JP4612179B2 - 連続折り重ねベルトとそのスプライスを有するタイヤ - Google Patents

連続折り重ねベルトとそのスプライスを有するタイヤ Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はエラストマ製品の強化用構成部材および強化用構成部材を使用して作られるエラストマ製品に関する。本発明の実施例において強化用構成部材は空気タイヤに使用されるベルトパッケージを指す。
【0002】
【従来の技術】
駆動用ベルト、コンベヤベルトおよび空気タイヤのようなエラストマ製品は時に、強化用構成部材を用いて作られ、強化用構成部材はゴムマトリクスに内包されて平行に配置された複数のコードまたはフィラメントを補強材とする。しばしば、これらの構成部材の一つ以上が製品の中で他の同様の構成部材に重ね合わされる必要があり、さらに複層の構成部材が用いられている時には、隣接する構成部材の中のコードまたはフィラメントは、互いに向かい合う角度に並べられる場合が最も多い。特にベルトやタイヤ製品においては、こうした構成部材の縁で補強材の端部や、スプライス(組継ぎ部)が剥き出しになっている。
【0003】
エラストマ製品が使用されている時に、時間が経過するに伴って、補強材の端部やエラストマと異なる物性の構成部材の縁が、エラストマから剥離を起こしやすい傾向を有する。またスプライスが突然エラストマから外れ、構成部材がエラストマから分離する場合もある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
これらの問題の軽減または除去対策として、しばしば製品に付加構成要素が追加されたり、製品にそのほかの限定修正が施されたりしている。
【0005】
ラジアル空気タイヤに関して、EPO0875402A1では、複数の補強コードがタイヤの外周方向に平行に配置されている1枚の斜めの帯状シートを用いて作られた2層のベルトを提供してこの問題の解決に挑んでおり、ここでは斜めの帯状シートが、2層のベルト層の両縁の個所で、下のベルト層が上のベルト層となるように折り返されてタイヤの外周方向にジグザグに伸びている。これによりベルトの縁の部分で剥離が起きにくいという効能が得られる一方、このベルトを使用したタイヤの直線走行安定性も改善されるとしている。
【0006】
図9および図10に示されるように、EPO875402A1に記載される従来のベルト強化構造部材22は、強化エラストマ帯状シートをタイヤの全周辺で、重なるように行ったり来たりで折り重ねながら作られている。タイヤ周辺方向に対して、補強コードが右に傾斜する区分をなす層と、同じく左に傾斜する区分をなす層との間ではそれぞれ補強コードは交叉する。図11には強化エラストマ帯状シートを折り重ねを、貼り合わせ構造が理解できるように拡大して図示している。
【0007】
強化エラストマ帯状シートをジグザグに折り返すことで、ベルトの縁におけるコード端の露出は防げるとしても、帯状シートにはスプライスが含まれている点は残っている。ベルトの2層は1枚の強化エラストマから作られるので、上のベルト層と下のベルト層とは反対の角度で配列されるので、この形態に対しては従来の重ね接ぎ、従来の突き合わせ継ぎを使うことはできない。これに向くスプライスを作るにはコードを切って仕上げ接合部の長さをできるだけ短くし、つまり手のかかる組継ぎ作業と、スプライスの前後の仕上がり部分の太さが滑らかに移行するよう、つまりスプライス内で材料の重なりを避けて完成タイヤの表面に膨れが目立ない工夫が必要となる。
【0008】
本発明の目的は、コードまたはフィラメントの補強材の自由な端部の存在する縁部がなく、完成した製品は実質的に継ぎ目を持たないように見える、エラストマ製品に用いられる強化構成部材を提供することにある。
【0009】
本明細書の記載内容の理解を容易とするため技術用語の定義を次に説明する。
定義:
“エイペックス”は、プライと折り重ねプライとの間でビードコアの半径方向上方に配置され、通常タイやの下側壁部の剛性を増す目的で用いられる楔形のゴム材を指す。
【0010】
“軸方向”および“軸方向に”は、タイヤの回転軸に平行なラインまたは方向を意味する。
【0011】
“ビード”は、環状の引張部材をプライコードに被覆され、設計リムと結合するように成形されたタイヤの部分を指し、この場合プライコード以外のフリッパ、チッパ、エイペックス、トーガードおよびチェイファのような他の補強部材を有してもよいし、有しなくてもよい。
【0012】
“ベルト補強構造”は、トレッドの下に存在し、ビードに固定されておらず、タイヤの赤道面に対して17°から27°の範囲の左および右のコード角を有する、織物または不織布の平行なコードの少なくとも2つの環状の層すなわちプライを意味する。
【0013】
“カーカスプライ”はベルト、トレッド、アンダトレッド、サイドウォールゴムおよびビード以外のタイヤ構造材料を意味する。
【0014】
“コード”は、タイヤのプライを構成する補強用の撚り糸の一つを意味する。
【0015】
“赤道面(EP)”はタイヤの回転軸に垂直でトレッドの中心を含む平面を意味する。
【0016】
“フィラメント”は、縒り糸を意味する。
【0017】
“パンタグラフィング”は、型におけるタイヤの膨張過程などのような、タイヤの直径寸法が変化する際の、コード強化材の方向角の変化を意味する。
【0018】
“プライ”はゴム被覆された平行するコードの連続する層を意味する。
【0019】
“空気タイヤ”は複数のビードとトレッドを有し、ゴム、化学製品、織地、およびスチールまたはその他の材料を使用し、一般的には、環状形態(時には開放トーラス)の機械装置を意味する。原動機で駆動される乗り物の車輪に装着されると、タイヤはトレッドを介して牽引力を提供し、内部に液体または気体、通常は空気を保持し乗り物の荷重を支える。
【0020】
“ラジアル方向の”および“ラジアル方向に”は、タイヤの回転軸線に半径方向に向かうか半径方向に離れる方向を意味を意味する。
【0021】
“ラジアルプライタイヤ”はタイヤの周辺方向を帯状に取り巻いてビードからビードに延びるプライコードがタイヤの赤道面に対し65°から90°角の範囲で配置された空気タイヤを意味する。
【0022】
“ショルダー”はトレッドエッジの下端からサイドウォール上端にかけてのタイヤの部分を意味する。
【0023】
“サイドウォール”はトレッドとビードとの間のタイヤの部分を意味する。
【0024】
“スプライス”は2つの構成部材の端部、またはタイヤの1つの構成部材の両端部の接続に関する。“スプライス”はこのような2つの端部の突き合わせ継ぎまたは重ね継ぎにも関する。
【0025】
“トレッド”はモールドされたゴムの構造部材を意味し、タイヤのケーシングに接着された状態で、タイヤが正常な空気圧および荷重条件下で地面に接するタイヤの部分も含まれる。
【0026】
【課題を解決するための手段】
本発明のタイヤは、
1対以上の実質的に平行な環状ビード(12)と、前記ビードを包む1以上のカーカスプライ(14)と、前記タイヤのクラウン部にあって前記の少なくとも1のカーカスプライ上に配置されたトレッド(18)と、前記トレッド(18)前記ビード(12)の間に配置されたサイドウォール(20)とを有、強化構造部材パッケージ(24)が、前記クラウン部で前記トレッド(18)と前記の少なくとも1つの前記カーカスプライ(14)の間に配置され、該強化構造部材パッケージ(24)は、第2の端部(44)と第1の端部(32)とを有するエラストマ複合材を有し、前記エラストマ複合材は、該複合材の長手方向線(CL)に対してほぼ0°の方向を向いたほぼ平行な複数の補強コード(26)で補強されている空気タイヤにおいて上層(46)と下層(48)とを有する強化構造部材パッケージ(24)を形成するために、前記複合材はそれ自体の上に重なるように折り返されており、前記上層ではその中の補強コードがタイヤ(10)の赤道面(EP)に対して17°から35°の範囲の角度をなし、前記下層ではその中の補強コードがタイヤ(10)の赤道面(EP)に対して−17°から−35°の範囲の角度をなし、前記強化構造部材パッケージ(24)は、強化構造部材パッケージ(24)の第2の端部の先端(37)における上層(46)、強化構造部材パッケージ(24)の第1の端部(32)における下層(48)と重なっているスプライス(28)を有し、前記スプライス(28)は、第1の端部(32)における上層(46)が、第1の端部(32)において強化構造部材パッケージ(24)の幅の70%から90%相当の長さで17°から35°の範囲の角度となるように切り込まれて三角形形状を有し、かつ、切り取り部(30)の補強コードは、第1の端(32)における切取り部(30)からすべて取り除かれている。
【0027】
強化構造部材パッケージ(24)の第2の端部の先端(37)が、強化構造部材パッケージ(24)の切取り部(30)に嵌まり重なっている。
【0028】
補強コード(26)が、スチール、ポリエステル、ポリアミド、芳香属ポリアミド、造形セルロース、ポリビニルアルコール、ガラス繊維、カーボンファイバおよびこれらの混合物を含む
【0029】
実施例における補強コード(26)はポリエチェンナフタレ−ト、テレフタレ−ト、レーヨンおよびアラミドの化学グループから選ばれた材料を使用している。補強コード(26)1本は3,300から13,000dTex、強化構造部材パッケージ(24)のコードの縦方向密度は4から11e.p.c.(幅1cm当たりコード本数)である。
【0030】
【発明の実施の形態】
図1を参照して説明すると、本発明のタイヤ10は、1対以上のほぼ平行な環状ビード12から成り、その周囲は少なくとも1層のカーカスプライ14で包まれている。強化構造部材パッケージ24はタイヤ10のクラウン部に配置され、その半径方向外側にはトレッド18が配置されている。トレッド18とビード12との間にはサイドウォール20が配置されている。従来技術の図9に示されるベルト強化構造部材を使用した従来技術のタイヤと図1のタイヤとはタイヤの特徴点において殆ど対応しているが、これはタイヤの特徴点、即ち強化エラストマ帯状シートの折り重ね部分の中央での断面は、はぼ互いに類似していることによる。
【0031】
図1、図2、図3には、従来技術における図9、図10、図11と同じ状態で本発明のベルト強化構造部材が図示されている。図2および図3には強化エラストマ帯状シートが、重なるように行ったり来たりして折り返される代わりに、本発明のベルトでは、強化エラストマ帯状シートをあたかもコアの周りに巻き付けるように、同じ方向に連続して折返されていることが示されている。この場合のコアは仮想のものであっても、エラストマで作られたコア23であってもよい。コアが使はれない場合は、ゴムがベルトの上層とベルトの下層とを交叉結合するための固定の役割を果たす。本発明の1実施例では、ベルト幅の60%から95%の幅をもつ未加硫のゴムコア23を使用し、その回りをエラストマ帯状シートで包んでいる。図3にコア23の1部が示されている。当業者であれば、コア23の長さは強化構造部材パッケージ24の長さと同じになり、コアは単純なコアではなく、縁が付いたベルト帯状シート形態となることは理解できる。
【0032】
他の本発明の実施例では、コアは1枚の強化帯状シートで、特にデイヴィソンの米国特許4,791,973号に記載されるような不連続な強化構造部材で作られた強化帯状シートで構成される。
【0033】
補強コードを同じ方向に折り曲げることは、コード内の応力を減少させ、ベルトの構造安定化に役立つものと考えられる。タイヤの補強コード内の応力が減少すると、コードの疲労強度ならびにタイヤの綜合耐摩耗性に改善結果が見られると考えられる。加えて、上述のように曲げたコードを重ね、層間にゴムコア23を挟むと重なったコード内の応力は更に減少し、強化エラストストマ帯状シートの折り曲げ縁部でのコードの捩れを少なくするともされている。
【0034】
図4を参照すると、強化構造部材パッケージ24のスプライス部分28が図示されている。スプライス28を作るには、強化構造部材パッケージ24の第1の端部32側に切り取り部30が作られる。そこでは第1の切り込み線36がベルトの縁部34に平行に作られる。ここで、縁部34はベルトの第1の端部32を形成するために上に折りかされた隅部の最も長い側となる。図示の例において、第1の切り込み線36と、第2の切り込み線40とは交叉し、縁部38とともに三角形が形成される。強化構造部材パッケージ24の第1の端部32の切り抜き部30は、強化構造部材パッケージ24を構成する強化帯状シートの第2の端部44において上に折り返された端部42と整合するように形成される。即ち上に折り返された端部42は切断することなく使用でき、ベルトのスプライス28の形成に含まれる労力を低減できる。
【0035】
こうして作られたスプライス28では、強化構造部材パッケージ24の第1の端部32側と第2の端部44との重なり合いが作られ、上に重なった端部42が切り取り部30の中に嵌まり込むので、強化構造部材パッケージ24を用いて作られたタイヤには余分な厚みの材料が含れていない。図3および図4に示されるように、上層46と下層48のコードの角度は、スプライス部分で強化構造部材パッケージ24の残りの部分と同一である。従って、スプライス28の領域における上層46と下層48との間の実質的な重なり部分における実質的な粘着力も加わって、スプライスにおける強度は維持される。
【0036】
強化構造部材パッケージ24は有機材フィラメントまたはコードで作られることが望ましい。当業者は、特有な構成において繊維で補強されたエラストマー帯状シートが折り返された強化構造部材パッケージ24を形成するのに用いることが理解できるであろう。強化構造部材として用いられる有機フィラメントまたはコードは、ポリエステル、アラミド、ナイロン、ポリビニールアルコール、ポリアルキレーン、セルローズ、ガラス繊維およびカーボンファイバーで作られることができる。当業者なら分かるように、極めて可撓性に優れたスチールコードの使用も可能である。実施例に示されるように、アライド・シグナル社から入手されるPEN(ポリエチレンナフタレート)コードを使用し、好結果が得られた。
【0037】
実施例のタイヤに用いられたPENコードは、フィラメントのPEN材料の超結晶を作り出すために、引き上げ速度を落とした製造工程で作られた。この工程では良好な寸法安定性、良好な引っ張り弾性係数およびその他の物理性の改善結果が得られると考えられる。このコードは公称線密度1100/2/3dTex(1000/2/3デニール)および4X4縒り仕上げの目付け、引っ張り強度9.2dN/tex(10.4 グラム/デニール(gpd))および引っ張り弾性係数230dN/tek(260gpd)の物性であった。
【0038】
コードは、片口の浸漬装置を使って浸漬させて編み加工される。編み加工の選択肢にPCT出願、PCT/97/06757またはPCT/97/17272による方法がある。浸漬操作がPENコードの特性改良をもたらすことは周知である。当業者は、本来の接着性、寸法安定性および均一性を低下させない保証手段を講じた後でならば、従来の織物の浸漬施工が行えることを承知している。
【0039】
タイヤの特性のためには強化構造部材パッケージの設計、即ちパッケージの構造が最も重要であり、PENコードの特性は第2の要素と考えられており、本明細書のタイヤのために要求されるベルトパッケージの特性は、PEN以外のコード材料の選択または組み合わせを用いることができると考えられている
本発明の方法では最初に先ず、カレンダー掛けされた帯状シートにおいて縁に平行に連続した補強コードを有するその材質のカレンダー掛けされた帯状シートを作るために、平行に引き揃えた複数の補強コードをカレンダ掛けしてエラストマの帯状シートが準備される。当業者の知る通り、通常のベルトの製造工程でもカレンダ掛けされた帯状シートは同じように作られ、次いでベルトは斜めに裁断され、ベルトの帯状シートの縁に対して斜の角度がついた補強材を有するベルトの帯状シートが作られるように斜の角度に裁断された両端面がスプライスされる。
【0040】
本発明においては、帯状シートの裁断とスプライスは用いられておらず、それはカレンダー掛けされた帯状シートは本発明ではカレンダー機を出た状態で用いられる、即ち帯状シートの中の補強材は帯状シートの縁と平行であるからである。
【0041】
カレンダ掛けされた帯状シートはタイヤの形成に必要なベルトの長さに切断される。例えば、加硫前の円周が226cm(89インチ)のタイヤでは、未硬化ベルトの幅は192mm、コード角度は32°である。
【0042】
カレンダ掛けされた帯状シートは20°から40°の角度で折り返されて複数の連続した折り重ねを有し、帯状シートをパイプまたは長方形断面の棒にの周りに巻き付けた後、パイプまたは棒を取り外して巻き付けた構造を平らにしたと同様な構造を作るために、ここではすべて同方向に折り返される。
【0043】
タイヤは、コード密度11e.p.c.の幅192mmのカレンダー掛けされた材料から作られた6700dTexの補強コードを使用したベルト強化構造部材を有するように設計される。折り重ね構造は強化構造部材の所望の角度を選択し、所望の角度で最初の折り重ねを行うことによって作られる。図示された実施例では折り重ね角は30°であった。折り重ねはカレンダ掛けした帯状シートの全長に亘って同じパターンで連続して続けられる。スプライスは帯状シートの第1の端部を角度30°で、ベルト幅の85%の長さ(163mm)の切れ込みを入れることで作られる。ベルトの縁部に平行に作られた第2の切れ込みは第1の切れ込みと交叉し、切断されたコードは取り除かれる。
【0044】
強化構造部材がタイヤの構成材として用いられている実施例では、カレンダ掛けされて折り重ねられた第1の帯状シートの端面と、同じくカレンダ掛けされて折り重ねられた第2の帯状シートの端面とがタイヤのクラウン領域で重ねられる。第1の端部と第2の端部とは、重ね合わせ部分での補強材料の重ね合わせなしに滑らかに重ねられる。
【0045】
選択肢として、カレンダ掛けした帯状シートの片端または両端に接着剤をつけて置き、重なり端を圧着する方法がある。
【0046】
この方法の更なる実施例では、カレンダ掛けした帯状シートを、作られるベルト構造部材の幅の60%から95%の幅を持った粘性ゴムコア上に折り重ね、補強材のコードまたはフィラメントはゴムコアの上のカレンダ掛けした帯状シートの折り重ねられた縁部で折り曲げられ、ゴムコアはカレンダ掛けした帯状シートの上と下の折り重ね部分の接着を行い、ベルトの折り重ねられた縁部における捻れを防止するスペーサの役割を果たす。コアはベルトの折り重ね端部に配置される幅が1.3〜3.2cm(0.5〜1.25インチ)のベルト端部用帯状シートであってもよい。
【0047】
本発明のタイヤは、その他の点では、当業者なら既知の従来方法により製造される。
【0048】
本発明は、さらに次の実施例を参照して説明される。
第1例:
この例においては、従来のスチールベルトと本発明方法で作られた連続折り重ねベルトとの伸びを比較検討する。本発明のベルトは線密度6、700dTex(6,000デニール)のPEN補強コードで、目付けは8.3e.p.c.(幅1cm当り本数)(21e.p.i.(幅1インチ当たり本数))である。タイヤの構造用に作られるベルトと同じ方法で作られたベルトを研究室で機械的荷重試験にかけて強度と伸びのデータを求めた。図5のグラフに示すように、比較のスチールベルトは荷重2,640N(600lbf)で伸びが2.8cm(1.1インチ)となって破断した。これに対し、PENで作られた本発明の連続ベルトは荷重8,360N(190lbf)で伸びが3cm(1.2インチ)となって破断した。
【0049】
図5から荷重が2,640N(600lbf)の時のPENベルトの伸びは約1.3cm(1/2インチ)であることが読み取れる。
【0050】
これらのデータからPENコードで強化された本発明のベルトは従来のスチールベルトに比べより大きい荷重に耐え、同じ荷重における伸びはより小さいことが実証された。
第2例:
本発明のベルトの2番目の例を例1のスチールベルトと比較する。本事例のベルトは線密度6、700dTex(6,000デニール)のPEN補強コード、目付けは11e.p.c.(28e.p.i.)である。この例の研究室における荷重試験結果が図6に変位量曲線で示されている。図に見られるように、スチールベルトは荷重3,740N(850lbf)まではその形状をかなり維持し、その後5,280N(1,200lbf)にかけて0.13cm(0.05インチ)から0.38cm(0.15インチ)へと変位量は急速に増加した。対照的に本発明のPENコードで強化された本発明の連続ベルトの場合3,520N(800lbf)まではその形状をかなり維持し、以後5,280N(1,200lbf)までの荷重範囲では、伸びの値は0.13cm(0.05インチ)から0.25cm(0.10インチ)まで偏向した。
【0051】
この例から見てPEN補強コードで作られた本発明のベルトは、スチールベルトを使用した従来のタイヤより型崩れし難いと考えられる。
第3例:
この例では、異なる材料で作られた複数の複合材ベルトの比較データが示されている。スチール、アラミドおよびPEN素材で作られた従来のベルトと、PENコードで強化された本発明の連続ベルトが比較されている。図7を参照するとこのデータは、PENコードで強化された本発明の連続ベルトは他の複合材ベルトと比較して引張り弾性率、平面せん断応力および疲労特性の点で優れていることを示している。
第4例:
この例では、研究室におけるデータが示されており、そこでは、本発明の複合材ベルトと従来のスチールベルトについて、疲労試験における破断繰り返し回数が比較されている。図8を参照すると、PENコードで強化された本発明の連続ベルトは、連続繰り返し6,000回で疲労破断が発生したが、従来の複合スチールコードで強化されたカットベルトでは連続繰り返し100回で疲労破断が発生した。
【0052】
本発明の事例および記述は特定化された具体例示を根拠に行われてはきたが、本発明の精神から逸脱することなく数多くの変更と変形とを行うことができること当業者の当然とするところである。本発明の範囲は請求項によって限定される。
【0053】
【発明の効果】
以上説明したように本発明のエラストマ製品に用いられる強化構成部材は、コードまたはフィラメントの補強材の自由な端部の存在する縁部がなく、完成した製品は実質的に継ぎ目を持たないように見え、従来の強化構成部材に対して少ない伸び、少ない変位量、高い引張り弾性率、優れた疲労特性が得られるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のタイヤの断面図である。
【図2】本発明のタイヤの連続折り重ねベルトの部分断面図である。
【図3】本発明の連続折り重ねベルトの部分拡大断面図である。
【図4】本発明のベルト強化構成部材のスプライス部分の部分拡大断面図である。
【図5】PEN強化構成部材を使用した本発明のベルトの強度と従来のスチールベルトの強度とを比較した図表である。
【図6】本発明の強化構成部材パッケージの荷重変位と従来のスチールベルトの荷重変位とを比較したグラフである。
【図7】異なった構造および異なった材料を使って作られたベルトの疲労強度を図示するグラフである。
【図8】PEN強化構成部材を使用したベルトとスチールコード強化構成部材を使用したベルトの疲労性能を図示するグラフである。
【図9】連続折り重ねベルトを使用した従来技術のタイヤの断面図である。
【図10】図9のタイヤに使われる従来技術のベルト強化構成部材の部分断面図である。
【図11】従来技術のベルト強化構成部材の部分拡大断面図である。
【符号の説明】
10 タイヤ
12 環状ビード
14 カーカスプライ
18 トレッド
20 サイドウオール
22 ベルト強化構造部材
24 強化構成部材パッケージ
28 スプライス
30 切り取り部
32 第1の端部
34 縁部
36 第1の切り込み部
37 第2の端部の先端
38 縁部
40 第2の切り込み部
42 折り重ね端部
44 第2の端部
46 上層
48 下層

Claims (3)

  1. 1対以上の実質的に平行な環状ビード(12)と、前記ビードを包む1以上のカーカスプライ(14)と、前記タイヤのクラウン部にあって前記の少なくとも1のカーカスプライ上に配置されたトレッド(18)と、前記トレッド(18)前記ビード(12)の間に配置されたサイドウォール(20)とを有、強化構造部材パッケージ(24)が、前記クラウン部で前記トレッド(18)と前記の少なくとも1つの前記カーカスプライ(14)の間に配置され、該強化構造部材パッケージ(24)は、第2の端部(44)と第1の端部(32)とを有するエラストマ複合材を有し、前記エラストマ複合材は、該複合材の長手方向線(CL)に対してほぼ0°の方向を向いたほぼ平行な複数の補強コード(26)で補強されている空気タイヤにおいて上層(46)と下層(48)とを有する強化構造部材パッケージ(24)を形成するために、前記複合材はそれ自体の上に重なるように折り返されており、前記上層ではその中の補強コードがタイヤ(10)の赤道面(EP)に対して17°から35°の範囲の角度をなし、前記下層ではその中の補強コードがタイヤ(10)の前記赤道面(EP)に対して−17°から−35°の範囲の角度をなし、前記強化構造部材パッケージ(24)は、強化構造部材パッケージ(24)の第2の端部の先端(37)における上層(46)、強化構造部材パッケージ(24)の第1の端部(32)における下層(48)と重なっているスプライス(28)を有し、前記スプライス(28)は、第1の端部(32)における上層(46)が、第1の端部(32)において強化構造部材パッケージ(24)の幅の70%から90%相当の長さで17°から35°の範囲の角度となるように切り込まれて三角形形状を有し、かつ、切り取り部(30)の補強コード(26)は、第1の端(32)における切取り部(30)からすべて取り除かれていることを特徴とする空気タイヤ。
  2. 強化構造部材パッケージ(24)の第2の端部の先端(37)が、強化構造部材パッケージ(24)の切取り部(30)に、修正なしに、嵌まって重なっている請求項1に記載のタイヤ。
  3. 前記補強コード(26)が、スチール、ポリエステル、ポリアミド、芳香属ポリアミド、造形セルロース、ポリビニルアルコール、ガラス繊維、カーボンファイバおよびこれらの混合物を含む、請求項1に記載のタイヤ。
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