JP4612441B2 - アライメント方法 - Google Patents

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Description

本発明は,アライメント方法に関し,特に,切削装置により被加工物を精密に切削するためのアライメント方法に関する。
例えば,図9(a)に示す半導体ウェハWの表面には,所定間隔を置いて格子状に配列された複数の直線状領域である第1の方向のストリートS1と第2の方向のストリートS2が存在している。この第1の方向のストリートS1と第2の方向のストリートS2とによって矩形領域として区画された多数のチップ領域Cには,回路パターンが施されている。そして,第1の方向のストリートS1および第2の方向のストリートS2を切削することにより,各チップ領域Cは,個々の半導体チップに分割される。このようにして形成される半導体チップは,所定のパッケージに収容され,このパッケージは各種の電子機器に実装される。
また,電子機器の小型化,薄型化,軽量化を図るために近年多く利用されているCSP(Chip Size Package)チップは,ボール状の端子が裏面から突出した配線基板の裏面に,1または2以上の半導体チップを積層してボンディングし,ボンディングされた半導体チップを樹脂でモールドすることによって,図9(b)に示すような1枚のCSP基板200を形成して,このCSP基板200に格子状に形成された第1のストリートS1および第2のストリートS4を切削することにより,半導体チップとほぼ同じサイズのパッケージとして形成される。
図9(a)に示した半導体ウェハW,図9(b)に示したCSP基板200のいずれを切削する場合も,通常は,切削すべきストリートと切削ブレードとの位置合わせであるアライメントを行ってから当該ストリートを切削する。その後,ストリート間隔ずつ切削ブレードを割り出し送りしながら切削していく。すなわち,アライメントは最初に切削するストリートについてのみ行うものとするため,すべてのストリートが高精度に平行に形成されていることを前提として切削が行われる。
しかし,実際にはストリートの角度にずれがある場合もあり,特にCSP基板の場合には,樹脂のモールド時に配線基板に歪みが生じ,ストリートの平行精度が低下しやすい。このように,ストリートが高い精度で平行に形成されていない場合において,上記のようにすべてのストリートが平行に形成されていると想定して切削を行うと,ストリート以外の領域である例えばチップ領域を切削してしまい,半導体デバイスを損傷させてしまうという問題がある。
かかる問題点は,例えば特許文献1に記載されているストリートに形成されたアライメントパターンを読み取る。そして,例えば特許文献2に開示された方法を利用して,ストリートが平行でないことに起因してアライメントパターンがずれていても,ずれを補正してアライメントを行うことにより,解決することができる。
特開2003−332270号公報 特開2002−033295号公報
ところが,ストリートを正確に切削できたとしても,分割されたチップサイズは均一にならない場合がある。特に,CSP基板を切削した場合に,チップサイズにばらつきが見られる。これは,CSP基板は高精度に作られていない場合が多く,基板の歪みによって,隣接するストリート間隔が一定ではなく,ばらついているためである。
従来のアライメントでは,ストリートの位置や方向を正確に切削するということに重点が置かれてきた。そのため,基板自体のストリート間隔がずれている場合には,チップサイズを均一に切り出すことができなかった。このようなばらつきはこれまでも存在していたが,大きくばらついていた場合には,チップサイズを揃えるために,分割されたチップを再度加工し直す必要があった。しかし,この加工には,莫大な時間が必要であり,かつ加工が困難であるという問題があった。
そこで,本発明は,上記問題に鑑みてなされたものであり,本発明の目的とするところは,切削装置によってチップサイズを正確に揃えて切り出すことの可能な,新規かつ改良されたアライメント方法を提供することにある。
第1の方向の複数の切削ラインと第2の方向の複数の切削ラインとによって区画された複数のチップ領域を有した被加工物を保持して回転角度を調整可能なチャックテーブルと,チャックテーブルに保持された被加工物を切削する切削ブレードを備える切削手段と,チャックテーブルと切削手段とを切削送り方向であるX軸方向に相対的に移動させる切削送り手段と,チャックテーブルと切削手段とをX軸方向に対して直交するY軸方向に相対的に移動させる移動手段と,被加工物の表面を撮像する撮像手段と,撮像手段によって被加工物の表面のアライメントパターンの位置を認識する認識手段と,を備える切削装置を用いたアライメント方法であって,被加工物に形成された複数のチップ領域の中心位置には,アライメントパターンが付与されており,撮像手段によって,複数のチップ領域の中心位置に付与された複数のアライメントパターンを撮像し,撮像された複数のアライメントパターンに基づいて,認識手段によって,複数のアライメントパターンがX軸方向に略平行に並ぶ複数列と仮定して,複数のアライメントパターンがX軸方向に略平行に並ぶ任意の1列を基準列として抽出し,Y軸方向に隣接する複数列の間隔を順次測定するステップと;測定された間隔に基づいて,複数のアライメントパターンがX軸方向に略平行に並ぶ複数列と仮定したときの,複数列のY軸方向の位置を算出するステップと;算出された複数列のY軸方向の各位置を基準として,基準の位置からY軸方向に予め設定された距離だけ離れた位置を,切削ラインの位置として決定するステップと;切削ブレードを決定された切削ラインの位置に位置合わせするステップと;を有するアライメント方法が提供される。
被加工物である,例えばCSP基板には,複数種類のアライメントパターンが付されている。かかるアライメント方法では,例えば,各チップ領域の中心位置に付されたアライメントパターンにより,CSP基板に形成された各複数のチップ領域の中心位置を特定する。したがって,まず,撮像手段によって,CSP基板の各チップ領域の中心位置に付されたアライメントパターンが撮像される。
次いで,撮像された各アライメントパターンから,認識手段により,複数のアライメントパターンがX軸方向に略平行に並ぶ複数列を仮定する。そして,複数のアライメントパターンが切削送り方向であるX軸方向に略平行に並ぶ任意の1列を,基準列として抽出する。基準列は,切削ラインの位置を決定する際の基準となる。このとき,基準列の方向が切削送り方向であるX軸方向に対してずれが生じていると,正確に測定できないため,基準列のX軸との角度を,X軸方向と略平行となるように修正するのがよい。
さらに,仮定された複数列は,基準列に対してそれぞれ略平行であり,Y軸方向に並んでいる。これらの仮定された複数列について,Y軸方向に隣接する列の間隔を順次測定し,測定された複数列の間隔より,複数列の各Y座標値の位置が算出される。
その後,算出された複数列のY座標値を基準として,各基準の位置からY軸方向に予め設定された距離だけ離れた位置を,切削ラインの位置として決定する。このとき,切削ラインは,複数のアライメントパターンがX軸方向に略平行に並ぶ1列に対して,2つの切削ラインがその両側に決定される。すなわち,1つのストリートに対して2つの切削ラインが決定される場合もあり,この場合,1つのストリートを2度切削することになる。これにより,チップサイズが略均一となるような位置に,切削ラインを決定することができる。こうして決定された切削ラインの位置に,切削ブレードを位置合わせさせた後,切削ライン上を切削する。そして,被加工物の一の方向に対する加工が終了すると,チャックテーブルを回転させて他の方向についても同様に加工する。このように,チップ領域の中心位置を基準として切削ラインを決定することにより,チップを略均一に切り揃えることができる。
また,上記アライメント方法において,複数のアライメントパターンがX軸方向に略平行に並ぶ複数列の間隔を順次測定するステップは,例えば,撮像手段によって,複数のチップ領域の中心位置に付与された複数のアライメントパターンを撮像する。そして,撮像された複数のアライメントパターンに基づいて,認識手段によって,複数のアライメントパターンがX軸方向に略平行に並ぶ複数列と仮定して,複数のアライメントパターンがX軸方向に略平行に並ぶ任意の1列を基準列として抽出し,Y軸方向に並ぶ複数のアライメントパターンの間隔を,基準列から順次測定することもできる。
さらに,アライメントの精度を向上させるため,上記アライメント方法において,複数のアライメントパターンがX軸方向に略平行に並ぶ複数列の間隔を順次測定するステップは,例えば,撮像手段によって,複数のチップ領域の中心位置に付与された複数のアライメントパターンを撮像し,撮像された複数のアライメントパターンから,認識手段によって,複数のアライメントパターンがX軸方向に略平行に並ぶ複数列と仮定して,複数のアライメントパターンがX軸方向に略平行に並ぶ任意の1列を基準列として抽出し,基準列とY軸方向に隣接する,複数のアライメントパターンがX軸方向に略平行に並ぶ1列を比較列として抽出する第1のステップと;基準列とX軸方向との角度および比較列とX軸方向との角度を平均化して,平均角度を算出し,平均角度に基づいて,基準列と比較列とを略平行となるように修正し,修正された基準列と修正された比較列とのY軸方向の間隔を測定する第2のステップと;比較列を次の基準列として,次の基準列に対してY軸方向に隣接する複数のアライメントパターンがX軸方向に略平行に並ぶ1列を次の比較列として,第1のステップおよび第2のステップを繰り返すことにより,Y軸方向に隣接する,アライメントパターンがX軸方向に略平行に並ぶ複数列の間隔を,順次測定することもできる
このように,隣接する基準列と比較列とが略平行となるように修正することにより,基準列の方向と比較列の方向とにずれが生じている場合においても,チップサイズをほぼ均一に形成することができる。さらに,切削ラインがチップ領域上に設定されることがなく,回路が切削されて不良となるチップの数を減少させることができる。
また,上記のアライメント方法において,複数のアライメントパターンがX軸方向に略平行に並ぶ列は,例えば,切削送り方向に1列に並ぶ複数のアライメントパターンのうち,任意に選択された2つのアライメントパターンを結んだ直線とすることができる。しかし,X軸方向に並ぶアライメントパターンの位置にずれがあって一直線上に存在しない場合,この複数のアライメントパターンがX軸方向に略平行に並ぶ列を,より正確に算出することが必要となる。この場合,例えば最小二乗法を利用して,複数のアライメントパターンがX軸方向に略平行に並ぶ列を特定することもできる。このとき,例えば,X軸方向に略平行に並ぶアライメントパターンを少なくとも3以上検出し,検出されたアライメントパターンの座標値を最小二乗法に適用することができる。
以上説明したように本発明によれば,切削装置によってチップサイズを正確に揃えて切り出すことの可能なアライメント方法を提供することができる。
以下に添付図面を参照しながら,本発明の好適な実施の形態について詳細に説明する。なお,本明細書および図面において,実質的に同一の機能構成を有する構成要素については,同一の符号を付することにより重複説明を省略する。
(第1の実施形態)
まず,図1および図2に基づき,本発明の第1の実施形態にかかる切削装置について説明する。ここで,図1は,本実施形態にかかる切削装置を示す概略斜視図である。また,図2は,本実施形態にかかる切削手段を示す斜視図である。
図1に示すように,本実施形態にかかる切削装置10は,切削手段20と,チャックテーブル30と,切削送り手段(図示せず。)と,移動手段(図示せず。)と,撮像手段40と,認識手段(図示せず。)とを有して構成される。
切削手段20は,例えば,図2に示すように,切削ブレード22と,スピンドル24と,スピンドルハウジング26とを有して構成される。切削ブレード22は,例えば,リング形状を有する切削砥石である。この切削ブレード22は,フランジ21により両側より挟持された状態で,スピンドル24に軸設される。また,スピンドル24は,例えば,モータ(図示せず。)などの回転駆動力を切削ブレード22に伝達するための回転軸であり,装着された切削ブレード22を高速回転させることができる。そして,スピンドルハウジング26は,スピンドル24を覆うようにして設けられ,内部に備えたベアリング機構などによりスピンドル24を高速回転可能に支持することができる。また,加工点付近を冷却するための切削水を供給する切削水供給ノズル28,切削水や切り屑などの飛散防止のため,切削ブレード22の外周を覆うホイルカバー29等を備えることもできる。かかる切削手段20は,スピンドル24の回転駆動力により切削ブレード22を高速回転させて,切削ブレード22をCSP基板100に切り込ませながら相対移動させることができる。
チャックテーブル30は,例えば,ポーラス部材により形成されており,保持テープ51によりフレーム52に支持された状態のCSP基板100を,例えば真空吸着して保持する。
撮像手段40は,例えばCCDカメラを有して構成される。撮像手段40は,例えば,図2に示すように,切削手段20を構成するスピンドルハウジング26の側部に固定されており,下方(図1におけるZ軸の下方向)に向けて配設されている。また,撮像手段40と切削ブレード22とは,X軸方向に一直線上に並ぶように配設されている。この撮像手段40により,チャックテーブル30に載置されたCSP基板100に付されているアライメントパターンを撮像する。
切削送り手段(図示せず。)は,チャックテーブル30と切削手段20とを相対的に移動させる手段である。この切削送り手段により,X軸移動テーブル15を切削方向(すなわちX軸方向)に移動させることができる。また,移動手段(図示せず。)は,切削手段20とチャックテーブル30とを相対的に移動させる手段である。移動手段により,切削手段20をY軸方向に移動させることができる。
認識手段(図示せず。)は,撮像手段40により撮像されたアライメントパターンに基づいて,チップ領域の中心位置を認識する手段である。この認識手段によりチップ領域の中心位置を認識することができ,認識された各チップ領域の中心位置情報を用いて,CSP基板100を切削するラインが特定される。
次に,かかる切削装置10による被加工物を加工する手順について説明する。まず,カセット11には,保持テープ51によりフレーム52に接着されたCSP基板100が収容されている。そして,このカセット11に収容されたCSP基板100を,搬出入手段12により,仮置き領域13に搬出する。その後,搬送手段14により,仮置き領域13に搬出されたCSP基板100を,チャックテーブル30に搬送し,チャックテーブル30上に載置する。こうしてチャックテーブル30上に載置されたCSP基板100は,真空吸着されて保持される。
その後,チャックテーブル30に載置されたCSP基板100を切削する。このとき,切削する前に,まず,切削すべきストリート(切削ライン)と切削ブレード22とのY軸方向の位置合わせを行う。この位置合わせは,切削送り手段(図示せず。)により,チャックテーブル30をX軸方向に移動させて行う。そして,1つの切削ラインについて切削が終了すると,次にY軸方向に隣接する切削ラインに切削ブレード22を位置合わせして切削を行う。このように,切削ブレード22の位置合わせとCSP基板100の切削を繰り返し行い,CSP基板100の一の方向に対する切削を行う。
上記のように,切削装置10によりCSP基板100を切削する際,チップサイズを正確に揃えて切り出すことが要求される。このため,チップサイズが均一となるように切削ラインを決定することが必要である。上述したように,切削ラインを決定する方法として,ストリートに形成されたアライメントパターンを読み取り,切削ラインを決定する方法がある。しかし,この方法は,ストリートを正確に切削することは可能であるが,CSP基板100の精度によってストリート間隔が一定でない場合があり,分割されたチップサイズにばらつきが生じることがある。
そこで,CSP基板100の精度によらずチップサイズを均一に切り揃えるために,本実施形態にかかる切削ラインの位置の決定は,切削ラインの位置を,ストリート基準ではなく,CSP基板100の各チップ領域の中心位置に基づいて行う。すなわち,切削ライン位置を,予め設定されたチップサイズとなるように,チップ領域の中心位置から所定距離だけ離れた位置に決定する。このように切削ラインを決定することにより,ストリート間隔が一定でない場合でも,チップサイズを正確に揃えて切り出すことができる。
以下に,チップサイズが均一に形成されるように,切削ラインの位置を決定するためのアライメント方法について説明する。まず,本実施形態にかかるアライメント方法の基本的な考え方について,図3に基づいて説明する。ここで,図3は,基本のアライメント方法を示したフローチャートである。
(基本のアライメント方法)
図3に示すように,まず,CSP基板100の各チップ領域に付されたアライメントパターンを撮像して,隣接する複数のアライメントパターンが並ぶ列の間隔を測定するときに基準となる基準列を認識する(ステップS100)。
ステップS100について詳細に説明すると,まず,CSP基板100の各チップ領域の中心位置に付与されたアライメントパターンを,撮像手段40により撮像する(ステップS102)。CSP基板100には,多種のアライメントパターンが付されている。アライメントする内容によって読み取るアライメントパターンは異なり,例えば,本実施形態では,各チップ領域の中心位置を認識するために,各チップ領域の中心位置に付されたアライメントパターンを読み取る。したがって,ステップS102では,各チップ領域の中心位置に付されたアライメントパターンを,撮像手段40により撮像する。
そして,撮像されたアライメントパターンに基づいて,複数のアライメントパターンがX軸方向に略平行に並ぶ1列を基準列として抽出する(ステップS104)。撮像された複数のアライメントパターンは,例えば,撮像領域に点状に現れている。これらのアライメントパターンを,例えばX軸方向に略平行に並ぶという規則性にしたがって認識すると,複数のアライメントパターンがX軸方向に略平行に並ぶ列(以下,「アライメントパターン列」とする)が,複数列存在すると仮定することができる。この複数のアライメントパターン列のうち1列を抽出して,抽出されたアライメントパターン列を基準列とする。
次いで,複数のアライメントパターンがX軸方向に略平行に並ぶ複数列について,Y軸方向に隣接する列の間隔を測定する(ステップS110)。ステップS110では,複数のアライメントパターン列について,Y軸方向に隣接するアライメントパターン列の間隔が測定される。
さらに,ステップS110で測定された間隔より,各アライメントパターン列(X軸方向に略平行に並ぶ複数のアライメントパターンの列)のY軸方向における位置を算出する(ステップS120)。ステップS120では,測定された隣接するアライメントパターン列の間隔から,各アライメントパターン列のY座標の値が算出される。
その後,ステップS120にて算出された各アライメントパターン列のY座標値における各位置に基づいて,CSP基板100の切削ラインの位置を決定する(ステップS130)。切削ラインの位置は,予め設定されたチップ領域の中心位置からのY軸方向の距離(以下,「切削長さ」という)によって決定される。ステップS130では,ステップS120により算出された各アライメントパターン列のY軸方向の位置から,Y軸の正方向および負方向に切削長さだけ離れた位置に,切削ラインの位置を決定する。このように切削ラインの位置が決定されることにより,1つのアライメントパターン列に対して,このアライメントパターン列の両側に切削ラインの位置が決定されることになる。
なお,本実施形態では,ステップS120を行った後,ステップS130を行ったが,本発明はかかる例に限定されず,例えば,ステップS120において,1つのアライメントパターン列についてY座標値を算出した後,ステップS130により,このY座標値に基づいて切削ラインの位置を決定するというように,交互に処理することもできる。
次いで,切削ブレード22を,ステップS130により決定された切削ラインの位置に位置合わせする(ステップS140)。こうして,切削ブレード22により,切削ラインに沿って正確にCSP基板100を切削することができる。このように,切削ブレード22を切削ラインの位置に位置合わせして,CSP基板100を切削することを繰り返して,CSP基板100の一の方向における切削が終了する。その後,チャックテーブル30を約90度回転させて,他の方向についても同様にステップS100〜S140によりCSP基板100を切削する。こうして,CSP基板100を複数のチップに分割することができる。
以上,図3に基づいて,本実施形態にかかる基本的なアライメント方法について説明した。このアライメント方法を利用して切削ラインを決定した場合,1つのストリートに2つの切削ラインが設定されることもある。このため,これまでは1つのストリートに対して1度のみ切削していたが,2度切削する。したがって,1つのストリートを1度のみ切削する場合に比べ加工時間を要するが,チップサイズはより均一に切り揃えることができる。また,形成されたチップサイズに大きなばらつきが生じることないため,加工されたチップを再度加工することもない。なお,本実施形態においては,ストリートの幅は広く,隣接するチップ領域の中心位置の間隔の2分の1以上離れた位置に,切削ラインは設定されないことを前提としている。通常,CSP基板100であれば,この条件をほぼ満たしている。
次に,この基本のアライメント方法に基づいた具体例として,以下に,第1〜第3のアライメント方法について説明する。
(第1のアライメント方法)
まず,第1のアライメント方法について,図4および図5に基づいて説明する。ここで,図4は,アライメント方法の対象となるCSP基板100の平面図およびCSP基板100の一部拡大図である。また,図5は,第1のアライメント方法についてのフローチャートである。
図4に示すように,例えば,保持テープ51によりフレーム52に支持された状態のCSP基板100が,チャックテーブル30上に載置されている。このとき,チャックテーブル30の切削送り方向であるX軸方向にチャックテーブル30を移動させることによって,チャックテーブル30上に載置されたCSP基板100を切削することができる。また,X軸方向に対して直交するY軸方向に切削手段20を移動させることにより,切削ブレード22を切削ライン位置に位置合わせすることができる。
このようにチャックテーブル30に載置されたCSP基板100を撮像する。例えば,CSP基板100の一部を,撮像手段40により拡大して撮像する。撮像された画像には,図4に示すように,例えば,X軸方向およびY軸方向に略等間隔に配列された複数のチップ領域a〜iが映し出されている。そして,各チップ領域a〜iの中心位置には,それぞれアライメントパターン110が付されている。本アライメント方法では,このアライメントパターン110により,チップ領域の中心位置を特定する。
以下に,図5に基づいて,第1のアライメント方法の工程について説明する。
まず,図5に示すように,CSP基板100に付されたアライメントパターン110を撮像して,隣接するアライメントパターンの間隔を測定する際に基準となる基準列112を認識する(ステップS200)。
具体的には,まず,CSP基板100の各チップ領域の中心位置に付されている複数のアライメントパターン110を,撮像手段40により撮像する(ステップS202)。撮像された画像は,例えば,図4に示すCSP基板100の一部拡大図のようになっており,チップ領域a〜iの中心位置に付されているアライメントパターン110が撮像されている。
次いで,撮像されたアライメントパターン110に基づいて,基準列112を認識する(ステップS204)。ステップS204では,ステップS202において撮像されたアライメントパターン110のうち,X軸方向に略平行に1列に並ぶ複数のアライメントパターン(例えば,チップ領域a,bおよびcに付されたアライメントパターン)110から,2つのアライメントパターン(例えば,チップ領域aおよびcに付されたアライメントパターン)110を任意に選択する。そして,選択された2つのアライメントパターン110を結んだ直線,すなわち,チップ領域aに付されたアライメントパターンとチップ領域cに付されたアライメントパターンとを結んだ直線を,基準列112として認識する。基準列112がチャックテーブル30の回転軸方向に傾いているときには,データ的に補正して基準列112がX軸と平行になるようにする。
次いで,ステップS204にて認識された基準列112に基づいて,隣接するアライメントパターン110の間隔を測定する(ステップS210)。
具体的には,まず,基準列112に対してY軸方向に隣接し,X軸方向と略平行に1列に並ぶ複数のアライメントパターン110から,1つのアライメントパターン110を選択する(ステップS212)。例えば,基準列112に隣接する,チップ領域d,eおよびfの各アライメントパターン110のうち,チップ領域dのアライメントパターン110を選択する。
次いで,Y軸方向に隣接するアライメントパターン110の間隔を測定する(ステップS212)。ステップS214では,例えば,まず,ステップS212で選択された1つのアライメントパターン110を含み,基準列112に対して直交する直線115を想定する。次に,基準列112と選択された1つのアライメントパターン110との間隔lを測定する。そして,直線115上に存在する複数のアライメントパターン110について,隣接するアライメントパターン110の間隔を順次測定する。
例えば,チップ領域dに付されたアライメントパターン110を含み,基準列112に直交する直線115を想定する。この直線115上には,例えばチップ領域dおよびgに付された各アライメントパターン110が存在している。まず,基準列112とチップ領域dに付されたアライメントパターン110との距離を,間隔lとして測定する。次いで,直線115上の,チップ領域dおよびチップ領域gに付されたアライメントパターン110の間隔lを測定する。このようにして,直線115上の隣接するアライメントパターン110の間隔lを順次測定する。なお,ステップS214は,直線115上のアライメントパターン110をすべて認識した後,隣接するアライメントパターン110の間隔lを測定してもよい。または,直線115上のアライメントパターン110を認識しつつ,その都度隣接するアライメントパターン110の間隔lを測定してもよい。
その後,ステップS210にて測定された隣接するアライメントパターン110の間隔(例えば,l,l等)と基準列112とに基づいて,各アライメントパターン110のY軸方向における各位置を算出する(ステップS220)。
次いで,ステップS220により算出された各アライメントパターンのY座標値に基づいて,CSP基板100の切削ライン120の位置を決定する(ステップS230)。本アライメント方法において,切削長さ(すなわち,チップ領域の中心位置からのY軸方向への距離)mおよびnは予め設定されている。例えば,チップ領域aについて考えると,チップ領域aに付されたアライメントパターン110から,Y軸の一方向(例えば,負方向)に切削長さmだけ離れた位置,およびY軸の他方向(例えば,正方向)に切削長さnだけ離れた位置に,切削ライン120の位置を決定する。そして,この切削ライン120の位置にある基準列112に略平行な直線を,切削ライン120として決定する。同様に,ステップS220にて算出されたY軸方向の各位置を基準として,各アライメントパターン110の位置からY軸の両方向にそれぞれ切削長さm,nだけ離れた位置に,切削ライン120を決定することができる。このとき,隣接するアライメントパターン110の間隔lおよび切削長さm,nによって,例えば,チップ領域aの中心位置とチップ領域cの中心位置との間には,2つの切削ライン120が設定される。このため,切削する回数は増加するが,チップサイズをより均一に形成することが可能となる。
なお,本実施形態では,ステップS220を行った後,ステップS230を行ったが,本発明はかかる例に限定されず,例えば,ステップS220において,1つのアライメントパターン110のY座標値を算出した後,ステップ230により,このY座標値に基づいて切削ライン120の位置を決定するというように,交互に処理することもできる。
さらに,切削ブレード22を,ステップS230により決定された切削ライン120の位置に位置合わせする(ステップS240)。このように,切削ブレード22を切削ライン120の位置に位置合わせして,CSP基板100を切削することを繰り返すことによって,CSP基板100の一の方向における切削が終了する。その後,チャックテーブル30を約90度回させて,他の方向についても同様にステップS200〜S240によりCSP基板100を切削する。こうして,CSP基板100を複数のチップに分割することができる。
以上,第1のアライメント方法について説明した。第1のアライメント方法は,CSP基板100の精度が高く,ストリート間隔がほぼ均一に形成されていることを想定している。しかし,加工するCSP基板100の精度がそれほど高くない場合には,第1のアライメント方法を用いて決定された切削ライン120に沿って切削しても,不良となるチップが形成される場合があると考えられる。そこで,より精度よく切削ライン120の位置を決定してチップを切り出すための方法として,第2のアライメント方法を以下に示す。
(第2のアライメント方法)
図6および図7に基づいて,第2のアライメント方法について説明する。ここで,図6は,アライメント方法の対象となるCSP基板100の一部拡大図である。また,図7は,第2のアライメント方法についてのフローチャートである。
図6に示すように,図4と同様,CSP基板100には,例えばチップ領域a〜iが配列されている。そして,チップ領域a〜iの中心位置には,アライメントパターン110がそれぞれ付されている。ここで,CSP基板100の精度により,X軸方向に並ぶアライメントパターン110の各列が略平行となっていない場合がある。例えば,チップ領域a〜cの各アライメントパターン110を結んだ列であるアライメントパターン列111aと,チップ領域d〜fの各アライメントパターン110を結んだ列であるアライメントパターン列111dとは平行ではない。このようなアライメントパターン列111a,111dを略平行とみなしてしまうと,正確にアライメントパターン110の各列の間隔を測定することができない。そこで,本アライメント方法では,隣接するアライメントパターン110の列が略平行となるように修正を行う。
以下に,図7に基づいて,第2のアライメント方法の工程について説明する。
まず,図7に示すように,CSP基板100の各チップ領域に付されたアライメントパターン110を撮像して,隣接するアライメントパターン110の間隔を測定するときに基準となる基準列と基準列に隣接する比較列とを認識する(ステップS300)。
具体的には,まず,CSP基板100の各チップ領域の中心位置に付されたアライメントパターン110を,撮像手段40により撮像する(ステップS302)。ステップS302では,上述したステップS202と同様に,撮像手段40により,例えばチップ領域a〜iの各中心位置に付されたアライメントパターン110が撮像される。
次いで,撮像されたアライメントパターン110に基づいて,複数のアライメントパターン110がX軸方向に略平行に並ぶ複数列のうち,1つの列を基準列として抽出し,抽出された基準列に隣接する1つの列を比較列として抽出する(ステップS304)。ステップS304では,第1のアライメント方法と同様に,例えば,撮像されたチップ領域a〜iの各中心位置に付されたアライメントパターン110がX軸方向に並ぶ,複数のアライメントパターン列を仮定する。そして,複数のアライメントパターン列の1列を基準列として抽出する。例えば,チップ領域a〜cに付されたアライメントパターン110がX軸方向に略平行に並ぶ列111a(アライメントパターン列111a)を基準列とする。さらに,基準列111aと隣接する,1つのアライメントパターン列を比較列とする。例えば,チップ領域d〜fに付されたアライメントパターン110がX軸方向に略平行に並ぶ列111d(アライメントパターン列111d)を比較列とする。
ここで,基準列および比較列は,例えば,1つのアライメントパターン列を構成する複数のアライメントパターン110のうち,2つのアライメントパターン110を任意に選択し,これらを結んだ直線とすることができる。具体的には,アライメントパターン列111aから,チップ領域aおよびcに付されたアライメントパターン110を選択する。そして,チップ領域aに付されたアライメントパターンとチップ領域cに付されたアライメントパターンとを結んだ直線を,基準列111aとして認識する。同様に,アライメントパターン列111dから2つのアライメントパターンを選択して結んだ直線を,比較列111dとすることができる。
その後,ステップS304にて認識された基準列111aおよび比較列111dに基づいて,基準列111aと比較列111dとの間隔を測定する(ステップS310)。本アライメント方法は,基準列111aおよび比較列111dを略平行になるように修正した後に,修正された基準列111aおよび修正された比較列111dの間隔を測定することを特徴とする。
具体的には,まず,基準列111aとX軸との角度θ,および比較列111dとX軸との角度θを測定する。そして,これらの角度θ,θを平均化して,平均角度θを算出する(ステップS312)。
次いで,ステップS312にて算出された平均角度θに基づいて,基準列111aと比較列111dとが,略平行となるように修正する(ステップS314)。ステップS314では,例えば,基準列111aと比較列111dとが略平行となるように,それぞれ平均角度θだけデータ上回転させる。このとき,チャックテーブル30の回転中心を,基準列111aおよび比較列111dの角度を修正するときの回転中心とする。そして,基準列111aおよび比較列111dを,それぞれ平均角度θだけ回転させた修正基準列113aおよび修正比較列113dが算出される。
さらに,ステップS314にて算出された修正基準列113aと修正比較列113dとの間隔を測定する(ステップS316)。ステップS316では,例えば,修正基準列113a対して直交する方向における,修正基準列113aと修正比較列113dとの間隔lを測定する。そして,修正基準列113aおよび修正比較列113dがX軸となす角度,および間隔lを,記憶手段(図示せず。)に記憶する。
このように,ステップS310では,隣接するアライメントパターン列である基準列111aと比較列111dとの間隔が測定される。そして,1組の基準列111aと比較列111dとについてステップS310の処理が終わると,次に,比較列111dを基準列とし,比較列111dに隣接するチップ領域g〜iのアライメントパターン110がX軸方向に略平行に並ぶ列を比較列として,ステップS310の処理を行う。このように,ステップS310を繰り返すことによって,隣接するアライメントパターン列の間隔がそれぞれ測定される。
次いで,ステップS310にて測定された隣接するアライメントパターン110の列の各間隔lおよび各修正基準列113とX軸とがなす各角度に基づいて,CSP基板100の切削ライン120の位置を決定する(ステップS320)。
ステップS320では,まず,切削ライン120を決定するための処理の開始位置を定める。例えば,修正されたチップ領域a〜cに付されたアライメントパターン110が並ぶ列113a(以下,「修正アライメントパターン列113a」とする)を基準列とする。この基準列から,修正アライメントパターン列113aに対して直交する方向に,一方向(例えば,負方向)に切削長さmだけ離れた位置,および他方向(例えば,正方向)に切削長さnだけ離れた位置に,切削ライン120の位置を決定する。
次いで,修正アライメントパターン列113aから,ステップS310にて記憶された間隔lだけ,修正アライメントパターン列113aに対して直交する方向に離れた位置に,修正されたチップ領域d〜fに付されたアライメントパターン110が並ぶ列113d(以下,「修正アライメントパターン列113d」とする)が存在すると判断する。そして,上記と同様に,修正アライメントパターン列113dの位置に基づく切削ライン120の位置を決定する。すなわち,修正アライメントパターン列113dから,修正アライメントパターン列113dに対して直交する方向に,一方向(例えば,負方向)に切削長さmだけ離れた位置,および他方向(例えば,正方向)に切削長さnだけ離れた位置に,切削ライン120の位置を決定する。このように,修正アライメントパターン列113の位置を定めて,切削ライン120の位置を決定するステップS320を繰り返し行うことで,CSP基板100の一の方向における切削ライン120の位置を決定することができる。
その後,切削ブレード22を,ステップS320により決定された切削ライン120の位置に位置合わせする(ステップS330)。このように,切削ブレード22を切削ライン120の位置に位置合わせして,CSP基板100を切削することを繰り返すことによって,CSP基板100の一方向における切削が終了する。その後,チャックテーブル30を約90度回転させて,他の方向についてもステップS300〜S330によりCSP基板100を切削する。こうして,CSP基板100を複数のチップに分割することができる。
以上,第2のアライメント方法について説明した。第2のアライメント方法では,アライメントパターン列111が略平行となっていない場合でも,隣接するアライメントパターン列111は略平行となるように修正される。このようにして,隣接するアライメントパターン列111の間隔を正確に測定することができるので,チップサイズを均一に揃えることができ,第1のアライメント方法と比べて高い精度でチップを形成することができる。
ここで,第2のアライメント方法における複数のアライメントパターンが並ぶ列111は,任意に選択された2つのアライメントパターンを結んだ直線としていた。しかし,CSP基板100の精度によって,X軸方向に並ぶ1列のアライメントパターン110が,一直線上に存在しない場合もある。そこで,このようなCSP基板100に対しても高い精度でチップを形成することの可能な方法として,第3のアライメント方法を以下に説明する。
(第3のアライメント方法)
第3のアライメント方法は,第2のアライメント方法と比較して,ステップS304において,アライメントパターン列を認識するときに最小二乗法を用いる点で相違する。よって,第3のアライメント方法では,この相違点についてのみ説明し,第2のアライメント方法と同一であるステップ(ステップS302,S310〜S330)については説明を省略する。
第3のアライメント方法では,例えば,図8に示すように,X軸方向に略平行に並ぶ複数のアライメントパターン110が一直線上に存在しない場合に特に有効であり,第1および第2のアライメント方法を用いた場合に比べて,より高い精度でアライメントパターン列(複数のアライメントパターン110がX軸方向に略平行に並ぶ列)111を決定することができる。以下に,アライメントパターン列111を決定する方法について,具体的に説明する。
まず,X軸方向に略平行に1列に並ぶ複数のアライメントバターン110のうち,少なくとも3つ以上のアライメントパターン110を検出する。例えば,図8に示すように,チップ領域a〜cに付された各アライメントパターン110の座標(x,y),(x,y),(x,y),およびチップ領域d〜fに付された各アライメントパターン110の座標(x,y),(x,y),(x,y)をそれぞれ検出する。
次いで,検出されたアライメントパターン110の各座標値に基づいて,最小二乗法により算出された直線をアライメントパターン列111として特定する。
ここで,最小二乗法について説明する。最小二乗法は,実際の座標値と近似関数から得られる理論座標値との差の二乗和が最小となるように,近似関数を決定する手法である。まず,一般に,XY座標上における直線は,
Figure 0004612441
と表すことができる。ここで,Aは直線の傾き,Bは直線とY軸との交点のY座標(Y切片)を表す。
略一直線上に位置する複数の点がn個存在する場合,これらの点に対して最も隣接する直線について,最小二乗法により算出することができる。最小二乗法では,以下の数式2および数式3により,数式1のAおよびBを算出することができる。
Figure 0004612441
Figure 0004612441
この最小二乗法により,チップ領域a〜cに付されたの各アライメントパターンがX軸方向に略平行に並ぶ列をアライメントパターン列111aとして特定する。すなわち,各アライメントパターン110の座標(x,y),(x,y),(x,y)を数式2および数式3に代入してAおよびBを算出し,これらを数式1に代入して得られた式により表される直線を,アライメントパターン列111aとする。同様に,チップ領域d〜fに付された各アライメントパターン110の座標(x,y),(x,y),(x,y)についても,最小二乗法によりアライメントパターン列111dを算出する。
このようにアライメントパターン列111a,111dを算出した後,第2のアライメント方法と同様に,隣接するアライメントパターン列111a,111dが略平行となるように,アライメントパターン列111a,111dがX軸となす角度を修正する。そして,修正されたアライメントパターン列113a,113dの間隔lを測定する。
第3のアライメント方法では,最小二乗法を利用することによって,アライメントパターン列111の間隔をより精度よく算出することができる。したがって,第3のアライメント方法により決定された切削ライン120に沿ってCSP基板100を切削すると,第1および第2のアライメント方法と比べて,よりチップサイズをより均一に揃えることができ,さらに不良となるチップの数もより低減させることができる。
以上,第1〜第3のアライメント方法について説明した。このように,各アライメント方法をCSP基板100の切削ライン120の位置を決定するために用いることにより,ストリート間隔が均一でない場合においても,略均一のチップサイズとなるような切削ライン120の位置を決定することができる。
また,第1のアライメント方法,第2のアライメント方法,第3のアライメント方法の順にしたがって,アライメントの精度は向上する。しかし,アライメントの精度が向上するにしたがって処理が増加するため,切削ライン120の位置が決定されるまでに時間がかかる。このため,被加工物自体の精度,要求される被加工物の加工精度,加工に要する時間等を考慮して,最適なアライメント方法を選択するのがよい。例えば,CSP基板100の精度が高い場合や,CSP基板100の加工に対して高い精度が求められない場合,第1のアライメント方法を使用するのがよい。一方,CSP基板100の精度が高くない場合や,CSP基板100の加工に対して高い精度が求められている場合には,第3のアライメント方法を使用するのがよい。
以上,添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について説明したが,本発明は係る例に限定されないことは言うまでもない。当業者であれば,特許請求の範囲に記載された範疇内において,各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり,それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
例えば,上記実施形態において,チップ領域の中心位置を特定するために,チップ領域の中心位置に付されたアライメントパターン110を利用したが,本発明はかかる例に限定されず,例えば,チップ領域が矩形である場合は,チップ領域の4つの角部にアライメントマーク110を付して,チップ領域の中心位置を特定することもできる。
また,上記実施形態にかかる第2のアライメント方法において,隣接する2つの複数のアライメントパターン110がX軸方向に略平行に並ぶ列が略平行となるように角度を修正したが,本発明はかかる例に限定されず,例えば,2以上の,複数のアライメントパターン110がX軸方向に略平行に並ぶ列が略平行となるように,角度を修正することも可能である。
本発明は,アライメント方法に適用可能であり,特に,切削装置により被加工物を精密に切削するためのアライメント方法に適用可能である。
本発明の第1の実施形態にかかる切削装置を示す概略斜視図である。 第1の実施形態にかかる切削手段を示す斜視図である。 基本のアライメント方法を示したフローチャートである。 アライメント方法の対象となるCSP基板の平面図およびアライメント方法を説明するためのCSP基板の一部拡大図である。 第1のアライメント方法を示したフローチャートである。 アライメント方法の対象となるCSP基板の一部拡大図である。 第2のアライメント方法を示したフローチャートである。 アライメント方法の対象となるCSP基板の一部拡大図である。 (a)は,半導体ウェハを示した平面図であり,(b)は,CSP基板を示した平面図である。
符号の説明
10 切削装置
20 切削手段
22 切削ブレード
24 スピンドル
26 スピンドルハウジング
30 チャックテーブル
40 撮像手段
100 CSP基板
110 アライメントパターン
111 アライメントパターン列
112 基準列
113 修正アライメントパターン列
120 切削ライン

Claims (4)

  1. 第1の方向の複数の切削ラインと第2の方向の複数の切削ラインとによって区画された複数のチップ領域を有した被加工物を保持して回転角度を調整可能なチャックテーブルと,前記チャックテーブルに保持された前記被加工物を切削する切削ブレードを備える切削手段と,前記チャックテーブルと前記切削手段とを切削送り方向であるX軸方向に相対的に移動させる切削送り手段と,前記チャックテーブルと前記切削手段とを前記X軸方向に対して直交するY軸方向に相対的に移動させる移動手段と,前記被加工物の表面を撮像する撮像手段と,前記撮像手段によって前記被加工物の表面のアライメントパターンの位置を認識する認識手段と,を備える切削装置を用いたアライメント方法であって:
    前記被加工物に形成された前記複数のチップ領域の中心位置には,前記アライメントパターンが付与されており,
    前記撮像手段によって,前記複数のチップ領域の中心位置に付与された前記複数のアライメントパターンを撮像し,
    前記撮像された複数のアライメントパターンに基づいて,前記認識手段によって,前記複数のアライメントパターンが前記X軸方向に平行に並ぶ複数列と仮定して,前記複数のアライメントパターンが前記X軸方向に略平行に並ぶ任意の1列を基準列として抽出し,前記Y軸方向に隣接する前記複数列の間隔を順次測定するステップと;
    前記測定された間隔に基づいて,前記複数のアライメントパターンがX軸方向に平行に並ぶ複数列と仮定したときの,前記複数列の前記Y軸方向の位置を算出するステップと;
    前記算出された複数列の前記Y軸方向の各位置を基準として,前記基準の位置から前記Y軸方向に予め設定された距離だけ離れた位置を,切削ラインの位置として決定するステップと;
    前記切削ブレードを前記決定された切削ラインの位置に位置合わせするステップと;
    を有することを特徴とする,アライメント方法。
  2. 前記複数列の間隔を順次測定するステップは,
    前記撮像手段によって,前記複数のチップ領域の中心位置に付与された前記複数のアライメントパターンを撮像し,
    前記撮像された複数のアライメントパターンに基づいて,前記認識手段によって,前記複数のアライメントパターンが前記X軸方向に平行に並ぶ複数列と仮定して,前記複数のアライメントパターンが前記X軸方向に略平行に並ぶ任意の1列を基準列として抽出し,前記Y軸方向に並ぶ複数のアライメントパターンの間隔を,基準列から順次測定することを特徴とする,請求項1に記載のアライメント方法。
  3. 前記複数列の間隔を順次測定するステップは,
    前記撮像手段によって,前記複数のチップ領域の中心位置に付与された前記複数のアライメントパターンを撮像し,
    前記撮像された複数のアライメントパターンから,前記認識手段によって,前記複数のアライメントパターンが前記X軸方向に平行に並ぶ複数列と仮定して,前記複数のアライメントパターンが前記X軸方向に略平行に並ぶ任意の1列を基準列として抽出し,
    前記基準列と前記Y軸方向に隣接する,前記複数のアライメントパターンがX軸方向に略平行に並ぶ1列を比較列として抽出する第1のステップと;
    前記基準列と前記X軸方向との角度および前記比較列と前記X軸方向との角度を平均化して,平均角度を算出し,
    前記平均角度に基づいて,前記基準列と前記比較列とを平行となるように修正し,
    修正された前記基準列と修正された前記比較列との前記Y軸方向の間隔を測定する第2のステップと;
    前記比較列を次の基準列として,前記次の基準列に対して前記Y軸方向に隣接する前記X軸方向に略平行に並ぶ複数のアライメントパターンの1列を次の比較列として,前記第1のステップおよび前記第2のステップを繰り返すことにより,前記X軸方向に略平行に並ぶ複数列の間隔を順次測定することを特徴とする,請求項1に記載のアライメント方法。
  4. 前記複数列の間隔を順次測定するステップは,
    前記複数のアライメントパターンが前記X軸方向に略平行に並ぶ列を認識するとき,
    前記アライメントパターンを少なくとも3以上検出し,前記検出されたアライメントパターンの各座標値に基づいて,最小二乗法により算出された仮想直線を,前記複数のアライメントパターンがX軸方向に平行に並ぶ列として認識するステップを有することを特徴とする,請求項3に記載のアライメント方法。
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