JP4612182B2 - 多孔質フィルムとその製造方法とその利用 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、電池やキャパシタにおけるセパレータとして好適に用いることができる多孔質フィルムとその製造方法に関し、詳しくは、超高分子量ポリオレフィン樹脂を含む高分子量ポリオレフィン樹脂と所定の第2のポリマーとの樹脂組成物からなり、高強度と高空孔率と均質微細な多孔質構造を有すると共に、特に、電解液に対する親和性にすぐれており、従って、電池やキャパシタのセパレータとして好適に用いることができる多孔質フィルムとその製造方法に関する。更に、本発明は、そのような多孔質フィルムをセパレータとして用いてなる電池やキャパシタに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、種々の電池が実用に供されているが、最近、電子機器のコードレス化等に対応するために、軽量で、高起電力、高エネルギーを得ることができ、しかも、自己放電が少ないリチウム電池が注目を集めている。例えば、円筒形リチウムイオン二次電池は、携帯電話やノートブックパソコン用として、多量に用いられており、更に、今後、電気自動車用バッテリーや燃料電池の補助電源として期待されており、同時に、更なる高容量化が求められている。
【0003】
このようなリチウム電池の負極材料としては、金属リチウムをはじめ、リチウム合金やリチウムイオンを吸蔵放出できる炭素材料のような層間化合物を挙げることができる。他方、正極材料としては、コバルト、ニッケル、マンガン、鉄等の遷移金属の酸化物やこれら遷移金属とリチウムとの複合酸化物を挙げることができる。
【0004】
一般に、このようなリチウム電池においては、上述したような正極と負極との間に、それら電極間の直接接触による短絡を防止するためにセパレータが設けられている。このようなセパレータとしては、通常、正極負極間のイオンの透過性を確保するために、多数の微細孔を有する多孔質フィルムが用いられているが、このようなセパレータ用多孔質フィルムには、電池特性に関係して、種々の特性が要求され、なかでも、高強度であることが強く求められている。
【0005】
このように、多孔質フィルムが高強度であることは、電池の組立作業性の向上や内部短絡不良率の低下に貢献し、更には、セパレータの薄膜化による容量の向上に繋がる。
【0006】
このように、電池用セパレータとして用いることができる多孔質フィルムを製造する方法として、既に、特開平9−12756号公報には、超高分子量ポリエチレンを含む高分子量ポリエチレンを溶媒中で加熱、溶解して溶液とし、これよりゲル状シートを成形し、このシートを延伸し、残留溶媒を除去した後、熱処理する方法が記載されている。一般に、セパレータ用の多孔質フィルムの製造には、このように、極性の低いポリオレフィン樹脂をシートに成形し、これを高倍率に延伸することによって高強度化しようとしている。
【0007】
一方、従来、例えば、リチウム電池に用いられている電解液は、リチウム塩の解離度を高めるために、極性が高く、従って、ポリオレフィン樹脂との親和性に劣る。電池の組み立てには、通常、電極とセパレータとを積層、捲回した後、この電極−セパレータ構造体に電解液を含浸させる工程を含むが、セパレータが電解液に対して親和性に劣るとき、上記構造体に電解液を含浸させるために時間を要することとなるので、電池の工業的製造の観点から、電解液に対する親和性の高いセパレータが要望されている。
【0008】
また、一般に、多孔質フィルムを、例えば、電池用セパレータとして用いる場合、多孔質フィルムの保液性が低いときは、電池のサイクル寿命や長期安定性等が低下する問題がある。ここで、多孔質フィルムが電解液に対して親和性をもてば、セパレータの全面において均一にイオン透過が起こり、上記問題が改善されることに加えて、放電レートや低温特性の向上も期待できる。
【0009】
更に、一般に、電解液は、低粘度溶媒と高粘度溶媒との混合物に電解質を溶解させたものからなるが、その安全性の向上のためには、高粘度高沸点溶媒を用いることが有利である。しかし、高粘度高沸点溶媒は、上述したようなポリオレフィン樹脂からなる多孔質フィルムとの親和性に劣り、かくして、満足すべき電池特性を得ることができないところから、ポリオレフィン樹脂多孔質フィルムの特性の改善が強く要望されている。
【0010】
そこで、特開平11−40128号公報には、電解質溶液を保持することができる高分子物質、例えば、フッ化ビニリデン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体と、強度を担うためのポリオレフィン樹脂のような結晶性樹脂との混合物を加熱、混練し、シートに成形し、延伸して、多孔質膜とし、これに電解質溶液を含浸させ、ゲル化して、電池用セパレータ用の固体電解質を得る方法が記載されている。
【0011】
このような固体電解質によれば、ポリオレフィン樹脂からなる多孔質膜に上記高分子物質を組み込むことによって、電解液に対する保液性の向上は期待できるものの、ポリオレフィン樹脂のような結晶性樹脂と上記電解質溶液を保持することができる高分子物質との相溶性が悪いので、上記高分子物質を結晶性樹脂中に均一に分散させることが困難である。かくして、これらの混合物は、海島構造を形成しやすいので、樹脂中に上記高分子物質が偏在して、得られる固体電解質の特性が不均一になりやすい。また、上記方法によれば、シートを延伸する際に、樹脂中に不均一に分散している電解質と樹脂との界面において剥離が生じ、シートがその剥離面から破断するおそれもあるので、高倍率の延伸を施すことができず、かくして、延伸による高強度化や薄膜化にも限界がある。
【0012】
更に、樹脂として、超高分子量ポリオレフィン樹脂を用いるときは、分子鎖の絡み合いが多くなりすぎて、得られるシートの延伸自体が困難となるので、比較的分子量の低いポリオレフィン樹脂を用いざるを得ず、この点からも、得られる多孔質フィルムの強度の向上に限界がある。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、例えば、電池やキャパシタのためのセパレータとして用いるための多孔質フィルムにおける上述した問題を解決するためになされたものであって、高強度と高空孔率と均質微細な多孔質構造を有すると共に、特に、電解液に対する親和性にすぐれており、電池やキャパシタのためのセパレータとして好適に用いることができる多孔質フィルムとその製造方法を提供することを目的とする。更に、本発明は、このような多孔質フィルムからなるセパレータを用いてなる電池やキャパシタを提供することを目的とする。
【0014】
【問題を解決するための手段】
本発明によれば、
(A)高分子量ポリオレフィン樹脂60〜99重量%と、
(B)(a) ポリアクリレート、ポリメタクリレート、ポリアルキレンオキシド、ポリホスファゼン、ポリビニルエーテル、ポリフッ化ビニリデン、ポリアクリロニトリル、ポリ塩化ビニル、ポリエステル、ポリアルキレングリコールジ(メタ)アクリレート及びポリシロキサンから選ばれる鎖状ポリマー及び
(b) 主鎖にポリアクリレート、ポリメタクリレート、ポリアルキレンオキシド、ポリホスファゼン、ポリビニルエーテル、ポリフッ化ビニリデン、ポリアクリロニトリル、ポリ塩化ビニル、ポリエステル又はポリシロキサン構造を有し、側鎖に鎖状オリゴアルキレンオキシド構造を除く構造を有するポリマー
から選ばれる第2のポリマー1〜40重量%との樹脂組成物からなることを特徴とする多孔質フィルムが提供される。
【0015】
また、本発明によれば、
(A)高分子量ポリオレフィン樹脂60〜99重量%と、
(B)(a) ポリアクリレート、ポリメタクリレート、ポリアルキレンオキシド、ポリホスファゼン、ポリビニルエーテル、ポリフッ化ビニリデン、ポリアクリロニトリル、ポリ塩化ビニル、ポリエステル、ポリアルキレングリコールジ(メタ)アクリレート及びポリシロキサンから選ばれる鎖状ポリマー及び
(b) 主鎖にポリアクリレート、ポリメタクリレート、ポリアルキレンオキシド、ポリホスファゼン、ポリビニルエーテル、ポリフッ化ビニリデン、ポリアクリロニトリル、ポリ塩化ビニル、ポリエステル又はポリシロキサン構造を有し、側鎖に鎖状オリゴアルキレンオキシド構造を除く構造を有するポリマー
から選ばれる第2のポリマー1〜40重量%とを溶媒中で加熱し、混練して、混練物を得、これをゲル状シートに成形し、圧延及び/又は延伸した後、脱溶媒処理することを特徴とする多孔質フィルムの製造方法が提供される。
【0016】
更に、本発明によれば、上記多孔質フィルムからなるセパレータと、このようなセパレータを用いてなる電池やキャパシタが提供される。
【0017】
【発明の実施の形態】
本発明による多孔質フィルムは、
(A)高分子量ポリオレフィン樹脂60〜99重量%と、
(B)(a) ポリアクリレート、ポリメタクリレート、ポリアルキレンオキシド、ポリホスファゼン、ポリビニルエーテル、ポリフッ化ビニリデン、ポリアクリロニトリル、ポリ塩化ビニル、ポリエステル、ポリアルキレングリコールジ(メタ)アクリレート及びポリシロキサンから選ばれる鎖状ポリマー及び
(b) 主鎖にポリアクリレート、ポリメタクリレート、ポリアルキレンオキシド、ポリホスファゼン、ポリビニルエーテル、ポリフッ化ビニリデン、ポリアクリロニトリル、ポリ塩化ビニル、ポリエステル又はポリシロキサン構造を有し、側鎖に鎖状オリゴアルキレンオキシド構造を除く構造を有するポリマー
から選ばれる第2のポリマー1〜40重量%との樹脂組成物からなる。
【0018】
本発明において、上記高分子量ポリオレフィン樹脂は、超高分子量ポリオレフィン樹脂を少なくとも30重量%含み、好ましくは、50〜100重量%の範囲で含む。高分子量ポリオレフィン樹脂における超高分子量ポリオレフィン樹脂の割合が30重量%よりも少ないときは、得られる多孔質フィルムが十分な強度をもたない。
【0019】
本発明において、超高分子量ポリオレフィン樹脂は、1.0×106 以上の重量平均分子量を有する。即ち、本発明において、超高分子量ポリオレフィン樹脂は、重量平均分子量が1.0×106 〜2.0×107 の範囲にあり、好ましくは、1.5×106 〜1.5×107 の範囲にある。このような超高分子量ポリオレフィン樹脂としては、例えば、エチレン、プロピレン、1−ブテン、4−メチル−1−ペンテン、1−ヘキセン等の単独重合体、共重合体又はこれらの混合物を挙げることができる。しかし、なかでも、本発明においては、特に、超高分子量ポリエチレン樹脂が好ましく用いられる。
【0020】
ポリオレフィン樹脂において、超高分子量ポリオレフィン樹脂以外のポリオレフィン樹脂は、重量平均分子量が、通常、1.0×106 未満、1.0×104 以上のものであり、好ましくは、重量平均分子量が5.0×104 〜5.0×105 の範囲であるものである。このようなポリオレフィン樹脂としても、上述したと同じく、例えば、エチレン、プロピレン、1−ブテン、4−メチル−1−ペンテン、1−ヘキセン等の単独重合体、共重合体又はこれらの混合物を挙げることができるが、なかでも、高密度ポリエチレンや低密度ポリエチレン、ポリプロピレン等が好ましい。
【0021】
本発明による多孔質フィルムを上記高分子量ポリオレフィン樹脂と共に形成する第2のポリマーは、
(a) ポリアクリレート、ポリメタクリレート、ポリアルキレンオキシド、ポリホスファゼン、ポリビニルエーテル、ポリフッ化ビニリデン、ポリアクリロニトリル、ポリ塩化ビニル、ポリエステル、ポリアルキレングリコールジ(メタ)アクリレート及びポリシロキサンから選ばれる鎖状ポリマー及び
(b) 主鎖にポリアクリレート、ポリメタクリレート、ポリアルキレンオキシド、ポリホスファゼン、ポリビニルエーテル、ポリフッ化ビニリデン、ポリアクリロニトリル、ポリ塩化ビニル、ポリエステル又はポリシロキサン構造を有し、側鎖に鎖状オリゴアルキレンオキシド構造を除く構造を有するポリマー
から選ばれる。
【0022】
このような第2のポリマーは、一般に、電池やキャパシタにおいて電解液として用いられている電解質塩の溶液に溶解するものである。電解液については、後述する。
【0023】
上記第2のポリマーのうち、ポリアルキレンオキシドは、ポリエチレンオキシド、ポリプロピレンオキシド及びポリエチレンプロピレンオキシドを含むものとし、ポリアルキレングリコールジ(メタ)アクリレートは、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート又はポリエチレンプロピレングリコールジ(メタ)アクリレートを含むものとし、ジ(メタ)アクリレートは、ジアクリレート又はジメタクリレートを示すものとする。
【0024】
本発明によれば、上記第2のポリマーのなかでも、好ましいものの一つとして、例えば、ポリエチレングリコールジメタクリレートを挙げることができる。
【0025】
本発明によれば、このように、上記第2のポリマー、好ましくは、ポリアルキレングリコールジ(メタ)アクリレートは、高分子量ポリオレフィン樹脂への分散性にすぐれており、かくして、本発明によれば、高分子量ポリオレフィン樹脂と上記ポリアルキレングリコールジ(メタ)アクリレートとからなる樹脂組成物を用いて、後述する方法によって、高強度と高空孔率と均質微細な多孔質構造を有すると共に、特に、電解液に対する親和性にすぐれる多孔質フィルムを得ることができる。
【0026】
このように、高分子量ポリオレフィン樹脂、好ましくは、超高分子量ポリオレフィン樹脂と共に、上述したような第2のポリマーを用いることによって、得られる多孔質フィルムの強度を損なうことなく、電解液との親和性、即ち、電解液に対する濡れ性を向上させることができると共に、超高分子量ポリオレフィン樹脂との混練において、超高分子量ポリオレフィン樹脂の分子鎖が相互に、また、超高分子量ポリオレフィン樹脂の分子鎖と上記第2のポリマーの分子鎖とが高度に絡み合うために、上記第2のポリマーが高分子量ポリオレフィン樹脂中に偏在することなく、均一に分散され、かくして、局部的な特性の相違を生じることなく、均一な特性を有する多孔質フィルムを得ることができる。
【0027】
本発明による多孔質フィルムは、前記高分子量ポリオレフィン樹脂60〜99重量%と上記第2のポリマー1〜40重量%の樹脂組成物からなり、好ましくは、高分子量ポリオレフィン樹脂65〜95重量%と上記第2のポリマー5〜35重量%の樹脂組成物からなる。樹脂組成物において、上記第2のポリマーの割合が1重量%よりも少ないときは、高空孔率の多孔質フィルムを得ることができず、また、得られる多孔質フィルムにおいて、電解液に対する濡れ性の向上を得ることができない。しかし、第2のポリマーの割合が40重量%よりも多いときは、高分子量ポリオレフィン樹脂との相溶性、従って、分散性が悪くなるので、得られる多孔質フィルムは、均質性に劣るのみならず、強度にも劣ることとなる。更に、得られる多孔質フィルムは、通気性が悪く、電池やキャパシタにおける実用的なセパレータとして用いることができない。
【0028】
本発明による多孔質フィルムは、その望ましい特性を損なわない範囲において、酸化防止剤、紫外線吸収剤、帯電防止剤等の種々の添加剤や、また、得られるセパレータの特性を改善するために、その他の樹脂を適宜に含んでいてもよい。
【0029】
本発明による多孔質フィルムは、高分子量ポリオレフィン樹脂と上記第2のポリマーとを溶媒中で加熱し、混練し、得られた混練物をゲル状シートに成形し、これを圧延及び/又は延伸した後、脱溶媒することによって得ることができる。
【0030】
上記溶媒としては、上記高分子量ポリオレフィン樹脂をよく溶解すると共に、凝固点が−10℃以下であることが好ましく、特に、限定されるものではないが、本発明においては、凝固点が−10℃から−45℃の範囲のものが好ましく用いられる。そのような溶媒の好ましい具体例として、例えば、デカン、デカリン、流動パラフィン等の脂肪族又は環式炭化水素や、凝固点がこれらに対応する鉱油留分を挙げることができる。しかし、なかでも、流動パラフィンのような不揮発性溶媒が好ましく、特に、凝固点が−15℃以下であり、40℃における動粘度が65cst以下の不揮発性溶媒が好ましく用いられる。
【0031】
上記混練物を調製するに際して、用いる溶媒の量は、特に、限定されるものではないが、高分子量ポリオレフィン樹脂を溶解し、第2のポリマーとの混練において、適度な分子鎖の絡み合いが生じ、また、得られたシートが圧延及び/又は延伸し得るように、通常、混練物の70〜95重量%の範囲が好ましい。得られたシートを圧延及び/又は延伸する際に、シートに含まれる溶媒の量が少なすぎるときは、延伸応力が高くなって、延伸自体が困難となり、他方、溶媒の量が多すぎるときは、シートが自立性に乏しく、延伸が困難となる。
【0032】
本発明によれば、上記混練物は、高分子量ポリオレフィン樹脂を溶媒に加え、加熱して、高分子量ポリオレフィン樹脂を溶解させ、これに第2のポリマーを加え、混練することによって得ることができ、また、高分子量ポリオレフィン樹脂と第2のポリマーを溶媒に加え、加熱して、高分子量ポリオレフィン樹脂を溶媒に溶解させながら、混練することによっても得ることができる。
【0033】
超高分子量ポリオレフィン樹脂を含む高分子量ポリオレフィン樹脂を溶媒に溶解させ、また、高分子量ポリオレフィン樹脂の分子鎖を相互に十分に絡み合わせるために、ポリオレフィン樹脂と第2のポリマーと溶媒とからなる混合物は、高い剪断力を作用させつつ、混練することが好ましい。従って、本発明によれば、ポリオレフィン樹脂と溶媒との溶液状混合物の混練には、通常、混合物に強い剪断力を与えることができるニーダや二軸押出機等が好ましく用いられる。
【0034】
本発明においては、上記混合物の混練は、特に、限定されるものではないが、通常、115〜185℃の範囲の温度で行なわれる。混練温度が低すぎるときは、高分子量ポリオレフィン樹脂が溶媒中に溶解、拡散しないので、それ自体の分子鎖や第2のポリマーの分子鎖との十分な絡み合いを形成することができず、延いては、高強度の多孔質フィルムを得ることができない。しかし、混練温度が高すぎるときは、高分子量ポリオレフィン樹脂が分解し、分子量の低下が起こるので、同様に、高強度の多孔質フィルムを得ることができない。
【0035】
次いで、本発明によれば、このようにして得られた高分子量ポリオレフィン樹脂と第2のポリマーと溶媒との混練物をその溶媒の凝固点以下の温度まで冷却すると共に、ゲル状シートに成形する。ここに、本発明によれば、混練物を冷却しながら、高分子量ポリオレフィン樹脂を結晶化させると共に、ゲル状シートに成形してもよく、また、混練物をシートに成形した後、これを冷却して、ゲル状シートとすると共に、高分子量ポリオレフィン樹脂を結晶化させてもよい。このように、混練物をゲル状シートに成形するには、例えば、押出成形法によってもよく、また、簡単には、予め冷却した一対の圧延ロールや一対の金属板の間で冷却、シート化してもよい。
【0036】
ゲル状シートの厚みは、特に、限定されるものではないが、通常、3〜20mmの範囲が好ましい。
【0037】
次いで、本発明によれば、このようにして得られたゲル状シートを所定の条件に従って、圧延し、延伸し、脱溶媒した後、熱処理(ヒートセット)して、目的とする多孔質フィルムを得る。
【0038】
本発明によれば、超高分子量ポリオレフィン樹脂の融点をMとするとき、上記ゲル状シートを(M+5)℃から(M−30)℃の範囲の温度で圧延及び/又は延伸して、延伸フィルムを得る。ここに、上記ゲル状シートの延伸は、一軸延伸でもよく、二軸延伸でもよく、また、二軸延伸は、逐次又は同時二軸延伸のいずれによってもよいが、同時二軸延伸が好ましい。
【0039】
本発明において、圧延倍率及び延伸倍率は、それぞれ圧延又は延伸の処理の前後の厚み比から算出される面積倍率であり、本発明によれば、このような圧延倍率と延伸倍率の積にて総延伸倍率が定義される。
【0040】
本発明によれば、総延伸倍率は大きいほど、高強度化及び薄膜化の観点から望ましく、通常、25倍以上である。上限は、通常、400倍である。
【0041】
次いで、このように得られた延伸フィルムを脱溶媒処理して、多孔質フィルムとする。この脱溶媒処理に用いる溶剤としては、例えば、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、デカン等の炭化水素、塩化メチレン、四塩化炭素等の塩素化炭化水素、三フッ化エタン等のフッ化炭化水素、ジエチルエーテル、ジオキサン等のエーテル類等の易揮発性のものが好ましく用いられる。これらの溶剤は、前記混練物の調製に用いた溶媒に応じて適宜に選ばれる。
【0042】
延伸フィルムを脱溶媒処理するには、例えば、延伸フィルムを上記脱溶媒処理用溶剤に浸漬し、延伸フィルム中の残留溶媒と置換した後、乾燥して、除去すればよい。
【0043】
更に、本発明によれば、得られた多孔質フィルムの熱収縮を防止し、又は低減するために、熱処理(ヒートセット)する。この熱処理は、通常、多孔質フィルムの全周囲を固定して、加熱ロールに接触させたり、又は乾燥器内に放置して行なうのが好ましく、その温度は、通常、110〜140℃の範囲であり、その時間は、通常、10分乃至2時間の範囲である。本発明によれば、必要に応じて、熱処理を2段で行なってもよい。
【0044】
このようにして得られる本発明による多孔質フィルムは、前記第2のポリマーが高分子量ポリオレフィン樹脂の形成する微細な三次元網状構造中に、その分子鎖に絡み合いながら、均一に分散しているためであるとみられるが、高強度であると共に、第2のポリマーが、前述したように、電解液に溶解するものであるから、多孔質フィルムの全体にわたって電解液との親和性にすぐれている。
【0045】
電解液は、一般に、電解質塩を適宜の有機溶媒に溶解した溶液からなり、電解質塩としては、特に、限定されるものではないが、例えば、水素、リチウム、ナトリウム、カリウム等のアルカリ金属、カルシウム、ストロンチウム等のアルカリ土類金属又は3級若しくは4級アンモニウム塩等をカチオン成分とし、塩酸、硝酸、リン酸、硫酸、ホウフッ化水素酸、フッ化水素酸、六フッ化リン酸、過塩素酸等の無機酸又はカルボン酸、有機スルホン酸、フッ素置換有機スルホン酸等の有機酸をアニオン成分とする塩を例示することができる。
【0046】
本発明によれば、電解質塩は、上述したなかでも、アルカリ金属イオンをカチオン成分とし、無機酸又は有機酸、後者では、特に、トリフルオロ酢酸や有機スルホン酸をアニオン成分とするものを好ましい例として挙げることができる。そのような電解質塩の具体例として、例えば、過塩素酸リチウム、過塩素酸ナトリウム、過塩素酸カリウム等の過塩素酸アルカリ金属、テトラフルオロホウ酸リチウム、テトラフルオロホウ酸ナトリウム、テトラフルオロホウ酸カリウム等のテトラフルオロホウ酸アルカリ金属、ヘキサフルオロリン酸リチウム、ヘキサフルオロリン酸ナトリウム、ヘキサフルオロリン酸カリウム等のヘキサフルオロリン酸アルカリ金属、トリフルオロ酢酸リチウム等のトリフルオロ酢酸アルカリ金属、トリフルオロメタンスルホン酸リチウム等のトリフルオロメタンスルホン酸アルカリ金属等を挙げることができる。
【0047】
また、電解液を形成する有機溶媒も、特に、限定されるものではなく、用いる電解質塩を溶解することができれば、いずれでもよいが、なかでも、非水溶媒が好ましく、具体例として、例えば、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート、ブチレンカーボネート、γ−ブチロラクトン等の環状エステル類、テトラヒドロフラン、ジメトキシエタン等のエーテル類、ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート等の鎖状エステル類を挙げることができ、これらは単独で、又は2種以上の混合物として用いられる。
【0048】
電解液における電解質塩の濃度は、特に、限定されるものではないが、通常、0.05〜3モル/Lの範囲であり、好ましくは、0.1〜2モル/Lの範囲である。
【0049】
本発明によれば、多孔質フィルムの厚みは、混練物からのゲル状シートの厚みのほか、これを圧延及び/又は延伸する際の圧延及び/又は延伸倍率によって調整することができるが、本発明による多孔質フィルムを、例えば、電池用セパレータとして用いる場合には、その厚みは、通常、1〜100μm、好ましくは、2〜50μmの範囲であり、空孔率は、20〜80%の範囲であり、通気度は、100〜900秒/100mLの範囲であり、突き刺し強度は、25μm当りに3N以上、BJH法で測定した平均孔径は、0.2μm以下、好ましくは、0.01〜0.05μmの範囲である。
【0050】
本発明による多孔質フィルムは、特に、溶媒が非水溶媒である非水電解液に対して高い親和性を有する。本発明による多孔質フィルムの電解液との親和性は、多孔質フィルムを電解液に浸漬した状態でフィルムの抵抗の経時変化を測定し、その抵抗値が安定するまでの時間が15秒以下、好ましくは、10秒以下である。
【0051】
本発明による多孔質フィルムは、電解液に浸漬することによって、多孔質フィルム中に分散されている上記第2のポリマーが電解液中に溶出して、空孔率が上昇すると共に、電解液はその粘度が上昇するので、電池やキャパシタのセパレータとして安全に好適に用いることができ、特性のすぐれた電池やキャパシタを与える。他方、電解液中に溶出した上記ポリマーは、それ自体がイオン伝導性を有するので、電池やキャパシタの機能を損なうことはない。
【0052】
【実施例】
以下に実施例を挙げて本発明を説明するが、本発明はこれら実施例により何ら限定されるものではない。以下において、用いた樹脂の融点や、得られた多孔質フィルムの特性は、次のようにして評価した。
【0053】
(樹脂の重量平均分子量)
ゲル浸透クロマトグラフ(ウォーターズ社製、GPC−150C)を用い、溶媒にo−ジクロロベンゼンを、また、カラムとしてShodex−80M(昭和電工(株)製)を用いて、温度135℃で測定した。データ処理は、TRC社製データ処理システムを用いて行なった。分子量はポリスチレンを基準として算出した。
【0054】
(樹脂の融点)
示差走査熱量計(DSC)のオンセット温度を樹脂の融点とした。測定は10℃/分で行なった。
(多孔質フィルムの厚み)
1/10000mmシックネスゲージによる測定と多孔質フィルムの断面の10000倍走査型電子顕微鏡写真に基づいて求めた。
【0055】
(空孔率)
多孔質フィルムの単位面積S(cm2 )当たりの重量W(g)、平均厚みt(cm)及び多孔質フィルムを構成する樹脂の密度d(g/cm3 )から次式にて算出した。
【0056】
空孔率(%)=(1−(100W/S/t/d))×100
【0057】
(空孔率変化量)
多孔質フィルムを電解液溶媒として用いられるエチレンカーボネートに1時間以上浸漬した後、乾燥させて、上記に従って空孔率を求め、エチレンカーボネートへの浸漬前後の多孔質フィルムの空孔率の差を空孔率変化量とした。
【0058】
空孔率変化量=上記溶媒への浸漬前の空孔率−上記溶媒への浸漬後の空孔率
【0059】
(多孔質フィルムの通気度)
JIS P 8117に準拠して測定した。
(多孔質フィルムの突き刺し強度)
カトーテック(株)製圧縮試験機KES−G5を用いて、突き刺し試験を行なった。得られた荷重変位曲線から最大荷重を読み取り、膜厚25μm当たりの突き刺し強度を求めた。針は直径1.0mm、先端の曲率半径0.5mmのものを用い、2cm/秒の速度で行なった。
【0060】
(多孔質フィルムの電解液に対する親和性)
直径15mmの孔を有する板2枚の間に多孔質フィルムを挟み、電解液に用いられる有機溶媒であるγ−ブチロラクトンを満たした容器に浸漬して、多孔質フィルムの両面間の抵抗値を測定した。多孔質フィルムを介在させない場合の抵抗値(即ち、電解液の抵抗値)との差と測定面積との積を抵抗値として算出し、その値の変化が0.1Ω・cm2 /秒以下となる時間を多孔質フィルムと電解液との親和性の尺度とした。上記時間が短いほど、多孔質フィルムは電解液に対して高い親和性を有する。
【0061】
実施例1
重量平均分子量2.0×106 、融点136℃の超高分子量ポリエチレン樹脂12.0重量部とポリエチレングリコールジメタクリレート(新中村化学工業(株)製NKエステル9G)3重量部を流動パラフィン(40℃における動粘度59cst、以下、同じ。)85重量部に加え、スラリーとし、これを小型ニーダーに仕込み、160℃で1時間加熱し、混練した。得られた混練物を予め−20℃に冷却した金属板に挟み、冷却して、厚み5mmのゲル状シートを得た。
【0062】
次いで、このゲル状シートを120℃の温度で厚みが0.8mmになるまでヒートプレスにて圧延し、次いで、125℃の温度で縦横3.5×3.5倍に同時二軸延伸した。総延伸倍率は77倍とした。次いで、得られた延伸フィルムをヘプタンに浸漬して脱溶媒した。この後、得られた膜を127℃で20分間、熱処理して、本発明による多孔質フィルムを得た。
【0063】
この多孔質フィルムの厚み、空孔率、通気度、突き刺し強度及び電解液との親和性を表1に示す。また、多孔質フィルムをエチレンカーボネートに1時間以上浸漬した後、乾燥させたときの空孔率と、エチレンカーボネートへの浸漬前後の空孔率の変化を表1に示す。
【0064】
実施例2
実施例1において、重量平均分子量1.2×106 、融点135℃の超高分子量ポリエチレン樹脂13.5重量部とポリエチレングリコールジメタクリレート(新中村化学工業(株)製NKエステル9G)1.5重量部とを用いた以外は、実施例1と同様にして、本発明による多孔質フィルムを得た。
【0065】
この多孔質フィルムの厚み、空孔率、通気度、突き刺し強度及び電解液との親和性を表1に示す。また、多孔質フィルムをエチレンカーボネートに1時間以上浸漬した後、乾燥させたときの空孔率と、エチレンカーボネートへの浸漬前後の空孔率の変化を表1に示す。
【0066】
比較例1
重量平均分子量2.0×106 、融点136℃の超高分子量ポリエチレン樹脂15.0重量部を流動パラフィン85.0重量部に加え、スラリーとし、これを小型ニーダーに仕込み、160℃で1時間加熱し、混練りした。得られた混練物を予め−20℃に冷却した金属板に挟み、冷却して、厚み5mmのゲル状シートを得た。
【0067】
次いで、このゲル状シートを120℃の温度で厚みが0.8mmになるまでヒートプレスにて圧延し、次いで、125℃の温度で縦横3.5×3.5倍に同時二軸延伸した。総延伸倍率は77倍とした。次いで、得られた延伸フィルムをヘプタンに浸漬して脱溶媒した。この後、得られた膜を130℃で20分間、熱処理して、多孔質フィルムを得た。
【0068】
このようにして得られた多孔質フィルムは、超高分子量ポリエチレン樹脂のみからなるので、電解液に対する親和性の低いものであった。この多孔質フィルムの厚み、空孔率、通気度、突き刺し強度及び電解液との親和性を表1に示す。
【0069】
比較例2
重量平均分子量2.0×106 、融点136℃の超高分子量ポリエチレン樹脂7.5重量部とポリエチレングリコールジメタクリレート(新中村化学工業(株)製NKエステル9G)7.5重量部を流動パラフィン85.0重量部に加え、スラリーとし、これを小型ニーダーに仕込み、160℃で1時間加熱し、混練した。得られた混練物を予め−20℃に冷却した金属板に挟み、冷却して、厚み5mmのゲル状シートを得た。
【0070】
次いで、このゲル状シートを120℃の温度で厚みが0.8mmになるまでヒートプレスにて圧延し、次いで、125℃の温度で縦横3.5×3.5倍に同時二軸延伸した。総延伸倍率は77倍とした。次いで、得られた延伸フィルムをヘプタンに浸漬して脱溶媒して、多孔質フィルムを得た。
【0071】
この多孔質フィルムをエチレンカーボネートに浸漬したところ、多孔質フィルムに不均一に分散していた上記ポリエチレングリコールジメタクリレートが抽出されて、直径数mmの孔のあいた多孔質膜となった。
【0072】
【表1】
【0073】
【発明の効果】
以上のように、本発明による多孔質フィルムは、高強度、高空孔率、均質な多孔質構造を有すると共に、電解液との親和性にすぐれており、特に、電解液に浸漬することによって、上記ポリマーが溶出して、空孔率が上昇するので、例えば、電池用セパレータ、特に、リチウムイオン電池のセパレータや、キャパシタ用セパレータとして好適に用いることができる。同時に、上述したように、本発明による多孔質フィルムは、電解液に浸漬すると、第2のポリマーが溶出し、電解液の粘度を上昇させるので、安全性にすぐれた電池やキャパシタを得ることができる。
【0074】
このような多孔質フィルムは本発明に従って、超高分子量ポリオレフィン樹脂を含む高分子量ポリオレフィン樹脂と前記所定の第2のポリマーとを溶媒中で加熱し、混練物とし、得られた混練物をゲル状シートに成形し、圧延及び/又は延伸した後、脱溶媒処理することによって得ることができる。
Claims (6)
- (A)重量平均分子量1.0×10 6 以上の超高分子量ポリオレフィン樹脂を少なくとも30重量%含む高分子量ポリオレフィン樹脂60〜99重量%と、
(B)ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート1〜40重量%との樹脂組成物からなることを特徴とする多孔質フィルム。 - 請求項1に記載の多孔質フィルムからなるセパレータ。
- 請求項2に記載のセパレータを用いてなる電池。
- 請求項2に記載のセパレータを用いてなるキャパシタ。
- (A)重量平均分子量1.0×10 6 以上の超高分子量ポリオレフィン樹脂を少なくとも30重量%含む高分子量ポリオレフィン樹脂60〜99重量%と、
(B)ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート1〜40重量%とを溶媒中で加熱し、混練して、混練物を得、これをゲル状シートに成形し、圧延及び/又は延伸した後、脱溶媒処理することを特徴とする多孔質フィルムの製造方法。 - 圧延及び/又は延伸による総延伸倍率が25倍以上である請求項5に記載の多孔質フィルムの製造方法。
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