JP2003291518A - インクジェット記録体用塗被組成物およびインクジェット記録体 - Google Patents

インクジェット記録体用塗被組成物およびインクジェット記録体

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JP2003291518A
JP2003291518A JP2003010136A JP2003010136A JP2003291518A JP 2003291518 A JP2003291518 A JP 2003291518A JP 2003010136 A JP2003010136 A JP 2003010136A JP 2003010136 A JP2003010136 A JP 2003010136A JP 2003291518 A JP2003291518 A JP 2003291518A
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fine particles
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Hideji Takeuchi
秀治 竹内
Junji Shiiki
潤二 椎木
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Arakawa Chemical Industries Ltd
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Arakawa Chemical Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高速印刷に適したインクジェット記録体のイ
ンク受容層に適用でき、しかも当該受容層の光沢、透明
性、インク吸収性、インク画像の高解像度などの点で優
れたインクジェット記録体塗被組成物、および当該塗被
組成物を容易に提供すること。 【解決手段】 分子中に重合性二重結合を2個以上有す
る反応性乳化剤を用いて不飽和単量体を乳化重合させて
なる平均粒子径10〜200nmのアニオン性架橋ポリ
マー微粒子の水分散液(A1)と、当該(A1)に対し
凝集性を有する化合物(B)とを混合し凝集させてなる
平均粒子径20〜300nmのアニオン性架橋ポリマー
微粒子の水分散液(A2)であって、平均粒子径比(A
2の平均粒子径/A1の平均粒子径)が1.01 〜
1.50であるものを有効成分として含有することを特
徴とするインクジェット記録体用塗被組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、特定の架橋ポリマ
ー微粒子を有効成分として含有するインクジェット記録
体用塗被組成物およびインクジェット記録体に関する。
より詳しくは、高速印刷に適したインクジェット記録体
のインク受容層に適用でき、しかも当該受容層の光沢、
透明性、インク吸収性、インク画像の高解像度などの点
で優れたインクジェット記録体塗被組成物、および当該
塗被組成物を含有してなるインク受容層が設けられたイ
ンクジェット記録体に関する。
【0002】
【従来の技術】インクジェット記録方式は、低騒音、高
速記録性能などの優れた特性を有するため、情報機器を
はじめとする種々の分野で賞用されている。インクジェ
ット記録方式では、インク吸収性を向上させるため受容
層中にシリカ、アルミナ等の無機微粒子が使用されてい
るが、当該無機微粒子を含有する塗被組成物を上質紙に
塗工した場合は、得られるインクジェット記録体のイン
ク受容層の光沢が劣り、また合成樹脂フィルムなどの透
明支持体に塗工した場合は得られるインク受容層の光沢
や透明性が劣るなどの欠点があった。
【0003】このため、インクジェット記録体のインク
受容層として、当該無機微粒子を用いた塗被組成物の代
わりに、ポリマー微粒子を用いた塗被組成物についての
検討が行われている。その方法として、例えば、平均粒
子径200nm以下の架橋されたポリマー微粒子を用い
ることが提案されている(特許文献1参照)が、このよ
うなポリマー微粒子は、無機微粒子を用いたものと比較
して透明性は優れているものの、インク吸収性は不満足
であり鮮明な画像が得られない。また、親水性バインダ
ーの重量に対して2〜8倍の重量のポリマーラテックス
粒子を有する親水性バインダー層を下層にして、少なく
とも一層の親水性バインダー層を設けることによって光
沢を改善する試みがなされている(特許文献2参照)
が、当該方法による場合には、インクジェット記録体の
製造工程が複雑化し、製品コストが高くなるなどの不利
がある。
【0004】
【特許文献1】特開平9−156211号公報
【特許文献2】特開平9−164759号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明では、前記従来
技術における課題、すなわち無機微粒子を用いたインク
受容層に見られる光沢不良、不透明性の問題を解消した
り、従来のポリマー微粒子を用いたインク受容層に見ら
れるインク吸収性不良や解像度不良、インクジェット記
録体の生産工程の複雑化などの問題点を解消することに
ある。すなわち、本発明の目的は、高速印刷に適したイ
ンクジェット記録体のインク受容層に適用でき、しかも
当該受容層の光沢、透明性、インク吸収性、インク画像
の高解像度などの点で優れたインクジェット記録体塗被
組成物、および当該塗被組成物を容易に提供することに
ある。
【0006】
【発明が解決しようとする手段】本発明者は、前記課題
を解決すべく、インク受容層を形成する塗被組成物に着
目して鋭意研究を重ねた結果、特定の架橋ポリマー微粒
子を有効成分として含有するインクジェット記録体用塗
被組成物を用いることにより前記課題を悉く解決しうる
ことを見出し、本発明を完成するに至った。
【0007】すなわち、本発明は、重合性二重結合を有
する反応性乳化剤を用いて不飽和単量体を乳化重合させ
てなる平均粒子径10〜200nmのアニオン性架橋ポ
リマー微粒子の水分散液(A1)と、当該(A1)に対
し凝集性を有する化合物(B)とを混合し凝集させてな
る平均粒子径20〜300nmのアニオン性架橋ポリマ
ー微粒子の水分散液(A2)であって、平均粒子径比
(A2の平均粒子径/A1の平均粒子径)が1.01〜
1.50であるものを有効成分として含有することを特
徴とするインクジェット記録体用塗被組成物に関する。
また本発明は、当該塗被組成物を含有するインク受容層
が設けられたインクジェット記録体に関する。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明のインクジェット記録体用
塗被組成物、および当該塗被組成物を含有するインク受
容層が設けられたインクジェット記録体につき、以下詳
述する。本発明のインクジェット記録体用塗被組成物
は、当該必須成分として、凝集処理がなされたアニオン
性架橋ポリマー微粒子の水分散液(A2)(以下、(A
2)成分という)を含有するものである。当該(A2)
成分は、前記のように、アニオン性架橋ポリマー微粒子
の水分散液(A1)(以下、(A1)成分という)と凝
集性化合物(B)(以下、(B)成分という)から構成
されている。
【0009】(A2)成分を構成する(A1)成分は、
その平均粒子径が通常10〜200nm程度、好ましく
は20〜150nmである。本明細書では、平均粒子径
とは光散乱法により測定される水分散状態での粒子径の
平均値をいう。当該平均粒子径が10nm未満では支持
体に塗工した場合に得られるインクジェット記録体のイ
ンク受容層中に形成される空隙が小さくなり、インク吸
収性が劣る。200nmを超える場合は、上質紙に塗工
した場合は、得られるインクジェット記録体のインク受
容層の光沢が劣り、また合成樹脂フィルムなどの透明支
持体に塗工した場合は得られるインク受容層の光沢や透
明性が悪くなる傾向があり、いずれも好ましくない。
【0010】(A1)成分を製造するために必須使用さ
れる、重合性二重結合を有する反応性乳化剤としては、
特に限定はされず、各種の反応性乳化剤を適宜選択して
使用できる。当該反応性乳化剤における重合性二重結合
を有する官能基としては、例えば、(メタ)アリル基
(ここに、(メタ)アリル基とは、アリル基および/ま
たはメタリル基を意味する。以下同様)、1−プロペニ
ル基、2−メチル−1−プロペニル基、ビニル基、イソ
プロペニル基、(メタ)アクリロイル基等があげられる
が、これらの中でも(メタ)アクリロイル基が好まし
い。当該反応性乳化剤分子中の当該官能基の数は特に限
定されないが、通常は少なくとも1個である。(A1)
成分に架橋構造を付与するという観点から、当該官能基
の数は2個以上であるのが好ましい。
【0011】当該反応性乳化剤の具体例としては、当該
官能基を有するポリオキシエチレンアルキルエーテルの
スルホコハク酸エステル塩、当該官能基を有するポリオ
キシエチレンアルキルエーテルの硫酸エステル塩、当該
官能基を有するポリオキシエチレンアルキルフェニルエ
ーテルのスルホコハク酸エステル塩、当該官能基を有す
るポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテルの硫酸
エステル塩や、当該官能基を有する酸性リン酸(メタ)
アクリル酸エステル系分散剤、当該官能基を有するオリ
ゴエステル(メタ)アクリレートのリン酸エステルもし
くはそのアルカリ塩、当該官能基を有する親水性アルキ
レンオキサイド基を有するポリアルキレングリコール誘
導体のオリゴエステルポリ(メタ)アクリレート等の各
種があげられる。前記官能基を1個有する反応性乳化剤
としては、特開昭63−23725号公報、特開昭63
−240931号公報、特開昭62−104802号公
報に記載のものや、市販品であるKAYAMER PM
−1(日本化薬(株)製)、SE−10N、NE−1
0、NE−20、NE−30(いずれも旭電化工業
(株)製)、ニューフロンティアN−117E、アクア
ロンRN−20、アクアロンHS−10(いずれも第一
工業製薬(株)製)、エミノールJS−2(三洋化成工
業(株)製)、ラテムルS−120、ラテムルS−18
0(いずれも花王(株)製)があげられる。また、前記
官能基を2個有する反応性乳化剤の市販品としては、例
えば、KAYAMER PM−2(日本化薬(株)
製)、ニューフロンティアS−510、ニューフロンテ
ィアN−250Z(いずれも第一工業製薬(株)製)等
があげられる。
【0012】これら反応性乳化剤は、それぞれ単独で、
または適宜に組み合わせて使用できる。前記官能基を1
個有する反応性乳化剤と前記官能基を2個有する反応性
乳化剤とを併用する場合は、前者の使用割合が60重量
%以下とするのがよい。60重量%を越える場合には十
分な三次元架橋構造を有するポリマー微粒子が得られ難
く、有機溶剤に対する安定性が悪くなる傾向がある。
【0013】(A1)成分の製造は、前記の反応性乳化
剤の存在下に不飽和単量体を乳化重合することにより行
なわれる。当該不飽和単量体としては、特に限定され
ず、各種公知のノニオン性不飽和単量体やアニオン性不
飽和単量体を使用できる。
【0014】当該ノニオン性不飽和単量体としては、例
えば、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸
エチル、(メタ)アクリル酸n−プロピル、(メタ)ア
クリル酸iso−プロピル、(メタ)アクリル酸n−ブ
チル、(メタ)アクリル酸iso−ブチル、(メタ)ア
クリル酸2−エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸ステ
アリルなどの(メタ)アクリル酸アルキルエステル類、
(メタ)アクリルアミド、(メタ)アクリロニトリル、
スチレン、α−メチルスチレン、ビニルトルエン、酢酸
ビニル、メチルビニルエーテルや、(メタ)アクリル酸
2−ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロ
キシプロピル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシブチ
ル等のヒドロキシ基含有(メタ)アクリル酸エステル
類、グリシジル(メタ)アクリレート、N−メチロール
(メタ)アクリルアミド、ウレタンアクリレート類等が
その代表例としてあげられる。
【0015】また、当該アニオン性不飽和単量体として
は、例えば、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸等
のモノカルボン酸、マレイン酸、無水マレイン酸、フマ
ール酸、イタコン酸、ムコン酸等のジカルボン酸、ビニ
ルスルホン酸、スチレンスルホン酸、2−アクリルアミ
ド−2−メチルプロパンスルホン酸等の有機スルホン
酸、2−(メタ)アクリロイルオキシエチルアシッドホ
スフェート等のリン酸系ビニルモノマー、およびこれら
各種有機酸のナトリウム塩、カリウム塩等がその代表例
としてあげられる。
【0016】また、(A1)成分であるアニオン性架橋
ポリマー微粒子の物理的強度をより高度に付与するため
に架橋性単量体を使用することもできる。当該架橋剤と
しては、たとえばエチレングリコールジ(メタ)アクリ
レート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレー
ト、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレートな
どのジ(メタ)アクリレート、メチレンビス(メタ)ア
クリルアミド、エチレンビス(メタ)アクリルアミド、
ヘキサメチレンビス(メタ)アクリルアミドなどのビス
(メタ)アクリルアミド、アジピン酸ジビニル、セバシ
ン酸ジビニルなどのジビニルエステル、アリル(メタ)
アクリレート、エポキシ(メタ)アクリレート、ウレタ
ン(メタ)アクリレート、N−メチロール(メタ)アク
リルアミド、ジアリルアミン、ジアリルジメチルアンモ
ニウム、ジアリルフタレート、ジアリルクロレンデー
ト、ジビニルベンゼンなどの2官能性単量体;1,3,
5−トリ(メタ)アクリロイルヘキサヒドロ−s−トリ
アジン、トリアリルイソシアヌレート、トリアリルアミ
ン、トリアリルトリメリテート、N,N−ジアリル(メ
タ)アクリルアミドなどの3官能性単量体;テトラメチ
ロールエタンテトラ(メタ)アクリレート、テトラアリ
ルピロメリテート、N,N,N′,N′−テトラアリル
−1,4−ジアミノブタン、テトラアリルアミン塩、テ
トラアリルオキシエタンなどの4官能性単量体などがあ
げられ、これらは単独でまたは2種以上を混合して用い
ることができる。架橋剤の使用量にはとくに限定がない
が、該架橋剤の量が、通常不飽和単量体全量の20モル
%未満程度となるように調整することが好ましい。当該
架橋性単量体の使用量が20モル%以上の場合には安定
な架橋ポリマー微粒子が得られ難くなる傾向がある。
【0017】(A1)成分を製造するための乳化重合反
応においては、前記反応性乳化剤と前記不飽和単量体と
の使用割合が、得られる(A1)成分の平均粒子径や、
乳化重合時の安定性に影響を及ぼすため、これらの観点
から適宜に決定される。凝集物の発生防止の観点から、
不飽和単量体100重量部に対して、反応性乳化剤(固
形分換算)を通常1〜40重量部、好ましくは3〜35
重量部使用するのが好ましい。
【0018】前記の乳化重合に際しては、重合温度、重
合時間、重合開始剤、連鎖移動剤、重合媒体などの種々
の条件があるが、これらの条件は特に限定はされず、通
常の乳化重合での条件から適宜に選択決定すればよい。
例えば、不活性気流下に、所定の反応容器に分子中に重
合性二重結合を2個以上有する反応性乳化剤、水および
不飽和単量体を仕込み、乳化させた後、重合開始剤を加
え、攪拌下に加温して重合させればよく、必要に応じて
連鎖移動剤を使用することもできる。なお、不飽和単量
体の添加方法は一括添加、分割添加、連続滴下などいず
れの方法を用いてもよい。該重合体の製造に際しては、
重合温度や重合時間は特に限定されないが、通常60〜
90℃程度、1〜8時間程度である。前記重合開始剤と
しては、過硫酸カリウム、過硫酸アンモニウム等の過硫
酸塩、過酸化水素、水性のアゾ系開始剤等の水溶性ラジ
カル重合開始剤;または前記過硫酸塩等と亜硫酸水素ナ
トリウム、チオ硫酸ナトリウム等の還元剤とを組み合わ
せたレドックス系重合開始剤等があげられる。該使用量
は、前記単量体総量100モルに対し0.03〜5モル
程度とされる。なお、乳化重合の際には、得られる(A
1)成分の性能を低下させない範囲であれば、前記の反
応性乳化剤以外の低分子界面活性剤や、カゼイン、レシ
チン、ポリビニルアルコール、アクリルアミド系共重合
体などの水溶性高分子化合物を用いることができる。当
該アニオン性乳化剤としては、長鎖α−オレフィンスル
ホン酸ナトリウム、アルキルジフェニルオキシエチレン
アルキルアリールエーテル硫酸エステル塩等があげら
れ、ノニオン性乳化剤としてはポリオキシエチレンアル
キルエーテル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレ
ンブロックポリマー、ポリオキシエチレンアルキルフェ
ニルエーテル等があげられる。また、耐光性改善の目的
で光安定剤および紫外線吸収剤等の耐光安定剤を用いる
こともできる。
【0019】また、前記乳化重合に際しては、得られる
(A1)成分を透明性のある微粒子とするために、重合
促進剤として遷移金属イオンを添加することが好まし
い。遷移金属イオンとしては、銅イオン等があげられ、
反応系中の濃度が通常1×10 −8〜1×10−3モル
/リットル程度、好ましくは1×10−7〜1×10
モル/リットルとなるように使用する。1×10−8
モル/リットル未満では超微粒子のポリマーが得られに
くく、また1×10−3モル/リットルを越える場合に
は微粒子の数が多くなり凝集粒子が生成してしまった
り、粒子内の架橋が抑制されるため好ましくない。
【0020】前記のようにして得られるアニオン性架橋
ポリマー水分散液である(A1)成分は、通常、固形分
が5〜40重量%、pHが4〜7、25℃での粘度が5
00mPa・s以下の水分散液である。
【0021】本発明における(A2)成分は、上記で得
られた(A1)成分およびこれを凝集させる性質を有す
る(B)成分を混合して凝集させることにより製造する
ことができる。(B)成分としては、(A1)成分と混
合した場合に、これらが凝集してポリマー微粒子(A
2)を生成させるような化合物であれば格別限定はされ
ず、例えばカチオン性有機化合物および/または無機化
合物が使用できる。当該カチオン性有機化合物として
は、カチオン性界面活性剤、カチオン性非架橋ポリマ
ー、カチオン性架橋ポリマー、カチオン性非架橋ポリマ
ー微粒子およびカチオン性架橋ポリマー微粒子などがあ
げられ、これらの内から適宜に選択使用することができ
る。
【0022】(B)成分のうちカチオン性界面活性剤と
しては、例えば第1級アミン塩、第2級アミン塩、第3
級アミン塩、イミダゾール塩、アルキル第4級アンモニ
ウム塩、アルキルベンゼン第4級アンモニウム塩、スル
ホニウム塩およびホスホニウム塩などがあげられる。
【0023】(B)成分のうちカチオン性非架橋ポリマ
ーおよびカチオン性架橋ポリマーとしては、例えばポリ
アクリルアミドのカチオン化変性物、カチオン性ビニル
ラクタム−アクリルアミド共重合物、ジアリルアンモニ
ウムハロゲン化物、ポリビニルピリジン、ニトロ化アク
リル樹脂、イソブチレン−無水マレイン酸共重合物にジ
アミンを作用させて得られる半アミド、スチレン−無水
マレイン酸共重合物にジアミンを作用させて得られる第
4級アンモニウム塩、ビニルイミダゾリン重合体、ジア
ルキルアミノエチル(メタ)アクリレート重合体、ポリ
エチレンイミン、アルキレンジクロライド−アルキレン
ポリアミン重縮合物、アニリン−ホルマリン縮合重合
物、アルキレンジアミン−エピクロルヒドリン重縮合
物、アンモニア−エピクロルヒドリン重縮合物、アスパ
ラギン酸−ヘキサメチレンジアミン重縮合物およびピッ
チのカチオン変性物などがあげられる。
【0024】(B)成分のうち無機化合物としては、い
わゆる無機系凝集剤として公知の各種のものを使用で
き、例えば、塩基性塩化アルミニウム、硫酸第一鉄、硫
酸第二鉄、塩化第二鉄、硫酸アルミニウム、アルミン酸
ナトリウム、硫酸ナトリウムなどがあげられる。
【0025】前記(A1)成分と(B)成分との混合・
凝集の条件は得られる(A2)成分の性能に影響を及ぼ
すため、慎重に決定しなければならない。混合・凝集の
方法は、通常(A1)成分を攪拌しながら(B)成分を
滴下することにより行われるが、(B)成分をあらかじ
めイオン交換水などで希釈したものを用いても良い。ま
た、(B)成分を攪拌しながら(A1)成分を滴下して
も構わない。(A1)成分と(B)成分の使用割合、す
なわち、「(A1)成分(固形分換算)におけるアニオ
ン性官能基の当量数/(B)成分におけるカチオン性官
能基の当量数」は、通常350〜7000程度、好まし
くは1000〜3500である。当該割合が350に満
たない場合は、(B)成分によって(A1)成分が過度
に凝集するため、(A2)成分の平均粒子径が前記特定
の範囲を超えてしまい、得られるインクジェット記録体
のインク受容層の光沢・透明性が損なわれる傾向があ
る。当該割合が7000より大きい場合は、(B)成分
による(A1)成分の凝集が過少となり、得られるイン
クジェット記録体のインク吸収性やインク画像の解像度
が満足なレベルに達しにくい傾向がある。(A1)成分
の粘度は攪拌が容易に行える程度である限り特に限定さ
れないが、通常500mPa・s以下、好ましくは30
0mPa・s以下である。(A1)成分の粘度が500
mPa・sより大きい場合は、凝集状態が均一とならな
い可能性がある。混合・凝集時の温度は、分散媒の沸点
以下であれば特に問題はない。通常は分散媒の蒸散等に
よる損失を極力抑制するため、室温(25℃)付近で行
うのがよい。混合・凝集時の攪拌速度は、(A1)成分
と(B)成分の混合が均一に行われる速度である限り特
に限定されない。通常は100rpm以上、好ましくは
200rpm以上である。攪拌速度が100rpmより
遅い場合は、(A1)成分と(B)成分の混合・凝集が
充分進行せず、目的とする粒子径または粒子系分布の組
成物が得られない可能性がある。混合・凝集の時間は、
(A1)成分と(B)成分の混合が均一に行われる限り
特に限定されず、通常は(B)成分の滴下終了後10分
以上、好ましくは60分以上攪拌を継続する。混合時間
が10分以下の場合は、(A1)成分と(B)成分の混
合・凝集が充分進行せず、目的とする粒子径または粒子
系分布の組成物が得られにくくなる。
【0026】上記のようにして得られる(A2)成分の
平均粒子径は20〜300nmであり、かつ(A2の平
均粒子径/A1の平均粒子径)は1.01〜1.50、
好ましくは1.02〜1.45である。また、(A1)
成分の光散乱強度測定により観察される粒子径分布が1
つのピークであるのに対して、(A2)成分では粒子径
分布が粒子径の大きい方に広がる傾向があり、(B)成
分の添加量が多くなるにしたがい、2つのピークが観察
される。また、当該2つのピークのうち粒子径が小さい
ほうのピークは、(A1)成分とほぼ同じ平均粒子径お
よび粒子径分布を持っている。これらのことから、(A
1)成分と(B)成分の混合によって、(A1)成分中
のアニオン性架橋ポリマー微粒子の一部が(B)成分に
よって凝集せしめられ、より大きな平均粒子径をもつ粒
子である(A2)成分を形成していると考えられる。な
お、本明細書では、粒子径分布とは光散乱法により測定
される水分散状態での粒子径と粒子散乱光強度の関係を
ヒストグラムで表したものをいう。
【0027】本発明のインクジェット記録体用塗被組成
物は、これに含まれている(A2)成分に起因して、透
明性、物理的強度、支持体との密着性などの点で優れる
ものである。なお、強度補強や支持体との密着性を一層
改善する目的で、(メタ)アクリル系共重合体エマルジ
ョン、エチレン・酢酸ビニル共重合体エマルジョン、ス
チレン・ブタジエン系共重合体ラテックス、天然ゴムラ
テックス、ポリビニルアルコール、酸化澱粉、などの各
種公知の高分子バインダーを添加してもよく、また本発
明の目的を逸脱しない範囲であれば、インク受容層のイ
ンクの吸水性を更に高めるためにシリカ、クレー、タル
ク、ケイソウ土、炭酸カルシウム、アルミナなどの各種
公知の充填剤を配合してもよい。また、本発明のインク
ジェット記録体用塗被組成物は、必要に応じて、粘度調
節剤、レベリング剤、消泡剤、着色剤、安定剤、紫外線
吸収剤、反応性紫外線吸収剤、サイズ剤、定着剤、歩留
向上剤などの各種添加剤を配合することもできが、前記
(A1)成分と(B)成分との混合後にこれら各種添加
剤を配合することもできる。なお、当該インクジェット
記録体用塗被組成物の固形分濃度は、通常1〜70重量
%程度であり、好ましくは下限が5重量%、上限が60
重量%である。当該組成物の粘度は通常5〜500mP
a・s(25℃)程度である。
【0028】前記組成物を各種公知の支持体上に塗工す
ることにより本発明の目的とするインクジェット記録体
を容易に収得できる。なお、支持体としては、紙や合成
紙に限定されず、各種の合成樹脂フィルムも適用可能で
あり、また塗被組成物の塗工方法も格別な限定はなく、
サイズプレス、ロールコーター、エアードクターコータ
ー、エアーナイフコーター、ブレードコーター、カーテ
ンコーター、ロッドコーター、バーコーターその他の形
式のコーターを使用して支持体に塗工することができ、
塗被組成物の塗工量(固形分換算)は通常1〜30g/
程度、好ましくは2〜25g/mである。
【0029】本発明のインクジェット記録体に対して
は、従来公知の各種水性インクが問題なく使用できる。
当該水性インクには、水溶性酸性染料、水溶性直接染料
水溶性塩基性染料、水溶性反応性染料、食品用色素等の
水溶性染料および水分散性顔料のうち少なくとも1種類
が含有され、必要に応じて湿潤剤、染料溶解剤、防腐
剤、防黴剤等も添加される。なお、当該水溶性酸性染料
としては、C.I.アシッドブラック、C.I.アシッ
ドブルー、C.I.アシッドレッド、C.I.アシッド
イエロー等があげられ、水溶性直接染料としては、C.
I.アシッドダイレクトブラック、C.I.アシッドダ
イレクトブルー、C.I.アシッドダイレクトレッド、
C.I.アシッドダイレクトイエロー等があげられる。
また、水分散性顔料としては、ピグメントブラック、ピ
グメントブルー、ピグメントレッド、ピグメントバイオ
レッド、ピグメントイエロー等が挙げられる。水溶性イ
ンクの溶媒としては、水及び水溶性の各種有機溶媒を用
いることができる。
【0030】
【発明の効果】本発明のインクジェット記録体用塗被組
成物によれば、高速印刷に適したインクジェット記録体
のインク受容層に適用できる。すなわち、光沢、透明
性、インク吸収性、インク画像の解像度などの点で優れ
る受容層を有するインクジェット記録体を容易に収得で
きる。本発明のインクジェット記録体は優れた光沢を持
つ受容層を有するため、従来技術に見られるような親水
性上塗り層を設ける必要がなく、製造工程や製品価格の
点でも多大な効果を奏する。
【0031】
【実施例】以下、合成例および実施例をあげて本発明を
より具体的に説明するが、本発明はかかる合成例および
実施例に限定されるものではない。尚、各例中、部及び
%は特記しない限りすべて重量基準である。
【0032】合成例1((A1)成分の合成) 攪拌機、還流冷却器、窒素ガス導入管、モノマー滴下ロ
ート及び温度計を備えた反応容器に、イオン交換水72
2.5部、濃度4.5×10−5モル/リットルの硫酸
銅水溶液15.5部、2種の反応性乳化剤(メタクリル
酸系酸性リン酸エステル、商品名「ニューフロンティア
S−510」、第一工業製薬(株)製、7.2部;及び
アルキルアリルスルホコハク酸ナトリウム塩、商品名
「エレミノールJS−2」、三洋化成工業(株)製)1
9.1部を仕込み、さらに28%濃度のアンモニア水
0.9部を加えてpHを3.5に調製した。ついでメタ
クリル酸メチル及びジビニルベンゼンからなる混合モノ
マー(重量比は9:1)29.3部を加え、攪拌下に系
内を乳化させた。窒素気流下で昇温を行い45℃で過硫
酸カリウムおよびチオ硫酸ナトリウムの等モル量からな
るレドックス系開始剤(系中濃度1.5×10−3モル
/リットル)を添加し重合を開始させた。ついで前記混
合モノマー195.8部を連続的に滴下しながら重合を
行った。適宜加温しつつ80℃まで昇温し、80℃で2
時間保温し、重合を完結させ、平均粒子径73nm(大
塚電子(株)製のPAR−IIIを用いて測定)、不揮発
分25.1%、pH4.0、粘度5mPa・sのアニオ
ン性架橋ポリマー微粒子の水分散液を得た。
【0033】合成例2((A1)成分の合成) 合成例1と同様の反応装置に、イオン交換水600.3
部、濃度4.5×10−5モル/リットルの硫酸銅水溶
液22.0部、前記反応性乳化剤(ニューフロンティア
S−510)10.0部、及び前記反応性乳化剤(エレ
ミノールJS−2)26.5部を仕込み、さらに28%
濃度のアンモニア水1.2部を加えてpHを3.5に調
製した。ついでスチレン40.6部を加えて、攪拌下に
系内を乳化させた。窒素気流下で昇温を行い45℃で過
硫酸カリウムおよびチオ硫酸ナトリウムの等モル量から
なるレドックス系開始剤(系中濃度1.5×10−3モ
ル/リットル)を添加し重合を開始させた。ついでスチ
レン271.7部を連続的に滴下しながら重合を行っ
た。適宜加温しつつ80℃まで昇温し、80℃で2時間
保温し、重合を完結させて、平均粒子径は78nm、不
揮発分33.3%、pH3.5、粘度14mPa・sの
アニオン性架橋ポリマー微粒子の水分散液を得た。
【0034】合成例3((A1)成分の合成) 合成例1と同様の反応装置に、イオン交換水657.1
部、濃度4.5×10−5モル/リットルの硫酸銅水溶
液19.1部、前記反応性乳化剤(ニューフロンティア
S−510)8.6部、及び前記反応性乳化剤(エレミ
ノールJS−2)22.8部を仕込み、さらに28%濃
度のアンモニア水1.0部を加えてpHを3.5に調製
した。ついでメタクリル酸メチル、アクリル酸ブチル及
びジビニルベンゼンからなる混合モノマー(重量比は
7.5:2:0.5)33.1部を加え、攪拌下に系内
を乳化させた。窒素気流下で昇温を行い45℃で過硫酸
カリウムおよびチオ硫酸ナトリウムの等モル量からなる
レドックス系開始剤(系中濃度1.5×10−3モル/
リットル)を添加し重合を開始させた。ついで前記混合
モノマー221.3部を連続的に滴下しながら重合を行
った。適宜加温しつつ80℃まで昇温し、80℃で2時
間保温し、重合を完結させて、平均粒子径は80nm、
不揮発分25.3%、pH3.7、粘度20mPa・s
のアニオン性架橋ポリマー微粒子の水分散液を得た。
【0035】合成例4((B)成分の合成) 攪拌機、還流冷却器、窒素ガス導入管及び温度計を備え
た反応容器に、スチレン365.8部、メチルメタクリ
レート37.7部、N,N−ジメチルアミノエチルメタ
クリレート177.5部、イソプロピルアルコール27
4.9部、および重合開始剤としてアゾイソブチロニト
リル5.8部を仕込み、攪拌して均一にした。窒素雰囲
気下、攪拌しながら80℃に昇温し6時間保温して、重
合を完結させた。60℃に冷却し、ついで、酢酸67.
7部を添加し30分攪拌した後、イオン交換水144
6.2部、グリシジルメタクリレート80.1部を加え
て、空気雰囲気下で60℃に加熱し3時間保温してカチ
オン性重合体水溶液を得た。この水溶液の固形分は2
6.6%であった。
【0036】同様の反応容器に、前記水溶液2459.
0部およびイオン交換水2088.5部を仕込んだ後、
攪拌下にスチレン470.7部、メチルメタクリレート
65.0部、ジビニルベンゼン(純度57%)114.
3部を加えて乳化した。ついで、2,2′−アゾビス
(2−アミジノプロパン)二塩酸塩3.1部を添加し、
窒素雰囲気下、攪拌しながら80℃に昇温し4時間保温
して、重合を完結させ、平均粒子径70nmのカチオン
性架橋ポリマー微粒子の水分散液を得た。
【0037】合成例5((A2)成分の合成) 合成例1で得られたアニオン性架橋ポリマー微粒子の水
分散液100部(固形分25部)を攪拌しながら、合成
例4で得られたカチオン性架橋ポリマー微粒子の水分散
液の希釈物(合成例4で得られたカチオン性架橋ポリマ
ー微粒子の水分散液をイオン交換水で固形分1%に希釈
した)25.0部を約15分かけて連続的に添加し、更
に60分攪拌混合を行い、平均粒子径90nmの凝集し
たアニオン性架橋ポリマー微粒子の水分散物を得た。平
均粒子径比(合成例5の架橋ポリマー微粒子の平均粒子
径/合成例1の架橋ポリマー微粒子の平均粒子径)=
1.23であった。
【0038】合成例6((A2)成分の合成) 合成例2で得られたアニオン性架橋ポリマー微粒子の水
分散液100部(固形分35部)を攪拌しながら、東亞
合成(株)製、「アロンフロックC−310HB」の希
釈物(当該製品をイオン交換水で固形分1%に希釈した
もの)25.0部を約15分かけて連続添加し、60分
攪拌混合を行い、粒子径88nmの凝集したアニオン性
架橋ポリマー微粒子の水分散液を得た。平均粒子径比
(合成例6の架橋ポリマー微粒子の平均粒子径/合成例
2の架橋ポリマー微粒子の平均粒子径)=1.13であ
った。
【0039】合成例7((A2)成分の合成) 合成例2で得られたアニオン性架橋ポリマー微粒子の水
分散液100部(固形分35部)を攪拌しながら、硫酸
ナトリウム(和光純薬(株)製)をイオン交換水で固形
分1%に希釈したもの)25.0部を約15分かけて連
続添加し、更に60分攪拌混合を行い、粒子径90nm
の凝集したアニオン性架橋ポリマー微粒子の水分散液を
得た。平均粒子径比(合成例7の架橋ポリマー微粒子の
平均粒子径/合成例2の架橋ポリマー微粒子の平均粒子
径)=1.15であった。
【0040】合成例8((A2)成分の合成) 合成例3で得られたアニオン性架橋ポリマー微粒子の水
分散液100部(固形分35部)を攪拌しながら、硫酸
ナトリウム(和光純薬(株)製)をイオン交換水で固形
分1%に希釈したもの)25.0部を約15分かけて連
続添加し、更に60分攪拌混合を行い、粒子径101n
mの凝集したアニオン性架橋ポリマー微粒子の水分散液
を得た。平均粒子径比(合成例8の架橋ポリマー微粒子
の平均粒子径/合成例3の架橋ポリマー微粒子の平均粒
子径)=1.26であった。
【0041】実施例1(インクジェット記録体用塗被組
成物およびインクジェット記録体の調製) 合成例5で得たアニオン性架橋ポリマー微粒子の水分散
液100部(固形分20部)と、ポリビニルアルコール
(クラレ(株)製、商品名「PVA−217」、平均重
合度1700)の10%水溶液50部とを均一混合し
て、固形分17%の塗被組成物を調製した。ついで、支
持体(市販上質紙(坪量80g/m2)および透明OH
P用フィルム)の片側に該塗被組成物を固形分換算で
10g/m 2となるようにバーコーターを用いて塗布
し、100℃で10分乾燥させることにより、インクジ
ェット記録体を得た。
【0042】実施例2〜4 実施例1において、カチオン性架橋ポリマー微粒子の水
分散液(合成例5のもの)に代えて表1に示す各種のカ
チオン性化合物の水分散液を用いた他は同様にして固形
分17%の塗被組成物を調製した。また、同様にして、
インクジェット記録体を得た。
【0043】比較例1 合成例1で得たアニオン性架橋ポリマー微粒子水分散液
100部(固形分25部)、ポリビニルアルコールの1
0%水溶液(前記と同じ)50部を均一混合して、固形
分17%の塗被組成物を調製した。ついで、前記の実施
例1と同様に支持体の片側に該塗被組成物を塗布、乾燥
させることにより、インクジェット記録体を得た。
【0044】比較例2 比較例1において、アニオン性架橋ポリマー微粒子水分
散液(合成例1のもの)に代えて合成例2のものを使用
した他は、同様にして固形分17%の塗被組成物を調製
した。また、同様にして、インクジェット記録体を得
た。
【0045】比較例3 実施例1において、アニオン性架橋ポリマー微粒子の水
分散液に代えて、コロイダルシリカ水分散液(日産化学
工業(株)製、商品名「スノーテックスO」)100部
を用いた他は同様にして、インクジェット記録体を得
た。
【0046】比較例4 実施例1において、アニオン性架橋ポリマー微粒子の水
分散液に代えて、アルミナゾル(日産化学工業(株)
製、商品名「アルミナゾル520」)100部を用いた
他は同様にして、インクジェット記録体を得た。
【0047】(インクジェット記録体の性能)実施例1
〜4および比較例1〜4で得られたインクジェット記録
体の性能評価は、インクジェットプリンター((株)エ
プソン製、商品名「PM−880C」)を用いて、ブラ
ック、イエロー、シアン、マゼンダの各色を10mm画
の格子柄状に印刷(光沢フィルム用設定条件)し、下記
の測定方法に基づき行った。結果は表2に示す。
【0048】(1)インク吸収性 印刷直後の画像を指触し、インクが付着せず、且つ隣接
画像が滲み合っていない状態を○、インクが指先にわず
かに付着するか、または隣り合った画像がお互いにわず
かに滲み合っている状態を△、インクが一部指先に付着
するか、または隣り合った画像がお互いに滲み合ってい
る状態を×とした。 (2)光沢性 変角光沢度計(日本電色工業(株)製 VG−1001
DP)を用いて、印刷していない白色部の表面光沢(7
5゜)を測定した。 (3)透明性 ヘイズメーター(日本電色工業(株)製 NDH−20
00)を用いて、平行光線透過率を測定した。
【0049】
【表1】
【0050】
【表2】

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 分子中に重合性二重結合を2個以上有す
    る反応性乳化剤を用いて不飽和単量体を乳化重合させて
    なる平均粒子径10〜200nmのアニオン性架橋ポリ
    マー微粒子の水分散液(A1)と、当該(A1)に対し
    凝集性を有する化合物(B)とを混合し凝集させてなる
    平均粒子径20〜300nmのアニオン性架橋ポリマー
    微粒子の水分散液(A2)であって、平均粒子径比(A
    2の平均粒子径/A1の平均粒子径)が1.01〜1.
    50であるものを有効成分として含有することを特徴と
    するインクジェット記録体用塗被組成物。
  2. 【請求項2】 前記(A1)で用いられる不飽和単量体
    が、架橋性単量体を含む単量体混合物である請求項1に
    記載のインクジェット記録体用塗被組成物。
  3. 【請求項3】 前記凝集性化合物(B)が、カチオン性
    有機化合物および/または無機化合物である請求項1ま
    たは2に記載のインクジェット記録体用塗被組成物。
  4. 【請求項4】 前記カチオン性有機化合物が、カチオン
    性界面活性剤、カチオン性非架橋ポリマー、カチオン性
    架橋ポリマー、カチオン性非架橋ポリマー微粒子および
    カチオン性架橋ポリマー微粒子からなる群より選ばれる
    少なくとも1種である請求項項3記載のインクジェット
    記録体用塗被組成物。
  5. 【請求項5】 前記(A1)が、分子中にリン酸基を含
    有するものである請求項1〜4のいずれかに記載のイン
    クジェット記録体用塗被組成物。
  6. 【請求項6】 支持体上に、請求項1〜5のいずれかに
    記載のインクジェット記録体用塗被組成物を含有してな
    るインク受容層が設けられたインクジェット記録体。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2004014658A1 (ja) * 2002-08-08 2004-02-19 Mitsui Chemicals, Inc. インクジェット記録媒体
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