でなくても良いが、ベルトの裏面ないしは凹状部材の材質は互いに摩擦が小さい、潤滑性のある材質が好ましい。またコンベヤベルトはゴム製であってもよく、芯材がなくてもよい。芯材は布状であっても、金属製ワイヤーや、樹脂繊維や金属繊維から成る糸状材であってもよい。これら糸状材を芯材として縦方向(周回方向)に施されたコンベヤベルトが凹状を形成しやすく好ましい。また、コンベヤベルトの芯材(「芯体」ともいう。)として「帆布」が1枚ないし2枚以上重ねたタイプや、
芯体材質は「アラミド繊維」以外にポリエステル繊維、ガラス繊維、ポリアミドなどや
芯体が布製ではなく、スチールタイヤのようにベルト内にアラミド心線・スチール芯線を有するベルトであったり、パンチング板のように多孔質の部材であってもよい。
帆布や芯線に含浸ないしは貼付されるベルトカバー材質は、ウレタン樹脂(熱可塑性ポリウレタン)、シリコーン樹脂、フッ素樹脂、塩化ビニール樹脂、熱可塑性ポリオレフィン、ポリプロピレン樹脂など「食品用ベルト」といわれるものを広く採用することができる。
本発明によれば、凹状に形成して凝固槽とすると、底部と左右の側壁との間から豆乳が漏れることはない。また、コンベヤベルトが凹状部材に沿って折り込まれるようになるので、コンベヤベルトの蛇行が防止される機能も有する。
本発明としては、前記コンベヤベルトが、通常の平滑な表面の食品用ベルトでもよく、少なくとも豆乳が入れられる側(接液側、表側)の一方側表面には樹脂コーティングが施された布製等を心材とするベルトであることが好ましい。またコンベヤベルトはゴム製であってもよく、芯材がなくてもよい。芯材はコンベヤベルトの張力を付与して、また凹状に折り返す妨げにならないことが好ましく、布以外に、網状部材や縦方向(周回方向)に沿って構成された糸状部材でもよい。これら芯材の材質は、木綿・麻等の天然繊維や各種化学合成繊維や、特に縦糸に剛性があり、伸びない材質が好ましく、細い金属線でもよい。また、更に好ましくは、前記凹状部材が金属製(ステンレス、チタン、アルミ等)又は樹脂製の固定部材ないしは可動部材がよい。特に前記布は、アラミド繊維からなる布で、フッ素樹脂コーティングが施された不透水性であることが好ましい。アラミド繊維からなる芯材に樹脂コーティングされたベルトで構成することで、コンベヤベルトの伸びを抑えて強度も増して、ベルト自体を薄くすることができ熱伝達率がよく、高温凝固では凝固時間を短縮できるとともに、凹状部材との摩擦にも耐久性を発揮する。熱伝達率が向上すれば、凹状部材に保温・加熱手段を備えることによって、逆に従来より凝固温度をある程度下げても弾力のある保水性のよい高品質な豆腐を製造できる。また、後述するように、凹形状態から平ベルトに戻すときや、折り目をつける場合も、その弾性力により平ベルトの状態に戻り易い。アラミド繊維からなる布で、フッ素樹脂コーティングが施された不透水性であると、凹状部材が鋼鉄製や金属製であっても、上記種々の効果を発揮する。
別の形態として、予めベルト左右を折り上げた状態で成型され、角部を薄くせずに折り癖のついたベルトを用いることもできる。この場合、元の断面形状が凹型であって、ローラ軸部では平たく広がった形になって巻き回す。また薄目の布であって、横方向に柔軟性に富んだベルトで、角部を薄くしたり、予め折り癖を付けない形態でもよい。この場合、凹型支持板やガイドに案内されて横方向任意の位置で折り曲がる形態でもよい。
コンベヤベルトの左右端を折り込んだ状態のまま軸ローラに巻き回わすと、軸ローラに大きな負荷がかかるために、軸ローラを大きくする必要があるが、本発明によれば、平ベルトに戻した状態にされて前記軸ローラに巻き付けられるので 軸ローラの径を小さくでき(金属ベルトのように大径のローラを使用しなくても良くなる上、金属ベルトやロールの自重や張力による負荷を小さくできる。)、これによりコンベヤベルトの周回範囲(外周)を小さくできるとともに、後工程の切断分配コンベヤ等への乗り移りの距離を近づけることができ、乗り移りがスムーズにできる。
本発明によれば、軸ローラの両端をテーパ状や細径部とするために、周回長さの差を調整することができる。すなわち、ベルト両端部は水平から立ち上がった後、立ち上がり部分を水平に戻す(平ベルトにする)動作が繰り返されることで、底面(水平部)と左右側の立ち上がり部分の周回長さの差が出るが、立ち上がり部分の巾に当たるロール軸部分をテーパ状等にすることで、その周回長さの差を吸収することができる。また、本発明のように、平ベルトの途中で左右両端を立ち上げるように駆動するコンベヤでは、コンベヤベルトにかかる縦方向(長手方向)のテンションが出るので、コンベヤベルトの弛み対策として有効である。またコンベヤベルトの蛇行を抑制する効果もある。
また、本発明としては前記凹状部材の上に位置するコンベヤベルト上には、豆乳を堰き止める上流側の堰が配され、上流側の堰は凹状部材の上流側において、前記無端状のコンベヤベルトを前記凹状部材の底部に密接させる固定板であって、前記無端状のコンベヤベルトを前記凹状部材の内側に密着して沿うように押し下げることが好ましい。そして、前記上流側の堰は、前記凹状部材の上流側の端部においてコンベヤベルトを密着させるように、すなわち、前記凹状部材の上流側の端部の内側においてコンベヤベルトを押し下げる四角形状の板材ないしは角材であることが好ましい。
本発明によれば、前記凹状部材の上流側の端部内側に沿う四角形状の板であることにより、前記凹状部材に搬送されてくる無端状のコンベヤベルトを前記凹状部材の入り口となる重要な位置で位置合わせでき、蛇行防止の基点となるとともに、前記凹状部材の面積を最大限に活用することができる作用効果を有する。
また、前後の軸ローラの箇所では平ベルトに構成にすると、軸ローラの径を小さく細くすることができ、例えば、成型機から後工程の切断コンベヤやオートパックへなどに豆腐を乗り移りさせやすくなる。特に、機幅を広くし、機長を長くした装置でも、軸ローラの径を小さく細くでき、軸ローラにかかる負荷を小さくしたり、省スペース化が可能である利点は大きい。そして、凹状部材の左右の側壁を高くしておき、それに沿うようにコンベヤベルトを配置させることで、ブロック状の豆腐の高さを深く形成することができ、このため、絹ごし豆腐等で「縦取り」の凝固槽にしても、軸ローラの径は小さくすることができ、その結果、装置の長さや装置の幅を短く、設置スペースを少なくできるとともに、次の搬送コンベヤ等に容易に乗り移りできる構造になる。
凹状部材10は、例えばプレートコンベヤのようなキャタピラやメッシュ状の金網ベルトや多数の小さな穴・細孔や多数の溝が形成されたパンチングベルトで構成されたもののように可動型とすることもでき(図1の矢印Fの方向に移動する)、この可動型の場合、豆乳や豆腐Tの自重によって摩擦抵抗が大きい場合に有効である。凹状部材10としては、凝固槽の側面ないしは底面の支持部(コンベヤベルト3が滑る面)を2重ジャケット構造として保温性を高めることも可能である。空気層だけの2重ジャケットとして保温するのみでも良い。凝固槽10aまたは10bによって、コンベヤベルトCaまたはCbを介して、保温・加熱されることにより、豆腐Tの品質をより良くできる。この場合、上記コンベヤベルトCは熱伝達上、効率の良い、薄いベルト(0.5〜5mm)が好ましい。また、凹状部材10の二重ジャケット内に蒸気や温水を供給して、所定温度に加熱温調ないしは保温したり、コンベヤベルトCの裏の殺菌にもなる。上方側にはカバーや湯気を排気する排気孔を設けることは任意であり、さらに豆腐T上の空間に水蒸気を供給し、保温ないしは加熱を行う形態としてもよい。
このように、無端状のコンベヤベルトCは、凹状部材10とは連結されておらず、上流側の軸ローラ4では、平ベルトの状態で巻き回されているが、凹状部材10の位置では、平ベルトの状態から凹状に折り込まれるようになり、上流側と下流側の軸ローラ4の位置では、再び平ベルトの状態に戻されて周回運動をする。コンベヤベルトCは、凹状部材10の長手方向の長さよりもその前後で長く引き出されて軸ローラ4に巻装される(図4)。
そして、ベルト裏面に、蛇行防止用の、例えば凸状ベルトを溶着した構成でもよい。また、図示はしないが、駆動軸とのスリップを防ぐため、ベルト裏面、横方向に凹凸を有する形状にして、駆動軸の凹凸と噛み合うように構成してもよい。また、コンベヤベルトとの摩擦を高めた金属製ないしは樹脂・ゴム製軸ローラであることが好ましい。また、コンベヤベルトCの下方側の復路(ロール軸4からロール軸4までの間)に別途駆動装置を設けても良い。
芯材を構成する布3や糸状・網状の部材の繊維は、例えば、「スーパー繊維」や「エンジニアリング繊維」と言われる近年開発された繊維で、パラ系アラミド繊維(帝人テクノプロダクツ製「テクノーラ」(登録商標)「トワロン」(登録商標)、東レ・デュポン製「ケプラー」(登録商標)等)や、メタ系アラミド繊維(帝人テクノプロダクツ製「コーネックス」等)が好ましい。アラミド繊維以外の、超高分子量ポリエチレン繊維(東洋紡績「ダイニーマ」「ツヌーガTM」等)、ポリイミド繊維(東洋紡績「P84」) ポリアリレート繊維(クラレ製「ベクトラン」(登録商標)、米国ハネウエル製スペクトラ繊維)等)、ポリパラフェニレンベンゾビスオキサザール(PBO)繊維(東洋紡績製「ザイロン」等)、ポリフェニレンサルファイド(PPS)繊維(東洋紡績製「プロコン」(登録商標)、東レ製「トルコン」(登録商標))、フッ素繊維(東レ製「トヨフロン(登録商標)」「テフロン(登録商標)」)、高強度ポリビニルアルコール(PVA)系繊維(クラレ製クラロンK−II)、ポリケトン繊維(旭化成製「サイバロン(登録商標)」)などが挙げられ、これらを複合して、紡績した糸ないしは、任意に組み合わせて織り上げた布でもよい。また多少の強度が劣っても、従来の一般樹脂製の繊維や天然素材の繊維(木綿・麻糸・絹など)からなる布でもよい。いずれの材質でも、細いモノフィラメント(0.5mm以下)ないしはそれを撚り合わせたマルチフィラメントないしは紡糸で、高張力繊維、耐疲労性(耐屈曲疲労性)を有することが好ましい。布の織り方は、平織り、綾織りなど、少なくとも厚みが薄く、縦方向に伸びにくい織り方であれば限定しない。特に伸びが大きい布であると、豆腐Tの重量による摩擦が大きく、布の伸縮によるシャクリ現象が発生するので、好ましくない。また高強度の不織布タイプでもよい。モノフィラメントが0.5mm以上の繊維から成る布は折り曲げRが大きく、豆腐の角が丸くなり、好ましくない。
樹脂コーティング7は、裏面については凹状部材10との摩擦が少なく、表面については食品衛生上の規格基準(各国の規格基準)に沿う樹脂で、豆腐との剥離性がよく、屈曲部の剥離やひび割れが起きにくい(耐屈曲疲労性ある)方が好ましい。この樹脂コーティング7も厚くなりすぎると、柔軟性に欠き、屈曲部のアール(R)も大きくなり好ましくない。特に絹ごし豆腐の場合、角のアール(R)が10mm以上大きいと見栄えが悪くなり、両端の豆腐だけ量目不足を起こす可能性がある。豆腐の角のアールが5mm以下であれば実質問題になりにくい。豆乳が入れられる側の一方側表面に少なくとも樹脂コーティング7が施されていれば良いが、裏面も含め全体樹脂コーティングが好ましい。そして、全体樹脂コーティングが施されることで、不透水性とすることが好ましい。特に、前記凹状部材10が金属製又は鋼鉄製等の固定で不透水性構造とされる場合は、アラミド繊維3にフッ素コーティング7を行うことで、屈曲の繰り返しによるコーティングの剥離等がなく(耐屈曲疲労性が高く)、豆腐の荷重がかかった状態でも、滑りが良くなり、また、張りがあって伸びや歪みが殆どなく、0.5〜5mm程度と薄くても引張強度があり、磨耗に強く(特に凹状部材10との摩擦にも強く)、破損が少なく、また撥水性があり豆腐の剥離性が良く、汚れも付着しにくく衛生的で、熱(高温)に強く(上記凝固槽の加熱手段が配される場合)、耐薬品性にも優れている。
ここで、上流側の堰9の下流側では、豆乳が供給されるので、豆乳の重みによって無端状のコンベヤベルトCを凹状部材Cの底部に接触させる。これは、豆乳が供給されると、無端状のコンベヤベルト上で凝固して固定の錘のように均一に荷重がかかりやすくなるからである。また、装置の大きなものや“縦取り”(豆腐一丁の寸法のうち最大の辺を深さに合わせる)にする、すなわち無端状のコンベヤベルトで構成される凝固槽の深さを深くすることによって豆乳ないしは豆乳凝固物を下流側に搬送すれば一層効果的である。
また、図示しないが、生産終了時にも着脱式堰を豆腐Tの後端に使用し、この着脱式の堰は、前記凹状部材10の上流側の端部10tから下流側の端部まで移動することで(吊り下げられながら移動し、前記凹状部材10の下流側の端部では、上方に引き上げられて前記凹状部材10の上流側の端部10tまで移動可能に構成されている。)、生産終了の役割を果たすものでも良い。前記第1の上流側の堰9を前記上流側の堰9とした場合、この豆腐後端を保持する着脱式堰は、第2の上流側の堰と言える。
一方、下流の堰9aは、図10のように、生産開始時だけ、着脱式堰を使用して、シート(ベルト)状豆腐Tが形成された後は、着脱式堰は取り去り、その豆腐自身が堰になる。
なお、これら下流側の着脱式の堰9aや上記第2の上流側着脱式堰も、前記上流側堰9と同じように、前記凹状部材10の上流側端部10tに沿って、コンベヤベルトを押し下げて、凹状部材10の内側に沿うように密着させると、より効果がある。
図1に示すように、駆動手段Mtにより駆動ローラ4を駆動すると、コンベヤベルトCが駆動する。そして、コンベヤベルトCには、薄い部分3cや3dや折り目Ctがあるので、ベルト積層部材3の位置では、この部分を境にして左右端Ctが折り込まれて凹状(凝固槽Ca,Cb)を形成するが、後方(上流側)と前方(下流側)の軸ローラ4、4の位置では、平ベルトの状態に戻されて搬送可能状態になる(図1)。コンベヤベルトCのテンションは、テンションローラ8による調整の他、軸ローラ4の左右の先端側4Bbのテーパ状部分や異径軸4Caでも調整可能である(図3)。コンベヤベルトCの薄い部分3cや3dのような折り目Ctがあるので、軸ローラ4の左右先端のテーパ状部分4Bbにその形状に沿うようになる。
そして、コンベヤベルトCの凹状部分(凝固槽Ca,Cb)にニガリ等の凝固剤を添加・混合した豆乳(凝固剤入り温豆乳で、豆乳固形分濃度3〜15%wt、温度も40〜99℃以上、好ましくは60〜95℃が通常である。)をその供給手段6から供給すると、凝固されながらコンベヤベルトCにより下流側に搬送されて行き、その搬送の過程で凝固された状態の豆腐(シートないしはベルト状の豆腐)Tが連続的に繰り出される。図示しないが、このように連続成型機21,22にて連続的に凝固成型されたシート(ベルト)状の豆腐は、コンベヤにて搬送されながら、直交する方向に切断(横切り)されブロック状の豆腐となり、ブロック状の豆腐Tの上において移動可能な刃(コンベヤベルトの幅方向に間隔調整可能な刃)を備える切断分配装置(縦切り)にて搬送方向に切断されて1丁単位の豆腐となる。
図6に示すコンベヤベルトCにより凝固する場合は、凹状部材10の位置で円弧状になることから、左右の角は少し丸みを帯びた形状に豆腐が成型されることとなる。なお、木綿豆腐の場合では全量を崩す工程のためこのRが大きくても問題ない。絹ごし豆腐の場合にはこのRできるだけ小さい方がよく、場合によっては、歩留りは下がるが、この部分は、ミミとしてカットされる。
2 基台、
3 布(芯材)、
4,4A,4B,4C 軸ローラ、
4Bb 軸ローラの左右の先端側(テーパ状部分)、
4Ca 軸ローラの異径軸(細径部)、
7 樹脂コーティング、
9 上流側の堰、9a 下流側の堰、
10 凹状部材、10a 底部、10b 左右の側壁部、
21,22 連続成型機、
C コンベヤベルト、Ca 底部、Cb 左右の側壁部(立ち上がり部)、
T 豆腐(ブロック状の豆腐)
Claims (7)
- 凝固剤入り豆乳を搬送しながら凝固させるためのコンベヤベルトと、コンベヤベルトの下方側に配される凹状部材を備え、
コンベヤベルトは、前記凹状部材の前後の軸ローラに巻き回されて無端状に構成されるものであり、前記凹状部材の内側に沿うように配されて凝固槽を形成して搬送され、
前記凹状部材の上に位置するコンベヤベルト上には、凝固剤入り豆乳を堰き止める上流側の堰が配され、この上流側の堰は、前記無端状のコンベヤベルトを前記凹状部材の底部に密接させる固定板として、前記無端状のコンベヤベルトを前記凹状部材の内側に沿うように押し下げることを特徴とする豆腐類の連続式凝固装置。 - 前記凹状部材の上流側の堰は、前記凹状部材の上流側の端部内側に沿うように配され、前記無端状のコンベヤベルトを前記凹状部材の端部内側に沿うように押し下げることを特徴とする請求項1記載の豆腐類の連続式凝固装置。
- 前記コンベヤベルトは、前後の軸ローラの位置では、平ベルトに戻した状態にされて前後の軸ローラに巻き回されることを特徴とする請求項1記載の豆腐類の連続式凝固装置。
- 前記軸ローラ両端をテーパ状に形成して、このテーパ部分に前記コンベヤベルトの幅方向の端部が巻き回されることを特徴とする請求項1記載の豆腐類の連続式凝固装置。
- 前記コンベヤベルトの凝固剤入り豆乳が入れられる一方側表面には樹脂コーティングが施されていることを特徴とする請求項1記載の豆腐類の連続式凝固装置。
- 前記コンベヤベルトは、アラミド繊維からなる芯材で、少なくとも接液側にフッ素樹脂コーティングが施されて不透水性とされていることを特徴とする請求項5記載の豆腐類の連続式凝固装置
- 前記コンベヤベルトの凹状の左右の底側の角部は、前記布の厚さは薄くされていることを特徴とする請求項1記載の豆腐類の連続式凝固装置。
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