JP4611261B2 - コート剤およびその用途 - Google Patents
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Description
変性PVAは、0.2質量%の、水溶液、メタノール溶液または水メタノール混合溶液の紫外線吸収スペクトルによる270nmの吸光度が、0.05以上のものであるもの、一般式(化4)で表される不飽和二重結合由来の紫外線吸収スペクトルのピークトップが、265〜275nmの間にあるものであること、けん化度60.0〜99.9モル%のものであることが好ましい。
コート剤は、紙やフィルムの少なくとも一方の面に塗布し、コート剤が乾燥する前にラジカルを発生させてコート剤中の変性ポリビニルアルコールを架橋させることが好ましい。
これらモノマーとしては、特に限定するものではないが、例えば、マレイン酸ジメチル、マレイン酸ジエチル等がある。
これらモノマーとしては、特に限定するものではないが、例えば、フマル酸ジメチル、フマル酸モノエチル、フマル酸ジエチル、シトラコン酸ジメチル等がある。
これらモノマーとしては、特に限定するものではないが、例えば、無水マレイン酸、無水シトラコン酸等がある。
アルカリ触媒としては、例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等のアルカリ金属の水酸化物や、ナトリウムメチラート、ナトリウムエチラート、カリウムメチラート等のアルコラートを用いることができる。酸触媒としては、例えば、塩酸、硫酸等の無機酸水溶液や、p−トルエンスルホン酸等の有機酸を用いることができる。これら触媒の使用量は、共重合体に対して1〜100ミリモル当量にすることがよい。
ケン化温度は、特に限定するものではないが、10〜70℃、好ましくは30〜40℃の範囲がよい。反応時間は、特に限定するものではないが、30分〜3時間にわたって行われる。
過酸化物系重合開始剤としては過酸化ベンゾイル、アゾ系重合開始剤としてはアゾイソブチロニトリルやα, α'-アゾビスイソバレロニトリル、光重合開始剤としては、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインプロピルエーテル等のベンゾイン系、ベンジルジフェニルサルファイド、テトラメチルチウラムモノサルファイド、アゾビスイソブチロニトリル、β−クロールアンスラキノン及び、α-ヒドロキシケトン等が挙げられる。
これらのラジカル重合開始剤は、2種類以上を併用することもできる。
放射線の光源は、特に限定するものではないが、例えば、紫外線、α線、β線、γ線、及び電子線等が使用できる。紫外線源としては、ブラックライト、低圧水銀灯、高圧水銀灯、超高圧水銀灯、メタルハライドランプ等が使用できる。α線、β線、γ線、電子線の線源としては、ラジオアイソトープ(Co60等)等が使用できる。
尚、特に断りがない限り、「部」及び「%」は「質量部」及び「質量%」を意味する。
〈変性PVAの製造〉
酢酸ビニル17部、メタノール14部、マレイン酸ジメチル0.023部及び酢酸ビニルに対して0.10%のアゾビスイソブチロニトリルを重合缶に仕込み、窒素置換後加熱して沸点まで昇温し、更に、酢酸ビニル6部、メタノール5部及びマレイン酸ジメチル0.207部の混合液を重合率75%に達するまで連続的に添加して重合させ、重合率90%に達した時点で重合を停止した。次いで常法により未重合の酢酸ビニルを除去し、得られた重合体を水酸化ナトリウムで常法によりケン化した。その後、90℃で90分熱風乾燥し、分子量(Mn)11000、ケン化度88.0モル%、マレイン酸ジメチル0.6モル%、0.2%水溶液の波長270nmにおける吸光度0.9、無変性PVA量13%の変性PVAを得た。
変性PVAのケン化度は、JIS K 6276「3.5ケン化度」に準じて測定したものであり、分子量は、GPCを使用して試料濃度0.25w/v%水溶液を40℃で測定し、標準ポリエチレングリコール換算でMnを計算しものである。無変性PVAの含有量は、変性PVAをメタノール中でアルカリ触媒にて完全ケン化し、ソックスレー抽出した試料を濃度0.01w/v%水溶液に調整し、イオン排除のHPLCを使用し、IR検出器の面積比で計算したものである。270nm吸光度は、変性PVAを0.2質量%の水溶液に調整し、270nmの紫外線の吸光度を測定したものである。マレイン酸ジメチルの含有量はNMRにより測定したものである。
変性PVA100質量部と、水400質量部、ラジカル重合開始剤としてのα-ヒドロキシケトン(商品名イルガキュア2959チバ・スペシャリティ・ケミカルズ社製)1質量部を配合し、均一になるように攪拌機にて1時間攪拌した。
コート剤を、ポリエチレンテレフタレートフィルムに乾燥塗布量が1.5g/m2となるようにバーコーターにて塗布した後、ブラックライトにて5mW/cm2の照射強度で20分間、紫外線を照射した。その後、90℃に調整したギアオーブン中で1時間乾燥させてコートフィルムを得た。
コート剤を、中質原紙(坪量60g/m2)に乾燥塗布量が1.5g/m2となるように塗布した後、ブラックライトを利用して5mW/cm2の照射強度で20分間、紫外線を照射した。その後、90℃に調整したギアオーブン中で1時間乾燥させてコート紙を得た。
得られたコートフィルムおよびコート紙に、EPSON社製のインクジェットプリンタ(PX−V600)で各色のインクを面状に印刷し、表面状態を目視にて確認した。印刷面が均一でひび割れが無かったものを○、印刷ムラが見られたものを△、印刷面にひび割れがあったものを×とした。
コートフィルムおよびコート紙の質量を精密に測定した後、温度23℃に調整した蒸留水に10分間浸し、90℃に調整したギアオーブン中で1時間乾燥させた後に再度質量を測定した。測定前後の質量差が1%未満であったものを○、1%〜3%であったものを△、3%を超えたものを×とした。
変性PVAのケン化度、ラジカル重合開始剤の種類と量、放射線強度と照射時間を表1または表2に記載したように変えた以外は、実施例1と同様にしてコート剤を作成し、実施例1と同様に評価を行った。
Claims (8)
- 変性ポリビニルアルコールの濃度が0.2質量%である、水溶液、メタノール溶液または水メタノール混合溶液の紫外線吸収スペクトルによる270nmの吸光度が0.05以上の変性ポリビニルアルコールを用いることを特徴とする請求項1に記載したコート剤。
- けん化度60.0〜99.9モル%の変性ポリビニルアルコールを用いることを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれか一項に記載したコート剤。
- 変性ポリビニルアルコール100質量部に対して、ラジカル重合開始剤0.01〜10質量部を配合することを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれか一項に記載したコート剤。
- 請求項1〜請求項5のいずれか一項に記載したコート剤をフィルムの少なくとも一方の面に塗布し、コート剤が乾燥する前に加熱または紫外線を照射してコート剤中の変性ポリビニルアルコールを架橋させて得られたコートフィルム。
- 請求項1〜請求項5のいずれか一項に記載したコート剤を、紙の少なくとも一方の面に塗布し、コート剤が乾燥する前に加熱または紫外線を照射してコート剤中の変性ポリビニルアルコールを架橋させて得られたコート紙。
- インクジェット記録用媒体であることを特徴とする請求項6に記載したコートフィルムまたは請求項7に記載したコート紙。
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JPH0664330A (ja) * | 1992-06-19 | 1994-03-08 | Kuraray Co Ltd | 感熱記録用のシート |
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